JPH062734A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

液体封入式防振装置

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JPH062734A
JPH062734A JP15820992A JP15820992A JPH062734A JP H062734 A JPH062734 A JP H062734A JP 15820992 A JP15820992 A JP 15820992A JP 15820992 A JP15820992 A JP 15820992A JP H062734 A JPH062734 A JP H062734A
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JP
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diaphragm
liquid chamber
vibration
liquid
sub
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JP15820992A
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Nobunaga Fujiwara
伸祥 藤原
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低周波振動入力時に制限通路内へ十分な量の
液体を流動させ、大きな減衰力を発生させることができ
る液体封入式防振装置を提供すること。 【構成】 受圧液室30と第1副液室46とを第1の制
限通路22で連結し、受圧液室30と第2副液室50と
を第2の制限通路20で連結する。第1副液室46の隔
壁の一部を第1のダイヤフラム24で構成し、第2副液
室50の隔壁の一部を剛性の高い第2ダイヤフラム44
で構成する。第2ダイヤフラム44から所定寸法の隙間
を設けてストッパー60を設ける。低周波大振幅時に第
2ダイヤフラム44の変形量をストッパー60が制限す
るので、大量の液体が第1の制限通路22で通過抵抗を
受け、液体封入式防振装置10に大きな減衰力が発生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の車両や一般産
業機械に取り付けられて振動を吸収する液体封入式防振
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周波数の相違する振動をそれぞれの振動
に合わせて効果的に吸収できる液体封入式の防振装置が
提案されている(特開平4−60233号)。
【0003】防振装置には、内筒と外筒との間に本体ゴ
ムが配設されており、この本体ゴムの内部に液室が形成
されている。
【0004】液室は隔壁部材及び厚肉ゴムによって、受
圧液室、第1副液室及び第2副液室に区画されており、
受圧液室は第1の制限通路を介して第1副液室と連通さ
れると共に、第1の制限通路よりも断面積が大きくされ
た第2の制限通路を介して第2副液室と連通されてい
る。前記厚肉ゴムは第1副液室と第2副液室との間の隔
壁を構成しており、また、薄肉のダイヤフラムが第1副
液室の隔壁の一部を構成している。
【0005】この防振装置に、低周波大振幅の例えばシ
ェイク振動(一例として周波数5〜20Hz 、振幅±
0.5〜±1.0mm程度)が入力すると、充填されてい
る液体が第1の制限通路を介して受圧液室と第1副液室
との間を流れ、液体が第1の制限通路で液柱共振して、
防振装置に減衰力(ロスファクター:tanδ)が発生
する。
【0006】また、比較的高周波小振幅の例えばアイド
ル振動(一例として周波数20〜50Hz 、振幅±0.
1〜±0.04mm程度)が入力すると、第1の制限通路
は目詰まり状態となるが、充填されている液体が第2の
制限通路を介して受圧液室と第2副液室との間を流れ、
液体が第2の制限通路で液柱共振して防振装置の動ばね
定数が低減される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ダイヤフラ
ムと厚肉ゴムとは、液圧に対する剛性が異なるように設
定されているが、実際には、シェイク振動時に厚肉ゴム
も弾性変形をするため、第1の制限通路を行き来する液
量は第2副液室の容積変化分だけ減少し、低周波振動時
