JP6716184B2 - 生中華麺及び生中華麺の製造方法 - Google Patents

生中華麺及び生中華麺の製造方法 Download PDF

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本発明は、調理時に茹でこぼしが不要な生中華麺及びその製造方法に関する。
従来、一般的に生中華麺を含む生麺の製造方法としては、原料粉に練り水を加えてミキサー等で混捏してドウを作製し、これを複合等により麺帯化した後、圧延し、切刃ロールにて切出して生麺線を作製し、保存中の麺線同士の付着を防止するために、小麦粉、生澱粉または、加工澱粉等の打ち粉をして製品化する方法が一般的である。
しかしながら、この方法で製造された麺は、打ち粉を使用していることと、麺からの澱粉の溶出によって、調理時に茹で湯が濁るため、通常多めの湯で調理した後、茹でた麺を湯きりして、別途用意したスープに湯きりした麺を入れるいわゆる茹でこぼしを行う必要があり、調理に手間がかかるだけでなく、茹で湯を廃棄しなければならなかった。
そこで、茹でこぼし不要の生中華麺として様々な技術が提案されている(例えば特許文献1〜3)
特許文献1には、麺線のpHが9.8〜10.6であり、かつ、麺線の総アルカリ度が450〜650mg/100gである生中華麺が記載されており、添加するアルカリ剤をかんすいだけでなく、一部を酸化カルシウム又は/及び水酸化カルシウムに置き換えて調整することで、加熱調理時の麺線の煮崩れが少なく、中華麺的な風味も高い、茹でこぼし不要な生中華麺が得られる旨が記載されている。しかしながら、この生中華麺は中華麺の風味が得られ、調理時の煮崩れ防止に優れた麺であるが、実質的に冷蔵長期保存するには、麺線同士の結着防止のため低粘度化された打ち粉が必要であり、茹で湯に茹でにごり、とろみがでる点で、茹で湯をスープとして使用するには未だ改善の余地があった。
特許文献2には、小麦粉100重量部に対して、かんすい0.1〜0.5重量部と、水分25〜35重量部との割合で加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする生中華麺について記載されている。この生中華麺は、かんすい量を少なくするために茹で湯のかんすい臭や苦みを抑制することができ、さらに水分量を減らすことにより、打ち粉を塗布しなくても、短期間であれば生中華麺の付着を防止することができるが、中華麺独特の麺の風味が弱く、また、水分が少なくすることでミキサーによるグルテンの形成が弱く、つながりに欠けるため、冷蔵で長期間保存した場合、麺線が折れやすくなるだけでなく、水分活性も高いため、部分的な麺線同士の結着が発生するなどの課題があった。
特許文献3には、常法により製造した中華生麺線を60〜160℃の熱風により2〜40秒間乾燥処理することを特徴とする中華生麺の製造方法について記載されており、麺線表面に乾燥硬化させた膜状組織を形成させることにより、打ち粉を使用しなくても麺線同士の付着を防止し、且つ茹で湯の濁りが抑制された麺を得ることが出来る旨が記載されている。この方法も優れた方法であるが、乾燥時間がごく短時間であるため、乾燥ムラが発生した場合には、保存中に麺線同士が結着するなど未だ改善の余地があった。
特開2006−141369 特開2004−173680 特開2006−246773
打ち粉を使用せずとも保存中の麺線同士の結着が抑制され、調理した茹で湯をそのままスープとして使用できる茹でこぼし不要な生中華麺及びその製造方法を提供することを課題とする。
発明者らは、茹で湯の濁りやトロミの原因となる打ち粉を使用せずとも保存中の麺線同士の結着が抑制され、調理した湯をそのままスープとして使用できる茹でこぼし不要な生中華麺を製造すべく加水量の制限を試みた。しかしながら、加水量を制限することだけでは、製麺性や冷蔵で長期保存する際の麺線同士の結着を防ぐ点で不十分であり、鋭意研究した結果、特定の配合と生中華麺の水分活性を特定の範囲で維持することが重要であることに気付き、本発明に至った。
すなわち、主原料粉と、副原料として、食塩、かんすい、食用油脂、アルコール、乳酸ナトリウム、及び水と、を含む生中華麺であって、前記生中華麺の水分活性が0.85以上0.90未満であることを特徴とする生中華麺である。
また、本発明における生中華麺の製造方法としては、主原料粉と、副原料として、食塩、かんすい、食用油脂、アルコール、乳酸ナトリウム及び水と、をミキサーにて混捏する混捏工程と、前記混捏工程により、作製したドウを常法により製麺する製麺工程と、を含む生中華麺の製造方法であって、前記製造方法によって製造された生中華麺の水分活性が0.85以上0.90未満となるように製造することが好ましい。
また、本発明における副原料としては、グルタチオンを含むことが好ましい。
また、本発明における混捏工程は、真空ミキサーを用いて減圧下で混捏し、ドウを作製することが好ましい。
