JPH06286035A - ハニカムコアの製造方法およびハニカムコア - Google Patents

ハニカムコアの製造方法およびハニカムコア

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JPH06286035A
JPH06286035A JP9706293A JP9706293A JPH06286035A JP H06286035 A JPH06286035 A JP H06286035A JP 9706293 A JP9706293 A JP 9706293A JP 9706293 A JP9706293 A JP 9706293A JP H06286035 A JPH06286035 A JP H06286035A
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JP
Japan
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base material
honeycomb core
material sheet
corrugated
adhesive
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JP9706293A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hirosaki
邦彦 廣崎
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、接着剤が母材シートの段階で塗布さ
れるので、所定箇所に一定幅とピッチで容易かつ正確に
塗布され、第2に、接着剤中への気泡の混入もなく、第
3に、セル壁に孔開け加工が容易に施され多数の孔が形
成されたものも容易に得られる、ハニカムコアの製造方
法を提案する。 【構成】 この製造方法では、まず母材シート1につい
て、事後波板3とされた際に重積,接着対象となる箇所
に、条線状に一定幅とピッチで接着剤5が塗布されて、
乾燥される。しかる後、必要に応じ母材シート1に孔開
け加工を施し多数の孔を形成してから、母材シート1を
折曲加工して波板3とし、この波板3を、複数枚重積す
ると共に加熱加圧により接着剤5を溶融硬化させて接着
し、もって中空柱状のセルの平面的集合体であるハニカ
ムコアを得る。なお、このような波板3と孔開け加工が
施された平板とを組み合わせたハニカムコアも可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムコアの製造方
法およびハニカムコアに関する。すなわち、母材シート
を折曲加工して波板とし、これを重積,接着してハニカ
ムコアを製造する方法、および、このようにして製造さ
れ孔開け加工が施されたハニカムコアに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、このようなハニカムコアの製造
方法の従来例を示す正面概略図である。同図にも示すよ
うに従来の製造方法では、まず、母材シート1をコルゲ
ートローラー2間に通して波板3に折曲加工し、次に、
このように折曲加工された波板3に対し、外周に塗布用
の突起Aが形成されたギヤ状の塗布ローラー4にて、接
着剤5を、波の頂部等の所定箇所に条線状に一定幅とピ
ッチで塗布していた。そして、このような波板3を複数
枚重積すると共に、これらを加熱加圧し接着剤5を溶融
硬化させて接着することにより、ハニカムコアを製造し
ていた。なお、図中6は母材シート1を巻いたリール、
7は接着剤5のトレー、8はバックアップローラーであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、接着剤5の塗布が容易でないという指摘があっ
た。すなわち、従来の製造方法にあっては、波板3の波
の頂部等の所定箇所(ノード部分)に対し、これとピッ
チ等が対応したギヤ状の塗布ローラー4にて、接着剤5
を一定幅とピッチで塗布していたが、このように波の頂
部等を塗布対象とし、しかもギヤ状の塗布ローラー4を
塗布手段として、両者を常時正確に対応位置させつつ塗
布することは、容易でなかった。つまり、このような塗
布対象と塗布手段間においては位置関係のずれ等が生じ
やすく、接着剤5が所定箇所に一定幅とピッチで、正確
に塗布されないことが多々発生し、ハニカムコアの製造
