JPS60120839A - テレフタル酸とエチレングリコ−ルとのスラリ−の連続供給法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はテレフタル酸（以下Ｔ’Ｐ　Ａという。）とエ
チレングリコール（以下ＥＧという。）とのスラリーの
連続供給法に関し、さらに詳しくはエステル化反応槽へ
供給するスラリーのＴＰＡとＥＧとのモル比を一定に制
御することによりエステル化反応系中のＴＰＡとＥＣと
のモル比を安定させ、エステル化反応生成物（以下オリ
ゴマーという。）のエステル化反応率のバラツキを減少
させる方法に関する。

繊維やフィルム、樹脂に用いられるポリエチレレンテレ
フタレートの製造方法として、従来、ジメチルテレフタ
レートを原料とする方法が採用されていたが、近年、高
純度ＴＰＡの製造が可能となったため、ＴＰＡとＥＧと
を直接エステル化する方法が広く採用されるようになっ
てきた。従来一般に行われている回分法に比べ連続法の
方が経済的にも製品品質の均一性の点からも非常に有利
であり、連続法が広く採用されている。

この方法は従来のジメチルテレフタレートを原料とする
方法に比較して、ＴＰＡのエステル化反応が触媒を加え
なくてもかなり速やかに進行するので、一般的に耐熱分
解性に優れた高分子量ポリエステルが容易に得られると
いう特徴を有し、さらに従来法と異なりエステル化工程
でメタノールを留去２回収、精製する設備が不要であり
、省エネルギーの面でも有利である。

しかし、ＴＰＡはＥＣに離溶であるためエステル化反応
は１通常、不均一系のスラリー状態で行わなければなら
ず、そのため特別な工夫を必要とする。また、エステル
化反応中に反応温度、圧力等の変動、供給する原料比率
の変動等種々の要因によりエステル化反応率が一定せず
、オリゴマー中のエーテル結合の生成量が変動し、最終
的に得られるポリエステル中のジエチレングリコール含
有量もバラツキが大きくなる等の問題点もある。

エステル化反応の進行状況は１通常、生成する水の留出
量で判定するか、あるいは反応系中より反応物を採取し
１反応率を測定してＴＰＡあるいはＥＧの供給量を調整
することよりエステル化反応を制御する方法が採用され
ているが、前者では留出する水とＥＧの組成が逐次変化
するため、一定量が連続的に留出せず９組成の変動も大
きい。

一方、後者の場合はエステル化反応率を測定し。

結果が判明する時点と試料採取時との間にタイムラグが
あり、エステル化反応率を精度よく制御するには限界が
あった。この問題を解決するためいくつかの提案がなさ
れている。例えば、エステル化反応物の電気伝導度を測
定してエステル化反応率を制御する方法（特開昭４８−
１０３５３７号）があるが、温度変化や電極詰まり等に
より、精度よく安定して制御することが回能で、満足な
方法とはし１えない。

ＴＰＡとＥＧとのスラリーを連続的にエステル化反応槽
に供給してエステル化反応を実施するに際し、エステル
化反応率が設定値に対し比較的大きく変動するのは、主
に、ＴＰＡ供給が精度よく行われないことによるもので
ある。例えば、　ＴＩＩＡのスラリー調製槽への供給を
スクリューコンベアで行う場合、ＴＰＡがスクリューや
ケーシングに付着、脱落を繰り返すことにより、スラリ
ー調製槽への実際の供給量が設定値に対し数％変動する
ことはさけ雛い。

本発明はこのような好ましくない現象から生ずるオリゴ
マーの反応率の変動を解消する方法を提供するものであ
り、ＴＰＡとＰ、Ｇとのスラリーをスラリー調製槽で調
製してエステル化反応槽に連続的に供給するにあたり、
スラリー調製槽の攪拌機にトルクメータを設置してトル
クを検知し、トルクの変動に応じてスラリー調製槽へ供
給するＴＰＡ及び／又はＥＧの量を制御することにより
エステル化反応槽に供給するスラリーのＴＰＡとＥＧの
モル比を常時一定に保持することを特徴とするものであ
る。

