JPH0626952B2 - 自動車ボディー用気密材及びその製造方法 - Google Patents

自動車ボディー用気密材及びその製造方法

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JPH0626952B2
JPH0626952B2 JP59000716A JP71684A JPH0626952B2 JP H0626952 B2 JPH0626952 B2 JP H0626952B2 JP 59000716 A JP59000716 A JP 59000716A JP 71684 A JP71684 A JP 71684A JP H0626952 B2 JPH0626952 B2 JP H0626952B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車ボディーの開口部縁部に使用される気
密材、特に、エラストマー材料でできたアンカー部と、
アンカー部と一緒に成形されるエラストマー材料ででき
た管状シール部とから成っている気密材とその製造方法
に関する。
本発明は、特に、気密材を取り付ける上での重要箇所を
有する開口部縁部のための気密材とその押出し成形用ヘ
ッドに関する。
「重要箇所」という言葉は、曲率半径の小さいコーナー
部分、あるいは、障害物に近接した縁部を意味する。
一般的に、前記タイプの気密材には、押出し成形する時
にアンカー部に埋設される金属芯片が含まれている。こ
の金属芯片は、通常、エラストマー材料とともに押出し
ヘッドに供給される。押出し成形された従来の気密材
は、第１図と第２図に示すような形をしている。これら
の図において、気密材は、その全体が（ 1）で表示され
ていて、金属芯片が埋設され中実エラストマー材料でで
きた平坦なアンカー部から成っているが、アンカー部に
は、アンカー部とともに押出し成形された多孔性エラス
トマー材料製の管状シール部（ 4）が連結されている。
従来技術により押出し成形された気密材（ 1）は、まっ
すぐであり、特に、管状シール部（ 4）がまっすぐでほ
ぼ直線状にアンカー部（ 2）に連結されている。
押出し成形して取り付けられる前に、アンカー部（ 2）
は折り曲げられて溝形になる。取り付けられる場合、気
密材は、自動車ボディーの乗降口縁部などの開口部縁部
に取り付けられるが、この際、第３図に略示しているよ
うに、アンカー部はこの縁部を把持することになる。第
３図は、前述の従来の気密材（ 1）を取り付けた自動車
ボディー（ 5）開口部の一部、特に開口部縁部のコーナ
ーを示している。この図でわかるように、開口部コーナ
ーにおいて、気密材のアンカー部は、開口部縁部の湾曲
部分によく適合している。しかしながら、もっと弾性に
富む管状シール部（ 4）は、第４図に示すように、コー
ナー部分で変形しがちである。管状シール部（ 4）は、
平たくなり離脱、すなわち、より大きい曲率半径を持つ
ようになりがちである。第４図は、コーナー部分におけ
る管状シール部の理想的な状態を、破線を使って示して
いる。
前述のような変形の結果、管状シール部（ 4）は、開口
部コーナー部分における完全な密閉性をもたらすことが
できない。さらに、前述のような従来の気密材では、管
状シール部が開口部コーナー部分に完全に適合できない
という点で、美観上満足できるものではない。また、前
述の従来の気密材が、自動車ボディーの開口部に関連し
た閉塞部材（ドア）の縁部にアンカーされる場合にも同
様な問題が起こる。
第５図は、２つの隔室を持つ自動車の後方開口部の縁部
に取り付けられた従来の気密材を示しているが、この開
口部には上端部がボディー（ 5）に蝶着されたハッチ
（ 8）が設けられている。ガススプリング（ 9）の一端
はハッチ（ 8）に連結され、他端はボディー（ 5）に連
結されている。このガススプリングは、通常、第５図の
ように、開口部縁部の一方側のすぐ付近に取り付けられ
る。
自動車の後方開口部に使用される気密材は、通常、管状
シール部（ 4）がアンカー部（ 2）の長手方向中間線に
沿ってアンカー部（ 2）に連結された状態で成形される
ので、アンカー部を折り曲げた際、管状シール部（ 4）
