JP2004275056A - 生中華麺及び生中華麺の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水分量を減少させることにより麺の品質の経時変化を抑制しつつ、ラーメンや冷やし中華等の多用途に使用できる生中華麺及びその製造方法を提供する。
【解決手段】生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部と、エタノール2.0〜5.0重量部との割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部と、エタノール2.0〜5.0重量部との割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラーメン、焼きそば及び冷やし中華等の多用途に使用可能な生中華麺及びその生中華麺の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、ラーメン、焼きそば、冷やし中華等には、それぞれに適した生中華麺を使用していた。これに対して、特開2002−262794号公報には、ラーメン等の中華麺、うどん等の和食麺等の多用途に使用可能な麺について開示されている。これは、麺線にトランスグルタミナーゼ及びアルギン酸を添加したものである。すなわち、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸を添加することにより、腰のある麺になると共に、調理後の茹伸びを抑えることができるというものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−262794号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、特開2002−262794号公報に開示された麺は、小麦粉に対する水分量の割合が非常に多い。例えば、小麦粉100重量部に対して、水分量が38重量部や45重量部等としている。
【0005】
しかし、このように水分量が多い麺は、水分活性により、麺の製造後から時間が経過すると品質が変化する。従って、このような水分量の多い麺は、仮に多用途に使用可能であったとしても、製造後の経過日数によって用途が限られる。例えば、麺製造直後の生中華麺は、粘りはあるが腰が弱いため、うどんや冷やし中華等に使用できるが、ラーメン等には使用できない。また、製造後数日経過した生中華麺は、腰は強くなり茹伸びが遅くなるが粘りがなくなるため、ラーメン等に使用できるが、うどんや冷やし中華等には使用することができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、水分量を減少させることにより麺の品質の経時変化を抑制しつつ、ラーメンや冷やし中華等の多用途に使用できる生中華麺及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、水分量を減少させると共に、トランスグルタミナーゼの添加量を増加させ、さらにかんすいの量を減少させることを思いつき、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする。
【0009】
水分を小麦粉100重量部に対して20〜25重量部と非常に少なくすることにより、生中華麺の水分活性を抑制することができる。これにより、麺製造後の経時変化が非常に少ないため、製造直後であっても、製造から数日経過した場合であっても、用途は限られることない。すなわち、この麺は、麺製造後いつでもラーメン、冷やし中華又は焼きそば等の多用途に使用することができる。さらに、水分活性が抑制されることは、保存性が向上することにもなる。つまり、賞味期限を延長させることができる。
【0010】
また、トランスグルタミナーゼを小麦粉100重量部に対して0.1〜1.0重量部とすることにより、グルテン形成を促進させることができるので、中華麺の腰を強くすることができると共に、調理後における麺の茹伸びを抑制することができる。さらには、澱粉等の溶出を低減することができる。また、本発明の生中華麺は上述のように水分量を減少させているため、小麦粉のグルテン形成が促進されず、麺の腰を確保することができない。しかし、トランスグルタミナーゼを増量することにより、十分な麺の腰を確保することができる。
【0011】
また、かんすいを小麦粉100重量部に対して0.3〜0.6重量部と非常に少ない量としている。これにより、かんすいによる麺茹で用の湯の濁りや苦み等を抑制することができるので、麺茹で用の湯をそのままスープとして使用することができる。また、茹でた後の生中華麺の中に含まれるかんすいの量が非常に少ないため、生中華麺は滑らかに食感と良好な風味を得ることができる。つまり、この生中華麺を直煮込みラーメン又は鍋煮込みラーメンとして使用することができるので、生中華麺の多用途性が向上する。
【0012】
また、生中華麺素材は、さらに、エタノール2.0〜5.0重量部を含有するようにしてもよい。これにより、製造後の生中華麺の保存性をより向上させることができる。
【0013】
また、生中華麺素材を混練して生成される生中華麺生地の温度が20〜30℃の温度範囲となるようにするとよい。生中華麺生地の温度を上記温度範囲にすることで、トランスグルタミナーゼによるグルテン形成がより促進される。すなわち、グルテンが形成されることによる粘りと腰を十分に有する生中華麺が形成できる。そして、水分量を減少させた場合であっても、確実にグルテン形成を行わせることができる。
