JPH0623965A - 印刷用ローラー及びその製造方法 - Google Patents
印刷用ローラー及びその製造方法Info
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- JPH0623965A JPH0623965A JP4182529A JP18252992A JPH0623965A JP H0623965 A JPH0623965 A JP H0623965A JP 4182529 A JP4182529 A JP 4182529A JP 18252992 A JP18252992 A JP 18252992A JP H0623965 A JPH0623965 A JP H0623965A
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Abstract
量の問題を同時に解決しえることを主要な目的とする。 【構成】対角度が20°〜160°の格子型溝状又は軸
方向との角度が10°〜80°の斜線型溝状に粗面化し
て、連通した凹部を有することを特徴とする印刷用ロー
ラ−及びその製造方法。
Description
おけるインキ練りローラ−、インキフォームローラー、
ライダー、ファウンテンローラー、アニロックスロール
に替るメータリングローラー、キーレスインキング機構
におけるインキ受渡しローラ−、メータリングローラ
−、インキファンテンローラ−、塗料又は接着剤の塗装
機におけるファンテンローラー、練りローラー、メータ
リングローラー、アプリケーターローラー等に供する印
刷用ローラー及びその製造方法に関する。
の考え方は従来からインキ練りローラーに適用され、そ
の応用としてインキ量調整用ツマミを配したキーレスイ
ンキング機構に於けるインキ受渡しローラーに用いら
れ、主として新聞印刷のキーレスオフセット輪転機に用
いられてきた。
を示す。図中の1は、低速で回転してインキをくみあげ
るインキファンテンローラーである。このインキファン
テンローラー1の近くには、このローラー1からインキ
を渡すインキ受渡しローラー2が配置されている。この
ローラー2は、キーレス印刷のキーポイントであるイン
キメーターリングローラーを兼ねている。前記インキ受
渡しローラー2の近くには、該ローラー2からインキを
転移させるドクターローラー3が配置されている。この
ドクターローラー3の近くには、ドクターローラー3上
のインキの厚みを均一にするライダーローラー4が配置
されている。前記ドクターローラー3からのインキは、
インキ付ローラー5、版胴6を介して紙に転写されるよ
うになっている。なお、図中の7はスェーデン鋼のスチ
ールブレードである。
ンローラー1からインキ受渡しローラー2にインキが渡
り、この段階で印刷物の濃度、ムラ等印刷品質の主要部
分は、決まる。インキ受渡しローラー2から転移したイ
ンキはドクターローラー3に渡され、ライダーローラー
4で均一にされたインキがインキローラー5を経て版胴
6に転移する。版に転移せずにインキ付ローラー5上に
残ったインキは、ドクターローラー3上に圧接されたス
チールブレード7によりかき落され、常に一定のインキ
が版上に転移するようになっている。
レスオフ輪機では、インキファンテンローラー1が低速
で回転してインキをくみ上げ、これに当接しているイン
キ受渡しローラーが高速で回転してファンテンからイン
キを受け取る方式になっており、このインキの受取り量
は、インキ受渡しローラー2の表面粗さ、表面形状に大
きく左右される。インキ受渡しローラー2は、ファンテ
ンローラーとニップ幅5〜10mmで当接しており、し
かも、その周速差は50/1もある。このことより、イ
ンキ受渡しローラーには極めて過酷な使用条件になって
いる。
し易くなるが、圧力と、周速差による発熱が大きくな
る。同時にインキ受渡しローラー2の表面摩耗が激しく
なり、そのローラーの寿命が著しく低下する。逆に、ニ
ップ圧を軽くすれば、発熱と摩耗は少なくなるが、パタ
ーン再現やインキのミスティング、インキ量のムラが発
生する。
は、その粗さを構成する山と谷のピッチが細かければ、
インキ受渡しが均一になり、ムラは発生しないが、深さ
が浅くなりインキ受渡し量が少なく、インキ乳化の原因
となり、ローラーの寿命も短かくなる。逆に、粗さを構
成する山と谷のピッチが粗ければ、深さも大きく取るこ
とができインキ受取量も多くなる。