に十分な減衰力を発生させることができないという不具
合がある。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、低周波振動入
力時に制限通路内へ十分な量の液体を流動させ、大きな
減衰力を発生させることができる液体封入式防振装置を
提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の液体封入式防振
装置は、振動発生部及び振動受部の一方へ連結される第
1の部材と、振動発生部及び振動受部の他方へ連結され
る第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との
間に設けられ振動発生時に変形する弾性体と、前記弾性
体を隔壁の一部とする受圧液室と、前記受圧液室と第1
の制限通路を介して連通される第1の副液室と、前記第
1の副液室の隔壁の一部を構成し低周波振動時に前記第
1の副液室内の液圧の変化を受けて振動する第1のダイ
ヤフラムと、前記受圧液室と第2の制限通路を介して連
通される第2の副液室と、前記第2の副液室の隔壁の一
部を構成し、前記第1のダイヤフラムよりも液圧に対す
る剛性が高く設定されると共に高周波振動時に前記第2
の副液室内の液圧の変化を受けて振動する第2のダイヤ
フラムと、前記第2のダイヤフラムに所定寸法離間して
設けられ、高周波小振幅振動入力時には前記第2のダイ
ヤフラムの振動変位を許容し、低周波大振幅振動入力時
には前記第2のダイヤフラムに当接して前記第2のダイ
ヤフラムの振動変位を制限するストッパーと、を有する
ことを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明の液体封入式防振装置によれば、第1の
部材または第2の部材の一方を振動発生部へ連結し、他
方を振動受部へ連結して使用する。
【0011】この液体封入式防振装置に振動が入力され
ると、弾性体が変形し、弾性体の内部摩擦に基づく抵抗
によって振動が吸収される。
【0012】入力された振動が、低周波大振幅の場合に
は、受圧液室の圧力変化が第1の制限通路を介して第1
の副液室に伝達され、これによって第1のダイヤフラム
が変形し、液体は第1の制限通路内を行き来して液柱共
振し、液体封入式防振装置に大きな減衰力が発生して低
周波振動が吸収される。
【0013】なお、低周波大振幅振動入力時には、同じ
く第2のダイヤフラムも液圧を受けるが、第2のダイヤ
フラムは振動変位を制限するストッパーに当接して変位
量が抑えられるため、第2の副液室へ出入りする液体の
量は極わずかである。したがって、第1の制限通路内を
行き来する液体の量が第2のダイヤフラムの変形によっ
て減少することはほとんどなく、十分な量の液体を第1
の制限通路内で行き来させることができ、十分な減衰力
を確保することができる。
【0014】一方、入力された振動が、高周波小振幅の
場合には、第1の制限通路は目詰まり状態となるが、こ
の場合には、受圧液室の圧力変化が第2の制限通路を介
して第2の副液室に伝達され、これによって第2のダイ
ヤフラムが変形し、液体は第2の制限通路内を行き来し
て液柱共振し、液体封入式防振装置の動ばね定数が低減
される。また、ストッパーは高周波小振幅振動入力時に
おいて第2のダイヤフラムの振動変位を許容するため、
第2の制限通路を流れる液体の量を制限することはな
い。
【0015】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明の第1実施例に係る液体封入式防
振装置10を図1乃至図6にしたがって説明する。
【0016】図1に示すように、この液体封入式防振装
置10では第1の部材としての内筒12と第2の部材と
しての外筒14とが同一軸方向に配置されている。内筒
12と外筒14との間には外筒14と同軸的に中間筒1
6が挿入されている。
【0017】図2及び図3(A)に示すように、前記中
間筒16の軸方向両端部には大径部16Aが形成されて
おり、前記外筒14の内周面に加硫接着された薄膜ゴム
14Aと圧接されてシール性を高めている。外筒14の
軸方向両端部は縮径してかしめられることによって中間
筒16へ固着されている。
【0018】また、図1及び図3(A)に示すように、
前記内筒12と中間筒16との間には弾性体としての本
体ゴム26が配置され、本体ゴム26は内筒12及び中
間筒16にそれぞれ加硫接着されている。なお、図1に
示すように、本体ゴム26には断面略円弧状の拘束板5
