JP4384302B2 - グラビア版の製作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、感光性塗料を用いず明室での作業ができ、又、現像工程を必要とせず製版工程を一工程短縮でき、従って、感光膜と現像液との間の相性の悪さ(現像残滓が生じること)を回避できる、グラビア版の製作方法に関する。又、本願発明は、ピッチ目が全く生じないか又は生じても極微小である精密な砥石研磨を行なうことができ、高品質のカレンダー印刷等に適用できる、グラビア版の製作方法に関する。又、本願発明は、研磨の工程数を大幅に削減できる、グラビア版の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の直版形のグラビア版の製作方法は、以下の1)〜16) の工程により製作される。
1)印刷ロールの一端から他端までの三箇所ないし五箇所を直径計測する。
2)希硫酸により使用済みの印刷ロールのクロムメッキを除去する。
3)#180〜#320の粗仕上げ砥石で落版研磨する。
4)#500〜#600の粗仕上げ砥石で上記計測結果に基づいて印刷ロールの一端から他端までランダムに研磨して均一径にする補正研磨を行い、続いて印刷ロールの一端から他端まで連続して円筒研磨をする。
5)#800〜#1000の中仕上げ砥石で印刷ロールの一端から他端まで連続して円筒研磨を行なってメッキ前の適切な表面粗さにする。
6)膜厚が15〜20μm位となるようにニッケルメッキを行なった後、膜厚が70〜80μm位となるように銅メッキを行なう。
7)#800〜#1200の中仕上げ砥石でメッキ地肌を除去する円筒研磨をする。
8)#1500〜#4000の上仕上げ砥石で表面粗さを微小化する研磨をする。
9)バフで鏡面研磨する。
10)ネガ型の透明な感光膜を塗布する。
11)アルゴンレーザにより非画線部分を露光硬化する。
12)アルカリ現像して未露光部分のレジストを除去して銅メッキが露出した画線部を形成する。
13)希硫酸で銅露出面をエッチングしてセルを形成する。
14)強アルカリ溶液でレジスト剥離する。
15)クロムメッキする。
16)クロムメッキのバリ取りをする。
【0003】
上記のように、従来の直版型グラビア版の再利用時のメッキ前研磨は、#180〜#320の粗仕上げ砥石による落版研磨と、#500〜#600の粗仕上げ砥石による補正研磨と、#800〜#1000の中仕上げ砥石によるメッキ前の適切な表面粗さとする円筒研磨が行われている。そして、上記の研磨は、砥石を#180⇒#320⇒#500⇒#800⇒というように番手を細かく順次に変えてそれぞれ二往復程度の円筒研磨を行なっていた。
又、従来のメッキ後研磨についても、砥石を#800⇒#1000⇒#1200⇒#1500⇒#2000⇒#2500⇒#3000⇒#3500⇒#4000というように番手を細かく順次に変えてそれぞれ三〜五往復程度の円筒研磨を行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術に対する問題点としては、
(1) 感光膜塗布−画像焼付−現像の工程を行なっていたが、感光膜の膜厚が2μmと4μmとではレーザ光に対する感光特性が大きく異なり、現像残滓が残ったり、サイドエッチが大きく生じるといった敏感な特性があった。
(2) 砥石研磨が良好に行なえず、ピッチ目が生じていた。
ピッチ目とは、表面粗さが均一であるにも係わらずネジ山のように螺旋状に高い部分と低い部分が形成されているため高精密印刷を行うと幅3〜5ミリ位の縞であって縞の長尺方向がロール面長方向となって現れる模様のことである。
版が形成された被製版ロールが精密な円筒ではない場合、具体的には、被製版ロールの中程の直径が両端部の直径よりも例えば10〜30μm大きいか又は小さい場合には、被製版ロールと圧胴に強く密着しない部分が生じて印刷が良好に行われない。又、表面粗さを極めて小さく抑えることができても、うねりが大きい円筒加工が行われかつ彫刻法によりセルが形成される被製版ロールである場合には、同じ大きさのセルであってもうねりの山部分でセルが深くうねりの谷部分でセルが浅くなり、印刷物にピッチ目がはっきりと現れていた。
従来、上記のグラビア用印刷ロールの製造工程においては研磨時にピッチ目が出てしまうことが問題となっていた。砥石研磨を行なった後セルを形成する前の被製版ロールにピッチ目があると、印刷にインキの濃い箇所と薄い箇所がロール円周方向に長い縞となってはっきりと現れる。特に、山並みが幾重にも重なるような微妙に濃淡階調度が異なるハイライトからハーフトーンの自然風景をフィルムに印刷するカレンダー印刷では、ピッチ目の影響は印刷に顕著に現れ、ピッチ目模様があるカレンダー印刷は商品にはならない。