また、本発明における製麺工程は、混捏工程で作製したドウを麺帯化し、圧延、切出しを行い製麺することが好ましい。
加水量が制限された状態でも製麺性がよく、打ち粉を使用せずとも保存中の麺線同士の結着が抑制され、調理した茹で湯をそのままスープとして使用できる茹でこぼし不要な生中華麺及びその製造方法を提供するが出来る。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
1.主原料粉配合
本発明に係る生中華麺には、通常の生中華麺の原料粉が使用できる。すなわち、原料粉としては、小麦粉及び馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ等の各種澱粉を単独で使用しても、または混合して使用してもよい。前記澱粉として、生澱粉、α化澱粉、アセチル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉等の加工澱粉等を使用することもできる。しかしながら、澱粉を使用する場合は、製麺するのに加水を多く必要とするため、多くても主原料粉の総重量に対して10重量%以下であることが好ましい。また、好ましい澱粉としては、馬鈴薯澱粉の生澱粉や馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉の架橋澱粉が挙げられる。
2.副原料配合
本発明に係る生中華麺は、少なくとも副原料に食塩、かんすい、食用油脂、アルコール、乳酸ナトリウム、及び水を含む。この他、生中華麺の製造において一般に使用されている各種増粘剤や卵白粉、グルテン、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどの麺質改良剤、カロチン色素等の各種色素を添加することができる。これらは、原料粉と一緒に粉体で添加しても、練り水に溶かすか懸濁させて添加してもよい。また、本発明においては、製麺性を向上させるために麺質改良剤としてグルタチオンを添加することが好ましい。
(食塩)
本発明における食塩の配合量としては、生中華麺の通常の配合量よりも多い、主原料粉100重量部に対して2〜4重量部であることが好ましく、より好ましくは2重量部よりも高いことが好ましい。食塩の効果としては、グルテンに作用して収斂させ、生地の弾力やベタツキを抑える効果があるがこのように通常よりも多く入れる理由としては、主に水分活性の低下のためである。また、食塩を添加しすぎると、水分活性を低下させる効果は高いが、製麺しづらくなるだけでなく、麺の塩味が強くなり、茹で湯への食塩の溶出が多くなるなどの問題があり、4重量部以下、好ましくは3重量部以下であることが好ましい。
(かんすい)
本発明におけるかんすいの配合量としては、主原料粉100重量部に対して、かんすいが0.3〜0.8重量部であることが好ましい。かんすいは、食品衛生法でいう「かんすい」、すなわち中華麺類の製造に用いられるアルカリ剤で、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸類のカリウムまたはナトリウム塩を使用できる。通常の生中華麺ではかんすいは、主原料粉100重量部に対して1重量部以上使われているが、茹で湯へ溶出した場合、苦味や臭いの原因となる。そのため、茹で湯をスープとして使用する場合には、できるだけかんすい量を少なくすることが好ましいが、中華麺独特の麺の風味が弱くなるため、酸化カルシウム又は/及び水酸化カルシウムを添加することで麺自体のpHを上げ、グルテンの収斂作用を維持し、調理時の澱粉の溶出を抑制するだけでなく、茹で湯の苦味や臭いを抑制しつつ、中華麺独特の風味を維持することが好ましい。好ましい酸化カルシウム又は/及び水酸化カルシウムの添加量としては主原料粉100重量部に対して0.05〜0.3重量部添加することが好ましい。
(食用油脂)
本発明における食用油脂の配合量としては、主原料粉100重量部に対して0.5〜2重量部であることが好ましい。食用油脂の種類としては、特に限定しないが、常温で液体のものが好ましく、例えば、菜種油、米白絞油、大豆油、コーン油、パームスーパーオレイン油等が挙げられる。食用油脂の効果としては、ロール圧延における伸展性が向上するだけでなく、保存中の麺線同士の結着を防ぐ効果がある。本発明においては、加水量にもよるが、2重量部よりも添加すると逆にドウがダレて逆に製麺性が悪化し、0.5重量部未満であると十分な製麺性向上と麺線結着防止効果が得られない。より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。
(アルコール)
