JPH06277500A - トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子 - Google Patents

トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子

Info

Publication number
JPH06277500A
JPH06277500A JP9095293A JP9095293A JPH06277500A JP H06277500 A JPH06277500 A JP H06277500A JP 9095293 A JP9095293 A JP 9095293A JP 9095293 A JP9095293 A JP 9095293A JP H06277500 A JPH06277500 A JP H06277500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
hydrophilic gel
gel particles
particle
triamine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9095293A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaharu Abe
孝春 阿部
Ayumi Fujisawa
歩 藤澤
Takanori Sato
隆則 佐藤
Kanji Yasuda
斡司 安田
Koichi Kamogawa
幸市 鴨川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP9095293A priority Critical patent/JPH06277500A/ja
Publication of JPH06277500A publication Critical patent/JPH06277500A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 免疫学的診断薬材料に適した親水性ゲル粒子
を提供する。 【構成】 粒子表面にカルボキシル基またはエポキシ基
を有している親水性ゲル粒子のカルボキシル基またはエ
ポキシ基をトリアミンにより修飾する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫学的診断薬材料に
適した親水性ゲル粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、診断の重要な手段の一つに担体粒
子を用いた免疫学的検査法がある。これは被検査物質
(抗原または抗体)と反応する物質(抗体または抗原)
を結合させた担体粒子を検体と混合させ、特異的凝集の
有無を判定する検査法である。
【0003】従来から、赤血球にツベルクリン多糖体や
蛋白質を固定する受身凝集反応による方法が開発された
(G.Middlebrook,R.J.Dubos、
J.ExP.Med.、88、521、(194
8))。赤血球は大粒径・高比重であるので凝集反応の
時間が短く感度も比較的高いという利点があるものの、
表面に種々の抗原が存在し、個体差が大きいという欠点
があった。このほか、担体粒子としてポリスチレン、ス
チレン−アクリル酸共重合体などのラテックス粒子など
を用いた免疫学的診断薬も開発されている。しかし、こ
れらの粒子は、疎水性の傾向が強い表面のため実際の使
用に際して良好な結果が得られないという問題があっ
た。
【0004】最近、開発された親水性で粒径分布が均一
な親水性ゲル粒子(特開平1−315408)はこれら
の欠点を克服した人工担体である。この粒子は、表面に
カルボキシル基やエポキシ基が出ている為、化学結合に
よって蛋白質を固定することが出きるが、化学結合によ
って製造された免疫学的診断薬の感度は、余り高いもの
ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
従来技術の欠点を克服すべく鋭意検討した結果、粒子表
面のカルボキシル基またはエポキシ基をトリアミンによ
り修飾した親水性粒子を見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、粒子表面にカルボキシル基またはエポキシ基を有し
ている親水性ゲル粒子のカルボキシル基またはエポキシ
