JPH06280928A - 液体封入式防振装置 - Google Patents
液体封入式防振装置Info
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- JPH06280928A JPH06280928A JP6829593A JP6829593A JPH06280928A JP H06280928 A JPH06280928 A JP H06280928A JP 6829593 A JP6829593 A JP 6829593A JP 6829593 A JP6829593 A JP 6829593A JP H06280928 A JPH06280928 A JP H06280928A
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- liquid
- vibration
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 広い周波数範囲に渡る振動を吸収すると共
に、大型化させることなく低周波振動時の減衰力をさら
に上げることのできる液体封入式防振装置を得ること。 【構成】 制限通路構成部材28の外周側に低周波振動
時に液体を行き来させる第1の制限通路36を設け、内
周側に高周波振動時に液体を行き来させる第2の制限通
路38を設ける。この構成によって、第1の制限通路3
6は第2の制限通路38に干渉することなく全長を長く
とることができ、外周面にU字状に形成することによっ
て低周波振動時の減衰力を上げることができる。
に、大型化させることなく低周波振動時の減衰力をさら
に上げることのできる液体封入式防振装置を得ること。 【構成】 制限通路構成部材28の外周側に低周波振動
時に液体を行き来させる第1の制限通路36を設け、内
周側に高周波振動時に液体を行き来させる第2の制限通
路38を設ける。この構成によって、第1の制限通路3
6は第2の制限通路38に干渉することなく全長を長く
とることができ、外周面にU字状に形成することによっ
て低周波振動時の減衰力を上げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブッシュ形の液体封入式
防振装置に係り、特に、複数の制限通路を備えた液体封
入式防振装置に関する。
防振装置に係り、特に、複数の制限通路を備えた液体封
入式防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内筒と外筒とが互いに平行軸状態で配置
されて自動車用、特にエンジンマウントとして用いられ
る、ブッシュタイプの液体封入式防振装置がある(特開
平2−42227号等)。
されて自動車用、特にエンジンマウントとして用いられ
る、ブッシュタイプの液体封入式防振装置がある(特開
平2−42227号等)。
【0003】この液体封入式防振装置では内外筒間の弾
性体内に受圧液室と副液室とが設けられ、これらの間が
全長が長く通過抵抗の大きな第1の制限通路と全長が短
く断面積の大きな第2の制限通路とで連通されており、
低周波振動時には第1の制限通路で液体が流れて大きな
減衰力が発生し、高周波振動時には第2の制限通路で液
体が共振して動ばね定数が低減されるように構成されて
いる。
性体内に受圧液室と副液室とが設けられ、これらの間が
全長が長く通過抵抗の大きな第1の制限通路と全長が短
く断面積の大きな第2の制限通路とで連通されており、
低周波振動時には第1の制限通路で液体が流れて大きな
減衰力が発生し、高周波振動時には第2の制限通路で液
体が共振して動ばね定数が低減されるように構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1の制限
通路及び第2の制限通路は、軸方向から見た場合に、外
筒の内周面に沿った同一面内に設けられている。このた
め、液体封入式防振装置を大型化することなく、また、
第2の制限通路のスペースを確保しつつ(即ち、高周波
振動の吸収能力を犠牲にせずに)、第1の制限通路を長
くして低周波の減衰力を上げるには限界があった。
通路及び第2の制限通路は、軸方向から見た場合に、外
