JP2001142257A - 電子写真用カラートナーおよび該トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用カラートナーおよび該トナーの製造方法

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JP2001142257A
JP2001142257A JP32328299A JP32328299A JP2001142257A JP 2001142257 A JP2001142257 A JP 2001142257A JP 32328299 A JP32328299 A JP 32328299A JP 32328299 A JP32328299 A JP 32328299A JP 2001142257 A JP2001142257 A JP 2001142257A
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光輝 加藤
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Yasuo Asahina
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Kenichi Uehara
賢一 上原
Sachihiro Sugiyama
祥弘 杉山
Tomomi Suzuki
智美 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型剤を含有するカラートナーにおいても透
明性や色再現性に優れ、又、着色度が高く、さらに適度
な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセット性を有
し、かつ、定着部材にオイルを用いない定着装置に適用
できる電子写真用カラートナー及びその製造方法の提
供。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、該結着樹脂と非相
溶の離型剤および着色剤からなる電子写真用カラートナ
ーにおいて、結着樹脂および着色剤を予め有機溶剤と共
に該結着樹脂の溶融温度よりも低い温度で混練させた組
成物を用いることを特徴とする電子写真用カラートナー
および該トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法などに適用されるトナーに関し、詳
しくは、定着部材にオイルを用いない定着装置に適用で
き、透明性や色再現性に優れ、また、着色度が高く、か
つ、適度な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセット
性を有する電子写真用カラートナーおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真法としては米国特許第22
7691号、特公昭42−23910号公報及び特公昭
43−24748号公報等に種々の方法が記載されてい
るが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段によ
り光導電性支持体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜
像をトナーで現像し可視像を得るか、または必要に応じ
て紙などに粉像を転写した後加熱・加圧或いは溶剤蒸気
などにより定着して可視像を得るものである。また、カ
ラーの多色像を得るためのフルカラー電子写真方法とし
ては米国特許第2962374号等に記載されているよ
うに、少なくとも画像をイエロー・マゼンタ・シアンの
3色の色信号に分解して露光し、上記の工程を少なくと
もイエロー・マゼンタ・シアン等のプロセスカラートナ
ーを用いて複数回繰り返して現像し、トナー像を重ね合
せカラーの多色像を得るものである。
【0003】近年、電子写真方式を用いたハードコピー
の技術は、白黒からフルカラーへの展開が急速になされ
つつあり、フルカラーの市場は特に拡大している。フル
カラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色
であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナ
ー又はそれに黒色を加えた4色を用いて全ての色の再現
を行うものである。その一般的な方法は、まず原稿から
の光をトナーの色と補色の関係にある色分解光透過フィ
ルターを通して光導電層上に静電潜像を形成する。次い
で現像、転写工程を経てトナーは支持体に保持される。
次いで前述の工程を順次複数回行い、レジストレーショ
ンを合わせつつ、同一支持体上にトナーは重ね合わせら
れ、ただ1回のみの定着によって最終のフルカラー画像
が得られる。このような複数回の現像を行い、同一支持
体上に色の異なる数種のトナー像の重ね合わせを必要と
するフルカラー電子写真法では、カラートナーが持つべ
き定着特性は極めて重要な要素である。即ち、定着した
カラートナーは、トナー粒子による乱反射をできる限り
抑え、適度の光沢性やつやが必要である。また、トナー
層の下層にある異なる色調のトナー層を妨げない透明性
を有し、色再現性の広いカラートナーでなければならな
い。
【0004】一般に、カラートナーは、結着樹脂と着色
剤又は必要に応じて帯電制御剤等の他の材料を溶融混練
し、更に粉砕したものを所定の粒度に分級することによ
り製造されている。また、それらのカラートナーの着色
剤としては、耐光性や安全性等の観点から染料系の着色
剤と比較して優れている有機顔料系の着色剤が一般的に
使用されている。しかしながら、有機顔料系の着色剤
は、顔料製造時の乾燥工程において、有機顔料の一次粒
子が集まった凝集体を形成しているため、通常のカラー
トナーの製造方法である結着樹脂と着色剤又は必要に応
じて帯電制御剤等の他の材料を溶融混練する方法では、
この着色剤の強い凝集状態を解くことができないため、
着色剤が結着樹脂中に均一に分散しがたく、さらに、ト
ナー中に顔料の一次粒子が凝集体のままで存在するた
め、フルカラートナーにおける最も重要な特性の一つで
ある透明性が大きく悪化し、色再現性やOHPフィルム
における光透過性が大きく低下し、さらに、十分な着色
度が得られない。ここで、着色度の低いトナーは、現像
時にトナーの付着量を増やす必要があるが、特に、フル
カラー画像の複写においては、少なくとも2色以上のト
ナーを重ねる必要があり、それだけ付着量が多くなるた
め、さらに透明性が悪化し、色再現性も劣る傾向があ
る。さらに、着色度の低いトナーは、特にベタ部の現像
においてトナーの消費量が増大し、そのため、現像器内
へのトナーの補給を頻繁に行う必要があるが、これによ
り、現像器内でのトナーとキャリアの均一な撹拌ができ
にくく、地汚れが発生しやすくなり、又、ベタ画像を出
力した時に画像上に「ホタル」と呼ばれる転写ムラや白
抜けが生じやすくなり、均一なベタ画像が得られにく
い。さらに、トナーの付着量を増やすと、「転写チリ」
と呼ばれる細線部におけるトナーのチリが発生しやすく
なり、特に、フルカラー画像における細線の複写の場合
には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があ
り、付着量がさらに増えるため、特にその傾向が顕著で
ある。
【0005】そこで、かかる問題を解決するために、特