に手間取り支障を生じたり、ハニカムコアの品質にも問
題を生じることがあった。
【0004】第2に、接着剤5の塗布に際し、気泡が混
入しやすいという指摘があった。すなわち、従来の製造
方法にあっては、波板3に対し接着剤5を塗布するの
で、塗布手段として波板3とピッチ等が対応したギヤ状
の塗布ローラー4を用いることが必須的であるが、トレ
ー7中から塗布ローラー4のギヤ状の突起Aに接着剤5
を十分に付着させ、塗布ローラー4の回転により、この
突起Aに付着した接着剤5を波板3の頂部等に塗布する
際に、接着剤5中にどうしても気泡が残留,混入しやす
かった。そして、このような接着剤5中の気泡の存在に
起因して、事後、接着された波板3の頂部等間が剥離し
やすい、つまり製造されたハニカムコアのセル壁が剥離
しやすく、ハニカムコアの品質に問題が生じていた。
【0005】第3に、孔開け加工が困難であるという指
摘があった。すなわち、従来の製造方法にあっては、母
材シート1を波板3に折曲加工した後に接着剤5を塗布
していたので、もしも、予め母材シート1の段階で孔開
け加工を施し事前に多数の孔を形成した後、波板3に折
曲加工してから接着剤5を塗布すると、塗布された接着
剤5が、事前に形成されていた多数の孔を介し表側から
裏側へとにじみ出てしまうが、このような事態は到底許
されない。他方これとは逆に、接着剤5が塗布され乾燥
された後の波板3に対し、孔開け加工を施すことは、容
易でなく極めてコスト高となる。これらにより、セル壁
に孔開け加工が施され多数の孔が形成されたハニカムコ
ア、つまり、セル壁間の通気性に優れたハニカムコアを
得ることは非常に困難であり、問題となっていた。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、ま
ず、母材シートに接着剤を塗布し乾燥させてから、波板
に折曲加工して重積,接着するようにしたことにより、
第1に、接着剤の塗布が容易であり、第2に、接着剤へ
の気泡の混入もなく、第3に、孔開け加工も容易な、ハ
ニカムコアの製造方法、および、このようにして製造さ
れ孔開け加工が施されたハニカムコア、等を提案するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このハニカムコアの
製造方法では、まず母材シートに対し、事後波板とされ
た際に重積,接着対象となる箇所に、条線状に一定幅と
ピッチで接着剤を塗布して乾燥させ、しかる後、該母材
シートを折曲加工して波板とし、該波板を複数枚重積す
ると共に上記接着剤にて接着することにより、中空柱状
のセルの平面的集合体であるハニカムコアが得られる。
【0008】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このハニカムコアの製造方法では、まず母材シ
ートに対し、事後波板とされた際に重積,接着対象とな
る箇所に、条線状に一定幅とピッチで接着剤を塗布して
乾燥させ、しかる後、該母材シートに孔開け加工を施し
多数の孔を形成してから、該母材シートを折曲加工して
波板とし、該波板を複数枚重積すると共に上記接着剤に
て接着することにより、中空柱状のセルの平面的集合体
であるハニカムコアが得られる。
【0009】次に、請求項3については次のとおり。す
なわち、このハニカムコアは、多数の孔が形成された波
板と、多数の孔が形成された平板とが、交互に位置する
ように重積されると共に相互間が接着された、中空柱状
のセルの平面的集合体よりなる。
【0010】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。すなわち、請求項1,2の製造方法で
は、まず、母材シートについて事後重積,接着対象とな
る箇所に、条線状に接着剤が塗布されて乾燥される。そ
れから、母材シートを波板に折曲加工し、複数枚を重
積,接着することにより、ハニカムコアが得られる。そ
こで第1に、接着剤は、予め母材シートの段階で塗布さ
れるので、所定箇所に一定幅とピッチで容易かつ正確に
塗布される。第2に、同様に接着剤は、母材シートの段
階で塗布されるので、気泡も混入されない。第3に、同
様に接着剤が母材シートの段階で塗布されるので、接着
剤の乾燥後の母材シートに対し孔開け加工は支障なく施
され、波板そしてセル壁に多数の孔が容易に形成され、
もってセル壁間の通気性に優れたハニカムコアが得られ
る。そこで例えば、セル壁が平板と波板にて形成される