筒の内周面に沿った同一面内に設けられている。このた
め、液体封入式防振装置を大型化することなく、また、
第2の制限通路のスペースを確保しつつ(即ち、高周波
振動の吸収能力を犠牲にせずに)、第1の制限通路を長
くして低周波の減衰力を上げるには限界があった。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、広い周波数範
囲に渡る振動を吸収すると共に、大型化させることなく
低周波振動時の減衰力をさらに上げることのできる液体
封入式防振装置を得ることが目的である。
囲に渡る振動を吸収すると共に、大型化させることなく
低周波振動時の減衰力をさらに上げることのできる液体
封入式防振装置を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、振動発生部及
び振動受部の何れか一方へ連結される外筒と、振動発生
部及び振動受部の何れか他方へ連結され前記外筒の内側
に配設される内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配設
され振動発生時に変形する弾性体と、前記弾性体を隔壁
の一部とする受圧液室と、第1の制限通路を介して前記
受圧液室と連結される第1の副液室と、第2の制限通路
を介して前記受圧液室と連結される第2の副液室と、を
備えた液体封入式防振装置であって、前記第1の制限通
路及び前記第2の制限通路を形成する制限通路形成部材
を前記外筒の内周面に沿って設け、前記第1の制限通路
及び前記第2の制限通路の一方を前記制限通路形成部材
の外筒側に沿って設け、前記第1の制限通路及び前記第
2の制限通路の他方を前記制限通路形成部材の内筒側に
沿って設けたことを特徴としている。
び振動受部の何れか一方へ連結される外筒と、振動発生
部及び振動受部の何れか他方へ連結され前記外筒の内側
に配設される内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配設
され振動発生時に変形する弾性体と、前記弾性体を隔壁
の一部とする受圧液室と、第1の制限通路を介して前記
受圧液室と連結される第1の副液室と、第2の制限通路
を介して前記受圧液室と連結される第2の副液室と、を
備えた液体封入式防振装置であって、前記第1の制限通
路及び前記第2の制限通路を形成する制限通路形成部材
を前記外筒の内周面に沿って設け、前記第1の制限通路
及び前記第2の制限通路の一方を前記制限通路形成部材
の外筒側に沿って設け、前記第1の制限通路及び前記第
2の制限通路の他方を前記制限通路形成部材の内筒側に
沿って設けたことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明では、低周波の振動に対しては受圧液室
から第1の制限通路を通して副液室へ至る液体の通過抵
抗で効果的に振動が吸収される。また、高周波の振動に
対しては、第1の制限通路が目詰まり状態となるが、こ
の場合には受圧液室からの液体は第2の制限通路を行き
来し、第2の制限通路内で液柱共振して、動ばね定数が
低下し、高周波の振動が吸収される。
から第1の制限通路を通して副液室へ至る液体の通過抵
抗で効果的に振動が吸収される。また、高周波の振動に
対しては、第1の制限通路が目詰まり状態となるが、こ
の場合には受圧液室からの液体は第2の制限通路を行き
来し、第2の制限通路内で液柱共振して、動ばね定数が
低下し、高周波の振動が吸収される。
【0008】本発明の液体封入式防振装置では、第1の
制限通路と第2の制限通路とが軸方向から見たときに同
一面内にないため、第1の制限通路は第2の制限通路に
干渉することなく全長を大きくとることができる。特
に、第1の制限通路を第2の制限通路の径方向外側に配
設するこによって、全長の寸法を長くとる必要のある第
1の制限通路は外筒の内周に沿ったスペースをUターン
させる等して有効に利用し、全長を長くとることができ
る。
制限通路と第2の制限通路とが軸方向から見たときに同
一面内にないため、第1の制限通路は第2の制限通路に
干渉することなく全長を大きくとることができる。特
に、第1の制限通路を第2の制限通路の径方向外側に配
