JPH0628556B2 - ハンバーグサンド食品およびその製造方法 - Google Patents

ハンバーグサンド食品およびその製造方法

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JPH0628556B2
JPH0628556B2 JP3270366A JP27036691A JPH0628556B2 JP H0628556 B2 JPH0628556 B2 JP H0628556B2 JP 3270366 A JP3270366 A JP 3270366A JP 27036691 A JP27036691 A JP 27036691A JP H0628556 B2 JPH0628556 B2 JP H0628556B2
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hamburger
potato
sauce
beef
salt
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武志 三上
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ICHIHARA SEINIKUTEN JUGEN
MORI KK
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ICHIHARA SEINIKUTEN JUGEN
MORI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンバーグサンド食品
およびその製造方法に関し、より詳細には、長期冷凍保
存および真空パック等で加工した場合、従来のパンやラ
イスのような液体の浸透がなく、味およびテクスチュア
の優れたハンバーグサンド食品およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハンバーガーは、パンまたはライ
スに、豚・牛ひき肉、パン粉、玉葱および調味料を混練
し且焼き上げたハンバーグを、挟んで成るものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のハン
バーガーでは、長期冷凍保存や真空パックにより保存し
た場合、供食に際してうま味に乏しく、歯切れ、歯触
り、舌触り等のテクスチュアも劣り、いわゆる、おいし
いハンバーガーと言えるには至っていなかった。
【0004】それは、例えば、パンを使用した場合、パ
ン自体が冷凍保存にも、真空パック保存にも適しておら
ず、肉汁がパンに染み込んでしまうと、直ぐ味の変化を
招いてしまうという難点があった。
【0005】また、ライスを使用した場合には、肉汁が
ライスに染み込んで米自体が、ふやけてしまいテクスチ
ュアを無くし、特に冷凍保存した場合には、レンジなど
で加熱調理すると、ライスが崩れてしまい、ハンバーガ
ーの形態を有しなくなってしまうという難点があった。
【0006】本発明は、上述のような従来のハンバーガ
ーの持つ難点に鑑みてなされたもので、その目的とする
ところは、ジャガイモの風味を延ばし、肉類と調和した
独特の味覚を発揮し、長期保存を可能にし、再加熱調理
に際して、その成分の変質、変化を来すことがなく、そ
の成分のうま味を長期に亘って保有することができ、供
食に際しても適度にテクスチュアを有するハンバーグサ
ンド食品およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、径が8〜15cm、厚
さが1.5〜2.5cmの略円板状を呈し、水炊きと油
揚げ処理が施されたジャガイモと、ソース、塩、砂糖、
ブランデー等が含まれたソースと、豚・牛の合びき肉、
ドライパン粉、玉葱、バター、サラダ油、ナツメグ、化
学調味料、胡椒、ケチャップ、塩、鶏卵等が適量含まれ
これらが混練され且つ前記ジャガイモ片と近似した形状
に成形された状態で焼き上げられたハンバーグとからな
