JP2001142247A - カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法 - Google Patents
カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法Info
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Abstract
明性や色再現性に優れ、又、着色度が高く、さらに、適
度な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセット性を有
し、定着部材にオイルを用いない定着装置に適用できる
カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法を提供
すること。 【解決手段】 結着樹脂と着色剤を予め混練させた組成
物に、さらに少なくとも離型剤を加えてなるカラートナ
ーにおいて、該離型剤は該結着樹脂に対して非相溶であ
り、さらに、該カラートナーのヘーズ度が1〜20%で
あることを特徴とするカラートナー。
Description
記録法、静電印刷法などに適用されるトナーに関し、詳
しくは、離型剤を含有するカラートナーにおいても透明
性や色再現性に優れ、また、着色度が高く、さらに、適
度な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセット性を有
し、定着部材にオイルを用いない定着装置に適用できる
カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法に関す
る。
27691号明細書、特公昭42−23910号公報及
び特公昭43−24748号公報等に種々の方法が記載
されているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の
手段により光導電性支持体上に電気的潜像を形成し、次
いで該潜像をトナーで現像し可視像を得るか、または必
要に応じて紙などに粉像を転写した後、加熱・加圧或い
は溶剤蒸気などにより定着して可視像を得るものであ
る。また、カラーの多色像を得るためのフルカラー電子
写真方法としては、米国特許第2962374号明細書
等に記載されているように、少なくとも画像をイエロー
・マゼンタ・シアンの3色の色信号に分解して露光し、
上記の工程を少なくともイエロー・マゼンタ・シアン等
のプロセスカラートナーを用いて複数回繰り返して現像
し、トナー像を重ね合わせカラーの多色像を得るもので
ある。
の技術は、白黒からフルカラーへの展開が急速になされ
つつあり、フルカラーの市場は特に拡大している。フル
カラー電子写真法によるカラー画像形成は、一般に3原
色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラート
ナー又はそれに黒色を加えた4色を用いて全ての色の再
現を行なうものである。その一般的な方法は、まず原稿
からの光をトナーの色と補色の関係にある色分解光透過
フィルターを通して光導電層上に静電潜像を形成する。
次いで現像、転写工程を経てトナーは支持体に保持され
る。次いで、前述の工程を順次複数回行ない、レジスト
レーションを合わせつつ、同一支持体上にトナーは重ね
合わせられ、ただ1回のみの定着によって最終のフルカ
ラー画像が得られる。このような、複数回の現像を行な
い、同一支持体上に色の異なる数種のトナー像の重ね合
わせを必要とするフルカラー電子写真法では、カラート
ナーが持つべき定着特性は極めて重要な要素である。即
ち、定着したカラートナーは、トナー粒子による乱反射
をできる限り抑え、適度の光沢性やつやが必要である。
また、トナー層の下層にある異なる色調のトナー層を妨
げない透明性を有し、色再現性の広いカラートナーでな
ければならない。
剤又は必要に応じて帯電制御剤等の他の材料を溶融混練
し、更に粉砕したものを所定の粒度に分級することによ
り製造されている。また、それらのカラートナーの着色
剤としては、耐光性や安全性等の観点から染料系の着色
剤と比較して優れている有機顔料系の着色剤が一般的に
使用されている。しかしながら、有機顔料系の着色剤
は、顔料製造時の乾燥工程において、有機顔料の一次粒
子が集まった凝集体を形成しているため、通常のカラー
トナーの製造方法である結着樹脂と着色剤又は必要に応
じて帯電制御剤等の他の材料を溶融混練する方法では、
この着色剤の強い凝集状態を解くことができないため、
着色剤が結着樹脂中に均一に分散しがたく、さらに、ト
ナー中に顔料の一次粒子が凝集体のままで存在するた
め、フルカラートナーにおける最も重要な特性の一つで
ある透明性が大きく悪化し、色再現性やOHPフィルム
における光透過性が大きく低下し、さらに、十分な着色
度が得られない。
トナーの付着量を増やす必要があるが、特に、フルカラ
ー画像の複写においては、少なくとも2色以上のトナー
を重ねる必要があり、それだけ付着量が多くなるため、
さらに透明性が悪化し、色再現性も劣る傾向がある。さ
らに、着色度の低いトナーは、特にベタ部の現像におい
てトナーの消費量が増大し、そのため、現像器内へのト
ナーの補給を頻繁に行なう必要があるが、これにより、
現像器内でのトナーとキャリアの均一な撹拌ができにく
く、地汚れが発生しやすくなり、また、ベタ画像を出力
したときに画像上に「ホタル」と呼ばれる転写ムラや白
抜けが生じやすくなり、均一なベタ画像が得られにく
い。さらに、トナーの付着量を増やすと、「転写チリ」
と呼ばれる細線部におけるトナーのチリが発生しやすく
なり、特に、フルカラー画像における細線の複写の場合
には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があ
り、付着量がさらに増えるため、特にその傾向が顕著で
ある。
昭62−30259号公報、特開昭62−280755
号公報、特開平2−66561号公報、特開平2−29
3867号公報、特開平3−107869号公報、特開
平3−107870号公報、特開平3−185459号
公報、特開平3−269542号公報および特開平3−
269543号公報等に記載されているような、加工顔
料を使用して有機顔料のトナー中での分散を向上させる
方法が提案されている。これらの公報に記載されている
加工顔料は、まず乾燥有機顔料をトナーに使用する通常
の顔料濃度よりも高濃度になるように結着樹脂と加熱溶
融混練し、さらにトナーとして適切な顔料濃度となるよ
うに結着樹脂を用いて希釈溶融混練して製造している。
しかしながら、これらの有機顔料系の着色剤は顔料製造
時の乾燥工程において、有機顔料の一次粒子が集まった
凝集粒子を形成しており、これらの凝集粒子は、上記の
ような手法を用いてもトナーの光透過性に影響を与えな
くなるまで微細に分散することはできない。
材料を溶解し混合した後に溶剤を蒸発させてマスターバ
ッチを作製する方法が特開昭61−156054号公報
に記載されているが、溶液状の混合物を攪拌しただけで
は、十分な剪断力がかからないために着色剤の分散が不
十分である。また、特開昭62−127847号公報で
は、アシッドペースト法またはアシッドスラリー法によ
り得られた微粒子状フタロシアニン顔料の水分散液を、
そのまま乾燥させることなく結着樹脂と有機溶媒の溶液
に混入させることにより、フタロシアニンを微粒子状の
まま結着樹脂中に均一に分散させることができるとして
いるが、この方法では、結着樹脂を溶解させるために大
量の有機溶媒を使用する必要があり、さらに、水や有機
溶媒を除去する際に顔料が再凝集し易いといった問題が
ある。特開平7−311479号公報では、顔料の含水
ペーストを顔料分散用樹脂溶液中へ混入した後に加熱処
理して得られた顔料分散樹脂を用い、さらにこの顔料分
散樹脂に、結着樹脂とはSP値差のある非相溶の樹脂を
用いることにより、透明性や、耐オフセット性、耐巻き
付き性に優れるとしているが、結着樹脂と顔料を分散さ
せる樹脂で相溶性の異なる樹脂を用いており、このため
屈折率が高くなり、十分な透明性が得られない。
