JPH06239787A - 高純度ベンジル−β−ナフチルエーテルの製造方法 - Google Patents

高純度ベンジル−β−ナフチルエーテルの製造方法

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JPH06239787A
JPH06239787A JP4870993A JP4870993A JPH06239787A JP H06239787 A JPH06239787 A JP H06239787A JP 4870993 A JP4870993 A JP 4870993A JP 4870993 A JP4870993 A JP 4870993A JP H06239787 A JPH06239787 A JP H06239787A
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naphthol
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Masahiro Akatsu
正浩 赤津
Shoichiro Hayashi
昭一郎 林
Takashi Wakasugi
隆志 若杉
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 高純度ベンジル−β−ナフチルエーテルの製
造方法であって、ベンジルクロライドとβ−ナフトール
とをアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩の
存在下に、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドン
から選ばれる極性溶媒中、20〜130℃で反応させ
る。 【効果】 本発明方法によれば、特別な再結晶操作を行
うことなく純度99.9モル%以上のベンジル−β−ナ
フチルエーテルを得ることができる。またこうして製造
したベンジル−β−ナフチルエーテルを感熱記録紙の増
感剤として用いるときは、発色感度および保存性に優れ
た感熱記録紙を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度ベンジル−β−ナ
フチルエーテルの製造方法に関する。ベンジル−β−ナ
フチルエーテルは感熱記録紙の増感剤として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】ベンジル−β−ナフチルエーテルは古く
から知られた化合物であり、その製造法としては次のよ
うな方法が知られている。即ち、 (a) β−ナフトールとベンジルクロライドを53%水酸
化カリウム水溶液とともに、ポリエチレングリコールを
相間移動触媒として反応させる方法。(Tetrahedron Le
tter No. 37. 3543 〜3544(1979)) (b) β−ナフトールとベンジルクロライドをエチレンオ
キサイド中で、トリエチルアミンの共存下で反応させる
方法。(特公昭44−12887号公報) (c) β−ナフトールとベンジルクロライドを水酸化カリ
ウム−Aliquat とともに60℃、3時間反応させる方
法。(Tetrahedron Letter Vol. 25. No. 44. 5035〜50
38(1984)) (d) β−ナフトールのアセテートとベンジルブロマイド
をクラウンエーテルの共存下アセトン溶媒中で反応させ
る方法。(J. Chem. Soc., Chem. Commun Vol. 14. 815
〜816(1982) )
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベンジ
ル−β−ナフチルエーテルを製造する上記従来の方法は
種々の問題点を有している。即ち、(a) の方法は、水酸
化カリウム水溶液を使用するために反応中にベンジルク
ロライドが加水分解されベンジルアルコールを副生し、
ベンジル−β−ナフチルエーテルの収率は低い。また、
相間移動触媒のポリエチレングリコールは著しく高沸点
で粘稠な液体であるために生成物との分離精製が困難で
ある。(b) の方法は、使用するエチレンオキサイドの沸
点が10.5℃と低く、工業的に実施するには回収再使
用するための複雑な設備を必要とする。また、脱塩酸剤
のトリエチルアミンも非常に高価であるために再生工程
が必要である。ベンジル−β−ナフチルエーテルの収率
も60%程度に過ぎない。(c) の方法は、一方の原料と
してベンジルブロマイドを用いる方法であり、臭化物は
高価であり、ベンジル−β−ナフチルエーテルの収率も
75%程度に過ぎない。(d) の方法は、β−ナフトール
を酢酸でエステル化した後、ベンジルブロマイドと反応
させる方法であり、ベンジルブロマイドのほかに更に高