り、それぞれ内面側に上記ソースが塗布された一対のジ
ャガイモ片の間に、上記ハンバーグおよび所望により、
レタス、チーズ、オニオンスライスを挟んで構成された
ことを特徴とするものである。
【0008】また、上記の目的を達成するために、請求
項2に記載の発明は、径が8〜15cm、厚さが1.5
〜2.5cmの略円板状を呈するジャガイモ片を、塩、
砂糖、ビーフコンソメで味付けした汁で弱火で水煮後、
表面がきつね色になるまで油で揚げ、このジャガイモの
一面側にソース、塩、砂糖、ブランデーを含む基本ソー
スを塗布し、一方、豚・牛の合びき肉に、みじん切りに
し且つバターおよび/またはサラダ油で炒めた玉葱を加
え、ナツメグ、胡椒、ケチャップ、化学調味料、塩、鶏
卵を加えジャム状になるまで混練し、さらにドライパン
粉を混練した後、径が8〜15cmに成形し、これを焼
き上げてハンバーグを作成し、このハンバーグを間にし
て上記基本ソースおよび所望によりオニオンスライス、
チーズ、レタス等のいずれかを介して両面側から調理さ
れた一対の上記ジャガイモ片で挟むことを特徴としたも
のである。
【0009】
【作用】ハンバーグの主原料としての豚ひき肉と牛ひき
肉との混合物は、両者の融点差を利用してお互いの繊維
質内に脂肪を蓄え外部に流失させない働きがある。ま
た、豚肉の高いコレステロール値を、牛肉の低いコレス
テロール値で調和させる働きがあるうえ、調理後、それ
ぞれ単品のときよりも優れたテクスチュアを発揮する。
【0010】ハンバーグの副原料としてのドライパン粉
は、増量材としての機能および舌触り、歯触りを向上さ
せる機能を有するほか、豚・牛ひき肉の間にドライパン
粉が混ざり合い、適度な空気層を作る働きをする。
【0011】もう一つの副原料としての玉葱は、肉類の
くせのある味や臭いを消して独特の風味を与える。
【0012】また、ハンバーグの副材料としての鶏卵
は、風味向上、結着作用としての、働きをする。
【0013】一方、ハンバーグを挟む材料としてのジャ
ガイモは、第一に、イモの澱粉質に豚・牛ひき肉の成分
のイノシン酸が作用してうま味が増すこと、第二に、表
面がきつね色になるまで油で揚げたジャガイモは、長期
冷凍保存、真空パック保存に耐え、肉汁の染み込みがな
く、味の変化、変質、形崩れなどが生じにくくその成分
のうま味を保持し続け、供食に際しても適度なテクスチ
ュアを与える働きがある。
【0014】直径を8〜15cm、厚さを1.5〜2.
5cmとしたイモは、最も食べ易く、且つソースやハン
バーグの味と良く調和する。
【0015】オニオンスライス、チーズ、レタス等は、
ジャガイモとハンバーグの間に挟んで共に食するとき、
歯触り、ハンバーグの肉臭を緩和させる働きがある。
【0016】ソースは、タレとしての機能を有しジャガ
イモとハンバーグの両方に塗布すると、香りや味覚を向
上させる働きをする。
【0017】
【実施例】先ず、本発明の実施例を説明するに先だって
ハンバーグサンド食品(以下、「イモバーガー」とい
う)の味のうまさという点につき考察することとする。
【0018】イモバーガーの持つうまい、またはまずい
の味覚は、甘酸塩辛苦という五味という狭い意味の味だ
けでなく、風味、香り、色合い等の諸要素、さらにイモ
を油で揚げたことに由来する歯切れ、歯触り等のテクス
チュアとしての性能を含めた性能によって感得するもの
である。
【0019】ところで、イモバーガーの味のうち、甘酸
塩辛苦あるいは味のよさ等の舌(すなわち味蕾)で感じ
る味の基本は、イモバーガーの原料の持つ性能にある。
そして、イモバーガーの品質は、原料イモと原料肉の品
質、配合量と密接不可分な関係にある。
【0020】イモバーガーの原料は、主として豚・牛の
ひき肉とジャガイモ(例えば、ダンシャクイモ)である
から、豚・牛ひき肉とダンシャクイモの成分の持つ味と
しての性能は、イモバーガー全体の味に大きく影響す
る。
【0021】そこで豚・牛ひき肉の成分を分析してみる
と、一般に、水分を45〜55%、タンパク質を18〜