アルコールは、通常50〜70%水溶液として市販されているが、本発明におけるアルコールの添加量としては、主原料粉100重量部に対してアルコールとして2〜4重量部添加することが好ましい。アルコールは、生中華麺を冷蔵保存する際に菌の繁殖を防ぐ効果があるだけでなく、後述する混捏工程において、水の代わりとして働き、加水量が少なくてもしっとりとしたドウを作製することが出来き、製麺性が向上する。より好ましいアルコール量としては2.5〜3.5重量部であり、4重量部よりも多くなると茹で湯のアルコール臭が強くなり好ましくない。
(乳酸ナトリウム)
乳酸ナトリウムは、通常50〜60%水溶液として市販されているが、本発明における乳酸ナトリウムの添加量としては、主原料粉100重量部に対して乳酸ナトリウムとして1〜3重量部添加することが好ましい。乳酸ナトリウムの効果としては、水分活性を低下させ、保水性を維持する効果があるが、同様に水分活性を低下させ、保水性を維持する効果がある、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコールなどと比較し、味や食感、製麺性への影響が少なく、水分活性を下げるための食塩の量を低減することができる。しかしながら、添加しすぎるとドウにベタツキが生じ、保存中に麺線同士が結着しやすくなるため、より好ましい添加量としては、主原料粉100重量部に対して乳酸ナトリウムとして1.5〜2.5重量部である。
(水)
水は、主原料粉をミキサー等で混捏する際にグルテンの展開を促進し、主原料粉や副原料均質に混ぜながら、纏まりのあるドウを作製するために用いられる。加える水の量(加水量)が多ければ、ドウは大きな団子状となり、ドウ同士の纏まりはよいが、ロール圧延などの機械製麺ではロールに巻き付いてしまい製麺しづらく、逆に加える水の量が少なければ、ドウは小さな粒状となり、ドウ同士の纏まりがわるく、麺帯が切れやすくなるなどの問題があり、機械製麺においては、主原料粉100重量部に対して30〜40重量部用いられるのが一般的である。しかしながら、本発明においては、実質的な加水量が26重量部〜30重量部であることが好ましい。本発明における実質的な加水量とは、アルコール製剤や乳酸ナトリウム製剤などの液体の副資材の中に原料として含まれる水と実際に加える水の量を足し合わせたものを示す。副資材でも例えば、食塩やかんすいなどの粉末素材等に含まれる水分は、実質的な加水量には含まない。実質的な加水量が26重量部未満となると、混練が不十分となり製麺性が悪くなる。逆に実質的な加水量が30重量部よりも多くても水分活性を0.85以上0.90未満に抑えることは可能であるが、水分活性を抑えるための、食塩や乳酸ナトリウムの添加量が多くなり、ドウにベタツキを生じやすくなり、麺線同士が結着しやすくなるだけでなく、麺や茹で湯の風味が悪くなり好ましくない。より好ましい実質的な加水量としては、27〜29重量部である。
(グルタチオン)
グルタチオンは、ビール酵母やトルラ酵母等に5〜15重量%程度含まれている還元作用を持つ物質である。本発明においては、必ずしも必須ではないが、グルタチオンを添加することでドウが低水分でも、ロール圧延等の伸展性が良好になる作用があるため、製造設備上製麺に問題がある場合や生産速度が速い場合には、製麺性を確保するためにグルタチオンを添加することが好ましい。本発明におけるグルタチオンの添加量としては、主原料粉100重量部に対してグルタチオンとして0.01〜0.1重量部程度含まれていることが好ましい。より好ましくは、0.03〜0.07重量部であることが好ましい。
3.混捏工程
前記生中華麺原料を混練することによって麺生地(ドウ)を製造する。より具体的には、前記主原料粉に副原料を加え粉体混合した後、さらに水に副原料を溶解させた練り水を加え、ついでミキサーを用いて各原料が均一に混ざるように良く混捏してドウを製造する。この時、真空ミキサーを用いて減圧条件化で混捏することで、実質的な加水量を制限した状態でもドウ全体が湿潤した状態となり、製麺性がよくなるだけでなく、食感も緻密で弾力のあるものとなる。減圧条件としては、−400〜−700mmHgで行うことが好ましい。
4.製麺工程
(麺線化)
前記混捏工程で作製したドウから麺線を作製する。作製方法としては、常法に従って行えばよく、エクストルーダ等を用いてドウを押し出して麺線を作製する方法や、ドウを複合等により麺帯化した後、ロールにより複数回圧延し、所定の麺帯厚とした後、切刃と呼ばれる切出しロールにより麺帯を切出し、麺線を作製する方法が挙げられるが、後者の方法がより好ましい。この時、エクストルーダを用いて麺帯を作製した後、圧延、切出しを行ってもよく、また、複数の麺帯を合わせて多層構造を持つ麺帯を作製した後、圧延、切出しを行ってもよい。エクストルーダ等を用いて押出し麺帯または押出し麺線を作製する場合は、減圧下で行うことが好ましい。
(その他)
麺帯を切断する前又は麺線化後に通常、麺線同士の結着防止のため、打ち粉処理を行うのが一般的である。しかしながら、本発明においては、打ち粉処理を行わなくても保存中の麺線結着を抑制することができるため、打ち粉処理は省略するか、ごく少量の低粘度性の酸化澱粉を少量処理する程度でよい。より好ましくは打ち粉処理を省略することが好ましい。また、常法によって作製した麺線の表面を送風程度で軽く乾かしてもよい。作製した麺線は、所定の長さに裁断する。
