JPH0624746A - 変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体ゾル及びその製造法 - Google Patents

変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体ゾル及びその製造法

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JPH0624746A
JPH0624746A JP4179869A JP17986992A JPH0624746A JP H0624746 A JPH0624746 A JP H0624746A JP 4179869 A JP4179869 A JP 4179869A JP 17986992 A JP17986992 A JP 17986992A JP H0624746 A JPH0624746 A JP H0624746A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ZrO2/SnO2 として0.02〜1.0 の重
量比と4〜50ミリミクロンの粒子径を有する SnO2-ZrO2
複合体コロイド粒子を核として、その表面を、 0.5〜10
0 のWO3/SnO2重量比と 2〜7 ミリミクロンの粒子径を有
するWO3-SnO2複合コロイド粒子で被覆した構造の粒子か
らなる変性された SnO2-ZrO2複合体の安定なゾル及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の変性された SnO2-ZrO2複合体水性ゾ
ルの製造方法は、(a)4〜50ミリミクロンのSnO2水性ゾル
とオキシジルコニウム塩水溶液をZrO2/SnO2 0.02〜1.0
の重量比に混合し、(b) その混合液を60〜200 ℃で 0.1
〜50時間加熱してSnO2とZrO2の複合体のゾルを造り、
(c) この(b) で得たゾルをWO3-SnO2複合体のゾルと混合
し、そして(d) 得られた混合物から陰イオン交換体によ
りアニオンを除くことからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物コロイド粒
子の表面を2〜7ミリミクロンの酸化タングステン−酸
化第二スズ複合体のコロイド粒子で被覆することによっ
て形成された粒子径ほぼ 4.5〜60ミリミクロンの変性コ
ロイド粒子のゾルの改良に関する。本発明のゾルは、プ
ラスチックレンズの表面に施されるハードコート剤の成
分として、その他種々の用途に用いられる。
【0002】
【従来の技術】既に種々の金属酸化物のゾルが知られて
いる。近年多用されるようになってきたプラスチックレ
ンズの表面を改良するために、この表面に適用されるハ
ードコート剤の成分として、高い屈折率を有する金属酸
化物のゾルが用いられている。
【0003】例えば、特公昭63-37142号公報には、Al、
Ti、Zr、Sn、Sb等の金属酸化物の1〜300 ミリミクロン
粒子を含有させたハードコート剤が記載されている。特
公昭50-40119号公報にはSi:Sn のモル比が2〜1000:1で
あるケイ酸−スズ酸複合ゾルが提案されている。酸化タ
ングステン単独の安定なゾルは未だ知られていないが、
珪酸塩の添加によって得られるWO3:SiO2:M2O(但し、M
はアルカリ金属原子又はアンモニウム基を表わす。)モ
ル比が4〜15:2〜5:1 であるゾルが、特開昭54-52686号
公報に提案されている。
【0004】特開平3-151038号公報には、酸化タングス
テン−酸化スズ複合体のゾルが開示されている。このゾ
ルは、2〜100 のWO3/SnO2重量比に酸化タングステンと
酸化スズを含有し、そしてM2O(M は、アルカリ金属原
子、アンモニウム基又はアミン分子を表す。) を WO3
SnO2の合計に対して0.02〜0.7 のモル比に含有する。特
開平3-217230号公報には、4〜50ミリミクロンの粒子径
を有する原子価3、4又は5の金属酸化物のコロイド粒
子を核として、その表面が WO3/SnO2 重量比0.5 〜100
であって粒子径2〜7ミリミクロンの酸化タングステン
−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子で被覆されること
によって形成された粒子径 4.5〜60ミリミクロンの変性
金属酸化物コロイド粒子からなり、そしてこれら全金属
酸化物を2〜50重量%含む安定なゾルが提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】けれども、これら従来
の金属酸化物ゾル、特にカチオン性の金属酸化物ゾルを
ハードコート剤の成分として用いると、得られたハード
コート剤の安定性が充分でないのみならず、このハード
コート剤の硬化皮膜の透明性、密着性、耐候性等も充分
でない。
【0006】Sb2O5 ゾルをハードコート剤成分として用
いる場合には、Sb2O5 の屈折率が1.65〜1.70程度である
から、レンズのプラスチック基材の屈折率が 1.6以上の
ときには、もはやこのSb2O5 ゾルでは硬化被膜の屈折率
が充分に向上しない。上記特開昭54-52686号公報に記載
の酸化タングステンのゾルは、タングステン酸塩の水溶
液を脱陽イオン処理することにより得られるタングステ
ン酸の水溶液に珪酸塩を加えることにより得られが、強
酸性においてのみ安定であり、また、これをハードコー
ト剤の成分として用いても、塗膜の屈折率を向上させる
効果は小さい。
【0007】上記特公昭50-40119号公報に記載のケイ酸
−スズ酸複合ゾルは、ケイ酸アルカリとスズ酸アルカリ
の混合水溶液を脱陽イオン処理することにより得られる
が、上記同様、ハードコート剤の成分として用いても、
やはり塗膜の屈折率を向上させる効果は小さい。上記特
開平3--151038 号公報に記載の酸化タングステン−酸化
スズ複合体ゾルのコロイド粒子は、 1.8〜1.9 の屈折率
を有し、これを含有させたハードコート膜は耐擦傷性、
透明性、密着性等に優れるが、耐水性が充分でない。
【0008】上記特開平3-217230号公報に記載の変性金
属酸化物ゾルのコロイド粒子は、屈折率が 1.7以上であ
り、このゾルをプラスチックレンズ用のハードコート剤
の成分として用いると、要求されるハードコート膜の性
能、例えば、耐擦傷性、透明性、密着性、耐水性、耐候
性などの性能をほぼ満足する事ができる。しかし、この
変性金属酸化物コロイド粒子の核粒子が酸化第二スズゾ
ルの場合には、このゾルを用いて得られたハードコート
膜は紫外線を浴びたときに黄変しやすい。
【0009】本発明は、核としてのコロイド粒子を酸化
タングステン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子で被
覆することにより得られるタイプのコロイド粒子のゾル
であって、紫外線を浴びても着色を起こさず、しかも高
い屈折率を有するコロイド粒子の安定なゾル及びその製
造方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明ゾルは、酸化第二
スズのコロイド粒子と酸化ジルコニウムのコロイド粒子
とがこれら酸化物の重量に基づいてZrO2/SnO2 として0.
