JP2019155830A - 竹輪状グラビア印刷版の芯だし機及び芯だし方法及びグラビア印刷版 - Google Patents

竹輪状グラビア印刷版の芯だし機及び芯だし方法及びグラビア印刷版 Download PDF

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Abstract

【課題】グラビア印刷に供されるグラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部を同心円に加工しグラビア印刷機に装着し回転させたときに、グラビア印刷版の円状外周部の版振れ(チャキングコーンの装着部部の中心からの半径差)を100ミクロン以下にできるグラビア印刷版の芯だし機を作製する、及び版振りのないグラビア印刷版を提供する。【解決手段】グラビア印刷版1を固定又は回転させ、版振りをなくすためチャッキングコーンが線接触する版側面盤の装着部を切削又は研磨し、版振りのないグラビア印刷版とする。【選択図】図9

Description

本発明は、グラビア印刷機のフレームから延びるチャキングコーンで保持される竹輪状グラビア印刷版(以後、グラビア印刷版と言う)において、グラビア印刷版の芯軸がずれている事による版振りをなくすために、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部を同心円に加工するためのグラビア印刷版の芯だし機に関する。
グラビア印刷(凹版印刷方式の一つ印刷方式)は、インキパンに貯えられたグラビアインキをグラビア印刷版の全面に塗布し、グラビア印刷版に設けられた絵柄部となる画線部のセル部以外の不要なグラビアインキをドクターで持って掻き落とし、被印刷物にセルに貯えられたグラビアインキを転写して印刷がなされる。
グラビア印刷版は、芯材である鉄又はアルミの筒状管にチャキングコーンの装着部となるドーナツ状の側面盤を溶接により一体化して所望の版円周とするため旋盤により表面切削を行いグラビア印刷用のシリンダー母材を作製し、次いで銅メッキを200ミクロンから500ミクロンの銅メッキを行い、次いで銅メッキ面を砥石研磨により表面平滑を形成した後、腐食方法又は電子彫刻法により印刷絵柄を設けるための40ミクロンから20ミクロンの深さのセルが設けられ、更に10ミクロン前後のクロムメッキが施されペーペー研磨により版面の荒れを削除して、グラビア印刷版とされる。
この様のグラビア印刷版は、多層の金属層により積層されている。上記で説明した工程は、直版と呼ばれるもので再利用するには、銅メッキ層及びシリンダー母材の表層を旋盤で除去した後、銅メッキ層を設け砥石研磨以降同じ工程によりグラビア印刷版とされる。
前記直版と呼ばれるグラビア印刷版とバラード版と呼ばれるグラビア印刷版がある。バラード版は銅メッキの後、該銅メッキ層を砥石研磨後バラード層と呼ばれる銀粒子薄膜層を形成し、次いで銅メッキを行い100ミクロンから150ミクロンの銅メッキ層を設けたグラビア印刷版である。バラード版は、バラード層の界面で表層の銅メッキ層を剥離できるものでありシリンダーを再利用する時は、バラード層より表層の銅メッキ層を剥がせば表層の銅メッキを行うことで、シリンダーの再利用ができるものである。
この様に、グラビア印刷版は多くの工程を経て製造されるため、最終のグラビア印刷に供されるグラビア印刷版は、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部が同心円となっていないものが多くある。
一般的には、グラビア印刷版は、グラビア印刷機のチャキングコーンで固定し回転によりグラビア印刷版の円状外周部の偏芯を測定すると10ミクロンから250ミクロンの偏芯が見られる。
この偏芯は、グラビア印刷版の版振りと呼ばれる。版ブリによりドクター刃でインキを掻き落とす時に、ドクター加圧力の掛り方が異なるため種々の品質不良の原因となっている。また、グラビア印刷版に掛けるドクター加圧力の下限値を高く設定するために、ドクター摩耗やグラビア印刷版摩耗が大きくなり、更に多くの品質不良の原因となるものである。
グラビア印刷版の製造工程において、版面の切削、及び版面の研磨の工程で偏芯管理が不十分な場合もあり、更に銅メッキ工程においては、グラビアシリンダーのチャッキングは偏芯した状態で版面の一部をメッキ液に浸して銅メッキが施されるものもグラビア印刷版を偏芯する原因となっている可能性もある。結果として版振りのあるグラビア印刷版が製造されグラビア印刷で品質不良を発生する原因となっている。