と共に通気性に優れた、請求項3に係るハニカムコアが
得られる。
【0011】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3は本発明の1
実施例を示し、図1は正面概略図、図2は母材シートに
対する接着剤の各種塗布態様等を示す平面図、図3の
(1)図は重積直前の波板の正面図、図3の(2)図は
製造されたハニカムコアの正面図である。まずこれらの
図面を参照しつつ説明する。
【0012】最初に、母材シート1について述べる。こ
の製造方法では、まず母材シート1が準備されるが、図
1の例では、リール6に巻かれた帯状の母材シート1
が、巻き戻されて平坦な帯状とされ、後述の塗布ローラ
ー9へと供給される。このような母材シート1として
は、アルミ箔等の金属箔、熱可塑性や熱硬化性のプラス
チックシート、各種の繊維強化プラスチックシート(F
RPシート)、強化紙、その他各種の非金属シート等が
用いられる。なお、母材シート1が金属箔よりなる場合
には、接着用のための下地処理が施されてから、次の塗
布工程へと供給される。
【0013】次に、接着剤5の塗布工程について述べ
る。このように供給された母材シート1に対し、事後波
板3とされた際に重積,接着対象となる箇所に、条線状
に一定幅とピッチで接着剤5が塗布される。すなわち図
1の例では、リール6から供給された母材シート1は、
塗布ローラー9とそのバックアップローラー8間へと送
られ、回転される塗布ローラー9にて、トレー7内の接
着剤5が塗布される。その際接着剤5は、事後母材シー
ト1が波板3とされた際に重積,接着対象となるべき箇
所(ノード部分)、つまり、後述により波板3となった
場合に、波の頂部の外側や波の谷部の外側となるべき箇
所(図示例では波の頂部の外側となる箇所、後述の図3
の(1)図参照)の母材シート1に対し、塗布される。
【0014】ここで、接着剤5の塗布態様について述べ
ておく。接着剤5は、条線状に一定幅とピッチで塗布さ
れるが、図2は、このような接着剤5の各種の塗布態様
等を示す。そして図2の(1)図には、接着剤5が帯状
の母材シート1に対し、幅方向に沿って直線的かつ連続
的に塗布された全幅プリントの例が示されており、又、
図2の(2)図には、接着剤5が幅方向に沿って直線的
ではあるが、間隔を存し略破線状に塗布された部分プリ
ントの例が示されている。更に、図2の(3)図には、
接着剤5が帯状の母材シート1に対し、長手方向に沿っ
て直線的かつ連続的に3本塗布されたエンドレスプリン
トの例が示されており、又、図2の(4)図には、接着
剤5が長手方向に沿って直線的ではあるが、間隔を存し
略破線状に3本塗布された部分プリントの例が示されて
いる。このように本発明では、接着剤5は各種の塗布態
様で適宜容易に塗布可能である。
【0015】次に、乾燥工程および孔開け加工について
述べる。このようにして接着剤5が塗布された母材シー
ト1は、図1中に示すように、次にガイドローラー11
に導かれて乾燥用のドライオーブン10へと導かれ、接
着剤5が半硬化又は硬化に近い状態まで乾燥される。そ
れから、このように接着剤5が乾燥された母材シート1
は、孔加工ローラー12とそのバックアップローラー1
3間へと送られる。孔加工ローラー12は、外周面に多
数の孔加工部を備えており、回転により母材シート1に
孔開け加工を施し、例えば図2の(5)図に示したよう
に、多数の丸穴状の孔14を形成する。なお、母材シー
ト1に形成される孔14は、このような丸穴状のものの
ほか、スリット状のもの、かなり大径のもの、その他各
種形状のもの等々を、針穴加工やパッチング加工等によ
り形成することも考えられる。
【0016】次に、折曲加工工程について述べる。この
ようにして、接着剤5が塗布,乾燥されると共に、多数
の孔14が形成された母材シート1は、図1中に示すよ
うに、段差ローラーを形成するガイドローラー11を経
由した後、コルゲートローラー2間へと導かれ、折曲加
工されて波板3とされる。コルゲートローラー2は、上
下対をなし、母材シート1を挟み込むに足る僅かな間隔
で配され、その表面に軸方向に沿い直線的な例えば三角
形の波形状をなしアールを備えた凹凸が、所定ピッチと
高さで平行かつ連続的に形成されたギヤ状をなす。そし
て母材シート1は、このようなコルゲートローラー2間
を通過しつつ加工され、もって、所定ピッチと高さで例
えば三角形の波形状をなしアールを備えた凹凸が連続的