特に、高精度な印刷が要求されるグラビア印刷にあっては、版を形成する前の被製版ロールにピッチ目がないことが要求される。
又、水性インキ使用グラビア印刷においては、グラビアシリンダーの円筒精度が悪かったりピッチ目があると油性インキ使用グラビア印刷に比べて顕著な版かぶりが生じるので、ピッチ目がないことが要求される。
しかしながら、ロールを精密な円筒に研磨加工する技術を有している国内でも有数の会社であっても、ピッチ目が生じない印刷ロールを作ることは、熟練を要し、なおかつ極めて至難である。
具体例で説明すると、微妙に濃淡階調度が異なるハイライトからハーフトーンの自然風景をフィルムに印刷するカレンダー印刷では、最も信頼性が高いメーカーに極めて高精度に円筒研磨・鏡面研磨した被製版ロールを40本から80本の用意させ、各色毎に同一の版を10本から20本作り、それぞれ校正刷りしてみてピッチ目が生ずるかどうか、中抜けがあるピクセルが多いかどうか、ピンホールがあるかどうか等を総合評価し、一番良い印刷結果が得られた被製版ロールを各色毎に選択し、該選択した四本の被製版ロールをグラビア輪転印刷機を取り付けてカレンダー印刷を行っているのが現状であり、ピッチ目による不良品の排出がほとんどであり、採算が取れないことがある。
従って、ピッチ目が生じない円筒研磨・鏡面研磨を施せるグラビア版の製作方法が求められている。
(3) 砥石研磨の工程数が多かった。
従来のメッキ前研磨は、被製版ロールに対して#180〜#320の砥石により落版研磨し、次いで#500〜#600の砥石により補正研磨し、次いで#800位の砥石によりメッキ前の適切な表面粗さに円筒研磨していた。すなわち、二種類の番手の粗仕上げ砥石と一種類の番手の中仕上げ砥石が必要で砥石交換が必要であり自動化が阻まれていた。そして、従来の補正研磨は、被製版ロールの両端及び中程の二〜三箇所の直径を計測し、人為作業により砥石を移動して、直径が大きいところは研磨回数を大きく、直径が小さいところは研磨回数を小さくすることにより、ロールを端から端まで一応の均一径となるように円筒研磨するものであった。
また、従来のメッキ後研磨は、先ず、#800又は#1000の研磨砥石でロールの端から端まで二往復してメッキ表面を取り除いて中仕上げ円筒研磨を終え、次いで、#1500〜#1700の研磨砥石でロールの端から端まで三〜五往復し、この際、砥石の送り速度を次々に相違させることによりピッチ目を消して上仕上げ円筒研磨を終え、次いで、#2000〜#2500の研磨砥石でロールの端から端まで三〜五往復し、この際、砥石の送り速度を次々に相違させることによりピッチ目が生じないようにして上仕上げ円筒研磨を終え、次いで、#3000〜#4000の研磨砥石でロールの端から端まで三〜五往復し、この際、砥石の送り速度を次々に相違させることによりピッチ目が生じないようにして精密仕上げ円筒研磨を終え、最後にバフ研磨により鏡面仕上げを終えていた。
このように従来の砥石研磨は、円筒体を鏡面研磨の一歩手前の上仕上げ面となるように研磨するには、例えば、#320⇒#800⇒#1500⇒#2500⇒#4000というような順番で番手を大きく飛ばすことはできないので、研磨に時間がかかっていた。
その理由は、例えば、#800で二往復円筒研磨しても#320の研磨痕を消すことができず三〜五往復円筒研磨する必要があり、又#1500で二往復円筒研磨しても#800の研磨痕を消すことができずこの場合も三〜五往復円筒研磨する必要があるからである。
(4) バフ研磨により鏡面研磨が行なわれていた。
従来においては、被製版ロールの鏡面研磨は、最後にバフ研磨を行なうことにより実現していた。バフ研磨により被製版ロールを鏡面研磨すると、塵埃、騒音の解消が問題となり、鏡面研磨に要する時間も長く、かつ熟練が必要であった。又、従来においては、砥石による鏡面研磨は不可能であるとされていた。
(5) 従来の補正研磨は、大雑把に行われており、十分に満足できる円筒精度が得られなかった。
【0005】
従って、例えば、#320の粗仕上げ砥石のみで落版研磨⇒補正研磨⇒メッキ前の適切な表面粗さを得る円筒研磨が行えるように、番手を大きく飛ばせるようにしたい。そのためには、所定の番手の砥石、例えば、#320の砥石により研磨するものでありながら、#500の砥石により研磨したときに得られる表面粗さ相当の研磨が行える必要がある。