本発明を図面に従って具体的に説明する。

第１図は本発明の実施態様を示したものである。

サイロ１に貯えられたＴＰＡはロータリーバルブ２によ
りスクリューコンベア３へ供給される。このスクリュー
コンベア３へ供給されたＴＰＡは重量をロードセルにて
測定された後、スラリー調製槽４に供給される。一方、
ＥＣは流量コントロール弁７．流量計８．熱交換器９を
経てスラリー調製槽４に供給される。スラリー調製槽４
でＴＰＡとＥＧとを攪拌機５により均一に混合してスラ
リーを調製する。得られたスラリーは送液ポンプ１１に
よりエステル化反応槽１２に供給される。このスラリー
供給量はエステル化反応槽１２での必要量に応じて、送
液ポンプ１１の回転数を増減して制御される。ＴＰＡの
供給量をスクリューコンベア３内のロードセルにて測定
し、この値をＴＰＡ重量コントローラ１３に送り、設定
重−量と供給重量を比較する。同時にこの値はモル比演
算器１５に送られる。

またスラリー調製槽４の攪拌機（モータ）５に設けたト
ルクメータ６はスラリーのトルクを常時検出しこの値を
モル比演算器１５に送る。モル比演算器１５では前記し
たＴＰＡ重量コントローラ１３及びトルクメータ６の値
を演算処理する。この値をロータリーバルブ２及びＴＰ
Ａ重量コントローラ１３を介してスクリューコンベア３
に送り、ロータリーバルブ２．スクリューコンベア３の
回転数を調整してＴＰＡ重量を制御する。

ＥＧの供給量は次のようにして制御する。すなわち、ス
ラリー調製槽４の液面を設定値に保持するため、液面計
１６により液面を測定し、この値をＥＧ流量コントロー
ラ１４に送り、ＥＧ流量コントローラ１４は設定液面の
範囲を保持するＥＧ量を計算するようにＥＧ流量コント
ロール弁７の開度を調整してＥＧ量を制御する。

また１本発明ではＥＧ／ＴＰＡのモル比が低下してスラ
リー調製槽の攪拌トルクが高くなった場合にはその信号
を前記ＥＧ流量コントロール弁７に与えて、その開度を
さらに制御できる。

また、スラリー調製槽４の温度を温度計１７により測定
し、この値を温度コントローラ１８に送り。

温度コントローラ１８はスラリー調製槽４を設定温度に
保持するように熱交換器９の温度コントロール弁１０の
開度を調整し、熱媒の流量を制御してスラリー調製槽の
温度を設定範囲にコントロールする。これにより、温度
変動によるトルク変動を抑えることができる。

本発明において、ＥＣ／ＴＰＡモル比の設定範囲は１．
０〜２．０．また、スラリー調製槽の温度は６０℃以上
が好ましい。

第２図はＴＰＡとＥＧとのスラリーの見掛は粘度と温度
の関係を示したもので、　（イ）はＥＧ／ＴＰＡモル比
１．０．　（ロ）は同じ＜　１．５．　（ハ）は同じ＜
　２．０．　（ニ）は同じ＜２．５の場合を示す。

図から明らかなように、スラリーのモル比のわずかな変
化が粘度差として拡大され９攪拌トルク変化量が精度よ
く検知可能なモル比２．０以下の範囲が好ましく、一方
、スラリー調製槽４の温度はスラリーの粘度が十分高く
、スラリーのモル比のわずかな変化が粘度差として拡大
され、攪拌トルクの変化量が精度よく検知可能な６０℃
以上の範囲が好ましいめである。

ＥＧ／ＴＰＡモル比が２．０を超えたり、あるいはスラ
リー調製槽の温度が６０℃未満では、スラリーのモル比
の変化が粘度差として現れにくいので、攪拌トルクの変
化が精度よく検出できず、好ましくない。なお、ＥＣ／
ＴＰＡモル比が１．０未満の場合にはスラリー自体の流
動性が著しく損なわれるので連続エステル化自体がスム
ーズに行かず論外である。

