JPH06277062A - 血液試料中の核酸の増幅および検出 - Google Patents

血液試料中の核酸の増幅および検出

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JPH06277062A JP5225395A JP22539593A JPH06277062A JP H06277062 A JPH06277062 A JP H06277062A JP 5225395 A JP5225395 A JP 5225395A JP 22539593 A JP22539593 A JP 22539593A JP H06277062 A JPH06277062 A JP H06277062A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は酵素的増幅方法による血液試料から
のDNAまたはRNAの形の核酸の増幅方法に関する。 【構成】 本発明の方法は、他の方法では増幅すべき核
酸を予備精製する必要がある血液試料の調製を全く行わ
ず、そして反応混合物中に特定量の塩が存在するならば
増幅方法に使う反応混合物中の該試料の比率が5容量%
より大きいことを特徴とする。血液試料の比率並びに一
価および/または二価イオンの塩濃度に依存して、増幅
を行う反応混合物中の塩濃度は、適切であれば、適当な
濃縮塩溶液の使用によって酵素必要条件に適合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核酸の同定および血液
試料からの核酸の増幅に関する。本発明の主題は、或る
塩濃度を有する酵素的増幅方法による血液試料からの核
酸配列、DNAまたはRNAの増幅方法である。この方
法は、他の方法では増幅すべき核酸配列を予備精製する
ことが必要な血液試料の準備を全く行わず、且つ増幅方
法に用いる反応混合物中の試料の比率が5容量%以上、
好ましくは10容量%以上であることを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】生物学的研究や更に特別には診断医学に
おいて、核酸の同定および特徴付けの必要性が継続的に
高まってきている。「核酸」とは、この場合、天然に存
在する形であるかまたは実質的に任意の配列と長さの現
代化学および生物学合成法により製造することができる
ようなデオキシリボース核酸(DNA)とリボース核酸
(RNA)であると解釈すべきである。
【0003】分子生物学において血液から核酸を調製す
るのに使われている従来の方法は複雑であり、遠心、試
料のフェノール/クロロホルム抽出または有機溶媒を使
った核酸の沈澱といった段階を含み、これらは実質的消
費を伴わない迅速で且つ潜在的に自動化可能である核酸
の酵素的増幅には無駄である。そのような方法の最近の
編集物は、V.N. Loparevら、J. Vir. Methods 34, 105-
112 (1991)による「感染物質を同定するための全血また
は細胞系からの効率的で且つ単純なDNA抽出法(An e
fficient and simple method of DNA extraction from
whole blood and cell-lines to identify infectious
agents)」およびP.S. Walshら、BioTechniques 10(4),
506-513 (1991) による「法医学的材料からのPCR型
決定用DNAの単純な抽出のための媒質としてのChelex
100(Chelex 100 as a medium for simple extraction
of DNA for PCR-based typing from forensic materia
l)」中に見つかる。
【0004】全血は反応混合物中に非常に少量、即ち1
容量%で存在する時であっても、ポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)を阻害することが報告されており、この理由
はホルフィリン環から成るヘム誘導体であると考えられ
ている(R. Higuchi, PCR Technology, H. Ehrlich編,
Stochton Oress 1989,「PCR用の試料の単純且つ迅速
な調製(Simple and rapid preparation of samples fo
r PCR )」の章、31〜38頁)。
【0005】Higuchi (前掲)によれば、PCR用の血
液試料の細胞DNAを調製する方法は、フィコール勾配
を使って単核血液細胞(MC)を単離しまたは赤血球の
溶解後に遠心により白血球を単離し、そしてMCをプロ
テイナーゼKと共にインキュベートすることである。消
化後にプロテイナーゼKを95℃で不活性化し、試料のア
リコートをPCRに使用する。
【0006】Mercier らは、新鮮な血液または凍結した
血液からの染色体DNAの種々の断片をPCR反応混合
物中1〜2容量%の濃度でPCR増幅することを記載し
ている〔Nucleic Acids Research 18, 5908 (1990)〕。
この方法では、血液試料を含む増幅溶液(Taq ポリメラ
ーゼは含まない)を3分間繰り返し95℃と55℃にした。
この段階はその後の増幅を促進した。
【0007】Panaccioら〔Nucleic Acids Research 1
9, 1151 (1991) 〕は、テルムス・テルモフィラス(The
rmus thermophilus)からの耐熱性DNAポリメラーゼ
を使った全血からのDNAの増幅を記載している。彼ら
は、100 μl の反応混合物中4μl の血液(4容量%)
からのDNAはまだ増幅可能であるが、1容量%ほどの
少ない血液はテルムス・アクアティカス(Thermus aqua
ticus )(Taq )からのDNAポリメラーゼを使った増
幅を完全に阻害することを示している。
【0008】Beutler ら〔BioTechniques 9 , 166 (199
0)〕は、血液試料からのDNAのPCRにおける抗凝固
剤の効果を詳細に記載している。核酸抽出物を使ってヘ
パリン血液から濃縮されたDNAでさえも増幅すること
が不可能であった。この方法で単離したDNAを使った
PCRを促進するDNAの精製方法(ヘパリナーゼIIで
のDNAの処理を含む)が記載されている。EDTA血液か
ら単離したDNAを使っても何ら問題なかった。
【0009】Israeli ら〔Nucleic Acids Research 1
9, 6501 (1991) 〕は、RNAからcDNAへの変換後
の抽出によるヘパリン処理全血から単離されたRNAの
PCRによる増幅を記載している。彼らは、PCRを実
施する際の難点がヘパリンによるものであったことを証
明している。単離したRNAをcDNAに翻訳する前に
ヘパリナーゼで処理した時にのみ、PCRが成功した。
【0010】Franchisら〔Nucleic Acids Research 1
6, 10355 (1988)〕もまた、ヒト血液から単離したゲノ
ムDNA試料を増幅する時にTaq ポリメラーゼを使った
PCR方法の阻害を記載している。文献中では詳しく同
定されなかった阻害剤は、該DNAを煮沸および濾過す
ることにより除去することができた。
【0011】Ravaggi ら〔PCR Methods and Applicatio
ns 4, 291-292 (1992) 〕は、PCRを使ったヒト血清
からのHCV RNAの増幅を記載している。予備精製
を行わずに逆転写酵素を使って直接該RNAを血清から
cDNAに翻訳した。次いで約3容量%のDNAを含む
アリコートをPCR混合物に導入した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、核酸の酵素的増幅方法、例えばPCR、特に血液を
抗凝固剤で処理した時のPCRにおいて増加量の血液を
直接使用するために、従来の技術の項目に記載した難点
を克服することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の主題は、酵素的
増幅方法による血液試料からの核酸配列、DNAまたは
RNAの増幅方法であって、増幅反応混合物中の5容量
%以上である血液試料を、前記増幅を実施する条件下で
前記増幅を実施するのに必要な試薬にさらすことを含ん
で成り、前記増幅試薬が少なくとも1つの塩を含んで成
る方法である。この方法は、血液試料を増幅前に処理し
て標的核酸配列を単離または精製する必要がないという
点で有利である。増幅反応混合物中の試料の量は5容量
%以上、好ましくは10容量%以上である。
【0014】本発明は、血液から例えばヒトの遺伝子配
列を決定するため、および細菌由来の核酸、DNAもし
くはRNAウイルスまたは真核生物の核酸を含む血液中
の微生物の外来核酸を同定するためにも用いることがで
きる。本発明の方法は、血液試料中の少量の感染性微生
物の検出に特に有用である。
【0015】
【具体的説明】本明細書中の「血液試料」なる用語は、
その起源を血液から誘導することができる任意の種類の
試料を意味すると解釈すべきである。それは例えば、液
状の血液、例えば全成分を有する新鮮な全血、または血
漿であることができる。この用語は、例えば血痕中に存
在するような乾燥血液、凝固した血液もしくはそこから
得られた血清、およびR. Ramanujanら〔Clin. Chem. 3
9, 737 (1993)〕により記載されたようなガラス化によ
り安定化された血液をも包含する。
【0016】天然形態の血液は液体成分、いわゆる血漿
と、血球成分、即ち血液細胞(赤血球、白血球、血小板
等)とから成る。血漿は遠心後に残る抗凝固血液の部分
である。それはアルブミンに加えて凝固剤と血漿タンパ
ク質、糖、ミネラルおよび他の代謝産物を含有する透明
な淡黄色液体である。血清は、凝固後に遠心分離によっ
て得ることができ、もはやフィブリノーゲンのような凝
固因子を含まない血液の液体部分である。
【0017】成人の全血は、白血球を無視すれば、141.