25%、脂肪を15〜20%、その他炭水化物、無機
物、ビタミン、ミネラル等を含んでいる。このうち水分
は、結合水と自由水とに分けることができ、タンパク質
は、筋原繊維タンパク質、筋奨タンパク質、肉基質タン
パク質とに分けることができる。
【0022】ここで、筋原繊維タンパク質としては、ミ
オシン、アクチン、トロボミオシン、アクチニン、また
筋奨タンパク質としては、ミオゲンミオアルブミン、ミ
オグロビン、ヘモグロビン、チトクロームC、さらに肉
基質タンパク質としては、コラーゲン、エラスチン、レ
チクリン等が主なものである。その他、味に重要な影響
を与える物として、遊離アミノ酸、ヌクレチオド等の代
謝生成物がある。
【0023】例えば、このヌクレチオドの一種たるアデ
ノシンミリン酸の分解物たるイノシン酸が味を向上させ
ることは、周知である。
【0024】また、豚・牛ひき肉の内豚肉の脂肪分の融
点は、28〜48℃と比較的低い温度領域にあり、しか
も牛肉と異なり、脂肪が筋肉中に入り込んでいないた
め、肉から脂肪が溶解して流出したり、筋肉と分離しや
すいという性質が有るが、牛肉の融点は、45〜65℃
と高い温度領域にあり、豚肉の欠点を補い味の低下を補
なってくれる。またイノシン酸を牛肉に与え、味の相乗
効果で、単品肉よりもうま味を産み出してくれる。しか
しうま味を、ひきだすためには、加工原料肉の選択が極
めて重要な要素になる。
【0025】即ち、原料の豚肉は、きめ細かく、肉色は
淡紅色、光沢があり鮮明であるものがよく、脂肪は、純
白に近く芳香のあるものが望ましい。
【0026】また牛肉は、きめ細かく、肉色は鮮紅色、
光沢があり適度に脂肪分の白色が霜降り状に入っている
ものが望ましい。
【0027】また、ダンシャクイモの成分を分析してみ
ると、一般に水分を75〜80%、澱粉質16〜19
%、各種ビタミン等を含んでいる。このうち、澱粉質に
豚・牛ひき肉の成分のイノシン酸が作用すると、うま味
が増すことは広く知られている。
【0028】次に、製造工程中、特に豚60%前後、牛
40%前後のひき肉に、玉葱を細かくみじん切りしたう
えでバター、サラダ油で透明感がでるまで炒め、冷却後
ナツメグ、化学調味料としてのグルタミン酸ソーダ、胡
椒、ケチャツプ、塩、鶏卵、ドライパン粉を良く混ぜ合
わせたものを、一緒にゾル状にする工程およびそれを成
型する工程においては、豚・牛ひき肉成分の変質、水分
の流失、脂質の溶融、代謝成分の溶出を極力防止しなけ
ればならない。
【0029】また、ダンシャクイモの水炊きに際して
も、弱火で形くずれさせないよう、ビタミンCを変質さ
せないよう、余分な澱粉質を残さないよう調理成型しな
ければならない。ダンシャクイモ自体のうま味に各種調
味料を、浸透させ、なお且つ内部まで火が通らなくては
いけない。
【0030】ゲル状のハンバーグを焼く際の要領も、豚
・牛ひき肉中のうま味を左右する大きな要素になる。タ
ンパク質、各種アミノ酸、ヌクレオチド類は、溶解した
り流失しやすいので、うま味の流失を防がなくてはなら
ない。
【0031】さらに、このハンバーグと調理されたダン
シャクイモで、イモバーガーに加工するさいも、製造工
程による水分の移行によるイモのテクスチュアの悪化
が、あってはならない。
【0032】さらに、もう一つの重大な味の要素とし
て、レンジ等による再加熱調理時の、うま味の流失が生
じるので、再加熱時に出る水蒸気で、イモに水分の流入
が無いようにしなければならない。一般に、タンパク質
は、熱凝固反応により三次元網目構造になる。再加熱時
に水分が流失してしまうと、三次元網目構造が密にな
り、固すぎる感じとなりテクスチュアを低下させるもの
と考えられる。
【0033】ここまでに、考察したところを要すれば、
「うまい」味がし、「テクスチュア」の優れたイモバー
ガーとは、主原料として豚・牛ひき肉に新鮮で品質の良
いものを用い、ダンシャクイモも大きさ、形が規定内で
新鮮なものを用いることが重要である。また肉類の成分
