JP2007306841A - 生麺類及び麺類用打粉 - Google Patents

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Abstract

【課題】家庭内や飲食店等で麺線を茹で調理する場合や工業的に大量の生麺を茹で処理する場合において問題となる麺線からの澱粉質等の溶出を低減し、茹で湯の濁り・とろみを防止することを目的とする。
【解決手段】生麺の麺線の表面に、熱湯中で加熱により不可逆的にゲル化する素材粉末を付着させることで、茹で調理時に発生する麺線からの澱粉質等の溶出を抑制する。また、麺線表面に付着させる場合、加熱によりゲル化する素材粉末を含有する麺類用打粉を用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、加熱によりゲル化する素材粉末を麺線の表面に付着させてなる生麺類及び麺類用打粉に関するものである。
麺類の製造方法は一般的には原料粉に練り水を加えてミキサー等で混練し、麺生地として、これを複合・圧延して所定の厚さの麺帯にし、次いで切り出して麺線とする。
このようにして製造される生麺は喫食するためにはα化する必要があるが、生麺のまま市場に流通し消費者により家庭内で茹で調理されてα化される場合や、飲食店等で業務用として茹で調理される場合がある。また、工場等で工業的に大量の生麺が茹で工程でα化されてから、pH調整、加熱、凍結、乾燥等がなされて市場に流通する場合がある。また、生麺の状態からそのまま乾燥処理され、乾麺として流通し、消費者によって茹で処理されてα化される場合もある。
ここで、生麺や乾麺が茹でて調理される際に、麺線から澱粉質や蛋白質等が溶出することが知られている。このような茹で処理時の麺線からの澱粉質等の溶出により種々の問題が生じている。
まず、家庭内で生麺を茹で調理する場合においては、茹で調理時に茹で湯が濁り・とろみを持ってしまう。このような濁り・とろみを持つ茹で湯に直接スープ等を溶かすことは美味しさに欠けるため、別途、器に予め熱湯でスープ等を溶かしておいたものに、茹でた麺を湯きりして加える、いわゆる茹でこぼし(湯こぼし)を行うという手間が必要である。
また、飲食店等で生麺を茹でる場合においては、迅速に必要量の麺を茹で調理する必要がある。この場合、茹で湯の濁り・とろみが発生すると、頻繁に茹で湯の交換が必要となるため、業務量が増加することになる。
さらに、工業的に大量の生麺を茹でる場合においても、生麺からの澱粉質等の溶出により、歩留まりが低下することや排水処理の負担が増加するという問題が生じている。
このような問題に対して、生麺自体からの澱粉質等の溶出を抑制する技術として、生麺の麺線表面に油をコーティングしたり、あるいは生麺線の表面を予め蒸煮により加熱処理する技術が知られている。
しかしながら、これらの技術で製造した麺は、茹で湯の濁りを抑制することができるものの、前者の技術では、調理感の少ない食感となり、また後者の技術では、麺に緻密感がなく麺線表面にゴワッとして膜が張ったような食感となってしまい満足できるものではなかった。
また、生麺を短時間茹でて部分的に糊化させ、次いで澱粉の糊化温度以上で熱風乾燥する技術が開示されている(特許文献1)。しかしながら、本発明者らの実験によると、この技術で製造した麺は、茹で湯の濁りを抑制することができるものの、麺線同士が付着し、食感もゴム的な弾力になり満足できるものではない。
さらに、原料として小麦粉にキサンタンガムと卵白粉を併用することによって製造した生麺において茹でこぼし不要とする技術も開示されているが(特許文献2)、キサンタンガムとの併用が必要であり、さらに効果的な茹で湯の濁りを防止する方法が求められていた。
また、澱粉質等の溶出を防止する目的からpHの低い状態で茹で処理する等の方法もあるが(非特許文献1)、pHを維持する必要があり、処理が煩雑になるという難点がある。
このように、生麺や乾麺を茹で処理した場合の澱粉質等の溶出は、家庭内や飲食店等で麺線を茹で調理する場合においても、また、工業的に大量の生麺を茹で処理する場合においても問題となるものであり、このような澱粉質等の溶出を防ぐ新たな方法が望まれていたところである。
特開昭54−95754号 特公平5−37617号 小田聞多 著「新めんの本」食品産業新聞社発行、1992年11月15日、p70〜72
そこで、本発明は麺自体からの澱粉質等の溶出を抑制し、茹で湯の濁りを低減化する新たな方法を提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の手段を用いて鋭意研究を行った。その結果、切り出し後の生麺に対して麺線の表面に卵粉等の加熱によりゲル化する素材粉末を付着させることで、麺を茹で処理した際、茹で湯への麺自体からの澱粉質等の溶出が抑制されることを見出した。
さらに、切り出し後の生麺線に対して、加熱によりゲル化する素材粉末を麺線の表面に付着させ、その後、引き続いて乾燥処理することで製造される乾麺についても、茹で調理時に茹で湯の濁りの原因となる麺自体からの澱粉質等の溶出を抑制することができることを見出した。
すなわち、本発明は、加熱によりゲル化する素材粉末を麺線の表面に付着させてなることを特徴とする生麺類である。さらに、本発明は、加熱によりゲル化する素材粉末を含有することを特徴とする麺類用打粉も意図している。