7 〜148.8 mMのナトリウムとカリウムを有する血漿55%
と90.4〜106 mMのナトリウムとカリウムを有する赤血球
45%とから成る。ナトリウムとカリウムの平均値は約12
4 mMである(Documenta Geigy 1973, 560-564 頁)。
【0018】本明細書中で使用する「一価イオン」なる
用語は、単一の正電荷を有する血液中に存在するイオン
のみ、すなわち主としてNa+ およびK+ を意味する。塩
化物含有物は無視される。対応して、「二価イオン」な
る用語は、2つの正電荷を有するイオン、即ち主にMg2+
およびCa2+を意味する。
【0019】新鮮な血液は典型的には早期凝固を防止す
るために抗凝固剤で処理される。最もよく知られている
抗凝固剤はヘパリン、クエン酸塩およびエチレンジアミ
ン四酢酸の塩(この塩は以後EDTAと略記される)であ
る。
【0020】或る血液試料収集用試験管の製造業者、例
えばSherwood Medicalにより与えられる情報によれば、
EDTA、クエン酸塩およびヘパリンは、次のように血液試
料に添加される:EDTAは三カリウム塩として血液に添加
される(血液10 ml あたり15%溶液 0.1ml )。これ
は、血液試料に約10 mM の追加カリウム濃度をもたら
す。
【0021】クエン酸塩は三ナトリウム塩として血液に
添加される(通常、血液4.5 mlあたり3.8 %溶液 0.5 m
l )。これは血液試料に対して約36 mM のナトリウムの
追加を与える。ヘパリンは血液1mlあたり14.3 USP単位
の最終濃度でリチウム塩として使用され、これは血液1
mlあたり約0.1 mgのヘパリンまたは5 〜15μMの塩に相
当する。
【0022】上記に基づくと、典型的な血液試料調製物
はほぼ次の最終濃度の一価イオンを有する:(a) EDTA処
理血液:135 mM;(b) クエン酸塩処理血液:160 mM;お
よび(c)ヘパリン処理血液:124 mM。抗凝固剤として推
奨される塩およびそれらの濃度に関する更なる詳細は、
"N.S. Evacuated Tubes for Blood Sample Collectio
n"、第3版(1991)、第11巻、第9号、6頁(NCCLS Docum
ent A1-A3)において与えられている。
【0023】標的核酸増幅用の反応混合物中の一価イオ
ン(主にカリウムイオンとナトリウムイオン)の最終濃
度は、緩衝液、試料の容量、および全血中の抗凝固剤の
種類に依存する。抗凝固剤の濃度は種々の製造元によっ
て異なり得るので、一価イオンの濃度についての下記の
記載では、血液のみからの塩の量(約124 mM)と、限定
された塩濃度を有する溶液の添加から生じる追加の量だ
けが考慮されることに注意されたい。抗凝固剤からくる
一価イオン濃度は無視されるだろう。例えばヘパリンの
場合には、この値はとにかく取るに足らない。
【0024】本発明の方法によって増幅することができ
る核酸は、血液細胞中(例えばゲノムDNA、mRN
A)、血漿中および血清中に存在することができる。血
漿または血清中では、核酸は細胞自身のDNAであるか
または細胞溶解により遊離されたRNAであることがで
き、あるいはまた、細菌またはウイルスにより導入され
た外来核酸であることができる。或る種のRNAウイル
スはDNAを転写せず、その場合にはRNAからDNA
への転写後に最初の増幅を行うことができる。下記の実
施例により記載されるように、DNA段階のみでまたは
新たなRNA中間体段階を経由して更なる増幅サイクル
を行うことができる。
【0025】上述したように、他の核酸の混合物を含有
する血液試料から特定の核酸を同定することは現在は困
難である。非常に多量の異なる配列の存在下で特異的に
作用することができる増幅方法を使う時でさえも、或る
標的核酸、例えば非反復遺伝子の標的核酸を増幅前に濃
縮しなければならない。診断目的では、増幅方法は、所
望の核酸配列、例えば合計3.1 ×107 個の同じ大きさの
別の配列の中に1回だけどのヒト細胞にも存在する長さ
100 bpのDNA断片、のみを選択的に増幅しなければな
らない(ヒトゲノムは3.1 ×109 塩基対または3.4 ×10
-12 g のDNAから成る)。
【0026】現在では、最も良く知られている酵素的増
幅方法であるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用で
きるためには、増幅前に試料を予備調製する比較的面倒
な工程を実施することが必要である。通常使わなければ
ならないそれらの追加の段階の目的は、核酸の予備精製
により血液中の疑わしい阻害剤を除去または中和し、そ
れにより着目の核酸配列の無妨害の増幅を促進すること
である。増幅すべき標的核酸のための試料調製操作は、
試料が細胞、血漿/血清、または全血のいずれに由来す
るかに従って互いに異なる。
【0027】本発明より前には、PCR増幅は典型的に
は多量の血液成分を有する試料中の過剰な塩濃度により
阻害された。計算の結果、約124 mMの一価イオンの平均
平常濃度を有する血液がTaq ポリメラーゼを使って行わ
れる増幅に悪影響を及ぼすだろうことが示された。50 m
M K+ の調製反応混合物中の最終濃度を与えるように工
夫された(例えば10×緩衝液として)常用のPCR緩衝
液を考慮すると、10容量%の血液含量を有する反応混合
物中の一価イオン(K+ ,Na+ )の濃度は合計約63 mM
であり、そして50容量%の血液含量では既に合計約113
mMである。上述したように、それらの値は試料中に使わ
れた抗凝固剤の塩の寄与を含まない。
【0028】他方、PCRで最もよく使われるポリメラ
ーゼであるテルムス・アクアティカス(Thermus aquat
icus)のDNAポリメラーゼ(Taq ポリメラーゼ)は約
50 mM KCl あたりに最適な合成を有する(PCR Technolo
gy 1989 ; 第2章:Taq DNAポリメラーゼ、D.H. Gel
fand著)。通常のPCR緩衝液が参考文献中に言及され
たKCl 濃度を有するのはこのためである。75 mM KCl よ
り大きい濃度での常用の配列決定反応においてまたは20
0 mM KClより大きい濃度での10分間取り込みアッセイに
おいては、Taq ポリメラーゼの活性が全く検出できな
い。
【0029】驚くべきことに、本発明者らは、合計塩濃
度を制御すれば、即ち反応混合物中の合計塩濃度を調整
すれば、未処理の血液試料から直接核酸を増幅できるこ
とを発見した。高い容量の試料、例えば≧10容量%の血
液試料が反応混合物中に存在すると増加量の初期核酸が
明らかに利用可能である。血液試料の塩濃度、即ち血液
によって増幅反応を行う反応混合物に与えられる一価お
よび二価イオンの塩濃度を知ることによって、反応混合
物中の塩濃度を、おそらく適当な濃縮塩溶液の使用によ
り、予め決められた領域に維持しそして使用予定の酵素
の必要条件に適合させることができる。周期表の第IA
および第IIA族の元素の塩をこの目的に用いることがで
き、Na+ ,K+ およびMg2+が好ましい。
【0030】反応混合物全体の中の血液試料の量に依存
して、適当な濃縮塩溶液または希釈塩溶液を使って反応
混合物中の塩濃度を容易に調節することができる。この
ことは、反応混合物中の高血液比率が存在すれば、もは
や一価の塩が添加されないこと、即ち血液の比率が十分
な程高ければ、試料中の一価または二価イオンの塩含量
および緩衝能が或る状況下で特異的な増幅を促進するの
に十分であり、即ち更なる塩溶液の使用は不要であるこ
とを意味する。
【0031】塩溶液は、塩の他に、緩衝剤および特定の
増幅方法に必要および/または有利な他の成分も含むこ
とができる。それらの成分は、例えば、Tricine (=N
−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン〕〕、
Tris(=トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸
塩)、イオン性または非イオン性界面活性剤、例えばTr
iton X-100(アルキルフェニルポリエチレングリコー
ル)またはTween (ポリオキシエチレンソルビトールモ
ノラウレート)、および特定の増幅方法に使用する特定
の酵素の活性に重要である別の元素(例えばMnまたはCo
等)の塩であることができる。
【0032】本発明はいずれの酵素に基づいた増幅方法
にも適用することができる。多数の酵素的増幅方法が文
献中に記載されている。1つの方法は、例えば特にEP-A
320308またはEP-A 336 731に記載されたようなリガー
ゼ連鎖反応(LCR)である。この方法の詳しい説明お
よび用途はWuおよびWallace, Genomics 4, 560-569 (19
89) により記載されている。
【0033】別の酵素的増幅方法は、それぞれEP-A 310
229およびEP-A 373 960に記載されたような転写経路経
由のTAS法または3SR法である。他の記載はそれぞ
れGuatelliら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 1874-
1878 (1990) およびKwokら、Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA 86, 1173-1177 (1989) 中に見つかる。それらの方法
では、多数の酵素、例えばDNAおよびRNAポリメラ
ーゼ並びに他の酵素が増幅工程において同時または連続
的のいずれかで使われる。
【0034】別の増幅方法はRNAバクテリオファージ
Qβのレプリカーゼの使用に基づいたものである。この
方法の操作は、例えばEP-A 361 983またはLizardi ら、
TIBTECH 9, 53-58 (1991) 中に記載されている。本発明
