JPH06247899A - テレフタル酸の連続エステル化方法 - Google Patents
テレフタル酸の連続エステル化方法Info
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- JPH06247899A JPH06247899A JP3852393A JP3852393A JPH06247899A JP H06247899 A JPH06247899 A JP H06247899A JP 3852393 A JP3852393 A JP 3852393A JP 3852393 A JP3852393 A JP 3852393A JP H06247899 A JPH06247899 A JP H06247899A
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Abstract
分とするスラリーを反応帯域に供給して連続的にエステ
ル化させるに際し、反応帯域へのスラリー供給路に液体
密度計を設置してスラリー密度を測定することによっ
て、スラリー中のテレフタル酸に対するエチレングリコ
ールのモル比を連続的に検知し、該モル比に基づいてエ
ステル化反応を制御することを特徴とするテレフタル酸
の連続エステル化方法。 【構成】 テレフタル酸の連続エステル化反応における
エステル化反応率の変動が避けられることにより、次の
重縮合反応条件の設定が容易となり、結果として、製品
ポリマーの品質が向上する。
Description
ングリコールとをエステル化する方法に関する。
造方法として、近年、テレフタル酸(以下「TPA」と
いう)とエチレングリコール(以下「EG」という)と
を直接エステル化し、ビス(β−ヒドロキシエチル)テ
レフタレート及び/又はその低重合体(以下「BHE
T」という)を得、これを更に重縮合する直接重合法が
広く採用されている。
マーを得るためには、BHETのエステル化率を十分に
制御することが重要である。エステル化反応の制御法と
して、原料のTPAとEGのモル比を一定にすることが
考えられるが、通常、粉体状のTPAを高精度で計量供
給することは困難であり、通常1〜3%の誤差は除きが
たい。
プリングして酸価とケン化価とを測定することによって
求めることができるが、このような人手によって分析す
る方法ではプロセスの自動化に対応することができない
ばかりか分析に要する時間だけ対応に遅れが生じ、反応
率を一定に維持することは難しい。そこで、この問題を
解決するための方法として、例えば、反応帯域の気相ガ
ス全縮液の屈折率、あるいは、反応ガスの電気伝導度を
測定してエステル化反応を制御する方法が提案されてい
る(特開昭55−79349、特開昭60−10412
5)。
方法の組み合わせだけでは反応系の諸条件に起因する影
響及び機器計量精度の限界により、必ずしも反応を完全
に制御できるわけではなかった。
エステル化反応帯域に供給されるTPAとEGを主成分
とするスラリー中のTPAとEGのモル比とスラリー密
度との相関に着目し、スラリー密度を測定することによ
り、エステル化反応を制御することが可能であることを
見い出し本発明に到達した。
主成分とするスラリーを反応帯域に供給して連続的にエ
ステル化させるに際し、反応帯域へのスラリー供給路に
液体密度計を設置してスラリー密度を測定することによ
って、スラリー中のTPAに対するEGのモル比を連続
的に検知し、該モル比に基づいてエステル化反応を制御
することを特徴とするテレフタル酸の連続エステル化方
法に存する。
けるエステル化の方法としては、通常、BHETの存在
する反応槽にTPAとEGとからなるスラリーを連続的
に供給して、通常は多段の連続反応槽、好ましくは2段
の反応槽を用いて連続的にエステル化させる方法が用い
られる。BHETには、一部TPAとEGの残基以外の
成分を含有していてもよく、また、BHETは公知の任
意の方法によって得られたものでもよいが、前記方法に
よって得られたものをそのまま用いることが好ましい。
TPAのモル比は通常1.2〜2.0、好ましくは1.
4〜1.8、最適には1.5〜1.7とするのが好まし
い。このスラリーには一部にTPA以外のジカルボン酸
成分、例えば、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等、あるい
はEG以外の他のグリコール成分、例えば、テトラメチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール等が、通常、30モル%を超
えない程度含まれていてもよい。
(以下「DEG」という)濃度を抑制するために、通常
ゲージ圧0.5kg/cm2 以下、好ましくは0.15
kg/cm2 以下で行う。また、エステル化反応の温度
は通常220〜270℃、好ましくは230〜260
℃、最適には240〜260℃である。220℃未満で
は実質的にエステル化反応が進行せず、一方、270℃
超えるとDEG濃度が増大して共に好ましくない。
Tの反応率は通常90%以上、好ましくは90〜98
%、最適には94〜96%であるが、得られたBHET
の反応率が変動することによって重縮合工程における重
縮合反応速度が変動し、得られるポリエステルの品質が
ばらつくので、高品質のポリエステルを得るにはエステ
ル化反応率の一定なBHETを安定して製造することが
必要不可欠となる。
応帯域へのスラリー供給路に液体密度計を設置してオン
ラインでスラリー密度を測定する点に特徴を有する。ス
ラリー密度とスラリー中のEG/TPAモル比は相関関
係があり、例えば図1のような関係図が得られる。そこ
で、スラリー密度を測定することによりEG/TPAモ
ル比を連続的検知し、該モル比に基づいてエステル化反
応を制御することが可能となる。また、スラリー密度の
測定間隔は特に制約はないが、好ましくは5〜15分間
の測定値を移動平均値化してEG/TPAのモル比を連
続的に算出し、制御するのが最も安定的に制御できる。
ーの流れを阻害しないオンラインタイプであれば特に種
類は限定されない。一般的に知られている液体密度計と
しては、振動管またはダイヤフラムの固有振動数が測定
流体の密度変化に応じて反比例して変化することを応用
した振動式、光の全反射角が通過路の測定流体密度によ
り変わることを応用した光屈折式、γ線の減衰率を応用
した放射線式等があり、測定精度がよく、かつ測定範囲
が広い振動式が特に好ましい。
体を整流で流す流路をもつ様に、好ましくは密度計装置
前後500mm程度を直管状とすること、液体の流速の
影響を最小限にすべく一定流量を流す様な設備とするこ
と、できるだけ圧力と温度に対する影響を小さくする構
造であること、さらには周囲の振動を最小限とする構造
であることが望まれる。また、その必要測定範囲は、通
常600〜1600kg/m3 、好ましくは1300〜
1350kg/m3 であり、必要測定精度は、通常0.