の流失を防止するため、ハンバーグを炭焼きして表面を
硬化させる。
【0034】さらに、このハンバーグと調理したダンシ
ャクイモで、イモバーガーに加工する際には、油で揚げ
てあるため、水分の流入が少ない。しかし、より好まし
くは、でき上がりしだい真空パックし、うま味を逃がさ
ず、水分の移行を防止しながら冷凍保存することが重要
である。また供食に際して、レンジ等で再加熱する場
合、ラップの内側にバターを塗布しておけば、加熱によ
って生じる水蒸気が、バターの油膜によって隔絶され、
これがイモに流入するのが阻止されると共に、イモにバ
ターの風味も与えて香ばしさを付与することができる。
【0035】タンパク質の熱凝固反応も、ハンバーグの
表面を炭焼きすることで防止することができる。
【0036】以下、上記考察に基づき完成された本発明
に係るイモバーガーおよびその製造方法の一実施例を詳
細に説明する。
【0037】下記の表は、本発明に係るイモバーガーの
ハンバーグの原料の配合割合の一例を示す表である。
【0038】尚、同表は、(1)豚6牛4のひき肉、
(2)ドライパン粉、(3)玉葱、よりなる原材料を1
00とした場合の配合表の一例を示すものである。
【0039】
【表1】 上記に示すように、本発明に係るイモバーガーのハンバ
ーグの成分は、主材料(主原料と副原料よりなる)、副
材料、および調味料に分類すれば、主材料のうち、主原
料としての豚・牛ひき肉、副原料としての玉葱およびド
ライパン粉、また副材料としての鶏卵、そして調味料と
してのバター、サラダ油、ナツメグ、グルタミン酸ソー
ダ、胡椒、ケチャツプ、塩、等よりなる。
【0040】主原料としての豚・牛ひき肉は、豚ひき肉
と牛ひき肉を混ぜて用いているが、その割合は、豚ひき
肉60%、牛ひき肉40%程度のものを用いている。こ
のように、豚ひき肉と牛ひき肉を、一定量混ぜ合せる理
由は、次の通りである。
【0041】すなわち、豚ひき肉の脂肪の融点と牛ひき
肉の融点差を利用してお互いの繊維質肉に脂肪を蓄え外
部に流失させないようにする働きを利用するためであ
る。
【0042】また6対4の混合値は、豚肉のもつ遊離ア
ミノ酸、イノシン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、ステアリン酸等の味覚成分と牛肉の同成分の相
乗効果で、お互いの癖のある味を調和させ、バランスが
極めて良いものにするためである。
【0043】また、豚肉の高いコレステロール値(12
0)を、牛肉の低いコレステロール値(65)で調和さ
せるためである。また調理後のテクスチュアも、それぞ
れ単品のときよりも、優れたものになるからである。
【0044】副原料としてのドライパン粉は、増量材と
しての機能および、舌触り、歯触り、を向上させる機能
を有するが、特にゲル状未加工のハンバーグとした場
合、液汁の漏洩を防ぎ、適度な密度を持つ三次元網目構
造のゲル状を形成するのに有効な働きをする。
【0045】すなわち、豚・牛ひき肉の間にドライパン
粉が混ざり合い、適度な空気の層を作るためである。た
だし、このドライパン粉が多すぎると、成型しづらく、
調理中に型くずれをおこすという新たな問題を生じる。
そのため、その混入量は、豚・牛ひき肉に対して50重
量%程度が適量である。
【0046】もう一つの副原料の玉葱は、肉類のくせの
ある味や臭いを消して、独特の風味を与えるために用い
るが、玉葱には、90〜95重量%の水分を含んでいる
ので、予めサラダ油、バターで、きつね色になるまで炒
めて、余分な水分を取りのぞき、その後充分にさまして
完全に成分が安定してから使用する。
【0047】ただし、玉葱の量が多すぎると、肉類本来
の風味も、無くしてしまうという新たな問題が生じる。
そのため混入量は、豚・牛ひき肉に対して大略20重量
%が適量である。
【0048】副材料は、風味向上のために鶏卵を用い
る。調味料は、ナツメグ、胡椒、ケチャップ、塩ならび
にグルタミン酸ソーダ等の化学調味料を用いる。