グラビア印刷に供されるグラビア印刷版の円状外周部(版面部を指し以後、円状外周部と言う)とチャキングコーンの装着部を同心円に加工しグラビア印刷機の装着回転させたときに、グラビア印刷版の円状外周部の版振れ(チャキングコーンの装着部部の中心からの半径差)を100ミクロン以下できるグラビア印刷版の芯だし機を作製することを課題とする。
本発明のグラビア印刷に用いるグラビア印刷版の芯だし機は、グラビア印刷に用いるグラビア印刷版の円状外周部と前記グラビア印刷版の回転軸に連結されるチャキングコーンの装着部を同心円にするために、前記グラビア印刷版の円状外周部が固定され、前記グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転する切削バイト、ヤスリ又はペーパーでもって、前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できる、若しくはグラビア印刷版の円状外周部を該グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転させチャキングコーンの装着部に切削バイト、ヤスリ又はペーパーをあてがうことで前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できることを特徴とする。
グラビア印刷版は、円状外周部においてグラビア印刷に必要な微細なセルが形成されており、また、先に記述したが銅メッキ層が中間層にあるため 該グラビア印刷版を固定するための加圧できる部位は限られている。図1にグラビア印刷版を固定するための加圧できる部位を示す。グラビア印刷版(1)は円状外周部(2)に絵柄部(3)が設けられるが、ニップ圧胴(4)の接する範囲内で有りグラビア印刷版(1)の両端部(5)はドクター(6)でインキは除去されるが圧胴の接することはない。また、グラビア印刷版(1)の両端エッジ部はR部(7)と呼ばれる。従って、グラビア印刷版(1)を固定するのに適した部分(8)は両端部の一点破線の範囲<両矢印で示す>である。
また、グラビア印刷版の側面を図2に、グラビア印刷版の断面を図3に示す。図2にチャッキン部の版側面盤(9)の外面円部分(10)及び内面円部分(11)を示したが、チャッキングコーン(12)と圧接するのは外面円部分(10)である。
図4にチャッキングコーン(12)及びコーン周辺の機械の構成を示す。印刷機のフレーム(13)、モーターにつながる回転軸(14)回転軸のカバー(15)、チャッキングコーン(12)取り付けボルト(16)を示す。図5にグラビア印刷版(1)とチャッキングコーンコーン(12)の勘合の状態を示す。尚、最近はグラビア印刷版にキー溝は設けられず、チャッキングコーン(12)においてもキーは設けられていない。
グラビア印刷版を製造するには多くの工程を経るが、どの段階でグラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部の同心円が損なわれるかは明確ではないが、1工程での要因によるものではないと考えられる。
簡単に製造工程を説明すると、1、版面部となる管に側面部を勘合するため内面径を大きくする。2、側面盤を製造し管内面板を勘合する。3、管と側面盤を溶接する。4、竹輪状となったシリンダーを旋盤で所望の版円周、側面の直線を整える。5、版面部の切削クズをペーパーで除去する。6、銅メッキを版面部に形成する。7、銅メッキ表面を砥石研磨で平滑とする。8、版面にセルを形成し画線部とする。9、クロムメッキを施し耐刷性を付与する。10、クロムメッキ面にペーパー研磨を施す。
この様な工程で製造されるグラビア印刷版は、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部の同心円が損なわれるものが発生するのである。チャキングコーンの装着部の芯から、グラビア印刷版の円状外周部は、最大300ミクロン程度の半径差が発生し版振りの現象となり、版振りによりグラビア印刷においてドクター刃の加圧が変化し印刷不良(カブリ・面ムラ、など)が発生する原因となる。
グラビア印刷不良をなくすには版振りの修正を行ない、チャキングコーンの装着部の芯からグラビア印刷版の円状外周部は、100ミクロン以内の半径差、好ましくは40ミクロン程度の半径差であれば印刷不良の発生を低減できるものである。
チャキングコーンの装着部の芯からグラビア印刷版の円状外周部の半径差を少なくするには、チャキングコーンの装着部をグラビア印刷版の円状外周部を同心円にする修正をすればよく、版側面盤の外面円部分を切削、研磨すればよい。