設するこによって、全長の寸法を長くとる必要のある第
1の制限通路は外筒の内周に沿ったスペースをUターン
させる等して有効に利用し、全長を長くとることができ
る。
【0009】
【実施例】図1乃至図6には本発明の一実施例に係る液
体封入式防振装置10が示されている。
体封入式防振装置10が示されている。
【0010】図1に示すように、この液体封入式防振装
置10では内筒12と外筒14とが同軸的に配置されて
いる。外筒14の内側には中間筒16が挿入され、外筒
14の軸方向両端部が縮径かしめされることによって外
筒14へ固着されている。
置10では内筒12と外筒14とが同軸的に配置されて
いる。外筒14の内側には中間筒16が挿入され、外筒
14の軸方向両端部が縮径かしめされることによって外
筒14へ固着されている。
【0011】図1及び図2に示すように、中間筒16
は、軸方向中央部分が縮径された小径部16Aとされ、
軸芯部分には貫通孔16Bが形成されている。また、小
径部16Aには、下側に切欠16Cが形成されており、
貫通孔16Bの径方向下側部が開口している。
は、軸方向中央部分が縮径された小径部16Aとされ、
軸芯部分には貫通孔16Bが形成されている。また、小
径部16Aには、下側に切欠16Cが形成されており、
貫通孔16Bの径方向下側部が開口している。
【0012】一方、中間筒16の両端部の大径部16D
にはオーリング溝(詳細は省略)が形成されおり、この
オーリング溝にオーリング18が嵌め込まれて中間筒1
6と外筒14との間をのシール性を高めている。
にはオーリング溝(詳細は省略)が形成されおり、この
オーリング溝にオーリング18が嵌め込まれて中間筒1
6と外筒14との間をのシール性を高めている。
【0013】図3に示すように、内筒12の外周には互
いに向かい合ったコ字形板20、22が溶接等によって
固着されている。これらのコ字形板20、22と中間筒
16との間にはゴム等の弾性体24が加硫接着されてい
る。これによって内筒12と外筒14との間にこの弾性
体24が配置されることになる。
いに向かい合ったコ字形板20、22が溶接等によって
固着されている。これらのコ字形板20、22と中間筒
16との間にはゴム等の弾性体24が加硫接着されてい
る。これによって内筒12と外筒14との間にこの弾性
体24が配置されることになる。
【0014】また、コ字形板22にはストッパー板23
が固着されており、このストッパー板23の外周には弾
性体24の一部が延設されて覆われている。
が固着されており、このストッパー板23の外周には弾
性体24の一部が延設されて覆われている。
【0015】内筒12の片側であって、内筒12と中間
筒16との間の弾性体24には、軸方向に貫通するすぐ
り部26が形成されている。
筒16との間の弾性体24には、軸方向に貫通するすぐ
り部26が形成されている。
【0016】また、内筒12に対してこの貫通すぐり部
26の反対側の弾性体24には、内筒12方向に大きく
切りかかれた凹部24Aが形成されている。
26の反対側の弾性体24には、内筒12方向に大きく
切りかかれた凹部24Aが形成されている。
【0017】図1及び図2に示すように、中間筒16の
小径部16Aと外筒14との間には断面略円弧状の制限
通路構成部材28が配置されている。
小径部16Aと外筒14との間には断面略円弧状の制限
通路構成部材28が配置されている。
【0018】この制限通路構成部材28は、硬質合成樹
脂、アルミ合金等の硬質材料で形成されている。
脂、アルミ合金等の硬質材料で形成されている。
【0019】図1及び4に示すように、制限通路構成部
材28の内周面には、幅広溝30が周方向に沿って形成
されている。この幅広溝30の各長手方向両端部は、一
端が制限通路構成部材28の周回り方向の一端面28A
へ、他端が制限通路構成部材28の周回り方向の他端面
28Bに至って開口している。
材28の内周面には、幅広溝30が周方向に沿って形成
されている。この幅広溝30の各長手方向両端部は、一
端が制限通路構成部材28の周回り方向の一端面28A
へ、他端が制限通路構成部材28の周回り方向の他端面
28Bに至って開口している。