基をトリアミンにより修飾して成る修飾親水性ゲル粒子
が提供される。
【0007】本発明で使用される親水性ゲル粒子は、粒
子表面にカルボキシル基またはエポキシ基を有する親水
性のゲル粒子であれば、天然物であっても合成されたも
のであってもよく、天然物としては、ゼラチンなどが例
示され、合成粒子としては、カルボキシル基を有する単
量体化合物単独、またはカルボキシル基を有する重合可
能な単量体化合物やエポキシ基を有する単量体化合物と
親水性基を有する単量体化合物とを常法により重合させ
て得られるものが例示される。カルボキシル基を有する
単量体化合物の具体例としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、
マレイン酸、ブテントリカルボン酸、3−ブテン酸、4
−ペンテン酸などが挙げられ、エポキシ基を有する単量
体化合物の具体例としては、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。親水性基
を有する重合可能な単量体化合物は、単官能、多官能の
いずれでもよく、その具体例としては、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ジアセトアクリルアミド、N−
ヒドロキシメチルアクリルアミドなどのアクルルアミド
類;メチレンビス(メタ)アクリルアミドなどのビス
(メタ)アクリルアミド類;エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジメタクリ
レート、エチレンジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート等の多官能性(メタ)アクリ
ル酸エステル等が例示され、これらを適当に組み合わせ
て製造することができるものである。とりわけ、特開平
1−315408公報に開示されているモノエチレン性
不飽和アミド単量体・架橋性エチレン性不飽和単量体・
エチレン性不飽和単量体・(メタ)アクリル酸エステル
単量体から成る親水性ゲル粒子が特に好ましい。ゲル粒
子の粒子径分布は、シャープであることが望ましく特に
望ましくは、水膨潤状態における粒子径が0.1〜10
μm、粒子径分散が1.2以下であるゲル粒子である。
【0008】本発明の修飾親水性ゲル粒子は、上記親水
性ゲル粒子の表面のカルボキシル基またはエポキシ基に
トリアミンを結合させることにより製造される。本発明
で用いられるトリアミンとしては、スペルミジン[NH
2(CH23NH(CH24NH2]、ジプロピレントリ
アミン[NH2(CH23NH(CH23NH2]、ジエ
チレントリアミン[NH2(CH22NH(CH22
2]、ジブチレントリアミン[NH2(CH23NH
(CH24NH2]等を例示することができる。この中
で特に好ましくはスペルミジンである。
【0009】粒子表面にトリアミンを結合させる方法は
特に限定されず、例えば、粒子表面がカルボキシル基で
ある場合、粒子懸濁液にカルボジイミドとトリアミンを
加えて、縮合反応させる方法(Biochemistr
y、20、4836−4842(1981))などが挙
げられる。ここで使用されるカルボジイミドとしては、
1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロリル)カルボ
ジイミドが例示される。
【0010】また、粒子表面がエポキシ基である場合
は、例えばカルボジイミドの存在下でジアミンと反応
後、二官能性アルデヒドで抗原または抗体を固定させる
方法(特開昭53−118517)や、カルボキシル基
に直鎖アルキレンジアミンを結合させた後、ヘテロ二官
能性架橋剤で抗体を固定化する方法(特開昭62−13
2172)などがある。
【0011】このようにして得られた修飾親水性ゲル粒
子は、免疫学的診断薬として利用することができる。本
発明の粒子を免疫学的診断薬、例えば受身凝集反応の担
体として使用する場合、抗原または抗体を担体に固定す
る必要がある。この抗原または抗体を感作する方法は動
物赤血球やラテックスの担体に感作させる常法に従えば
良い。具体例としてはカルボジイミドを使って縮合させ
る方法やグルタルアルデヒドを使って架橋する方法など
が例示できる。本発明の粒子はこの中でも特にカルボジ
イミドによる縮合反応によって抗原や抗体を固定させる
と凝集反応における感度が秀でて向上する。