の適用に好ましい他の酵素的増幅方法はポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)であり、これは米国特許第4,683,195
号および同第4,683,201 号に記載された方法の1つであ
る。好ましい態様では、耐熱性ポリメラーゼを使って核
酸が増幅される。
【0035】様々な耐熱性細菌由来の有用なポリメラー
ゼとしては、テルムス・アクアティカス(Thermus aqu
aticus)(米国特許第4,889,818 号および同第5,079,35
2 号)、テルムス・テルモフィラス(Thermus thermoph
ilus)(WO 91/09950 )、ピロコッカス・フリオサス
Pyrococcus furiosus)(WO 92/9688)およびテルモ
コッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)(EP
-A 455 430)が挙げられる。それらの酵素は精製された
天然形態または組換え形態のいずれかで有用であり、商
業的に入手可能でもある。テルムス属から単離すること
ができるポリメラーゼが好ましい。テルムス・アクアテ
ィカス(Thermus aquaticus)由来の耐熱性DNAポリ
メラーゼ("Taq" ポリメラーゼ)が本発明において特に
好ましい。
【0036】RNAを最初にDNAに転写することによ
りRNAベースの核酸標的を増幅および検出するために
PCRを使うことができる。そのような方法は例えばWO
91/09944 中に記載されている。この場合例えばいわゆ
る逆転写酵素を酵素として使うこともでできる。DNA
ポリメラーゼ、例えばTaq ポリメラーゼの逆転写酵素活
性をこの目的に使うこともできる。別の二価イオン(こ
の場合例えばMn2+)の対応する存在が、適用可能なら
ば、この活性を最大限に利用することを保証するだろ
う。
【0037】PCRまたはTASを使って実施する時の
本発明の方法のプラクチスは様々な温度で使用され、便
利には、変性、プライマーのハイブリダイゼーションお
よび重合反応の温度を精密に制御することができる自動
化方法において実施される。この目的に適する装置は米
国特許第 5,038,852号に記載されている。この種の装置
は商業的に入手可能でもある。
【0038】核酸の酵素的増幅またはその後の検出を行
うためのオリゴヌクレオチドは、既知の方法で、例えば
固相合成法〔Oligonucleotide Synthesis: A practical
Approach, IRL Press, Oxford, UK, M.J. Gasit編 (19
84) 〕により、調製することができる。多数のそのよう
なオリゴヌクレオチドが商業的に入手可能である。
【0039】上記に言及した酵素的増幅方法は全て、使
用する特定酵素の必要条件に最も良く合った特定の塩濃
度および/または緩衝液を使用する。種々の方法におい
て、増幅すべきDNAまたはRNAは、しばしば予備精
製段階により試料中の他の成分から単離されるかまたは
少なくとも高度に濃縮される。よって、酵素緩衝液は、
試料により導入されるいずれかの添加剤に合わせて変え
る必要はない。しかしながら、そのような予備精製が行
われる場合には、特に試料の汚染の危険性があるため
に、対応して作り上げた準備段階も必要である。
【0040】本発明をどのように操作するかを説明する
ために、PCRに関連して血液試料中の標的核酸を増幅
することを実証する。本発明の特別な特徴は、ヘパリン
処理血液からの核酸の増幅に存する。現時点では、抗凝
固剤としてヘパリンで試料を予め処理すると血液試料中
の核酸のPCRが阻害されることが知られている。この
事実は、DNA結合タンパク質は基質である核酸に対し
てよりもヘパリンに対してより大きい親和力を有するた
め、ヘパリンをDNA結合タンパク質の特異的阻害剤と
して使用した初期の酵素学の研究結果と一致する(T.A.
Bickle ら、Nucleic Acid Res. 4, 2561, 1977 ; J. L
eis ら、Methods in Enzymology XXIX, 153, 1974 )。
【0041】そのような前の研究結果は、反応混合物中
でのPCRによるヘパリン処理済血液試料からのDNA
の増幅が不可能であるという偏見を当業者に植えつけた
だろう。しかしながら、本発明者らは、意外にも、高い
血液含有率(例えば≧10容量%)から非常に高い血液含
有率(例えば≧50容量%)ではDNAの増幅が可能であ
ることを発見した。これは常用のPCR緩衝液を使った
場合でも可能である。
【0042】即ち常用のPCR緩衝液中のKCl 濃度(約
50 mM のKCl )を、試料成分により導入される塩濃度に
合わせて特別に変える必要はない(例えば実施例2を参
照のこと)。別の選択肢は、試料の塩含有率が非常に高
い時は緩衝液を使って塩の追加量を中和することであ
る。反応混合物中の一価イオンの塩濃度は約10〜160 mM
である。好ましくは、一価イオン濃度は約10〜90 mM で
ある。
【0043】本発明のもう1つの特別な特徴は、EDTA処
理血液からの核酸の増幅である。この種類の血液では、
PCR緩衝液中50 mM KCl の通常濃度を使うと、高めら
れた量(約30容量%から上)の血液試料を用いて特異的
なDNA合成を全く行うことができない。これは、約13
5 mMの一価イオンの最大塩濃度に相当する(それぞれ実
施例1の表1、実施例2の表2を参照のこと)。
【0044】血液成分の影響を防ぐために予め精製され
ているDNAを基質として使った時でさえも、PCR酵
素に対する塩の効果が認められる。反応混合物中10 mM
KCl以上でのみ所望の標的核酸の特異的増幅が可能であ
る(実施例1、表1)。相応して、例えば20容量%より
高いEDTA処理血液成分では、試料自体が約25 mM の一価
イオンを提供しているため反応混合物へのKCl の添加は
不要である(表1)。結果として、EDTA処理血液からの
DNAまたはRNAの増幅のためには、反応混合物中の
一価イオンの塩濃度が10〜135 mM、好ましくは30〜80 m
M であるべきである。
【0045】本発明の更に別の目的は、クエン酸塩加血
液からの核酸の増幅である。抗凝固剤としてクエン酸塩
で処理された血液を酵素的増幅の試料材料として使った
時、試料濃度に依存して異なる結果が得られる。例え
ば、50mM KClを含む常用緩衝液をPCRにおいて使う場
合、反応混合物中約20容量%までの試料濃度で増幅が可
能である。
【0046】しかしながら、最適化されたマグネシウム
濃度の場合には一般的により一層高いKCl 濃度が得策で
あり、これは例えばPCR緩衝液を使って供給すること
ができる。例えば、50容量%までおよびそれ以上の濃度
を有する血液試料を増幅するためには、反応混合物中10
0 〜150 mMの追加のKCl 濃度が適当である(実施例
2)。これはまた、試料中の約70 mM 以上の一価イオン
濃度にほぼ該当する。従って、反応混合物中30〜200 mM
の一価イオンの塩濃度が酵素的増幅に必要とされる。好
ましくは、約60〜約150 mMの一価イオンの塩濃度が使わ
れる。
【0047】クエン酸塩加血液では、ある状況下では二
価イオンの濃度を適合させることが有利な場合があるこ
とが認められる。効率的なPCRのために、例えば、特
に反応混合物中に非常に高い血液濃度(例えば≧20容量
%)が存在する時、Mg2+の量を反応混合物中1.5 〜2 mM
の正常値よりも高めるべきである。典型的には3 mM Mg
2+ より高い濃度が必要であり、この濃度は損害を与え
ることなく40 mM ほどに高くすることができる。従っ
て、Mg2+濃度が臨界最小値より上であることを前提とし
て、Mg2+濃度の選択は相当自由である。
【0048】血液中のMg2+濃度を無視すると、血液試料
中に抗凝固剤としてEDTAが存在する時、反応混合物中の
Mg2+濃度が非常に重要である。約0.35〜0.4 mMのMg2+
10容量%のEDTA処理血液により、約1.75〜2.0 mMのMg2+
が50容量%のEDTA処理血液により、そして約3.5 〜4.0
mMのMg2+が80容量%のEDTA処理血液により結合される。
従って、EDTAに結合するMg2+の量は常に等モル量であ
る。
【0049】しかしながら、好結果の増幅には遊離Mg2+
濃度が必要であるため、反応混合物中の結合したMg2+
考慮に入れなければならない。最適なPCRのためには
1mMより高い遊離Mg2+が存在しなければならない。遊離
Mg2+濃度が1mM以下であれば、多くて50%の最大可能増
幅収率しか得られない。上限は約20 mM の遊離Mg2+であ
る。それより高い値は最適より下の増幅収率を生じる。
【0050】最適なPCRのためには、10容量%のEDTA
処理血液の存在下では1.4 mMのMg2+濃度が必要最小濃度
であることがわかり、50容量%のEDTA処理血液の存在下
では3.0 mMのMg2+が必要最小濃度であることがわかり、
そして80容量%のEDTA処理血液の存在下では5.0 mMのMg
2+が必要最小濃度であることがわかった。それらの数値
の中で特に驚くべきことは、80容量%ほどの高い濃度の
EDTA処理血液量の遊離Mg2+濃度を、何ら前処理なしに増
幅用の反応混合物として使用できることである。
【0051】種々の抗凝固剤で処理された10〜50容量%
の濃度の未精製の血液試料を有する反応液中でのDNA
の増幅用に最適化されたMgCl2 濃度の場合に反応混合物
中にPCR緩衝液により供給される追加のKCl 濃度(mM
で)は、次の表に与える結果をもたらした。この表は、
例えば、反応混合物中の試料濃度を後述のようにして増
加させるにつれて、添加されるPCR緩衝液の一価イオ
ン(ここでは例えばKCl による)の最適濃度がどのよう
