JP5638158B1 - コルゲート構造体及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】安価な構成により縦横の強度のみらならず座屈強度も向上する。【解決手段】断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状で、表面において複数の第1の穴が千鳥状に、かつ、所定のピッチで穿設されたコルゲートシートと、コルゲートシートの裏面に接着された平板状のライナーシートとよりなる積層体シートを得た後、適当な大きさに裁断する。裁断して得られた2枚の積層体シートのコルゲートシート側を互いに対向させ、かつ、断面波型の波進行方向を直交させて重ねて接着する直交重ね工程を行い、2枚の積層体シートが積層された本実施形態のコルゲート構造体を得る。【選択図】図1

Description

本発明はコルゲート構造体及びその製造方法に係り、特にライナーシートと断面波型状のコルゲートシートとを積層したコルゲート構造体及びその製造方法に関する。
中芯と呼ばれる断面が波型形状であるコルゲートシート(波型シートともいう)の表面及び裏面の両方あるいは一方に平板状のライナーシートを積層した構造のコルゲート構造体は従来から種々の用途に使用されており、例えば段ボールとして広く用いられている。この種の段ボールは、ライナーシートとコルゲートシートによって形成される筒状部の長さ方向と直交する方向に対する曲げ強度は強いが、上記長さ方向に平行な方向に対する曲げ強度がかなり弱いという、いわゆる強度方向性の問題がある。現在流通しているプラスチック製のダンプレート箱も同様である。
そこで、上記の問題を解決すべく、平板状の2枚のライナーシートの間に、波進行方向が互いに直交する2枚のコルゲートシートを積層した構造の段ボールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載の段ボールによれば、中芯を構成する2枚の波型状のコルゲートシートの波進行方向が直交しているので、上記の強度方向性を改善できる。
また、段ボールではないが、板材についても上記の強度方向性を改善した板材が現在市場に出回っている。例えば、円錐台形状の山が千鳥格子に配置された2枚のポリプロピレンシートの頂点同士を密着させ、円形の底面側のそれぞれに面材を張り合わせた中空構造体(商品名「ツインコーン」:日東エクシモ株式会社製)が知られている。また、多数の円柱部分が表面に密接してかつ規則的に配列された第1のシートと、その第1のシートの表面を覆う第2のシートとからなる、空気を密封した3層構造の中空積層板(「プラパール」(登録商標):川上産業株式会社製)も知られている。
特開2013−49275号公報
しかるに、上記の特許文献1記載の段ボールは縦横の強度を確保できるものの、座屈強度が弱いという問題がある。市場に出回っている上記の中空構造体や中空積層板も同様である。また、上記の段ボールや中高構造体や中空積層板は、いずれも比較的高価であるという問題もある。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、縦横の強度のみらならず座屈強度も向上した安価な構成のコルゲート構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のコルーゲート構造体は上記の目的を達成するため、断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状で、表面において複数の第1の穴が千鳥状に、かつ、所定のピッチで穿設された第1のコルゲートシートと、第1のコルゲートシートの裏面に接着された平板状の第1のライナーシートとよりなる第1の積層体シートと、断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状で、表面において複数の第2の穴が千鳥状に、かつ、所定のピッチで穿設された第2のコルゲートシートと、第2のコルゲートシートの裏面に接着された平板状の第2のライナーシートとよりなる第2の積層体シートと、を備え、
第1及び第2のコルゲートシートを波型形状の波進行方向が互いに直交になるように対向配置し、第1のコルゲートシートの第1の穴が穿設されていない部分を第2のコルゲートシートの第2の穴にはめ込み、かつ、第2のコルゲートシートの第2の穴が穿設されていない部分を第1のコルゲートシートの第1の穴にはめ込んだ状態で、第1及び第2のライナーシートを第1及び第2のコルゲートシート方向に押圧固定してなる、第1及び第2の積層体シートが積層された構造であることを特徴とする。