02〜1.0 の比率に結合した構造と 4〜50ミリミクロンの
粒子径を有する酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体
コロイド粒子を核としてその表面が、 0.5〜100 のWO3/
SnO2重量比と2〜7ミリミクロンの粒子径を有する酸化
タングステン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子で被
覆されることによって形成された粒子径 4.5〜60ミリミ
クロンの変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
合体コロイド粒子からなり、そしてこれら全金属酸化物
を2〜50重量%含む安定なゾルである。
【0011】この本発明のゾルの製造方法は、下記 (a)
工程、(b) 工程、(c) 工程及び (d)工程からなる。 (a) 4 〜50ミリミクロンの粒子径を有する酸化第二スズ
のコロイド粒子をその酸化物SnO2として 0.5〜50重量%
の濃度に含有する酸化第二スズ水性ゾルと、ZrO2として
0.5〜50重量% 濃度のオキシジルコニウム塩の水溶液と
を、これらに基づくZrO2/SnO2 として0.02〜1.0 の重量
比率に混合する工程、(b) (a) 工程によって得られた混
合液を60〜200 ℃で 0.1〜50時間加熱することにより、
4.5〜60ミリミクロンの粒子径を有する酸化第二スズ−
酸化ジルコニウム複合体水性ゾルを生成させる工程、
(c) (b) 工程で得られ酸化第二スズ−酸化ジルコニウム
複合体水性ゾルを、それに含まれるZrO2とSnO2の合計と
して 100重量部と、2〜7ミリミクロンの粒子径と0.5
〜100 のWO3/SnO2重量比を有する酸化タングステン−酸
化第二スズ複合体ゾルを、これに含まれる WO3とSnO2
合計として 2〜100 重量部の比率に0〜100 ℃で混合す
ることにより、 4.5〜60ミリミクロンの粒子径を有する
変成された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性
ゾルを生成させる工程、及び(d) (c) 工程で得られた変
成された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾ
ルを陰イオン交換体と接触させることにより、当該ゾル
中に存在するアニオンを除去する工程。
【0012】本発明のゾルの製造に用いられる酸化タン
グステン−酸化第二スズ複合体水性ゾル及びその製造方
法は公知のものでよく、例えば、上記特開平3-217230号
公報に記載されている。この酸化タングステン−酸化第
二スズ複合体ゾルの好ましい濃度は1重量%以上であ
り、特に10〜30重量%程度が好ましい。この好ましい酸
化タングステン−酸化第二スズ複合体の水性ゾルは、通
常1〜9のpHを示し、無色の、透明又はほぼ透明な液
である。そして、室温では3ケ月以上、60℃でも1ケ
月以上安定であり、このゾル中に沈降物が生成すること
がなく、また、このゾルは増粘したり、ゲル化を起こす
ようなことはない。
【0013】本発明ゾルの製造に用いられる核粒子とし
ての酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体コロイド粒
子のゾルは、上記 (a)工程と (b)工程からなる方法によ
って得られる。(a) 工程に用いられる酸化第二スズのコ
ロイド粒子は、公知の方法、例えば、イオン交換法、解
膠法、加水分解法、反応法等と呼ばれる方法により、約
4〜50ミリミクロン程度の粒子径を有するコロイド粒
子のゾルの形態で容易につくることができる。
【0014】上記イオン交換法の例としては、スズ酸ナ
トリウムのようなスズ酸塩を水素型陽イオン交換樹脂で
処理する方法、或いは塩化第二スズ、硝酸第二スズのよ
うな第二スズ塩を水酸基型陰イオン交換樹脂で処理する
方法が挙げられる。上記解膠法の例としては、第二スズ
塩を塩基で中和するか、或いはスズ酸を塩酸で中和させ
ることにより得られる水酸化第二スズゲルを洗浄した
後、酸又は塩基で解膠する方法が挙げられる。上記加水
分解法の例としては、スズアルコキシドを加水分解する
方法、或いは塩基性塩化第二スズの如き塩基性塩を加熱
下加水分解した後、不要の酸を除去する方法が挙げられ
る。上記反応法の例としては、金属スズ粉末と酸とを反
応させる方法が挙げられる。
【0015】この酸化第二スズゾルの媒体は、水、親水
性有機溶媒のいずれでもよいが、媒体が水である水性ゾ
ルが好ましい。好ましい酸化第二スズ水性ゾルとして
は、そのpHが 0.2〜11程度のpHを示す安定なものがよ
い。安定な酸化第二スズ水性ゾルの例としては、アミン
等の有機塩基で安定化されたアルカリ性のゾルが挙げら
れる。本発明の目的が達成される限り、酸化第二スズゾ
ルには、任意の成分、例えば、ゾルの安定化のためのア
ルカリ性物質、酸性物質、オキシカルボン酸等が含まれ
ていてもよい。用いられる酸化第二スズゾルの濃度とし
ては、酸化第二スズとして 0.5〜50重量%程度でよい
が、この濃度は低い方がよく、好ましくは1〜30重量%
である。
【0016】(a) 工程に用いられるオキシジルコニウム
塩としては、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジル
コニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコ
ニウムなどのオキシ有機酸ジルコニウム、オキシ炭酸ジ
ルコニウム等が例示される。これらのオキシジルコニウ
ム塩は固体又は水溶液として用いることができるが、Zr
O2として 0.5〜30重量%程度の水溶液として用いるのが
好ましい。オキシ炭酸ジルコニルの如き水に不溶の塩
も、これと混合される酸化第二スズ水性ゾルが酸性ゾル
の場合には使用することができる。
【0017】(a) 工程における酸化第二スズ水性ゾルと
オキシジルコニウム塩との混合は、0〜100 ℃、好まし
くは室温〜60℃で、攪拌下に行うことができる。そし
てこの混合は、酸化第二スズ水性ゾルにオキシジルコニ
ウム塩を加えてもよく、或いはオキシジルコニウム塩水
溶液に酸化第二スズゾルを加えてもよいが、後者の方が
好ましい。この混合は充分行われる必要があり、好まし
くは、上記攪拌を 0.5〜3時間程度行うことにより達成
できる。上記酸化第二スズ水性ゾルとオキシジルコニウ
ム塩とはZrO2/SnO2 重量比として0.02〜1.0 に混合する