図6は、チャキングコーン(12)と版側面盤(9)の接触部を拡大図とし版振りを説明する。チャキングコーン(12)の回転軸(14)に対し半径Bで版側面盤(9)の外面円部分(10)に圧接されている。しかし、版振りがあるグラビア版においては、チャキングコーンの軸に対し半径Aから半径A+αの差があり、αが版ブリの原因となるため修正が必要となる。
修正前の図と修正後の図を、図7の(a)(b)に示す。修正前の(a)において下部の破線円部分のαを切削又は研磨すると、修正後(b)のようにチャキングコーン(12)の芯とグラビア印刷版(1)の芯は同心円となり、芯からグラビア印刷版の円状外周部までの半径は、A+(α/2)となる。
切削又は研磨する角度を図8に示したが、チャキングコーンと版側面盤の接触部は線接触での圧接が好ましく、線接触であることで脱着が容易になる。
図8は、切削又は研磨された後のチャキングコーン挿入部の版側面盤の角度を示す図である。Cはチャキングコーン(12)の角度、Dは版側面盤(9)の角度、Eは切削又は研磨が施された角度を示している。これによりCとEは角度が異なり、チャキングコーンと版側面版の接触部を線接触とすることができる。Fは切削又は研磨後の接触部からDと同じ角度で図に2点破線で示した。FとDの縦方向の長さがαに当たる。
また、図8は、切削又は研磨を最小にするものであるが、版側面盤の内部まで切削又は研磨を行えば(F位置まで)版側面盤の角度は同一にすることとなる。
本発明のグラビア印刷版の芯だし機の構成を図9で説明する。図9はグラビア印刷版を固定しラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を切削又は研磨によりグラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を同心円とする芯だし機である。
グラビア印刷版(1)を固定する治具は、偏芯修正加工を行うために前後に可動出来るフレームG(17)に保持された固定用チャキングコーン(18)と切削又は研磨の治具ヘッド(19)の回転軸を一点破線(20)で示す一直線上に設け、治具ヘッド(19)を設けるフレームH(21)、また該フレームH(21)からグラビア印刷版(1)の版側面盤(9)を押え固定する位置固定棒(22)を数ヵ所設け、更にフレームH(21)からグラビア印刷版側に一点破線(20)をグラビア印刷版の外面円部分(10)を中心とするための修正固定ボルト(23)を数ヵ所設け、さらにマイクロゲージ(24)から伸びる接触端子(25)を設けグラビア印刷版(1)が一点破線(20)を中心軸となっているかを確認する。このように固定用チャキングコーン(18)の押し圧と位置固定棒(22)と修正固定ボルト(23)でグラビア印刷版(1)を固定した後、治具ヘッド(19)をモーター(25)により回転させながらグラビア印刷版(1)の方向に前進させ版側面盤(9)の外面円部分(10)を切削又は研磨する芯だし機である。
尚、本芯だし機において、フレームH(21)に設ける位置固定棒(22)をフレームH(21)に回転盤として設けることでグラビア印刷版(1)を回転するようにすれば、マイクロゲージ(24)は一カ所に設ければよい。
また、グラビア印刷版(1)を回転させ、治具ヘッド(19)は回転をさせず前後進させる芯だし機においては、モーター(25)をフレームG(17)の固定用チャキングコーン(18)側に設置し、位置固定棒(22)をフレームH(21)に回転盤として設けることでグラビア印刷版(1)を回転させ、切削又は研磨の治具ヘッド(19)を回転することなく前後進すれば版側面盤(9)の外面円部分(10)を切削又は研磨できる芯だし機とすることができる。
本発明のグラビア印刷版は、グラビア印刷に用いるグラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンが線接触するグラビア印刷版の側面盤に設けられたチャキングコーンの装着部の前記側面盤表面にある外面円部分を、チャキングコーンの角度とあらかじめ設けられたチャキングコーン装着部の角度とで挟まれた範囲内の角度で、チャキングコーンの装着部である側面盤に設けられた外面円部分を切削バイト、ヤスリ又はペーパーで切削又は研磨が施されて、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンとの装着部である側面盤に設けられた外面円部分が線接触し偏芯が100ミクロンから同心円の範囲内にあることを特徴とする。