【0014】
また、生中華麺は、混練工程と、麺帯生成工程と、麺帯熟成工程と、麺線生成工程とからなり、加熱処理することのない製麺方法により製麺されるようにしてもよい。ここで、混練工程は、前記生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する工程である。麺帯生成工程は、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する工程である。麺帯熟成工程は、麺帯生成工程途中または麺帯生成工程後に生中華麺麺帯の温度を20〜30℃の温度範囲に保持して生中華麺麺帯を熟成する工程である。麺線生成工程は、熟成された生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する工程である。
【0015】
このように、生中華麺麺帯の温度を上記温度範囲に保持して、生中華麺麺帯を熟成することにより、トランスグルタミナーゼによるグルテン形成がより促進される。すなわち、グルテンが形成されることによる粘りと腰を十分に有する生中華麺が形成できる。そして、水分量を減少させた場合であっても、確実にグルテン形成を行わせることができる。
【0016】
また、生中華麺は、混練工程と、麺帯生成工程と、麺線生成工程と、麺線乾燥工程とからなり、加熱処理することのない製麺方法により製麺されるようにしてもよい。ここで、混練工程は、生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する工程である。麺帯生成工程は、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する工程である。麺線生成工程は、生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する工程である。麺線乾燥工程は、生中華麺麺線を乾燥させて総重量に対して水分20〜25重量%を含有する生中華麺を生成する工程である。
【0017】
このように生中華麺麺線を乾燥させて生中華麺の総重量に対して水分が上記重量%となるようにすることで、製造された生中華麺の水分活性がより抑制される。つまり、麺製造後の経時変化がより低減することができ、その結果、麺製造後に多用途に使用できる時期がより広がる。さらに、保存性をより向上させることができる。
【0018】
なお、麺線乾燥工程は、5℃〜15℃の温度範囲の風を前記生中華麺線にあてるようにするとよい。これにより、麺線の異常乾燥を防止しつつ、確実にかつ短時間で麺線を乾燥させることができる。また、比較的に低温であるため、乾燥目的に併せて生中華麺の冷却目的を有することにもなる。
【0019】
また、生中華麺は、製麺された後に冷凍してもよい。賞味期間内に冷凍することで、賞味期限を例えば6ヶ月延長することができる。なお、この冷凍は、緩慢冷凍であってもよい。つまり、急速冷凍とする必要がないため、低コスト化を図ることができると共に、家庭においても冷凍することができる。また、解凍する際も自然解凍でよい。このように、緩慢冷凍、自然解凍により行うことができる理由は、生中華麺の品質の経時変化が非常に少ないためである。このように冷凍した生中華麺は、例えば、旅館やホテル等の鍋煮込み料理として最適なものである。
【0020】
また、本発明の生中華麺の製造方法は、小麦粉100重量部とかんすい0.3〜0.6重量部と水分20〜25重量部とトランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する混練工程と、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する麺帯生成工程と、生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺を生成する麺線生成工程とを備え、加熱処理することのない生中華麺を製造することを特徴とする。この製造方法により製造された生中華麺は、上述した効果を奏することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
【0022】
本発明の生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺されている。
【0023】
ここで、かんすいとは、例えば、炭酸カリウムからなるものである。その他、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムとを混合したものや、さらに水質改良としてリン酸塩類を加えたもの等がある。そして、かんすいは、好ましくは、0.3〜0.5重量部とするのが望ましい。これにより、かんすいによる麺茹で用の湯の濁りや苦み等を抑制することができるので、麺茹で用の湯をそのままスープとして使用することができる。さらに、茹でた後の生中華麺の中に含まれるかんすいの量が非常に少ないため、生中華麺はより滑らかな食感と良好な風味が得られる。そして、0.1重量部以上とすることにより、調理された生中華麺のこしを十分に確保することができ、生中華麺の色つやを良くすることができる。
【0024】
また、水分は、好ましくは、20〜23重量部である。水分をより少なくすることにより、水分活性を抑制することができる。これにより、生中華麺は、麺製造後いつでも多用途に使用することができる。さらに、保存性を向上させることができる。
【0025】