のが好ましく、そして混合後の液がZrO2とSnO2の合計濃
度 0.5〜30重量% を有するように混合するのが好まし
い。
【0018】(b) 工程では、上記 (a)工程で得られた混
合液が、60〜200 ℃で 0.1〜50時間加熱される。この
(b)工程によって、本発明のゾルの製造に用いられる酸
化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾルが得られ
る。本発明の、酸化タングステン−酸化第二スズ複合体
のコロイド粒子によって変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウムの複合コロイド粒子のゾルは、この酸化第
二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾルと前記酸化タ
ングステン−酸化第二スズ複合体水性ゾルとから、更
に、 (c)工程と (d)工程を経て造られる。
【0019】(c) 工程では、この酸化第二スズ−酸化ジ
ルコニウム複合体ゾルをその金属酸化物 (ZrO2分とSnO2
分の合計) として100重量部と、上記酸化タングステ
ン−酸化第二スズ複合体ゾルをその金属酸化物(WO3分と
SnO2分の合計) として2〜100 重量部とが、好ましくは
強撹拌下に混合される。(c) 工程の混合は、0〜100
℃、好ましくは、室温〜60℃で行うのが好ましい。そし
てこの混合は、5〜60分程度で終了させることができ
る。また、この混合では、これによって得られるべき変
性されたコロイド粒子のゾルが、ZrO2分とSnO2分と WO3
分とSnO2分とを合計2〜40重量%を含有するように、上
記酸化タングステン−酸化第二スズ複合体ゾルの濃度と
量及び酸化スズ−酸化ジルコニウム複合体ゾルの濃度と
量が採用される。
【0020】(c) 工程での混合によって生じた変性され
たコロイド粒子は、電子顕微鏡によって観察することが
でき、ほぼ 4.5〜60ミリミクロンの粒子径を有する。上
記混合によって得られたゾルは、ほぼ1〜9のpHを有す
るが、 (a)工程で用いられたオキシジルコニウム塩に由
来する塩化物イオン、硝酸根、酢酸根などのアニオンを
多く含有し、透明性も低い。
【0021】(d) 工程では、(c) 工程によって得られた
ゾルからその中のアニオンが除かれる。このアニオンの
除去は、好ましい濃度、例えば、1〜10重量% のゾルを
陰イオン交換体と接触させることにより行うことができ
る。陰イオン交換体としては、水酸基型陰イオン交換樹
脂、例えば、市販品のアンバーライト410 の如き強塩基
性の水酸基型陰イオン交換樹脂が好ましい。ゾルと陰イ
オン交換体との接触によるアニオンの除去としては、10
0 ℃以下、好ましくは室温〜60℃位の温度に保たれたゾ
ルを上記陰イオン交換樹脂のカラムに通す方法が好まし
い。
【0022】(d) 工程でのアニオンの除去により、3〜
11のpHと、良好な透明性と、充分な安定性とを有する本
発明の変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合
体水性ゾルを得ることができる。(d) 工程により得られ
たゾルの濃度を更に高めたいときには、最大約50重量%
の濃度まで、常法、例えば、蒸発法、限外濾過法等によ
りゾルを濃縮することができる。また、ゾルのpHを調
整したい時には、この濃縮後に、アルカリ金属、アンモ
ニウム等の水酸化物、アミン、オキシカルボン酸等をゾ
ルに加えることによって行うことができる。特に、ゾル
中の全金属酸化物濃度が10〜40重量%であるゾルは実用
性に富む。
【0023】上記 (d)工程、或いはその後に付加された
工程によって得られた水性ゾルの水媒体を、親水性有機
溶媒で置換することによりオルガノゾルが得られる。こ
の置換は、蒸留法、限外濾過法等通常の方法により行う
ことができる。この親水性有機溶媒の例としてはメチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、N,N'-
ジメチルアセトアミド等の直鎖アミド類;N-メチル-2-
ピロリドン等の環状アミド類;エチルセロソルブ、エチ
レングリコール等のグリコール類等が挙げられる。
【0024】
【作用】酸化第二スズは、紫外線を浴びると、褐色ある
いは青緑色を呈する酸化第一スズに還元されるが、酸化
第二スズと酸化ジルコニウムの複合体コロイド粒子は、
意外なことに、紫外線を浴びても着色を起こさない。こ
の意外な効果は、酸化第二スズと酸化ジルコニウムの複
合体コロイド粒子の構造によるものと考えられる。
【0025】酸化第二スズゾルとオキシジルコニウム塩
水溶液の混合液を60〜200 ℃で加熱すると、オキシジル
コニウム塩が加水分解し、そして数ミリミクロン以下の
微小酸化ジルコニウムコロイド粒子が生成する。生成し
た酸化ジルコニウムの微小コロイド粒子は酸化第二スズ
ゾルのコロイド粒子と結合し合うことによって、本発明
のゾルの製造に用いられる核粒子としての酸化第二スズ
と酸化ジルコニウムの複合体コロイド粒子が形成され
る。そしてこの結合は、酸素原子を介してSn原子とZ
r原子との結合、即ち、−Sn−O−Zr−O−Sn−
で表される結合であるから、酸化第二スズと酸化ジルコ
ニウムの複合体コロイド粒子が紫外線を浴びても、粒子
の着色の原因となる酸化第二スズの酸化第一スズへの還
元が著しく抑制されるために、粒子の着色が殆ど起こら
ないと考えられる。
【0026】けれども、酸化第二スズゾルとオキシジル
コニウム塩水溶液の混合液を加熱する際の温度が 200℃
より高いと、100 ミリミクロン以上の粒子径を有する凝
集粒子が生成し易い。また、この加熱温度が60℃より低
いと上記加水分解が充分に進行し難く、そして加熱の時
間が0.1 時間より短いときにもやはり好ましい酸化第二
スズと酸化ジルコニウムの複合体コロイド粒子が生成し
難い。この加熱を50時間以上続けることは不要であり、
ゾルの生産効率を低下せしめる。
【0027】酸化第二スズゾルとオキシジルコニウム塩
水溶液の混合液中のZrO2分とSnO2分の比率も重要であ
る。このZrO2/SnO2 の重量比が0.02未満では、酸化第二
スズコロイド粒子と結合する酸化ジルコニウムの微小コ
ロイド粒子の数の比率が小さく、生成した複合体コロイ
ド粒子は紫外線を浴びたとき、着色を起こし易い。この
ZrO2/SnO2 の重量比が0.02より大きいことが重要である
