JPH06253759A - 麺類の製造方法 - Google Patents

麺類の製造方法

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JPH06253759A
JPH06253759A JP5067629A JP6762993A JPH06253759A JP H06253759 A JPH06253759 A JP H06253759A JP 5067629 A JP5067629 A JP 5067629A JP 6762993 A JP6762993 A JP 6762993A JP H06253759 A JPH06253759 A JP H06253759A
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JP
Japan
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noodles
noodle
curdlan
natural polysaccharide
raw material
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Pending
Application number
JP5067629A
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English (en)
Inventor
Norihiro Shigematsu
典宏 重松
Soshiro Nomachi
宗士郎 野町
Kunioki Kishida
国興 岸田
Hideki Tanaka
英樹 田中
Hideki Koda
秀樹 幸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 茹でて水切りした後、保存中に、麺同士が付
着しないような麺類を提供する。 【構成】 加熱により不可逆的にゲル化するような天然
多糖類を、麺原料に加えて製麺した後、麺表面を加熱
し、麺表面に前記天然多糖類がゲル化した皮膜を形成さ
せることにより、茹でた麺類から可溶性たんぱく、澱粉
などの結着性のある成分が溶出するのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、麺類を茹で、水切りし
た後、保存中に、麺同士が付着しないような性質を付与
した麺類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】そば、うどん、ラーメンをはじめとする
麺類は、小麦粉を主とした原料に加水し、混練して小麦
たんぱくからグルテンの溶出を促した後、製麺機の圧延
ローラまたは手延べにより麺生地とし、その後切り出す
ことにより得られる。このようにして得られた麺類はそ
のまま生麺として、あるいは乾燥もしくはアルファー化
により乾麺もしくはアルファー化麺となって流通されて
おり、主に一般量販店、レストラン、テイクアウト専門
店に供給されている。
【0003】さらに近年においては、茹で、調理した麺
類が流通されており、航空機内や列車内で提供された
り、あるいはコンビニエンスストア等の小売り店で販売
されることが多くなっている。調理済みの麺類として提
供されるものはとしては主に、ざるそば、ざるうどん、
冷やし中華などが挙げられる。
【0004】これら茹でて調理した麺類からは、保存
中、時間を経るにつれて可溶性たんぱく、澱粉など、原
料に起因する結着性のある成分が溶出する。そのため、
一定時間を経過すると麺同士が付着し、団子状に固ま
る。一般的に列車や航空機、小売店においては、調理し
てから約10時間経過した麺類が提供されるが、その頃
には既に団子状になっている場合が多い。このように麺
同士が付着した麺類は、食感が悪い、食べにくい、など
の様々な不具合を生じさせる。
【0005】一度団子状になった麺類をバラバラにする
には、再度水洗いする方法が有効である。しかし、調理
済み麺類を水洗いすることは面倒であるし、航空機、列
車などの限られた空間では、水洗い処理は現実的に不可
能である。
【0006】そこで従来より、茹でた後麺同士が付着し
ないような麺類を製造する方法が研究されてきた。特開
平3−25901号においては、麺を茹でた後、茹で麺
の全体に界面活性剤を付着させる方法が示されている。
また特開平3−244357号においては、ある一定の
粘度を保持するような澱粉を使用する麺類の製造方法が
挙げられている。
【0007】しかしながら、界面活性剤を付着させる方
法は、大規模な工場等で麺を茹で、調理するのには向い
ているが、例えば小規模な食堂や家庭において麺を茹
で、調理するような場合、界面活性剤の浸漬液を用意し
ておくことは、実際難しいと考えられる。また一定の粘
度保持率をもつ澱粉を使う方法では、そのような澱粉が
限られるので、コストが高くなる、入手が困難であるな
ど、汎用的でないといった問題がある。
【0008】本発明は、麺製造時に、麺原料に特定の天
然多糖類を加えて製麺することにより、上述した問題を