開昭62−30259号、特開昭62−280755
号、特開平2−66561号、特開平2−293867
号、特開平3−107869号、特開平3−10787
0号、特開平3−185459号、特開平3−2695
42号および特開平3−269543号公報等に記載さ
れているような、加工顔料を使用して有機顔料のトナー
中での分散を向上させる方法が提案されている。これら
の公報に記載されている加工顔料は、先ず、乾燥有機顔
料をトナーに使用する通常の顔料濃度よりも高濃度にな
るように結着樹脂と加熱溶融混練し、さらにトナーとし
て適切な顔料濃度となるように結着樹脂を用いて希釈溶
融混練して製造している。しかしながら、これらの有機
顔料系の着色剤は、顔料製造時の乾燥工程において、有
機顔料の一次粒子が集まった凝集粒子を形成しており、
これらの凝集粒子は、上記の様な手法を用いてもトナー
の光透過性に影響を与えなくなるまで微細に分散するこ
とはできない。その他の方法としては、例えば溶剤中に
原材料を溶解し混合した後に溶剤を蒸発させてマスター
バッチを作製する方法が特開昭61−156054号公
報に記載されているが、溶液状の混合物を撹拌しただけ
では、十分な剪断力がかからないために着色剤の分散が
不十分である。また、特開昭62−127847号公報
では、アシッドペースト法またはアシッドスラリー法に
より得られた微粒子状フタロシアニン顔料の水分散液
を、そのまま乾燥させることなく結着樹脂と有機溶媒の
溶液に混入させることにより、フタロシアニンを微粒子
状のまま結着樹脂中に均一に分散させることが出来ると
しているが、この方法では、結着樹脂を溶解させるため
に大量の有機溶媒を使用する必要があり、さらに、水や
有機溶媒を除去する際に顔料が再凝集し易いといった問
題がある。特開平7−311479号公報では、顔料の
含水ペーストを顔料分散用樹脂溶液中へ混入した後に加
熱処理して得られた顔料分散樹脂を用い、さらに、この
顔料分散樹脂に、結着樹脂とはSP値差のある非相溶の
樹脂を用いることにより、透明性や、耐オフセット性、
耐巻き付き性に優れるとしているが、結着樹脂と顔料を
分散させる樹脂で相溶性の異なる樹脂を用いており、こ
のため屈折率が高くなり、十分な透明性が得られない。
【0006】一方、カラートナーの定着に用いられる定
着装置は、表面剥離性の優れた材料を用いた部材を使用
しているものの、部材表面にオイルを塗布したものが殆
どである。ところが、離型性を増すための多量のオイル
塗布は、転写紙のオイル汚れ、コストアップ、オイルを
収納するタンクのスペース等が必要になり、定着装置が
大型化する等の問題がある。一般に、カラートナーの定
着にオイルを塗布する理由は、以下の通りである。即
ち、一般にカラートナーは白黒プリント用の黒トナーに
対して、定着加熱時に、より熱溶融性を増し、低粘度化
して、光沢や透明性を得る必要がある。しかし、このよ
うな樹脂を用いたトナーは熱溶融時の分子間凝集力が低
下しやすくなるため、定着部材の通過時に熱部材へのト
ナーの付着性が増して、高温オフセット現象が発生す
る。したがって、この高温オフセットを防止するために
定着部材にオイルを塗布して、定着部材へのトナーの付
着性を低減することが一般的である。また、定着部材に
オイルを塗布しない、いわゆるオイルレストナーが試み
られており、一般的に離型剤をトナー中に分散させるこ
とが特開平8−220808号、特開平9−10610
5号、特開平9−304964号、特開平9−3049
71号、特開平10−207116号、特開平10−2
07126号、特開平10−254173号、特開平1
0−293425号、特開平11−2917号、特開平
11−24313号、特開平11−249341号公報
等で提案されている。しかし、離型剤を分散させたカラ
ートナーの場合、トナー表面に存在する離型剤の影響で
十分な透明性が得られず、また、トナー自身の流動性も
大幅に悪化する。さらに、カラートナーの場合、前述の
ように低粘度化したトナーから離型剤が十分に染み出す
必要があり、オフセットを防止することが困難である。
また、白黒プリント用の黒トナーのように、高粘性のト
ナーの場合には、トナーの熱溶融時の分子間凝集力が高
いため、離型剤が少量染み出すことでオフセットが防止
できるが、十分なトナーの溶融は行なわれておらず、透
明性や光沢性が不十分である。また、前述のような前処
理を行った着色剤との組み合わせも、特開昭63−20
5664号、特開平3−107869号、特開平3−1
07870号、特開平3−185459号、特開平3−
269542号、特開平3−269543号、特開平7
−219274号、特開平7−311479号、特開平
11−30876号公報等で提案されている。具体的に
は、特開昭63−205664号公報では、第一工程
で、着色剤とワックスおよび必要に応じて電荷制御剤
を、ワックスの溶融状態において強い剪断をかけた混練
物を作製し、次いで第二工程で、第一工程で得られた混
練物と樹脂及び必要ならばその他の添加剤を第一工程よ
りも弱い剪断力をかけて混練したことを特徴としてい
る。しかし、この方法では、第一工程での混練において
樹脂を加えていないため、第二工程で、第一工程の混練
物の樹脂中への分散が不十分となってしまい、十分な透
明性が得られない。
【0007】特開平3−107869号、特開平3−1
07870号、特開平3−185459号、特開平3−
269542号、特開平3−269543号公報では、
結着樹脂の一部と着色剤を予め溶融混練して通常マスタ
ーバッチと呼ばれる加工顔料を作製し、次いでこの加工
顔料に残りの結着樹脂と離型剤等を加えてさらに溶融混
練を行っているが、加工顔料を溶融混練させて作製した
場合には、混練時にかかる剪断が弱くなり、特に、カラ
ートナーにおいては、結着樹脂に溶融粘度の低い樹脂を
用いることが一般的であるため、さらに、剪断力が低下
しやすく、又、ここで用いている顔料も結着樹脂に対す
る相溶性が低いために、どうしても十分な着色剤の分散
が得られず、透明性が低下する。特開平7−21927
4号、特開平7−311479号公報では、顔料の含水
ペーストを顔料分散用樹脂液中へ混入した後に加熱処理
して得られた顔料分散樹脂を用い、さらに、この顔料分
散樹脂に、結着樹脂とはSP値差のある非相溶の樹脂を
用いることにより、顔料の表面が結着樹脂と非相溶の樹
脂で被覆され、これにより、ポリオレフィンワックスが
顔料に取り込まれなくなり、透明性や、耐オフセット
性、耐巻き付き性が改善されるとしているが、結着樹脂
と顔料を分散させる樹脂で相溶性の異なる樹脂を用いて
いるため、このため屈折率が高くなり、十分な透明性が
得られない。特開平11−30876号公報では、結着
樹脂と着色剤にさらに離型剤を加えて溶融混練させた加
工顔料を作製し、次いでこの加工顔料に残りの結着樹脂
と帯電制御剤等を加えて更に溶融混練を行っているが、
加工顔料の作製時に離型剤を加えて溶融混練させた場合
には、どうしても混練時にかかる剪断力が弱くなり、特
に、カラートナーにおいては、結着樹脂に溶融粘度の低
い樹脂を用いることが一般的であるため、さらに、剪断
力が低下しやすく、どうしても着色剤の分散が不十分に
なりやすい。以上のような理由から、離型剤を含有する
カラートナーにおいても透明性や色再現性に優れ、又、
着色度が高く、さらに、適度な光沢性と良好な定着性と
十分な耐オフセット性を有し、定着部材にオイルを用い
ない定着装置に適用できるカラートナーは得られていな
いのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術における問題点を解決し、離型剤を含有するカ
ラートナーにおいても透明性や色再現性に優れ、又、着
色度が高く、さらに適度な光沢性と良好な定着性と十分
な耐オフセット性を有し、かつ、定着部材にオイルを用
いない定着装置に適用できる電子写真用カラートナー及
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも結着樹脂、該結着樹脂と非相溶の離型剤および着色
剤からなる電子写真用カラートナーにおいて、該結着樹
脂と該着色剤の混合物を予め有機溶剤と共に該結着樹脂
の溶融温度よりも低い温度で混練させた組成物を用いる
ことを特徴とする電子写真用カラートナーを提供するこ
とにより、電子写真方式におけるカラー画像を得るため
の定着部材を用いた定着方式において、離型剤を含有す
るカラートナーにおいても透明性に優れ、又、適度な光
沢性、良好な定着性と十分な耐オフセット性を有し、か
つ、定着部材にオイルを用いない定着装置に適用できる
電子写真用カラートナーを得ることが可能となった。
【0010】以下、本発明の内容を詳細かつ具体的に説
明する。少なくとも結着樹脂、該結着樹脂と非相溶の離
型剤および着色剤からなる電子写真用カラートナーにお
いて、結着樹脂と着色剤の混合物を予め有機溶剤と共に
混練させることにより、初期的に結着樹脂と着色剤が十
分に付着した状態となって、分散が効果的に行なわれる
条件になると共に、さらに結着樹脂の溶融温度よりも低
い温度で混練を行なうことで、混練物の粘度が非常に高
く、せん断力が強く働く状態となり、結着樹脂中での着
色剤の分散が良好になり、着色剤の分散径が小さくな
り、良好な透明性が得られる。
【0011】前記の結着樹脂と着色剤の混合物を予め有
機溶剤と共に混練させる具体的な方法としては、例え
ば、結着樹脂、着色剤及び有機溶剤を、スーパーミキサ
ー等のブレンダーにて混合した後、得られた混合物を二
本ロール、三本ロール等の混練機により、結着樹脂の溶
融温度よりも低い温度で混練して、サンプルを得る。ま
た、有機溶剤としては、結着樹脂との溶解性を考慮しな
がら、一般的なものを使用できるが、特に、アセトン、
トルエン、ブタノン等が、着色剤の分散性の面から好ま
しい。この製法によると、得られるカラートナーに含有
される着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、該
粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHPによる
投影像の色の再現性がより一層良くなる。さらに、結着
樹脂とは非相溶の離型剤が結着樹脂中に分散されている
ため、定着時に離型剤がトナー表面からしみ出して、定
着部材にオイルを塗布しない状態においても、十分な耐
オフセット性を有する。ここで、離型剤が結着樹脂に相
溶する場合には定着時の離型剤のしみ出し効果がなくな
り、オフセットが発生しやすくなる。
【0012】本発明のトナーに用いられる結着樹脂の軟
化点は、80〜110℃であることが好ましい。これ
は、軟化点が80〜110℃の結着樹脂を用いること
で、定着時にトナーが低粘度化し、十分な溶融が起こる
為に、優れた光沢や透明性や色再現性を得ることが可能
となり、更に分子間の凝集力の低下が発生し難く、オフ
セットが発生し難くなる。結着樹脂の軟化点が上記温度
範囲よりも低い場合には、オフセットが発生しやすくな
り、更にトナーの保存時にブロッキングが発生しやすく
なる。逆に、上記温度範囲よりも高い場合には、光沢や
透明性が不十分となる。なお、結着樹脂の軟化点は、次
のようにして測定した。即ち、高架式フローテスター
(CFT−500)(島津製作所製)を用い、ダイスの
細孔の径1mm、加圧20kg/cm、昇温速度6℃
/minの条件で1cmの試料を溶融流出させたとき
の流出開始点から流出終了点の高さの1/2に相当する
温度を軟化点とした。
【0013】本発明のトナーに用いられる結着樹脂とし
ては、ポリエステル樹脂又はポリオール樹脂、又はポリ
エステル樹脂とポリオール樹脂の混合物が、光沢、透明
性、耐オフセット性に優れているため特に好ましい。た
だし異なる2種以上の結着樹脂を用いる場合には、これ
らの樹脂が互いに混練時に相溶することが好ましく、相
溶せずに樹脂間に界面が存在する場合には、光の屈折が
界面で発生し、透明性が悪化する場合が多い。ここで、
結着樹脂同士の相溶状態や、離型剤の結着樹脂への分散
状態は、透過型電子顕微鏡を用いて確認することがで
き、本発明における相溶及び非相溶の定義は、透過型電
子顕微鏡を用いた倍率10万倍での拡大写真に基づくも
のである。
【0014】ポリエステル樹脂として、各種のタイプの
ものが使用できるが、本発明に用いられるものとして以
下のものが特に好ましい。(イ)下記の一般式(I)
【化1】 (前式中、RおよびRは同一、または相異なってい
ても良く、炭素数2〜4のアルキレン基であり、x、y
は正の整数であり、その和の平均値は2〜16であ
る。)で示されるジオール成分と、(ロ)2価以上の多
価カルボン酸、その無水物及びその低級アルキルエステ
ルからなる群から選ばれる成分を縮合重合して得られる
ポリエステル樹脂である。
【0015】前記一般式(I)で示されるジオールの例
としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エステル(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(16)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン等が挙げられる。なお、ジオール成分
に下記のような2官能以上のポリヒドロキシ化合物を、
約5モル%以下使用することもできる。エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリ
スリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフ
ェノールA、ソルビトール、又はそれらのエーテル化ポ
リヒドロキシル化合物等。
【0016】前記、(ロ)の具体的な例としては、フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマ
ル酸及びそれらの無水物、及びそれらの低級アルキルエ
ステル、トリメリット酸若しくはその無水物を含有する
酸、n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、
n−ブチルコハク酸、イソ−ドデセニルコハク酸、イソ
−オクチルコハク酸等のコハク酸誘導体が挙げられる。
特に、これらのコハク酸誘導体を導入することによりト
ナーとしての低温時の定着性が十分となり、更に光沢性
も向上する。上記ポリエステル樹脂は、通常上記ポリオ
ール成分と多価カルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中
で180〜250℃の温度で縮重合することによって製
造することができる。
【0017】ポリオール樹脂としては、各種のタイプの
ものが使用できるが、本発明においては、特にポリオー
ル樹脂として、(a)エポキシ樹脂と、(b)2価フェ
ノールのアルキレンオキサイド付加物若しくはそのグリ