【0020】一方、制限通路構成部材28の外周面に
は、一端面28Aから他端面28B側へ向かい、他端面
28B側の屈曲部を介して再び一端面28AへUターン
するU字溝32が形成されている。このU字溝32は、
長手方向両端部が制限通路構成部材28の一端面28A
に開口している。なお、U字溝32の一端は、前記幅広
溝30の一端と切欠34を介して連結されている。
は、一端面28Aから他端面28B側へ向かい、他端面
28B側の屈曲部を介して再び一端面28AへUターン
するU字溝32が形成されている。このU字溝32は、
長手方向両端部が制限通路構成部材28の一端面28A
に開口している。なお、U字溝32の一端は、前記幅広
溝30の一端と切欠34を介して連結されている。
【0021】図1に示すように、U字溝32と外筒14
との間で第1の制限通路36が形成され、幅広溝30と
中間筒16の小径部16Aとの間で第2の制限通路38
が形成されている。
との間で第1の制限通路36が形成され、幅広溝30と
中間筒16の小径部16Aとの間で第2の制限通路38
が形成されている。
【0022】弾性体24の凹部24Aと外筒14との間
には、金属板でプレス成型された第1隔壁板40が配置
されており、第1隔壁板40の外筒14側には同じく金
属板でプレス形成された第2隔壁板42が重ねて配置さ
れている。
には、金属板でプレス成型された第1隔壁板40が配置
されており、第1隔壁板40の外筒14側には同じく金
属板でプレス形成された第2隔壁板42が重ねて配置さ
れている。
【0023】図5に示すように、第1隔壁板40は、下
方に向かって凸とされる略円弧形状を呈しおり、軸方向
中央部分は内筒12側(矢印B方向側)へ向かって突出
形成され、外周側に凹部40Aを形成している。第1隔
壁板40には、矢印A方向側に軸方向に幅広とされた幅
広溝40Bが形成されている。この幅広溝40Bは周方
向に沿って延びており、一方が第1隔壁板40の矢印A
方向側の周回り方向端部に至り、他方が凹部40Aに連
通している。
方に向かって凸とされる略円弧形状を呈しおり、軸方向
中央部分は内筒12側(矢印B方向側)へ向かって突出
形成され、外周側に凹部40Aを形成している。第1隔
壁板40には、矢印A方向側に軸方向に幅広とされた幅
広溝40Bが形成されている。この幅広溝40Bは周方
向に沿って延びており、一方が第1隔壁板40の矢印A
方向側の周回り方向端部に至り、他方が凹部40Aに連
通している。
【0024】さらに、第1隔壁板40には、矢印A方向
側とは反対側に軸方向に幅狭とされた幅狭溝40Cが矢
印C方向寄りに形成されている。この幅狭溝40Cは周
方向に沿って延びており、一方が第1隔壁板40の矢印
A方向側とは反対側の周回り方向端部に至り、他方が凹
部40Aに連通している。
側とは反対側に軸方向に幅狭とされた幅狭溝40Cが矢
印C方向寄りに形成されている。この幅狭溝40Cは周
方向に沿って延びており、一方が第1隔壁板40の矢印
A方向側とは反対側の周回り方向端部に至り、他方が凹
部40Aに連通している。
【0025】一方、第2隔壁板42も第1隔壁板40と
同様に下方に向かって凸とされる略円弧形状を呈しお
り、軸方向中央部分が同じく内筒12側へ向かって突出
形成され、外周側に凹部42Aを形成している。図3に
示すように、第2隔壁板42の凹部42Aは、前記第1
隔壁板40の凹部40Aよりも内筒12側への突出寸法
が浅く、第1隔壁板40の凹部40Aとの間に空間部を
形成している。
同様に下方に向かって凸とされる略円弧形状を呈しお
り、軸方向中央部分が同じく内筒12側へ向かって突出
形成され、外周側に凹部42Aを形成している。図3に
示すように、第2隔壁板42の凹部42Aは、前記第1
隔壁板40の凹部40Aよりも内筒12側への突出寸法
が浅く、第1隔壁板40の凹部40Aとの間に空間部を
形成している。
【0026】第2隔壁板42の矢印A方向側の端部は、
所定寸法内側に折り曲げられており、前記制限通路構成
部材28の端部の当接部分とされている。
所定寸法内側に折り曲げられており、前記制限通路構成
部材28の端部の当接部分とされている。
【0027】図5に示すように、第2隔壁板42には、