生じることなく、茹でた後の付着がない麺類を提供する
ものである。
【0009】
【問題を解決するための手段】本発明は、加熱により不
可逆的にゲル化するような天然多糖類を、麺原料に加え
て製麺した後加熱して、麺表面に、前記天然多糖類がゲ
ル化した皮膜を形成させることを特徴とする麺類の製造
方法に関するものである。原料に加える天然多糖類とし
ては、加熱することによりゲルを形成し、冷却、あるい
は冷却後の再加熱によりゲルが溶解しないような性質を
もつ天然多糖類が最も好ましく用いられる。具体的に
は、カードランがこれに相当する。カードランは、アル
カリゲネス属の微生物が産生する天然多糖類であり、β
−1,3−グルカンを基本骨格として有する。このカー
ドランを水に分散させ、この水分散液(pH2〜10)
を80℃以上で加熱するとゲルを不可逆的に形成し、8
5℃以上で加熱すると加熱時間に比例してゲル強度が高
くなる。このようにして形成されたゲルは、冷却して
も、あるいは冷却後再度加熱しても溶解しないという性
質を有する。
【0010】本発明者らは、カードランに代表される、
加熱により不可逆的にゲル化する天然多糖類の特性に着
目し、麺表面に皮膜形成させることを特徴とする製麺工
程において、茹で、水切り後、保存中に付着しない麺類
を得た。製麺方法について以下具体的に説明する。
【0011】カードランは麺原料に均一に分散させる必
要がある。最も有効な方法はカードランを水に分散させ
た水分散液を麺原料に加えることである。
【0012】カードランの水分散液は、カードランに加
水しホモジナイザーで攪拌して、調整することができ
る。カードラン水分散液の水分率は麺原料の加水率に応
じて調節すれば良いが、カードラン含有量は麺原料あた
り0.3重量%以上0.9重量%以下となるように調節
する必要がある。カードラン含有量が0.3重量%未満
であると均一な皮膜形成がなされず、付着防止効果が希
薄になり、0.9重量%を超えると食感の低下を招く。
【0013】このカードラン水溶液と小麦粉等の麺原
料、食塩などの他の添加物を通常の混練方法でもって混
練し、圧延、切りだしといった通常の製麺工程に準じて
製麺する。製麺後、麺表面を加熱し表面にカードランが
ゲル化した皮膜を形成させる。加熱方法としては具体的
にマイクロウェーブ、赤外線による加熱が挙げられる。
加熱温度は80℃以上90℃以下が好ましく、加熱時間
は5秒以上10秒以下が好ましい。加熱温度が80℃未
満、あるいは加熱時間が5秒未満であるとゲル形成が不
十分であり、付着防止効果が劣る。また加熱温度が90
℃を超えたりあるいは加熱時間が10秒を超えると麺表
面に焦げ付きが生じ、食品としての品質を低下させるの
で好ましくない。
【0014】以上のような製造条件で製麺した後は、製
品目的に応じ、通常の方法に準じて乾麺、生麺、茹で
麺、アルファー化麺等に加工し、製品とすることができ
る。
【0015】
【作用】上記の方法によって麺表面にゲル化させた天然
多糖類は、麺原料に起因する可溶性たんぱく、澱粉など
の結着性のある成分の溶出を抑制する。その結果、麺同
士の付着が防止される。
【0016】
【実施例】以下具体的に本発明の実施例を述べる。なお
本実施例中、%はすべて重量%である。 [実施例1]本実施例の製麺工程の概略図を図1に示
す。まずカードランと水を室温下でホモジナイザー
(5)にて10000rpm、10分間攪拌し、カード
ランが8%分散された水分散液を得た。このカードラン
水分散液11kgと小麦粉(中力粉)60kg、そば粉
40kg、15%食塩水20kgをミキサー(6)で混
合し、通常の方法によりそば麺の生地(1)をなした。
この組成においては、原料粉(小麦粉+そば粉)あた
り、カードラン含有率0.88%、加水率30.12%
となる。この生地を切り出して麺線(2)とし、この麺
線の束(2)をマイクロウエーブ加熱装置(3)の間に
通して加熱し麺表面でカードランをゲル化させた。そば
麺(2)は図1のように、切り出されてから連続的に加
熱装置(3)を通過し、その間に加熱される。このとき
麺の表面温度が85℃となるように加熱装置(3)の変
電装置を調節し、8秒間加熱されるよう麺の移動速度を
調節した。こうして得られたそば麺を乾燥機内で乾燥さ
せ、そば乾麺を得た。
【0017】[比較例1]カードランの水分散液の代わ
りに水を用いて、実施例1と同じ原料、同じ組成のそば
乾麺を、実施例1と同様の方法で作った。ただし麺表面
の加熱処理は行っていない。
【0018】実施例1および比較例1で得られたそば乾
麺を麺重量あたり10倍量の沸騰水(96℃)で7分間
茹でた後、流水中で1分間水洗いし水切りした。その
後、100gずつ取り分け、麺を束にして折り重ねて俵
様の一固まりとし、ざるそば容器に並べて置いた。そし
てこれをラップで覆い、10℃にて10時間保管した。
保管した後、実施例および比較例の麺の付着状態、食感
を7人のモニターが評価した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1中、付着状態は5段階で評価し、その