シジエーテルと、(c)エポキシ基と反応する活性水素
を分子中に1個有する化合物と、(d)エポキシ基と反
応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応
してなるポリオールを用いることが好ましい。さらに、
前記(a)のエポキシ樹脂は、数平均分子量の相異する
少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂
であることが特に好ましい。この場合のポリオール樹脂
は、良好な光沢、透明性を付与し、耐オフセット性に効
果がある。本発明に用いられるエポキシ樹脂は、好まし
くはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェ
ノールとエピクロロヒドリンと結合して得られたもので
ある。エポキシ樹脂は、安定した定着特性や光沢を得る
ために数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平
均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数
平均分子量が3000〜10000であることが好まし
い。さらに低分子量成分が20〜50重量%、高分子量
成分が5〜40重量%であることが好ましい。低分子量
成分が多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の
場合は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可
能性がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量
10000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足した
り、さらには定着性の悪化の可能性がある。
【0018】前記(b)の2価フェノールのアルキレン
オキサイド付加物としては、以下のものが例示される。
即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド及びこれらの混合物とビスフェノール
AやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成
物が挙げられる。得られた付加物をエピクロロヒドリン
やβ−メチルエピクロロヒドリンでグリシジル化して用
いてもよい。特に下記一般式(II)で表わされるビスフ
ェノールAのアルキルオキサイド付加物のジグリシジル
エーテルが好ましい。
【化2】 (式中、Rは−CH−CH−、−CH−CH(C
)−又は−CH −CH−CH−基であり、ま
たn、mは繰り返し単位の数であり、各々1以上であっ
て、n+m=2〜6である。) 前記2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物若し
くはグリシジエーテルは、ポリオール樹脂に対して10
〜40重量%含まれていることが好ましい。ここで、量
が少ないと、カールが増すなどの不具合が生じ、またn
+mが7以上であったり、量が多すぎると、光沢が出す
ぎたり、更には保存性の悪化の可能性がある。
【0019】前記(c)のエポキシ基と反応する活性水
素を分子中に1個有する化合物としては、1価フェノー
ル類、2級アミン類、カルボン酸類がある。1価フェノ
ール類としては、以下のものが例示される。即ち、フェ
ノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノ
フェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、
キシレノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。
2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルア
ミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジ
ン、ピペリジンなどが挙げられる。また、カルボン酸類
としては、プロピオン酸、カプロン酸などが挙げられ
る。
【0020】前記(d)のエポキシ基と反応する活性水
素を分子中に2個以上有する化合物としては、2価フェ
ノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げ
られる。2価フェノールとしては、ビスフェノールAや
ビスフェノールF等のビスフェノール類が挙げられる。
また、多価フェノール類としては、オルソクレゾールノ
ボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが例示さ
れる。多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、
フタル酸、テレフタル酸、トリメット酸、無水トリメリ
ット酸が例示される。
【0021】本発明の主鎖にエポキシ樹脂部とアルキレ
ンオキサイド部を有するポリオール樹脂を得るために
は、種々の原材料の組み合わせが可能である。例えば両
末端グリシジル基のエポキシ樹脂と両末端グリシジル基
の2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物を、ジ
ハライドやジイソシアネート、ジアミン、ジオチール、
多価フェノール、ジカルボン酸と反応させることにより
得ることができる。このうち、2価のフェノールを反応
させるのが反応安定性の点で最も好ましい。また、ゲル
化しない範囲で多価フェノール類や多価カルボン酸類
を、2価フェノールと併用するのも好ましい。ここで多
価フェノール類、多価カルボン酸類の量は、全量に対し
15%以下、好ましくは10%以下である。前記のポリ
エステル樹脂やポリオール樹脂は、高い架橋密度を持た
せると、透明性や光沢度が得られにくくなり、好ましく
は非架橋若しくは弱い架橋(THF不溶分5%以下)と
することが好ましい。
【0022】結着樹脂として、前記のポリエステル樹脂
やポリオール樹脂に加えて、必要に応じて以下の樹脂を
使用することもできる。ポリスチレン、ポリp−クロロ
スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置
換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合
体、スチレンープロピレン共重合体、スチレン−ビニル
トルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合
体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチル
ケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチ
レン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチ
レン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチ
ルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリア
ミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂等。