【0049】次に、イモバーガーのイモの原料の配合割
合の一例を示す。
【0050】尚、同表は、(1)ダンシャクイモよりな
る原材料を100とした場合の配合表の一例を示すもの
である。
【0051】
【表2】 前記に示すように、本発明に係るイモバーガーのイモサ
ンドの成分は、主材料(主原料と副原料によりなる)、
副材料、および調味料に分類すれば、主材料のうちの主
原料としてのダンシャクイモ、副原料としてのオニオン
スライス、ナチュラルチーズ、レタス、また副材料とし
てのイモバーガーソース(基本ソース)、そして調味料
としてのビーフコンソメ、塩、砂糖等よりなる。
【0052】主原料としてのダンシャクイモは、理想的
には、北海道産のダンシャクイモを用いるが、他の原産
地のジャガイモでもよく、その大きさは、直径8〜15
cm程度のものを用いる。その理由は、次の通りであ
る。
【0053】すなわち、イモの直径が、そのままイモバ
ーガーの外径になる訳であるから、手で持って、最も食
べやすい大きさでなくてはならない。従来のハンバーガ
ーやライスバーガーの外径は、10〜12cmであった
が、本実施例では、8〜15cmとより幅を広くしたの
は、ジャガイモの場合は、種々のサイズのものがあり、
また、供食する側も例えば、S,M,L,LLサイズが
揃っており、それが選択できるようにした方がより便宜
だからである。
【0054】副原料としてのオニオンスライス、ナチュ
ラルチーズ、レタス等のうち、まず、オニオンスライス
は、イモとハンバーグの間に、はさむためのもので、歯
触り、ハンバーグの肉臭を緩和させるために用いるもの
で、多すぎると、肉やイモの風味を損なってしまい、少
なければ歯触りが悪なってしまうため、3.5〜4.0
重量%程度が適量である。
【0055】また、ナチュラルチーズは、イモ自体の味
の淡白さを補い、風味を増すために用いる。また、レタ
スと一緒にはさむための、調味料としても用いている。
しかしナチュラルチーズは、癖が強く、多くても、少な
くても、イモバーガー全体のバランスを崩してしまうの
で、12〜14重量%程度が適量である。
【0056】また、レタスについては、全体の栄養バラ
ンスと、歯触り、舌触り、肉類のしつこさの緩和材とし
て用いる。ただし、レタスは、85〜90重量%の水分
を有しているため、多く使用するとイモやハンバーグ
に、水分を流入させてしまいテクスチュアを損なってし
まうため、1.0〜2.0重量%程度が適量である。
【0057】さらに、副材料は、イモバーガーソース
(基本ソース)を用いる。これは、デミスターソース、
ケチャップ、ウスターソース、ブランデー、塩等で作る
タレである。この基本ソースは、イモとハンバーグの両
方に塗って使用するが、香りや味覚が、強いため、使い
過ぎると、全体のバランスが悪くなるため、15重量%
程度が適量である。調味料として、ビーフコンソメ、
塩、砂糖を用いる。
【0058】次に、前記材料を用いたイモバーガーの加
工工程について、図面を参照しつつ説明する。
【0059】まず、主原料である豚・牛ひき肉は、新鮮
肉を使用する。流通保管の段階においても、0〜5℃で
原材料を保管し、加工に際しては、速やかにブロックカ
ッターで裁断した後、いわゆるチョッパーでプレートの
径が2〜15mm、より好ましくは8〜15mmのひき
肉とする。
【0060】また、玉葱は小さく、みじん切りにして、
これをバター、サラダ油で透明感がでるまで炒める。完
全に火が通った状態で、完全にさましてからナツメグ、
グルタミン酸ソーダ、胡椒、ケチャップ、塩、鶏卵の順
に混入させ、ジャム状になるまで混ぜ合わせる。このと
きの固さは、耳たぶ程度が良い、その後、ドライパン粉
を混ぜ合わせ、ゲル状になるまで、混練する。
【0061】これを、直径8〜15cm、厚さ1.5〜
2.5cmの円板型に成型して両面を、炭で軽く焦目が
つく程度焼く。(このときの内部は、半生でかまわな
い)これは、脂肪や肉汁の流失を防止して、うま味を逃
がさないためである。最後にバターとサラダ油で、フラ
