JPH06256159A - 皮膚老化防止化粧料 - Google Patents

皮膚老化防止化粧料

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JPH06256159A
JPH06256159A JP9483993A JP9483993A JPH06256159A JP H06256159 A JPH06256159 A JP H06256159A JP 9483993 A JP9483993 A JP 9483993A JP 9483993 A JP9483993 A JP 9483993A JP H06256159 A JPH06256159 A JP H06256159A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 γ−アミノ−β−ヒドロキシ酢酸及びその塩
の少なくとも1種と、コラーゲン、エラスチンの少なく
とも1種とを含有する。 【効果】 皮膚老化防止(荒肌改善効果、角質改善効
果、ターンオーバー速度を大きくする効果、美肌効果
等)に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚老化防止効果(荒
れ肌改善効果、角質改善効果、ターンオーバー速度を大
きくする効果、美肌効果等)に優れた皮膚化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】老化
皮膚とは、乾燥して滑らかさのない荒れた肌で、角質細
胞剥離現象が認められる皮膚である。従来より健常な皮
膚を保持するために、皮膚に適度な水分を与えるとして
グリセリン、プロピレングリコール等の保湿剤が利用さ
れている。しかし、これらは、かえって、角質層の水分
を損失する原因となることがあり、荒れ肌を向上させな
いだけでなく、使用感も満足するものではなかった。
【0003】一般に老化皮膚は細胞代謝の低下によって
角質層のターンオーバー速度が遅いことが知られてい
る。したがって、皮膚の細胞代謝を促進し、角質層のタ
ーンオーバー速度を大きくするための皮膚細胞賦活成分
や血行促進剤が上記の皮膚老化防止効果を発現させるた
めに必要となる。
【0004】このような背景の中で、γ−アミノ−β−
ヒドロキシ酪酸(以下GABOBと略す)を配合した皮
膚化粧料が、皮膚の末梢血管拡張作用により皮膚機能を
亢進し、老化防止効果を有することが開示された(特開
昭62−255405号公報)。
【0005】しかしながら、この皮膚化粧料について詳
細に検討すると、GABOBを有効成分として単独に配
合してなる皮膚化粧料の老化防止効果は遅効性であるこ
とが判明した。例えばクリームの場合では連用の6ケ月
後に、ローションの場合は8ケ月後に効果が現れるとい
うように、必ずしも満足し得るものではなく改良の余地
が残されているのが実情であった。
【0006】このような実情に鑑みこのような問題点を
有しない皮膚老化防止化粧料の探索を鋭意検討した結
果、本発明が見出された。即ち、本発明は、優れた皮膚
老化防止効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、ターン
オーバー速度を速くする効果、美肌効果)が、連用開始
後1〜2ケ月目という極短時間に発現し、且つ持続する
速効性皮膚老化防止化粧料の提供を目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の皮膚老化防止化粧料は、γ−アミノ−β
−ヒドロキシ酪酸及びその塩の少なくとも1種と、コラ
ーゲン、エラスチンの少なくとも1種とを含有してなる
ことを特徴とする。
【0008】本発明に用いるGABOBは公知の物質で
あって、脳動脈硬化症の治療剤として適用されており、
その化学特性は次の通りである。
【0009】
【表1】
【0010】GABOBを苛性カリ、苛性ソーダ、水酸
化カルシウム、あるいは水酸化マグネシウムで中和して
得られるGABOBのカリウム塩(GABOB−Kと略
称する)、同ナトリウム塩(GABOB−Naと略称す
る)、同カルシウム塩(GABOB−Caと略称す
る)、同マグネシウム塩(GABOB−Caと略称す
る)はいずれも遊離型のGABOBと同程度の皮膚組織
賦活効果及び美白作用、老皺効果等を有し、本発明に適
用される。
【0011】本発明の皮膚老化防止化粧料に用いられる
コラーゲン、エラスチンも公知の物質であって、軟骨、
関節、眼球、皮膚その他の結合組織の構造成分として動
物体内に広く分布している。
【0012】本発明の皮膚老化防止化粧料中のGABO
B及びその塩(a)、コラーゲン、エラスチンの配合量
をそれぞれ(a)及び(b)とすると、総量を基準とし
て(a)は、0.05〜2.0重量%(以下wt%とす
る)、(b)は、0.001〜1.0wt%であればよ
い。各々の配合量の下限未満では、本発明の目的とする
効果に充分でなく、一方、上限を越えても、その増加分
に見合った効果の向上は望めず、使用時の感触が悪くな
り易く、個々の剤型を保持し難くなる。
【0013】本発明の化粧料には、上記原料の他にター
ル系色素、酸化鉄などの着色顔料、パラベンなどの防腐
剤、脂肪酸セッケン、セチル硫酸ナトリウム、N−ステ
アロイル−L−グルタミン酸ナトリウムなどの陰イオン
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、テト
ラアルキルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、
ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型など
の両性界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコ
リンなどの天然系界面活性剤、酸化チタンなどの顔料、
ジブチルヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤などを、本
発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明する。尚、実
施例に先立ち、(1)角質層のターンオーバー速度測定
方法、(2)荒れ肌改善効果の測定試験法、(3)角質
改善効果の試験法及び(4)官能テストの試験法を記載
する。
【0015】 (1)角質層のターンオーバー速度の測定法 蛍光色素のダンシルクロリドを白色ワセリン中に5wt
%配合した軟膏を作り、被験者の前腕部の皮膚に24時
間閉塞し、角質層にダンシルクロリドを浸透結合させ
る。その後同じ部位に1日2回(朝、夕)被験試料を塗
布し、毎日ダンシルクロリドの蛍光を調べ、その蛍光が
消滅するまでの日数を皮膚角質層のターンオーバー速度
とした。尚、通常の皮膚角質層のターンオーバー速度は
14〜16日であるが、老化した皮膚においては18日
前後にのびる。それに対して老化防止効果が現れると1
2〜3日前後にまで短縮される。
【0016】(2)荒れ肌改善効果の測定法 下脚に荒れ肌を有する中高年被験者20名を対象として
4週間連続塗布効果を調べた。被験者の左側下脚試験部
位に1日2回約1gの試料を塗布し、試験開始前及び終
了後の皮膚の状態を下記の判定基準に従って判定した。
右側下脚は試料を塗布せず対照とした。
【0017】
【表2】
【0018】試験前後の試験部位と対照部位の判定結果
を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例
えば;+→−,++→±)を「有効」、1段階改善され
た場合を「やや有効」、変化がなかった場合を「無効」
とした。試験結果は「有効」、「やや有効」となった被
験者の人数で示した。
【0019】(3)角質改善(角質細胞の抗剥離性増
大)効果の測定法 前述の荒れ肌改善効果の試験開始前後及び終了後の被験
部皮膚にスコッチテープ(ニチバンメンディングテー
プ)を接着し、これを剥離したときテープに付着した角
質細胞の状態を走査型電子顕微鏡によって詳細に調べ、
下記の判定基準に従って皮膚角質層細胞剥離性を分類
し、角質改善効果を求めた。
【0020】
【表3】
【0021】判定は4週間連続塗布後の試験部位の評価
点と対照部位のそれとの差が2点以上の場合を「有
効」、1点以上の場合を「やや有効」、0点の場合を
「無効」とした。試験結果は「有効」、「やや有効」と
なった被験者の人数で示した。
【0022】(4)官能テスト(美肌効果試験) 荒れ肌、小じわ、乾燥肌等を訴える女子被験者(35〜
55才)20人に試料を1日2回(朝、夕)連続3ケ月
間塗布して、1、2、3ケ月後の効果を評価した。試験
結果は、皮膚の湿潤性、平滑性、弾力性の各項目に対し
て、「皮膚に潤いが生じた」、「皮膚が滑らかになっ
た」、「皮膚に張りが生じた」と解答した人数で示し
た。
【0023】 実施例1〜5,比較例1〜7[スキンクリーム] γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及びその塩と、コラー
ゲン,エラスチンの少なくとも1種とを表4に記載の通
りに配合し、表5の組成で各々のスキンクリームを調製
し、前記の諸実験を実施した。
【0024】
【表4】
【0025】(1)組成
【表5】
【0026】(2)調製法 (B)、(C)成分を各々均一に加熱溶解して温度を8
0℃にした後、(A)成分を(C)成分中に混合溶解さ
せ、次いで(B)成分を投入し攪拌混合する。その後、
攪拌しながら温度を30℃迄冷却し目的とするクリーム
を得た。
【0027】(3)特性 各スキンクリームの諸試験を実施した結果を表4に記載
した。表4に示す如く、比較例1〜7のコラーゲン、エ
ラスチン或いは、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及び
その塩のみを単独で配合したスキンクリームは諸特性に
おいて充分なる効果が得られないが、本発明の実施例1
〜5のコラーゲン、エラスチンの少なくとも1種とγ−
アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及びその塩の少なくとも1
種とを配合したスキンクリームは諸特性において顕著な
効果がみられ、官能テストでは試料塗布後1〜2ケ月で
優れた美肌効果を示した。
【0028】実施例6,7[二層型ローション] 上記の実施例と同様に、次の組成により各々の二層型ロ
ーションを調製して諸試験を実施した。
【0029】(1)組成
【表6】
【0030】(2)調製法 (A)成分を(B)成分に混合溶解した後、(C)成分
と混合攪拌分散し、次いで容器に充填する。使用時には
内容物を均一に振盪分散して使用する。
【0031】(3)特性 この実施例6、7についても、前記諸試験すべてにおい
て良好な結果を示した。
【0032】
【発明の効果】以上記載の如く、本発明は、皮膚老化防
止効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、ターンオーバ
ー速度を速くする効果、美肌効果等)に優れた有用なる
皮膚老化防止化粧料を提供することは明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸及びそ
    の塩の少なくとも1種と、コラーゲン、エラスチンの少
    なくとも1種とを含有してなる皮膚老化防止化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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