本発明の方法でスラリーを供給することによりスラリー
のモル比変化はほとんどなくなり、このためオリゴマー
のエステル化反応率の変化も微小な幅となって安定した
操業性を維持して制御が可能となる。

以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。

なお、スラリーのＥＧ／ＴＰＡモル比は、スラリーをア
ルカリ水溶液に還流下に溶解し、冷却後過剰のアルカリ
を酸で逆滴定してＴＰＡ量をめ残りをＥＧｔとして算出
した。また、エステル化反応率は、常法によってオリゴ
マーの酸価とケン化価とを測定して算出した。

実施例及び比較例 第１図に示した装置を用いて、ＴＰＡ及びＥＧの供給量
の設定をＴＰＡ１６６重量部（１，０モル部）に対し８
０９３重量部（１，５モル部）の割合とし、連続的にス
ラリー調製槽へ供給してスラリーを調製した。スラリー
調製槽の攪拌モータに設けたトルクメータの設定値を２
．６２に−とし、前記したＴＰＡ／ＥＧ供給量によるス
ラリーのトルク変化を検知してモル比演算器にフィード
バックし。

モル比演算器で演算処理した値に対応してロータリーバ
ルブ、スクリューコンベアの回転数を調整してＴＰＡ供
給量を微調整し、ＥＧ／ＴＰＡのモル比を制御した。こ
の間トルクメータの変化に対応する時間にスラリーを採
取し、ＥＧ／ＴＰＡのモル比を測定した。

なお、スラリー調製槽の内湯は８０℃にコントロールし
た。

このようにして調製されたスラリーを送液ポンプにより
連続的に抜き出し、エステル化反応槽に供給してエステ
ル化反応を行った。反応中は４時間ごとにオリゴマーを
採取し１反応率を測定した。

スラリー調製槽の攪拌トルク、ＥＧ／ＴＰＡモル比、エ
ステル化反応率の測定結果（１０日間運転したときの変
動幅）を第１表に示した。

なお、比較のためスラリー調製槽のトルクを測定せず、
ＴＰＡ供給量の微調整を行わなかった他は実施例と同じ
操作を行った結果を第１表に示した。

上記のごとく本発明の方法を採用することによりエステ
ル化反応を安定して連続的に行うことができた。

第１表

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施態様を示すフローシート。 第２図はＴＰＡ、！：ＥＧとのスラリーの温度と粘度と
の関係を示す図である。 １：ＴＰＡサイロ、４ニスラリ−調製槽。 ５：攪拌機、６：トルクメータ。 ’７：ＥＧ流量コントロール弁、８：ＥＧ流量針。 １２：エステル化反応槽、・ １３：ＴＰＡ重量コントローラ。 １４：ＥＧ流量コントローラ、１５：モル比演算器。 特許出願人　日本エステル株式会社 代理人児玉雄三 ５０　１００’Ｃ 瀘　良 策２図 手続補正書働式） ％式％ １、事件の表示 特願昭５８−２２７９５８号 ２、発明の名称 テレフタル酸とエチレングリコールとのスラリーの連続
供給へ法 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 住所　愛知県岡崎市日名北町４番地１ 代表者　中　井　茂 ４、代理人 ５、補正命令の日付 昭和５９年２月８日 （発送日　昭和５９年２月２８日） ６、補正の対象 明細書全文 ７、補正の内容 明細書の浄書（内容に変更なし）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）テレフタル酸とエチレングリコールとのスラリー
   をスラリー調製槽で調製してエステル化反応槽に連続的
   に供給するにあたり、スラリー調製槽の攪拌機にトルク
   メータを設置してトルクを検知し、トルクの変動に応じ
   てスラリー調製槽へ供給するテレフタル酸及び／又はエ
   チレングリコールの量を制御することによりエステル化
   反応槽へ供給するスラリーのテレフタル酸とエチレング
   リコールとのモル比を常時一定に保持することを特徴と
   するテレフタル酸とエチレングリコールとのスラリーの
   連続供給法。