もしも、#320の砥石により研磨して、そのときの表面粗さが#500の砥石により研磨したときの表面粗さ相当であるとすれば、上記のように、#320の粗仕上げ砥石のみで落版研磨⇒補正研磨⇒メッキ前の適切な表面粗さを得る円筒研磨が行えて、砥石交換の必要がなく、研磨工程の時間短縮、作業の単純化、工場の自動化に大きく寄与し得る。
他方、従来の円筒研磨方法は、番手を細かく変えて各番手の砥石で丁寧な円筒研磨を行えば、表面粗さを極めて小さくすることができるが、うねりを小さくすることが難しかった。研磨面うねりが大きいと、彫刻法又はレーザ破壊法によりセルが形成される被製版ロールである場合には、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷では、印刷物にピッチ目(印刷ロールの円周方向に縞となる模様)がはっきりと現れる。その理由は、同じ大きさのセルであってもうねりの山部分でセルが大きく深くなり、うねりの谷部分でセルが小さく浅くなるからである。
【0006】
グラビアシリンダーの銅メッキ表面の超精密加工機械として市販されているポリッシュマスター(商品名、ドイツ/デトワイラー社製)は、被製版ロールを両端チャックして非常に小さい速度で回転させ(1〜10r.p.m )、ダイヤモンド工具を非常に速い速度で回転させ(3800r.p.m )、ダイヤモンド工具の仕上げ切削を非常に小さい速度で移動させ(50〜125mm/min )、もって円筒切削加工するものである。
これによると、表面粗さは約0.3 μm であり十分な精度が得られるが、うねり(ピッチ目)が約1.5μmと極めて大きい。すなわち、ポリッシュマスターにより落版研磨し補正研磨した後、一端から他端まで均一に円筒加工すると、ピッチ目が生じる。
ポリッシュマスターによる円筒加工したものはうねりが大きいので、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷では、印刷物にピッチ目が顕著に現れてとても商品にはならない。又、表面粗さを微小化するができない。ポリッシュマスターによる円筒加工でピッチ目が生じたシリンダーは、銅メッキしてもピッチ目が残る。又、ポリッシュマスターにより円筒加工したものにバフ研磨を行ってもピッチ目を消すことができない。
従って、ポリッシュマスターは、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷に供しうるシリンダーの円筒加工には使用されていない。
【0007】
本願発明は、上述した点に鑑み案出したもので、感光性塗料を用いず明室での作業ができ、又、現像工程を必要とせず製版工程を一工程短縮でき、従って、感光膜と現像液との間の相性の悪さ(現像残滓が生じること)を回避できる、グラビア版の製作方法を提供することを目的としている。
【0008】
又、本願発明は、ピッチ目が生じないように研磨できるミッチ目が全く生じないか又は生じても極微小である精密な砥石研磨を行なうことができ、砥石研磨の工程数が少なくてしかも十分な円筒精度が得られる、砥石研磨により鏡面研磨を行なうことができ、グラビア版の製作方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願第一の発明は、使用済みの印刷ロールのクロムメッキをエッチングにより除去し銅メッキの版面が露出した被製版ロールとし、以後、該被製版ロールに対して、前記クロムメッキの除去の前又は後に、ロールの一端から他端まで一定ピッチ毎に直径を計測する直径計測を行ない、次いで、落版研磨を含むメッキ前研磨を行い、次いで、ニッケルメッキ−銅メッキの順に版深形成用のメッキを形成し、次いで、セルを形成できる直径寸法・仕上げ面となるようにメッキ後研磨を行い、次いで、レーザアブレーションが可能な耐エッチング性被膜を形成し、次いでレーザ光を画線部に対応する部分に照射してそこの被膜をアブレーションして銅メッキが露出したネガ画像を形成し、次いで銅メッキ露出面をエッチングしてセルを形成し、次いで耐エッチング性被膜を除去し、最後に耐刷力を付与するためのクロムメッキを形成することを特徴とするグラビア版の製作方法を提供するものである。
【0010】
本願第二の発明は、前記のメッキ前研磨に関し、
前記のメッキ前研磨は、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち研磨を行う得る,単一の粗仕上げ砥石により、