グラビア印刷版の全てが偏芯しているものではなく、またグラビア印刷版の片方の端部だけが偏芯しているグラビア印刷版もあり、予めグラビア印刷版の偏芯を簡単に測定する装置でチェック、偏芯の大きなグラビア印刷版だけを本発明の芯だし機、若しくは手作業でグラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を切削又は研磨のより加工することでチャキングコーンの装着部とグラビア印刷版の円状外周部と同心円にしたグラビア印刷版とすることができる。
偏芯をゼロにできれば最善であるが、グラビア印刷において印刷品質に影響が少ない偏芯は100ミクロン以下、好ましくは40ミクロン程度以下であり、この範囲内に加工を施すことでグラビア印刷に供するグラビア印刷版としてよい。
本発明のグラビア印刷版の版振り測定装置は、グラビア印刷に用いるグラビア印刷版がチャキングコーンで保持され回転可能な状態で、チャキングコーンの回転軸に対して前記グラビア印刷版の円状外周部の偏芯を検出する接触端子又は非接触端子を備えたことを特徴とする。
グラビア印刷に使用するグラビア印刷版は偏芯がゼロが理想であるが、偏芯幅に許容できる範囲はある。許容範囲としては、版円周によっても異なるが円周が小さいほど同じ速度で印刷を行なっても回転数が大きくなるため版振りは小さなことが望めれる。これはドクターの版面に対しての追従が必要なためである。
従って、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いて、グラビア版の両端部の版振りを測定し、100ミクロン以上の版振りがあるかを確認し、好ましくは50ミクロン以上の版振りがあるグラビア印刷版は、本発明のグラビア印刷版の芯だし機を用いて偏芯の修正をすることにより、グラビア印刷の品質を向上することができる。
グラビア印刷版の版振り測定装置を図10で説明する。グラビア印刷版(1)をフレームG,H(17)(21)から延びる固定用チャッキングコーン(18)及びチャッキングコーン(12)で固定し、グラビア印刷版(1)両端部の版面に位置固定脚(27)に取り付けた2個のマイクロゲージ(24)から伸びる接触端子(25)を接触させ、グラビア印刷版(1)を回転させ偏芯を測定すればよい。グラビア印刷版(1)の回転は手で回せばよいが、モーター(26)を取り付け低速で回転させてもよい。
グラビア印刷において、グラビア印刷版が印刷機に装着され偏芯がある状態で回転すると、インキを掻き落とすドクターとの距離が変動することとなり加圧力に振れが生じ印刷品質の低下を招く。また、結果としたドクターの加圧を強くすることとなりドクターの摩耗を早めることとなる。従って、グラビア印刷版の偏芯を簡便に測定できる版振り測定装置は有用な測定装置である。
また、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置で、グラビア印刷版の版振りを確認した版を使用し。グラビア印刷機にセットし版振りを測定すればチャッキングコーンに欠点がないかを調べることも出来る。
グラビア印刷版の偏芯を修正するには、手作業でグラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を本発明の角度をもって、切削又は研磨のより加工することにより、グラビア印刷版の版振りを低減することも出来るが、版振りを修正するために本発明の竹輪状グラビア印刷版の芯だし機を使用することでよりグラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を精度の高い同心円とすることができる。
本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置は簡単にグラビア印刷版の偏芯を確認でき、偏芯のあるグラビア印刷版は本発明の竹輪状グラビア印刷版の芯だし機を使用し、グラビア印刷版の偏芯の修正加工を精度よく容易に行うことが出来る。また、グラビア印刷版の検版は2本のゴムロールにグラビア印刷版を乗せ行うが、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いてグラビア印刷に使用するグラビア印刷版の検版機として使用することも出来る。
偏芯の修正したグラビア印刷版をグラビア印刷機にチャッキングし偏芯が少なければ、ドクター刃の加圧が安定するだけでなく、ドクター刃を低加圧でのグラビア印刷をすることができドクター刃とグラビア印刷版の版面で発生する様々な印刷不良を低減又は皆無にすることができる。
グラビア印刷版を固定するための加圧できる部位を示す図 グラビア印刷版の側面図 グラビア印刷版の断面図 チャッキングコーン及びコーン周辺の機械の構成を示す図 グラビア印刷版とチャッキングコーンコーンの勘合の状態を示す図 チャキングコーンと版側面盤の接触部を示す拡大図 修正前(a)、修正後(b)のチャキングコーンの芯とグラビア印刷版の位置を示す図 版振り修正を行う切削又は研磨する角度を図 グラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を同心円とする芯だし機の図 グラビア印刷版の版振り確認装置の図