に変化するかの概要を与える。
【0052】
【表1】
【0053】効率的増幅を保証する追加の段階として、
試料貯蔵の性質によって既にこれを行ってしまったなら
ば使用前に血液試料を凍結することができる。増幅を増
加させる別の可能なやり方は、まず試料のみまたは調製
した反応混合物を熱循環器中で加熱と冷却により数回変
性させることである。約85〜95℃への加熱と約40〜60℃
への冷却による約5〜20回のそのようなサイクルが十分
である。
【0054】温度はそれぞれのレベルに短時間にのみ維
持することが必要であり、1〜2分で十分である。しか
しながら、維持時間はそれより長くても短くてもよい。
増幅用の成分(プライマー、トリホスフェート、酵素)
を有する混合物は既に含まれているか、または保護する
ためにそれらの変性サイクル後にのみ酵素を添加するこ
とができる(例えばPCR混合物として)。
【0055】試料の変性の酵素の添加は、例えば、酵
素が感熱性であるTASのような等温増幅方法を使用す
る時に必要である。実際の増幅前のこの種の準備は、従
来技術において様々な類似の方法で使用されている。例
えば、Mercier ら(前掲)は、事前の反復熱変性がその
後のPCRを改善することを記載している。
【0056】この変性は、どの場合でも酵素的方法(例
えばPCR,LCR)がDNA増幅に変性段階を必要と
するならば、一般的増幅反応の最中の幾つかの追加のサ
イクルにより簡単に行うことができる。試料または反応
混合物の前処理のこの変更は、全ての血液試料に一般的
に適用することができる。
【0057】試料の予備凍結または加熱による増幅効率
の増加は、PCR阻害剤の中和により起こるのではなく
て細胞またはウイルスの溶解の改善により起こると思わ
れる。従ってPCRの開始前に核酸が遊離されて増幅試
薬に一層近づきやすくなる。
【0058】下記の本発明の説明は、標的核酸の増幅方
法としてPCRをそして酵素としてTaq ポリメラーゼを
使用した特定の選択下で行われる。標的含有試料は全
血、血漿または血清であることができる。本発明はま
た、Taq ポリメラーゼ以外の幾つかの他のポリメラーゼ
(DNAまたはRNAポリメラーゼ)、例えばテルムス
・テルモフィラス(Thermus thermophilus)、テルモコ
ッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)または
ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由
来の上述した耐熱性ポリメラーゼのうちの1つの使用も
期待する。各場合、特に酵素に依存して、反応混合物中
の一価および/または二価イオンの濃度の個々の適合が
必要かもしれない。
【0059】幾つかの他の酵素の手順についての詳細は
実施例6に与えられる。試験する酵素の操作の範囲は、
約10〜160 mMの一価イオンの濃度範囲内で(これはTaq
ポリメラーゼに関して前に記載した濃度でもある)且つ
ヘパリン処理試料を使った時、高い血液濃度(例えは≧
10容量%)と非常に高い血液濃度(例えば≧40容量%)
のところである。本開示を鑑みれば、他のポリメラーゼ
についての特定の限界を発見することは当業者にとって
比較的単純なことである。上記に論じたのと同様な考察
が、他の酵素、例えば標的がRNAでありそして増幅方
法がPCRまたはTASである時に使われる様々な逆転
写酵素に適用される。
【0060】次の実施例は上述した本発明を更に説明す
るためであってそれを限定するためのものではない。新
規方法により提供される効率的増幅が実施例3と11に
示され、そしてそれの再現性が実施例4に示される。新
規方法の他の可能な利用についての証拠は、実施例5の
非常に多量の血液の分析および実施例8の乾燥血液試料
の分析により与えられる。実施例12は未精製の血清お
よび血漿試料からのPCRによるRNA標的の増幅の証
拠を提供する。
【0061】
【実施例】 本明細書中で使用および報告するPCR条件に関する一
般的観察 特記しない限り、全ての反応は50μl の合計容量で、い
わゆる「反応混合物」中で実施した。その中の試料濃度
が高いため、必要な塩を含有する、対応して非常に濃厚
な10×PCR緩衝液を使った(特定のPCR緩衝液の組
成については下記の項目2を参照のこと)。
【0062】また、ヌクレオシド三リン酸、プライマ
ー、緩衝液およびポリメラーゼを含有する標準的PCR
混合物を使った。特記しない限り、テルムス・アクアテ
ィカス(Thermus aquaticus)由来のDNAポリメラー
ゼを使った。
【0063】 1)反応混合物 50 μl は次のものから成った: (a) 10×濃縮PCR緩衝液 4.5μl (b) PCR混合物 5.0μl (c) 必要な試料容量(μl ) (d) 加熱滅菌済再蒸留水 適量で50μl にする。
【0064】2)PCR緩衝液(A)の組成 (1) いわゆるLシリーズの10×PCR緩衝液は次のもの
を含んだ: ・50 mM Tricine (pH 8.8)(25℃) ・15 mM MgCl2 ・0.5% Tween 20 (ポリオキシエチレンソルビトールモ
ノラウレート)および ・様々な濃度のKCl : 緩衝液10×L0 = 0 mM KCl 緩衝液10×L1 = 100 mM KCl 緩衝液10×L2 = 200 mM KCl … 緩衝液10×L15 = 1500 mM KCl 。
【0065】(2) LxMシリーズの10×緩衝液はLシリ
ーズに対応するが15 mM MgCl2 の代わりに150 mM MgCl2
を含んだ。例えばLxMシリーズの10×PCR緩衝液は
次のものを含んだ: ・50 mM Tricine, pH 8.8 (25℃) ・150 mM MgCl2 ・0.5% Tween 20 ・次のような種々の濃度のKCl : 緩衝液10×L0M = 0 mM KCl 緩衝液10×L1M = 100 mM KCl 緩衝液10×L2M = 200 mM KCl … 緩衝液10×L15M = 1500 mM KCl
【0066】(3) 10×T溶液は次のものから成った: ・15 mM MgCl2 ・0.5% Tween 20 (Tricine 、TrisまたはKCl を全く含まない)
【0067】3)増幅用のPCR混合物(B)の組成: ・100 mM溶液として各dNTP (dATP, dCTP, dGTP, dTTP)
0.5 μl ・対応する10×PCR緩衝液 0.5 μl ・各プライマー(50μM) 0.5μl ・DNAポリメラーゼ 1.25〜2.5 単位 ・水 適量で 5μl の最終容量にする。
【0068】特記しない限り、テルムス・アクアティカ
ス(Thermus aquaticus)由来のDNAポリメラーゼを
使った。有利には、10×PCR緩衝液(A)4.5 μl を
使って段階1)に従った増幅を実施し、試料容量(1
(c) )を加熱滅菌済H2O (1(d) )で45μl に満たし
た。試料を必要により熱変性せしめた。PCRの開始の
直前にPCR混合物(b) 5 μl を加えた。変性前に反応
混合物を2滴(30〜40μl に相当)の鉱油により被膜し
た。
【0069】4)DNA増幅のためのサイクルあたりの
熱循環器条件は次のようであった: 段階1 93℃で30秒(DNA鎖の分離) 段階2 X℃で30秒(プライマーのハイブリダイゼーシ
ョン) 段階3 72℃で90秒(ポリメラーゼ反応) 上記温度変化(段階1〜3)の各々の前に20秒を置い
た。従って1サイクルは3分30秒要した。通常合計約35
〜40サイクルが運転された。
【0070】多くの実験では、PCR前に試料を熱変性
させた。変性サイクルについての熱循環器条件は下記の
ようであった: 段階1 90℃で90秒 段階2 50℃で90秒
【0071】典型的には変性のために20サイクル行った
が、幾つかの場合には5サイクルのみ行った。変性サイ
クル後、試料を室温に戻し、PCR混合物を添加し、記
載のようにして標的核酸を増幅せしめた。
【0072】下記の項目5)に記載したプライマーには
次のハイブリダイゼーション温度(上記の段階2のX
℃)を使った: HLAプライマー GH26/27: 60℃ 第IX因子プライマー JR3/JR4: 55℃ B型肝炎プライマー MD122/MD123: 50℃ 風疹プライマー Ru2/Ru3: 60℃
【0073】 5)PCRプライマーの配列と増幅される断片のサイズ a)HLA DQα遺伝子(242 塩基対) GH 26 : GTG CTG CAG GTG TAA ACT TGT ACC AG(配列番
号1) GH 27 : CAC GGA TCC GGT AGC AGC GGT AGA GTT G (配
列番号2) (プライマーと配列についてはH. Ehrlichら、PCR Prot
ocols, Acad Press., 261-271, 1990 を参照のこと)。
【0074】b)第IX因子遺伝子(234 塩基対) JR 3 : AGG ACC GGG CAT TCT AAG CAG TTT A(エクソン
D)(配列番号3) JR 4 : CAG TTT CAA CTT GTT TCA GAG GGA A(配列番号
4) (プライマーと配列についてはJ. Reissら、Blut 60,
31-36, 1990 を参照のこと)。
【0075】c)B型肝炎(151 塩基対) MD 122 : CTC TCA ATT TTC TAG GGG GA (配列番号5) MD 123 : AGC AGC AGG ATG AAG AGG AA (配列番号6) それらのプライマーはB型肝炎ウイルスの長さ153 bpの
断片を増幅する。プライマーMD122 はHBVゲノムのbp
267-286にあり、プライマーMD123 はbp 401-420にある
(配列のナンバリングはH. Okamotoら、J. Gen. Virol.