直径計測値に基づいて直径の偏差を小さくする補正研磨を行い、次いで被製版ロールの一端から他端までの移動を繰り返して被製版ロールの刻設されているセルを無くす落版研磨を行い、次いで砥石と被製版ロールの回転方向が一致する側を、砥石の被製版ロールの面長方向に対する移動方向後方側にして研磨する表面粗さ微小化研磨を行うことを特徴とするグラビア版の製作方法を提供するものである。
【0011】
本願第三の発明は、前記のメッキ後砥石研磨に関し、
最初に、メッキ表皮除去研磨を行い、次いで、表面粗さ微小化研磨を行うものであって、
前記の表面粗さ微小化研磨は、中仕上げ砥石と上仕上げ砥石の順に行い、それぞれ、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨することを特徴とするグラビア版の製作方法を提供するものである。
【0012】
本願第四の発明は、前記のメッキ後砥石研磨に関し、
最初に、メッキ表皮除去研磨を行い、次いで、表面粗さ微小化研磨を行い、最後に、鏡面研磨を行うものであって、
前記の表面粗さ微小化研磨は、中仕上げ砥石と上仕上げ砥石により順に行い、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨し、
又、前記の鏡面研磨は、精密仕上げ砥石により行い、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度でなく微小角度傾いていて、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保って被製版ロールの周速と砥石の接触線上の一点における回転速度とを略一致させて該砥石を被製版ロールの面長方向に移動しつつ研磨することを特徴とするを提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本願発明のグラビア版の製作方法の工程図を示す。
本願発明のグラビア版の製作方法は、以下の第一乃至第十の工程により製作する。
第一の工程・・・被製版ロールの一端から他端まで一定ピッチ毎に直径計測
第二の工程・・・使用済みの印刷ロールのクロムメッキの除去
第三の工程・・・メッキ前研磨
(粗仕上げ砥石による、補正研磨−落版研磨−表面微小化研磨)
第四の工程・・・ニッケルメッキ−銅メッキ
第五の工程・・・メッキ後研磨
(中仕上げ砥石による、メッキ表皮除去研磨−上仕上げ砥石による、
表面微小化研磨−精密仕上げ砥石による、円筒研磨−鏡面研磨)
第六の工程・・・レーザアブレーション被膜の形成
第七の工程・・・ヤグレーザによるレーザアブレーション被膜薄膜へのアブレイション画像の形成
第八の工程・・・エッチング
第九の工程・・・溶剤による薄膜の除去
第十の工程・・・クロムメッキ
第十一の工程・・・サンドペーパー掛け・クロムメッキのバリ取り
なお、第一の工程と第二の工程を逆の順序にしても良い。
上記の第一乃至第十一の工程により製作される印刷ロールは、ピッチ目が生じない円筒鏡面が得られ、最も精密な印刷が必要な、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷を行ってもピッチ目の縞模様が現れないグラビア製が得られる。
上記の第五の工程は、上仕上げ砥石による表面微小化研磨と、精密仕上げ砥石による円筒研磨及び鏡面研磨の何れかを省くことができる。
上仕上げ砥石による表面微小化研磨を省いて製作される印刷ロールは、ピッチ目の縞模様が現れるのは極微少であり従来の一般的に精密な印刷が行える円筒精度を充分に満たすことができる。
精密仕上げ砥石による円筒研磨及び鏡面研磨を省いて製作される印刷ロールは、鏡面にはならない。しかし、ピッチ目の縞模様は完全に除去できるので、従来の一般的に精密な印刷が行える円筒精度を充分に満たすことができる。
何方を省略する場合であっても、研磨工程を簡略しない場合に準じる高精細な印刷が行える。
従って、本願発明は、勘所によるような技量によるものではないので、色分解された色毎に1本のグラビア版を作れば、従来において多数本の中から最良のものとして選ばれるグラビア版と同等のものが得られ、経済効果が顕著である。
本願発明のグラビア版の製作方法によれば、
最も高品質のカレンダー印刷に適用できるほか、切手、収入印紙、商品券等の高精細な印刷が要求される印刷ロールの製作に好適である。
なお、フォーヘッド型研磨装置でなく、ツーヘッド型研磨装置を二台備えるか、又はシングルヘッド型研磨装置を四台備えて、粗仕上げ砥石、中仕上げ砥石、上仕上げ砥石、精密仕上げ砥石を取り付けて四種類の砥石による研磨を行っても良いし、或いは、シングルヘッド型研磨装置を一台備えて、粗仕上げ砥石、中仕上げ砥石、上仕上げ砥石、精密仕上げ砥石を工程に応じて交換して取り付けて四種類の砥石による研磨を行っても良い。