【0012】また、本発明の粒子を免疫学的診断薬、例
えば受身凝集反応の担体として使用する場合、粒子を着
色するのが好ましい。これにより親水性ゲル粒子は通常
は白色であり、これを着色することで凝集像の判定を容
易にすることができる。着色処理の段階は、親水性粒子
をトリアミンで修飾する前であっても修飾後であっても
構わない(以下、前者を前修飾、後者を後修飾とい
う)。着色剤としては、例えば、リアクテブ・バイオレ
ット、食用赤色3号、ローズベンガル、ニュートラルレ
ッドなどの赤色色素、あるいはクリスタルバイオレッ
ト、メチレンブルーなどの青色色素等を用いることが出
来る。
【0013】
【発明の効果】本発明の修飾親水性ゲル粒子は、抗原や
抗体を感作することで感度の高い診断用担体として有用
である。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。尚、実施例、参考例、試験例、および比較
試験例中の%は特に断りのないかぎり重量基準である。
【0015】(実施例1) (1)親水性ゲル粒子の製造 攪はん翼、冷却コンデンサー、窒素ガス導入管、温度計
を付した2lの反応器を予め窒素置換しておき、この反
応器中にエタノール750g、アクリルアミド67.1
g、グリシジルメタクリレート10g、メチレンビスア
クリルアミド16.2g、メタクリル酸10g、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル0.42 gを添加
して、均一になるまで攪はんした。その後、窒素バブリ
ング下に60℃に加温し、反応を開始させ、そのまま2
4時間保った後冷却した。得られたゲル微粒子懸濁液か
らエバポレーターにてエタノールを除去し、さらに真空
乾燥器にて12時間処理して完全にエタノールを除去し
て、ゲル微粒子粉末を得た。蒸留水にこのゲル微粒子粉
末を加え、その懸濁液を0.1N NaOHでpH9に
調製した。水中での膨潤した状態のゲル微粒子は重量平
均粒子径2.05μm、数平均粒子径1.82μmで分
散1.13の単分散粒子径分布を有していた。また得ら
れたゲル微粒子の赤外吸収スペクトルからカルボキシル
基、エポキシ基の存在が確認された。
【0016】(2)修飾親水性ゲル粒子の製造と修飾親
水性ゲル粒子懸濁液の調製 上記(1)で得られたゲル微粒子粉末を、粒子濃度が1
0%になるようにpH7.4の10mMリン酸塩緩衝液
(PBS)で膨潤させた。膨潤させたゲル粒子懸濁液2
5gを遠心分離機(日立工機 05−PR22)で1,
600Gで4分の遠心で膨潤粒子を沈降させ、上澄液を
捨てた。1Mスペルミジン水溶液(NH2(CH23
H(CH24NH2・3HClを水に溶かし、NaOH
でpHを13に調製)を40ml加えて45℃で2時間
振とうした。その後、遠心分離機で粒子を沈降させ蒸留
水40mlで洗浄した。この洗浄操作を3回繰り返した
後、酢酸バッファー(0.1M酢酸−酢酸ナトリウム
[pH4.0]、0.5M NaCl、0.5%Twe
en80)40mlで2回、炭酸バッファー(0.1M
NaHCO3[pH8.0]、0.5M NaCl、
0.5%Tween−80)40mlで2回、粒子を洗
浄した。更に、蒸留水40mlで3回洗浄し、粒子を蒸
留水40mlに懸濁し、親水性ゲル粒子の表面のエポキ
シ基をスペルミジンで修飾した修飾親水性ゲル粒子の懸
濁液を得た。
【0017】(実施例2)染色した修飾親水性ゲル粒子
の製造と修飾親水性ゲル粒子懸濁液の調製 実施例1(1)で得られたゲル微粒子粉末を、粒子濃度
が10%になるようにpH7.4の10mMリン酸塩緩
衝液(以下、PBSという)で膨潤させた。膨潤させた
ゲル粒子懸濁液25gを遠心分離機(日立工機 05−
PR22)で1,600Gで4分の遠心で膨潤粒子を沈
降させ、上澄液を捨てた。得られた膨潤粒子に染色溶液
(2.5%チバクロンバイオレット)12.5mlを加
え、更に7%炭酸ナトリウム液を12.5ml加えて4
5℃で1時間振とうした後、着色した粒子を蒸留水で6
回洗浄した。これに0.7Mスペルミジン水溶液(NH
2(CH23NH(CH24NH2・3HClを水に溶か
し、NaOHでpHを13に調製)を40ml加えて4
5℃で2時間振とうした。その後、遠心分離機で粒子を
沈降させ蒸留水40mlで洗浄した。この洗浄操作を3
回繰り返した後、酢酸バッファー(0.1M酢酸−酢酸
ナトリウム[pH4.0]、0.5M NaCl、0.