また、本発明のコルゲート構造体の製造方法は、上記の目的を達成するため、シート部材に用途に応じた所望形状で所定の大きさの穴を所定のピッチ(間隔)で穿設する穴開け工程と、穴が穿設されたシート部材に対してコルゲート加工を施して、断面が山部と谷部とが交互に形成されたコルゲートシートを得ると共に、そのコルゲートシートの裏面とライナーシートの表面が接着された積層体シートを作成する積層体シート作成工程と、積層体シート作成工程で作成された積層体シートを裁断して所望の大きさの第1及び第2の積層体シートを得る裁断工程と、第1及び第2の積層体シートの各コルゲートシート波型形状の波進行方向互いに直交するように対向配置し、互いに一方の積層体シートのコルゲートシートの穴が穿設されていない山部を、他方の積層体シートのコルゲートシートの穴に嵌め込んだ状態で、第1及び第2の積層体シートをそれぞれのライナーシート側からコルゲートシート側へ押圧して固定して、第1及び第2の積層体シートが積層されたコルゲート構造体を作成する直交重ね工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、安価な構成により縦横の強度のみらならず座屈強度も大幅に向上できる。
本発明のコルゲート構造体の製造方法の一実施形態のフローチャートである。 コルゲート加工機の要部の一例の概略構成図である。 積層体シートの一例の断面図である。 積層体シートを構成するコルゲートシートの一例の平面図及び断面図である。 積層体シートを構成するコルゲートシートの他の例の平面図である。 本発明のコルゲート構造体の一実施形態の概略断面図である。 直交重ね工程において2枚の積層体シートを直交重ねする直前の状態の一実施例の斜視図である。 本発明のコルゲート構造体の実施例と従来例の座屈試験結果を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明になるコルゲート構造体の製造方法の一実施形態のフローチャートを示す。まず、長尺のテープ状のシート部材に、公知の打ち抜き装置により、用途に応じた所望形状で所定の大きさの穴を所定のピッチ(間隔)で穿設する(ステップS1)。シート部材の素材は、各種紙素材(厚紙、塗工紙、再生紙など)、プラスチック製品(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、あるいはこれらの共重合体)、金属板(アルミニウム、鉄など)等の熱可塑性やコルゲート加工性のある素材が目的などに応じて好ましく用いられる。穿設された穴の位置は、一例として千鳥状に配置される。
続いて、穴が開けられたシート部材に対するコルゲート加工と、コルゲート加工後のシート(以下、これをコルゲートシートという)とライナーシートとの接着を、コルゲート加工機により同時に行う(ステップS2)。図2は、上記のコルゲート加工機の要部の一例の概略構成図を示す。同図において、コルゲート加工機1は、それぞれ円筒状で外周面に歯車部が形成された第1のコルゲート成形ローラ2及び第2のコルゲート成形ローラ3と、円筒状で表面が平坦なローラ4とを有し、更に図示しないシート巻き取り機構やシート繰り出し機構などを備える。
第1のコルゲート成形ローラ2は円筒軸を回転軸として反時計方向に、第2のコルゲート成形ローラ3は円筒軸を回転軸として時計方向に、それぞれ互いに同期して一定速度で回転するとともに、互いに歯車部が一点で噛合している。また、ローラ4は、円筒軸を回転軸として反時計方向に一定速度で回転するとともに、その外周面の一部が第2のコルゲート成形ローラ3の歯車部とCに示す位置で接触している。
長尺の穴開き済みのシート部材5は、その長手方向の矢印A方向に走行して回転するコルゲート成形ローラ2及び3の互いに噛合する歯車部により、断面が一定ピッチの波型形状のコルゲート加工が施されてコルゲートシートとされた後、ローラ4の表面の位置Cに至る。一方、ローラ4には表面に接着剤が塗布された長尺のライナーシート6が、接着剤が塗布された方を上側にしてローラ4の外周面に当接しつつ矢印B方向へ走行して上記位置Cに至る。
位置Cは第2のコルゲート成形ローラ3の歯車部とローラ4との接触位置であるため、この位置Cにおいてコルゲート加工後の穴開き済みのコルゲートシートと、ライナーシート6とが上記接着剤により接着されて、ライナーシート6の表面にコルゲートシートが積層された積層体シート7が形成される。この積層体シート7は位置CからD方向に走行しながら繰り出される。なお、ライナーシート6の素材は、例えば、各種紙素材(厚紙、塗工紙、再生紙など)、プラスチック製品(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、あるいはこれらの共重合体)、金属板(アルミニウム、鉄など)等の熱可塑性やコルゲート加工性のある素材が目的などに応じて好ましく用いられる。上記の素材であればコルゲートシートとライナーシート6の素材は同一でもよく、異なっていてもよい。