がアンカー部（ 2）によって形成された溝の底部凸面に
連結されることになる。
ハッチ（ 8）が開閉される時、ガススプリング（ 9）
は、通常多孔性材料でできているシール部をこする。そ
の結果、管状シール部は、すぐ機能が低下してしまう。
この問題を回避するために、従来の気密材は、第１図と
第２図のように、シール部はアンカー部の長手方向中心
線に対して横方向にずれた長手方向線に沿ってアンカー
部に連結することができる。この気密材は、シール部が
外側向きに湾曲しガススプリングの本体から離れるよう
に、後方開口部に取り付けられなければならない。この
解決法により、シール部の機能低下が克服できるであろ
うが、第３図と第４図で説明したように、開口部コーナ
ー部分における欠点は克服できない。
気密材を使用しなければならない開口部縁部近くに障害
物がある場合、いつも同様な問題が生じる。
故に、本発明の目的は、従来の気密材が持つ欠点を克服
できる気密材を提供することである。
この目的は、開口部縁部の重要部分に使用する気密材に
おいて、シール部がアンカー部に対してあらかじめ湾曲
していて、曲線状にアンカー部に連結されていることを
特徴とする本発明気密材によって達成可能である。
本発明の別の目的は、この特徴を持った気密材を押出し
成形できる押出しヘッドを提供することである。
ここで、本発明を図面を参照しながら詳述する。
第６図で示されているように、本発明による気密材（
1）は、中実エラストマー材料を実質的に公知の技術に
従って成形したアンカー部（ 2）から成っていて、アン
カー部（ 2）にはアンカー部（ 2）とともに押出し成形
した多孔性エラストマー材料でできた管状シール部（
4）が連結されている。さらに、本発明によると、開口
部縁部コーナーに使用する管状シール部（ 4）は、アン
カー部（ 2）に対して湾曲しており、第６図の破線
（Ｌ）で示す曲線に沿ってアンカー部（ 2）に連結され
ている。換言するならば、開口部のコーナーに使用する
気密材（ 1）の管状シール部（ 4）は、押出し成形の
際、アンカー部（ 2）の軸に交差する方向に配置即ち横
方向に偏位した状態で成形される。故に本発明による気
密材において、開口部の直線部分に使用する部分の断面
は、第７図に示すタイプ、すなわち、従来の気密材と実
質的に同じ断面を持つものである。しかしながら、開口
部のコーナーに使用する部分の断面は、管状シール部
（ 4）がアンカー部（ 2）の軸に交差する方向に配置さ
れた第８図に示す断面を持つものである。
押出し成形の後、従来の気密材と同様に、第６図に示す
気密材のアンカー部（ 2）は、溝形に折り曲げられる。
その後、気密材は、管状シール部の湾曲部分の凹状部が
開口部コーナーの湾曲中心部方向に向くように、開口部
縁部に取り付けられる。
第９図は、第６図に示すタイプの気密材が取り付けられ
ている、第３図のものに類似している開口部の一部分で
ある。本発明のよってあらかじめ成形された管状シール
部（ 4）の湾曲は、開口部の湾曲箇所の外形により一層
適合したものであり、よりすぐれた美観と密閉効果をも
たらすものである。
第１０図は、第５図に示す自動車の後方開口部縁部のガ
ススプリング（ 9）近くに使用された本発明による気密
材を示す。押出し成形の際にすでに湾曲部が形成されて
いるため、管状シール部（ 4）がガススプリング（ 9）
の本体から離れている。このため、管状シール部（ 4）
の機能低下の可能性が回避される。当然ながら、本発明
による管状シール部（ 4）は、一般的に、ガススプリン
グ（ 9）による障害物のみならず様々な障害物に対処で
きる。第１０図で示されている使用例は、これだけに限
定されるものではない。
第１１図と第１２図は、本発明の気密材を成形すること
ができるようになっている押出しヘッドの第１実施例を
示す。数字の（10）でその全体が表示されている押出し
ヘッドは、ほぼ円筒形であって、円弧状断面を有する軸
方向延長部（11a ）を有する。
気密材のアンカー部（ 2）の断面に等しい長方形断面を
有する開口部（12）は、本体（11）内に形成されてい
る。この開口部の上面は、本体（11）の延長部分（11a
）の平坦な上面と同一面に位置している。溝（12a ）