に折曲加工された波板3が、コルゲート成形される。な
お、このような母材シート1の波板3への折曲加工は、
図示のコルゲートローラー2を用いたギヤ加工によら
ず、コルゲートラックを用いたラック加工によってもよ
い。又、波板3の形状も図示例の三角形のものに限定さ
れるものではなく、半六角形,台形,その他各種の波形
状の凹凸も考えられる。
【0017】次に、切断工程,重積工程,接着工程等に
ついて述べる。上述により折曲形成された波板3は、カ
ッター(図示せず)により一定長さ毎に切断され、長尺
の長方形状とされる。しかる後、このように切断された
各波板3は、例えば図3の(1)図に示したように、一
段重ねる毎に上下間で横に半ピッチずつずれる位置関
係、つまり、上下で谷部と頂部とを合わせつつ、前述に
より頂部の外側に塗布された接着剤5を各々介して、多
数枚が積層ブロック状に重積される。しかる後、炉中等
で接着剤5の融点温度にて加熱加圧することにより、接
着剤5が溶融硬化し、もって重積された波板5間が図示
例では頂部間で接着される。
【0018】このような各工程を辿ることにより、例え
ば図3の(2)図に示したように、中空柱状のセル15
の平面的集合体であるハニカムコア16が製造される。
すなわち、このハニカムコア16は、重積,接着された
波板3にて形成されたセル壁17により、各々独立空間
に区画された中空柱状の多数のセル15の平面的集合体
よりなる。なお、セル壁17そしてセル15の断面形状
は、図示のアールを備えた略四角形状のもののほか、三
角形,六角形,台形,その他各種形状のものが考えられ
る。そしてハニカムコア16は、重量比強度に優れ、軽
量性と共に高い剛性・強度を備え、又、整流効果,平面
精度,保温性,遮音性にも優れ、単位容積当りの表面積
が大であり成形も容易である、等々の特性が知られ、広
く各種用途に使用される。
【0019】なお第1に、図示例のハニカムコア16
は、セル壁17に多数の孔14(図2の(5)参照)が
形成されているので、セル壁17間の通気性に優れると
いう特性をも備えている。なお第2に、勿論、このよう
な図示例によらず、孔開け加工が施されていない通常の
セル壁17よりなる、ハニカムコア16も可能である。
なお第3に、図示例では、波板3のみを複数枚重積,接
着したものが示されているが、このような各波板3間
に、波板3への折曲加工が行われない母材シート1のま
まの平板を介裝して、重積,接着したダブルコアとも称
されるハニカムコア16も可能である。なお第4に、図
示例のハニカムコア16は、波板3を重積,接着して製
造されていたが、このような重積,接着後に更に展張を
実施することにより、セル15を所定形状としたハニカ
ムコア16も考えられる。
【0020】次に、図4,図5は本発明の他の実施例を
示し、図4は正面概略図であり、図5の(1)図は重積
直前の波板3の正面図、図5の(2)図は製造されたハ
ニカムコア16の正面図である。図5の(3)図は更に
他の実施例の重積直前の正面図、図5の(4)図は製造
されたハニカムコア16の正面図であり。次にこれらの
図面を参照しつつ説明する。
【0021】まず図4に示した実施例では、2個のリー
ル6からそれぞれ母材シート1が供給される。そして、
一方の母材シート1(図面では上側に図示の母材シート
1)については、2組の塗布ローラー9により、接着剤
5が母材シート1の表側と裏側に、順次所定のごとく塗
布される。すなわち、事後波板3となった場合に重積,
接着対象となる箇所の両側、つまり、波の頂部の外側お
よび波の谷部の外側となるべき箇所の双方(後述の図5
の(1)図参照)の母材シート1に対し、接着剤5が塗
布されて乾燥される。これに対し、他方の母材シート1
(図面では下側に図示の母材シート1)については、接
着剤5は塗布されない。なお図示例においては、両母材
シート1共に、孔加工ローラー12により孔開け加工が
施され、共に多数の孔14(図2の(5)図も参照)が
形成されている。
【0022】そして、この図4の実施例では、このよう
な両母材シート1が、ガイドローラー11により共通の
コルゲートローラー2間へと導かれ、共に折曲加工され
同時に2枚の波板3とされるが、この図示例では、半六
角形状の波形の波板3として折曲形成される。そして、
このような両波板3が、切断された後、図5の(1)図
に示したように順次交互に重積されて、加熱加圧により
接着され、もって、図5の(2)図に示したハニカムコ