また、トランスグルタミナーゼは、好ましくは、0.1〜0.5重量部とするのが望ましい。これにより、グルテン形成をより促進させることができるので、麺の腰を強くすることができると共に、調理後における麺の茹伸びを抑制することができる。さらに、麺の粘りを適切にすることもできる。また、澱粉やかんすい等の溶出を低減することができる。
【0026】
また、加熱処理とは、約70℃以上の熱を加える処理のことである。そして、本発明の生中華麺は、加熱処理を行っていないため、α化度はほぼ0%である。
【0027】
また、本発明の生中華麺の生中華麺素材は、エタノール2.0〜5.0重量部を含有するするようにしてもよい。このエタノールは、純度に限定されることはない。例えば、無水エタノール(99.9%以上)、変性高純度エタノール(67〜95%)又は67%未満の低純度エタノール等である。好ましくは、99%以上の無水エタノールである。そして、このエタノールは、好ましくは、2.0〜4.0重量部とするのが望ましい。
【0028】
また、混練工程では、例えば、真空ミキサーや、常圧ミキサー等により、生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する。この混練工程は、例えば、生中華麺素材が25kgの場合には、7〜15分間行う。そして、混練して生成された生中華麺生地の温度は約25℃を目標とするのが好ましい。すなわち、生中華麺生地の温度が23〜27℃の温度範囲となることが好ましい。これにより、グルテン形成がより促進される。
【0029】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
【0030】
(生中華麺素材)
生中華麺素材の一例としては、以下に示す材料及び配合からなる。
【0031】
小麦粉 ・・・ 25kg(100重量部)
かんすい ・・・ 125g(0.5重量部)
食塩 ・・・ 250g(1.0重量部)
乳化油脂 ・・・ 250g(1.0重量部)
トランスグルタミナーゼ ・・・ 75g(0.3重量部)
色粉(黄色) ・・・ 25g(0.1重量部)
エタノール(99%) ・・・ 750g(3.0重量部)
水 ・・・ 5750g(23重量部)
なお、小麦粉は日清製粉の麺遊記を使用し、かんすいは炭酸ナトリウムを主体としたオリエンタル酵母の青かんすいを使用し、乳化油脂は理研ビタミンのスーパーフレンヂ−Mを使用し、トランスグルタミナーゼは味の素のコシキープを使用し、色粉はクチナシ系を使用している。
【0032】
(生中華麺の製造方法)
次に、生中華麺の製造方法について、例をあげて説明する。まず、上述の材料及び配合からなる生中華麺素材を準備する。そして、この生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する(混練工程)。この混練工程は、生中華麺生地の最終生成温度が約25℃となるように水の温度を調整しながら、減圧ミキサーにより−500mmHgで回転速度100min−1で約10分間行う。
【0033】
続いて、混練工程にて生成された生中華麺生地を、直径300mmのロール2本により、厚さが約10mmの帯状の生中華麺麺帯を生成する。生成された2枚の生中華麺麺帯を、直径300mmのロール2本により、生中華麺麺帯を複合する。(複合工程)(麺帯生成工程)。なお、複合された生中華麺麺帯の厚さは、約10mmとなる。
【0034】
続いて、複合された生中華麺麺帯を巻き取り、筒状にする。そして、筒状にした状態で、25℃の温度に保持された部屋にて約60分間熟成する(麺帯熟成工程)。
【0035】
続いて、熟成された生中華麺麺帯を圧延する(圧延工程)(麺帯生成工程)。圧延は、圧延率が50〜20%となるように、径の異なるロールにより数段階に分けて行う。すなわち、圧延率が徐々に小さくなるように行う。例えば、まず、直径が300mmのロールにより圧延率が約50%となるように圧延する。その後、直径が240mmのロールにより圧延率が約40%となるように圧延する。そして、直径が180mmのロールにより圧延率が約30%となるように圧延する。そして、直径が150mmのロールにより圧延率が約25%となるように圧延する。最後に、直径120mmのロールにより圧延率が約20%となるように圧延する。圧延工程終了時の生中華麺麺帯の厚さは、約1.3mmとなる。
【0036】
続いて、#20角の切刃を使用して、生中華麺麺帯を麺幅約1.2mmに切出して、生中華麺麺線を生成する(麺線生成工程)。なお、切刃の種類に応じて、生中華麺麺線の麺幅を調節することができる。
【0037】
続いて、生成された生中華麺麺線を冷風乾燥ボックスの中に約3分間入れて乾燥させる(麺線乾燥工程)。この冷風乾燥ボックスは、内部に約10℃の温度の冷風を発生する装置である。すなわち、冷風乾燥ボックスに入れた生中華麺麺線は約10℃の冷風があてられて乾燥する。この麺線乾燥工程後の生中華麺麺線は、麺線総重量に対して水分が20〜25重量%を含有している。なお、冷風乾燥ボックスは紫外線殺菌装置を備えており、殺菌効果を有している。
【0038】
このように製造された生中華麺は、製造後約30日経過後であっても、美味しく食することができる。また、製造直後の生中華麺であっても、製造から30日経過後の生中華麺であっても、品質の経時変化がほとんどないため、製造直後から賞味期限内であればいつでもどのような用途にでも使用することができる。すなわち、上記生中華麺は、製造直後にラーメンに使用したとしても、製造後30日後に冷やし中華や焼きそばに使用したとしても、美味しく食することができる。なお、品質の経時変化が少ないとは、生中華麺の粘りや腰等の経時変化が少ないということである。
【0039】