はこの延長部（11a ）に形成されており、その壁は開口
部（12）の側壁と底壁となっている。本体（11）の延長
部（11a ）と反対側の開口部（12）端部には、気密材の
アンカー部（ 2）を成形するための中実のエラストマー
材料を供給（第１１図の矢印（Ｆ１）方向）するための
ダクト（13）が連結されている。押出しヘッド（10）は
さらに、本体（11）の延長部（11a ）の形と相補的な関
係にある形をした円弧断面を有する可動本体（14）を含
んでいる。この可動本体（14）は、従来タイプの駆動手
段（図示されていない）が通っている横方向突出部（14
a ）を有するが、この駆動手段は第１１図の矢印
（Ｆ２）によって表示された方向、すなわち、固体本体
（11）の軸に交差する方向で、並進運動を与える。
ほぼ円形の軸方向開口部（18）は、エレメント（16）内
に形成されていて、固定本体（11）の延長部（11a ）に
設けられた溝（12a ）と軸方向に連通している。この開
口部（18）内には、エレメント（15）に固定されるかエ
レメント（15）と一体成形されることができる円筒芯材
（19）が伸びている。この芯材（19）は、開口部（18）
の壁とともに、成形される気密材の管状シール部（ 4）
の断面にほぼ等しい大きさの環状通路を形成している。
貫通孔（20）もまた、エレメント（16）内に形成されて
いて、芯材（19）の軸と平行に伸びている。エレメント
（16）に設けられたダクト（21）により、貫通孔（20）
は、開口部（18）と芯材（19）によって形成された通路
と連通している。エレメント（16）の前面の貫通孔（2
0）の周囲には、気密材の管状シール部（ 4）を成形す
るための多孔性のエラストマー材料を供給するダクト
（22）が連結されている。この多孔性エラストマー材料
は、第１１図の矢印（Ｆ３）によって表示された方向に
供給される。その後、材料は、貫通孔（20）とダクト
（21）とを通り、芯材（19）と開口部（18）の壁によっ
て形成された環状通路に達する。
これまでの説明から明らかなように、作動時において、
ヘッド（10）の押出し口の形は、可動本体（14）を矢印
（Ｆ２）の方向に動かすことにより変えることができ
る。より詳しく言えば、この可動本体（14）を動かすこ
とにより、管状シール部（ 4）とともに押出し成形され
るアンカー部（ 2）の軸に対する管状シール部（ 4）の
位置を変えることが可能である。
第１３図〜第１５図は、押出しヘッド（10）の変更例で
ある。これらの図において、これまで説明したエレメン
トまたは、第１１図と第１２図で説明したエレメントと
類似した機能を有するエレメントには、同じ参照数字が
付けられている。
この変更例においても、押出しヘッド（10）は、円弧状
断面を持つ延長部（11a ）を含む円筒形本体（11）から
成っている。この変更例では、可動本体（14）は、本体
（11）の延長部（11a ）の平坦上面に、溝付継手などに
より第１１図の矢印（Ｆ２）方向に並進運動するように
取り付けられた単一エレメントから成っている。第１４
図に示すように、凹部（30）は、可動本体（14）の平坦
な後方面に形成されている。可動本体（14）は、平坦な
下面に隣接したところに、可動本体（14）（第１３図、
第１４図）と一体成形された芯材（19′）が伸びている
ほぼ円形の開口部（18）を有する。前面に隣接したとこ
ろでは、開口部（18）の下部は、固定本体（11）に設け
られた開口部（12）の延長部として固定本体（11）の延
長部（11a ）に設けられた溝（12a ）と連通している。
Ｌ字状通路を持つダクト（40）は、固体本体（11）内に
設けられ、固定本体（11）の周辺面に形成されダクト
（20）が連結されている入口と、固定本体（11）の平坦
な前方面（11b ）に形成された出口とを結んでいる。こ
の出口は、可動本体（14）の凹部（30）に開口してい
る。この凹部（30）は、可動本体（14）が固定本体（1
1）に対していかなる作動位置にあろうとも、ダクト（4
0）の出口がこの凹部（30）と向き合うような可動本体
（14）が移動する方向上の幅を有する。
作動時には、中実エラストマー材料は、ダクト（13）に
