JP6995610B2 - フライ麺類の製造方法およびフライ麺類の吸油を低減させる方法 - Google Patents

フライ麺類の製造方法およびフライ麺類の吸油を低減させる方法 Download PDF

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本発明は、吸油を低減したフライ麺類の製造方法およびフライ麺類の吸油を低減させる方法に関する。
即席麺類は熱湯を注いだり短時間加熱するだけで極めて簡単に喫食可能にできる優れた即席性、主食性、良好な保存性などの点から消費者の幅広い支持を得ている。即席麺類を乾燥方法により分類すると、油揚げ即席麺(フライ麺)と熱風乾燥即席麺(ノンフライ麺)および凍結乾燥即席麺(フリーズドライ麺)に大別されるが、それらのうちでも油揚げ即席麺、特に油揚げ即席中華麺は即席性、取り扱い性、製造の容易性、保存性などの点で極めて優れており、しかも低価格であるところから、即席麺の主流をなしている。
しかしながら、油揚げ即席麺は油で揚げる際に麺が油分を多量に吸収するため、熱風乾燥即席麺や凍結乾燥即席麺に比べてカロリーが高く、近年成人病などの予防の点などで消費者の低カロリー志向が高まっていることから、吸油量の少ない油揚げ即席麺が切望されている。また、近年、即席麺類に対しても油っぽくないアッサリした食感のものが好まれる傾向にあり、かかる点からも吸油量の少ない油揚げ即席麺が求められている。
これまでに、油揚げ即席麺の吸油を低減する技術としては、例えば、膨張剤と共に、アミラーゼおよびプロテアーゼから選ばれる少なくとも1種の酵素を配合する技術(例えば、特許文献1参照)、乾燥酵母を配合する技術(例えば、特許文献2~3参照)、加熱時にゲル化可能な水溶性セルロースエーテルの水溶液を配合する技術(例えば、特許文献4参照)、粉砕された多糖類を配合する技術(例えば、特許文献5参照)、乳酸ナトリウムおよび少糖類を配合する技術(例えば、特許文献6参照)、アルギン酸エステルを配合する技術(例えば、特許文献7参照)、デュラム小麦粉砕物を特定量の割合で含有し、且つ特定のサイズのデュラム小麦粉砕物を特定量含有する穀粉原料を用いる技術(例えば、特許文献8参照)などのように、添加物や配合調整にて吸油量を減らす方法が提案されている。
しかしながら、これらの技術では十分とはいえず、更なる改良が求められているのが現状である。
したがって、フライ麺類の吸油を低減させ得る新たな技術の速やかな提供が強く求められている。
特許第3359777号公報 特開2005-080584号公報 特開2005-080583号公報 特開2010-268693号公報 特開2003-210118号公報 特開2001-352924号公報 特開2000-236821号公報 特開平8-140609号公報
本発明は、このような要望に応え、現状を打破し、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、吸油を低減させ得るフライ麺類の製造方法およびフライ麺類の吸油を低減させる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、フライ麺類の原料穀粉として小麦粉に、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまを特定量配合することにより、吸油が低減したフライ麺類を製造することができることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程と、
得られた麺類を油揚げ処理する工程とを含むことを特徴とするフライ麺類の製造方法である。
<2> 小麦粉以外の穀粉が、ライ麦粉、大麦粉および大豆粉から選択される1種類以上であり、原料穀粉に当該穀粉2~25質量部を配合する前記<1>に記載の製造方法である。
<3> 原料穀粉に小麦ふすま1~20質量部を配合する前記<1>に記載の製造方法である。
<4> 製造した生麺類を0.5時間以上、温度0~30℃の条件下に静置して熟成する工程を含む前記<1>~<3>のいずれかに記載の製造方法である。
<5> フライ麺類が、生麺類を蒸煮処理した後、油揚げ処理する即席フライ麺である前記<1>~<4>のいずれかに記載の製造方法である。
<6> フライ麺類が、生麺類を油揚げ処理する揚げ麺である前記<1>~<4>のいずれかに記載の製造方法である。
<7> 小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程と、
得られた麺類を油揚げ処理する工程とを含むことを特徴とするフライ麺類の吸油を低減させる方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、吸油を低減させ得るフライ麺類の製造方法およびフライ麺類の吸油を低減させる方法を提供することができる。
(フライ麺類の製造方法)
本発明のフライ麺類の製造方法は、生麺類製造工程と、油揚げ工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
本発明において、フライ麺類とは、常法に従って製造した生麺類を、そのまま油揚げしたかた焼きそば、揚げそば、揚げうどん等の揚げ麺、および生麺類を蒸煮(蒸し、茹で)処理(以下、「蒸熱処理」と称することもある)した後、油揚げした即席フライ麺を意味する。
<生麺類製造工程>
前記生麺類製造工程は、小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程である。