着装置は、表面剥離性の優れた材料を用いた部材を使用
しているものの、部材表面にオイルを塗布したものが殆
どである。ところが、離型性を増すための多量のオイル
塗布は、転写紙のオイル汚れ、コストアップ、オイルを
収納するタンクのスペース等が必要になり、定着装置が
大型化する等の問題がある。一般に、カラートナーの定
着にオイルを塗布する理由は、以下の通りである。即
ち、一般にカラートナーは白黒プリント用の黒トナーに
対して、定着加熱時に、より熱溶融性を増し、低粘度化
して、光沢や透明性を得る必要がある。しかし、このよ
うな樹脂を用いたトナーは、熱溶融時の分子間凝集力が
低下しやすくなるため、定着部材の通過時に部材へのト
ナーの付着性が増して、高温オフセット現象が発生す
る。したがって、この高温オフセットを防止するために
定着部材にオイルを塗布して、定着部材へのトナーの付
着性を低減することが一般的である。また、定着部材に
オイルを塗布しない、いわゆるオイルレストナーが試み
られており、一般的に離型剤をトナー中に分散させるこ
とが特開平8−220808号公報、特開平9−106
105号公報、特開平9−304964号公報、特開平
9−304971号公報、特開平10−207116号
公報、特開平10−207126号公報、特開平10−
254173号公報、特開平10−293425号公
報、特開平11−2917号公報、特開平11−243
13号公報、特開平11−249341号公報等に記載
されている。しかし、離型剤を分散させたカラートナー
の場合、トナー表面に存在する離型剤の影響で十分な透
明性が得られず、また、トナー自身の流動性も大幅に悪
化する。さらに、カラートナーの場合、前述のように低
粘度化したトナーから離型剤が十分に染み出す必要があ
り、オフセットを防止することが困難である。また、白
黒プリント用の黒トナーのように、高粘性のトナーの場
合には、トナーの熱溶融時の分子間凝集力が高いため、
離型剤が少量染み出すことでオフセットが防止できる
が、十分なトナーの溶融は行なわれておらず、透明性や
光沢性が不十分である。
剤との組み合わせも、特開昭63−205664号公
報、特開平3−107869号公報、特開平3−107
870号公報、特開平3−185459号公報、特開平
3−269542号公報、特開平3−269543号公
報、特開平7−219274号公報、特開平7−311
479号公報、特開平11−30876号公報等に記載
されている。具体的には、特開昭63−205664号
公報では、第一工程で、着色剤とワックスおよび必要に
応じて電荷制御剤を、ワックスの溶融状態において強い
剪断をかけた混練物を作製し、次いで第二工程で、第一
工程で得られた混練物と樹脂及び必要ならばその他の添
加剤を第一工程よりも弱い剪断力をかけて混練したこと
を特徴としている。しかし、この方法では、第一工程で
の混練において樹脂を加えていないため、第二工程で、
第一工程の混練物の樹脂中への分散が不十分となってし
まい、十分な透明性が得られない。
−107870号公報、特開平3−185459号公
報、特開平3−269542号公報、特開平3−269
543号公報では、結着樹脂の一部と着色剤を予め溶融
混練して通常マスターバッチと呼ばれる加工顔料を作製
し、次いでこの加工顔料に残りの結着樹脂と離型剤等を
加えてさらに溶融混練を行なっているが、加工顔料を溶
融混練させて作製した場合には、混練時にかかる剪断が
弱くなり、特にカラートナーにおいては、結着樹脂に溶
融粘度の低い樹脂を用いることが一般的であるため、さ
らに剪断力が低下しやすく、またここで用いている材料
も結着樹脂に対する相溶性が低いために、どうしても十
分な着色剤の分散が得られず、透明性が低下する。
−311479号公報では顔料の含水ペーストを顔料分
散用樹脂溶液中へ混入した後に加熱処理して得られた顔
料分散樹脂を用い、さらにこの顔料分散樹脂に、結着樹
脂とはSP値差のある非相溶の樹脂を用いることによ
り、顔料の表面が結着樹脂と非相溶の樹脂で被覆され、
これにより、ポリオレフィンワックスが顔料に取り込ま
れなくなり、透明性や、耐オフセット性、耐巻き付き性
が改善されるとしているが、結着樹脂と顔料を分散させ
る樹脂で相溶性の異なる樹脂を用いているため、このた
め屈折率が高くなり、十分な透明性が得られない。
樹脂と着色剤にさらに離型剤を加えて溶融混練させた加
工顔料を作製し、次いでこの加工顔料に残りの結着樹脂
と帯電制御剤等を加えて更に溶融混練を行なっている
が、加工顔料の作製時に離型剤を加えて溶融混練させた
場合には、どうしても混練時にかかる剪断力が弱くな
り、特にカラートナーにおいては、結着樹脂に溶融粘度
の低い樹脂を用いることが一般的であるため、さらに剪
断力が低下しやすく、どうしても着色剤の分散が不十分
になりやすい。
カラートナーにおいても透明性や色再現性に優れ、又、
着色度が高く、さらに、適度な光沢性と良好な定着性と
十分な耐オフセット性を有し、定着部材にオイルを用い
ない定着装置に適用できるカラートナーは得られていな
いのが現状である。
従来技術における問題点を解決し、離型剤を含有するカ
ラートナーにおいても透明性や色再現性に優れ、又、着
色度が高く、さらに、適度な光沢性と良好な定着性と十
分な耐オフセット性を有し、定着部材にオイルを用いな
い定着装置に適用できるカラートナー及びその製造方法
及び画像形成方法を提供することにある。
的は(1)「結着樹脂と着色剤を予め混練させた組成物
に、さらに少なくとも離型剤を加えてなるカラートナー
において、該離型剤は該結着樹脂に対して非相溶であ
り、さらに、該カラートナーのヘーズ度が1〜20%で
あることを特徴とするカラートナー。」、(2)「前記
離型剤の融点が75〜100℃であることを特徴とする
前記第(1)項に記載のカラートナー。」、(3)「前
記離型剤の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比であるMw/Mnが1.0〜1.2であること
を特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の
カラートナー。」、(4)「前記結着樹脂の軟化点が8
0〜110℃であることを特徴とする前記第(1)項乃
至第(3)項の何れかに記載のカラートナー。」、
(5)「前記結着樹脂がポリエステル樹脂及び/又はポ
リオール樹脂からなることを特徴とする前記第(1)項
乃至第(4)項の何れかに記載のカラートナー。」、
(6)「前記着色剤として、C.I.PigmentY
ellow 180を含有することを特徴とする前記第
(1)項乃至第(5)項の何れかに記載のカラートナ
ー。」、(7)「前記着色剤として、C.I.Pigm
ent Red 122を含有することを特徴とする前
記第(1)項乃至第(6)項の何れかに記載のカラート
ナー。」、(8)「帯電制御剤として、サリチル酸誘導
体金属塩を用いることを特徴とする前記第(1)項乃至
第(7)項の何れかに記載のカラートナー。」によって
達成される。
剤の混合物を予め有機溶剤と共に1段目の混練を行な
い、更に結着樹脂及び該結着樹脂と非相溶の離型剤又は
必要に応じて帯電制御剤等の他の材料を加えて2段目の
加熱溶融混練を行なうことを特徴とする前記第(1)項
乃至第(8)項の何れかに記載のカラートナーの製造方
法。」、(10)「1段目の混練時において、結着樹脂
の溶融温度よりも低い温度で混練を行なうことを特徴と
する前記第(9)項に記載のカラートナーの製造方
法。」、(11)「1段目の混練物に加える有機溶剤
を、(結着樹脂+着色剤)100重量部に対して5〜1
5重量部含有させた状態で1段目の混練を行なうことを
特徴とする前記第(9)又は(10)項に記載のカラー
トナーの製造方法。」によって達成される。
体上に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像化
する現像手段と、該現像手段の現像により形成されたト
ナー像を転写材に静電的に転写する転写手段を少なくと
も有する画像形成方法において、前記第(1)項乃至第