5%Tween80)40mlで2回、炭酸バッファー
(0.1M NaHCO3[pH8.0]、0.5M
NaCl、0.5%Tween−80)40mlで2
回、粒子を洗浄した。更に蒸留水40mlで3回洗浄
し、粒子を蒸留水40mlに懸濁した。こうして得られ
たスペルミジンで修飾した修飾親水性ゲル粒子の懸濁液
40mlから遠心分離機で粒子を沈降させ、上澄み液を
捨てた後、10mM PBSで5%の粒子濃度になるよ
うに調製し、前染色された修飾親水性ゲル粒子の懸濁液
を得た。
【0018】(参考例) (1)非A非B型肝炎ウイルスゲノムのcDNAをクロ
ーニングしたプラスミドpIK4CEの作製 B型肝炎陰性でGPT値100単位以上のヒト血清0.
5mlに5倍量のグアニジウムチオシアネート溶液(4
Mグアニジウムチオシアネート、50mM Tris−
HCl(pH7.6)、10mM EDTA、0.1M
2−メルカプトメタノール、2%ザルコシル)を加
え、フェノール/クロロホルム抽出し、グリコーゲンを
キャリアーとしてエタノール沈澱により血清中の全RN
Aを精製した。一方、岡本ら(Japan J.Ex
p.Med.,60、第3号、第167−177頁、1
990年)の結果を元に4つのプライマー(CATA
TGAGCACGAATCCTAA、CCCAACG
AGCAAGTCGACGT、TGATCATGCA
TACTCCCGGGT、GCTGCCGTTGGT
ATTCACAA)を作製した。の合成DNAをプラ
イマーとして前記RNAのcDNAを、cDNA合成シ
ステム(ベーリンガーマンハイム社製)を用いて作製し
た。合成したcDNAをテンプレートとして、合成した
cDNAをテンプレートとして前記〜のプライマー
を使ったPCRを行い、目的とするDNA断片を増幅し
た。増幅されたDNA断片の5’末端をT4ポリヌクレ
オチドキナーゼによりリン酸化した後、SmaIで消化
したpUC18と連結し、3.41kbpのプラスミド
pIKCと3.45KbpのプラスミドpIKEを得
た。pIKC中に挿入された非A非B型肝炎ウイルスの
cDNA断片の3’部分とpIKE中に挿入された非A
非B型肝炎ウイルスのcDNA断片の5’部分は一部重
複しているので、pIKCとpIKEを制限酵素Ava
Iで消化した後、連結し、得られた4.01kbpのプ
ラスミドをpIK4CEと命名した。
【0019】 (2)非A非B型肝炎ウイルスのコア抗原の調製 上記(1)で得たプラスミドpIK4CEを制限酵素N
deIとClaIで切断後、酵素クレノウフラグメント
で平滑末端にし、0.37kbpのDNA断片をアガロ
ースゲルから回収した。プラスミドpKK223−3
(ファルマシア社製)を制限酵素EcoRIで切断後、
酵素クレノウフラグメントで平滑末端にし、先に回収し
た0.37kbpのDNA断片をDNAライゲースを使
って挿入した。このDNAで大腸菌JM109を形質転
換し、出現したアンピシリン耐性の形質転換菌から挿入
DNAが正方向(挿入されたコアタンパク質が本来翻訳
されるべき方向とpKK223−3のtacプロモータ
ーの転写方向とが同一方向の場合を正方向とする)に挿
入されているプラスミドを持ったコロニーを選択する。
なお、正方向のプラスミド(これをpKKClaと命
名)の選択は制限酵素KpnIとHindIIIで切断
した時、約0.34kbp断片が出現する事で容易に選
択出来る。
【0020】50μg/mlのアンピシリンを添加した
LB培地(”MolecularCloning”68
頁)8lに先に選択された形質転換JM109を660
nmでの濁度が0.15になるように植菌した。これを
37℃で2時間振とう培養後、1mM IPTGで誘導
し、さらに37℃で4時間振とう培養した。遠心分離に
よって20gの湿菌体を得た。これを60mlのPBS
(10mMリン酸カリウム緩衝液、0.85%塩化ナト
リウム)に懸濁後、フレンチプレス(大岳製作所561
5型、1500kgf/cm2)で破砕し、15,00
0×gで20分の遠心分離で沈澱を集めた。次に60m
lの可溶化バッファー(7M尿素、20mMジチオスレ
イトール、1%トリトンX−100、50mMトリス塩
酸(pH8.0))に懸濁し、超音波破砕機(Bran
son,sonifierII)にて分散後、室温で一
晩振とうさせ、可溶画分として粗蛋白液を得た。これを
CM−トヨパール(東ソー社製)のカラム(直径2cm
×16cm)に吸着させ、6M尿素存在下で0.2−
0.8M NaClの濃度勾配(400ml)で溶出を
行い、純度が99%以上の非A非B型肝炎ウイルスのコ
ア蛋白質を約10mg得た。これをPBSで透析した
後、コア蛋白の濃度をローリー法で測定したところ1.