67, 2305-2314,1986 に従った)。
【0076】d)風疹(321 塩基対) Ru 2 : TGC TTT GCC CCA TGG GAC CTC GAG(bp 1990-20
13)(配列番号7) Ru 3 : GGC GAA CAC GCT CAT CAC GGT(bp 2290-2310)
(配列番号8) (プライマーの配列についてはEggerding F.ら、J. Cli
n. Microb. 29, 945-952, 1991 を参照のこと)。
【0077】 6)使用するDNAおよびRNAポリメラーゼ a)テルムス・アクアティカス(Thermus aquaticus
由来のTaq ポリメラーゼ:20mM Tris (pH 8.0), 1mM ED
TA, 1mM DTT および50%グリセリン中5単位/μl とし
ての Super Taq(Stehelin Switzerland)。
【0078】b)テルモコッカス・リトラリス(Thermo
coccus litoralis)由来のDNAポリメラーゼ:Vent
(Biolabs New Enbland の商標), 100mM KCl, 0.1mM E
DTA, 10mM Tris-HCl (pH 7.4), 1mM DTT, 0.1 %Triton
X-100, 100 μg/mlのBSA および50%グリセロール中10
00単位/ml。
【0079】c)ピロコッカス・フリオサス(Pyrococc
us furiosus)由来のPfu DNAポリメラーゼ (Strata
genes): 50mM Tris-HCl (pH 8.2), 1mM DTT, 0.1mM ED
TA,0.1 %Tween 20, 0.1 % NP-40および50%グリセロ
ール中2500単位/ml。
【0080】d)テルムス・テルモフィラス(Thermus
thermophilus)由来の rTth DNAポリメラーゼ (Perk
in Elmer) :100mM KCl, 20mM Tris-HCl (pH 8.0), 0.1
mM EDTA, 1mM DTT, 0.5 %Tween 20および50%グリセロ
ール中2500単位/ml。
【0081】e)モロニーマウス白血病ウイルス由来の
逆転写酵素 (BRL):20mM Tris-HCl,1mM DTT, 0.01% NP
-40, 0.1mM EDTA, 0.1M NaCl および50%グリセロール
中 200単位。
【0082】7)増幅生成物の分析 増幅後、血液試料を12,000 gで5分間遠心し、その後で
残渣 5〜7 μl をアガロースゲルに適用した。≧40容量
%の全血を含む試料を遠心前に30μl の水で希釈した。
2%アガロースゲル上での電気泳動後に臭化エチジウム
で染色することによってアンプリコンを同定した(これ
はアンプリコン感受性同定方法ではない)。よって弱い
PCR結果は陰性と評価される。
【0083】実施例1:KCl 依存性のPCR EDTA処理血液を使った最初の実験は、変性後に容量で10
%の血液を有する反応液中での染色体DNA断片の特異
的増幅が可能であることを示す。Taq ポリメラーゼの臨
界KCl 濃度を決定する試験を、線形放射能取込みアッセ
イ(D. GelfandによるChapter 2: Taq DNA Polymerase,
PCR Technology, Stockton Press 1989, Henry Ehrlic
h 編を参照のこと)の代わりにPCRを使って繰り返し
た。精製DNAまたは20容量%の変性EDTA処理血液を基
質として使った。
【0084】10μl の変性EDTA処理血液または20 ng の
精製DNAを用いて、HLA遺伝子DQαの断片をPC
R緩衝液中0.0mM 〜150mM のKCl 濃度において増幅せし
めた。緩衝液の他の成分は一定に維持した。血液試料は
PCR前に熱循環器中で20サイクルで変性せしめた。ア
ンプリコンの合成は35サイクルにおいて行った。次いで
7μl の生成物をアガロースゲル上での電気泳動により
分離し、臭化エチジウムで染色した。HLA遺伝子DQ
αの長さ242 bpのアンプリコンの量を測定した。すると
一価イオンの濃度がTaq ポリメラーゼによる合成の効率
および特異性の決定的要因の1つであることがわかっ
た。下記のKCl 値は、試料は無視されるのだからPCR
緩衝液中の塩の濃度を指すのであって反応混合物中の合
計KCl を反映するのではない。
【0085】精製DNAの場合にはアンプリコンは10mM
〜150mM KCl の濃度で検出され、そして20容量%の血液
の場合には0 〜110mM KCl の濃度で検出が可能であっ
た。最大合成は、精製DNAについては約70〜80mM KCl
のところで、20容量%血液については0mM と 50mM の間
で起こった。
【0086】(精製DNAを含む)反応混合物中40mM K
Cl以下の濃度では、Taq ポリメラーゼは異なる長さの非
特異的配列を合成する傾向があり、これはアガロースゲ
ル上のDNAスメアとして現れる。この非特異的配列の
バックグラウンドは、緩衝液中40mM KClでは弱いが、≦
30mM KClでは非常に顕著であり、所望の特異的合成を明
らかに妨害した。
【0087】この非特異的DNA合成(「バックグラウ
ンド」)は基質として精製DNAを使った場合のみ検出
可能であった。20容量%の血液では、血液溶液の塩濃度
は試験した全てのKCl 濃度において反応の特異性を保証
するのに十分であり、増幅をまだ観察することができ
た。過剰のKCl 濃度はアンプリコン合成を減少させ、20
容量%の血液の存在下での150 mM KClはPCR増幅を完
全に阻害した。
【0088】20容量%の血液中での特異的合成は、PC
R緩衝液中 KClの不在下だけでなくTricine またはTris
の不在下でも可能であった(表2)。この場合、PCR
緩衝液を、MgCl2 とTween 20のみを含有する溶液Tで置
き換えた(この溶液の組成は「PCR条件に関する一般
的観察」を参照のこと)。従って、PCR混合物中の血
液濃度が十分に高ければ、試料の一価イオンの塩含量と
緩衝能が特異的DNA合成をもたらすのに十分である。
【0089】
【表2】
【0090】実施例2変性血液またはヘパリン、EDTA
もしくはクエン酸で処理した血液の存在下でのPCR この実施例では、異なる塩濃度における5 〜50容量%の
変性血液の存在下での増幅の効率を試験する。Taq ポリ
メラーゼによるDQα配列の増幅を再び測定した。
【0091】種々の起源の特定濃度の血液を種々の塩濃
度を有する50μl 反応液中で変性せしめた。その後で各
試料中のDQα特異的断片を40サイクルに渡りPCR増
幅せしめた。2.5 〜25μl の血液(全反応容量の約 5〜
50容量%に相当する)の存在下でPCRを実施した。ア
ガロースゲル上での残渣7μl の電気泳動後、臭化エチ
ジウムによりアンプリコンを同定した。PCR緩衝液の
完全組成は実施例1において記載されている。アッセイ
の際のLxM緩衝液の最終Mg2+濃度は、Lシリーズの緩
衝液の通常の1.5 mMの代わりに15 mM であった。結果を
表2に要約する。
【0092】a)ヘパリン処理血液 ヘパリン処理血液は、異なるKCl 濃度に対して最小の反
応感度を有することがわかった。特異的DNA合成は、
L5緩衝液の使用では 5〜50容量%の血液の存在下で、
そして溶液T〔上記の2)(3) 〕では10〜50容量%の血
液の存在下で達成された。40容量%と50容量%の血液で
は、L5緩衝液処理後よりもT溶液処理後の方がより多
量のアンプリコンが認められた。このことは、一価イオ
ンの不在下でが増幅がより一層効率的であったことを示
す。どの増幅においても妨害バックグラウンド(望まし
くない合成)は全く観察されなかった。
【0093】b)EDTA処理血液 Taq ポリメラーゼの活性に対するKCl 含量の影響はEDTA
処理血液を用いるとより明白に認められる。L5緩衝液
中では 5〜30容量%の血液、そしてT溶液中では10〜50
容量%の血液の特異的DNA配列の増幅が可能であっ
た。T溶液中20容量%未満の血液レベルでは非特異的D
NA合成が起こった。5容量%の血液では非特異的バッ
クグラウンド合成だけが起こり、特異的合成は全く検出
できなかった。DQαアンプリコンの最大合成は、L5
緩衝液では約10容量%の血液、そしてT溶液では約30容
量%の血液である。
【0094】c)クエン酸塩添加血液 Taq ポリメラーゼは、クエン酸塩加血液の存在下ではED
TA処理またはヘパリン処理血液の存在下とは全く異なっ
て振る舞う。L0緩衝液とT溶液のいずれを用いても全
く合成は不可能であった。L5緩衝液では5容量%と10
容量%の血液中で増幅が可能であり、20容量%の変性血
液中では非常に弱かった。比較的多量の血液中での合成
は、高MgCl2 およびKCl 濃度を使った時に可能であっ
た。
【0095】100mM KCl と15mM MgCl2を含むL10M緩衝
液では、5 〜50容量%の血液の存在下でアンプリコンが
形成された。L5M緩衝液中では20〜50容量%の血液の
存在下で増幅が観察された。L0M緩衝液中では40容量
%と50容量%のクエン酸塩加血液の存在下で増幅が観察
された。比較的少量の血液の存在下での最後の2つの緩