矢印A方向側とは反対側に軸方向に幅狭とされた幅狭溝
42Bが矢印C方向寄りに形成されている。この幅狭溝
42Bは周方向に沿って延びており、一方が第1隔壁板
40の矢印A方向側とは反対側の周回り方向端部に至
り、他方が凹部42Aに連通している。なお、この幅狭
溝42Bは、前記第1隔壁板40の幅狭溝40Cに密着
して嵌まり込んでいる。
矢印A方向側とは反対側に軸方向に幅狭とされた幅狭溝
42Bが矢印C方向寄りに形成されている。この幅狭溝
42Bは周方向に沿って延びており、一方が第1隔壁板
40の矢印A方向側とは反対側の周回り方向端部に至
り、他方が凹部42Aに連通している。なお、この幅狭
溝42Bは、前記第1隔壁板40の幅狭溝40Cに密着
して嵌まり込んでいる。
【0028】図1に示すように、これらの第1隔壁板4
0及び第2隔壁板42は、縁部分が中間筒16と外筒1
4との間に挟持されて固定されている。
0及び第2隔壁板42は、縁部分が中間筒16と外筒1
4との間に挟持されて固定されている。
【0029】第1隔壁板40は、凹部40A、幅広溝4
0B及び幅狭溝40Cを除く径方向外周面が、第2隔壁
板42の内周面に密着し、第1隔壁板40の凹部40A
が第2隔壁板42に囲まれて第2副液室44を形成して
いる。
0B及び幅狭溝40Cを除く径方向外周面が、第2隔壁
板42の内周面に密着し、第1隔壁板40の凹部40A
が第2隔壁板42に囲まれて第2副液室44を形成して
いる。
【0030】図1及び図5に示すように、この第2隔壁
板42の中央部には、矩形開口46Aが形成されてお
り、この矩形開口46Aには厚肉の第2ダイヤフラム4
8が加硫接着されて閉塞されている。この第2ダイヤフ
ラム48は第2副液室44の拡縮手段を構成している。
板42の中央部には、矩形開口46Aが形成されてお
り、この矩形開口46Aには厚肉の第2ダイヤフラム4
8が加硫接着されて閉塞されている。この第2ダイヤフ
ラム48は第2副液室44の拡縮手段を構成している。
【0031】図1及び図3に示すように、弾性体24の
凹部24Aは開口部分が第1隔壁板40に閉止されるこ
とによって受圧液室50を構成している。
凹部24Aは開口部分が第1隔壁板40に閉止されるこ
とによって受圧液室50を構成している。
【0032】一方、第2隔壁板42の凹部42Aは外筒
14に囲まれて第1副液室52を形成している。なお、
この第1副液室52は、外筒14に周縁部分が加硫接着
された第1ダイヤフラム54に面しており拡縮可能とな
っている。第1ダイヤフラム54は、内方に向かって凸
に形成され、第2ダイヤフラム48よりも薄く、液圧に
対する剛性が低く設定されている。
14に囲まれて第1副液室52を形成している。なお、
この第1副液室52は、外筒14に周縁部分が加硫接着
された第1ダイヤフラム54に面しており拡縮可能とな
っている。第1ダイヤフラム54は、内方に向かって凸
に形成され、第2ダイヤフラム48よりも薄く、液圧に
対する剛性が低く設定されている。
【0033】また、第1ダイヤフラム54に面して外筒
14には切欠56が形成されており、第1ダイヤフラム
54と外筒14との間に形成される空気室58を外部と
連通している。
14には切欠56が形成されており、第1ダイヤフラム
54と外筒14との間に形成される空気室58を外部と
連通している。
【0034】図3および図6に示すように、第1の制限
通路36は、一端が受圧液室50と連結され、他端が第
1副液室52と連結されている。また、第2の制限通路
38は、一端が受圧液室50と連結され、他端が第2副
液室44へ連結されている。
通路36は、一端が受圧液室50と連結され、他端が第
1副液室52と連結されている。また、第2の制限通路
38は、一端が受圧液室50と連結され、他端が第2副
液室44へ連結されている。
【0035】なお、弾性体24内には受圧液室50を周
回するように円弧枠状の拘束板46が埋設されており、
弾性体24の変形量を制限している。
回するように円弧枠状の拘束板46が埋設されており、
弾性体24の変形量を制限している。
【0036】次に本実施例の作用を説明する。外筒14
は図示しない円筒状のブラケットに挿入され、このブラ