さらに、上述のように製造された生中華麺を冷凍してもよい。この際、急速冷凍に限らず、緩慢冷凍により生中華麺を冷凍してもよい。なお、冷凍した生中華麺を調理に使用する際には解凍する必要がある。ただし、この解凍は、自然解凍であっても、急速解凍であってもよい。なお、賞味期限内に冷凍した場合には、さらに賞味期限を延長することができる。
【0040】
(生中華麺の調理例)
次に、生中華麺の調理例について、以下に説明する。以下、直煮込み醤油味ラーメン、冷やし中華、焼きそば、及び鍋煮込みラーメンの調理例にについて説明する。
【0041】
(直煮込み醤油味ラーメン)
まず、直径約21cmの鍋を火にかけ、約200℃になるまで鍋を加熱する。そして、加熱された鍋に適量の油をひき、適量の具材を入れて強火で約10〜20秒間炒める。具材は、肉類、長葱、玉葱、人参等である。好みにより、食塩や胡椒等の調味料を入れる。
【0042】
続いて、炒めた具材の入った鍋の中に500gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に、上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約2分間茹でる。続いて、火を止めた後、濃縮醤油味スープを鍋の中に入れて、スープが均一になるまで混ぜる。そして、鍋の中のものすべてをラーメン容器へ移動させて、チャーシュー、茹でほうれん草、海苔又は茹玉子等の好みの具材を盛り付ける。
【0043】
(冷やし中華)
直径24cmの鍋を火にかけ、鍋の中に約1000gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約2分30秒間茹でる。続いて、茹でた生中華麺を鍋からざるに取り出して冷水で冷やす。さらに、冷水で冷やした生中華麺を氷水で冷やして水切りをする。続いて、冷やし中華用器に冷やした生中華麺を入れて、好みの具材を麺の上に乗せて、冷やし中華用スープをかける。なお、具材としては、例えば、胡瓜、ハム、モヤシ、錦糸玉子、ワカメ、紅しょうが等である。さらに、好みにより洋がらしやマヨネーズ等の調味料を入れてもよい。
【0044】
(焼きそば)
直径24cmの鍋を火にかけ、鍋の中に約1000gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約1分30秒間茹でる。続いて、茹でた生中華麺を鍋からざるに取り出して、冷水で冷やして水切りをする。
【0045】
続いて、フライパンを火にかけ、約200℃になるまでフライパンを加熱する。そして、加熱されたフライパンに適量の油をひき、豚肉やキャベツ等の好みの具材を入れて強火で約10〜20秒炒める。続いて、具材を炒めたフライパンの中に茹でた生中華麺を入れて、さらに炒める。続いて、フライパンの中に適量の焼きそばソースを入れて、焼きそばソースが均一になるように混ぜながら炒める。そして、フライパンの中のものすべてを焼きそば用器に入れて、好みにより刻み海苔や紅しょうが等を乗せて盛り付ける。
【0046】
(鍋煮込みラーメン)
ここでは、上述した生中華麺を冷凍した冷凍生中華麺を使用する。そして、旅館やホテル等の卓上用1/4食タイプのものとして説明する。まず、冷凍生中華麺を自然解凍する。続いて、小型鉄鍋にだし汁200g入れて沸騰させる。そして、沸騰しただし汁の中に解凍した生中華麺30gと適量の好みの具材を入れて、約2〜3分間煮込む。なお、具材は、例えば、海老、イカ、長葱、かまぼこ、ワカメ等である。そして、濃縮スープを適量入れて、味付き茹で玉子を乗せて盛り付ける。
【0047】
なお、鍋煮込みラーメンにも他と同様に冷凍していない生中華麺を使用することもできる。また、冷やし中華等にも冷凍した冷凍生中華麺を使用することもできる。ただし、冷凍生中華麺を使用する際には、まず解凍した方がよい。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラーメン、焼きそば及び冷やし中華等の多用途に使用可能な生中華麺及びその生中華麺の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、ラーメン、焼きそば、冷やし中華等には、それぞれに適した生中華麺を使用していた。これに対して、特開2002−262794号公報には、ラーメン等の中華麺、うどん等の和食麺等の多用途に使用可能な麺について開示されている。これは、麺線にトランスグルタミナーゼ及びアルギン酸を添加したものである。すなわち、トランスグルタミナーゼ及びアルギン酸を添加することにより、腰のある麺になると共に、調理後の茹伸びを抑えることができるというものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−262794号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、特開2002−262794号公報に開示された麺は、小麦粉に対する水分量の割合が非常に多い。例えば、小麦粉100重量部に対して、水分量が38重量部や45重量部等としている。
【0005】