本発明によれば、生麺又は乾麺等の麺類の茹で処理時に、麺からの澱粉質の溶出を抑制し、茹で湯の濁りを低減化することができ、家庭内で茹で調理する麺類においては茹でこぼし不要の麺類を製造することができる。
また、飲食店等においては、生麺の茹で処理時に茹で湯の交換が軽減されるため、業務量の軽減が可能となる。さらに、工場で大量の麺を茹でる場合においては歩留まり向上や排水処理の負担軽減が可能となる。
以下に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。
本発明は、加熱によりゲル化する素材粉末を麺線の表面に付着させてなることを特徴とする生麺類である。
ここで、麺線とは、原料粉と水等を混練した後、圧延・切り出し後又は押し出し後の生麺の状態の麺線であり、麺の種類としては、中華麺、うどん、そば、冷麦、そうめん、スパゲティー、米粉麺がある。
次に、本発明における加熱によりゲル化する素材粉末とは、熱湯中で加熱により不可逆的にゲル化するゲル化剤であり、かつ、粉末の形態にあるものをいう。具体的には、蛋白質である卵粉、乳蛋白等や多糖類であるカードラン等の粉末が挙げられる。
前記卵粉とは鳥類の全卵液を乾燥した全卵粉、全卵より卵黄を除去した卵白液を乾燥した卵白粉または卵黄部のみを乾燥した卵黄粉がある。卵液は、殻付卵を割卵したもの、凍結卵液を解凍したもの及びこれらを濃縮したもの、卵粉を水で戻したもののいずれであっても良い。
乾燥方法については、特に限定されるものではないが、通常その方法は、噴霧乾燥法、平皿乾燥法、凍結乾燥法等が用いられる。尚、卵は鳥類の卵であれば差し支えないが、特に鶏の卵が好ましい。尚、卵粉としては、粉体としての取り扱い易さ等より卵白粉が好ましい。
卵粉を麺の表面に付着させる場合の付着量としては特に限定はないが、生麺に対して0.05〜1.0重量%が好ましい。さらに、最適な食感を考慮すると0.2〜0.6重量%がより好ましい。
次に、カードランとは土壌菌によって産生される微生物多糖類で、加熱すると固まるという性質を有し、グルコースがβ−1,3−グルコシド結合した直鎖上のグルカンである。
本発明は、前記卵粉やカードラン以外にも、茹で調理時に加熱によりゲル化する種々の素材粉末を用いることができる。
ゲル化する素材粉末の麺への付着方法としては、生麺の場合、切り出し後の麺線に散布機を用いる手段や、手で散布する手段を適宜用いることができる。通常、生麺にゲル化する素材粉末を散布すると、生麺表面にある水分によって容易に麺線に付着させることができる。また、ゲル化する素材粉末を麺線全体により均一に効率よく付着させるため、ゲル化する素材粉末に澱粉、可溶性澱粉又は小麦粉等を添加し、この混合粉を麺線に付着させてもよい。このようにして本発明の生麺類を製造することができる。
ここで、可溶性澱粉とは冷水には溶解しないが、加熱すると容易に糊化し、低粘度の透明な糊液となるものをいい、例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる軽い酸化処理や、塩酸等に温和な加水分解処理した澱粉がある。本発明においては、麺の茹で湯の濁りを低減させるという目的であるため、可溶性澱粉を用いるのが好ましい。
また、本発明における付着とは、物理的に麺線表面に直接にゲル化する素材粉末が接触している場合や、麺線表面に付着した澱粉を介して間接的に、麺線に付着している場合も含むものをいう。
尚、ゲル化する素材粉末に澱粉、可溶性澱粉又は小麦粉等を混合する混合粉は、麺線同士の付着を防止する等のための粉体である打粉に相当するものである。
すなわち、一般に、打粉とは、生麺類を製造した後、これらが相互に結着しないようにするために使用される粉体や、麺の生地を伸ばす時に使用する粉体で、麺棒や延し台に生地がつかないようにする為の粉体をいう。
ここで、ゲル化する素材粉末に澱粉、可溶性澱粉又は小麦粉等を混合した混合粉(打粉)については、生麺100gに対して0.4〜5.0g程度、散布することができる。また、好ましくは、生麺100gに対して1.0〜3.0g程度、散布する。
さらに、上記混合粉(打粉)におけるゲル化する素材粉末と澱粉、可溶性澱粉又は小麦粉等のその他の粉体との配合割合については、散布する混合粉(打粉)の量にもよるが、混合粉(打粉)中のゲル化する素材粉末は幅広く1.0〜50.0重量%程度とすることができる。
尚、最終的に生麺100gに対してゲル化する素材粉末を0.05〜1.0重量%程度、散布することに相当するように混合粉(打粉)を散布することが好ましい。
本発明による生麺類については、ゲル化する素材粉末を付着させた後、このまま市場に流通し、家庭や飲食店で茹で調理される場合や、工場等で工業的に大量の生麺が茹で工程でα化されてから、市場に流通する場合がある。その他、生麺の状態から乾燥処理され、乾麺や半乾麺として市場に流通する場合がある。
次に、本発明のゲル化する素材粉末を付着させる生麺類のうち、中華麺を製造する方法について説明する。具体的には、小麦粉に必要に応じて各種澱粉等を配合して原料粉とし、当該原料粉に必要に応じてグルテン、かん水等のアルカリ剤、食塩、色素、増粘剤等の添加剤等を水に溶解した練水に加えるか、または、原料粉に直接に添加剤等を添加し、練水を加えてミキサーでよく混練し、生麺生地を調製する。ミキサーは真空ミキサーを用いることもできる。