イパン等で良く火が通るまで焼き上げる。(これによ
り、内部まで完全に火が通った状態となる)。
【0062】次に、ダンシャクイモ1の調理であるが、
直径D=8〜15cm、標準的には重量100〜120
gの奇麗な円形をしたイモを選び、よく洗浄し、皮はそ
のまま残し、図1のように全体を5個のイモ片1a〜1
eに切断する。表皮を残すのは、イモの持つビタミンC
や、うま味を流失させないためである。
【0063】イモバーガーに用いる一対のイモ片1a,
1bの厚さtは、1.5〜2.5cm程度として、図1
に示すように、ジャガイモ1を、4本の仮想カットライ
ンC1〜C4に沿って互いに平行にカットし、5つのイ
モ片1a〜1eに切り分ける。このうち、略台形状を呈
したイモ片1a,1bをイモバーガー用として用いる。
このイモ片1a,1bを塩、砂糖、ビーフコンソメ等
で、水炊きするのである。このときイモ片1a,1b
は、6分程度の、ゆで上がりにしておく。この水炊きで
余剰の澱粉質を流失させると共に、塩、砂糖、ビーフコ
ンソメの味を、浸透させる。
【0064】また火加減は、イモが躍らない程度の弱火
で水炊きし、形くずれをさせないよう気を付ける。弱火
で水炊きすることで、ビタミンCの破壊も最小限ですむ
訳である。
【0065】水炊き後、充分に水気を取って、170〜
200℃の油で、きつね色になるまで完全に揚げる。
【0066】油で揚げることで、形くずれを防止するこ
とができ、しかも、水分、風味の流失、流入を防止する
ことができる。また同時に、適度なテクスチュアを保持
することができる。このために、イモの風味の劣化なく
長期冷凍保存が可能になる訳である。
【0067】前記の工程で、主原料のハンバーグとイモ
サンドの調理が出来がった訳であるが、その後すみやか
に、加工しなければならない。
【0068】まず、イモの内側等に塗る、イモバーガー
ソース(基本ソース)を作る。デミソース、ケチャッ
プ、ウスターソース、塩、砂糖、ブランデーを適量ずつ
入れ、弱火で1割程度煮つめ且つ、コンスターチで粘度
を出じさせる。だいたいジャム状程度の粘度が適当であ
る。これは、供食に際して、ソースが流れ落ちないよう
にするためである。
【0069】出来上がったイモバーガーソース(基本ソ
ース)2を図2に示すように、調理されたイモ片1a,
1bの内側に、各8g程度塗布する。そして、図3に示
すように、1枚の調理されたイモ片(以下「イモサン
ド」とも称することがある)1bの上にオニオンスライ
ス4をのせ、さらに主原料のハンバーグ3をのせ、イモ
バーガーソース2を4g程塗布する。
【0070】さらにその上に10g程度のナチュラルチ
ーズ5と、1g程度のレタス6を順次のせ、最後に、も
う1枚の調理されたイモ片、すなわち、イモサンド1a
を被せて出来上がる。この全工程は、澱みなく速やかに
進行することが望ましい。
【0071】出来上がったイモバーガー7は、図示を省
略したが、ラップの内側にバター2gを、薄く塗ったも
ので速やかに真空パックして、零下15〜40℃で冷凍
保存する。尚、製品としてのイモバーガー7の輸送に関
しても、零下5〜18℃程度で管理されなければならな
い。
【0072】このように作られたイモバーガー7を、供
食する際には、冷蔵庫内で自然解凍した後、レンジ等で
60〜100℃で標準的には、およそ5分間加熱するだ
けで、本来の風味、テクスチュア、薫り、味で、供食で
きる。
【0073】尚、本発明は、上述した実施例にのみ限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することができる。
【0074】例えば、イモサンド1a,1bを1個のジ
ャガイモから切り出す方法としては、図1に示すような
方法に限らず、所定の径と厚みが得られるならば、どの
ように切り出してもさしつかえがない。ただ、図1に示
すカットの仕方でイモ片1a,1bを切り出した場合、
イモバーガーとしたときの体裁がよく、供食し易いとい
う利点が得られる。