い為にムラが大きくなり、ライダーローラーと称するイ
ンキならしローラーで練っても解消できない程のムラに
なり、印刷面にそのムラが再現し、ボツボツの印面ムラ
になる。
す必要上かつインキ乳化を防ぐ為に、ピッチが1〜2m
mの大きく粗さは正確には測定できないレベルのもので
あり、ベタ面の品質を犠牲にして使用している。
の粗さまで粗す為には、その粗さバラツキを一定に保つ
ことは、極めて困難であり、そのバラツキがそのまま印
面品質のバラツキ、寿命のバラツキ、インキ乳化等のバ
ラツキに影響を与えている。これら諸問題を解決する為
に、ゴムローラー表面をレーザーカットにより彫刻した
ものが検討された。格子状の模様で対角の角度を60
°、90°、120°の3種類、粗さを20メッシュ、
40メッシュにして凹型、凸型を組み合わせた。図2
(A)〜(C)にその形状の一部を示す。ここで、図2
(A)は対角60゜,凸型(凹部連通型)の場合、図2
(B)は対角105゜,凸型(凹部連通型)の場合、図
2(C)は対角90゜,凹型(凸部連通型)の場合を夫
々示す。
現すること及びインキのミスティングが激しいこと、更
にインキ濃度が出にくいことが判明した。また、凸型は
パターン再現は防げないが、その再現の程度は軽く、イ
ンキミスティングも少量であることが判明した。これ
は、凹型は谷の部分が閉鎖されたセル構造であるのに対
し、凸型はインキを運ぶ谷の部分が連続しており、イン
キ流動性が保障されていることによるものである。
コントロールができず、最終的に定型のパターンしか作
れないので、どうしてもパターン目の再現を防げない。
また、製作コストも高く、実用には適さない。これらの
観点に立てば従来のグラインダー又はカッターによる研
摩方法により製作したものは、凸型に属してはいるがそ
の形状は軸方向に平行で波状凸模様であり、インキの受
渡し状況は、閉鎖された凹型と似てくるという欠点を持
っている。即ち、インキの受渡し量は多いが連続性が少
なく、間欠式に受渡している状況になり、インキ流動性
は悪くなって、インキ乳化等のトラブルを呼び易くなっ
てしまう。
パターン目の再現は防げず、インキ受渡しローラーとし
て必要なインキ量を供給できなかった。これらの溝切り
ローラーについても、パターン目の再現を少なく抑えよ
うとすると細かいピッチにせざるを得ず、これはインキ
受渡し量が更に少なくなるというジレンマがあり、溝に
軸方向との角度を大きく付けるとインキ受渡し量を増や
すことは可能になるが、パターン目の再現が大きくなる
という結果になり、成功していない。
ての溝切りローラーは、一般的には、10線/インチ〜
30線/インチの円周方向の溝を施すことにより、この
溝部に塗料又は接着剤を溜め、一定の厚みを持った塗装
膜を作るのが目的となっている。接着剤用途について
は、前記キーレス用受渡しローラーと異なり、塗布ムラ
は余り問題にならない。しかし、ゴムロールの摩耗によ
り寿命が短いことと相まって、そのコストが問題になっ
ている。フィルムへの塗料コーティングは、一般的に
は、アニロックスローラーを使用したグラビアローラー
方式でなされる。これらは余分な塗料の除去を目的とし
たスチールブレードを圧接して、一定塗膜を得る。これ
についても、そのアニロックスローラーのコスト、寿命
などが問題となっている。
リングローラー及び塗料等のメータリングローラーには
適度のインキ又は塗量のメータリング能力と、パターン
目の再現を阻止する能力、バラツキのない安定性と低コ
ストが求められる。
従来技術による欠点であるメータリング量を増やすと、
必然的にムラを発生し易く、ムラを防ごうとするとイン
キ量又は塗布量が少なすぎるという問題を同時に解決し
える印刷用ローラー及びその製造方法を提供することを
目的とする。
ーの表面形状は、インキ又は塗料のスムーズな流動性を
保障する為に、表面粗さの形状が、凹型の閉鎖されたセ
ル型でなく、凸型で谷部が連続している形状であること
が必要である。その表面粗さに見掛け上の角度があり、
それはインキ又は塗料の流動性と転移性を保障する為
に、格子型及び又は斜線型が望ましく、角度としてはイ
ンキ又は塗料の粘度、物性、必要とする塗布厚み等によ
り異なるが、角度を小さくすれば、流動性を促進し、角
度を大きくすれば転移量を多くできる。両者のバランス
を取る為に格子型に於いては20°〜160°が可能で
60°が好ましく、斜線型に於いては10°〜80°が