が、1.0 以上に高めても上記改良の効果が向上しない。
【0028】本発明に用いられる酸化第二スズ−酸化ジ
ルコニウム複合体ゾルは、充分な安定性を有することが
好ましい。この複合コロイド粒子の径が 4ミリミクロン
未満のとき、複合体ゾルのpHが 0.1より低いとき、或い
は複合体ゾル中の酸化第二スズと酸化ジルコニウムの合
計の濃度が50重量%以上のとき、それらゾルは不安定に
なり易い。
【0029】また、ゾルのpHが12以上では、複合体コロ
イド粒子中の酸化第二スズ成分が液中へ溶出し易くなる
ため好ましくない。酸化第二スズと酸化ジルコニウムの
合計の濃度が 0.5重量%未満である複合体ゾルは、特別
望まれる場合を除き工業製品として実用的ではない。上
記酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合コロイド粒子は
陽に帯電しており、酸化タングステン−酸化第二スズ複
合体のコロイド粒子は負に帯電している。従って、 (c)
工程では、この陽に帯電している酸化第二スズ−酸化ジ
ルコニウム複合コロイド粒子の周りに負に帯電している
酸化タングステン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子
が電気的に引き寄せられ、そして陽帯電のコロイド粒子
を核としてその表面上に化学結合によって酸化タングス
テン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子が結合する。
そしてこの陽帯電の核粒子の表面を酸化タングステン−
酸化第二スズ複合体が覆ってしまうことによって、変性
された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合コロイド粒
子が生成するものと考えられる。本発明による酸化タン
グステン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子によって
表面が被覆された変性された酸化第二スズ−酸化ジルコ
ニウム複合体のコロイド粒子がゾル中で負に帯電してい
ることも、このような粒子の生成機構によるものと考え
られる。
【0030】けれども、(c) 工程での混合の際、混合成
分のゾルに由来する WO3分とSnO2分の合計量が、他方の
混合成分のゾルに由来するZrO2分とSnO2分の合計 100重
量部に対し2重量部より少ないと、変性されたゾルは安
定性に乏しい。このことは、酸化タングステン−酸化第
二スズ複合体のコロイド粒子による酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合コロイド粒子の核表面の被覆が不充分
となり、生成コロイド粒子の凝集が起こり易く、生成ゾ
ルを不安定ならしめるものと考えられる。従って、混合
すべき酸化タングステン−酸化第二スズ複合体コロイド
粒子の量は、核粒子の全表面を覆う量より少なくてもよ
いが、安定な変性された粒子のゾルを生成せしめるに必
要な最小量以上の量が必要である。この表面被覆に用い
られる量を越える量の酸化タングステン−酸化第二スズ
複合体コロイド粒子が上記混合に用いられたときには、
得られたゾルは、酸化タングステン−酸化第二スズ複合
体コロイド粒子のゾルと、生じた変性された酸化第二ス
ズ−酸化ジルコニウム複合コロイド粒子のゾルの安定な
混合ゾルに過ぎない。従って、用いられる酸化タングス
テン−酸化第二スズ複合体のコロイド粒子の WO3分とSn
O2分の合計量は、核粒子のZrO2分とSnO2分の合計 100重
量部に対し 100重量部以下が好ましい。
【0031】本発明による変性された酸化第二スズ−酸
化ジルコニウム複合体水性ゾルは、1〜9のpHを有する
ことが好ましい。このゾルのpHが1より低いとそのよう
なゾルは不安定となり易い。また、このゾルのpHが9を
越えると、核粒子を覆っている酸化タングステン−酸化
第二スズ複合体が液中に溶解し易い。更に変性されたゾ
ル中の全金属酸化物濃度が50重量%を越えるときにに
も、このようなゾルは不安定となり易い。工業製品とし
て好ましい濃度は10〜40重量%程度である。
【0032】酸化タングステン−酸化第二スズ複合体コ
ロイド粒子は、高温では加水分解を受け易いから、(c)
工程での混合、(d) 工程での陰イオン交換処理、(d) 工
程後の濃縮、pH調整、溶媒置換等の際には、液温は 100
℃以下、好ましくは60℃以下に保たれる。
【0033】
【実施例】
実施例1 この例では、本発明のゾルの製造に用いられる酸化第二
スズゾルが調製された。金属スズ粉末と塩酸水溶液と過
酸化水素水溶液との反応により得られた比重1.420 、pH
0.40 、撹拌直後の粘度 32cp 、SnO2含量 33.0 重量
%、HCl 含量2.56重量%、電子顕微鏡により観測された
紡錘状コロイド粒子径10ミリミクロン以下、BET法に
よる粒子の比表面積 120m2/g、この比表面積からの換
算粒子径7.2 ミリミクロン、米国コールター社製N4
置よる動的光散乱法粒子径 107ミリミクロン、淡黄色透
明という性状の酸化第二スズ水性ゾル 200gを水1800g
に分散させて、希釈ゾルを得た。
【0034】次いで、この希釈ゾル全量にイソプロピル
アミン 0.8gを加えた後、得られた液を水酸基型陰イオ
ン交換樹脂充填のカラムに通すことにより、アルカリ性
の酸化第二スズ水性ゾル2240gを得た。このアルカリ性
の酸化第二スズ水性ゾルは安定であり、コロイド色を呈
しているが、透明性が非常に高く、比重1.029 、pH 9.8
0 、粘度 1.4cp、SnO2含量2.95重量%、イソプロピルア
ミン含量0.036 重量%であった。
【0035】実施例2 この例では、本発明のゾルの製造に用いられる酸化タン
グステン−酸化第二スズゾル複合体水性ゾルが調製され
た。タングステン酸ナトリウム (Na2WO4・2H2O) 240gを
水3200g に溶かすことにより、WO3 濃度4.88重量% のタ
ングステン酸ナトリウムの水溶液3440g を得た。
【0036】次いで、この水溶液を水素型陽イオン交換
樹脂充填のカラムに通すことにより、タングステン酸の
水溶液4450g(比重 1.033、pH 1.53)を得た。別途調製さ
れたSnO2濃度15.0重量%のスズ酸ナトリウム(Na2SnO3)
水溶液366gを、上記タングステン酸水溶液3440g と混合
することにより、酸化タングステン−酸化第二スズ複合
体水性ゾル (I) 3806gを得た。このゾル (I)は、比重1.