価なクラウンエーテルを必要とし、しかもその方法で
は、ベンジル−β−ナフチルエーテルの収率は80%以
下である。
【0004】上記の方法において、ハロゲン化ベンジル
として高価なベンジルブロマイドを用いる(c) および
(d) の方法では、β−ナフトールに対して略等モルで反
応させて75〜80%の収率をあげているが、ベンジル
クロライドを用いる(a) および(b) の反応では2倍モル
以上のベンジルクロライドを使用している。上記したよ
うに、ベンジルクロライドとβ−ナフトールよりベンジ
ル−β−ナフチルエーテルを製造する従来の方法では、
その収率が充分には高くない。しかも、反応には高価な
物質を使用するため、ベンジル−β−ナフチルエーテル
を高価なものとしている。更に、上述のような方法によ
って製造されたベンジル−β−ナフチルエーテルを感熱
記録紙用増感剤として用いるとき、発色感度、保存性
(耐熱性、耐温湿性、耐水性、耐油性など)が充分でな
かった。恐らく製造過程から生じる微量の副生物のため
であろう。従って、本発明は、上述のような現状に鑑み
てなされたものであり、ベンジルクロライドとβ−ナフ
トールから高収率高純度で、かつ、感熱記録紙用増感剤
として適したベンジル−β−ナフチルエーテルを簡便に
製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ベンジル
クロライドとβ−ナフトールの反応を高反応率で完結さ
せるべく鋭意研究した結果、β−ナフトールのアルカリ
金属塩とベンジルクロライドとを特定の極性有機溶媒中
で反応させるとき、略100%の反応率となることおよ
び煩雑な精製処理を要することなく高純度のベンジル−
β−ナフチルエーテルが得られることを見出し本発明に
到達した。即ち、本発明の構成上の特徴は、ベンジルク
ロライドとβ−ナフトールとをアルカリ金属の水酸化
物、炭酸塩または重炭酸塩の存在下に、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよび
N−メチル−2−ピロリドンから選ばれる極性有機溶媒
中、20〜130℃で反応させるベンジル−β−ナフチ
ルエーテルの製造方法にある。以下、本発明を詳しく説
明する。
【0006】本発明は、β−ナフトールをアルカリ金属
塩として極性有機溶媒中でベンジルクロライドと反応さ
せるに際し、予めアルカリ金属塩としたβ−ナフトール
をベンジルクロライドと反応させてもよいが、操作性か
らみて極性有機溶媒中にβ−ナフトール、これをアルカ
リ塩に変換するためのアルカリ金属の水酸化物、炭素
塩、重炭酸塩を当量若しくはやや過剰に加え、これにベ
ンジルクロライドを加えて攪拌して反応させればよい。
ここで選ばれる溶媒としては、β−ナフトールのアルカ
リ金属塩、ベンジルクロライド、ベンジル−β−ナフチ
ルエーテルのいずれをも溶解する極性溶媒のうち、N−
H結合を有しない酸アミド、即ち、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−
メチル−2−ピロリドンから選ばれる。反応後、極性溶
媒を留去して生成物を取り出す操作を考慮すれば、N,
N−ジメチルホルムアミドが特に好ましく用いられる。
【0007】反応溶媒の使用量は生成してくるベンジル
−β−ナフチルエーテルが析出して攪拌を困難にしない
量であることが必要であるが、反応系におけるベンジル
クロライドの濃度が余り高くならないことが重要であ
る。ベンジルクロライドの濃度が高くなるとC−アルキ
レーションが起こり、収率を低下させるとともに分離を
困難にする。好ましい溶媒の使用量はベンジルクロライ
ドに対して2〜20容量倍、更に好ましくは3〜10容
量倍である。20容量倍以上に用いることは経済的でな
い。反応系における水分は少ないほど好ましい。多量の
水分は副反応を促進する。前記極性溶媒の水分は3.5
重量%以下、好ましくは3.0重量%以下とする。反応
は20〜130℃で行うことができる。アルカリ金属源
として水酸化物を用いたときは20〜60℃の比較的低
い温度で反応は完結するが、炭酸塩、重炭酸塩を用いた
ときは反応を完結させるためには100〜130℃の比
較的高い温度を必要とする。反応時間は2〜15時間、
好ましくは4〜10時間で反応を完結させるように反応
温度を調節するのが好ましい。上述のようにして反応さ
せて得た反応液は、ガスクロマトグラフィー分析によれ
ば、反応率は略100%である。反応終了後、極性溶媒
を、好ましくは減圧下留去して結晶成分を析出させ、つ
づいて有機溶媒および水を加えて結晶を溶解させ、有機
層を分離し必要に応じて充分水洗した後、該有機層を濃
縮冷却することによりベンジル−β−ナフチルエーテル
を分離する。分離した結晶は好ましくは低沸点溶媒で洗
浄する。分離操作は簡単で収率90%以上で純度99.
