JP7055179B2 - 生中華麺及び冷凍中華麺の製造方法 - Google Patents
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作製した前記生地より麺線を作製する工程と、を含むことを特徴とする生中華麺の製造方法であって、前記副原料は、少なくとも乳酸カリウム、炭酸カリウム及び焼成カルシウムを含み、食塩並びにナトリウムを含む、アルカリ剤及びリン酸塩を含まず、前記乳酸カリウムは、主原料粉の総重量に対して、1~3重量%含むことを特徴とする生中華麺の製造方法、及び、主原料粉と、水と、副原料と、を混捏し生地を作製する工程と、作製した前記生地より麺線を作製する工程と、作製した前記麺線をα化する工程と、α化した前記麺線を冷凍トレーに充填し、冷凍して冷凍麺塊を作製する工程と、冷凍した前記冷凍麺塊を冷凍トレーから取り出すこと工程と、を含むことを特徴とする冷凍中華麺の製造方法であって、前記副原料は、少なくとも乳酸カリウム、炭酸カリウム及び焼成カルシウムを含み、食塩並びにナトリウムを含む、アルカリ剤及びリン酸塩を含まず、前記乳酸カリウムは、主原料粉の総重量に対して、1~3重量%含むことを特徴とする冷凍中華麺の製造方法である。
本発明に係る生中華麺及冷凍中華麺の製造に使用する主原料粉としては、小麦粉(デュラム粉を含む)、そば粉、大麦粉及び米粉等の穀粉、並びに馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉及びコーンスターチ等の各種澱粉が挙げられ、これらを単独で使用しても、又は混合して使用してもよい。前記澱粉として、生澱粉、α化澱粉、並びにアセチル化澱粉、エーテル化澱粉及び架橋澱粉等の加工澱粉等を使用することもできる。
特に中華麺の場合は、かん水と呼ばれる炭酸カリウム塩又は/及びリン酸カリウム塩を使用することが好ましく、主原料粉の総重量に対して、0.5~3重量%程度添加することが好ましい。また、pH調整剤として焼成カルシウムを主原料粉に対し、0.1~0.5重量%添加することで麺生地のpHを下げることができ、より炭酸カリウム塩又は/及びリン酸カリウム塩の添加量を低く抑えることができるだけでなく、麺生地をアルカリ側に調整することでカリウム塩の持つエグミが感じにくくなる。
本発明に係る麺生地(ドウ)の作製方法は、常法に従って行えばよい。すなわち、バッチミキサー、フロージェットミキサー、真空ミキサー等で、麺原料粉と練り水とが均一に混ざるように混捏すればよく、そぼろ状のドウを作製すればよい。
次いで作製したドウから麺線を作製する。作製方法としては、常法に従って行えばよく、エクストルーダ等を用いてドウを押し出して麺線を作製する方法や、ドウをロールにより粗麺帯とした後、複合等により麺帯化し、さらにロールにより複数回圧延し、所定の麺帯厚とした後、切刃と呼ばれる切出しロール又は包丁切りにより麺帯を切出し、麺線を作製する方法が挙げられる。麺帯を作製してから麺線を作製する場合、エクストルーダを用いて麺帯を作製した後、圧延、切出しを行ってもよく、また、複数の麺帯を合わせて多層構造を持つ麺帯を作製した後、圧延、切出しを行ってもよい。エクストルーダ等を用いて押出し麺帯又は押出し麺線を作製する場合は、減圧下で行うことが好ましい。次いで作製した麺線を適当な長さで切断し、生麺線とする。生麺線は打ち粉等をした後に包装して生麺としてもよく、該生麺線を下記の工程に従って冷凍中華麺としてもよい。
次いで製麺工程で得られた生麺線を、常法によりボイル及び/又は蒸煮によって加熱調理し麺線をα化する。ボイル温度及びボイル時間は、麺の種類、麺の太さにより好ましい条件が異なるため、目的とする食感に合わせて、好ましい温度を適宜設定すればよい。ボイル温度については、95~100℃程度である。中華麺であれば通常20秒~5分程度であり、うどんであれば4分~20分程度である。蒸煮の方法としては、飽和水蒸気による加熱だけでなく、過熱水蒸気により加熱することもでき、シャワーや浸漬などの水分補給工程を組み合わせることもできる。調理された麺は必要により、水洗冷却や調味液浸漬を行うこともできる。
α化された麺線を冷凍用トレーに充填する。充填方法は特に限定はなく、例えば冷凍用トレーの上方より、調理された麺線を筒状のシュートを通して落下させ、充填する方法が挙げられる。