(8)項の何れかに記載のカラートナーを用いることを
特徴とする画像形成方法。」によって達成される。
明者らは検討の結果、離型剤を含有するカラートナーに
おいても透明性や色再現性に優れ、又、着色度が高く、
さらに、適度な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセ
ット性を有し、定着部材にオイルを用いない定着装置に
適用できるカラートナーを得ることが可能となった。す
なわち、本発明のカラートナーは、結着樹脂と着色剤を
予め混練させた組成物に、さらに少なくとも離型剤を加
えてなるカラートナーにおいて、該離型剤は該結着樹脂
に対して非相溶であり、さらに、該カラートナーのヘー
ズ度が1〜20%であることを特徴とする。これは、結
着樹脂に対して非相溶の離型剤を均一に分散させること
により、定着時に離型剤がトナー表面からしみ出して、
定着部材にオイルを塗布しない状態においても、良好な
定着性と十分な耐オフセット性を得ることができる。こ
こで、離型剤が結着樹脂に相溶する場合には、定着時の
離型剤のしみ出し効果がなくなり、オフセットが発生し
やすくなる。
着樹脂に対して非相溶であれば、いかなる材料も使用可
能であるが、特にエステル系又はオレフィン系のワック
スが離型剤として好ましい。これらの離型剤は、結着樹
脂中により均一に分散されることから、優れた耐オフセ
ット性を示し、特にポリエステル樹脂やポリオール樹脂
を結着樹脂に用いた場合にその効果が高い。なお、ここ
でエステル系のワックスとしては、エステル結合を有す
るワックスを意味し、キャンデリラワックス、カルナウ
バワックス、ライスワックス等の天然ワックス等が挙げ
られ、オレフィン系のワックスとしては、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシャー−ト
ロプシュワックス等が挙げられる。これらの離型剤の含
有量は結着樹脂100重量部に対して、通常1〜20重
量部、好ましくは、2〜10重量部である。ここで、離
型剤の結着樹脂に対する相溶性の判断は、透過型電子顕
微鏡を用いた倍率10万倍での拡大写真の観察により行
なった。
のヘーズ度が1〜20%であることを特徴とし、特に好
ましくは、1〜15%である。結着樹脂に対して非相溶
の離型剤を用いることにより、定着部材にオイルを塗布
しなくても、良好な定着性と耐オフセット性が得られる
が、離型剤が樹脂に対して非相溶であるため、トナーの
屈折率が低下し、透明性や色再現性が劣る傾向がある。
これに対して、ヘーズ度が1〜20%であるトナーを用
いることにより、透明性に優れ、OHP等による投影像
も鮮明で、色再現性に優れることが見い出された。ま
た、ヘーズ度が1〜20%であるトナーは、トナー中に
おける着色剤の分散径が小さく、また、分散が均一であ
るため、高い着色度を得ることが可能となる。さらに、
一般に粒径の小さい微粉側のトナーほど、着色剤が均一
に分散されにくく、1粒子当たりの着色剤の含有率も実
際の仕込量から計算される割合よりも低い傾向がある
が、本発明のヘーズ度が1〜20%であるトナーは、粒
径の小さい微粉側のトナーにおいても、分散性に優れ、
高い着色度が得られる。
うに、現像時にトナーの付着量を増やす必要があるが、
特に、フルカラー画像の複写においては、少なくとも2
色以上のトナーを重ねる必要があり、それだけ付着量が
多くなるため、さらに透明性が悪化し、色再現性も劣る
傾向がある。さらに、着色度の低いトナーは、特にベタ
部の現像においてトナーの消費量が増大し、そのため、
現像器内へのトナーの補給を頻繁に行なう必要がある
が、これにより、現像器内でのトナーとキャリアの均一
な撹拌ができにくく、地汚れが発生しやすくなり、ま
た、ベタ画像を出力した時に画像上に「ホタル」と呼ば
れる転写ムラや白抜けが生じやすくなり、均一なベタ画
像が得られにくい。さらに、トナーの付着量を増やす
と、「転写チリ」と呼ばれる細線部におけるトナーのチ
リが発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における
細線の複写の場合には、少なくとも2色以上のトナーを
重ねる必要があり、付着量がさらに増えるため、特にそ
の傾向が顕著である。
P等による投影像の色再現性が不十分になり、又、着色
度も十分に得られず、逆に1%に満たない場合は、投影
像の色が薄く、視認しにくくなる。ここで、ヘーズ度と
は、曇り度や曇価とも言われ、トナーの透明性を示す指
標であり、一般には、下記式に示すように、全透過光に
対する拡散光の透過率の百分率で定義されており、本発
明においては以下のように測定した。
エレメックス社製)に付着量が1.0±0.1mg/c
m2のベタ画像を作成した。次に、ヒーターを内蔵した
φ60のシリコンローラからなる定着ローラと、φ60
のテフロンチューブ被覆シリコンーローラからなる加圧
ローラから構成される定着装置を有し、該定着装置のオ
イル塗布機構を除去したフルカラー複写機(PRETE
R550:リコー社製、図1)を用いて(定着機線速:
90±2mm/sec.、定着ニップ幅:10±1m
m、定着ローラ表面温度:160±2℃)の条件で定着
させた。その上で、上記の定着サンプルを、スガ試験機
株式会社製の直読ヘーズコンピューターHGM−2DP
型に挿入し、ヘーズ度を測定し、さらにOHPシート単
体のヘーズ度を差し引いた値を、トナーのヘーズ度とし
た。
しては、結着樹脂と着色剤の混合物を、予め有機溶剤と
共に1段目の混練を行ない、更に結着樹脂及び該結着樹
脂と非相溶の離型剤又は必要に応じて帯電制御剤等の他
の材料を加えて2段目の加熱溶融混練を行なう方法等が
挙げられ、特に、1段目の混練時において、結着樹脂の
溶融温度よりも低い温度で混練を行なうことが、より好
適である。これは、結着樹脂と着色剤の混合物を予め有
機溶剤と共に混練させることにより、初期的に結着樹脂
と着色剤が十分に付着した状態となって、分散が効果的
に行なわれる条件になり、さらに、混練物の粘度が非常
に高く、せん断力が強く働く状態となり、結着樹脂中で
の着色剤の分散が良好になり、これにより、着色剤の分
散径が小さくなり、透明性や色再現性に優れ、さらに、
高い着色度が得られるものと考えられる。具体的な方法
としては、例えば、結着樹脂、着色剤及び有機溶剤を、
スーパーミキサー等のブレンダーにて混合した後、得ら
れた混合物を二本ロール、三本ロール等の混練機によ
り、混練する方法が挙げられる。また、有機溶剤として
は、結着樹脂との溶解性を考慮しながら、一般的なもの
を使用できるが、特に、アセトン、トルエン、ブタノン
等が、着色剤の分散性の面から好ましい。この新規な製
法によると、得られるカラートナーに含有する着色剤粒
子の粒径が小さくなるばかりでなく、該粒子の分散状態
の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の再
現性がより一層よくなる要因になっている。
の融点は、特に75〜100℃であることが好ましい。
この範囲よりも低い場合は、オフセットが発生しやすく
なり、更にトナーの保存時にブロッキングが発生しやす
くなり、逆に高い場合は、十分な定着性が得られないこ
とがある。ここで、離型剤の融点は以下のように測定し
た。理学電機製の融点測定器(Rigaku THER
MOFLEX TG8110型)により昇温速度10℃
/minの条件にて測定し、吸熱曲線の主体極大ピーク
を融点とした。また、本発明のトナーに用いられる離型
剤は、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比であ
るMw/Mnが1.0〜1.2であることが好ましい。
この理由は定かでないが、Mw/Mnを1.0〜1.2
とすることで、定着時の離型剤のしみ出しが効率的に行
なわれるため、十分な耐オフセット性が得られるものと
考えられる。
行なった。 〔GPCによる分子量測定〕40℃の恒温槽中でカラム
を安定させ、溶離液としてTHFを1ml/minの流
速で流し、試料濃度0.05〜0.5重量部に調整した
試料のTHF溶液を200μl注入して測定を行なう。