ケットを介して自動車の車体へと連結され、内筒12へ
は図示しない連結棒を介して自動車エンジンに連結され
る。これによって自動車エンジンの自重が作用する内筒
12は弾性体24を弾性変形させながら図1の状態で外
筒14よりも下方へと相対移動し、内筒12と外筒14
とが略同軸的に配置される。なお、逆に内筒12へ自動
車の車体を、外筒14へ自動車エンジンを連結してもよ
い。
は図示しない円筒状のブラケットに挿入され、このブラ
ケットを介して自動車の車体へと連結され、内筒12へ
は図示しない連結棒を介して自動車エンジンに連結され
る。これによって自動車エンジンの自重が作用する内筒
12は弾性体24を弾性変形させながら図1の状態で外
筒14よりも下方へと相対移動し、内筒12と外筒14
とが略同軸的に配置される。なお、逆に内筒12へ自動
車の車体を、外筒14へ自動車エンジンを連結してもよ
い。
【0037】エンジンの始動時、高速走行時等の比較的
低周波大振幅(例えば、周波数10Hz、振幅±1mm程
度)のシェイク振動等が内筒12へ加わると、受圧液室
50内の液体が第1の制限通路36を通って第1副液室
52へと移動する。この場合、第2副液室44の第2ダ
イヤフラム48は第1ダイヤフラム54よりも剛性が高
いためほとんど変形することはなく、第2副液室44の
体積変化は少なく、液体は第2の制限通路38内を流れ
ない。
低周波大振幅(例えば、周波数10Hz、振幅±1mm程
度)のシェイク振動等が内筒12へ加わると、受圧液室
50内の液体が第1の制限通路36を通って第1副液室
52へと移動する。この場合、第2副液室44の第2ダ
イヤフラム48は第1ダイヤフラム54よりも剛性が高
いためほとんど変形することはなく、第2副液室44の
体積変化は少なく、液体は第2の制限通路38内を流れ
ない。
【0038】これによって受圧液室50内の液体は制限
通路である第1の制限通路36内で共振して高い減衰力
を得ることができ、液体封入式防振装置10はシェイク
振動等の低周波大振幅振動を防振できる。
通路である第1の制限通路36内で共振して高い減衰力
を得ることができ、液体封入式防振装置10はシェイク
振動等の低周波大振幅振動を防振できる。
【0039】次に、比較的高周波で小振幅(例えば周波
数20〜30Hz、振幅±0.3mm程度)のアイドリング
振動等が内筒12へ加わると、通過抵抗の大きな第1の
制限通路36は目づまり状態となる。従って受圧液室5
0の液体は第2の制限通路38を通って第2ダイヤフラ
ム48を弾性変形させ、第2の制限通路36内で液体が
共振して動ばね定数が低下し、液体封入式防振装置10
はアイドル振動等の高周波小振幅振動を防振することが
できる。
数20〜30Hz、振幅±0.3mm程度)のアイドリング
振動等が内筒12へ加わると、通過抵抗の大きな第1の
制限通路36は目づまり状態となる。従って受圧液室5
0の液体は第2の制限通路38を通って第2ダイヤフラ
ム48を弾性変形させ、第2の制限通路36内で液体が
共振して動ばね定数が低下し、液体封入式防振装置10
はアイドル振動等の高周波小振幅振動を防振することが
できる。
【0040】本実施例の液体封入式防振装置10では、
制限通路構成部材28の外筒14側に第1の制限通路3
6を設け、内筒12側に第2の制限通路38を設けて、
第1の制限通路36と第2の制限通路38とを径方向に
隔離したので、第1の制限通路36は、第2の制限通路
38に干渉することなく制限通路構成部材28の外筒1
4側のスペースを有効に使用できる。このため、第1の
制限通路36をUターン等させて長手寸法を大きくとる
ことができ、液体封入式防振装置10を大型化すること
なく制限通路を長くして低周波大振幅振動時の減衰力を
高めることができる。
制限通路構成部材28の外筒14側に第1の制限通路3
6を設け、内筒12側に第2の制限通路38を設けて、
第1の制限通路36と第2の制限通路38とを径方向に
隔離したので、第1の制限通路36は、第2の制限通路
38に干渉することなく制限通路構成部材28の外筒1
4側のスペースを有効に使用できる。このため、第1の
制限通路36をUターン等させて長手寸法を大きくとる
ことができ、液体封入式防振装置10を大型化すること