供給され、固定本体（11）の開口部（12）に押し込ま
れ、溝（12a ）に沿って通過させられる。同時に、多孔
性エラストマー材料は、ダクト（22）に供給され、ダク
ト（40）を通って、可動本体（14）の凹部（30）に達す
る。この凹部（30）は、材料収集室として働き、エラス
トマー材料を開口部（18）の壁と芯材（19′）とによっ
て形成された環状通路に送る。
可動本体（14）の固定本体（11）に対する位置は従来の
駆動手段（図示していない）によって変えられるので、
アンカー部（ 2）に対する管状シール部の位置を移動さ
せることが可能である。
これまで、平坦な（折り曲げられる前）アンカー部を持
つ気密材について説明してきたが、本発明はまた、その
他の断面を持つアンカー部を有する気密材、ならびに、
そのような気密材を成形することができるようになって
いる押出しヘッドにまで及ぶものである。
さらに、本発明は、多孔性材料でできた管状シール部を
持つ気密材のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第１図は従来の気密材の正面図、 第２図は第１図のII−II線断面図、 第３図は第１図に示す従来の気密材を自動車ボディーの
乗降用開口部縁部に使用した状態の説明図、 第４図は第３図のIV−IV線断面図、 第５図は、第１図に示す従来の気密材を自動車の後方開
口部縁部に使用した状態の説明図、 第６図は、本発明による気密材の一実施例図、 第７図と第８図はそれぞれ、第６図のVII−VII線とVIII
−VIII線に沿った気密材の断面図、 第９図は本発明の気密材を第３図で説明した開口部に使
用した状態の説明図、 第１０図は、近くに障害物を有する、本発明による気密
材が使用された自動車の後方開口部縁部の重要部分を示
す図、 第１１図は、第６図〜ないし第８図に示す気密材を製造
するための本発明による押出しヘッドの第１実施例を示
す図、 第１２図は、第１１図のＸII−ＸII線断面図、 第１３図は、第１１図の押出しヘッドの変更例の斜視
図、 第１４図は、第１３図に示す押出しヘッドを一部分解し
た斜視図、 第１５図は、第１３図のＸＶ−ＸＶ線断面図である。 （ 1）：気密材、（ 2）：アンカー部、 、（ 4）：管状シール部、（10）：押出しヘッド。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】エラストマー材料製のアンカー部(2) と前
    記アンカー部(2) とともに押出し成形されたエラストマ
    ー材料製の管状シール部(4) とからなり、コーナ部分な
    どを取り付ける重要箇所を有する自動車ボディーの開口
    部縁部に取り付けられる気密材(1) において、前記アン
    カー部が前記縁部に沿って取り付けられる細長に形成さ
    れ、気密材(1) を前記縁部に取り付けられる以前に前記
    管状シール部(4) が前記重要箇所に取り付けられる部分
    において前記アンカー部(2) の長手方向中心線に対して
    横方向に偏位した湾曲線(L) に沿って前記アンカー部
    (2) に連結されたことを特徴とする気密材。
  2. 【請求項２】隣接したところに障害物が存在する部分ま
    たはコーナ部分などを取り付ける重要箇所を有する自動
    車ボディーの開口部縁部に取り付けられる気密材(1) の
    製造方法において、いずれもエラストマー材料からなる
    アンカー部(2) と管状シール部(4) とを共押出し成形
    し、この共押出し成形時に、前記重要箇所に製造後の気
    密材(1) を取り付けるべき部分に於いて、前記管状シー
    ル部(4) が前記アンカー部(2) に対し横方向に偏位した
    状態に保持されることを特徴とする気密材の製造方法。
JP59000716A 1983-01-06 1984-01-06 自動車ボディー用気密材及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0626952B2 (ja)

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