9%以上のベンジル−β−ナフチルエーテルを得ること
ができる。
【0008】この分離操作で使用する有機溶媒としては
例えば脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、クロロホルム
および二硫化炭素などを挙げることができる。また、洗
浄溶媒としては沸点100℃以下、好ましくは80℃以
下の溶媒、例えばヘキサン、クロロホルム、メタノー
ル、エタノールなどを使用することができるが、ベンジ
ル−β−ナフチルエーテルの溶解度の小さいヘキサンが
好ましく用い得る。以下、実施例および比較例をあげて
本発明を具体的に説明する。なお、以下の例において純
度は、内部標準ガスクロマトグラフィー法により分析
し、重量%で求めたが、純度98%以上のものについて
はさらにDSC純度分析法(分析条件:示差走査熱量計
(メトラー社製、TA3000−DSC 30型)によ
り80℃から2℃/分の速度で120℃まで昇温し、吸
熱量を測定した後、融点降下に関するファントホッフの
法則に従って計算)により分析し、“モル%”で表示し
た。
【0009】
【実施例】
実施例1 攪拌装置を備えた300mlの三ツ口フラスコに、N,
N−ジメチルホルムアミド50mlを仕込んだ後、β−
ナフトール10.0g(0.069mol)および水酸
化ナトリウム2.80g(0.070mol)を添加
し、30℃で2.5時間攪拌した後、ベンジルクロライ
ド8.73g(0.069mol)を添加して30℃で
8.0時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロ
マトグラフィーにより分析したところ反応率は99%以
上であり、副反応生成物は認められなかった。この反応
液を減圧下(20mmHg)において溶媒のN,N−ジ
メチルホルムアミドを除去することにより結晶を得た。
得られた結晶にクロロホルム100mlおよび水80m
lを加え、0.5時間攪拌した後有機層を分離した。こ
の有機層を濃縮、室温に冷却して針状結晶を得た。得ら
れた結晶を10mlのメタノールで洗浄後、乾燥して純
度99.94モル%のベンジル−β−ナフチルエーテル
の結晶15.46g(0.066mol)を得た。単離
収率は95.6%であった。
【0010】実施例2 攪拌装置を備えた300mlの三ツ口フラスコに、N,
N−ジメチルホルムアミド50mlを仕込んだ後、β−
ナフトール10.0g(0.069mol)、ベンジル
クロライド8.73g(0.069mol)および炭酸
ナトリウム4.24g(0.040mol)を加え、1
15〜120℃で6.0時間攪拌反応させた。反応終了
後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したと
ころ反応率は99%以上であり、副反応生成物は認めら
れなかった。この反応液を減圧下(20mmHg)にお
いて溶媒のN,N−ジメチルホルムアミドを除去するこ
とにより結晶を得た。得られた結晶にクロロホルム10
0mlおよび水80mlを加え、0.5時間攪拌した後
有機層を分離した。この有機層を濃縮、室温に冷却して
針状結晶を得た。得られた結晶を10mlのメタノール
で洗浄後、乾燥して純度99.91モル%のベンジル−
β−ナフチルエーテルの結晶15.23g(0.065
mol)を得た。単離収率は94.2%であった。
【0011】実施例3 攪拌装置を備えた300mlの三ツ口フラスコに、N−
メチル−2−ピロリドン30mlを仕込んだ後、β−ナ
フトール10.0g(0.069mol)および水酸化
ナトリウム2.80g(0.070mol)を添加し、
80℃で0.5時間攪拌した後、ベンジルクロライド
8.73g(0.069mol)を添加して80℃で