試料の分子量はあらかじめ作成した検量線に基づき、リ
テンションタイムから決定した分子量分布より算出し
た。このときの検量線は数種類の単分散ポリスチレンを
標準試料として作成したものである。分析カラム:Ex
cel pak SEC−G14/G16/G18(横河
アナリティカルシステムズ(株)製)
脂の軟化点は、80〜110℃であることが好ましい。
軟化点が80〜110℃の結着樹脂を用いることによ
り、定着時にトナーが低粘度化し、十分な溶融が起こる
ために、透明性や色再現性に優れたトナーを得ることが
できる。また、結着樹脂の軟化点が上記範囲よりも低い
場合には、オフセットが発生しやすくなり、更にトナー
の保存時にブロッキングが発生しやすくなる。逆に、上
記範囲よりも高い場合には、光沢や透明性が不十分とな
る。なお、結着樹脂の軟化点は、次のようにして測定し
た。即ち、高架式フローテスター(CFT−500)
(島津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、加
圧20kg/cm2、昇温速度6℃/minの条件で1
cm3の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流
出終了点の高さの1/2に相当する温度を軟化点とし
た。また、本発明のトナーに用いられる結着樹脂は、ポ
リエステル樹脂又はポリオール樹脂又はポリエステル樹
脂とポリオール樹脂の混合物からなることが、光沢、透
明性、耐オフセット性に優れているため、特に好まし
い。また、異なる2種以上の結着樹脂を用いる場合に
は、これらの樹脂が互いに混練時に相溶することが好ま
しく、相溶せずに樹脂間に界面が存在する場合には、光
の屈折が界面で発生し、透明性が悪化する場合が多い。
透過型電子顕微鏡を用いた倍率10万倍での拡大写真の
観察により行なった。なお、ポリエステル樹脂として、
各種のタイプのものが使用できるが、本発明に用いられ
るものとして(イ)下記の一般式(I)で示されるジオ
ール成分と、(ロ)2価以上の多価カルボン酸、その無
水物及びその低級アルキルエステルからなる群から選ば
れる成分を縮合重合して得られるポリエステル樹脂が特
に好ましい。
素数2〜4のアルキレン基であり、x、yは正の整数で
あり、その和の平均値は2〜16である。)
ールの例としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエステル(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン(16)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。なお、ジオ
ール成分に下記のような2官能以上のポリヒドロキシ化
合物を、約5モル%以下使用することもできる。エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添
加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのエー
テル化ポリヒドロキシル化合物等。
イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸及
びそれらの無水物、及びそれらの低級アルキルエステ
ル、トリメリット酸若しくはその無水物を含有する酸、
n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−
ブチルコハク酸、イソ−ドデセニルコハク酸、イソ−オ
クチルコハク酸等のコハク酸誘導体が挙げられる。特
に、これらのコハク酸誘導体を導入することによりトナ
ーとしての低温時の定着性が十分となり、更に光沢性も
向上する。上記ポリエステル樹脂は、通常ポリオール成
分と多価カルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中で18
0〜250℃の温度で縮重合することによって製造する
ことができる。
イプのものが使用できるが、本発明に用いられるものと
して、特にポリオール樹脂として、エポキシ樹脂と、
2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしく
はそのグリシジルエーテルと、エポキシ基と反応する
活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ基
と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を
反応してなるポリオールを用いることが好ましい。さら
にまた、のエポキシ樹脂は、数平均分子量の相違する
少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂
であることが特に好ましい。このポリオール樹脂は、良
好な光沢、透明性を付与し、耐オフセット性に効果があ
る。本発明に用いられるエポキシ樹脂は、好ましくはビ
スフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール
とエピクロロヒドリンを結合して得られたものである。
エポキシ樹脂は、安定した定着特性や光沢を得るために
数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子
量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分
子量が3000〜10000であることが好ましい。さ
らに低分子量成分が20〜50重量%、高分子量成分が
5〜40重量%であることが好ましい。低分子量成分が
多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の場合
は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性
がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量10
000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足したり、
さらには定着性の悪化の可能性がある。
2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物として
は、以下のものが例示される。即ち、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこ
れらの混合物とビスフェノールAやビスフェノールF等
のビスフェノールとの反応生成物が挙げられる。得られ
た付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロ
ヒドリンでグリシジル化して用いてもよい。特に下記
(II)式で表わされるビスフェノールAのアルキレンオ
キサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
−又は−CH2−CH2−CH2−基であり、またn、m
は繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、n+
m=2〜6である。) また、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物も
しくはそのグリシジルエーテルが、ポリオール樹脂に対
して10〜40重量%含まれていることが好ましい。こ
こで量が少ないとカールが増すなどの不具合が生じ、ま
た、n+mが7以上であったり量が多すぎると、光沢が
出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。
する活性水素を分子中に1個有する化合物としては、1
価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類等があ
る。1価フェノール類としては以下のものが例示され
る。即ち、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェ
ノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシ
ルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等
が挙げられる。2級アミン類としては、ジエチルアミ
ン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル
(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。ま
た、カルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸
等が挙げられる。
する活性水素を分子中に2個以上有する化合物として
は、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボ
ン酸類等が挙げられる。2価フェノールとしてはビスフ
ェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールが挙
げられる。また、多価フェノール類としてはオルソクレ
ゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル
−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが
例示される。多価カルボン酸類としては、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル
酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水ト
リメット酸が例示される。
ンオキサイド部を有するポリオール樹脂を得るために
は、種々の原材料の組み合わせが可能である。例えば、
両末端グリシジル基のエポキシ樹脂と両末端グリシジル
基の2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物をジ
ハライドやジイソシアネート、ジアミン、ジチオール、
多価フェノール、ジカルボン酸と反応させることにより
得ることができる。このうち、2価のフェノールを反応
させるのが反応安定性の点で最も好ましい。また、ゲル
化しない範囲で多価フェノール類や多価カルボン酸類を
2価フェノールと併用するのも好ましい。ここで、多価
フェノール類、多価カルボン酸類の量は全量に対し15
%以下、好ましくは10%以下である。また、これらの
ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、高い架橋密度を
持たせると、透明性や光沢度が得られにくくなり、好ま
しくは、非架橋もしくは弱い架橋(THF不溶分5%以
下)であることが好ましい。
なる結着樹脂に加えて、必要に応じて以下の樹脂を使用
することもできる。ポリスチレン、ポリp−クロロスチ
レン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体
の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、
スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、
スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
エチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケト
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系
共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタ
クリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、
エポキシ樹脂、ポリビニルブチルブチラール、ポリアク
リル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂等。
としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック色の
トナーを得ることが可能な染顔料が使用できる。例え
ば、カーボンブラック、ランプブラック、アニリンブラ
ック、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミ
ン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロ
ー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガ
ル、トリアリルメタン系染料、等の染顔料など、従来公
知のいかなる染顔料をも単独或いは混合して使用し得る
が、特にイエロートナーに用いられる着色剤には、C.
I.Pigment Yellow 180を用いること
が好ましい。この着色剤は、特に凝集性が強く、通常の
トナー製造方法、即ち、結着樹脂と着色剤又は必要に応
じて帯電制御剤等の他の材料を溶融混練する等の方法で
は、この着色剤の強い凝集状態を解くことができない。
このため、得られたトナー粒子中の着色剤粒子の分散径
は大きく、従ってトナーの透明性も悪くなり、カラート
ナーの重要品質である色再現性に劣るものしか得られな
い。ところが、本発明の製造方法により、凝集した着色
剤粒子を十分に解きほぐすことができ、透明性に優れた
トナーを得ることができる。本着色剤を用いることで、
長期使用によってもトナー表面からの着色剤の剥離がな
く、二成分現像剤におけるキャリア表面の汚染や、一成
分現像における現像部材へのフィルミング等が防止さ
れ、更にまた定着部材へのフィルミングが防止されるこ
とが明らかとなった。
には、C.I.Pigment Red 122を用い
ることが、他のマゼンタ着色剤と比べて色再現範囲が広
いため好ましい。しかし、この着色剤も、イエロー着色
剤のC.I.PigmentYellow 180と同
様、特に凝集性が強く、通常のトナー製造方法、即ち、
結着樹脂と着色剤又は必要に応じて帯電制御剤等の他の
材料を溶融混練する等の方法では、この着色剤の強い凝
集状態を解くことができない。このため、得られたトナ
ー粒子中の着色剤粒子の分散径は大きく、従ってトナー
の透明性も悪くなり、カラートナーの重要品質である色
再現性に劣るものしか得られない。ところが、本発明の
製造方法により、凝集した着色剤粒子を十分に解きほぐ
すことができ、透明性に優れたトナーを得ることができ
る。本着色剤を用いることで、長期使用によってもトナ
ー表面からの着色剤の剥離がなく、二成分現像剤におけ
るキャリア表面の汚染や、一成分現像における現像部材
へのフィルミング等が防止され、更にまた定着部材への
フィルミングが防止されることが明らかとなった。これ
らの着色剤の含有量は結着樹脂100重量部に対して、
通常1〜30重量部の範囲内である。
な帯電を付与するために帯電制御剤を含有させることが
好ましい。この場合の帯電制御剤としては、カラートナ
ーの色調を損なうことのない透明色から白色系の物質を
添加し、負極性若しくは正極性にトナー帯電性を安定化
付与することができるものが好ましい。その中でも特に
サリチル酸誘導体の金属塩を添加することが、負極性に
トナー帯電性を安定化付与する点で効果的である。ここ
で使用されるサリチル酸誘導体の金属塩としては、下記
一般式(III)で示される化合物が挙げられる。
〜10のアルキル基あるいはアリル基を示し、特に水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基あるいはアリル基が
望ましい。ここでR0、R3、R4及びR5は同時に同じで
あっても異なっていてもよい。また、Meは亜鉛、ニッ
ケル、コバルト、銅、クロムから選ばれるいずれかの金
属を示す。)
RK,J.L.Kao,H(1948)J.Amer.