5mg/mlであった。この液を抗原原液とした。
【0021】(試験例) (1)後染色した粒子を用いた免疫学的診断 実施例1に従って調製したスペルミジンで修飾した親水
性ゲル粒子の懸濁液40mlから遠心分離機で粒子を沈
降させ、上澄み液を捨てた後、染色溶液(2.5%チバ
クロンバイオレット(チバガイギー社製))12.5m
lを加え、更に7%炭酸ナトリウム液を12.5ml加
えて45℃で1時間振とうした。着色した粒子を蒸留水
で6回洗浄し、10mM PBSで5%の粒子濃度にな
るように調製した。この5%粒子懸濁液1mlをとり、
遠心分離機で粒子を沈降させ、上澄み液を捨てた後、調
製例に従って作製した抗原原液をPBSで50μg/m
lに希釈した液を4ml加えた。市販の25%グルタル
アルデヒド液0.4mlをゆっくりと滴下した。室温で
1時間攪はんして反応させ抗原を粒子に固定させた。こ
の粒子を冷PBSで5回洗浄し、凝集反応希釈液(10
mM PBS(pH6.4)、0.3%正常兎血清、
0.02%NaN3)5mlに懸濁した(これを1%感
作粒子液と呼ぶ)。V底マイクロプレート(バイオテッ
ク社製;96V−R)の各ウエルに非A非B型肝炎患者
血清または正常人血清を凝集反応希釈液で2倍ずつ段階
希釈したものを25μl加え、1%感作粒子液25μl
加え、2時間室温に放置した。2時間後各ウエルの凝集
像の有無を観察した。
【0022】 (2)前染色した粒子を用いた免疫学的診断 実施例2で得られた5%の前染色粒子懸濁液を1ml試
験管にとり遠心分離機で粒子を沈降させ上澄みを捨てた
後、参考例に従って調製した抗原原液をPBSで25μ
g/mlに希釈した液を4ml加えた。更に1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロリル)カルボジイミド
をPBSで50mg/mlに溶かし、この液を0.2m
l添加した。37℃で90分間反応させ、抗原を粒子に
固定させた。この粒子を冷PBSで5回洗浄し、凝集反
応希釈液(10mM PBS(pH6.4)、0.3%
正常兎血清、0.02%NaN3)5mlに懸濁した
(1%感作粒子液)。V底マイクロプレートの各ウエル
に非A非B型肝炎患者血清を凝集反応希釈液で2倍ずつ
段階希釈したものを25μl 加え、1%感作粒子液25μl
加え、2時間室温に放置した。2時間後各ウエルの凝集
像の有無を観察した。
【0023】(比較試験例) (1)非修飾粒子を用いた診断 実施例2においてスペルミジンで修飾する操作を省略す
ること以外は実施例2と全く同様にして調製した1%感
作粒子液を用いて評価した。
【0024】 (2)ジアミンで修飾した粒子を用いた診断 実施例2においてスペルミジンの代わりにヘプタメチレ
ンジアミンを用いること以外は実施例2と全く同様にし
て調製した1%感作粒子液を用いて評価した。
【0025】以上の試験例および比較試験例の結果を表
1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、本発明のゲル粒子はトリ
アミン処理をしない粒子やジアミン処理の粒子に比べ、
診断薬としての鋭敏性が優れていることが分かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 斡司 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 日 本ゼオン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 鴨川 幸市 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 日 本ゼオン株式会社研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子表面にカルボキシル基またはエポキ
    シ基を有している親水性ゲル粒子のカルボキシル基また
    はエポキシ基をトリアミンにより修飾して成る修飾親水
    性ゲル粒子。
  2. 【請求項2】 親水性ゲル粒子が、水膨潤状態における
    粒子径0.1〜10μm、粒子径分散が1.2以下の微
    粒子であるところの請求項1記載の親水性ゲル粒子
JP9095293A 1993-03-25 1993-03-25 トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子 Pending JPH06277500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9095293A JPH06277500A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9095293A JPH06277500A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06277500A true JPH06277500A (ja) 1994-10-04