しかし、このように水分量が多い麺は、水分活性により、麺の製造後から時間が経過すると品質が変化する。従って、このような水分量の多い麺は、仮に多用途に使用可能であったとしても、製造後の経過日数によって用途が限られる。例えば、麺製造直後の生中華麺は、粘りはあるが腰が弱いため、うどんや冷やし中華等に使用できるが、ラーメン等には使用できない。また、製造後数日経過した生中華麺は、腰は強くなり茹伸びが遅くなるが粘りがなくなるため、ラーメン等に使用できるが、うどんや冷やし中華等には使用することができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、水分量を減少させることにより麺の品質の経時変化を抑制しつつ、ラーメンや冷やし中華等の多用途に使用できる生中華麺及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、水分量を減少させると共に、トランスグルタミナーゼの添加量を増加させ、さらにかんすいの量を減少させることを思いつき、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする。
【0009】
水分を小麦粉100重量部に対して20〜25重量部と非常に少なくすることにより、生中華麺の水分活性を抑制することができる。これにより、麺製造後の経時変化が非常に少ないため、製造直後であっても、製造から数日経過した場合であっても、用途は限られることない。すなわち、この麺は、麺製造後いつでもラーメン、冷やし中華又は焼きそば等の多用途に使用することができる。さらに、水分活性が抑制されることは、保存性が向上することにもなる。つまり、賞味期限を延長させることができる。
【0010】
また、トランスグルタミナーゼを小麦粉100重量部に対して0.1〜1.0重量部とすることにより、グルテン形成を促進させることができるので、中華麺の腰を強くすることができると共に、調理後における麺の茹伸びを抑制することができる。さらには、澱粉等の溶出を低減することができる。また、本発明の生中華麺は上述のように水分量を減少させているため、小麦粉のグルテン形成が促進されず、麺の腰を確保することができない。しかし、トランスグルタミナーゼを増量することにより、十分な麺の腰を確保することができる。
【0011】
また、かんすいを小麦粉100重量部に対して0.3〜0.6重量部と非常に少ない量としている。これにより、かんすいによる麺茹で用の湯の濁りや苦み等を抑制することができるので、麺茹で用の湯をそのままスープとして使用することができる。また、茹でた後の生中華麺の中に含まれるかんすいの量が非常に少ないため、生中華麺は滑らかに食感と良好な風味を得ることができる。つまり、この生中華麺を直煮込みラーメン又は鍋煮込みラーメンとして使用することができるので、生中華麺の多用途性が向上する。
【0012】
また、生中華麺素材は、さらに、エタノール2.0〜5.0重量部を含有するようにしてもよい。これにより、製造後の生中華麺の保存性をより向上させることができる。
【0013】
また、生中華麺素材を混練して生成される生中華麺生地の温度が20〜30℃の温度範囲となるようにするとよい。生中華麺生地の温度を上記温度範囲にすることで、トランスグルタミナーゼによるグルテン形成がより促進される。すなわち、グルテンが形成されることによる粘りと腰を十分に有する生中華麺が形成できる。そして、水分量を減少させた場合であっても、確実にグルテン形成を行わせることができる。
【0014】
また、生中華麺は、混練工程と、麺帯生成工程と、麺帯熟成工程と、麺線生成工程とからなり、加熱処理することのない製麺方法により製麺されるようにしてもよい。ここで、混練工程は、前記生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する工程である。麺帯生成工程は、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する工程である。麺帯熟成工程は、麺帯生成工程途中または麺帯生成工程後に生中華麺麺帯の温度を20〜30℃の温度範囲に保持して生中華麺麺帯を熟成する工程である。麺線生成工程は、熟成された生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する工程である。
【0015】
このように、生中華麺麺帯の温度を上記温度範囲に保持して、生中華麺麺帯を熟成することにより、トランスグルタミナーゼによるグルテン形成がより促進される。すなわち、グルテンが形成されることによる粘りと腰を十分に有する生中華麺が形成できる。そして、水分量を減少させた場合であっても、確実にグルテン形成を行わせることができる。
【0016】
また、生中華麺は、混練工程と、麺帯生成工程と、麺線生成工程と、麺線乾燥工程とからなり、加熱処理することのない製麺方法により製麺されるようにしてもよい。ここで、混練工程は、生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する工程である。麺帯生成工程は、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する工程である。麺線生成工程は、生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する工程である。麺線乾燥工程は、生中華麺麺線を乾燥させて総重量に対して水分20〜25重量%を含有する生中華麺を生成する工程である。
【0017】
このように生中華麺麺線を乾燥させて生中華麺の総重量に対して水分が上記重量%となるようにすることで、製造された生中華麺の水分活性がより抑制される。つまり、麺製造後の経時変化がより低減することができ、その結果、麺製造後に多用途に使用できる時期がより広がる。さらに、保存性をより向上させることができる。
【0018】
なお、麺線乾燥工程は、5℃〜15℃の温度範囲の風を前記生中華麺線にあてるようにするとよい。これにより、麺線の異常乾燥を防止しつつ、確実にかつ短時間で麺線を乾燥させることができる。また、比較的に低温であるため、乾燥目的に併せて生中華麺の冷却目的を有することにもなる。