図3は、積層体シートの一例の断面図を示す。同図において、図2とともに説明した積層体シート7は、コルゲート加工により山部8と谷部9とが交互に一定ピッチでシート部材5の長手方向に形成された、断面が波型形状のコルゲートシート10が、ライナーシート6の表面に接着された構造である。ここで、コルゲートシート10の断面の波型の波高の中心線より上側を山部8、下側を谷部9とし、かつ、後述するライナーシート6と接着される側を谷部9と呼ぶものとし、また谷部9がある方をコルゲートシートの裏面と呼ぶものとする。穴11は、一定間隔で谷部9の一部分を残して断続的に穿設されている。
図4(A)は、積層体シートを構成するコルゲートシートの一例の平面図、同図(B)は断面の波進行方向に沿う断面図、同図(C)は断面の波進行方向に直交する方向の断面図を示す。図2及び図3に示した積層体シート7を構成するライナーシート6上のコルゲートシート10は、図4(A)の平面図に示すように、シート部材5に楕円形の穴11が千鳥状に穿設され、かつ、同図(B)の断面図に示すように、シート部材5の長手方向に対して山の斜面の長さhの山部8と谷部9とが交互に形成された波型形状の構成である。
図4(A)に示すように、穴11は、シート部材5の長手方向を長軸とし、幅方向を短軸とする楕円形で、短軸の値をWとすると、シート部材5の幅方向に対して2Wの周期で断続的に形成され(換言すると、一定間隔Wおき毎に形成され)、シート部材5の長手方向に対しては谷部9の一部分を残して山の斜線の長さをhとする一定ピッチで断続的に穿設されている。穴11は、全体として千鳥状に(換言すると、シート部材5の長手方向に断続的に、かつ、幅方向にも断続的に)配置されている。また、図4(C)の断面図に示すように、コルゲートシート10は断面の波進行方向に直交する方向においては、穴11が一定間隔で設けられ、かつ、山部8の頂点の高さと、谷部9の頂点の高さとがそれぞれ一定の形状である。
図5は、積層体シートを構成するコルゲートシートの他の例の平面図を示す。図5に示すコルゲートシート15は、図4に示したコルゲートシート10の楕円形の穴11に代えて菱形の穴16を千鳥状に穿設したもので、穴の形状以外の構成はコルゲートシート10と同様である。すなわち、図5に示すコルゲートシート15の断面形状は、図4に示したコルゲートシート10の断面形状と同様であるので、図5では図示を省略したが、山部12と谷部13とが一定間隔で交互に長手方向に形成された波型形状を示す。
なお、穴の形状はシート部材5の幅方向のピッチWとシート部材5の長手方向の山の斜面の長さhとを合わせれば基本的にはどのような形状でもよいが、穴の面積が大きくなればなるほど座屈強度は低下するので、図4のような楕円形や図5のような菱形が好ましく用いられる。
再び図1に戻って説明する。本実施形態では上記の積層体シート7を形成した後、目的に応じて長尺の積層体シート7を適当な大きさに裁断する(ステップS3)。続いて、裁断して得られた2枚の積層体シートのコルゲートシート側を互いに対向させ、かつ、断面波型の波進行方向を直交させて重ねて接着する直交重ね工程を行い、2枚の積層体シートが積層された本実施形態のコルゲート構造体を得る(ステップS4)。
なお、ステップS4の直交重ね工程においては、互いに一方の積層体シートのコルゲートシートの穴の開いていない山部を他方の積層体シートのコルゲートシートの穴に嵌め込んだ状態で2枚の積層体シートを両側から押圧する。このとき、2枚の積層体シートのそれぞれのコルゲートシートの表面には、ホットメルト接着剤やエマルジョンが塗布されており、上記の直交重ね工程により、2枚の積層体シートはそれぞれのコルゲートシート同士が上記の直交重ね状態で接着される。
図6は、上記の製造方法で製造された本発明のコルゲート構造体の一実施形態の概略断面図を示す。同図において、コルゲート構造体18は、2枚の積層体シート7−1及び7−2のコルゲートシート同士が対向され、かつ、その断面波型の波進行方向が直交されており、一方の積層体シート7−1の穴11−1内に他方の積層体シート7−2の山部8−2が嵌め込まれると共に、他方の積層体シート7−2の穴11−2内に一方の積層体シート7−1の山部8−1が嵌め込まれた状態で接着された構造体である。
図7は、直交重ね工程において2枚の積層体シートを直交重ねする直前の状態の一実施例の斜視図を示す。同図において、第1の積層体シート20−1はライナーシート21−1の表面にコルゲートシート22−1が積層されている。第2の積層体シート20−2はライナーシート21−2の表面にコルゲートシート22−2が積層されている。山部23−1と谷部24−1とが交互に形成された断面波型形状のコルゲートシート22−1と、山部23−2と谷部24−2とが交互に形成された断面波型形状のコルゲートシート22−2とは波進行方向が直交している。