衝液では非常に強い望ましくないバックグラウンド合成
が観察された。
【0096】この実施例は、PCRによる特異的DNA
増幅が、上記の汎用される3つの抗凝固剤の全てにおい
て、Taq ポリメラーゼと適当な緩衝液を用いて5 〜50容
量%の変性血液の存在下で可能であったことを示す。ヘ
パリン処理血液からの増幅反応が異なる濃度の一価イオ
ンに対して最低の感受性であり、最も特異的な合成を提
供することがわかった。
【0097】
【表3】
【0098】表3は、反応混合物中100mM KCl と15mM M
gCl2の濃度を与えるL10M緩衝液が、クエン酸塩加血液
からのDNA−PCR増幅に適当であることを示す。必
要 MgCl2濃度を実施例2Aにおいてより精密に限定す
る。
【0099】実施例2Aクエン酸塩加血液中でのPC
Rのための MgCl2濃度の最適化 HLA DQα配列を、種々のマグネシウム濃度におい
て2人(AとB)のクエン酸塩加血液のそれぞれ10μl
および25μl から増幅せしめた。反応液は、0.05%Twee
n, 5mM Tricine (pH 8.8) および50mM KClと20容量%の
クエン酸塩加血液を含んだ。100mM KCl と50容量%濃度
のクエン酸塩加血液(試料1〜7)、および80mM KClと
50容量%のクエン酸塩加血液(試料8〜11)を含む溶液
も試験した。試料中のDNAを変性せしめた後、合計40
回の増幅サイクルを実施した。他の点では、この試験の
実施と評価は上記実施例2に記載のものと同様であっ
た。結果を下の表4に示す。
【0100】
【表4】
【0101】最適MgCl2 濃度は、試料の起源およびサイ
ズに依存して4.5 〜21.5 mM に見つかった。
【0102】実施例3全血中でのDNA試料のPCR
増幅の効率の測定 成人の血液1μl は4000〜9000(平均5000)個の白血球
を含む。実施例2に示されるように、3000個の細胞のゲ
ノム材料にぼぼ相当する20 ng の精製DNA(6.8 pgの
DNA/二倍体細胞)が、PCRを使って明らかに目に
見える量のアンプリコンを合成するのに十分である。白
血球の定量的溶解があれば、ゲノムDNAを最初にPC
Rに適当な基質に変換し、そして未精製の血液試料の成
分による増幅反応の阻害が全くないならば、全血1μl
が効率的アンプリコン合成に十分であろう。
【0103】従って、PCR用の新規試料調製の効率を
決定するための実験を次のように考案した。ヒトEDTA処
理血液を、DNAがHLAプライマー GH26 およびGH27
と交差反応しないEDTA処理ヒツジ血液で希釈した。この
実験では、凍結し変性させたEDTA処理ヒトおよびヒツジ
血液各 10 μl を、未希釈のままと種々の希釈率の両方
において上述のPCRアッセイに使った。ヒトHLA遺
伝子DQαに特異的であるプライマー対GH26とGH27を使
ってL2緩衝液中で40サイクルに渡り増幅を行った。結
果を下の表5に要約する。40増幅サイクルでは50個ほど
の少数のヒト細胞が検出可能なアンプリコンバンドに十
分であることがわかった。
【0104】
【表5】
【0105】実施例4異なるヒトからの20容量%およ
び40容量%の変性血液中でのPCR 20容量%または40容量%の血液中でのPCRによるDN
A断片の増幅方法を、小グループの異なる試料において
調べた。10のEDTA処理血液、5つのヘパリン処理血液お
よび4つのクエン酸塩処理血液試料からのDNAを、最
適条件下でDQα特異的PCRプライマーを用いて効率
的に増幅せしめた。増幅は、様々なヒトの10μl および
20μl の変性血液それぞれから50μl の反応液中で40サ
イクルに渡り増幅を行った。
【0106】PCR緩衝液は、EDTA処理血液とヘパリン
処理血液にはL0〔5mM Tricine (pH 8.8), 1.5mM MgCl
および 0.05% Tween〕、そしてクエン酸塩加血液にはL
10〔5mM Tricine (pH 8.8), 100mM KCl, 15mM MgClおよ
び 0.05% Tween〕であった。結果を下表6に与える。全
ての試料が陽性であった。いずれのアッセイにおいても
Taq ポリメラーゼは著しくは阻害されず、非特異的配列
の妨害増幅は全くなかった。
【0107】
【表6】
【0108】実施例5大規模反応におけるPCR しばしば非常に低濃度で血液中に存在する感染性微生物
の同定において特に注目されるのは、PCRアッセイに
おいて特定配列を特異的且つ効率的に増幅することがで
きる最大外来DNA/RNA量である。
【0109】血液中では核不含有のまたはDNA不含有
の赤血球と核を含む白血球との間で区別が行われる。単
核血液細胞(MZ)が白血球の約3分の1を構成する。
成人の血液1μl中の平均含量は約5000個の白血球また
は血液60μl 中100,000 個のMZである。
【0110】例えばHIV−DNAの同定のためには、
PCRは通常約50,000〜1,000,000個のMZを有する100
μl の反応混合物容量において実施される。これは約3
40〜680 ngのDNAに相当する(二倍体細胞あたり6.8
pgの含量と仮定して)。混合物あたり約1μl のDNA
の上限は通常大きくは超過しない。というのは、外来D
NAの濃度が過剰であると特異的アンプリコン合成が減
少するためである(M. Abbott ら、J. Infect. Disease
158, 1158-1169, 1988)。
【0111】4,000,000 個以上のMZの存在下で特異的
に配列を増幅させるための条件が発見された。PCR混
合物あたりの試料容量を増加させる1つの単純なやり方
が大規模PCRに存し、この場合反応容量は50-100μl
から約500 μl に増加される。500 μl の大規模反応に
関する実験は、50μl 混合物に使ったものと同じ反応容
器と同じ熱循環器を使って実施した。反応成分の比率は
変わらなかった。
【0112】PCR混合物の組成: ・dATP, dCTP, dGTPおよびdTTP(10mM溶液) 各5μl ・対応する10×PCR緩衝液 5μl ・各プライマー(50μM) 5μl ・Taq ポリメラーゼ 12.5単位 (2.5 μl)
【0113】反応混合物の組成: ・10×PCR緩衝液 45μl ・試料 100 〜400 μl ・適量のH2O で467.5 μl にする。
【0114】実施例1に指定した条件下で20サイクルに
おいて試料を変性せしめ、その後各反応液に32.5μl の
PCR混合物を添加した。大規模反応においてDQαを
同定するのに使った熱循環器プログラムは次の通りであ
った: 段階1 93℃で3分 段階2 60℃で3分 段階3 72℃で3分 各温度変化の間に20秒の間隔を置いた。従って1サイク
ルは10分間かかり、サイクル数は40であった。
【0115】大規模法を使ってHLA遺伝子DQαから
の242 bp断片を増幅した。PCRを500 μl の反応容量
で行い、100 〜400 μl の変性ヘパリン処理血液を含ん
だ。通常の50μl 混合物とは異なり、幾つかの大規模反
応では30〜40μl の鉱油の代わりに80μl の鉱油を使っ
て反応液を被膜した。他の点では、50μl PCR混合物
と500 μl PCR混合物は同じ相対比率の種々の反応成
分を有した。
【0116】表6は、5人の異なる提供者からの200 μ
l のヘパリン処理血液の増幅の結果を要約する。各試料
を使ってDQαアンプリコンの効率的且つ特異的合成が
達成された。
【0117】500 μl のPCR大規模反応液中40容量%
濃度の試料では、200 μl の血液が約1×106 個の白血
球と約6.8 μg のDNAを含んだ。それらのうちの約3
分の1の0.4 ×106 個が単核細胞である。
【0118】より多量の血液、即ち250 〜400 μl (こ
れは50〜80容量%に等しい)をヘパリン処理血液試料と
共に実験的に使った。すると表7の(b) に見られるよう
に、好結果に増幅された。
【0119】
【表7】
【0120】実施例6テルムス・アクアティカス以外
の3種の細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼを用いた
変性全血からのDQαアンプリコンの合成 前述の実施例は全てTaq ポリメラーゼを用いて変性全血
からDNAを増幅せしめた。従って異なる起源の3種の
DNAポリメラーゼについてDQα断片の増幅を試験し
た。
【0121】Taq ポリメラーゼはテルムス・アクアティ
カス(Thermus aquaticus)から単離される一方、Pfu
ポリメラーゼはピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus
furiosus)に由来し(Stratagene)、VentR ポリメラ
ーゼはテルモコッカス・リトラリス(Thermococcus lit
oralis)に由来し(New England Biolabs )そしてTth
ポリメラーゼはテルムス・テルモフィラス(Thermus th
ermophilus)に由来する(Perkin-Elmer)。
【0122】10容量%および40容量%のヘパリン処理血
液それぞれを各酵素に付随の緩衝液中で変性せしめた。