【0019】
また、生中華麺は、製麺された後に冷凍してもよい。賞味期間内に冷凍することで、賞味期限を例えば6ヶ月延長することができる。なお、この冷凍は、緩慢冷凍であってもよい。つまり、急速冷凍とする必要がないため、低コスト化を図ることができると共に、家庭においても冷凍することができる。また、解凍する際も自然解凍でよい。このように、緩慢冷凍、自然解凍により行うことができる理由は、生中華麺の品質の経時変化が非常に少ないためである。このように冷凍した生中華麺は、例えば、旅館やホテル等の鍋煮込み料理として最適なものである。
【0020】
また、本発明の生中華麺の製造方法は、小麦粉100重量部とかんすい0.3〜0.6重量部と水分20〜25重量部とトランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する混練工程と、生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する麺帯生成工程と、生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺を生成する麺線生成工程とを備え、加熱処理することのない生中華麺を製造することを特徴とする。この製造方法により製造された生中華麺は、上述した効果を奏することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
【0022】
本発明の生中華麺は、小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺されている。
【0023】
ここで、かんすいとは、例えば、炭酸カリウムからなるものである。その他、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムとを混合したものや、さらに水質改良としてリン酸塩類を加えたもの等がある。そして、かんすいは、好ましくは、0.3〜0.5重量部とするのが望ましい。これにより、かんすいによる麺茹で用の湯の濁りや苦み等を抑制することができるので、麺茹で用の湯をそのままスープとして使用することができる。さらに、茹でた後の生中華麺の中に含まれるかんすいの量が非常に少ないため、生中華麺はより滑らかな食感と良好な風味が得られる。そして、0.1重量部以上とすることにより、調理された生中華麺のこしを十分に確保することができ、生中華麺の色つやを良くすることができる。
【0024】
また、水分は、好ましくは、20〜23重量部である。水分をより少なくすることにより、水分活性を抑制することができる。これにより、生中華麺は、麺製造後いつでも多用途に使用することができる。さらに、保存性を向上させることができる。
【0025】
また、トランスグルタミナーゼは、好ましくは、0.1〜0.5重量部とするのが望ましい。これにより、グルテン形成をより促進させることができるので、麺の腰を強くすることができると共に、調理後における麺の茹伸びを抑制することができる。さらに、麺の粘りを適切にすることもできる。また、澱粉やかんすい等の溶出を低減することができる。
【0026】
また、加熱処理とは、約70℃以上の熱を加える処理のことである。そして、本発明の生中華麺は、加熱処理を行っていないため、α化度はほぼ0%である。
【0027】
また、本発明の生中華麺の生中華麺素材は、エタノール2.0〜5.0重量部を含有するするようにしてもよい。このエタノールは、純度に限定されることはない。例えば、無水エタノール(99.9%以上)、変性高純度エタノール(67〜95%)又は67%未満の低純度エタノール等である。好ましくは、99%以上の無水エタノールである。そして、このエタノールは、好ましくは、2.0〜4.0重量部とするのが望ましい。
【0028】
また、混練工程では、例えば、真空ミキサーや、常圧ミキサー等により、生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する。この混練工程は、例えば、生中華麺素材が25kgの場合には、7〜15分間行う。そして、混練して生成された生中華麺生地の温度は約25℃を目標とするのが好ましい。すなわち、生中華麺生地の温度が23〜27℃の温度範囲となることが好ましい。これにより、グルテン形成がより促進される。
【0029】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
【0030】
(生中華麺素材)
生中華麺素材の一例としては、以下に示す材料及び配合からなる。
【0031】
小麦粉 ・・・ 25kg(100重量部)
かんすい ・・・ 125g(0.5重量部)
食塩 ・・・ 250g(1.0重量部)
乳化油脂 ・・・ 250g(1.0重量部)
トランスグルタミナーゼ ・・・ 75g(0.3重量部)
色粉(黄色) ・・・ 25g(0.1重量部)
エタノール(99%) ・・・ 750g(3.0重量部)
水 ・・・ 5750g(23重量部)
なお、小麦粉は日清製粉の麺遊記を使用し、かんすいは炭酸ナトリウムを主体としたオリエンタル酵母の青かんすいを使用し、乳化油脂は理研ビタミンのスーパーフレンヂ−Mを使用し、トランスグルタミナーゼは味の素のコシキープを使用し、色粉はクチナシ系を使用している。
【0032】
(生中華麺の製造方法)