042、pH 7.02 を有していた。
【0037】次いで、このゾル (I)を水素型陽イオン交
換樹脂のカラムに通すことにより酸性の酸化タングステ
ン−酸化第二スズ複合体水性ゾル (I) 5860gを得た。こ
のゾルは、比重 1.032、pH 1.82 、WO3 含有量2.87重量
%、SnO2含有量 0.94 重量%、WO3/SnO2重量比 3.07 を
有していた。この酸性の酸化タングステン−酸化第二ス
ズ複合体水性ゾル (I) 5860gに、上記スズ酸ナトリウム
水溶液413gを混合することにより、酸化タングステン−
酸化第二スズ複合体水性ゾル (II) 6273g を得た。この
ゾルは、比重 1.044、pH 7.26 を有していた。
【0038】次いでこのゾル (II) を水素型陽イオン交
換樹脂充填のカラムに通すことにより、酸性の酸化タン
グステン−酸化第二スズ複合体水性ゾル (II) 7566g を
得た。このゾルは、比重 1.032、pH 2.07 、WO3 含有量
2.22重量%、SnO2含有量 1.55 重量%、WO3/SnO2重量比
1.44 を有していた。この酸性の酸化タングステン−酸
化第二スズ複合体水性ゾル (II) 7566g に、上記スズ酸
ナトリウム水溶液 455g を混合することにより、酸化タ
ングステン−酸化第二スズ複合水性ゾル (III) 8001gを
得た。このゾル (III)は、比重 1.040、pH 7.56 を有し
ていた。
【0039】次いでこのゾルに水 22000g を加えること
により、希釈ゾルを得た。この希釈ゾルを、水素型陽イ
オン交換樹脂充填のカラムに通すことにより、酸性の酸
化タングステン−酸化第二スズ複合体水性ゾル (III)を
得た。このゾルは、比重 1.013、pH2.61、粘度 1.5cp、
WO3 0.77 重量% 、SnO2 0.85 重量%、WO3/SnO2重量比
0.92を有していた。
【0040】実施例3 (a) 工程 試薬のオキシ塩化ジルコニウム (ZrOCl2・8H2O) を水に
溶解することにより、ZrO2濃度 1.0重量% のオキシ塩化
ジルコニウム水溶液を調製した。実施例1で調製された
アルカリ性の酸化第二スズ水性ゾル 3410g (SnO2として
100.6g) に、撹拌下、上記オキシ塩化ジルコニウム水溶
液300gを室温で添加し、1時間撹拌を続行することによ
り、ZrO2/SnO2 重量比0.03、pH 3.23 を有する混合液を
得た。
【0041】(b) 工程 (a) 工程で得た混合液を、撹拌下、85℃で3時間加熱す
ることにより、酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体
水性ゾル 3710gを得た。このゾルは、SnO22.71重量%、
ZrO2 0.081重量%、pH 2.82 を有していた。 (c) 工程 実施例2で調製した酸性の酸化タングステン−酸化第二
スズ複合体水性ゾル (III) 1920g (WO3 とSnO2の合計 3
1.1g) に、撹拌下、室温で上記(b) 工程で得た酸化第二
スズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 3710gを15分で
添加し、更に30分間撹拌を続行することにより、白濁し
た水性ゾルを得た。
【0042】この白濁した水性ゾルは、全金属酸化物を
2.39 重量% 含有し、 pH 2.75であった。 (d) 工程 (c) 工程で得た白濁した水性ゾル5630g を、水酸基型陰
イオン交換樹脂アンバーライト410 を充填したカラムに
室温で通すことにより、変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体水性ゾル6450g を得た。このゾル
は、全金属酸化物含有量 2.08 重量%、pH 8.42 を有
し、コロイド色は呈しているが、透明性は良好であっ
た。
【0043】(e) 工程 (d) 工程で得た変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニ
ウム複合体水性ゾルを、分画分子量5万の限外濾過膜を
装備した濃縮装置で室温で濃縮することにより、高濃度
の変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水
性ゾル820gを得た。このゾルは、比重 1.17 、pH 8.20
、粘度 3.0cp、全金属酸化物含有量16.3重量%を有す
るで安定なゾルであった。
【0044】(f) 工程 上記高濃度の変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウ
ム複合体水性ゾル820gに、撹拌下、室温で酒石酸 2.7g
、ジイソブチルアミン 3.7g 及び消泡剤(サンノプコ
社製SNディフォーマー483)1滴を加え、1時間撹拌する
ことにより、pH 7.02 の調整ゾルを得た。
【0045】この調整ゾルをロータリーエバポレーター
中に投入し、これに減圧下、液温30℃以下でメタノール
10リットルを少しずつ加えながら、ゾルから水を留去す
ることにより、変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニ
ウム複合体メタノールゾル440gを得た。上記(f) 工程で
得られたゾルは、比重 1.088、粘度 4.3cp、全金属酸化
物 30.4 重量%、水分 1.2重量%、水と等重量に混合し
たときのpH 7.94 、電子顕微鏡観察による粒子径は10〜
15ミリミクロンであった。そしてコロイド色を呈し、透
明性が高く、室温で3カ月放置後も沈降物の生成、白
濁、増粘等の異常は認められず安定であった。このゾル
の乾燥物の屈折率は 1.78 であった。
【0046】実施例4 (a) 工程 試薬のオキシ塩化ジルコニウム (ZrOCl2・8H2O) を水に
溶解することにより、ZrO2濃度 2.0重量% のオキシ塩化
ジルコニウム水溶液を調整した。このオキシ塩化ジルコ
ニウム水溶液 2155gに、撹拌下、室温で、実施例2で調
製したアルカリ性の酸化第二スズ水性ゾル 9735g(SnO2