Chem.Soc.70,2151に記載された方法に
よって容易に合成することができる。例えば、溶媒中に
2モルのサリチル酸ナトリウム塩(サリチル酸誘導体の
ナトリウム塩を含む)と、1モルの塩化亜鉛とを添加し
混合し、加温して攪拌することにより亜鉛塩として得る
ことができる。この金属塩は白色を呈する結晶であり、
トナー中に分散させた場合にも着色を示さないものであ
る。金属塩が亜鉛塩以外のものについても、上記の方法
に準じて製造することができる。上記サリチル酸誘導体
の金属塩中、特に好ましい化合物の具体例を表1に示
す。
散性が良好であり、現像ローラ等にフィルミングしにく
い。特にサリチル酸誘導体の金属塩の含有量は結着樹脂
100重量部に対して0.5〜8重量部が好ましい。
上させる目的で、Si、Ti、Al、Mg、Ca、S
r、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、
Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や
複合酸化物等を添加することが可能である。これらのう
ち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アル
ミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理
剤等により表面改質処理することが有効である。
が挙げられる。ジメチルジクロルシラン、トリメチルク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
ジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベン
ジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロ
ルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−ク
ロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルク
ロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロ
ルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリ
クロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ
−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジ
メチルビニルクロルシラン、オクチルトリクロルシラ
ン、デシルトリクロルシラン、ノニルトリクロルシラ
ン、(4−t−プロピルフェニル)トリクロルシラン、
(4−t−ブチルフェニル)トリクロルシラン、ジペン
チルジクロルシラン、ジヘキシルジクロルシラン、ジオ
クチルジクロルシラン、ジノニルジクロルシラン、ジデ
シルジクロルシラン、ジドデシルジクロルシラン、ジヘ
キサデシルジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニ
ル)オクチルジクロルシラン、ジオクチルジクロルシラ
ン、ジデセニルジクロルシラン、ジノネニルジクロルシ
ラン、ジ−2−エチルヘキシルジクロルシラン、ジ−
3,3−ジメチルペンチルジクロルシラン、トリヘキシ
ルクロルシラン、トリオクチルクロルシラン、トリデシ
ルクロルシラン、ジオクチルメチルクロルシラン、オク
チルジメチルクロルシラン、(4−t−プロピルフェニ
ル)ジエチルクロルシラン、イソブチルトリメトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキ
シシラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチル
ジシラザン、ジエチルテトラメチルジシラザン、ヘキサ
フェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。この
他チタネート系カップリング剤、アルミニューム系カッ
プリング剤も使用可能である。
な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテ
フロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリ
デン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、
炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨
剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉
末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤;また、逆極性の白
色微粒子、及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用
いることもできる。
方法の一例としては、結着樹脂と着色剤の混合物を、予
め有機溶剤と共に1段目の混練を行ない、更に結着樹脂
及び該結着樹脂と非相溶の離型剤又は必要に応じて帯電
制御剤等の他の材料を加えて2段目の加熱溶融混練を行
なう。この際、特に、1段目の混練時において、結着樹
脂の溶融温度よりも低い温度で混練を行なうことが、よ
り好適である。次に、ハンマーミル等を用いて上記混練
物を粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機
械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機や
コアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級
し、母体トナーを得る。ついで、該母体トナーとシリカ
等の添加剤をヘンシェルミキサー(三井三池社製)、メ
カノフュージョンシステム(細川ミクロン社製)、メカ
ノミル(岡田精工社製)等の混合機により充分混合し、
必要に応じて、100μm程度以下の目開きの篩を通過
させ、凝集物や粗大粒子等の除去を行なう。ここで、1
段目の混練物に加える有機溶剤を、(結着樹脂+着色
剤)100重量部に対して、5〜15重量部含有させた
状態で1段目の混練を行なうことが、トナーの透明性を
高めるために特に効果的である。
有機溶剤と共に混練させることにより、初期的に結着樹
脂と着色剤が十分に付着した状態となって、分散が効果
的に行なわれる条件になり、さらに、混練物の粘度が非
常に高く、せん断力が強く働く状態となり、結着樹脂中
での着色剤の分散が良好になり、これにより、着色剤の
分散径が小さくなり、透明性や色再現性に優れ、さら
に、高い着色度が得られるものと考えられる。具体的な
方法としては、例えば、結着樹脂、着色剤及び有機溶剤
を、スーパーミキサー等のブレンダーにて混合した後、
得られた混合物を二本ロール、三本ロール等の混練機に
より、混練する方法が挙げられる。また、有機溶剤とし
ては、結着樹脂との溶解性を考慮しながら、一般的なも
のを使用できるが、特に、アセトン、トルエン、ブタノ
ン等が、着色剤の分散性の面から好ましい。この新規な
製法によると、得られるカラートナーに含有する着色剤
粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、該粒子の分散状
態の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の
再現性がより一層よくなる要因になっている。また、本
発明のカラートナーの粒径は、体積平均粒径で3〜10
μmであることが好ましく、これよりも小粒径の場合に
は現像時に地汚れの原因となったり、流動性を悪化させ
トナーの補給やクリーニング性を阻害する場合がある。
また、これよりも大粒径の場合には、画像中のチリや、
解像性の悪化等が問題となる場合がある。
び二成分トナーの双方に適用可能である。二成分トナー
として用いる場合にはキャリアと混合して用いられる。
本発明に使用し得るキャリアとしては、例えば鉄粉、フ
ェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガ
ラスビーズ等、公知のものがすべて使用可能であるが、
特に、これらの表面を樹脂などで被覆することが好まし
い。この場合、使用される樹脂はポリフッ化炭素、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポ
リビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等
である。この樹脂層の形成法としては、従来と同様、キ
ャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布す