可能であり、45°が好ましい。
性を向上させる為には、そのピッチを極力細かくする必
要がある。また、塗膜量を多くする為には、ピッチを大
きくする必要がある。従来の研摩方法では、この両者を
同時に満足させることはできない。従来、ゴム又は樹脂
ローラーの研摩方法として、ローラーを回転させながら
これに研摩砥石を回転させておき、これの円周面を圧接
してトラバースすることにより研摩する方法が一般的で
あり、特殊な形状の研摩砥石又はカッターと称する非連
続の円周を持った研摩用具を用いる場合もある。これら
の砥石及びカッターなどの円周面を利用する研摩用具を
鉄芯軸方向に対し、角度を持たせて、研摩する方法も提
案されているが、格子型の表面形状を作ることはでき
ず、定型のパターン目になり易い。
属製又は樹脂製ローラー表面を鏡面にする方法に、円筒
鏡面研削方式という研摩方法が採用されている。本発明
は、この方法の応用であるが、ゴム製又は樹脂ローラー
表面を格子型溝状又は斜線状の任意の粗さに粗面化する
為に回転するゴム製又樹脂製ローラーに、研摩布、研摩
紙、研摩板、研摩砥石の円周側でなく、平面側を圧接し
て回転させて研摩する方法である。図3(A),(B)
に本発明による研摩方法を示す。なお、図3(A)は斜
視図、図3(B)は図3(A)の正面図を示し、図中の
11は研磨用具を示す。
する従来の研摩方法より多種多様の研摩用具を使用する
ことができ、その表面パターン及び深さについて自由
に、しかも安定的に製作、管理できる。即ち、パターン
角度については該ローラーの回転速度と、研摩用具の送
り速度を変えることで製作でき、研摩用具の表面形状を
不規則な不定型にしておけば、該ローラーの表面を不定
型にできる。本発明によって、これを不定型にすること
でパターン目の再現を防ぐことができる。本発明によっ
てパターン目に角度を持たせ、かつ調整することでイン
キ及び塗料の流動性と、転移量を同時に満足させること
ができるので、パターン目のピッチを充分細かくでき
る。従って、パターン目の再現については更に有利にな
る。
に説明する。 (比較例1)
渡しローラーとして、NBR(ニトリルブタジエンラバ
ー)の硬度25°の材質で、砥石を使用する従来法で、
Rz50μmのローラーを作り、実用に供した。その結
果、インキ量が不足し、濃度は0.8しか出ず、インキ
乳化の為にローラーストリッピングと称するインキが上
らない現象が発生し、インキ交換をせねばならなくなっ
た。また、使用1ケ月後には、磨耗のためにRz 38μ
mまで下がり、使用に耐えなくなった。 (比較例2)
として、NBRで硬度40°の材質で、円周面で非連続
型の特殊カッターにより、約1mmピッチの波状型表面
を形成し、同様に実用に供した。その結果、インキ供給
量は充分になり、濃度も1.1以上上るようになり、寿
命についても約8ケ月もつようになった。しかし、ベタ
面及び40%以上の総アミ部分にボツボツとしたローラ
ー表面の形状が再現した。また、インキ乳化は、ベタ面
が多い場合に時々発生した。 (実施例1)
途に、NBRで直径150mmφ、硬度35°のローラ
ーを作り、これをローラーの研磨盤に装着した。該ロー
ラを100RPMで回転させておき、これに、ダイヤモ
ンド砥粒を接着させた125mmφの円形研磨紙で24
メッシュのものを取付け、750RPMで回転圧接して
送り速度700mm/minでトラバースさせて、所定
の表面形状を得た。拓本では、表面先端の形状が強張さ
れるので、角度40°のランダムな斜線に見えるが、谷
部では、約100°の対角をもつ格子状がベースになっ
ていた。
た凹部を形成している。また、深さは、10点平均粗さ
Rz :94〜116μm,最大粗さRmax :115〜1
72μmを得た。
装着してファンテンローラーとのニップを5mm設定で
使用したところ、パターン目の再現はなく、印刷物濃度
も1.15と充分な濃度を出し得た。また、6ケ月使用
の期間内には、インキ乳化は全く発生せず、寿命として
14ケ月の使用に耐えた。 (実施例2)
機に於いて、インキ粘度が高いか含水率が30%を越え
るような場合、スピードが10万部を越えると、インキ
がミータリングローラーに上らない現象が発生する。そ
こで、従来ファンテンローラーは、NBR60°で表面
粗さがRz で約8〜12μmのものを使用しており、こ
れに本発明による研磨方法で表面研磨したローラーを適
用した。165φの該ローラー回転数を100RPM、