次に、生中華麺の製造方法について、例をあげて説明する。まず、上述の材料及び配合からなる生中華麺素材を準備する。そして、この生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する(混練工程)。この混練工程は、生中華麺生地の最終生成温度が約25℃となるように水の温度を調整しながら、減圧ミキサーにより−500mmHgで回転速度100min−1で約10分間行う。
【0033】
続いて、混練工程にて生成された生中華麺生地を、直径300mmのロール2本により、厚さが約10mmの帯状の生中華麺麺帯を生成する。生成された2枚の生中華麺麺帯を、直径300mmのロール2本により、生中華麺麺帯を複合する。(複合工程)(麺帯生成工程)。なお、複合された生中華麺麺帯の厚さは、約10mmとなる。
【0034】
続いて、複合された生中華麺麺帯を巻き取り、筒状にする。そして、筒状にした状態で、25℃の温度に保持された部屋にて約60分間熟成する(麺帯熟成工程)。
【0035】
続いて、熟成された生中華麺麺帯を圧延する(圧延工程)(麺帯生成工程)。圧延は、圧延率が50〜20%となるように、径の異なるロールにより数段階に分けて行う。すなわち、圧延率が徐々に小さくなるように行う。例えば、まず、直径が300mmのロールにより圧延率が約50%となるように圧延する。その後、直径が240mmのロールにより圧延率が約40%となるように圧延する。そして、直径が180mmのロールにより圧延率が約30%となるように圧延する。そして、直径が150mmのロールにより圧延率が約25%となるように圧延する。最後に、直径120mmのロールにより圧延率が約20%となるように圧延する。圧延工程終了時の生中華麺麺帯の厚さは、約1.3mmとなる。
【0036】
続いて、#20角の切刃を使用して、生中華麺麺帯を麺幅約1.2mmに切出して、生中華麺麺線を生成する(麺線生成工程)。なお、切刃の種類に応じて、生中華麺麺線の麺幅を調節することができる。
【0037】
続いて、生成された生中華麺麺線を冷風乾燥ボックスの中に約3分間入れて乾燥させる(麺線乾燥工程)。この冷風乾燥ボックスは、内部に約10℃の温度の冷風を発生する装置である。すなわち、冷風乾燥ボックスに入れた生中華麺麺線は約10℃の冷風があてられて乾燥する。この麺線乾燥工程後の生中華麺麺線は、麺線総重量に対して水分が20〜25重量%を含有している。なお、冷風乾燥ボックスは紫外線殺菌装置を備えており、殺菌効果を有している。
【0038】
このように製造された生中華麺は、製造後約30日経過後であっても、美味しく食することができる。また、製造直後の生中華麺であっても、製造から30日経過後の生中華麺であっても、品質の経時変化がほとんどないため、製造直後から賞味期限内であればいつでもどのような用途にでも使用することができる。すなわち、上記生中華麺は、製造直後にラーメンに使用したとしても、製造後30日後に冷やし中華や焼きそばに使用したとしても、美味しく食することができる。なお、品質の経時変化が少ないとは、生中華麺の粘りや腰等の経時変化が少ないということである。
【0039】
さらに、上述のように製造された生中華麺を冷凍してもよい。この際、急速冷凍に限らず、緩慢冷凍により生中華麺を冷凍してもよい。なお、冷凍した生中華麺を調理に使用する際には解凍する必要がある。ただし、この解凍は、自然解凍であっても、急速解凍であってもよい。なお、賞味期限内に冷凍した場合には、さらに賞味期限を延長することができる。
【0040】
(生中華麺の調理例)
次に、生中華麺の調理例について、以下に説明する。以下、直煮込み醤油味ラーメン、冷やし中華、焼きそば、及び鍋煮込みラーメンの調理例にについて説明する。
【0041】
(直煮込み醤油味ラーメン)
まず、直径約21cmの鍋を火にかけ、約200℃になるまで鍋を加熱する。そして、加熱された鍋に適量の油をひき、適量の具材を入れて強火で約10〜20秒間炒める。具材は、肉類、長葱、玉葱、人参等である。好みにより、食塩や胡椒等の調味料を入れる。
【0042】
続いて、炒めた具材の入った鍋の中に500gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に、上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約2分間茹でる。続いて、火を止めた後、濃縮醤油味スープを鍋の中に入れて、スープが均一になるまで混ぜる。そして、鍋の中のものすべてをラーメン容器へ移動させて、チャーシュー、茹でほうれん草、海苔又は茹玉子等の好みの具材を盛り付ける。
【0043】
(冷やし中華)
直径24cmの鍋を火にかけ、鍋の中に約1000gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約2分30秒間茹でる。続いて、茹でた生中華麺を鍋からざるに取り出して冷水で冷やす。さらに、冷水で冷やした生中華麺を氷水で冷やして水切りをする。続いて、冷やし中華用器に冷やした生中華麺を入れて、好みの具材を麺の上に乗せて、冷やし中華用スープをかける。なお、具材としては、例えば、胡瓜、ハム、モヤシ、錦糸玉子、ワカメ、紅しょうが等である。さらに、好みにより洋がらしやマヨネーズ等の調味料を入れてもよい。
【0044】
(焼きそば)
直径24cmの鍋を火にかけ、鍋の中に約1000gの水を入れて沸騰させる。そして、沸騰した湯の中に上述のように生成された生中華麺110gを入れて、生中華麺をほぐしながら約1分30秒間茹でる。続いて、茹でた生中華麺を鍋からざるに取り出して、冷水で冷やして水切りをする。
【0045】