5.その他工程
裁断した麺線は、一食分ずつ計量、包装し、生中華麺として販売してもよく、別添のスープや具材等と共に更に包装されて販売してもよい。また、本発明における生中華麺は、4〜10℃程度の冷蔵温度帯で1か月程度保存可能である。
6.水分活性について
上記のように本発明において作製した生中華麺の水分活性としては、0.85以上0.90未満が好ましい。水分活性の分析方法はNovasina社製の水分活性測定装置(AW SPRINT TH-500)にて測定した。水分活性が0.90以上では、自由水の移動を抑えることが出来ず、保存中に麺線が結着しやすく、実質的に打ち粉が必要となり、好ましくない。また、水分活性0.85未満では、水分活性を下げるための副原料が多くなり、麺線にベタツキを生じ、麺線が結着しやすく、調理時のほぐれが悪くなるだけでなく、麺や茹で湯への風味への影響があり好ましくない。より好ましくは、0.86〜0.88である。
上記記載の生中華麺の配合ならびに水分活性をコントロールすることにより、実質的な加水量が制限された状態でも製麺性がよく、打ち粉を使用せずとも保存中の麺線の結着を抑えることが出来き、調理した茹で湯をそのままスープとして使用できる茹でこぼし不要な生中華麺ならびにその製造方法を提供することが出来る。
以下に実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩20g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤40g、50%乳酸ナトリウム20g、10%グルタチオン含有酵母粉末10g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)20gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製した。
作製したドウを複合して麺帯を作製し、ロール圧延にて1.40mmまで麺帯を圧延した後、16番角のロール切刃にて麺帯を切断し、麺線とした後、約30cmとなるように麺線をカットした。この時、カットした麺線の水分活性を測定した。また、カットした麺線は、打ち粉処理をせずにそのまま一食100gとなるように15x14cmのポリエチレン袋に充填し、冷蔵保存(4〜10℃)で1日及び30日保管し、評価用生中華麺サンプルとした。
(実施例2)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩22g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤50g、50%乳酸ナトリウム30g、10%グルタチオン含有酵母粉末5g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)10gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(実施例3)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩22g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤60g、50%乳酸ナトリウム40g、10%グルタチオン含有酵母粉末5g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)10gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(実施例4)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩22g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤60g、50%乳酸ナトリウム40g、10%グルタチオン含有酵母粉末1g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)5gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(実施例5)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩25g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤70g、50%乳酸ナトリウム50g、10%グルタチオン含有酵母粉末5g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)10gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