ればよい。ここで、これらキャリアの平均粒径は通常1
0〜100μm、好ましくは30〜60μmである。な
お、樹脂の使用量としては、通常キャリア100重量部
に対して1〜10重量部である。さらに、トナーとキャ
リアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対
しトナー0.5〜7.0重量部程度が適当である。
電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一実
施形態について説明する。まず、複写機(201)の概
略構成図である図1を用いて、本実施形態にかかる複写
機の構成、動作につき説明する。本実施形態における複
写機(201)は、大きくは、画像読み取り手段として
のスキャナ(101)と画像出力手段としてのプリンタ
(112)とからなる。上記スキャナ(101)は、原
稿画像を光学的に読み取るためのものであり、原稿載置
台としてのコンタクトガラス(209)、露光ランプ
(210)、反射ミラー(211)、結像レンズ(21
2)、及びCCDイメージセンサ(213)等からな
る。上記露光ランプ(210)としては、ハロゲンラン
プが使用されるのが一般的である。このスキャナ(10
1)による原稿画像の読み取りは次のようにして行なわ
れる。
された原稿を露光ランプ(210)によって光照射し、
原稿からの反射光を反射ミラー(211)等により結像
レンズ(212)に導く。この結像レンズ(212)に
て上記反射光をCCDイメージセンサ(213)上に結
像させる。該CCDイメージセンサ(213)は、上記
反射光を原稿画像に対応したデジタル電気信号に変換す
る。このCCDイメージセンサ(213)は、フルカラ
ーイメージセンサであり、与えられ光信号を、例えば、
R(レッド)、G(グリーン)及びB(ブルー)の各色
に色分解し、各色に対応したデジタル電気信号を出力す
る。また、上記CCDイメージセンサ(213)は、図
面に対して垂直方向(この方向を主走査方向ともい
う。)に列状に配置されている。上記CCDイメージセ
ンサ(213)の出力であるデジタル電気信号は、後述
する画像処理部にて、色変換処理等の画像処理がなさ
れ、シアン(Cyan:以下、Cという)、マゼンタ
(Magenta:以下、Mという)、イエロー(Ye
llow:以下、Yという)及び黒(以下、BKとい
う)のカラー画像データとなる。これらカラー画像デー
タに基づき、以下に述べるプリンタ(112)にて、
C、M、Y、BKのトナーにより顕像化を行ない、得ら
れたトナー像を重ねあわせてフルカラーの画像を形成す
る。
像担持体としての感光体(215)が配置されている。
該感光体(215)は、有機感光体(OPC)ドラムで
あり、その外径は、120mm程度である。上記感光体
の周囲には、感光体表面を一様に帯電する帯電装置(2
07)、BK現像ユニット(202)、C現像ユニット
(203)、M現像ユニット(204)、Y現像ユニッ
ト(205)、中間転写ベルト(206)、及びクリー
ニング装置(214)等が配置されている。また、上記
感光体の上方であって、上記スキャナ(101)の下方
には、前述したカラー画像データに基づいて光ビームを
発生して、一様帯電された上記感光体(215)表面を
光走査するレーザ光学系(208)が設けられている。
このレーザ光学系(208)は、光ビームを発生するレ
ーザダイオード、該光ビームを偏向するポリゴンミラー
等からなる。
(112)における画像形成動作を、BK画像データに
基づく場合を例にして説明すれば次のとおりである。上
記レーザ光学系(208)からのBK画像データに基づ
く光ビームにより感光体(215)表面上に形成された
潜像は、これに対応するBK現像ユニット(202)に
よって現像され、BKトナー像となる。このトナー像
は、上記中間転写ベルト(206)に転写される。以
下、この感光体(215)から中間転写ベルト(20
6)へのトナー像の転写をベルト転写という。以上のよ
うな潜像の形成、現像、及びベルト転写という一連の動
作が、C、M、Y、BKの4色について行われ、中間転
写ベルト(206)上には4色重ねトナー像が形成され
る。この4色重ねトナー像を、給紙ユニット(216)
から給送されてきた記録媒体、例えば記録紙上に、転写
バイアスローラ(217)によって、一括して転写す
る。上記4色重ねトナー像が形成された記録媒体は、搬
送ベルト(218)によって定着装置(219)に搬送
される。上記定着装置(219)は、加熱及び加圧によ
って4色重ねのトナー像を溶融し、記録媒体上に定着す
る。定着が完了した記録媒体は、排紙トレイ(220)
上に、排出される。一方、感光体(215)の表面に残
留したトナーは、クリーニング装置(214)によって
回収され、感光体(215)表面のクリーニングが行な
われる。クリーニング後の感光体(215)表面は、除
電装置によって除電される。また、4色重ね画像を中間
転写ベルト(206)から記録媒体上に転写した後に、
上記中間転写ベルト(206)上に残留したトナーは、
ベルトクリーニング装置(222)によって回収され、
中間転写ベルト(206)表面のクリーニングが行なわ
れる。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中の部は重量部を表わす。 (実施例1) 結着樹脂 ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と、プロピ レンオキサイド付加物及びテレフタル酸、コハク酸誘導体、無水トリメリット酸 から合成されるポリエステル樹脂、軟化点121℃) 50部 着色剤 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I. Pigment Blue15:3) 50部 有機溶剤 アセトン 20部 をブレンダーで充分混合した後、100℃に加熱した3
本ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カ
ッターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
本サンプルを、サンプル1とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.8μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.1μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.7μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル3とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル4とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル5とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.6μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル6とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.7μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.8μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルを、サンプル7とする。)
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.3μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。
(本サンプルを、サンプル8とする。)
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.4μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル9とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル10とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.2μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル2とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.2μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル11とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、本発明のトナーを得た。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、トナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル12とする。更に、 結着樹脂 ポリエステル樹脂(上記のものと同一) 96.5部 サンプル12 7部 離型剤 モンタンワックス(融点90℃、Mw/Mn1.2) 5部 帯電制御剤 サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部 をブレンダーで充分混合したのち、140℃に加熱した