以下、各工程を詳述する。
【0014】
第一のロール直径計測の工程は、被製版ロールをロール直径計測装置の装着し、被製版ロールの一端から他端まで一定ピッチ毎に、例えば10mmピッチ毎に、例えば5μm単位の精度で直径計測する(図示しない)。
この計測は、メッキの厚さをチェックするとともに場所(例えば、端と中央部)によってメッキの厚さがどの位相違しているかをチェックするためである。
【0015】
第二のクロムメッキの除去の工程は、使用済みの印刷ロールを脱クロムタンクに貯留された稀硫酸に浸漬回転して溶解する処理である。
【0016】
第三の工程のメッキ前研磨は、チャック1、2で両端チャックされ回転する被製版ロールRに#220〜#500の炭化珪素製の粗仕上げ砥石3の端面を押し付けて被製版ロールRの面長方向に移動する研磨であり、補正研磨−落版研磨−表面粗さ微小化研磨の順に行う。直径で60μm〜70μm研磨する。
図2(a),(b) に示すように、粗仕上げ砥石3は、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち研磨を行い得るを使用して、第一の工程の直径計測値に基づいて、最初に直径の偏差を小さくする補正研磨を行い、次いで被製版ロールの一端から他端までの移動を繰り返して被製版ロールの刻設されているセルを無くす落版研磨を行い、次いで砥石と被製版ロールの回転方向が一致する側を、砥石の被製版ロールの面長方向に対する移動方向後方側にして研磨する表面粗さ微小化研磨を行う。
補正研磨は、詳しくは、被製版ロールの一端から他端まで一定ピッチ毎に計測した各区間の計測直径値の最小位について、研磨砥石を被製版ロールに密着し研磨圧力を一定に保って一方向へ移動するときの一回研磨寸法の四倍となるように近似する値に補正した各区間の研磨前直径値とし、研磨砥石を被製版ロールに密着し研磨圧力を一定に保って往復移動を繰り返しつつ研磨することにより、被製版ロールの全長を研磨前最小直径値よりも一往復研磨した小さい均一径に研磨するものであって、研磨前最小直径値よりも大きな研磨代部分は、研磨前直径値に比例した往復回数だけ研磨し、その際各区間の研磨代部分が連続して存在するときはその連続する区間を往復研磨し、該往復研磨を少なくとも一回行ってなお存在する研磨代部分が離れるときは、既に研磨前最小直径値に研磨した区間を重複しないように研磨移動して研磨代部分に到達させて該研磨代部分を往復研磨し、研磨前最小直径値よりも大きな研磨代部分がなくなるまで研磨したら、被製版ロールの他端まで既に研磨前最小直径値に研磨した残りの区間を移動する研磨である。
表面粗さ微小化研磨に関して、砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側とする理由は、砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が対向する側の研磨が、相対研磨速度が大きくなって研磨痕を大きくし表面粗さを大きくするのに対し、砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側の研磨は、相対研磨速度が小さくしかつ多方向に微小な研磨ができて研磨痕が大きくならず高い番手の砥石で研磨するときの小さな表面粗さに抑えられるからである。
粗仕上げ砥石による表面粗さ微小化研磨においては、補正研磨・落版研磨のときに生じるピッチ目のうねりを小さくすることができる。
#200〜#500の粗仕上げ砥石3により微小化研磨を行うときは、#500相当〜#800相当の粗仕上げ砥石による表面粗さが得られる。
粗仕上げ砥石3による補正研磨及び落版研磨の条件は、砥石を通常の回転数、具体的には700 〜800r.p.mとし、又被製版ロールRを通常の回転数、具体的には100 〜150r.p.m、砥石を通常の移動速度、具体的には1200mm/minとして行う。
又、粗仕上げ砥石3による微小化研磨の条件は、砥石3を通常の回転数よりも例えば50〜100r.p.m大きい回転数とし、砥石を通常の移動速度の例えば約半分の600mm/min として行う。そして、砥石の回転速度と被製版ロールの回転速度が進行方向後側の接触線の略中央において相対速度がゼロになるように、該被製版ロールの回転数を決める。
【0017】
第四のニッケルメッキ−銅メッキの工程は、両端チャックされる被製版ロールをニッケルメッキ液に浸漬して回転し膜厚が10μm位となるようにニッケルメッキを行ない、次いで、被製版ロールを銅メッキ液に浸漬して回転し膜厚が40〜50μm位となるように銅メッキを行なう。