図10のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いて、円周700mmのグラビア印刷版の版振りを位置移動脚の先端にマイクロゲージをもちいて測定し、片方の端部の版振り偏芯が150ミクロンあることを確認した。
次いで、片方の端部の版振り偏芯が150ミクロンある円周700mmのグラビア印刷版を、図9の芯だし機を用い、図8に示すようにチャッキンコーンの角度(C)と板側面盤の外円面と内円面の角度(D)の中間の角度(E)で切削バイトを設けた切削治具ヘッドを用いて、版振り偏芯が40ミクロンとなるまで切削した。
偏芯を補正したグラビア印刷版は、チャッキングコーンとの着脱動作はスムーズに出来るもので、グラビア印刷機に装着しグラビア印刷に使用したが、印刷不良である部分的なカブリ、筋汚れなどのドクターとグラビア印刷版に係る不良は発生しなかった。
ドクターの加圧力を、加圧エヤーシリンダーの圧力を通常設定の1kgから0,9kgとして印刷を行なったが印刷不良は発生せず、またドクター刃の摩耗も少なかった。
C チャキングコーンの角度を示す1点破線
D 版側面盤の角度を示す1点破線
E 切削又は研磨が施された角度を示す1点破線
F 切削又は研磨後の接触部からDと同じ角度を示す2点破線
1 グラビア印刷版
2 グラビア印刷版の円状外周部(版面)
3 絵柄部
4 ニップ圧胴
5 両端部
6 ドクター
7 R部
8 固定するのに適した部分
9 版側面盤
10 外面円部分
11 内面円部分
12 チャッキングコーン
13 印刷機のフレーム
14 回転軸
15 回転軸のカバー
16 取り付けボルト
17 フレームG
18 固定用チャキングコーン
19 切削又は研磨の治具ヘッド
20 一点破線
21 フレームH
22 位置固定棒
23 修正固定ボルト
24 マイクロゲージグラビア印刷版(1)
25 接触端子
26 モーター
27 マイクロゲージ位置移動脚
本発明は、グラビア印刷機のフレームから延びるチャキングコーンで保持される竹輪状グラビア印刷版(以後、グラビア印刷版と言う)において、グラビア印刷版の芯軸がずれている事による版振りをなくすために、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部を同心円に加工するためのグラビア印刷版の芯だし機及び芯だし方法及びグラビア印刷版に関する。
グラビア印刷(凹版印刷方式の一つ印刷方式)は、インキパンに貯えられたグラビアインキをグラビア印刷版の全面に塗布し、グラビア印刷版に設けられた絵柄部となる画線部のセル部以外の不要なグラビアインキをドクターで持って掻き落とし、被印刷物にセルに貯えられたグラビアインキを転写して印刷がなされる。
グラビア印刷版は、芯材である鉄又はアルミの筒状管にチャキングコーンの装着部となるドーナツ状の側面盤を溶接により一体化して所望の版円周とするため旋盤により表面切削を行いグラビア印刷用のシリンダー母材を作製し、次いで銅メッキを200ミクロンから500ミクロンの銅メッキを行い、次いで銅メッキ面を砥石研磨により表面平滑を形成した後、腐食方法又は電子彫刻法により印刷絵柄を設けるための40ミクロンから20ミクロンの深さのセルが設けられ、更に10ミクロン前後のクロムメッキが施されペーペー研磨により版面の荒れを削除して、グラビア印刷版とされる。
この様のグラビア印刷版は、多層の金属層により積層されている。上記で説明した工程は、直版と呼ばれるもので再利用するには、銅メッキ層及びシリンダー母材の表層を旋盤で除去した後、銅メッキ層を設け砥石研磨以降同じ工程によりグラビア印刷版とされる。
前記直版と呼ばれるグラビア印刷版とバラード版と呼ばれるグラビア印刷版がある。バラード版は銅メッキの後、該銅メッキ層を砥石研磨後バラード層と呼ばれる銀粒子薄膜層を形成し、次いで銅メッキを行い100ミクロンから150ミクロンの銅メッキ層を設けたグラビア印刷版である。バラード版は、バラード層の界面で表層の銅メッキ層を剥離できるものでありシリンダーを再利用する時は、バラード層より表層の銅メッキ層を剥がせば表層の銅メッキを行うことで、シリンダーの再利用ができるものである。
この様に、グラビア印刷版は多くの工程を経て製造されるため、最終のグラビア印刷に供されるグラビア印刷版は、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部が同心円となっていないものが多くある。