【0075】そして、図1に示すようにして切り出した
イモ片1a,1b以外のイモ片1c,1d,1eは、イ
モバーガーとしては用いないが、これを潰して、コロッ
ケ、サラダ、その他の食品に有効に使用することができ
るので、無駄は生じない。
【0076】また、イモバーガー7の完成後、ラップの
内側にバターを塗布して包装すると説明したが、バター
は、予め塗布せず、供食に際し、レンジ等で加熱する直
前または直後に、イモバーガー7の周囲等に塗布するよ
うにしてもよい。
【0077】また、ハンバーグ3と共に挟み込む、オニ
オンスライス4、ナチュラルチーズ5、レタス6等は、
供食者の好み(所望)もあるため、その組合せを何種類
か用意するようにしてもよい。
【0078】また、前記の表に示したハンバーグおよび
イモバーガーの配合例は、一応の目安を示すものであっ
て、必ずしもこれに限定されるものでない。
【0079】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、ジャガイモとハンバーグのうま味を最大限ひきだ
し、風味を損なうことなく長期の冷凍保存に耐え、供食
に際しても、簡単な作業で、提供することができ、しか
も適度なテクスチュアを有するハンバーグサンド食品お
よびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主原料として用いられるジャガイモの
切り出し方法を説明するための外観図である。
【図2】第1図に示した切り出し方法によって切り出さ
れた1対の略同形状のイモ片の内側にそれぞれソースを
塗布した状態を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るハンバーグサンド食品
の構成を分離した状態で示す正面図である。
【符号の説明】
1 ジャガイモ 1a〜1e イモ片 2 基本ソース 3 ハンバーグ 4 オニオンスライス 5 ナチュラルチーズ 6 レタス 7 イモバーガー(ハンバーグサンド食品)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径が8〜15cm、厚さが1.5〜2.
    5cmの略円板状を呈し、水炊きと油揚げ処理が施され
    たジャガイモ片と、ソース、塩、砂糖、ブランデー等が
    含まれたソースと、豚・牛の合びき肉、ドライパン粉、
    玉葱、バター、サラダ油、ナツメグ、化学調味料、胡
    椒、ケチャップ、塩、鶏卵等が適量含まれこれらが混練
    され且つ前記ジャガイモ片と近似した形状に成形された
    状態で焼き上げられたハンバーグとからなり、それぞれ
    内面側に上記ソースが塗布された一対のジャガイモ片の
    間に、上記ハンバーグおよび所望により、レタス、チー
    ズ、オニオンスライスを挟んで構成されたハンバーグサ
    ンド食品。
  2. 【請求項2】 径が8〜15cm、厚さが1.5〜2.
    5cmの略円板状を呈するジャガイモ片を、塩、砂糖、
    ビーフコンソメで味付けした汁で弱火で水煮後、表面が
    きつね色になるまで油で揚げ、このジャガイモの一面側
    にソース、塩、砂糖、ブランデーを含む基本ソースを塗
    布し、一方、豚・牛の合びき肉に、みじん切りにし且つ
    バターおよび/またはサラダ油で炒めた玉葱を加え、ナ
    ツメグ、胡椒、ケチャップ、化学調味料、塩、鶏卵等を
    加えてジャム状になるまで混練し、さらにドライパン粉
    を混練した後、8〜15cmの径に成形し、これを焼き
    上げてハンバーグを作成し、このハンバーグを間にして
    上記基本ソースおよび所望によりオニオンスライス、チ
    ーズ、レタス等のいずれかを介して両面側から調理され
    た一対の上記ジャガイモ片で挟むことを特徴とするハン
    バーグサンド食品の製造方法。
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