【0018】
第五のメッキ後研磨の工程は、最初に、#800〜#1200の炭化珪素製の中仕上げ砥石によりロールの一端から他端まで一往復するメッキ表皮除去研磨を行ってから、ロールの一端から他端まで片道移動する表面粗さ微小化研磨を行い、次いで、#2000〜#3000の炭化珪素製の上仕上げ砥石によりロールの一端から他端まで片道移動する表面粗さ微小化研磨を行い、最後に、#5000〜#6000の精密仕上げ砥石(PVA砥石:炭化珪素に接着剤としてPVA(ポリビニールアルコール)とフェノールを添加し焼結してなる砥石)によりロールの一端から他端まで一往復する円筒研磨を行なってからロールの一端から他端まで片道移動する鏡面研磨を行う。直径で40μm〜50μm研磨する。
なお、#800以上の砥石は、PVA砥石を用いるのが好ましい。
上述した粗仕上げ砥石と同様に、図2(a),(b) に示すように、中仕上げ砥石4と上仕上げ砥石5は、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨するようになっている。一往復させる場合の研磨は、砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨する状態を確保するために、砥石又はロールの一方が逆回転される。
中仕上げ砥石4及び上仕上げ砥石5によるメッキ表皮除去研磨の条件は、通常の研磨条件を、砥石の回転数、700 〜800r.p.mとし、又被製版ロールRを100 〜150r.p.m、砥石移動速度を1200mm/minとする場合、砥石3を通常の回転数よりも例えば50〜100r.p.m大きい回転数とし、砥石を通常の移動速度の例えば約半分の600mm/min として行う。そして、砥石の回転速度と被製版ロールの回転速度が進行方向後側の接触線の略中央において相対速度がゼロになるように、該被製版ロールの回転数を決める。
表面粗さ微小化研磨に関して、砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側とする理由は、メッキ前研磨における表面粗さ微小化研磨の場合と同一である。
#800〜#1200の砥石により微小化研磨を行うときは、#1200相当〜#1800相当の砥石による表面粗さが得られ、#2000〜#3000の砥石により微小化研磨を行うときは、#3000〜#4000相当の砥石による表面粗さが得られる。
又、図2(c),(d) に示すように、精密砥石6は、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度でなく微小角度傾いていて、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保って研磨できるようになっている。
精密砥石6による円筒研磨は、鏡面研磨を行なう前の下地研磨であって、この研磨は必須ではないが行なわないときは、鏡面研磨の二往復〜三往復行なう必要があるので、研磨時間を短縮するためにはこの研磨を行なうことが望ましい。
精密砥石6による円筒研磨の条件は、砥石を通常の回転数、具体的には700 〜800r.p.mとし、又被製版ロールRを通常の回転数、具体的には100 〜150r.p.m、砥石を通常の移動速度、具体的には1200mm/minとして行う。
精密砥石6による鏡面研磨は、精密砥石6を駆動源との接続を解いてフリー回転自在にしかつ被製版ロールの回転数を精密仕上げ研磨時よりも大きくし砥石を被製版ロールに精密仕上げ研磨時の研磨圧力で押付けることにより、被製版ロールの回転に砥石を連れ回りさせて被製版ロールの周速と砥石の接触線上の一点における回転速度とを略一致させ、該砥石を被製版ロールの面長方向に移動して行うものであり、相対研磨速度を極めて小さく抑えることができてしかも多方向に微小な研磨ができるため鏡面研磨となる。
なお、精密仕上げ砥石6を上記の連れ回り回転する場合と略同速度で回転しても良い。
なお、図2(d) に示す精密仕上げ砥石6の傾き角αは僅かに0.5度位で足りる。
中仕上げ砥石4による表面粗さ微小化研磨においては、ピッチ目を完全には解消できないが、ピッチ目が微小に残る。しかし、通常の印刷ではピッチ目が現れない。上仕上げ砥石5による表面粗さ微小化研磨においては、ピッチ目を完全に解消できる。
仮に、中仕上げ砥石4による表面粗さ微小化研磨と上仕上げ砥石5による表面粗さ微小化研磨との間に、上仕上げ砥石5による円筒研磨を入れるとすれば、新たなピッチ目ができてしまう。このため、続いて上仕上げ砥石5による表面粗さ微小化研磨を行なっても、上仕上げ砥石5による円筒研磨を入れない場合に比べてピッチ目(うねりの直径値の大と小とのギャップ)は小さくならない。