その後HLA遺伝子の242 bp断片を増幅せしめた。3種
の酵素全てについて10容量%または40容量%の全血の存
在下でアンプリコンが効率的に形成する条件を次のよう
にして確かめた。即ち、Pfu およびVentについては酵素
製造元のPCR緩衝液中そしてrTthについてはL9中で
の5μl または20μlの変性ヘパリン処理血液のホット
スタート(hot start) 増幅、50μl の反応容量。
【0123】Pfu を使って血液不含有の増幅により負の
対照を実施した。即ちヘパリン処理血液5μl を5μl
のH2O により置き換えた。ホットスタート増幅は、変性
およびPCR混合物(ポリメラーゼを含まない)の添加
後、血液を60℃に加熱することによって行った。10分後
にこの温度で酵素を添加し、PCRを40サイクル実施し
た。
【0124】表8で使用する10×緩衝液の組成緩衝液1 : ・200mM Tris, pH 8.8 ・100mM KCl ・60mM (NH4)2SO4 ・20mM MgCl2 ・1% Triton X-100 ・1 mg/ml のヌクレアーゼ不含有BSA
【0125】緩衝液2: ・200mM Tris, pH 8.8 ・100mM KCl ・60mM (NH4)2SO4 ・15mM MgCl2 ・1% Triton X-100
【0126】Vent緩衝液: ・200mM Tris, pH 8.8 ・100mM KCl ・100mM (NH4)2SO4 ・20mM MgCl2 ・1% Triton X-100
【0127】表8の結果は、変性されているが精製され
ていない血液試料中のDNAを、4種の異なるDNAポ
リメラーゼを使って増幅せしめることができること、お
よび増幅がTaq ポリメラーゼの特別な性質に依存しない
ことを示す。
【0128】
【表8】
【0129】実施例7血液の遺伝性因子である第IX因
子のからのDNA配列の増幅 今までに与えた全ての実施例はHLA DQα遺伝子か
らの242 bpアンプリコンを同定することに基づいてい
る。従って、血液第IX因子の遺伝子からの長さ234 bpの
断片について全血からの増幅を成し遂げた。
【0130】X染色体上の劣性遺伝子である第IX因子中
の欠損は、B型血友病(クリスマス病)として知られる
血液疾患を引き起こす。単一コピー遺伝子であるこの遺
伝性因子の配列は当業界で既知である〔Yoshitake ら、
Biochemistry 24: 3736-3750 (1985)〕。エクソンdか
らの234 bp断片の増幅用のプライマーJR3 とJR4 の配列
はJ. Reissら〔Blut 60: 31-36 (1990)〕から採用し
た。
【0131】5人のヘパリン処理血液それぞれ10μl お
よび20μl を緩衝液L5中で変性せしめ、そして50μl
の反応容量においてプライマーJR3 とJR4 を使って増幅
させた(表9参照)。試験した全ての血液試料において
234 bpの大きさの所望のアンプリコンが検出された。期
待のDNAバンドは20μl の血液では余り強くなく、主
バンドに加えて幾つかの不特定の弱い副バンドが出現し
た。精製したDNAを用いたJR3/JR4 のアニーリング温
度のおよその決定を除いて、アッセイのそれ以上の最適
化は行わなかった。
【0132】各々93℃で30秒、55℃で30秒および72℃で
90秒から成る37サイクルにおいて変性全血を増幅させ
た。その結果を表9に要約する。
【0133】
【表9】
【0134】実施例8乾燥血液試料からの増幅 しばしば不十分な設備を有する遠隔地において血液試料
を収集しそしてそれを輸送することは、幾つかの困難を
提供することがある。簡単な解決策は、濾紙上で血液試
料をドリップしそして乾燥した試料を保存することであ
る。ガスリー(Guthrie) スポットとして知られるこの種
の試料は、免疫学的およびウイルス学的試験用の出発材
料としての使用目的に長い寿命を有する(NCCLS Docume
nt LA4-A2, 1992 年7月, 第2版)。
【0135】濾紙上で乾燥した血液試料は既にPCRに
おいて利用されている。乾燥血液からDNAを溶出せし
め、部分精製し、そしてそれから特定の配列を増幅させ
る〔I. Huangら、Hum. Genet. 84: 129-131 (1990)およ
びNelsonら、The Lancet 336: 1451-1452 (1990) 〕。
【0136】ガスリースポットからの血液の直接増幅の
ために、5μl のEDTA血液とヘパリン血液を3種の異な
る濾紙支持体上でドリップし、37℃で2時間乾燥し、次
いで切り取り、その濾紙片をL5緩衝液を用いる50μl
PCRアッセイに導入し、そして20回の変性サイクル後
に増幅させた。DQα遺伝子からの242 bpアンプリコン
が検出可能であった。表10に示されるように、種々の濾
紙を使った全ての試験試料が40回の増幅サイクル後に陽
性結果を与えた。
【0137】
【表10】
【0138】実施例9新鮮な血液からの増幅 記載する全ての実験は、採血2日後に調製され−70℃で
保存されたBasle Cantonal Hospital の血液提供者から
の凍結血液を使って実施した。更なる試験において、新
鮮な血液─即ちまだ凍結されていないが抗凝固剤と混合
されている血液─をPCRアッセイに使用することが簡
単であることが示されるだろう。
【0139】試験条件は次のようであった:各10μl の
新鮮な血液、ヘパリン処理血液およびクエン酸塩加血液
(各々室温で2時間保存したもの)並びにEDTA処理血液
(室温で24時間保存したもの)のPCRによる増幅を43
サイクルに渡り実施した。指示した場合には−70℃での
30分間の凍結が与えられた。10μl の血液をH2O 、5 μ
l のL3緩衝液(ヘパリン処理血液とEDTA処理血液の場
合)および5 μl のL10M緩衝液(クエン酸塩加血液の
場合)で45μl に増量させ、指示した場合には上述のご
とく熱変性せしめ、次いでPCR混合物(5μl)を添加
し、PCRを開始した。
【0140】表11はその結果を要約する。何ら追加の変
性または予備凍結段階を使わなくてもヘパリン処理血液
およびクエン酸塩加血液試料に対してPCRが効果的で
あることがわかった。EDTA処理血液らの細胞性DNAは
直接増幅させることはできず、予備凍結段階が必要であ
った。ヘパリン処理血液およびクエン酸塩加血液の場合
には、試料調製の異なる形態、即ち、凍結、凍結と変性
(5サイクル)または凍結と20サイクルの変性(最後の
形態の調製の結果は示していない)の間に全く相違を確
認することができなかった。
【0141】しかしながら、新鮮なEDTA処理血液では、
5サイクルのみの後よりも20サイクルのPCR前変性サ
イクルの後の方が強いシグナルが観察された。室温で5
日間のヘパリン処理血液およびクエン酸塩加血液の保存
後、PCR増幅は、調製を行わなかった試料または変性
と凍結および変性なしの凍結を行った試料との間に全く
相違を示さなかった。一方、EDTA処理血液の場合には顕
著な相違が保持された(結果は示していない)。
【0142】
【表11】
【0143】実施例10変性血清または変性血漿の存
在下でのPCR RNAウイルス、例えばC型肝炎ウイルスまたはHIV
についての血液試料のスクリーニングのために、この種
の感染性病原体のPCRアッセイが未精製の血液(また
は血清もしくは血漿)を使って直接実施できるとすれば
技術的に有利であろう。これは、RNAの厄介な試料調
製を排除し、試料の汚染の危険性を減らし、そして試料
スクリーニングの自動化を容易にするだろう。
【0144】それぞれ10容量%および40容量%の変性血
清またはEDTA、ヘパリンもしくはクエン酸塩処理血漿中
の20 ng のヒトDNAの効率的増幅を与える緩衝液を探
した。DQαアンプリコンは、4種の試料全ておよび表
11に示すような本発明に従った条件を使って増幅され
た。40容量%の試料の場合、10容量%の試料の場合より
もPCR反応混合物中に高いマグネシウム濃度が必要で
あった。EDTA処理血液の場合のこの理由は、一般に、等
モル量のマグネシウムがEDTAにより結合されるからであ
る。即ち、1mM のEDTAは1mM のマグネシウムを結合す
る。遊離Mg2+濃度のみが増幅に効果を有する。EDTA処理
血液のための好ましいMg2+濃度は、少なくとも1.4 mM
(10容量%のEDTA処理血液)と約5.0 mM(80容量%のED
TA処理血液)の間のどこかである。
【0145】各場合違った方法で血液を調製した提供者
からの5μl (A)または20μl (A)の変性血漿中の
20 ng のヒトDNAの増幅を50μl の反応容量で実施し
た。血漿をH2O 、5 μl の10×緩衝液1および1μl の
DNAで45μl に調整し、20サイクルにおいて変性させ
た。次いでこの溶液5μl をPCR混合物に添加し、40
サイクルに渡りDQα断片を増幅せしめた。その結果を
表12に与える。
【0146】
【表12】
【0147】実施例11血清からのHBVの増幅 タンパク質により取り囲まれたDNA─この場合はB型
肝炎ウイルスDNA─を、血清の存在下での精製DNA
の増幅についての実施例10に従って、適当な緩衝液を
使って効率的に検出した。このために、1μl あたり1.