ア16が製造される。この図4および図5の(1)図,
(2)図に示した実施例では、波板3への折曲加工が、
同時に2枚の母材シート1について実施できるので、そ
の分だけハニカムコア16の製造効率に優れるという利
点がある。
【0023】ところで、このような実施例によらず、一
方の母材シート1については、コルゲートローラー2に
よる波板3への折曲加工を行うが、他方の母材シート1
については、波板3への折曲加工を行わないことも考え
られる。すなわち、更に他の実施例として、図5の
(3)図に示したように、前述により多数の孔14が形
成された一方の母材シート1を折曲加工した波板3と、
多数の孔14が形成された他方の母材シート1をそのま
ま用いた平板18とが、交互に位置するように重積され
ると共に相互間が接着されることにより、図5の(4)
図に示したように、ダブルコアとも称されるハニカムコ
ア16を得ることも可能である。なお、このような図
4,図5に示した他の実施例に係るハニカムコア16お
よびその製造方法において、その他の構成等は、図1,
図2,図3の実施例について前述したところに準じるの
で、同符号を付しその説明は省略する。
【0024】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。すなわち、図1や図4
等に示したハニカムコア16の製造方法では、まず、母
材シート1について事後重積,接着対象となる箇所に、
条線状に接着剤5が塗布されて乾燥される(図2も参
照)。それから、母材シート1に孔開け加工を施し多数
の孔14(図2の(5)図参照)を形成した後、このよ
うな母材シート1を波板3に折曲加工して、複数枚を重
積,接着することにより、波板3にてセル壁17が形成
されたハニカムコア16が得られる(図3,図5も参
照)。そこで、このハニカムコア16の製造方法では、
次の第1,第2,第3のようになる。
【0025】第1に、接着剤5は予め母材シート1の段
階で塗布されるので、所定箇所に一定幅とピッチで、容
易かつ正確に塗布される。すなわち、前述の図6に示し
たこの種従来例のように、波板3の頂部等を塗布対象と
し、しかもこれとピッチ等が対応したギヤ状の塗布ロー
ラー4を塗布手段として、両者を常時正確に対応位置さ
せなければならない、という困難性は一掃される。つま
り接着剤5は、平坦な母材シート1を塗布対象とし、し
かも一般的な塗布ローラー9を塗布手段として、両者間
の位置関係のずれ等も生じにくい状態で、容易かつ正確
に塗布される。
【0026】第2に、同様に接着剤5は、予め母材シー
ト1の段階で塗布されるので、気泡も混入されない。す
なわち、前述の図6に示したこの種従来例のように、波
板3を塗布対象として接着剤5を塗布する場合は、塗布
手段としてピッチ等が対応したギヤ状の塗布ローラー4
を用いることが必須的であり、このような塗布ローラー
4外周のギヤ状の突起を介した付着,塗布に際し、接着
剤5中にどうしても気泡が残留,混入しやすかったが、
このような事態は一掃される。つまり接着剤5は、平坦
な母材シート1を塗布対象とし一般的な塗布ローラー9
を塗布手段として、直接的,連続的,平面的に塗布され
るので、気泡が混入するおそれはない。
【0027】第3に、同様に接着剤5が、予め母材シー
ト1の段階で塗布されるので、塗布された接着剤5が乾
燥した後の母材シート1に対し、孔開け加工は支障なく
施される。すなわち、前述の図6に示したこの種従来例
のように、波板3となった段階で接着剤5が塗布される
場合には、予めそれより前の母材シート1の段階でもし
も孔開け加工を施しておくと、塗布された接着剤5が形
成された多数の孔14を介し表側から裏側へと、にじみ
出てしまうが、このような事態は発生しなくなる。しか
も、この孔開け加工は、波板3ではなく平坦な母材シー
ト1に対し施されるので、簡単容易である。このように
して、波板3そしてセル壁17に多数の孔14が形成さ
れ、セル壁17を介した通気性に優れたハニカムコア1
6が得られる。そこで例えば、図5の(4)図に示した
ハニカムコア16、つまり、セル壁17が平板18と波
板3にて形成されると共にセル壁17間の通気性に優れ
た、ハニカムコア16が得られるようになる。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る請求項1,2のハニカムコ
アの製造方法は、以上説明したように、まず、母材シー
トに接着剤を塗布し乾燥させてから、波板に折曲加工し