【0023】着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラック色のトナーを得ることが可能な染顔料が
使用できる。例えば、カーボーンブラック、ランプブラ
ック、アニリンブラック、群青、アニリンブルー、フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイ
エローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染顔
料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独或いは混合
して使用し得るが、特にイエロートナーに用いられる着
色剤には、C.I.Pigment Yellow 1
80を用いることが好ましい。この着色剤は、特に凝集
性が強く、通常のトナー製造方法、即ち、結着樹脂と着
色剤及び帯電制御剤を溶融混練する等の方法では、この
着色剤の強い凝集状態を解くことができない。このた
め、得られたトナー粒子中の着色剤粒子の分散径は大き
く、従ってトナーの透明性も悪くなり、カラートナーの
重要品質である色再現性に劣るものしか得られない。と
ころが、本発明の製造方法によると、凝集した着色剤粒
子を十分に解きほぐすことができ、透明性に優れたトナ
ーを得ることができる。本発明の着色剤を用いること
で、長期使用によってもトナー表面からの着色剤の剥離
がなく、二成分現像剤におけるキャリア表面の汚染や、
一成分現像における現像ローラーへのフィルミング等が
防止され、更にまた定着部材へのフィルミングが防止さ
れることが明らかとなった。
【0024】また、マゼンタトナーに用いられる着色剤
には、C.I.Pigment Red 122を用い
ることが、他のマゼンタ着色剤と比べて色再現範囲が広
いため好ましい。しかし、この着色剤も、イエロー着色
剤のC.I.PigmentYellow 180と同
様、特に凝集性が強く、通常のトナー製造方法、即ち、
結着樹脂と着色剤または必要に応じて帯電制御剤等の他
の材料を溶融混練する等の方法では、この着色剤の強い
凝集状態を解くことができない。このため、得られたト
ナー粒子中の着色剤粒子の分散径は大きく、従ってトナ
ーの透明性も悪くなり、カラートナーの重要品質である
色再現性に劣るものしか得られない。ところが、本発明
の製造方法により、凝集した着色剤粒子を十分に解きほ
ぐすことができ、透明性に優れたトナーを得ることがで
きる。この着色剤を用いることで、長期使用によっても
トナー表面からの着色剤の剥離がなく、二成分現像剤に
おけるキャリア表面の汚染や、一成分現像における現像
ローラへのフィルミング等が防止され、更にまた定着部
材へのフィルミングが防止されることが明らかとなっ
た。これらの着色剤の含有量は結着樹脂100重量部に
対して、通常1〜30重量部、好ましくは3〜20重量
部である。
【0025】本発明のトナーに用いられる離型剤は、ト
ナー中での平均分散粒径が0.1〜3μmのものを使用
することで、定着時に離型剤がトナー表面にしみ出して
定着部材にオイルを塗布しない状態においても十分な耐
オフセット性を有する。また、離型剤のトナー中での平
均分散粒径が0.1μmよりも小さい場合には、定着時
に十分な離型剤のしみ出し効果が弱く、十分な耐オフセ
ット性が得られない場合があり、逆に3μmよりも大き
い場合には、トナーの流動性の低下や、トナー表面から
の脱離によるキャリア表面への汚染によって帯電特性を
悪化させる場合がある。離型剤のトナー中での平均分散
粒径は、透過型電子顕微鏡により確認することができ、
本発明におけるこの定義は、倍率10万倍での拡大写真
によりランダムに選択した離型剤部分100点を平均し
たものである。
【0026】本発明のトナーに用いられる離型剤の融点
は、特に75〜100℃であることが好ましい。この範
囲よりも低い場合は、オフセットが発生しやすくなり、
さらにトナーの保存時にブロッキングが発生しやすくな
り、逆に高い場合は、十分な定着性が得られない場合が
ある。ここで、離型剤の融点は以下のように測定した。
理学電機製の融点測定器(Rigaku THERMO
FLEX TG8110型)により昇温速度10℃/m
inの条件にて測定し、吸熱曲線の主体極大ピークを融
点とした。
【0027】前記離型剤は、重量平均分子量Mwと数平
均分子量Mnの比であるMw/Mnが1.0〜1.2で
あることが好ましい。その理由は十分に明らかではない
が、Mw/Mnを1.0〜1.2とすることで、定着時
の離型剤のしみ出しが効率的に行われるため、十分な耐
オフセット性が得られるものと考えられる。なお、離型
剤の分子量測定は以下の通りに行なった。GPCによる
分子量測定40℃の恒温槽中でカラムを安定させ、溶離
液としてTHFを1ml/minの流速で流し、試料温
度0.05〜0.5重量部に調整した試料のTHF溶液
を200μl注入して測定を行なう。試料の分子量はあ
らかじめ作成した検量線に基づき、リテンションタイム
から決定した分子量分布より算出した。このときの検量
線は数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成
したものである。分析カラム:Excel pak S
EC−G14/G16/G18〔横河アナリティカルシ
ステムズ(株)製〕。
【0028】また、本発明のトナーに用いられて離型剤
は、結着樹脂に対して非相溶であれば、いかなる材料も
使用可能であるが、特にエステル系又はオレフィン系の
ワックスが離型剤として好ましい。これらの離型剤は、
結着樹脂中により均一に分散されることから、優れた耐
オフセット性を示し、特にポリエステル樹脂やポリオー
ル樹脂を結着樹脂に用いた場合にその効果が高い。な
お、ここでエステル系のワックスとしては、エステル結
合を有するワックスを意味し、キャンデリラワックス、
カルナウバワックス、ライスワックス等の天然ワックス
等が挙げられ、オレフィン系のワックスとしては、ポリ
エチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシ
ャー−トロプシュワックス等が挙げられる。これらの離
型剤の含有量は結着樹脂100重量部に対して、通常1
〜20重量部、好ましくは2〜10重量部である。
【0029】本発明のトナーには、トナーに適切な帯電
を付与するために帯電制御剤を含有させることが好まし
い。この場合の帯電制御剤としては、カラートナーの色
調を損なうことのない透明色から白色系の物質を添加
し、負極性若しくは正極性にトナー帯電性を安定化付与
することができるものが好ましい。その中でも特にサリ
チル酸誘導体の金属塩を添加することが、負極性にトナ
ー帯電性を安定化付与する点で効果的である。ここで使
用されるサリチル酸誘導体の金属塩としては、下記一般
式(III)で示される化合物が挙げられる。
【化3】 (式中、R、R、R及びRは水素原子又は炭素
数1〜10アルキル基あるいはアリル基を示し、特に水
素原子又は炭素数1〜6のアルキル基あるいはアリル基
が望ましい。ここでR、R、R及びRは同時に
同じであっても異なっていてもよい。また、Meは亜
鉛、ニッケル、コバルト、銅、クロムから選ばれるいず
れかの金属を示す。)
【0030】上記サリチル酸誘導体の金属塩は、CLA
RK,J.L Kao,H(1948)J.Amer.