4.5時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロ
マトグラフィーにより分析したところ反応率は99%以
上であり、副反応生成物は認められなかった。この反応
液を減圧下(20mmHg)において溶媒のN−メチル
−2−ピロリドンを除去することにより結晶を得た。得
られた結晶にクロロホルム100mlおよび水80ml
を加え、0.5時間攪拌した後有機層を分離した。この
有機層を濃縮、室温に冷却して針状結晶を得た。得られ
た結晶を10mlのn−ヘキサンで洗浄後、乾燥して純
度99.93モル%のベンジル−β−ナフチルエーテル
の結晶14.76g(0.063mol)を得た。単離
収率は91.3%であった。
【0012】比較例1 実施例1の反応溶媒N,N−ジメチルホルムアミドに代
えて、表1に示す溶媒を用いたほかは、実施例1と同様
の方法で反応を行った後、反応液をガスクロマトグラフ
ィーにより分析した結果を表1に示す。なお、いずれの
場合も多量の副生物の生成が認められた。
【0013】
【表1】
【0014】比較例2 攪拌装置を備えた100mlの三ツ口フラスコに、β−
ナフトール10.0g(0.069mol)、ベンジル
クロライド8.73g(0.069mol)および炭酸
ナトリウム3.82g(0.036mol)を加え、1
15〜120℃で6.0時間攪拌反応させた。反応終了
後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、多量の副生物の生成が見られた。この場合のベンジ
ル−β−ナフチルエーテルの単離収率は83%、純度9
7.8重量%であった。
【0015】比較例3 攪拌装置を備えた50mlの三ツ口フラスコにポリエチ
レングリコール400を6g(15mmol)、β−ナ
フトール1.44g(10mmol)を仕込んだ後、ベ
ンジルクロライド2.53g(20mmol)、水酸化
カリウム1.12g(20mmol)および水1mlを
添加し、30℃で1時間攪拌反応させた。反応は選択的
に進行したが、生成物とポリエチレングリコールの分離
が困難であった。シリカゲルクロマトグラフィーにより
精製して、純度98.42モル%のベンジル−β−ナフ
チルエーテル1.8g(7.54mmol)を得た。単
離収率は75.4%であった。 実施例4および比較例4 次に、本発明方法によって製造したベンジル−β−ナフ
チルエーテル(実施例4)と比較例3で製造したベンジ
ル−β−ナフチルエーテル(比較例4)を増感剤として
使用して感熱紙を以下の手順で作成し、発色感度および
保存性を調べた。
【0016】〔1〕A液の調製 50gの塩基性染料(3−イソアミルエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン)と、増感剤として
実施例1の方法で合成したベンジル−β−ナフチルエー
テル55.2gを120℃で溶融混合し、冷却後粗粉砕
したもの52.6gに、145gのメチルセルロース水
溶液(濃度0.42重量%)と60gのポリビニルアル
コール水溶液(濃度15重量%)とを混合し、セラミッ
クス製ボールミル中で20時間湿式粉砕して、A液を調
製した。比較例のため、比較例3の方法で合成したベン
ジル−β−ナフチルエーテルを用いて同様にA液を調製
した。 〔2〕B液の調製 45gの顕色剤(ビスフェノールA)と147.4gの
メチルセルロース水溶液(濃度0.42重量%)および
130gのポリビニルアルコール水溶液(濃度15重量
%)をセラミック製ボールミル中で20時間粉砕混合し
て、B液を調製した。 〔3〕感熱紙の作成 A液257.6gとB液322.4gおよび酸化珪素微
粉末をボールミルで1時間回転混合して塗布液を調製
し、この塗布液を上質紙(坪量50g/m2 )にNo.