-原料穀粉-
前記原料穀粉は、特定量の小麦粉と、特定量の小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまとを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の穀粉を含んでいてもよい。
--小麦粉--
前記原料穀粉中の小麦粉としては、通常、麺類の製造に用いられる小麦粉であればよく、例えば中力粉、強力粉、薄力粉、デュラム小麦粉およびこれらの全粒粉から選択される1種類以上が挙げられる。
前記原料穀粉100質量部中における前記小麦粉の配合量としては、99~70質量部の範囲であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、95~75質量部の範囲が好ましい。小麦粉の配合量が99質量部を超えると、その結果として小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま配合量が少なく、製造したフライ麺類において所望の吸油低減の効果が十分に奏されない。また、小麦粉の配合量が70質量部未満であると、フライ麺類の食感が脆く、粉っぽいものとなり、フライ麺類の食感・食味が低減するおそれがある。
--小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま--
前記小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまは、いずれか一方を単独で使用してもよいし、両者を併用してもよい。
前記小麦粉以外の穀粉としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えばライ麦粉、大麦粉(もち性大麦粉を含む)、コーンフラワー、大豆粉、そば粉、米粉などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記小麦粉以外の穀粉の中でも、ライ麦粉、大麦粉、大豆粉が好ましく、ライ麦粉、大麦粉がより好ましい。
前記小麦ふすまとしては、前述の小麦粉の製造時に得られる小麦ふすまであれば特に問題はなく、また、未処理のものでもよいが、熱処理(湿熱処理、焙煎処理、マイクロウェーブ処理)したもの、さらに脱脂処理したもののいずれでもよい。
前記原料穀粉100質量部中における前記小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまの配合量としては、1~30質量部の範囲であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、小麦粉以外の穀粉、例えばライ麦粉、大麦粉または大豆粉の場合は、2~25質量部の範囲が好ましい。また、小麦ふすまの場合は、1~20質量部の範囲が好ましく、3~15質量部の範囲がより好ましい。小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまの配合量が1質量部未満であると、製造したフライ麺類において所望の吸油低減の効果が十分に奏されず、30質量部を超えると、フライ麺類の食感が脆く、粉っぽいものとなり、フライ麺類の食感・食味が低減するおそれがある。
--その他の穀粉--
前記その他の穀粉としては、本発明の効果を妨げない範囲において適宜選択することができ、例えば、フライ麺類の製造に用いられる各種澱粉類などが挙げられる。
前記澱粉類の種類としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、それらの加工澱粉が好ましい。
前記加工澱粉の種類としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、架橋化、リン酸化、アセチル化等のエステル化、ヒドロキシプロピル化等のエーテル化、酸化、α化及びこれらの組合せ等の加工処理を施した澱粉が挙げられる。
前記原料穀粉100質量部中における前記その他の穀粉の配合量としては、本発明の効果を妨げない範囲において適宜選択することができる。
-その他の材料-
生麺類の製造にあたり、通常用いられる他の材料、例えば大豆蛋白質、大豆多糖類、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、卵蛋白酵素分解物、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;かんすい、焼成カルシウム、食物繊維、膨張剤、食塩、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、難消化性デキストリン、難消化性でん粉、増粘剤(例えばグァーガム、アルギン酸エステル、キサンタンガム、タラガム、カラギーナン、ペクチン、これらの部分分解物等)、アルコール、保存剤、pH調整剤、酵素剤などを適宜用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の材料の使用量としては、本発明の効果を妨げない範囲において適宜選択することができる。
前記生麺類は、上記原料穀粉を用いる以外は、従来の麺類の製法と同様にして製造することができる。例えば、常法に従って、圧延、複合および切出し等の工程を含むロール製麺、押出し、それらの組合せなど特に限定されない。
また、生麺類の厚さ、幅、直径などは、フライ麺類の種類などに応じて適宜選択することができる。
<油揚げ工程>