【0019】
第六のレーザアブレーションが可能な耐エッチング性被膜の形成の工程は、例えば、可燃性物質(ニトロセルロース、やエチレン酢酸ビニル共重合体、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアセタール、天然ゴム等の何れか一種又は複数種:75重量%)と酸化剤(硝酸アンモニウムや塩素酸化合物:10重量%)と光吸収体(カーボンブラック:15重量%)からなるレーザアブレーションが可能な耐エッチング性を有する材料を数μmの膜厚となるようにロール面に塗布する。
【0020】
第七のレーザによる薄膜へのアブレイション画像の形成の工程は、ヤグレーザ或いは波長が800nm 前後のレーザ光を放射する半導体レーザを用いて、耐エッチング性の黒色の被膜に対して、画線部に対応する部分に照射してそこの被膜をレーザアブレイションする。すなわち、レーザ光を光吸収体で吸収して熱に変換し可燃物質を酸化剤の下で瞬間に加熱蒸発させ、もって、エッチングを行なうための銅メッキ面を画線部に対応するように露出する。
【0021】
第八のエッチングの工程は、塩化第二鉄液又は塩化第二銅液中にロールを浸漬して回転し、レーザアブレーションにより露出した銅メッキメンをエッチングするものである。
【0022】
第九の溶剤による黒色膜の除去の工程は、従来のレジスト剥離に対応する。
【0023】
第十のクロムメッキの工程は、銅メッキの版面では耐刷力がないので、耐刷力を付けるために、5〜7μmクロムメッキする。
【0024】
第十一のサンドペーパー掛け・クロムメッキのバリ取りの工程は、クロムメッキを行なうとセルの縁にバリがでるので、このバリを除去するとともに、非画線部を鏡面でなく適当なサンドペーパー痕を付けることによりドクターブレードに対して自己潤滑性を有する面として版かぶりの発生を防止するために行なう。
【0025】
なお、砥石の番手で具体的に範囲を特定しているJIS等の規格は存在しないので、本明細書において、粗仕上げ、中仕上げ、上仕上げ、精密仕上げの区別は概念的、便宜的なものである。砥粒の大きさに関する等級が規格にある。
【0026】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本願第一の発明のグラビア版の製作方法によれば、感光性塗料を用いず明室での作業ができ、又、現像工程を必要とせず製版工程を一工程短縮でき、従って、感光膜と現像液との間の相性の悪さ(現像残滓が生じること)を回避できる。
又、本願第二の発明のグラビア版の製作方法によれば、上記の発明の効果に加え、直版型グラビア版の再利用時のメッキ前研磨に関して、所定の番手の研磨砥石で研磨するにもかかわらず、より大きい番手の研磨砥石で研磨したときの表面粗さに相当する小さな表面粗さが得られ、しかも、ピッチ目が生じないように研磨できることにより、補正研磨と落版研磨と再度の銅メッキを行う前の表面粗さとして適切な中仕上げ研磨相当の研磨を単一の番手の粗仕上げ砥石により行うことができる。
又、本願第三又は第四の発明のグラビア版の製作方法によれば、上記の発明の効果に加え、直版型グラビア版の再利用時のメッキ後研磨に関して、所定の番手の研磨砥石で研磨するにもかかわらず、より大きい番手の研磨砥石で研磨したときの表面粗さに相当する小さな表面粗さが得られ、しかも、ピッチ目が生じないように研磨できるミッチ目が全く生じないか又は生じても極微小である精密な砥石研磨を行なうことができる。
本願第四の発明のグラビア版の製作方法によれば、砥石研磨による鏡面研磨が実現でき、しかも、ピッチ目の縞模様を完全に除去できるか、又は残っても極微少である。従って、従来の一般的に精密な印刷が行える円筒精度を充分に満たすことができ、従って、ピッチ目の縞模様を完全に除去できる印刷ロールにあっては、最も精密な印刷が必要な、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷を行ってもピッチ目の縞模様が現れないグラビア製が得られる。
又、ピッチ目の縞模様が極微少に残る印刷ロールにあっては、ハイライトからハーフトーンの画像からなるカレンダー印刷に準じる高精細な印刷が行える。
本願第四の発明のグラビア版の製作方法によれば、切手、収入印紙、商品券等の高精細な印刷が要求される印刷ロールの製作に好適であり、又、円筒精度が悪かったりピッチ目があると顕著に版かぶりが生じる水性インキ使用グラビア印刷用のグラビアシリンダーとしても好適である。