2が受圧液室30を周回するように埋設されており、本
体ゴム26の剛性を高くして変形量を制限している。
【0019】前記外筒14には貫通孔14Bが形成され
ており、前記薄膜ゴム14Aは外筒14の貫通孔14B
に対応する部分に加硫接着されておらず、内筒12方向
に向かって凸となる第1ダイヤフラム24とされてい
る。
【0020】外筒14と第1ダイヤフラム24との間は
空気室25とされており、必要に応じて外気と連通され
る。
【0021】前記本体ゴム26には液体封入式防振装置
10の軸方向に貫通された空隙部28が形成されてい
る。
【0022】また、内筒12を挟んで空隙部28の反対
側には前記本体ゴム26が内筒12方向に大きく切りか
かれた凹部26Aが形成され、この凹部26A、前記第
1ダイヤフラム24及び薄膜ゴム14Aとで水、オイル
等の液体が充填された液室29が形成されている。この
液室29内には液室29を複数の小液室に区画する隔壁
部材34が配設されている。
【0023】図4に示すように、隔壁部材34には略半
円形状とされた一対の側板部34Aが対向して形成され
ており、これら側板部34Aの直線部側の一端には側板
部34Aに連続して矩形状の頂板部34Bが形成されて
いる。また、前記側板部34A及び頂板部34Bの縁部
分には屈曲されたフランジ部34Cが連続形成されてお
り、隔壁部材34は、軸線に沿った断面が略ハツト形状
(図3(A)参照)となる。
【0024】隔壁部材34の内側にはゴムで形成された
厚肉の第2ダイヤフラム44が配設されている。
【0025】第2ダイヤフラム44は、頂板部34Bと
所定寸法離間して平行に配設される矩形状の変形部44
Aを有しており、頂板部34Bの長手方向(矢印A方
向)に沿った方向が長手方向とされている。変形部44
Aには、幅方向一端部から頂板部34B側へ向かって立
ち上がる第1の壁面部44B及び長手方向一端部から頂
板部34B側へ向かって立ち上がる第2の壁面部44C
が一体的に設けられている。これら、変形部44A、第
1の壁面部44B及び第2の壁面部44Cの端面(図4
斜線部分)は、前記隔壁部材34の内周面に加硫接着さ
れている。
【0026】また、第1の壁面部44Bの第2の壁面部
44C側とは反対方向側の端部は隔壁部材34の上端部
まで延長されており、第1の壁面部44Bの延長部分は
凹部34D側の端面が凹部34Dに加硫接着されてい
る。このため、凹部34Dは、第1の壁面部44Bの延
長部分によって、長手方向(矢印B方向及び矢印B方向
とは反対方向)に2分されている。
【0027】図1及び図2に示すように、凹部34D
(図4参照)を除くフランジ部34Cの外筒14側外周
面、第2ダイヤフラム44の変形部44A及び第1の壁
面部44Bの延長部分の矢印A方向とは反対方向側端面
は、外筒14の薄膜ゴム14Aに密着している。したが
って、液室29は、本体ゴム26の凹部26Aと隔壁部
材34との間に形成される受圧液室30、隔壁部材34
と第2ダイヤフラム44との間に形成される第2副液室
50及び隔壁部材34及び第2ダイヤフラム44と外筒
14との間に形成される第1副液室46の3室に区画さ
れる。
【0028】なお、第2ダイヤフラム44は、第1ダイ
ヤフラム24よりも厚肉とされ、外筒14の第1ダイヤ
ラム24よりも液圧に対する剛性が高く設定されてい
る。
【0029】図2に示すように、前記中間筒16の軸方
向中間部には小径部16Bが形成されている。この小径
部16Bには、矢印B方向とは反対方向側の大径部16
Aとの隅部分に制限通路形成ゴム18Aが、矢印B方向
側の大径部16Aとの隅部分に制限通路形成ゴム18B
が加硫接着されている。また、小径部16Bには、軸方
向中央部よりも制限通路形成ゴム18B側に仕切ゴム1
8Cが加硫接着されている。これら制限通路形成ゴム1
8A、18B及び仕切ゴム18Cとによって、幅広の溝
18D及び幅狭の溝18Eが中間筒16の軸回り方向を
長手方向として形成されている。
【0030】図3(A)に示すように、中間筒16の大
径部16A、制限通路形成ゴム18A、18B及び仕切
ゴム18Cは前記薄膜ゴム14Aに圧接されている。
【0031】溝18Eと外筒14とによって囲まれる空
間部はシェイク振動等の低周波振動吸収用の第1の制限
通路22とされ、幅広の溝18Dと外筒14とによって
囲まれる空間部はアイドル振動等の高周波振動吸収用の
第2の制限通路20とされている。
【0032】図1、2及び5に示すように、第1の制限