基準は次のとおりとした。 5・・・バラバラと麺一本ずつがほぐれて、持ちあが
る。 4・・・麺数本が付着した状態で持ちあがる。 3・・・麺数本が持ちあがりにくい。 2・・・俵様の麺全体が一緒に持ちあがってくる。 1・・・付着が強く、麺線ごとには箸でつまめない。
【0021】また表1中、食感の評価基準は以下の通り
とした。 ◎・・・非常に良い ○・・・良い △・・・普通 ×・・・悪い
【0022】表1の結果のとおり、本発明の製造方法に
よって作られたそばは、茹でて水洗いした後、保存中に
付着しない。また、その食感はカードランを含まない普
通のそばと殆ど変わることなく、麺表面におけるカード
ランのゲル化により食感が低下することはなかった。
【0023】[実施例2]実施例1と同様の方法で、8
%カードラン水分散液を調製し、この水分散液11kg
と小麦粉100kg、食塩3kg、かんすい4kg、黄
色色素0.5kgを製麺用ミキサーにて混練し、圧延、
切り出しを行い中華麺を製麺した。製麺後マイクロウエ
ーブ加熱により、麺表面を85℃で7秒間加熱し、カー
ドランをゲル化させた。
【0024】[比較例2]カードラン水分散液の代わり
に水を用いて、同じ原料、同じ組成の中華麺を実施例2
と同様な方法で製麺した。ただし、麺表面の加熱処理は
行っていない。
【0025】実施例2および比較例2の中華麺を、麺重
量あたり10倍量の沸騰水(96℃)で5分間茹で、水
切りした。その後100gずつ取り分け、麺の束を折り
重ねて俵様に形をととのえたものを皿にならべて置き、
ラップで覆って10℃で10時間保管した。保管後、7
人のモニターにより、付着状態、食感を評価した。その
結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2中の付着状態、食感の評価基準は表1
と同じである。
【0028】表2の結果より、本発明の製造方法で製麺
された中華麺は、茹でて水切りした後、保管中に付着を
生じることがなく、また食感についてもカードランを含
まない普通の中華麺より劣ることなく、違和感のないも
のであることがわかった。
【0029】
【発明の効果】以上、本発明の製造方法により得られる
麺類は、茹で、調理後時間が経過しても麺同士が付着す
ることなく、箸でつまんだ麺だけを取り出せることがで
き、食べやすいものである。よって本発明に基づいて製
造される麺類は、茹で、調理してから一定時間後に提供
されるものに特に適している。本発明の製造方法により
麺類の食味や食感等が低下することはなく、本発明はう
どん、そば、ラーメン、スパゲッティなど殆どの麺類に
適用でき、また麺原料に皮膜形成成分を予め混合し製麺
するので製麺後、生麺、乾麺、アルファー化麺など様々
な態様の製品に加工することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の製麺工程の概略図である。
【符号の説明】
1 麺生地 2 切り出された麺線 3 加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 英樹 兵庫県加古郡播磨町古宮877番地 ダイワ ボウ・クリエイト株式会社播磨研究所内 (72)発明者 幸田 秀樹 兵庫県加古郡播磨町古宮877番地 ダイワ ボウ・クリエイト株式会社播磨研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱することにより不可逆的にゲル化す
    る天然多糖類を、小麦粉等の麺原料に加えて製麺した
    後、麺表面を加熱して麺表面に前記天然多糖類がゲル化
    した皮膜を形成させることを特徴とする麺類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記天然多糖類を水に分散させた状態で
    加えることを特徴とする請求項1記載の麺類の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記天然多糖類がカードランであって、
    その含有量が麺原料に対し0.3重量%以上0.9重量
    %以下であり、麺表面の加熱温度が80℃以上90℃以
    下、加熱時間が5秒以上10秒以下であることを特徴と
    する請求項1〜2記載の麺類の製造方法。
JP5067629A 1993-03-03 1993-03-03 麺類の製造方法 Pending JPH06253759A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007306841A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Nissin Food Prod Co Ltd 生麺類及び麺類用打粉
WO2020166713A1 (ja) 2019-02-15 2020-08-20 株式会社Mizkan Holdings 加熱調理用固形状ペースト組成物及びその製造方法

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