8のワイヤーバーで6g/m2 になるように均一に塗布
し、40℃の乾燥機中で乾燥して感熱記録紙を作成し
た。
【0017】 〔4〕感熱記録紙の発色感度および保存性試験 (A)発色感度試験方法 試験機として東洋精機社製「HP−100」熱傾斜試験
機を用いて温度制御された熱板に感熱記録紙の各サンプ
ルの感熱記録層面を、2kg/cm2 の圧力で1秒間押
圧接触させ、異なる接触温度(70〜150℃の範囲の
少なくとも10点)に対応した発色部を形成し、それら
の発色部の反射濃度をマクベス濃度計で測定した。異な
る接触温度に対する発色濃度のグラフを作成し、反射濃
度が0.2および1.0になる温度を、それぞれ発色開
始温度および発色終了温度として評価した。 (B)保存性評価試験方法 以下の項目での保存劣化促進試験の前後における感熱記
録紙の印字部および地肌部(未発色部)の反射濃度変化
を%で表して、保存性能を評価した。
【0018】a:耐熱性試験 上記Aの試験条件において異なる接触温度で発色させた
感熱記録紙サンプル(印字部および地肌部を含む、以下
同じ)を、60℃のギャーオーブン中で24時間保存
後、それぞれ印字部および地肌部の反射濃度を測定し、
それぞれの測定値の接触温度に対するグラフを作成す
る。試験前の反射濃度1.0を与える接触温度(即ち発
色終了温度)において、試験後の印字部と地肌部の反射
濃度値を試験前の値と比較し、%で表示した。 b:耐温湿性試験 Aの条件で発色させた感熱記録紙サンプルを40℃、相
対湿度90%の恒温恒湿器中で24時間保持した後、a
と同様に反射濃度の変化を%で表した。 c:耐光性試験 Aの条件で発色させた感熱記録紙サンプルを5000ル
ックスの蛍光灯の下で室温100時間保持した後、aと
同様に発色終了温度における反射濃度の変化を%で表し
た。 d:耐油性試験 30重量%の綿実油を含むn−ヘキサン溶液100μl
をNo.5Aの濾紙に滴下し、室温で乾燥させ、150
℃で発色させた感熱記録紙サンプルに25g/cm2
圧力で圧着させた後、aと同様に反射濃度の変化を%で
表した。 e:耐水性試験 150℃で発色させた4cm角の感熱記録紙を100m
lのビーカーに入れ、純水80mlを加え24時間浸漬
後、aと同様に反射濃度の変化を%で表した。結果を表
2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明方法によれば、高収率でベンジル
−β−ナフチルエーテルを製造することができ、しかも
得られるベンジル−β−ナフチルエーテルは特別な再結
晶操作を行うことなく99.9モル%の高純度であり、
またこのベンジル−β−ナフチルエーテルを感熱記録紙
の増感剤として用いるときは、発色感度および保存性に
優れた感熱記録紙を製造することが可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンジルクロライドとβ−ナフトールと
    をアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩の存
    在下に、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
    チルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンか
    ら選ばれる極性有機溶媒中、20〜130℃で反応させ
    ることを特徴とする高純度ベンジル−β−ナフチルエー
    テルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ベンジルクロライドとβ−ナフトールと
    をアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩の存
    在下に、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
    チルアセトアミドおよびN−メチル−2−ピロリドンか
    ら選ばれる極性有機溶媒中、20〜130℃で反応さ
    せ、極性溶媒を留去して生成したベンジル−β−ナフチ
    ルエーテルを結晶として析出させ、有機溶媒および水を
    加えて溶解し、有機層を分離して濃縮後、冷却して析出
    する結晶を分離することを特徴とする高純度ベンジル−
    β−ナフチルエーテルの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒が脂肪族炭化水素、芳香族炭化
    水素、四塩化炭素、クロロホルムおよび二硫化炭素から
    選ばれることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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