通路22及び第2の制限通路20の矢印A方向側端部は
共に前記受圧液室30に連通されており、また、前記第
1の制限通路22の矢印A方向側とは反対方向側端部は
隔壁部材34の凹部34Dを介して第1副液室46に連
通され、第2の制限通路20の矢印A方向側とは反対方
向側端部は隔壁部材34の凹部34Dを介して第2副液
室50に連通されている。
【0033】図3(A)に示すように、第1副液室46
内には、ストッパー60が配設されている。このストッ
パー60は、樹脂、金属等の高剛性の部材で形成されて
おり、隔壁部材34の側板部34A間に圧入され固定さ
れている。なお、ストッパー60は、接着剤、ビス等に
よって隔壁部材34へ固定してもよい。
【0034】図3(A)及び図4に示すように、このス
トッパー60には、第2ダイヤフラム44の変形部44
Aと対向する部分に凹部62が設けられており、変形部
44Aと凹部62との間に所定寸法の隙間が設けられて
いる。図3(B)に示すように、この隙間は、第2の制
限通路20で液体が共振して変形部44Aが振動した際
に、変形部44Aが凹部62に接触しない最小の寸法以
下に設定されるのが好ましく、具体的には変形部44A
と凹部62との間隔(T)が好ましくは0.0〜2.0
mm、さらに好ましくは0.1〜2.0mmとされるのが良
い。
【0035】図3(A)及び図4に示すように、ストッ
パー60の凹部62には貫通孔66が複数個設けられて
いる。これらの貫通孔66の全開口面積は、変形部44
Aと凹部62との間の液体が抵抗なく流通できるよう
に、前述した第2の制限通路20の断面積よりも大きく
設定されている。
【0036】次に本実施例の作用を説明する。液体封入
式防振装置10を自動車のエンジンマウントとして自動
車に取り付ける場合は、一例として外筒14を図示しな
いブラッケットを介して自動車の車体へ連結し、内筒1
2を図示しない連結棒を介してエンジンに固定する。こ
れによってエンジンの自重が作用する内筒12は本体ゴ
ム26を弾性変形させ、図1の状態よりも隔壁部材34
側へ移動し、内筒12と外筒14とが略同軸的に配置さ
れる。なお、これとは逆に、内筒12へ自動車の車体
を、外筒14へエンジンを連結してもよい。
【0037】エンジンの振動が、例えばシェイク振動
(一例として周波数5〜20Hz 、振幅±0.5〜±
1.0mm程度)等の低周波大振幅である場合には、第1
副液室46に面する剛性の低い第1ダイヤフラム24が
大きく変形する。したがって、液体は断面積の小さい第
1の制限通路22で液柱共振し、液体封入式防振装置1
0に大きな減衰力が発生する。この場合、剛性の高い第
2ダイヤフラム44も同時に液圧を受けるが、変形部4
4Aの変形量(振幅)はストッパー60によって制限さ
れるため、変形量は極わずかである。したがって、第2
の制限通路20を行き来する液体の量は殆ど無視できる
値であり、低周波大振幅時に液体を第1の制限通路22
へ効果的に流すことができる。
【0038】また、エンジンの振動が、例えばアイドル
振動(一例として周波数20〜50Hz 、振幅±0.1
〜±0.04mm程度)等の高周波小振幅である場合に
は、断面積の小さい第1の制限通路22は目づまり状態
となる。このときには、第2ダイヤフラム44が変形
し、第2の制限通路20で液柱共振が生じ、液体封入式
防振装置10の動ばね定数が低下してアイドル振動等の
高周波振動が吸収される。なお、エンジンの振動が、ア
イドル振動等の高周波小振幅である場合には、第2ダイ
ヤフラム44の変形量(振幅)は小さく、変形部44A
がストッパー60に当接することはなく、第2ダイヤフ
ラム44は自由に振動することができる。
【0039】また、第2ダイヤフラム44の変形部44
Aがストッパー60に当接したとしても、変形量が小さ
いため、貫通孔66の部分で第2ダイヤフラム44の振
動が許容される。
【0040】このように、本実施例の液体封入式防振装
置10では、低周波大振幅振動が入力した際に、第2ダ
イヤフラム44の変形を制限することができるため、第
1の制限通路22へ効果的に液体を流して、低周波大振
幅振動を効果的に吸収することができる。
【0041】〔第2実施例〕次に、本発明の第2実施例
を図7乃至図9にしたがって説明する。なお、本実施例
は第1実施例の変形例であり、第1実施例と同一構成に
関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0042】図8及び図9に示すように、本実施例の液