(実施例6)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩30g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤70g、50%乳酸ナトリウム50g、10%グルタチオン含有酵母粉末5g、クチナシ色素1gを水240gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)10gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(実施例7)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)3gを粉体混合し、食塩25g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤80g、50%乳酸ナトリウム60g、10%グルタチオン含有酵母粉末5g、クチナシ色素1gを水230gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら、食用油脂(菜種油)10gを更に加え3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製する以外は、実施例1と同様に生中華麺サンプルを作製した。
(比較例1)
準強力粉1kgにグルテン5g、卵白粉5g、酸化カルシウム(卵殻焼成カルシウム)2gを粉体混合し、食塩12g、かんすい製剤(炭酸ナトリウム5:炭酸カリウム4:重合リン酸塩1)6g、アルコール50%製剤30g、クチナシ色素1gを水300gに溶解した練水を加え、真空ミキサーにて常圧下で混捏しながら3分間混捏した後、−500mmgの減圧下で8分間混捏し、ドウを作製した。
作製したドウを複合して麺帯を作製し、ロール圧延にて1.40mmまで麺帯を圧延した後、16番角のロール切刃にて麺帯を切断し、麺線とした後、約30cmとなるように麺線をカットした。この時、カットした麺線の水分活性を測定した。また、カットした麺線は、一食100gに対し、サゴ澱粉の酸処理澱粉5gを撒布し、打ち粉処理をした後15x14cmのポリエチレン袋に充填し、冷蔵保存(4〜10℃)で1日及び30日保管し、評価用生中華麺サンプルとした。
(比較例2)
打ち粉処理を行わない以外は比較例1の方法に従って中華麺サンプルを作製した。
(比較例3)
水の量を265gとする以外は、比較例2の方法に従って生中華麺サンプルを作製した。
(比較例4)
水の量を235gとする以外は、比較例2の方法に従って生中華麺サンプルの作製を試みたが、製麺することが出来なかった。
作製したサンプルについて、サンプル作製時の製麺性、冷蔵保存1日後のサンプルの調理時のほぐれ(麺線の結着具合)、調理後の茹で湯の濁り、トロミ、冷蔵保存30日後のサンプルの調理時の麺線のほぐれ(麺線の結着具合)、調理後の茹で湯の濁り、トロミ、について評価を行った。評価方法は、ベテランのパネラー5人によって5点満点で行った。調理方法は、鍋に450mlの沸騰水を用意し、2分30秒間加熱調理した。
サンプル作製時の製麺性については、評価5が良好、評価4が概ね良好、評価3が辛うじて製麺可能、評価2が圧延中に麺切れがあり製麺不可、評価1は、麺帯作製できず製麺不可、とした。
調理時のほぐれ(麺線の結着具合)に関しては、評価5が容易に箸でほぐれる、評価4は、箸でほぐすことができ概ね良好、評価3は、辛うじて箸でほぐすことが可能、評価2は、麺線結着があり、箸でほぐす部分が困難な部分がある。評価1は、麺線結着が多く箸でほぐすことができない、とした。
調理時の茹で湯の濁り、トロミについては、評価5が茹で湯の濁り、トロミがなく良好茹でこぼし不要、評価4が茹で湯の濁り、トロミについては概ね良好で茹でこぼし不要、評価3は、茹で湯の濁り、トロミはあるものの辛うじて茹でこぼし不要、評価2が茹で湯に濁り、トロミが強く茹でこぼし必要、評価1が茹で湯の濁り、トロミが著しく茹でこぼし必要、とした。
各試験区の配合について表1に示す。
Figure 0006716184
水分活性及び評価結果について表2に示す。
Figure 0006716184
比較例1は、特許文献1記載の実施例3の配合とほぼ同配合であるが、低粘度化されたサゴ澱粉の酸化処理澱粉の打ち粉を施すことにより、冷蔵30日保管後も麺線の結着が少なく、調理時のほぐれは概ね良好だが、茹で湯に関しては、冷蔵1、30日保存後も辛うじて茹でこぼし不要なレベルであった。
それに対して、比較例2で示すように打ち粉処理をしない場合、冷蔵1日保存時は、茹で湯の濁り、トロミに関して比較例1よりも濁り、トロミが少なく概ね良好だったが、冷蔵保存30日後には、麺線の水分活性が高いため、麺線が結着してしまい調理時のほぐれが悪く、ほぐす際に麺が切れ、茹で湯の濁り、トロミが悪くなった。