として287g) を添加し、2時間撹拌を続行することによ
り、ZrO2/SnO2 重量比 0.15 、pH 1.50 を有する混合液
を得た。この混合液は、コロイド色を呈しているが、透
明性は良好であった。
【0047】(b) 工程 (a) 工程で得た混合液を、撹拌下、90℃で5時間加熱
することにより、酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合
体水性ゾル 11890g を得た。このゾルは、SnO2 2.41 重
量%、ZrO2 0.36 重量%、pH 1.45 を有し、コロイド色
は呈しているが、透明性は良好であった。
【0048】(c) 工程 実施例2で調製した酸性の酸化タングステン−酸化第二
スズ複合体水性ゾル (III) 6110gに、撹拌下、室温で上
記(b) 工程で得た酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合
体水性ゾル 11890g を20分で添加し、更に30分間撹拌を
続行することにより、pH 1.45 、全金属酸化物含有量
2.38 重量%の白濁した水性ゾルを得た。
【0049】(d) 工程 (c) 工程で得た白濁した水性ゾル18000gを、水酸基型陰
イオン交換樹脂アンバーライト410 を充填したカラムに
室温で通すことにより、変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体水性ゾル21000gを得た。このゾル
は、全金属酸化物含有量 2.04 重量%、pH 9.00 を有
し、コロイド色は呈しているが、透明性は良好であっ
た。
【0050】(e) 工程 (d) 工程で得られた変性された酸化第二スズ−酸化ジル
コニウム複合水性ゾルを、実施例3と同様にして濃縮す
ることにより、高濃度の変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体水性ゾル 1810gを得た。このゾル
は、比重 1.260、pH 8.18 、粘度 24.0cp 、全金属酸化
物含有量 23.6 重量%を有し、安定なゾルであった。
【0051】(f) 工程 上記(e) 工程で得た高濃度の変性された酸化第二スズ−
酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 465g に、撹拌下、室
温で酒石酸 2.2g 、ジイソブチルアミン 3.3g及び消泡
剤(サンノプコ社製SNディフォーマー483)1滴を加え、
1時間撹拌することにより、pH 8.22 の調整ゾルを得
た。
【0052】この調整ゾルをロータリーエバポレーター
に投入し、これに減圧下、液温30℃以下でメタノール9
リットルを少しずつ加えながら、ゾルから水を留去する
ことにより、変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウ
ム複合メタノールゾル 348gを得た。上記 (f)工程で得
たゾルは、比重 1.103、粘度 3.2cp、全金属酸化物含有
量31.5重量%、水分含有量 0.62 重量%、水と等重量に
混合したときのpH 7.90 、電子顕微鏡観察による粒子径
は10〜15ミリミクロンであった。このゾルは、コロイド
色を呈し、透明性が高く、室温で3ケ月放置後も沈降物
の生成、白濁、増粘などの異常は認められず安定であっ
た。このゾルの乾燥物の屈折率は 1.79 であった。
【0053】実施例5 (a) 工程 実施例3の(a) 工程と同様にしてオキシ塩化ジルコニウ
ム水溶液を調整した。このオキシ塩化ジルコニウム水溶
液 2660gに、撹拌下、室温で、実施例1で調製したアル
カリ性の酸化第二スズ水性ゾル 9015gを添加し、2時間
撹拌を続行することにより、ZrO2/SnO2 重量比 0.10 、
pH 2.14 を有する混合液を得た。この混合液は、コロイ
ド色を呈しているが、透明性は良好であった。
【0054】(b) 工程 (a) 工程で調製した混合液を、撹拌下、85℃で5時間加
熱することにより、酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
合体水性ゾル 11675g を得た。このゾルは、SnO2 2.28
重量%、ZrO2 0.23 重量%、pH 1.80 を有し、コロイド
色を呈していたが、透明性は良好であった。
【0055】(c) 工程 実施例2で調製した酸性の酸化タングステン−酸化第二
スズ複合体水性ゾル (III) 3247gに、撹拌下、室温で、
(b) 工程で調製した酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
合体水性ゾル 6990gを20分間で添加し、更に30分間撹拌
を続行することにより、白濁した水性ゾルを得た。この
白濁した水性ゾルは、pH 1.85 、全金属酸化物 2.23 重
量%を有していた。
【0056】(d) 工程 (c) 工程で得た白濁した水性ゾル10237gを、水酸基型陰
イオン交換樹脂アンバーライト410 を充填したカラムに
室温で通すことにより、変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体水性ゾル11800gを得た。このゾル
は、全金属酸化物1.93重量%、pH 8.76 を有し、コロイ
ド色は呈していたが、透明性は良好であった。
【0057】(e) 工程 (d) 工程で得られた変性された酸化第二スズ−酸化ジル
コニウム複合体水性ゾルを、実施例3と同様にして室温
で濃縮することにより、高濃度の変性された酸化第二ス
ズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 890g を得た。こ
のゾルは、比重1.280 、pH 8.51 、粘度 28cp 、全金属
酸化物含有量25.6重量%を有していた。
【0058】(f) 工程 上記 (e)工程で得た高濃度の変性された酸化第二スズ−
酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 890g に、撹拌下、室