前記油揚げ工程は、上記生麺類製造工程で得られた生麺類を、好ましくは後述の麺線熟成工程を経た生麺類を油揚げ処理する工程である。
前記油揚げは、上記麺類を用いる以外は、従来のフライ麺類の油揚げと同様にして行うことができる。例えば、1食分または数食分ずつ型や枠などに型詰めした麺線を、食用油、例えばパーム油、部分水添パーム油、大豆油、菜種油、胡麻油、麺実油、ヒマワリ油、米油、コーン油、ベニバナ油、純製ラード、調整ラード、それらの混合油などの食用油を用いて、約130~150℃の温度で約1~3分間油ちょうするなどが挙げられる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、麺線熟成工程、蒸煮処理工程などが挙げられる。
<<麺線熟成工程>>
前記麺線熟成工程は、製造した生麺類を静置して熟成する工程である。
前記生麺類を熟成する条件としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、0.5時間以上、好ましくは1~72時間、更に好ましくは12~48時間で、温度0~30℃、好ましくは4~20℃の条件が挙げられる。この条件下で生麺類を熟成することで、製造したフライ麺類の吸油低減の効果がより高まるだけでなく、フライ麺類に求められる食味や風味をより好ましいものとすることができる点で、有利である。
<<蒸煮処理工程>>
前記蒸煮処理工程は、上記生麺類製造工程で得られた生麺類を、上記油揚げ工程の前に蒸煮処理する工程である。
前記蒸煮処理は、上記生麺類を用いる以外は、従来のフライ麺類の蒸煮処理と同様にして行うことができる。例えば、麺線をネットコンベヤーなどに載せて連続式に移送しながら、または麺線を籠などに充填してバッチ式の蒸気室に入れて、98~100℃の蒸気を用いて麺線の水分含量が28~35質量%程度になるまで蒸煮処理するなどが挙げられる。
<フライ麺類>
前記フライ麺類の種類としては、特に制限なく、適宜選択することができ、例えばうどん、中華麺、かた焼そば、皿うどん、蕎麦、パスタ(スパゲティ・マカロニ)などが挙げられる。
本発明の製造方法によれば、フライ麺類の原料穀粉として小麦粉に、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまを特定量配合することにより、吸油が低減したフライ麺類を製造することができる。
(フライ麺類の吸油を低減させる方法)
本発明のフライ麺類の吸油を低減させる方法は、生麺類製造工程と、油揚げ工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<生麺類製造工程>
前記生麺類製造工程は、小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程であり、上記した(フライ麺類の製造方法)における<生麺類製造工程>と同様である。
<油揚げ工程>
前記油揚げ工程は、上記生麺類製造工程で得られた生麺類を、好ましくは麺線熟成工程を経た生麺類を油揚げ処理する工程であり、上記した(フライ麺類の製造方法)における<油揚げ工程>と同様である。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、上記した(フライ麺類の製造方法)における<その他の工程>と同様の工程などが挙げられる。
本発明の製造方法によれば、フライ麺類の原料穀粉として小麦粉に、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすまを特定量配合することにより、フライ麺類の吸油を低減させることができる。
以下、試験例を示して本発明を説明するが、本発明はこれらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1)
<揚げ麺の製造>
下記の表1または2に示す原料穀粉100質量部に対して、かんすい0.6質量部および食塩1質量部を水36質量部に溶解した水溶液を加えて、横型ミキサーを用いて10分間混練して生地を製造した。製造した生地を製麺ロールで複合、圧延し、厚さ1.0mmの麺帯とした後、No.28角の切刃を用いて麺線に切り出し、生中華麺を製造した。
前記生中華麺を4℃で24時間静置して熟成に供した後、150℃のパーム油で1分30秒間油ちょうして、試験例1-1~10の揚げ麺を製造した。
また、下記の表1または2に示す原料穀粉を用い、熟成工程を行わなかった以外は同様にして、対照の揚げ麺を製造した。
<評価>
製造した各揚げ麺を下記の評価基準に従って評価した結果を表1および2に示す。なお、「食感(硬さ)」および「油臭及び油っぽさ」の評価結果は、評価者10名の評価結果のうち、最も多かった結果を示す。
-吸油低減性-
以下の式より、各揚げ麺の吸油率(%)を求め、対照の揚げ麺の吸油率(%)と、各試験例の揚げ麺の吸油率(%)との差([対照の揚げ麺の吸油率(%)]-[各試験例の揚げ麺の吸油率(%)])を算出し、前記差を下記の基準によって評価した。
吸油率(%)=100×{[油揚げ麺の質量]-([油揚げ麺中の水分の質量]+[原料穀粉と副原料の乾燥質量])}/[油揚げ麺の質量]
A : 5%超え。
B : 2%超え、5%以下。
C : 0%超え、2%以下。
D : 0%以下。
-食感(硬さ)-
5点 : 適度な硬さがあり、良好。
4点 : やや適度な硬さがあり、やや良好。
3点 : 硬さはあるが、わずかに脆い食感。
2点 : やや脆い食感で、やや粉っぽく、やや不良。
1点 : 脆い食感で、粉っぽく、不良。