次いで冷凍用リテーナに充填された麺線を、速やかに冷凍する。冷凍方法は、スパイラルフリーザーやトンネルフリーザー等により-30~-60℃程度の温度で急速凍結することが好ましい。凍結した麺塊は、冷凍用リテーナから取り出し、冷凍麺塊とする。
作製した冷凍麺塊は、別途液体スープを加えてさらに包装し、冷凍中華麺商品とすることができる。また、具材を冷凍工程前に加えて麺と共に冷凍し、冷凍麺塊を作製することや、作製した冷凍麺塊に冷凍具材を添付することにより、具付きの冷凍中華麺商品とすることもできる。
(実施例1-1)
小麦粉1000gから成る主原料粉に、副原料として、焼成カルシウム3g、小麦グルテン5gを粉体混合し、炭酸カリウム9g、色素1.3g、エタノール50g、78%乳酸カリウム水溶液25.6g(乳酸カリウムとして20g)を水320gに溶解した練り水を加え、真空ミキサーにて常圧下で3分間混捏した後、減圧下で8分間混捏し、麺生地(ドウ)を作製した。
78%乳酸カリウム水溶液12.8g(乳酸カリウムとして10g)とする以外は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
78%乳酸カリウム水溶液19.2g(乳酸カリウムとして15g)とする以外は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
78%乳酸カリウム水溶液32g(乳酸カリウムとして25g)とする以外は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
78%乳酸カリウム水溶液38.4g(乳酸カリウムとして30g)とする以外は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
小麦粉1000gから成る主原料粉に、副原料として小麦グルテン5gを粉体混合し、食塩15g、炭酸ナトリウム6g、炭酸カリウム9g、色素1.3g、エタノール50g、を水320gに溶解した練り水を加え、真空ミキサーにて常圧下で3分間混捏した後、減圧下で8分間混捏し、麺生地(ドウ)を作製した。以降は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
乳酸カリウムを添加しない以外は実施例1-1の方法に従って生中華麺サンプルとした。
(実施例2-1)
小麦粉1000gから成る主原料粉に、副原料として、焼成カルシウム3g、小麦グルテン5gを粉体混合し、炭酸カリウム9g、色素1.3g、78%乳酸カリウム水溶液25.6g(乳酸カリウムとして20g)を水340gに溶解した練り水を加え、真空ミキサーにて常圧下で3分間混捏した後、減圧下で8分間混捏し、麺生地(ドウ)を作製した。
小麦粉1000gから成る主原料粉に、副原料として小麦グルテン5gを粉体混合し、食塩15g、炭酸ナトリウム6g、炭酸カリウム9g、色素1.3g、を水340gに溶解した練り水を加え、真空ミキサーにて常圧下で3分間混捏した後、減圧下で8分間混捏し、麺生地(ドウ)を作製した。以降は実施例2-1の方法に従って冷凍中華麺サンプルを製造した。
乳酸カリウムを添加しない以外は、実施例2-1と同様の工程で冷凍中華麺サンプルを製造した。
Claims (2)
- 主原料粉と、水と、副原料と、を混捏し生地を作製する工程と、
作製した前記生地より麺線を作製する工程と、を含む生中華麺の製造方法であって、
前記副原料は、食塩、プロタミン、増粘多糖類を含まず、
前記副原料は、乳酸カリウム、かん水及び焼成カルシウム、を含み、
前記乳酸カリウムは、主原料粉の総重量に対して、1.5~3重量%含むことを特徴とする生中華麺の製造方法。 - 主原料粉と、水と、副原料と、を混捏し生地を作製する工程と、
作製した前記生地より麺線を作製する工程と、
作製した前記麺線をα化する工程と、
α化した前記麺線を冷凍トレーに充填し、冷凍して冷凍麺塊を作製する工程と、
冷凍した前記冷凍麺塊を冷凍トレーから取り出すこと工程と、を含む冷凍中華麺の製造方法であって、
前記副原料は、食塩、プロタミン、増粘多糖類を含まず、
前記副原料は、乳酸カリウム、かん水及び焼成カルシウム、を含み、
前記乳酸カリウムは、主原料粉の総重量に対して、1.5~3重量%含むことを特徴とする冷凍中華麺の製造方法。
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