すなわち、コルゲートシート22−1の山部23−1と谷部24−1とが交互に現れる波進行方向と、コルゲートシート22−2の山部23−2と谷部24−2とが交互に現れる波進行方向とが直交している。図7は、山部23−1に穿設された穴25−1内に山部23−2が嵌め込まれ、かつ、山部23−2に穿設された穴25−2内に山部23−1が嵌め込まれる直前の状態を示している。
次に、本発明に係るコルゲート構造体の試験結果について説明する。図6の断面図に示した本発明のコルゲート構造体で、山部の斜面の長さhが10mmである試験片A−1及びA−2と、山部の斜面の長さhが5mmである試験片A−3を用意した。試験片A−1とA−3とは、図4に示したコルゲートシートに楕円形の穴11が穿設された本発明の一実施形態のコルゲート構造体の試験片、試験片A−2は、図5に示したコルゲートシートに菱形の穴16が穿設された本発明の他の実施形態のコルゲート構造体の試験片である。試験片A−1〜A−3のコルゲートシートは厚さ0.3mmのポリエチレンシート、ライナーシートは板紙である。
また、比較例として1枚のコルゲートシートと1枚のライナーシートとを積層した、いわゆるシングルタイプの従来のコルゲート構造体の試験片B(山部の斜面の長さ10mm)と、厚さ4.2mmの段ボールの試験片とを用意した。試験片Bは、厚さ0.3mmのポリエチレンシートであるコルゲートシートと、板紙であるライナーシートとからなるコルゲート構造体で、その素材は試験片A−1〜A−3と同じである。
そして、これらの各試験片について、シート平面(これをX−Y面とする)と直交する2つの平面(X−Z面及びY−Z面)上の縦方向(すなわちX軸方向)及び横方向(すなわちY軸方向)から、加圧速度30mm/minで加圧したときの試験結果を表1に示す。なお、試験片Bについてはコルゲートシートの断面の波進行方向を横方向としている。
表1から分かるように、従来の試験片Bや段ボールでは縦横の強度比が23%程度と強度方向性の問題があるのに対し、本発明のコルゲート構造体の試験片A−1、A−2及びA−3では、縦横の強度比が80%以上であり、強度方向性の問題が大幅に改善されていることが確かめられた。
次に、本発明のコルゲート構造体の一実施例の試験片A−4と従来のコルゲート構造体の一例の試験片B−4について行った平面座屈試験について説明する。ここで、試験片A−4は、コルゲートシートがポリプロピレンメッシュ構造で、その山部の斜面の長さが10mm、穴の平面形状が菱形であり、ライナーシートが板紙であるコルゲート構造体である。一方、比較例の試験片B−4は、前記試験片Bと同様構成のシングルタイプのコルゲート構造体である。
図8は、平面座屈試験の一例の試験結果のグラフを示す。平面座屈試験は、試験片の平面の上面と底面の両方から試験片を30mm/minの加圧速度で圧縮するように加圧することで行われた。本発明の試験片A−4については図8にIで示す試験結果の特性が得られ、A4で示すように距離10mmで190kgのピークが得られた。一方、従来の試験片B−4については図8にIIで示す試験結果の特性が得られ、B4で示すように距離2mmで133kgのピークが得られる試験結果が得られた。この平面座屈試験の試験結果を表2に示す。
つまり、垂直方向に30mm/minの加圧速度で加圧していき、従来の試験片B−4では、2mm動いたところで133kgであり、その後は加圧の力に耐えられなくなるのに対し、本発明の試験片A−4では、6.5mm動いたところで最初のピークを迎えるが、その後は更に強い加圧の力に抗して190kgの力により10mm動くまで支えることができる。従って、本発明のコルゲート構造体は従来のシングルタイプのコルゲート構造体に比べて座屈強度を大幅に改善されていることが確認された。
なお、素材が板紙である2枚のライナーシートの間に、厚さ0.3mmのポリエチレンシートからなる波進行方向が互いに直交する2枚のコルゲートシートを積層した特許文献1記載の構造体について上記の平面座屈試験を行ったところ、平面座屈試験のグラフの形状が上記の試験片B−4とほぼ同様で、ピークも140.6kgであり、試験片B−4のそれ(133kg)とあまり変わらなかった。すなわち、1組のコルゲート構造体をコルゲートの波進行方向を直交させて2組積層した構造の特許文献1に記載の段ボールは縦横の強度は確保できるが、座屈強度はシングルタイプのコルゲート構造体の試験片B−4とあまり変わらず、座屈強度の向上にはつながらないという比較結果が得られた。更に、特許文献1に記載の段ボールはコルゲート構造体を2組積層することにより、厚みがシングルタイプに比べて2倍になる不利な点を有する。
このように、本発明のコルゲート構造体は、従来のシングルタイプのコルゲート構造体や、特許文献1記載の段ボールに比べて座屈強度を大幅に改善することができる。