-油臭及び油っぽさ-
5点 : 油臭及び油っぽさがなく、良好。
4点 : 油臭及び油っぽさが少なく、やや良好。
3点 : 油臭及び油っぽさがややある。
2点 : 油臭及び油っぽさがやや多く、食味が不良。
1点 : 油臭及び油っぽさがかなり多く、食味がかなり不良。
Figure 0006995610000001
Figure 0006995610000002
表1および2の結果から、フライ麺類の原料穀粉として、小麦粉に、ライ麦粉や小麦ふすまを特定量配合することにより、吸油を低減させることができることが確認された。また、吸油の低減に加えて、油臭及び油っぽさも好ましく、更には、揚げ麺に求められる優れた食感が得られることも確認された。
(試験例2)
<即席フライ麺の製造>
下記の表3に示す原料穀粉を用いた以外は試験例1と同様にして生中華麺を製造し、4℃で24時間静置して熟成に供した。
前記生中華麺を、温度100℃の蒸気で2分30秒間蒸熱処理した後、150℃のパーム油で1分30秒間フライして、試験例2-1~2のフライ即席中華麺を製造した。
また、下記の表3に示す原料穀粉を用い、熟成工程を行わなかった以外は同様にして、対照のフライ即席中華麺を製造した。
<評価>
製造した各フライ即席中華麺の「吸油低減性」を試験例1と同様にして評価した。
また、製造した各フライ即席中華麺に熱湯を注ぎ、3分間後に、「油臭及び油っぽさ」を試験例1と同様に、「食感(滑らかさ)」を下記の評価基準に従って評価した。その結果を表3に示す。なお、「食感(滑らかさ)」の評価結果は、評価者10名の評価結果のうち、最も多かった結果を示す。
-食感(滑らかさ)-
5点 : 滑らかさが優れており、良好。
4点 : 滑らかさがやや優れており、やや良好。
3点 : 滑らかさがある。
2点 : 滑らかさがやや劣り、やや不良。
1点 : 滑らかさが劣り、不良。
Figure 0006995610000003
表3の結果から、フライ麺類の原料穀粉として、小麦粉に、ライ麦粉や小麦ふすまを特定量配合することにより、即席フライ麺とした場合でも、吸油を低減させることができることが確認された。また、吸油の低減に加えて、油臭及び油っぽさも好ましく、更には、即席フライ麺に求められる優れた食感が得られることも確認された。
(試験例3)
<揚げ麺の製造>
下記の表4に示す原料穀粉を用いた以外は試験例1と同様にして揚げ麺を製造した。
また、下記の表4に示す原料穀粉を用い、熟成工程を行わなかった以外は同様にして、対照の揚げ麺を製造した。
<評価>
製造した各揚げ麺の「吸油低減性」、「食感(硬さ)」および「油臭及び油っぽさ」を試験例1と同様にして評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0006995610000004
表4の結果から、小麦粉以外の穀粉として大豆粉または大麦粉を用いた場合でも、フライ麺類の吸油を低減させることができ、油臭及び油っぽさも好ましく、更には優れた食感のフライ麺類を製造することができることが確認された。
(試験例4)
<揚げ麺の製造>
下記の表5または6に示す原料穀粉を用いた以外は試験例1と同様にして生中華麺を製造した。
前記生中華麺を下記の表5または6に示す条件下で熟成に供した後、試験例1と同様にして油ちょうして、試験例4-1~4-8の揚げ麺を製造した。
<評価>
製造した各揚げ麺の「吸油低減性」、「食感(硬さ)」および「油臭及び油っぽさ」を試験例1と同様にして評価した。その結果を表5および6に示す。
Figure 0006995610000005
Figure 0006995610000006
表5および6の結果から、熟成条件を変更した場合でも、フライ麺類の吸油を低減させることができ、油臭及び油っぽさも好ましく、更には優れた食感のフライ麺類を製造することができることが確認された。

Claims (6)

  1. 小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程と、
    製造した生麺類を0.5時間以上、温度0~30℃の条件下に静置して熟成する工程と、
    得られた麺類を油揚げ処理する工程とを含むことを特徴とするフライ麺類の製造方法。
  2. 前記原料穀粉が、小麦粉98~70質量部と、小麦粉以外の穀粉として、ライ麦粉、大麦粉および大豆粉から選択される1種類以上2~25質量部含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記原料穀粉が、小麦粉99~70質量部と、小麦ふすま1~20質量部含む請求項1に記載の製造方法。
  4. フライ麺類が、生麺類を蒸煮処理した後、油揚げ処理する即席フライ麺である請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. フライ麺類が、生麺類を油揚げ処理する揚げ麺である請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  6. 小麦粉99~70質量部と、小麦粉以外の穀粉および/または小麦ふすま1~30質量部とを含む原料穀粉を用いて生麺類を製造する工程と、
    製造した生麺類を0.5時間以上、温度0~30℃の条件下に静置して熟成する工程と、
    得られた麺類を油揚げ処理する工程とを含むことを特徴とするフライ麺類の吸油を低減させる方法。
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