本願第二乃至第四の発明は、熟練工による勘や技量に頼らない精密な研磨が行なえるので、色分解された色毎に1本のグラビア版を作れば、従来において多数本の中から最良のものとして選ばれるグラビア版と同等のものが得られ、経済効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第一の発明乃至第四の発明に共通のグラビア版の製作方法の工程図である。
【図2】図1の円筒研磨装置の砥石の被製版ロールに対する研磨姿勢を説明するための図である。(a) と(b) は、粗仕上げ砥石3、中仕上げ砥石4、及び上仕上げ砥石15による被製版ロールに対する研磨姿勢を説明するための正面図と平面図である。(c) と(d) は、精密仕上げ砥石6による被製版ロールに対する研磨姿勢を説明するための正面図と平面図である。
【符号の説明】
R ・・・被製版ロール
3 ・・・粗仕上げ砥石
4 ・・・中仕上げ砥石
5 ・・・上仕上げ砥石
6 ・・・精密仕上げ砥石

Claims (4)

  1. 使用済みの印刷ロールのクロムメッキをエッチングにより除去し銅メッキの版面が露出した被製版ロールとし、以後、該被製版ロールに対して、前記クロムメッキの除去の前又は後に、ロールの一端から他端まで一定ピッチ毎に直径を計測する直径計測を行ない、次いで、落版研磨を含むメッキ前研磨を行い、次いで、ニッケルメッキ−銅メッキの順に版深形成用のメッキを形成し、次いで、セルを形成できる直径寸法・仕上げ面となるようにメッキ後研磨を行い、次いで、レーザアブレーションが可能な耐エッチング性被膜を形成し、次いでレーザ光を画線部に対応する部分に照射してそこの被膜をアブレーションして銅メッキが露出したネガ画像を形成し、次いで銅メッキ露出面をエッチングしてセルを形成し、次いで耐エッチング性被膜を除去し、最後に耐刷力を付与するためのクロムメッキを形成することを特徴とするグラビア版の製作方法。
  2. 前記のメッキ前研磨は、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち研磨を行う得る,単一の粗仕上げ砥石により、
    直径計測値に基づいて直径の偏差を小さくする補正研磨を行い、次いで被製版ロールの一端から他端までの移動を繰り返して被製版ロールの刻設されているセルを無くす落版研磨を行い、次いで砥石と被製版ロールの回転方向が一致する側を、砥石の被製版ロールの面長方向に対する移動方向後方側にして研磨する表面粗さ微小化研磨を行うことを特徴とする〔請求項1〕に記載のグラビア版の製作方法。
  3. 前記のメッキ後研磨は、
    最初に、メッキ表皮除去研磨を行い、次いで、表面粗さ微小化研磨を行うものであって、
    前記の表面粗さ微小化研磨は、中仕上げ砥石と上仕上げ砥石の順に行い、それぞれ、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨することを特徴とする〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載のグラビア版の製作方法。
  4. 前記のメッキ後研磨は、
    最初に、メッキ表皮除去研磨を行い、次いで、表面粗さ微小化研磨を行い、最後に、鏡面研磨を行うものであって、
    前記の表面粗さ微小化研磨は、中仕上げ砥石と上仕上げ砥石により順に行い、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度であって、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保ち砥石の回転方向と被製版ロールの回転方向が一致する側を該砥石の移動方向後方側として研磨し、
    又、前記の鏡面研磨は、精密仕上げ砥石により行い、砥石の回転軸の延長線と被製版ロールの回転軸線の両方を平面方向より見たときの交差角が90度でなく微小角度傾いていて、砥石の端面の研磨時接触線が、砥石の端面の中心孔の中心を通る直径線乃至中心孔を外れない限度の直径線に平行する弦線の範囲内にあって研磨圧力を一定に保って被製版ロールの周速と砥石の接触線上の一点における回転速度とを略一致させて該砥石を被製版ロールの面長方向に移動しつつ研磨することを特徴とする〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載のグラビア版の製作方法。
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