温で酒石酸 4.5g 、ジイソブチルアミン 6.7g及び消泡
剤(サンノプコ社製SNディフォーマー483)1滴を加え、
1時間撹拌することにより、pH 8.45 の調整ゾルを得
た。
【0059】この調整ゾルをロータリーエバポレーター
に投入し、これに減圧下、液温30℃以下でメタノール1
3リットルを少しずつ加えながら、ゾルから水を留去す
ることにより、変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニ
ウム複合体メタノールゾル743gを得た。上記 (f)工程で
得られたゾルは、比重 1.099、粘度 2.5cp、全金属酸化
物含有量 30.7 重量%、水分含有量 0.56 重量%、水と
等重量に混合したときのpH 8.16 、電子顕微鏡観察によ
る粒子径は10〜15ミリミクロンであった。このゾルは、
コロイド色を呈し、透明性が高く、室温で3ケ月放置後
も沈降物の生成、白濁、増粘などの異常は認められず安
定であった。このゾルの乾燥物の屈折率は 1.79であっ
た。
【0060】比較例1 この例では、ZrO2/SnO2 重量比が 0.02 より小さい酸化
第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾルが造られ、
このゾルを用いて変性したゾルも造られた。 (a) 工程 オキシ塩化ジルコニウム水溶液は、実施例3と同様にし
て造られた。
【0061】実施例1で調製したアルカリ性の酸化第二
スズ水性ゾル 3430gに、撹拌下、上記オキシ塩化ジルコ
ニウム水溶液 120g を室温で添加し、1時間撹拌を続行
することにより、ZrO2/SnO2 重量比 0.012、pH 7.20 を
有する混合液を得た。 (b) 工程 (a) 工程で調製した混合液を、撹拌下、85℃で3時間加
熱することにより、酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
合体水性ゾルを 3550gを得た。このゾルは、SnO2 2.85
重量%、ZrO2 0.034重量%、pH 7.07 であった。
【0062】(c) 工程 実施例2で調製した酸性の酸化タングステン−酸化第二
スズ複合体水性ゾル(III) 1850gに、撹拌下、室温で、
(b) 工程で調製した酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
合体水性ゾル 3550gを20分間で添加し、30分間撹拌
を続行することにより、白濁した水性ゾルを得た。この
白濁した水性ゾルは、pH 6.12 、全金属酸化物 2.45 重
量%を有していた。
【0063】(d) 工程 (c) 工程で得た白濁した水性ゾル5400g を、水酸基型陰
イオン交換樹脂アンバーライト410 を充填したカラムに
室温で通すことにより、変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体水性ゾル 6130gを得た。このゾル
は、全金属酸化物含有量 2.16 重量%、pH 7.42 を有
し、コロイド色は呈していたが、透明性は良好であっ
た。
【0064】(e) 工程 (d) 工程で得られた変性された酸化第二スズ−酸化ジル
コニウム複合体水性ゾルを、実施例3と同様にして室温
で濃縮することにより、高濃度の変性された酸化第二ス
ズ−酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 433g を得た。こ
のゾルは、比重1.354 、pH 6.54 、粘度 12cp 、全金属
酸化物含有量 30.6 重量%を有していた。
【0065】(f) 工程 (e) 工程で得られた高濃度の変性された酸化第二スズ−
酸化ジルコニウム複合体水性ゾル 433g に、撹拌下、室
温で、酒石酸 1.3g 、ジイソブチルアミン 2.0g 及び消
泡剤(サンノプコ社製SNディフォーマー483)1滴を加
え、1時間撹拌することにより、pH 6.35 の調整ゾルを
得た。
【0066】この調整ゾルをロータリーエバポレーター
に投入し、これに減圧下、液温30℃以下でメタノール8
リットルを少しずつ加えながら、ゾルから水を留去する
ことにより、変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウ
ム複合体メタノールゾル 435g を得た。上記(f) 工程で
得られたゾルは、比重 1.106、水と等重量に混合したと
きのpH7.60、粘度 2.0cp、全金属酸化物含有量 30.4 重
量%、水分含有量 1.7重量%、電子顕微鏡観察による粒
子径は10〜15ミリミクロンであった。このゾルは、コロ
イド色を呈し、透明性が高く、室温で3ケ月放置後も沈
降物の生成、白濁、増粘などの異常は認められず安定で
あった。このゾルの乾燥物の屈折率は 1.77 であった。
【0067】比較例2 実施例1で調製したアルカリ性の酸化第二スズ水性ゾル
4070gに、クエン酸 9.6g 、ジイソブチルアミン 12.8g
及び消泡剤(サンノプコ社製SNディフォーマー483)1滴
を撹拌下に加え、30分間撹拌することにより、pH 7.80
、SnO2含有量 2.93 重量%を有するゾルを得た。この
ソルは、コロイド色を呈していたが、透明性は良好であ
った。
【0068】このゾルをロータリーエバポレーターにて
減圧下30℃以下で濃縮することにより、高濃度酸化第
二スズ水性ゾル 600g を得た。このゾルは、比重 1.21
5、pH7.52、粘度 6.0cp、SnO2含有量 20.0 重量%であ
った。この高濃度酸化第二スズ水性ゾルをロータリーエ
バポレーターに投入し、これに減圧下、液温30℃以下
でメタノール10リットルを少しずつ加えながら、ゾル
から水を留去することにより、酸化第二スズメタノール
ゾル 393gを得た。このゾルは、比重 1.122、水と等重
量に混合したときのpH 7.26 、粘度 5.0cp、SnO2含有量
30.5 重量%、水分含有量 2.6重量%、電子顕微鏡観察
による粒子径は約10ミリミクロンであった。このゾル
は、コロイド色を呈し、透明性は高く、室温で3ケ月放
置後も沈降物の生成、白濁、増粘などの異常は認められ