32メッシュのダイヤモンド砥粒の特殊ペーパーを回転
数750RPM、送り速度700mm/minで表面加
工し、Rz 74〜113μm、Rmax 88〜142μm
を得た。得られた表面形状は、図5(A),(B)の如
きランダムな格子形状となった。なお、図5(B)は図
5(A)の断面図を示し、図5(A)の黒塗り部分が溝
である。でき上ったゴムローラーを図4のような公知の
キーレスオフ輪に装着して使用したところ、インキ粘度
が23〜32ポイズのカラー印刷において12万部のス
ピードで印刷でき、ローラーストリッピングの現象は生
じなかった。また、13〜23ポイズのエマルションイ
ンキを用いても、ローラーストリッピングは発生せず、
ミスティングも従来のファンテンローラーを使用した場
合より少なかった。なお、図4において、21は樹脂製ミ
−タリングロ−ラ、22はインキ23を収容したインキパン
を示す。 (実施例3)
は、従来縦長状パターンの1本溝のローラーが使用され
ている。なお、図中の31は塗布ロ−ラ−、32はCrバッ
クロ−ラ−、33はCrメ−タリングロ−ラ−を示す。N
BRベースでゴム硬度は25°〜45°が用いられ、溝
は18〜24本/インチが多く、深さは300〜500
μmが標準的である。しかし単純な回転方向の溝である
為に、接着剤の流動性が良すぎてくみあげ能力には欠け
る。従ってローラ−磨耗による変動の影響も大きく、寿
命も短く、毎分70m程度のスピードで約2ケ月であ
る。
mφのローラーを50RPMで回転させ、ダイヤモンド
粒のサンドペーパー18メッシュの125mmφのもの
を750RPMで回転圧接して送り200mm/min
で研磨を行なった。
れ、Rz は136μm〜160μmとなった。これを、
図6に示すような合板の塗布ローラー31として使用し、
接着剤が従来は縦溝状に塗布されていたのが、全面に均
一に塗布されるようになった。寿命は6ケ月に伸ばすこ
とができた。
の材質がNBRである場合について述べたが、これに限
らない。例えば、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、フッ素ゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、アクリルゴム、ブチルゴム等のゴム、あるいはエポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノー
ル樹脂等の樹脂でもよい。
技術による欠点であるメータリング量を増やすと、必然
的にムラを発生し易く、ムラを防ごうとするとインキ量
又は塗布量が少なすぎるという問題を同時に解決しえる
印刷用ローラー及びその製造方法を提供できる。
(A)は斜視図、図3(B)は図3(A)の平面図。
クタ−ロ−ラ−、4…ライダ−ロ−ラ−、5…インキ付
ロ−ラ−、6…版胴、7…スチ−ルブレ−ド、21…樹脂
製ミ−タリングロ−ラ−、22…インキパン、23…イン
キ、31…塗布ロ−ラ−、32…Crバックロ−ラ−、33…
Crメ−タリングロ−ラ−、
Claims (4)
- 【請求項1】 対角度が20°〜160°の格子型溝状
又は軸方向との角度が10°〜80°の斜線型溝状に粗
面化して、連通した凹部を有することを特徴とする印刷
用ローラー。 - 【請求項2】 母材層の材質が、ニトリルゴム、ウレタ
ンゴム、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、シリコ
ンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ブチ
ルゴム、あるいはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、フェノール樹脂である請求項1記載の印刷
用ローラー。 - 【請求項3】 表面粗さが、10点平均粗さ(Rz )で
10μm〜200μmである請求項1記載の印刷用ロー
ラー。 - 【請求項4】 印刷用ローラー本体を回転させておき、
研摩布、研摩紙、研摩板、研摩砥石等の研摩用具の平面
側で圧接して回転させ、対角度が20°〜160°の格
子型溝状又は軸方向との角度が10°〜80°の斜線型
溝状の連通凹部を形成することを特徴とする印刷用ロー
ラーの製造方法。
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