Chem.Soc.70,2151に記載された方法に
よって容易に含成することができる。例えば、溶媒中に
2モルのサリチル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体の
ナトリウム塩を含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加
し、混合し、加温して攪拌することにより亜鉛塩として
得ることができる。この金属塩は白色を呈する結晶であ
り、トナー中に分散させた場合にも着色を示さないもの
である。金属塩が亜鉛塩以外のものについても、上記の
方法に準じて製造することができる。上記サリチル酸誘
導体の金属塩中、特に好ましい化合物の具体例を下式
(1)〜(8)に示す。
【化4】 上記サリチル酸誘導体の金属塩は、結着樹脂に対する分
散性が良好であり、現象ローラ等にフィルミングしにく
い。特にサリチル酸誘導体の金属塩の含有量は結着樹脂
100重量部に対し0.5〜8重量部が好ましい。
【0031】本発明の電子写真用カラートナーは、下記
のような新規な方法により製造される。即ち、結着樹脂
と着色剤の混合物を、予め有機溶剤と共に結着樹脂の溶
融温度よりも低い温度で1段目の混練を行い、更に結着
樹脂及び該結着樹脂と非相溶の離型剤又は必要に応じて
帯電制御剤等の他の材料を加えて2段目の加熱溶融混練
した後、粉砕して本発明の電子写真用カラートナーを製
造する。このとき、1段目の混練物に加える有機溶剤
が、(結着樹脂+着色剤)100重量部に対して、5〜
15重量部含有させた状態で1段目の混練を行うこと
が、トナーの透明性を高めるために効果的である。ま
た、1段目と2段目で加える結着樹脂と着色剤は、好ま
しくは重量比で80:20〜20:80、さらに好まし
くは70:30〜40:60である。これは、有機溶剤
を用いることにより、初期的に結着樹脂と着色剤が十分
に付着した状態となって、分散が効果的に行なわれる条
件になると共に、結着樹脂の溶融温度よりも低い温度で
混練を行なうため、混練物の粘度が非常に高く、せん断
力が強く働く状態となり、結着樹脂中での着色剤の分散
が良好になり、これにより着色剤の分散径が小さくな
り、透明性や色再現性に優れ、さらに、高い着色度が得
られるものと考えられる。具体的な方法としては、例え
ば、結着樹脂、着色剤及び有機溶剤を、スーパーミキサ
ー等のブレンダーにて混合した後、得られた混合物を二
本ロール、三本ロール等の混練機により、結着樹脂の溶
融温度よりも低い温度で混練して、サンプルを得る。ま
た、有機溶剤としては、結着樹脂との溶解性を考慮しな
がら、一般的なものを使用できるが、特に、アセトン、
トルエン、ブタノン等が、着色剤の分散性の面から好ま
しい。この新規な製法によると、得られるカラートナー
に含有する着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでな
く、該粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHP
による投影像の色の再現性がより一層良くなる要因にな
っている。
【0032】本発明の電子写真用カラートナーの粒径
は、体積平均粒径で3〜10μmであることが好まし
く、これよりも小粒径の場合には現像時に地汚れの原因
となったり、流動性を悪化させトナーの補給やクリーニ
ング性を阻害する場合がある。また、これよりも大粒径
の場合には、画像中のチリや、解像性の悪化等が問題と
なる場合がある。また、外添剤として、トナーの流動性
を向上させる目的でシリカや酸化チタン、アルミナ等を
添加することが可能である。なお、必要に応じて、脂肪
酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム等)や、ポリフッ化ビニリデン等を添加してもよい。
【0033】本発明の電子写真用カラートナーは、一成
分トナー及び二成分トナーの双方に適用可能である。二
成分トナーとして用いる場合にはキャリアと混合して用
いられる。本発明に使用し得るキャリアとしては、例え
ば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有す
る粉体、ガラスビーズ等、公知のものがすべて使用可能
であるが、これらの表面を樹脂などで被覆する事が好ま
しい。この場合、使用される樹脂はポリフッ化炭素、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、
ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂
等である。この樹脂層の形成法としては、従来と同様、
キャリアの表面に噴射法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布
すればよい。ここで、これらキャリアの平均粒径は通常
10〜100μm、好ましくは30〜60μmである。
なお、樹脂の使用量としては、通常キャリア100重量
部に対して1〜10重量部である。さらに、トナーとキ
ャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に
対しトナー0.5〜7.0重量部程度が適当である。本
発明の電子写真用カラートナーとしては、少なくともイ
エロー、マゼンタ、シアンの各トナーから構成されたフ
ルカラーが好ましい。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。しかしながら、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例中の部は重量部を表す。
【0035】 実施例1 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0036】 実施例2 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 ポリエチレンワックス(融点108℃、Mw/Mn1.5) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.1μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0037】 実施例3 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 フィッシャー−トロブシュワックス(融点107℃、Mw/Mn 1.4) 5部 をブレンダーで充分混合した後、140℃に加熱した2
軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッター
ミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.7μmの
母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に対
して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェル
ミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0038】 実施例4 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 トルエン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル2とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル2 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0039】 実施例5 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 ブタノン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル3とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル3 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0040】 実施例6 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 ジスアゾイエロー顔料(C.I. Pigment Yellow 17) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル4とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 42.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル4 15部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.6μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0041】 実施例7 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 カーミン6B系顔料(C.I. Pigment Red 57:1) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分後間混練し、冷却後、カ
ッターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル5とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル5 8部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.7μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0042】 実施例8 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、テ レフタル酸、フタマル酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点95 ℃) 50部 着色剤 銅フタシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル6とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点92℃) 50部 サンプル6 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.3μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0043】 実施例9 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とプ ロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水ト リメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0044】 実施例10 結着樹脂 ポリオール樹脂(低分子ビスフェノールA型エポキシ樹脂、高分子ビス フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エチレンオキサイド 付加体のグリシジル化物、ビスフェノールF、p−クミルフェノールよ り合成されたポリオール樹脂、軟化点:117℃) 50部 着色剤 銅フタシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練して、冷却後、カ
ッターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル7とする。) 更に、 結着樹脂 ポリオール樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル7 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0045】 実施例11 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 非ベンジン系ジスアゾイエロー顔料(C.I. Pigment Yellow 180) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル8とする。) 更に、 結着樹脂 ポリオエステル樹脂(上記のものと同一) 42.5部 スチレン−アクリル系樹脂ウスチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) サンプル8 15部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0046】 実施例12 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 キナクリドン系マゼンタ顔料(C.I. Pigment Red 122) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル9とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 43部 スチレン−アクルル系樹脂(スチレン/nブチルメタクリレート共重合 体、軟化点118℃) 50部 サンプル9 14部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合した後、140℃に加熱した2
軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッター
ミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.2μmの
母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に対
して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェル
ミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0047】 実施例13 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクルル系樹脂(スチレン/nブチルメタクリレート共重合 体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、100℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0048】 実施例14 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点88℃、Mw/Mn1.4) 5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.8μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0049】 実施例15 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点113℃、Mw/Mn1.1) 5部 をブレンダーで充分混合した後、140℃に加熱した2
軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッター
ミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μmの
母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に対
して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェル
ミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0050】 実施例16 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル1とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル1 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.2μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0051】 実施例17 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、 プロピレンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水 トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 7部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル10とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 46.5部 スチレン−アクリル系樹脂(スチレン/n−ブチルメタクリレート共重 合体、軟化点118℃) 50部 サンプル10 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点110℃、Mw/Mn1.6) 5部 をブレンダーで充分混合した後、140℃に加熱した2
軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッター
ミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕
後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μmの
母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に対
して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェル
ミキサーにて混合を行い、本発明のトナーを得た。
【0052】比較例1 結着樹脂および着色剤を予め有機溶剤と共に該結着樹脂
の溶融温度よりも低い温度で混練させた組成物を用いな
い場合の例である。 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、テ レフタル酸、フマル酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点95 ℃) 100部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 3.5部 離型剤 カルナウバワックス(融点88℃、Mw/Mn1.1) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、100℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、トナーを得た。
【0053】比較例2 本比較例は結着樹脂と離型剤が相溶する場合の例であ
る。 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド、テレフタ ル酸、フマル酸から合成されたポリエステル樹脂、軟化点:95℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 7部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル11とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル11 7部 離型剤 モンタンワックス(融点90℃、Mw/Mn1.2) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、100℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、トナーを得た。
【0054】比較例3 本比較例は結着樹脂と着色剤を該結着樹脂の溶融温度よ
りも低い温度で混練する際に、有機溶剤を加えない場合
の例である。 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、テ レフタル酸、フマル酸から合成されたポリエステル樹脂軟化点95℃) 50部 着色剤 銅フタロシニンブルー顔料(C.I Pigment Blue 15 :3) 50部 をブレンダーで充分混合した後、50℃に加熱した3本