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.5μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、トナーを得た。
ロールミルに投入して、20分間混練し、冷却後、カッ
ターミルで粗粉砕し、1〜3mmのサンプルを得た。本
サンプルを、サンプル13とする。
2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッタ
ーミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉
砕後、風力分級装置を用いて、体積平均粒径7.3μm
の母体着色粒子を得た。更に、母体着色粒子100部に
対して、疎水性シリカ0.75重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーにて混合を行ない、トナーを得た。
グし、更に210℃で2時間焼成を行ない、上記樹脂で
被覆されたキャリアを得た。
例1〜3で得られたトナー各5部と、上記キャリア95
部をターブラーミキサーで混合し、現像剤を得た。得ら
れた各現像剤を、ヒーターを内蔵したφ60のシリコン
ローラからなる定着ローラと、φ60のテフロンチュー
ブ被覆シリコンローラからなる加圧ローラから構成され
る定着装置を有し、該定着装置のオイル塗布機構を除去
したフルカラー複写機(PRETER550、リコー社
製)(図1)にセットし、以下の各種評価を行なった。
のオイル塗布機構を除去したフルカラー複写機(PRE
TER550、リコー社製)(図1)を用いて、複写紙
(TYPE 6000<70W>、リコー社製)に、イ
エロー、マゼンタ、シアンのいずれかの単色からなる付
着量が1.0±0.1mg/cm2のベタ画像を作成
し、以下の定着条件で、定着ローラの温度が可変となる
ように調整を行ない、オフセットの発生しない温度を測
定した。結果を表2に示した。 定着機線速:180±2mm/sec. 定着ニップ幅:10±1mm
ンプルの内、定着ローラ表面温度が160±2℃の時に
おけるサンプルの光沢度を、日本電色工業株式会社製の
グロスメーターにより入射角60°で測定した。結果を
表2に示した。
ンプルの内、定着ローラ表面温度が160±2℃の時に
おけるサンプルの着色度を、X−Rite938により
測定した。結果を表2に示した。
サンプルの内、定着ローラ表面温度が160±2℃の時
におけるサンプルの彩度(C*)を、X−Rite93
8により測定した。ここで、彩度が高い程、色再現性に
優れている。結果を表2に示した。
0.1mg/cm2の単色ベタ画像サンプルを、転写紙
としてOHPシート(TYPE PPC−DX、リコー
エレメックス社製)を用いて以下の定着条件で作成し、
この時のサンプルのヘーズ度を、スガ試験機株式会社製
の直読ヘーズコンピュータHGM−2DP型により測定
し、さらに、OHPシート単体のヘーズ度を差し引いた
値を、トナーのヘーズ度とした。この時、OHPシート
単体のヘーズ度は、12%であった。結果を表2に示し
た。 定着機線速:90±2mm/sec. 定着ニップ幅:10±1mm 定着ローラ温度:160±2℃ ここで、比較例2のトナーについては、定着温度範囲が
得られず、光沢度、着色度、色再現性、ヘーズ度の評価
は不可能であった。なお、このトナーについて、透過型
電子顕微鏡による倍率10万倍での観察を行なったとこ
ろ、離型剤が相溶しているのが確認された。
なように、本発明の離型剤を含有するカラートナーにお
いて、透明性や色再現性に優れ、又、着色度が高く、さ
らに、適度な光沢性と良好な定着性と十分な耐オフセッ
ト性を有し、定着部材にオイルを用いない定着装置に適
用できるカラートナー及びその製造方法及び画像形成方
法が提供される。
フルカラー複写機の断面図。
Claims (12)
- 【請求項1】 結着樹脂と着色剤を予め混練させた組成
物に、さらに少なくとも離型剤を加えてなるカラートナ
ーにおいて、該離型剤は該結着樹脂に対して非相溶であ
り、さらに、該カラートナーのヘーズ度が1〜20%で
あることを特徴とするカラートナー。 - 【請求項2】 前記離型剤の融点が75〜100℃であ
ることを特徴とする請求項1に記載のカラートナー。 - 【請求項3】 前記離型剤の重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)の比であるMw/Mnが1.0〜
1.2であることを特徴とする請求項1または2に記載
のカラートナー。 - 【請求項4】 前記結着樹脂の軟化点が80〜110℃
であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
のカラートナー。 - 【請求項5】 前記結着樹脂がポリエステル樹脂及び/
又はポリオール樹脂からなることを特徴とする請求項1
乃至4の何れかに記載のカラートナー。 - 【請求項6】 前記着色剤として、C.I.Pigme
nt Yellow180を含有することを特徴とする
請求項1乃至5の何れかに記載のカラートナー。 - 【請求項7】 前記着色剤として、C.I.Pigme
nt Red 122を含有することを特徴とする請求
項1乃至6の何れかに記載のカラートナー。 - 【請求項8】 帯電制御剤として、サリチル酸誘導体金
属塩を用いることを特徴とする請求項1乃至7の何れか
に記載のカラートナー。 - 【請求項9】 結着樹脂と着色剤の混合物を予め有機溶
剤と共に1段目の混練を行ない、更に結着樹脂及び該結
着樹脂と非相溶の離型剤又は必要に応じて帯電制御剤等
の他の材料を加えて2段目の加熱溶融混練を行なうこと
を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のカラート
ナーの製造方法。 - 【請求項10】 1段目の混練時において、結着樹脂の
溶融温度よりも低い温度で混練を行なうことを特徴とす
る請求項9に記載のカラートナーの製造方法。 - 【請求項11】 1段目の混練物に加える有機溶剤を、
(結着樹脂+着色剤)100重量部に対して5〜15重
量部含有させた状態で1段目の混練を行なうことを特徴
とする請求項9または10に記載のカラートナーの製造
方法。 - 【請求項12】 像担持体上に形成された静電潜像にト
ナーを付与して可視像化する現像手段と、該現像手段の
現像により形成されたトナー像を転写材に静電的に転写
する転写手段を少なくとも有する画像形成方法におい
て、請求項1乃至8の何れかに記載のカラートナーを用
いることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32339699A JP2001142247A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32339699A JP2001142247A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001142247A true JP2001142247A (ja) | 2001-05-25 |
Family
ID=18154265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP32339699A Pending JP2001142247A (ja) | 1999-11-12 | 1999-11-12 | カラートナー及びその製造方法及び画像形成方法 |
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JP (1) | JP2001142247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016194540A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置 |
-
1999
- 1999-11-12 JP JP32339699A patent/JP2001142247A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016194540A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置 |
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