次に得られた麺生地を複合・圧延ロールを用いて複合・圧延し、所定の厚さの麺帯とする。この麺帯にゲル化する素材粉末又は澱粉等との混合粉(打粉)を散布することもできる。
そして、この麺帯を切り出しロールで切り出して中華生麺線とする。あるいは、これらの方法の代りとして、エクストルーダー等を用いて前記麺生地を押し出して中華生麺線としてもよい。
次に、得られた中華生麺線を所定量カットしていく。切り出した麺線に対してゲル化する素材粉末を打粉とは別に付着させる場合には、ゲル化する素材粉末のみを散布する。あるいは、麺線表面に均一にゲル化する素材粉末を付着させるのが困難な場合は、予めゲル化する素材粉末と澱粉、可溶性澱粉又は小麦粉等を混合した混合粉(打粉)を散布する。尚、散布は麺線の切り出し前であってもよい。
このようにして本発明の中華生麺を得ることができるが、ゲル化する素材粉末を付着させた後、そのまま乾燥処理をすれば、中華麺の乾麺又は半乾麺を製造することができる。具体的には、前記の生麺にゲル化する素材粉末を付着させた後に、調湿しつつ乾燥し、これを裁断することにより製造される。
本発明はこのような中華麺の乾麺又は半乾麺に関しても利用可能であり、これらを茹で調理する場合の茹で湯の濁り・とろみを防止することができる。
本発明を実験例に基づいて、以下に具体的に説明するが、本発明は、これらの実験例の開示に基づいて限定的に解釈するべきではない。
実験例1(生麺に卵白粉を付着させた場合の結果)
準強力粉1000g、卵白粉10g、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、エタノール製剤30g、水300gをミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線をカットした。次いで、カットした麺線100gに表1に示すとおり、可溶性澱粉として酸化澱粉と卵白粉末を表1に記載の重量を散布し、パウチ(20cm×20cm)に充填し、シールし、生麺を作製した。前記麺は、冷蔵して1日保存後、500mLの沸騰した湯の中で2分間茹で調理し、茹でこぼし(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。官能試験は熟練したパネラー5名によって行い、茹で湯の濁り状態を比較した。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいう。
官能評価の結果を表1に示す。
Figure 2007306841
表1に記載の試験結果から明らかな通り、卵白粉を麺線に散布することで茹で湯の濁りを減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、卵白粉末の散布量が1g以内では良好であった。
実験例2(生麺における卵白粉の表面付着と内部の分布の違いによる結果)
準強力粉1000gに表2に示すとおりの練り込み重量になるように卵白粉を加え、さらに、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、エタノール製剤30g、水300gを加えてミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線をカットした。次いで、カットした麺線100gに可溶性澱粉として、表2に記載のように卵白粉を付着させ、パウチ(15cm×14cm)に充填し、シールし、生麺を作製した。前記麺は冷蔵して1日保存後、500mLの沸騰した湯の中で2分間調理し、茹でこぼし(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。官能試験は熟練したパネラー5名によって行い、茹で湯の濁り状態を比較した。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいうものとする。官能評価の結果を表2に示した。
Figure 2007306841
表2に記載の試験結果から明らかな通り、同重量の卵白粉を使用する場合であっても、卵白粉の分布を麺線表面側に多くすることで茹で湯の濁りを効果的に減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、対照品・テスト品とも良好であったが、卵白粉の分布について散布量を多くすることでしなやかさが僅かに低下する傾向がみられた。
実験例3(生麺に卵白粉を配合した打粉を散布した場合の結果)
準強力粉1000g、卵白粉10g、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、エタノール製剤30g、水300gをミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線をカットした。次いで、カットした麺線100gに下表に示すとおりの配合の打粉を散布し、パウチ(15cm×14cm)に充填し、シールし、生麺を作製した。前記麺は冷蔵して1日保存後、500mLの沸騰した湯の中で2分間調理し、茹でこぼし(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。官能試験は熟練したパネラー5名によって行い、茹で湯の濁り状態を比較した。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいう。