なお、本発明は以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、例えば、コルゲート構造体は2枚の積層体シートを接着して構成するように説明したが、ビス止め固定することも可能である。また、コルゲート加工以外に、穴開け済みのシート部材をプリーツ加工してもよい。更に、コルゲートシートの断面の波型形状は、図3及び図4(B)では図示の便宜上、波型の波高の中心線より上側の山部と下側の谷部の両方の幅が等しい正弦波状としているが、これに限定されるものではなく、例えば山部の幅が谷部の幅よりも長い非対称の波型形状であってもよい。
本発明のコルゲート構造体は、軽量で縦横の両方向に強度を必要とする建材や輸送箱などに利用可能である。また、面強度を必要とする床材や畳資材に応用可能である。また、本発明のコルゲート構造体は、縦方向と横方向に交差している特徴を生かした、今までにはないエアーフィルタなどのフィルタ関連にも展開が見込まれる。本発明のコルゲート構造体は、コルゲート素材として鉄などの金属の選択により、建造物や車両などにも利用範囲を拡大できる可能性を秘めている。
5 穴開き済みのシート部材
6、21−1、21−2 ライナーシート
7、20−1、20−2 積層体シート
8、12、23−1、23−2 山部
9、13、24−1、24−2 谷部
10、15、22−1、22−2 コルゲートシート
11 楕円形の穴
16 菱形の穴
18 コルゲート構造体
25−1、25−2 穴

Claims (6)

  1. 断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状で、表面において複数の第1の穴が千鳥状に、かつ、所定のピッチで穿設された第1のコルゲートシートと、前記第1のコルゲートシートの裏面に接着された平板状の第1のライナーシートとよりなる第1の積層体シートと、
    断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状で、表面において複数の第2の穴が千鳥状に、かつ、前記所定のピッチで穿設された第2のコルゲートシートと、前記第2のコルゲートシートの裏面に接着された平板状の第2のライナーシートとよりなる第2の積層体シートと、
    を備え、
    前記第1及び第2のコルゲートシートを前記波型形状の波進行方向が互いに直交になるように対向配置し、前記第1のコルゲートシートの前記第1の穴が穿設されていない部分を前記第2のコルゲートシートの前記第2の穴にはめ込み、かつ、前記第2のコルゲートシートの前記第2の穴が穿設されていない部分を前記第1のコルゲートシートの前記第1の穴にはめ込んだ状態で、前記第1及び第2のライナーシートを前記第1及び第2のコルゲートシート方向に押圧固定してなる、前記第1及び第2の積層体シートが積層された構造であることを特徴とするコルゲート構造体。
  2. 前記第1及び第2の穴は、平面形状が楕円形又は菱形であることを特徴とする請求項1記載のコルゲート構造体。
  3. 前記第1及び第2のコルゲートシートは、それぞれの表面同士が接着剤により接着されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコルゲート構造体。
  4. シート部材に用途に応じた所望形状で所定の大きさの穴を所定のピッチ(間隔)で穿設する穴開け工程と、
    前記穴が穿設された前記シート部材に対してコルゲート加工を施して、断面が山部と谷部とが交互に形成された波型形状のコルゲートシートを得ると共に、そのコルゲートシートの裏面とライナーシートの表面が接着された積層体シートを作成する積層体シート作成工程と、
    前記積層体シート作成工程で作成された前記積層体シートを裁断して所望の大きさの第1及び第2の積層体シートを得る裁断工程と、
    前記第1及び第2の積層体シートの各コルゲートシートを前記波型形状の波進行方向互いに直交するように対向配置し、互いに一方の積層体シートのコルゲートシートの前記穴が穿設されていない山部を、他方の積層体シートのコルゲートシートの前記穴に嵌め込んだ状態で、前記第1及び第2の積層体シートをそれぞれのライナーシート側からコルゲートシート側へ押圧して固定して、前記第1及び第2の積層体シートが積層されたコルゲート構造体を作成する直交重ね工程と
    を含むことを特徴とするコルゲート構造体の製造方法。
  5. 前記穴け工程で穿設された前記穴は、平面形状が楕円形又は菱形であることを特徴とする請求項4記載のコルゲート構造体の製造方法。
  6. 前記第1及び第2の積層体シートの各コルゲートシートは、それぞれの表面同士が接着剤により接着されていることを特徴とする請求項4又は5記載のコルゲート構造体の製造方法。
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