JPH06253652A - 全稈投入型コンバインの刈取収穫構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 刈取収穫部３における穀稈導入経路幅内に、
刈取収穫部３の先端部から掻き込みリール７のタイン１
８の移動軌跡内へ後上がり状に穀稈を案内する案内手段
２２を配設してある全稈投入型コンバインの刈取収穫構
造。 【効果】 例えば背丈の低い作物や倒伏した作物が穀稈
導入経路幅内に導入された場合であっても、穀稈導入経
路幅内に配設された案内手段によって、掻き込みリール
のタインの移動軌跡内に入り込むように作物が立ち上げ
られるから、作物の掻き込みが確実になり、よって、作
物がうまく刈取収穫部に導入されずに刈取収穫部等で押
し倒される等の不具合の発生を解消できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、刈取対象の穀稈を刈取
部へ導入するために横軸芯周りで回転駆動される穀稈掻
き込み用の掻き込みリールを備えた全稈投入型コンバイ
ンの刈取収穫構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、この種の全稈投入型コンバイ
ンの刈取収穫構造としては、例えば特開平４−３１１６
１９号公報に開示されているように、穀稈導入経路を間
においた状態で左右一対の固定分草具を刈取収穫部の先
端部に設けるとともに、側面視で固定分草具の後方上方
位置に穀稈掻き込み用の掻き込みリールを穀稈導入経路
幅とほぼ同幅に構成して配設しているものが知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
造のものでは、左右一対の固定分草具同士の間は穀稈導
入経路に形成していたので、穀稈導入の障害とならない
ように、何も障害物が無い構造にしていた。しかしなが
ら、上記従来構造では、植立穀稈の刈取処理部への導入
がリールによる掻き込みだけでなされるものであるか
ら、比較的背丈の低い作物や大きく倒伏した作物のよう
に、リール下端部の地上高さより低く位置する作物で
は、リールのタインによる掻き込みがなされにくく、こ
のため、刈取収穫部を構成するケース底面部で押し倒さ
れたりする作物が発生する虞れがあった。本発明は、上
記実情に鑑みてなされたものであって、背丈の低い作物
や倒伏した作物等であっても確実に掻き込みできる全稈
投入型コンバインの刈取収穫構造の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる全稈投入
型コンバインの刈取収穫構造は、上記目的を達成するた
めに、刈取収穫部における穀稈導入経路幅内に、前記刈
取収穫部の先端部から掻き込みリールのタインの移動軌
跡内へ後上がり状に穀稈を案内する案内手段を配設して
あることを特徴構成とする。かかる特徴構成による作用
・効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】即ち、例えば背丈の低い作物や倒伏した作物が
穀稈導入経路幅内に導入された場合であっても、穀稈導
入経路幅内に配設された案内手段によって、掻き込みリ
ールのタインの移動軌跡内に入り込むように作物が立ち
上げられるから、作物の掻き込みが確実になされる。

【０００６】

【発明の効果】従って、掻き込みリールに確実に作物が
掻き込まれることになるので、作物が上手く刈取収穫部
に導入されずに刈取収穫部で押し倒される等の不具合の
発生が解消されるに至った。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図３に、全稈投入型コンバインを示している。こ
の全稈投入型コンバインは、左右一対のクローラ走行装
置１，１に支持された機体フレーム２の前端部に横軸芯
周りで上下揺動自在に刈取収穫部としての刈取前処理部
３を装備するとともに、機体フレーム２に脱穀装置４、
操縦部５、原動部、穀粒回収部６等を搭載して構成して
いる。

【０００８】刈取前処理部３は、図１乃至図３に示すよ
うに、植立穀稈を掻き込んで刈り取るための掻き込みリ
ール７及びバリカン型刈取装置８、刈り取られた穀稈を
後方に載置搬送するベルト式のフロントコンベア１６、
後方に搬送された穀稈を機体横幅方向の中間部位に寄せ
るオーガ９、寄せ集められた穀稈を脱穀装置４に搬送す
る搬送コンベア１０をプラットホーム１１に装備して構
成している。このプラットホーム１１の前端部の左右側
板部には左右一対の固定分草具１２，１２を設けてい
る。

【０００９】前記掻き込みリール７は、側面形状が六角
形のかご形に構成してあり、プラットホーム１１から前
方に上下揺動自在に延出した左右一対の支持アーム１３
の前端にわたって駆動軸１５を介して架設してある。そ
して、その六角形の頂部に、リール回転に拘らず常に下
向き姿勢となる複数のタイン１８‥を左右適当間隔をも
って装備してある。

【００１０】前記両固定分草具１２，１２の間の穀稈導
入経路には、複数個の案内手段としてのガイド体２２を
並設している。このガイド体２２は、刈取装置８のフィ
ンガー部８ａの基端部の下面部にボルト２３で連結した
状態で前方に延出した支持杆２４と、その支持杆２４の
前端部に連設した板バネ２５と、下向きに弾性付勢した
この板バネ２５の前端部に連設したソリ体２６と、この
ソリ体２６より後方上方に向けて延出した三本のガイド
棒２７‥とで構成している。三本のガイド棒２７‥のそ
れぞれは後方ほど互いに離間する末広がり状に設けら
れ、その三本のうちの一本は他の二本を左右側方に位置
させた状態で他の二本よりも急な後上がり傾斜姿勢に構
成している。さらに、その中央の一本のガイド棒２７
は、地面近くのソリ体２６からその後端部がわが側面視
で前記掻き込みリール７のタイン１８の移動軌跡内に位
置するように構成している。尚、図中、２８は、ソリ体
２６の先端部に前下がり状に設けた小分草体であって、
先端が地面に没入し得るようにしているとともに、２９
は、前記フィンガー部８ａに先端から外嵌し得るキャッ
プであって、このキャップ２９は支持杆２４に固着した
ものであり、ガイド体２２の姿勢保持を確実にしてい
る。

【００１１】次に、オーガ９の後方の搬送コンベア１０
へ刈取穀稈を案内する箇所に設けられたスクレーパ３０
の構造について簡単に説明する。図１及び図２に示すよ
うに、スクレーパ３０は、搬送コンベア１０へ穀稈を導
く導入口３１の前方のオーガ９を支持するプラットホー
ム１１底面部に敷設された側面視Ｌ字状のアングル材で
構成しており、導入口３１の左右に振り分け配置され、
導入口３１に臨む端部３０ａ，３０ａを後がわに傾斜さ
せて、穀稈の引っ掛かりをなくし、滞留することを抑制
している。

【００１２】本発明は、次のように実施しても良い。 （イ）案内手段を、上記のようにガイド棒で構成するの
に代えて、板状体を末広がり状に湾曲形成して構成した
ものを適用すること。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】刈取収穫部の要部を示す縦断側面図

【図２】刈取収穫部の要部を示す横断平面図

【図３】コンバインを示す全体側面図

【符号の説明】

３ 刈取収穫部 ７ 掻き込みリール １８ タイン ２２ 案内手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 刈取収穫部（３）における穀稈導入経路
   幅内に、前記刈取収穫部（３）の先端部から掻き込みリ
   ール（７）のタイン（１８）の移動軌跡内へ後上がり状
   に穀稈を案内する案内手段（２２）を配設してある全稈
   投入型コンバインの刈取収穫構造。