体封入式防振装置10では、液室29は、隔壁部材3
4、隔壁部材34に固着される弾性体保持体70及び第
2ダイヤフラム76によって区画されている。
【0043】図7に示すように、本実施例の隔壁壁材3
4の頂板部34Bには、凹部34D側とは反対方向側の
端部に外筒14側に向かって突設された一対の突起35
が形成されている。
【0044】弾性体保持体70の構成部材の一つである
金具72の長手方向中間部には矩形状の切欠部74(図
8参照)が形成されており、この切欠部74を覆うよう
に肉厚の厚い第2ダイヤフラム76が加硫接着されてい
る。したがって、この第2ダイヤフラム76は一方が受
圧液室30に面し、他方が第1副液室46に面してい
る。なお、第2ダイヤフラム76は第1ダイヤフラム2
4よりも肉厚が厚いため、液圧に対する剛性が第1ダイ
ヤフラム24よりも高い。
【0045】弾性体保持体70の一端部には前記隔壁部
材34の凹部34Dに対向する円弧部72Aが形成され
ている。この円弧部72Aの一部には断面コ字形状の切
欠部72Bが形成されており、また、円弧部72Aの内
周面には凹部72Cが形成されている。
【0046】弾性体保持体70の金具72には、の長手
方向一端部に一対の円孔72Bが形成されて突起35の
挿入用となっている。
【0047】第7図に示すように、弾性体保持体70の
円孔72Bには隔壁部材34の突起35が挿入されて、
突起35の先端が潰されることにより弾性体保持体70
は隔壁部材34に固着される。この弾性体保持体70の
軸方向(矢印B方向及び矢印B方向とは反対方向)側面
部は前記隔壁部材34の側板部34Aと圧接されてお
り、隔壁部材34と弾性体保持体70との間に第2副液
室50が形成されている。
【0048】隔壁部材34と薄膜ゴム14Aとの間に
は、薄肉の金属板等で形成されたストッパー80が配設
されている。
【0049】図7に示すように、このストッパー80の
円弧部82の中央には凸部84が形成されている。凸部
84の平板部84Aは前述した第2ダイヤフラム76と
平行されて第1副液室46内に配設されている。
【0050】平板部84Aとダイヤフラム76との間に
は、所定寸法の隙間が設けられており、この隙間は第1
実施例と同様に、高周波振動が入力して第2ダイヤフラ
ム76が振動した際に第2ダイヤフラム76と接触しな
い最小の寸法以下に設定されている。この平板部84A
には、貫通孔86が複数個設けられており、平板部84
Aとダイヤフラム76との間の液体が抵抗なく流動でき
るようになっている。
【0051】また、この平板部84Aは、低周波振動が
入力して第1ダイヤフラム24が振動した際に第1ダイ
ヤフラム24と接触しないようにされている。
【0052】なお、その他の構成は第1実施例と同様で
ある。本実施例の液体封入式防振装置10も第1実施例
の液体封入式防振装置10と同様に、低周波大振幅振動
が入力した際に、第2ダイヤフラム44の変形を制限す
ることができるため、第1の制限通路22へ効果的に液
体を流して、低周波大振幅振動を効果的に吸収すること
ができる。
【0053】なお、第1実施例では、ストッパー60を
第1副液室46に配設し、第2実施例ではストッパー8
0を第1副液室46に配設したが、本発明はこれに限ら
ず、さらに第2副液室50内に第2ダイヤフラム44、
76の変形量(振幅)を制限するストッパーを配設して
もよい。
【0054】また、前記実施例では、第1副液室46と
第2副液室50とが第2ダイヤフラム44、76を介し
て面しているが、本発明はこれに限らず、第2ダイヤフ
ラム44、76によって第1副液室46の隔壁を構成せ
ずに、第2ダイヤフラム44、76の片側を空気室とし
て第1副液室46と第2副液室50とを完全に独立させ
てもよい。
【0055】また、前記実施例では、内筒及び外筒を有
する液体封入式防振装置に本発明を適用した例を示した
が、これらに限らず、本発明は前記実施例以外の他の構
造の液体封入式防振装置にも適用することができる。
【0056】また、上記各実施例では液体封入式防振装
置10をエンジンマウントとして用いた例を示したが、
本発明はこれに限らず、液体封入式防振装置10をキャ
ブマウント、ボディーマウント、一般産業用機械等に用
いてもよいのは勿論である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体封入
式防振装置は、高周波小振幅振動入力時に第2のダイヤ