ず安定であった。このゾルの乾燥物の屈折率は1.76であ
った。
【0069】実施例6 実施例3〜5で得られた変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウム複合体メタノールゾル3種と、比較例1及
び2 の変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合
メタノールゾル2種の合計5種のゾルを、それぞれケン
ト紙上にアプリケーターを用いて一定の厚さにコーティ
ングし、これを室温で乾燥し、被膜を形成せしめた。
【0070】次いで、これら被膜に、UV照射装置OH
D−320CM(オーク社製)を用いて、30間紫外線
を照射し、耐光性を試験した。紫外線照射前後の被膜の
色の変化を目視で観察し、耐光性を判定した。変化の大
きいもの、すなわち黄褐色に変色したものは×印で、変
化の小さいもは〇印で示す。結果を下表に示す。 上記テスト結果は、比較例2の酸化第二スズゾルからの
被膜は、紫外線を浴びたときに変色し易いことを示して
いる。核粒子をつくる際に酸化ジルコニウム量が足りな
かった比較例1のゾルからの被膜も、充分な耐光性を有
しない。実施例1〜3の本発明のゾルを用いて得られた
被膜は良好な耐光性を示している。
【0071】
【発明の効果】本発明の変性された酸化第二スズ−酸化
ジルコニウムの複合体ゾルは、無色透明であって、その
乾燥塗膜は約 1.7〜2.0 の屈折率を示し、また、結合強
度、硬度のいずれも高く、耐水性及び付着性も大であ
る。更に耐光性、帯電防止性、耐熱性、耐摩耗性等も良
好である。
【0072】本発明のゾルは、ほぼ1〜9のpHにおいて
安定であり、工業製品として供給されるに充分な安定性
を有している。本発明のゾルは、そのコロイド粒子が負
に帯電しているから、他の負帯電のコロイド粒子からな
るゾルなどとの混和性が良好であり、例えば、シリカゾ
ル、五酸化アンチモンゾル、アニオン性又はノニオン性
の界面活性剤、ポリビニルアルコール等の水溶液、アニ
オン性又はノニオン性の樹脂エマルジョン、水ガラス、
りん酸アルミニウム等の水溶液、エチルシリケイトの加
水分解液、シランカップリング剤の加水分解液などの如
き分散体と安定に混合し得る。
【0073】このような性質を有する本発明のゾルは、
プラスチックレンズ上にハードコート膜を形成させるた
めの屈折率、染色性、耐薬品性、耐水性、耐光性、耐候
性、耐摩耗性等の向上成分として特に有効である。この
ゾルを有機質の繊維、繊維製品、紙などの表面に適用す
ることによって、これら材料の難燃性、表面滑り防止
性、帯電防止性、染色性等を向上させることができる。
また、このゾルは、セラミックファイバー、ガラスファ
イバー、セラミックス等の結合剤として用いることがで
きる。更に、各種塗料、各種接着剤等に混入して用いる
ことによって、それらの硬化塗膜の耐水性、耐薬品性、
耐光性、耐候性、耐摩耗性、難燃性等を向上させること
ができる。その他、このゾルは、一般に、金属材料、セ
ラミックス材料、ガラス材料、プラスチック材料などの
表面処理剤としても用いることができる。更に触媒成分
としても有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化第二スズのコロイド粒子と酸化ジル
    コニウムのコロイド粒子とがこれら酸化物の重量に基づ
    いてZrO2/SnO2 として0.02〜1.0 の比率に結合した構造
    と 4〜50ミリミクロンの粒子径を有する酸化第二スズ−
    酸化ジルコニウム複合体コロイド粒子を核としてその表
    面が、 0.5〜100 のWO3/SnO2重量比と2〜7ミリミクロ
    ンの粒子径を有する酸化タングステン−酸化第二スズ複
    合体のコロイド粒子で被覆されることによって形成され
    た粒子径 4.5〜60ミリミクロンの変性された酸化第二ス
    ズ−酸化ジルコニウム複合体コロイド粒子からなり、そ
    してこれら全金属酸化物を2〜50重量%含む安定なゾ
    ル。
  2. 【請求項2】 下記 (a)工程、(b) 工程、(c) 工程及び
    (d)工程; (a) 4 〜50ミリミクロンの粒子径を有する酸化第二スズ
    のコロイド粒子をその酸化物SnO2として 0.5〜50重量%
    の濃度に含有する酸化第二スズ水性ゾルと、ZrO2として
    0.5〜50重量% 濃度のオキシジルコニウム塩の水溶液と
    を、これらに基づくZrO2/SnO2 として0.02〜1.0 の重量
    比率に混合する工程、 (b) (a) 工程によって得られた混合液を60〜200 ℃で
    0.1〜50時間加熱することにより、 4.5〜60ミリミクロ
    ンの粒子径を有する酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複
    合体水性ゾルを生成させる工程、 (c) (b) 工程で得られ酸化第二スズ−酸化ジルコニウム
    複合体水性ゾルを、それに含まれるZrO2とSnO2の合計と
    して 100重量部と、2〜7ミリミクロンの粒子径と0.5
    〜100 のWO3/SnO2重量比を有する酸化タングステン−酸
    化第二スズ複合体ゾルを、これに含まれる WO3とSnO2
    合計として 2〜100 重量部の比率に0〜100 ℃で混合す
    ることにより、 4.5〜60ミリミクロンの粒子径を有する
    変成された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合体水性
    ゾルを生成させる工程、及び (d) (c) 工程で得られた変成された酸化第二スズ−酸化
    ジルコニウム複合体水性ゾルを陰イオン交換体と接触さ
    せることにより、当該ゾル中に存在するアニオンを除去
    する工程、からなる請求項1に記載の変性された酸化第
    二スズ−酸化ジルコニウム複合コロイド粒子の安定なゾ
    ルの製造方法。
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