5 ×107 個のHBウイルスのHBV計数を有する血清
(Abbott試験No.2022: ウイルスHBV−DNA検出お
よび定量用キットを使った計数の測定)を様々な希釈後
に、HBV特異的プライマーMD122 およびMD123 を使っ
て対照血清中で増幅せしめた。血清10μl を、L5緩衝
液を有する50μl の反応容量中で変性させ、そしてPC
R混合物を添加した後、40サイクルに渡り増幅させた。
生成物をアガロースゲル上で分析した。その結果を表1
3に要約する。
【0148】
【表13】
【0149】この方法を使うと、1500個以上のHBVゲ
ノムのDNA分子を含有する試料は、増幅されたDNA
をアガロースゲル中で臭化エチジウムにより染色した後
で目に見えるアンプリコンバンドを与えた。高感度同定
方法、例えばアンプリコンと放射性標識プローブとのハ
イブリダイゼーションを使えば、このPCRアッセイは
より一層感受性であることができる。
【0150】実施例12未変性で且つ未精製の血清ま
たは血漿の存在下でのRNA−PCR RNA−PCR増幅の基質として風疹ウイルスを選択し
た。風疹ウイルスはC型肝炎作用物質を含むトガウイル
ス科に属するウイルスである。ゲノムは10 kbを越える
一本鎖RNAである。風疹ウイルスは逆転写酵素を全く
含まない。HIVとは異なり、風疹ウイルスは増幅のど
の段階においてもDNAから成ることはない。従って風
疹ウイルスの調製物は全く風疹ウイルスDNAを含まな
い。
【0151】10μl のEDTA処理血漿または血清と反応混
合物の最終容量の20容量%を変性させずにRNA−PC
R混合物に導入した。風疹ウイルス調製物を予備精製せ
ずに直接逆転写酵素アッセイ(RTA)に使用し、そし
て得られたcDNAを風疹ウイルス特異的PCRのため
の出発基質として使用した。この方法では、RTA中の
RNアーゼ阻害物質が重要である。
【0152】深層凍結血清および血漿を解凍し、各々10
μl を後述の混合物1(後述)で46μl に希釈した。反
応2と4については、混合物1中のRNasinとRNase
遮断剤をH2O により置き換えた。反応混合物を30〜40μ
l の鉱油で被膜し、そして42℃にて30分間インキュベー
トした。95℃に2分間加熱した後、4μl の混合物2
(後述)を添加し、DNAを40サイクルに渡り増幅させ
た。生成物をアガロースゲル上で分析した。その結果を
下の表14に要約する。
【0153】混合物1: ・L8緩衝液 5μl ・50%グリセリン 20μl ・ランダムヘキサマー (1.65μg/μl) 1μl ・RNasin(40単位/μl )(Serva ) 0.5 μl ・RNase 遮断剤(1単位/μl )(Stratagene) 0.
5 μl ・dATP, dCTP, dGTPおよびdTTP(100 μM溶液) 各0.
1 μl ・逆転写酵素(MMLV; 200 単位/μl ) 0.8 μl ・H2O 6.8 μl ・風疹ウイルス M-33 (未精製凍結細胞残渣、ATCC受注
番号VR-315)1μl
【0154】混合物2: ・風疹ウイルスプライマーRu2 およびRu3 (PCR条件
に関する一般的観察を参照のこと) 各25ピコモル ・L8緩衝液 0.4 μl ・Taq ポリメラーゼ 1.25単位 ・H2O 適量で4μl にする。
【0155】
【表14】
【0156】この実施例は、未変性の血清または血漿中
でのPCRによりウイルスDNAを検出できることを示
す。
【0157】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 GTGCTGCAGG TGTAAACTTG TACCAG 26
【0158】配列番号:2 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 CACGGATCCG GTAGCAGCGG TAGAGTTG 28
【0159】配列番号:3 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 AGGACCGGGC ATTCTAAGCA GTTTA 25
【0160】配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 CAGTTTCAAC TTGTTTCAGA GGGAA 25
【0161】配列番号:5 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 CTCTCAATTT TCTAGGGGGA 20
【0162】配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 AGCAGCAGGA TGAAGAGGAA 20
【0163】配列番号:7 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 TGCTTTGCCC CATGGGACCT CGAG 24
【0164】配列番号:8 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 GGCGAACACG CTCATCACGG T 21

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素的増幅方法による血液試料からの核
    酸配列、DNAまたはRNAの増幅方法であって、増幅
    反応混合物中の5容量%以上である血液試料を、前記増
    幅を実施する条件下で前記増幅を実施するのに必要な試
    薬にさらすことを含んで成り、前記増幅試薬が少なくと
    も1つの塩を含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 前記血液試料が増幅反応混合物の10容量
    %以上である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応混合物中の塩濃度が、増幅方法
    に使用する酵素に応じて、増幅反応中の酵素の活性を最
    大にするように調整される、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記増幅がポリメラーゼ連鎖反応(PC
    R)により実施される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記PCRに使用される酵素が耐熱性ポ
    リメラーゼである、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性ポリメラーゼがテルムス(Th
    ermus )属の細菌から単離されたポリメラーゼである、
    請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記酵素がテルムス・アクアティカス
    Thermus aquaticus)のポリメラーゼである、請求項
    6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記反応混合物が少なくとも1つのアル
    カリ金属の一価塩を含有する、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記反応混合物が少なくとも1つのアル
    カリ土類金属の二価塩を含有する、請求項1に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記アルカリ金属の塩がK+ およびNa
    + から成る群から選択される、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記試料の量が約10容量%〜約80容量
    %である、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記試料が全血、血漿または血清であ
    る、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記血液試料が抗凝固剤で処理されて
    いる、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記抗凝固剤がヘパリンである、請求
    項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約10〜約160 mMである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約10〜約90 mMである、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記抗凝固剤がクエン酸塩である、請
    求項13に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約30〜約200 mMである、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約60〜約150 mMである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記試料の量が20容量%以上であり、
    そして前記塩がMg2+を含む、請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記Mg2+濃度が少なくとも3 mMであ
    る、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記Mg2+濃度が約4.5 〜約21.5 mM で
    ある、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記抗凝固剤がエチレンジアミン四酢
    酸(EDTA)の塩である、請求項13に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約10〜約135 mMである、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記反応混合物中の一価イオンの塩濃
    度が約30〜約80 mMである、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記反応混合物中のMg2+濃度が約1.4
    mM〜約5.0 mMである、請求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記試料が増幅前に凍結される、請求
    項12に記載の方法。
  28. 【請求項28】 血液試料中の標的核酸配列を増幅させ
    るための改良されたキットであって、約10〜約80容量の
    試料容量に対して反応混合物中に約10〜約200 mMの塩濃
    度を含んで成るように改良されたキット。
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