て重積,接着するようにしたことにより、次の効果を発
揮する。
【0029】第1に、接着剤の塗布が容易となる。すな
わち、接着剤が所定箇所に一定幅とピッチで容易かつ正
確に塗布されるので、手間取ったり支障を生じることも
なく、簡単容易に高品質なハニカムコアが得られる。
【0030】第2に、接着剤への気泡の混入もなくな
る。そこで、接着された波板の頂部や谷部間の剥離が防
止され、セル壁の剥離も防止される等、この面からも高
品質なハニカムコアが得られる。
【0031】第3に、孔開け加工も容易である。そこ
で、セル壁に孔開け加工が施され多数の孔が形成された
ハニカムコア、つまり、セル壁間の通気性に優れたハニ
カムコアも容易に得られる。例えば請求項3に係るハニ
カムコア、つまり、セル壁が平板と波板にて形成される
と共にセル壁間の通気性に優れ、各種用途に活用可能な
ハニカムコアが容易に得られる。このように、この種従
来例に存した問題点が一掃される等、本発明の発揮する
効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムコアの製造方法の実施例
の説明に供する、正面概略図である。
【図2】接着剤が塗布された母材シートの平面図であ
り、(1)図は、幅方向に連続的に塗布されたものを、
(2)図は、幅方向に間隔を存しつつ塗布されたもの
を、(3)図は、長手方向に連続的に塗布されたもの
を、(4)図は、長手方向に間隔を存しつつ塗布された
ものを、(5)図は、(1)図のものに更に孔開け加工
が施されたものを、それぞれ示す。
【図3】最終工程の正面図であり、(1)図は、重積直
前の波板を、(2)図は、製造されたハニカムコアを示
す。
【図4】本発明の他の実施例の説明に供する、正面概略
図である。
【図5】最終工程の正面図であり、(1)図は、重積直
前の波板を、(2)図は、製造されたハニカムコアを、
(3)図は、重積直前の平板および波板を、(4)図
は、これにより製造されたハニカムコアを、それぞれ示
す。
【図6】ハニカムコアの製造方法の従来例の説明に供す
る、正面概略図である。
【符号の説明】
1 母材シート 2 コルゲートローラー 3 波板 4 塗布ローラー(従来例におけるもの) 5 接着剤 6 リール 7 トレー 8 バックアップローラー 9 塗布ローラー(本発明におけるもの) 10 ドライオーブン 11 ガイドローラー 12 孔加工ローラー 13 バックアップローラー 14 孔 15 セル 16 ハニカムコア 17 セル壁 18 平板 A 突起

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 まず母材シートに対し、事後波板とされ
    た際に重積,接着対象となる箇所に、条線状に一定幅と
    ピッチで接着剤を塗布して乾燥させ、しかる後、該母材
    シートを折曲加工して波板とし、該波板を複数枚重積す
    ると共に上記接着剤にて接着することにより、中空柱状
    のセルの平面的集合体であるハニカムコアを得ること、
    を特徴とするハニカムコアの製造方法。
  2. 【請求項2】 まず母材シートに対し、事後波板とされ
    た際に重積,接着対象となる箇所に、条線状に一定幅と
    ピッチで接着剤を塗布して乾燥させ、しかる後、該母材
    シートに孔開け加工を施し多数の孔を形成してから、該
    母材シートを折曲加工して波板とし、該波板を複数枚重
    積すると共に上記接着剤にて接着することにより、中空
    柱状のセルの平面的集合体であるハニカムコアを得るこ
    と、を特徴とするハニカムコアの製造方法。
  3. 【請求項3】 多数の孔が形成された波板と、多数の孔
    が形成された平板とが、交互に位置するように重積され
    ると共に相互間が接着されていること、を特徴とする中
    空柱状のセルの平面的集合体であるハニカムコア。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010003308A (ko) * 1999-06-22 2001-01-15 이여균 하니컴부재의 제조방법
JP5638158B1 (ja) * 2014-04-18 2014-12-10 茂 馬場 コルゲート構造体及びその製造方法

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