ロールミルに投入して、20分後間混練し、冷却後、カ
ッターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル12とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル12 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点88℃、Mw/Mn1.1) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、100℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.2μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、トナーを得た。
【0055】比較例4 結着樹脂および着色剤を予め有機溶剤と共に行う混練操
作を該結着樹脂の溶融温度より高い温度で行った場合の
例である。 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、テ レフタル酸、フマル酸から合成されたポリエステル樹脂軟化点:95 ℃) 50部 着色剤 銅フタシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue 15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 7部 をブレンダーで充分混合した後、100℃に加熱した3
本ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カ
ッターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルをサンプル11とする。) 更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル11 7部 離型剤 カルナウバワックス(融点88℃、Mw/Mn1.1) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、100℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.8μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行い、トナーを得た。
【0056】 キャリアの作成 芯材料 Cu−Znフェライト(平均粒子径45μm) 100部 コート材料 シリコーン樹脂(SR−2411、固形分20重量部、東レ・ダウコー ニング・シリコーン社製) を流動床を用いて芯材料に対し、1.2重量部コーティ
ングし、更に、210℃で2時間焼性を行い、上記樹脂
で被覆されたキャリアを得た。 現像剤の作成 実施例1〜17及び比較例1〜4で得られたトナー各5
部と、上記キャリア95部をターブラーミキサーで混合
し、現像剤を得た。得られた各現像剤を、ヒーターを内
蔵した外径60mmのシリコンローラからなる定着ロー
ラと、外径60mmのテフロンチューブ被覆シリコンロ
ーラからなる加圧ローラで構成される定着装置を有し、
該定着装置のオイル塗布機構を除去したフルカラー複写
機(PRETER550、リコー社製)(図1)にセッ
トし、以下の各種評価を行った。
【0057】評価1:定着温度範囲 上記のフルカラー複写機(PRETER550、リコー
社製)を用いて、複写紙(TYPE6000<70W
>、リコー社製)に、イエロー、マゼンタ、シアンのい
ずれか単色からなる付着量が1.0±0.1mg/cm
のベタ画像を作成し、以下の定着条件で定着部材の温
度が可変となるように調整を行ないオフセットの発生し
ない温度を測定した。この時の結果を表1に示した。 定着機線速:180±2mm/sec. 定着ニップ幅:10±1mm 評価2:光沢度 上記の単色画像サンプルにおいて、定着部材表面温度が
160℃の時におけるサンプルの光沢度を、日本電色工
業株式会社製のグロスメーターにより入射角60°によ
り計測した、この光沢は、値の高い程光沢感が出る。フ
ルカラーのコピー画像としては適度な光沢が好まれ、1
5〜30%程度が好ましい。この時の結果を表1に示し
た。 評価3:ヘーズ度 上記単色画像サンプルを転写紙としてOHPシート(T
YPE PPC−DX、リコーエレメックス社製)を用
い、定着部材表面温度が160℃の時におけるサンプル
のヘーズ度をスガ試験機株式会社の直読ヘーズコンピュ
ータHGM−2DP型により測定した。このヘーズ度
は、曇り度とも言われ、トナーの透明性を示す尺度とし
て測定され、値の低いほど透明性が高く、OHP紙を用
いた場合の発色性が良好なものとなる。また、良好な発
色性を示すヘーズ度の値は、25%以下が好ましい。こ
の時の結果を表1に示した。また、実施例及び比較例の
各トナーについて、以下の評価を行った。 評価4:トナー中の離型剤分散径 トナー中の離型剤の分散径は、種々の方法で測定される
が、ここでは、トナーの超薄切片を作成し、透過型電子
顕微鏡(日立社製H−9000H)を用いて、トナーの
断面写真(倍率×100,000)を撮影することによ
り行った。本写真から、ランダムの選択した100点の
離型部分の分散径から平均値を求めた。ここで、1粒子
の分散径は最長径と最短径の平均とし、また、凝集状態
にあるものは凝集体自身を1粒子とした、この時の結果
を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、離型剤を含有するカラ
ートナーにおいても透明性や色再現性に優れ、また、着
色度が高く、さらに適度な光沢性と良好な定着性と十分
な耐オフセット性を有し、定着部材にオイルを用いない
定着装置に適用できる電子写真用カラートナー及びその
製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例において使用されたフルカラ
ー複写機(PRETER550、リコー社製)の断面図
【符号の説明】
101 スキャナ 112 プリンタ 201 複写機 202 黒現像ユニット 203 シアン現像ユニット 204 マゼンタ現像ユニット 205 イエロー現像ユニット 206 中間転写ベルト 207 帯電装置 208 レーザ光学系 209 コンタクトガラス 210 露光ランプ(ハロゲンランプ) 211 反射ミラー 212 結像レンズ 213 CCD イメージセンサ 214 クリーニング装置 215 感光体 216 給紙ユニット 217 転写バイアスローラ 218 搬送ベルト 219 定着装置 220 排紙トレイ 221 バイアスローラ 222 ベルトクリーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩介 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 朝比奈 安雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 上原 賢一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 杉山 祥弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 智美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA21 AB02 AB04 CA08 CA13 CA14 CA15 CA21 CA25 DA02 DA04 DA06 DA10 EA03 EA05 EA06 EA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、該結着樹脂と非相
    溶の離型剤および着色剤からなる電子写真用カラートナ
    ーにおいて、結着樹脂および着色剤を予め有機溶剤と共
    に該結着樹脂の溶融温度よりも低い温度で混練させた組
    成物を用いることを特徴とする電子写真用カラートナ
    ー。
  2. 【請求項2】 結着樹脂の軟化点が80〜110℃であ
    る請求項1記載の電子写真用カラートナー。
  3. 【請求項3】 結着樹脂が、ポリオール樹脂および/ま
    たはポリエステル樹脂である請求項1〜2のいずれかに
    記載の電子写真用カラートナー。
  4. 【請求項4】 イエロートナーが、C.I.Pigme
    nt Yellow180である請求項1〜3のいずれ
    かに記載の電子写真用カラートナー。
  5. 【請求項5】 マゼンタトナーが、C.I.Pigme
    nt Red 122である請求項1〜4のいずれかに
    記載の電子写真用カラートナー。
  6. 【請求項6】 トナー中での離型剤の平均分散粒径が
    0.1〜3μmである請求項1〜5のいずれかに記載の
    電子写真用カラートナー。
  7. 【請求項7】 離型剤の融点が75〜100℃である請
    求項1〜6のいずれかに記載の電子写真用カラートナ
    ー。
  8. 【請求項8】 離型剤の重量平均分子量(Mw)と数平
    均分子量(Mn)の比であるMw/Mnが1.0〜1.
    2である請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真用カ
    ラートナー。
  9. 【請求項9】 帯電制御剤として、サリチル酸誘導体金
    属塩を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    に記載の電子写真用カラートナー。
  10. 【請求項10】 結着樹脂と着色剤の混合物を予め有機
    溶剤と共に結着樹脂の溶融温度よりも低い温度で1段目
    の混練を行い、更に、結着樹脂および該結着樹脂と非相
    溶の離型剤、又は必要に応じてカラートナーの製造に通
    常用いられる他の材料を加えて2段目の加熱溶融混練を
    行うことを特徴とする電子写真用カラートナーの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 結着樹脂と着色剤の合計量(100重
    量部)に対して5〜15重量部の有機溶剤を含有させた
    状態で1段目の混練を行うことを特徴とする請求項10
    記載の電子写真用カラートナーの製造方法。
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