続いて、フライパンを火にかけ、約200℃になるまでフライパンを加熱する。そして、加熱されたフライパンに適量の油をひき、豚肉やキャベツ等の好みの具材を入れて強火で約10〜20秒炒める。続いて、具材を炒めたフライパンの中に茹でた生中華麺を入れて、さらに炒める。続いて、フライパンの中に適量の焼きそばソースを入れて、焼きそばソースが均一になるように混ぜながら炒める。そして、フライパンの中のものすべてを焼きそば用器に入れて、好みにより刻み海苔や紅しょうが等を乗せて盛り付ける。
【0046】
(鍋煮込みラーメン)
ここでは、上述した生中華麺を冷凍した冷凍生中華麺を使用する。そして、旅館やホテル等の卓上用1/4食タイプのものとして説明する。まず、冷凍生中華麺を自然解凍する。続いて、小型鉄鍋にだし汁200g入れて沸騰させる。そして、沸騰しただし汁の中に解凍した生中華麺30gと適量の好みの具材を入れて、約2〜3分間煮込む。なお、具材は、例えば、海老、イカ、長葱、かまぼこ、ワカメ等である。そして、濃縮スープを適量入れて、味付き茹で玉子を乗せて盛り付ける。
【0047】
なお、鍋煮込みラーメンにも他と同様に冷凍していない生中華麺を使用することもできる。また、冷やし中華等にも冷凍した冷凍生中華麺を使用することもできる。ただし、冷凍生中華麺を使用する際には、まず解凍した方がよい。
Claims (9)
- 小麦粉100重量部と、かんすい0.3〜0.6重量部と、水分20〜25重量部と、トランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を加熱処理することなく混練して製麺したことを特徴とする生中華麺。
- 前記生中華麺素材は、さらに、エタノール2.0〜5.0重量部を含有することを特徴とする請求項1記載の生中華麺。
- 前記生中華麺素材を混練して生成される生中華麺生地の温度が20〜30℃の温度範囲としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の生中華麺。
- 前記生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する混練工程と、
前記生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する麺帯生成工程と、
前記麺帯生成工程途中または前記麺帯生成工程後に前記生中華麺麺帯の温度を20〜30℃の温度範囲に保持して前記生中華麺麺帯を熟成する麺帯熟成工程と、
熟成された前記生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する麺線生成工程とからなり、
加熱処理することのない製麺方法により製麺されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の生中華麺。 - 前記生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する混練工程と、
前記生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する麺帯生成工程と、
前記生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺麺線を生成する麺線生成工程と、
前記生中華麺麺線を乾燥させて総重量に対して水分20〜25重量%を含有する生中華麺を生成する麺線乾燥工程とからなり、
加熱処理することのない製麺方法により製麺されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の生中華麺。 - 前記麺線乾燥工程は、5℃〜15℃の温度範囲の風を前記生中華麺線にあてることを特徴とする請求項5記載の生中華麺。
- 前記製麺された後に冷凍されたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の生中華麺。
- 前記冷凍は、緩慢冷凍であることを特徴とする請求項7記載の生中華麺。
- 小麦粉100重量部とかんすい0.3〜0.6重量部と水分20〜25重量部とトランスグルタミナーゼ0.1〜1.0重量部の割合からなる生中華麺素材を混練して生中華麺生地を生成する混練工程と、
前記生中華麺生地を圧延して所定の麺厚の帯状の生中華麺麺帯を生成する麺帯生成工程と、
前記生中華麺麺帯を所定の麺幅に切出して線状の生中華麺を生成する麺線生成工程とを備え、
加熱処理することのない生中華麺を製造することを特徴とする生中華麺の製造方法。
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JP2015130809A (ja) * | 2014-01-10 | 2015-07-23 | 株式会社カンノ | 電子レンジ調理用生中華麺の製造方法 |
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JP2019193677A (ja) * | 2019-08-19 | 2019-11-07 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 生中華麺及び生中華麺の製造方法 |
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- 2003-03-14 JP JP2003070240A patent/JP2004275056A/ja active Pending
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