官能評価の結果を表3に示した。
Figure 2007306841
表3に記載の試験結果から明らかな通り、卵白粉を麺線に散布することで茹で湯の濁りを減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、対照品・テスト品とも良好であった。
実験例4(乾麺の場合の結果)
準強力粉1000g、卵白粉10g、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、水320gをミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線を1.5〜2.0mにカットした。次に、麺線100gに対して下表に示すとおりの配合となるように打粉を散布し、25℃の相対湿度85%で1時間、30℃の相対湿度70%で15時間の乾燥処理を行い、その後に裁断し乾麺を作製した。前記乾麺を500mLの沸騰した湯の中で3分間調理し、茹でこぼし(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。官能試験は熟練したパネラー5名によって行い、茹で湯の濁り状態を比較した。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいう。
官能評価の結果を表4に示した。
Figure 2007306841
表4に記載の試験結果から明らかな通り、乾麺においても生麺製造時に卵白を麺線に散布することで茹で湯の濁りを減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、対照品・テスト品とも良好であった。
実験例5(半乾麺の場合の結果)
準強力粉1000g、卵白粉10g、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、エタノール製剤30g、水300gをミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線を20cm程度にカットした。次いで、カットした麺線100gに下表に示すとおりの配合の打粉を散布し、40℃・50%・30分の乾燥処理を行い、半乾麺を作製した。前記半乾麺を500mLの沸騰した湯の中で2.5分間調理し、茹でこぼし(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいう。
官能評価の結果を表5に記載した。
Figure 2007306841
表5に記載の試験結果から明らかな通り、半乾麺においても卵白粉を生麺製造時に麺線に散布することで茹で湯の濁りを減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、対照品・テスト品とも良好であった。
実験例6(カードランの場合の結果)
準強力粉1000g、卵白10g、食塩8g、色素1g、カンスイ7g、エタノール製剤30g、水300gをミキサーで15分間混練した。前記混練した混合物を圧延ロールにより順次圧延し麺厚1.4mmの麺生地とし、これを#22角刃の切刃で切り出して麺線を調製し、得られた麺線をカットした。次いで、カットした麺線100gに下表に示すとおり、下表のとおり、卵白粉又はカードランを麺線100g当り1gを散布し、パウチ(20cm×20cm)に充填し、シールし、生麺を作製した。前記麺は、冷蔵して1日保存後、500mLの沸騰した湯の中で2分間調理し、湯切り(湯こぼし)をせずにそのまま器に移し、官能試験を行った。官能試験は熟練したパネラー5名によって行い、麺の食感、湯濁りの状態を比較した。
実験の評価基準は濁りの程度によって、1〜5の5段階とした。尚、1は濁りの非常に多い状態、5は濁りの非常に少ない状態をいう。
官能評価の結果を表6に記載した。
Figure 2007306841
表6に記載の試験結果から明らかな通り、カードランにおいても卵白粉と同様に、生麺製造時に麺線に散布することで茹で湯の濁りを減少させることができた。尚、とろみについても濁りと同様の傾向を示した。また、食感については、いずれも良好であった。
本発明の麺類は、食感に影響を与えず、茹で湯への澱粉質等の溶出が少なくすることにより、茹で湯の濁り・とろみを防止する点で極めて有用である。

Claims (4)

  1. 加熱によりゲル化する素材粉末を麺線の表面に付着させてなることを特徴とする生麺類。
  2. 前記加熱によりゲル化する素材粉末が卵粉、乳タンパク及びカードランの少なくとも1種以上から選択されることを特徴とする請求項1記載の生麺類。
  3. 加熱によりゲル化する素材粉末を含有することを特徴とする麺類用打粉。
  4. 可溶性澱粉を主成分とし、加熱によりゲル化する素材粉末を含有することを特徴とする麺類用打粉。
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