フラムの振動変位を許容し、低周波大振幅振動入力時に
第2のダイヤフラムの振動変位を制限するストッパーを
設けたため、低周波大振幅振動入力時に第1の制限通路
に十分な量の液体を流動させることができ、これによっ
て大きな減衰力を発生させることができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る液体封入式防振装置
を示し、図3(A)の1−1線断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る液体封入式防振装置
の分解斜視図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施例に係る液体封入式
防振装置を示し、図1の3(A)−3(A)線断面図で
あり、(B)は図3(A)の矢印D部分の拡大図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例に係る液体封入式防振装置
の隔壁部材、第2ダイヤフラム及びストッパーの分解斜
視図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る液体封入式防振装置
を示し、図3(A)の5−5線断面図である。
【図6】ストッパーがある場合と、ない場合との防振特
性(減衰力、動ばね定数)の違いを示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施例に係る液体封入式防振装置
の隔壁部材、第2ダイヤフラム及びストッパーの分解斜
視図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る液体封入式防振装置
を示し、第1実施例の図1に相当する断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る液体封入式防振装置
を示し、第1実施例の図5に相当する断面図である。
【符号の説明】
10 液体封入式防振装置 12 内筒(第1の部材) 14 外筒(第2の部材) 20 第2の制限通路 22 第1の制限通路 24 第1ダイヤフラム(第1のダイヤフラム) 26 本体ゴム(弾性体) 30 受圧液室 34 隔壁部材 46 第1副液室(第1の副液室) 44 第2ダイヤフラム(第2のダイヤフラム) 50 第2副液室(第2の副液室) 60 ストッパー 76 第2ダイヤフラム(第2のダイヤフラム) 80 ストッパー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方へ連結さ
    れる第1の部材と、 振動発生部及び振動受部の他方へ連結される第2の部材
    と、前記第1の部材と前記第2の部材との間に設けられ
    振動発生時に変形する弾性体と、前記弾性体を隔壁の一
    部とする受圧液室と、前記受圧液室と第1の制限通路を
    介して連通される第1の副液室と、前記第1の副液室の
    隔壁の一部を構成し低周波振動時に前記第1の副液室内
    の液圧の変化を受けて振動する第1のダイヤフラムと、
    前記受圧液室と第2の制限通路を介して連通される第2
    の副液室と、前記第2の副液室の隔壁の一部を構成し、
    前記第1のダイヤフラムよりも液圧に対する剛性が高く
    設定されると共に高周波振動時に前記第2の副液室内の
    液圧の変化を受けて振動する第2のダイヤフラムと、前
    記第2のダイヤフラムに所定寸法離間して設けられ、高
    周波小振幅振動入力時には前記第2のダイヤフラムの振
    動変位を許容し、低周波大振幅振動入力時には前記第2
    のダイヤフラムに当接して前記第2のダイヤフラムの振
    動変位を制限するストッパーと、 を有することを特徴とする液体封入式防振装置。
JP15820992A 1992-06-17 1992-06-17 液体封入式防振装置 Pending JPH062734A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001025650A1 (de) * 1999-10-06 2001-04-12 ZF Lemförder Metallwaren AG Hydraulisch dämpfendes gummilager mit entkopplungselement
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