8kg/m3 以上、好ましくは0.5kg/m3 以上で
ある。
G/TPAモル比に基づいてエステル化反応を制御する
手段は特に限定はなく、反応帯域あるいはTPAとEG
からなるスラリーを調製するためのスラリー槽へのエチ
レングリコールの供給速度の調節、反応温度、反応圧力
の調整等を単独あるいは組み合わせることにより達成さ
れる。このうち、特に好ましい制御方法としては、TP
AとEGとからなるスラリーの調製工程においてEGの
供給量を調節することにより行うものである。スラリー
槽ではTPA粒子の溶解を充分にするために、攪拌混合
下、通常、常温から100℃の温度範囲でスラリーが調
製される。EGの供給量の検知方法としては一般の流量
計でよく、好ましくはオーバル流量計あるいはマイクロ
モーション流量計がよい。
量をTPAとのスラリーとして第1反応器に供給しても
よいが、各反応器に分割供給するようにし、各々のEG
の供給速度を調節してもよい。例えば、反応器を2段に
分割し、第1反応器にEGとTPAを主成分とするスラ
リーを供給するとともに、別にEGを第2反応器に分割
供給するようになし、別添のEGの供給速度を調節する
方法が例示される。
発明はその要旨を越えない限り、実施例に限定されるも
のではない。
/TPAのモル比が目標1.51からなるスラリーを
3.4Ton/Hrで連続供給し、反応温度260℃、
反応圧力1.5気圧で反応させた(目標エステル化反応
率85.0%)。次に、第2段エステル化反応槽に第1
段反応槽で生成したBHETスラリーを2.6Ton/
Hrで供給し、また、EGを150kg/Hで供給し、
反応温度260℃、反応圧力1.05気圧で反応させた
(目標エステル化反応率95.0%)。
tron Transducers社製、Type78
40液体密度計)にてスラリー密度を測定し、10分間
の測定値を移動平均値化して該算出値が1343kg/
m3 (スラリーモル比1.51)になるようにEG供給
量を制御した。なお、エステル化反応率は、反応物を4
時間間隔でサンプリングして酸価とケン価とを測定し、
下記の式より求めた。
PAのモル比が1.51±0.01、第1段後のエステ
ル化反応率が85.0±0.5%、第2段後のエステル
化反応率が95.0±0.3%で推移した。
に行った所、供給スラリーのEG/TPAのモル比は
1.51±0.03、第1段後のエステル化反応率が8
5.0±1.0%、第2段後のエステル化反応率が9
5.0±0.5%であった。
モル比の制御が可能となり、従来問題であったモル比変
動に起因するエステル化反応率の変動が避けられること
により、次の重縮合反応条件の設定が要易となり、結果
として、製品ポリマーの品質が向上する。
比との関係を示す図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 テレフタル酸とエチレングリコールとを
主成分とするスラリーを反応帯域に供給して連続的にエ
ステル化させるに際し、反応帯域へのスラリー供給路に
液体密度計を設置してスラリー密度を測定することによ
って、スラリー中のテレフタル酸に対するエチレングリ
コールのモル比を連続的に検知し、該モル比に基づいて
エステル化反応を制御することを特徴とするテレフタル
酸の連続エステル化方法。 - 【請求項2】 テレフタル酸とエチレングリコールとを
スラリー槽に供給し、得られたスラリーを反応帯域に供
給して連続的にエステル化させるに際し、反応帯域への
スラリー供給路に液体密度計を設置してスラリー密度を
測定することによって、スラリー中のテレフタル酸に対
するエチレングリコールのモル比を連続的に検知し、該
モル比に基づいてスラリー槽へのエチレングリコールの
供給速度を調節することによりエステル化反応を制御す
ることを特徴とするテレフタル酸の連続エステル化方
法。 - 【請求項3】 エステル化反応帯域を2段に分割し、第
1反応帯域にエチレングリコールとテレフタル酸を主成
分とするスラリーを供給するとともに、別にエチレング
リコールを第2反応帯域に分割供給するようになし、別
添のエチレングリコールの供給速度を調節することを特
徴とする請求項1のテレフタル酸の連続エステル化方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03852393A JP3336658B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | テレフタル酸の連続エステル化方法 |
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JP03852393A Expired - Lifetime JP3336658B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | テレフタル酸の連続エステル化方法 |
Country Status (1)
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JP2006160881A (ja) * | 2004-12-07 | 2006-06-22 | Nippon Ester Co Ltd | ポリエチレンテレフタレートの製造方法 |
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KR101539979B1 (ko) * | 2013-11-08 | 2015-07-29 | 애경화학 주식회사 | 폴리에틸렌테레프탈레이트 수지 제조시 발생되는 폐기물인 폴리에틸렌테레프탈레이트 올리고머를 재활용한 불포화폴리에스테르 수지 제조방법 |
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-
1993
- 1993-02-26 JP JP03852393A patent/JP3336658B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN114341097A (zh) * | 2020-06-05 | 2022-04-12 | 株式会社Lg化学 | 用于控制二酯类组合物的连续生产过程中的反应的方法 |
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