なく制限通路を長くして低周波大振幅振動時の減衰力を
高めることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明の液体封入式防振装置は上記の構
成としたので、広い周波数範囲に渡る振動を吸収できる
と共に、大型化させることなく低周波振動時の減衰力を
さらに上げることができるという優れた効果を有する。
成としたので、広い周波数範囲に渡る振動を吸収できる
と共に、大型化させることなく低周波振動時の減衰力を
さらに上げることができるという優れた効果を有する。
【図1】本発明の一実施例に係る液体封入式防振装置の
軸線に沿った縦断面図である。
軸線に沿った縦断面図である。
【図2】中間筒及び制限通路構成部材の斜視図である。
【図3】図1に示す液体封入式防振装置の3−3線断面
図である。
図である。
【図4】(A)は制限通路構成部材の軸線方向からみた
側面図であり、(B)は制限通路構成部材を内側から見
た底面図である。
側面図であり、(B)は制限通路構成部材を内側から見
た底面図である。
【図5】第1隔壁部材及び第2隔壁部材の斜視図であ
る。
る。
【図6】図1に示す液体封入式防振装置の6−6線断面
図である。
図である。
10 液体封入式防振装置 12 内筒 14 外筒 24 弾性体 28 制限通路構成部材 36 第1の制限通路 38 第2の制限通路 44 第2副液室 50 受圧液室 52 第1副液室
Claims (1)
- 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の何れか一方へ
連結される外筒と、 振動発生部及び振動受部の何れか他方へ連結され前記外
筒の内側に配設される内筒と、 前記外筒と前記内筒との間に配設され振動発生時に変形
する弾性体と、 前記弾性体を隔壁の一部とする受圧液室と、 第1の制限通路を介して前記受圧液室と連結される第1
の副液室と、 第2の制限通路を介して前記受圧液室と連結される第2
の副液室と、 を備えた液体封入式防振装置であって、 前記第1の制限通路及び前記第2の制限通路を形成する
制限通路形成部材を前記外筒の内周面に沿って設け、 前記第1の制限通路及び前記第2の制限通路の一方を前
記制限通路形成部材の外筒側に沿って設け、前記第1の
制限通路及び前記第2の制限通路の他方を前記制限通路
形成部材の内筒側に沿って設けたことを特徴とする液体
封入式防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6829593A JPH06280928A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 液体封入式防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6829593A JPH06280928A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 液体封入式防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280928A true JPH06280928A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=13369653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6829593A Pending JPH06280928A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 液体封入式防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06280928A (ja) |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP6829593A patent/JPH06280928A/ja active Pending
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