Family

ID=14012823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9095293A Pending JPH06277500A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06277500A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003210970A (ja) * 2002-01-17 2003-07-29 Tokuyama Corp コロイド状微粒子スラリーの製造方法
JP2008239874A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Jsr Corp ビニルポリマー、ブロッキング剤、およびこれを用いたプローブ結合粒子の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003210970A (ja) * 2002-01-17 2003-07-29 Tokuyama Corp コロイド状微粒子スラリーの製造方法
JP2008239874A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Jsr Corp ビニルポリマー、ブロッキング剤、およびこれを用いたプローブ結合粒子の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2536995B2 (ja) 酵素固定法
US20170160294A1 (en) Methods of reversibly binding a biotin compound to a support
JPS6315551B2 (ja)
JPS6180048A (ja) 重抗原のための螢光偏光イムノアツセイ
JPH0560759A (ja) スクシンイミド含有ポリマー由来の生物学的活性試薬の製造方法及びそれを含んでなる分析要素並びにその用途
US5397695A (en) Attachment of compounds to polymeric particles using carbamoylonium compounds and a kit containing same
JP4291572B2 (ja) 分子プルダウンおよび免疫沈降用途のための視感度を強化した改善親和性マトリックス
JPH04233924A (ja) ポリオキシアルキレン側鎖含有共重合体
JP2001505525A (ja) クロストリジウム・ジフィシル・トキシンaの精製方法及び単一特異性抗体
JPH07118340A (ja) エチレンアミン類で修飾した親水性ゲル粒子
JPH06277500A (ja) トリアミンで修飾した親水性ゲル粒子
JPS6035119B2 (ja) 血漿中のx3因子を測定する方法
EP0308235B1 (en) Attachment of compounds to polymeric particles using carbamoylonium compounds
CN113391064A (zh) 用于检测新型冠状病毒中和抗体的受体试剂及其应用
FI72822C (fi) Immunologisk reagens foer bestaemning av graviditet, foerfarande foer framstaellning av detta och foerfarande foer bestaemning av graviditet.
JP3864194B2 (ja) 複数の亜型が存在する抗原の共通抗原決定基に特異的な抗体の測定法ならびに測定試薬
JPS60214258A (ja) 固体支持体に担持されたウイルス抗原、その製造方法およびその使用方法
JPH06213897A (ja) アルデヒド含有ポリマーから製造した生物学的活性試薬、検査キット、分析要素及び使用方法
JPH0220067B2 (ja)
JPS6232363A (ja) 抗核抗体の検出方法及び装置
JPS63116695A (ja) 再分散性生理活性物質固定化用担体粒子
JPS6173068A (ja) 免疫学的測定試薬
JP2002202312A (ja) 診断用キット
JPH02308800A (ja) 遺伝子診断方法
JP4246012B2 (ja) リガンドを担持した担体の製造方法および前記担体を用いて免疫学的測定を行う方法