比較例3で示すように保存中のほぐれを改善する目的で加水量を減らすことにより、比較例2と比較して、冷蔵保存1日目の調理時のほぐれは改善するものの、加水量の低下に伴い混捏状態が悪くなり、辛うじて製麺可能なレベルであった。また、混捏状態が悪いため、茹で湯への麺の溶出が比較例2と比較して多く、茹で湯の濁り、トロミは悪くなった。冷蔵保存30日後のサンプルは麺線が麺線の結着が多く、ほぐれが悪い部分があるだけでなく、保存中の物性の変化により麺線は脆く調理時に麺線が切れ、その結果茹で湯への麺の溶出が多く、茹でこぼし不可であった。
比較例4で示すように更に加水量を減らした場合、圧延中に麺帯の切れが多く、製麺することができなかった。
実施例1では、実質的な加水量が少ないが、製麺性を良くするために食用油脂、グルタチオンを多く添加することにより混捏状態が改善し、製麺性は概ね良好であった。冷蔵保存1、30日後の茹で湯の濁り、トロミについても、概ね良好であった。調理時のほぐれに関しては、冷蔵保存1、30日後も概ね良好であった。
実施例2、3、5は、実質的な加水量の増加に伴い製麺性が良好であるだけでなく、冷蔵保存1日後の調理時のほぐれ、茹で湯のにごり、トロミともに良好であった。また、冷蔵保存30日後も若干調理時のほぐれが悪くなる程度で保存中の物性の変化としては少なかった。
実施例4は、製麺性のための食用油脂ならびにグルタチオン含有酵母の添加量を減らした試験区であるが、実施例3と比べ製麺性は劣るが、比較例3と比して製麺性はよく、概ね良好であった。調理時のほぐれに関しては、油脂の量が実施例3と比して少ないためか、30日後の調理時は悪いが、概ね良好なレベルであった。
実施例6で示すように実施例5の配合から食塩の添加量を増やし、水分活性を0.85とするとドウが硬くなり、実施例5と比して製麺性が悪くなるが概ね良好なレベルであった。冷蔵保存1、30日後の調理時のほぐれに関しては、実施例5と比して若干麺線にベタツキが生じ、ほぐれが若干悪くなるが概ね良好なレベルであった。麺に関しては、若干塩味を感じ、スープに関しても塩味を感じた。
実施例7で示すように実施例5の配合から乳酸ナトリウムで水分活性0.85とすると調理時のほぐれに関しては、実施例5、6と比して麺のベタツキが増し、冷蔵保存30日後のほぐれに関しては、実施例5、6と比較して悪いが、箸でほぐすことは可能であった。また、実施例7では、アルコールの含量が多いため、茹で湯にアルコール臭を感じた。

Claims (6)

  1. 主原料粉と、
    副原料として、食塩、かんすい、食用油脂、アルコール、乳酸ナトリウム、グルタチオン及び水と、を含む生中華麺であって、
    前記生中華麺は、前記主原料粉100重量部に対して、
    前記食塩を2.0〜2.5重量部、
    前記かんすいを0.6〜0.8重量部、
    前記食用油脂を0.5〜2重量部、
    前記アルコールを2.0〜3.5重量部、
    前記乳酸ナトリウムを1〜2.5重量部、
    前記グルタチオンを0.01〜0.1重量部、
    前記水を実質的な加水量として26〜29重量部含み、
    前記生中華麺の水分活性が0.86以上0.89以下であることを特徴とする生中華麺。
  2. 副原料として、酸化カルシウムまたは/及び水酸化カルシウムを、主原料粉100重量部に対して、0.05〜0.3重量部含むことを特徴とする請求項1記載の生中華麺。
  3. 前記生中華麺が、打ち粉が付着していないことを特徴とする請求項1または2記載の生中華麺。
  4. 主原料粉と、
    副原料として、食塩、かんすい、食用油脂、アルコール、乳酸ナトリウム、グルタチオン及び水と、をミキサーにて混捏する混捏工程と、
    前記混捏工程により、作製したドウを常法により製麺する製麺工程と、を含む生中華麺の製造方法であって、
    前記生中華麺は、前記主原料粉100重量部に対して、
    前記食塩を2.0〜2.5重量部、
    前記かんすいを0.6〜0.8重量部、
    前記食用油脂を0.5〜2重量部、
    前記アルコールを2.0〜3.5重量部、
    前記乳酸ナトリウムを1〜2.5重量部、
    前記グルタチオンを0.01〜0.1重量部、
    前記水を実質的な加水量として26〜29重量部添加し、
    前記製造方法によって製造された生中華麺の水分活性が0.86以上0.89以下であることを特徴とする生中華麺の製造方法
  5. 副原料として、酸化カルシウムまたは/及び水酸化カルシウムを、主原料粉100重量部に対して、0.05〜0.3重量部添加することを特徴とする請求項4記載の生中華麺の製造方法。
  6. 前記生中華麺の製造方法において、生中華麺に打ち粉を付着させないことを特徴とする請求項4または5記載の生中華麺の製造方法。
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