一般的には、グラビア印刷版は、グラビア印刷機のチャキングコーンで固定し回転によりグラビア印刷版の円状外周部の偏芯を測定すると10ミクロンから250ミクロンの偏芯が見られる。
この偏芯は、グラビア印刷版の版振りと呼ばれる。版ブリによりドクター刃でインキを掻き落とす時に、ドクター加圧力の掛り方が異なるため種々の品質不良の原因となっている。また、グラビア印刷版に掛けるドクター加圧力の下限値を高く設定するために、ドクター摩耗やグラビア印刷版摩耗が大きくなり、更に多くの品質不良の原因となるものである。
グラビア印刷版の製造工程において、版面の切削、及び版面の研磨の工程で偏芯管理が不十分な場合もあり、更に銅メッキ工程においては、グラビアシリンダーのチャッキングは偏芯した状態で版面の一部をメッキ液に浸して銅メッキが施されるものもグラビア印刷版を偏芯する原因となっている可能性もある。結果として版振りのあるグラビア印刷版が製造されグラビア印刷で品質不良を発生する原因となっている。
グラビア印刷に供されるグラビア印刷版の円状外周部(版面部を指し以後、円状外周部と言う)とチャキングコーンの装着部を同心円に加工しグラビア印刷機の装着回転させたときに、グラビア印刷版の円状外周部の版振れ(チャキングコーンの装着部部の中心からの半径差)を100ミクロン以下できるグラビア印刷版の芯だし機を作製すること、及び芯だし方法により偏芯を修正したグラビア印刷版とすることを課題とする。
本発明のグラビア印刷に用いるグラビア印刷版の芯だし機は、グラビア印刷に用いるグラビア印刷版の円状外周部と前記グラビア印刷版の回転軸に連結されるチャキングコーンの装着部を同心円にするために、前記グラビア印刷版の円状外周部が固定され、前記グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転する切削バイト、ヤスリ又はペーパーでもって、前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できる、若しくはグラビア印刷版の円状外周部を該グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転させチャキングコーンの装着部に切削バイト、ヤスリ又はペーパーをあてがうことで前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できることを特徴とする。
本発明のグラビア印刷に用いるグラビア印刷版の芯だし方法は、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンが線接触するグラビア印刷版の側面盤に設けられたチャキングコーンの装着部の前記側面盤表面にある外面円部分を、チャキングコーンの角度とあらかじめ設けられたチャキングコーン装着部の角度とで挟まれた範囲内の角度で、チャキングコーンの装着部である側面盤に設けられた外面円部分を切削バイト、ヤスリ又はペーパーで切削又は研磨が施されて、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンとの装着部である側面盤に設けられた外面円部分が線接触し偏芯が100ミクロンから同心円の範囲にすることを特徴とする。
グラビア印刷版は、円状外周部においてグラビア印刷に必要な微細なセルが形成されており、また、先に記述したが銅メッキ層が中間層にあるため 該グラビア印刷版を固定するための加圧できる部位は限られている。図1にグラビア印刷版を固定するための加圧できる部位を示す。グラビア印刷版(1)は円状外周部(2)に絵柄部(3)が設けられるが、ニップ圧胴(4)の接する範囲内で有りグラビア印刷版(1)の両端部(5)はドクター(6)でインキは除去されるが圧胴の接することはない。また、グラビア印刷版(1)の両端エッジ部はR部(7)と呼ばれる。従って、グラビア印刷版(1)を固定するのに適した部分(8)は両端部の一点破線の範囲<両矢印で示す>である。
また、グラビア印刷版の側面を図2に、グラビア印刷版の断面を図3に示す。図2にチャッキン部の版側面盤(9)の外面円部分(10)及び内面円部分(11)を示したが、チャッキングコーン(12)と圧接するのは外面円部分(10)である。
図4にチャッキングコーン(12)及びコーン周辺の機械の構成を示す。印刷機のフレーム(13)、モーターにつながる回転軸(14)回転軸のカバー(15)、チャッキングコーン(12)取り付けボルト(16)を示す。図5にグラビア印刷版(1)とチャッキングコーンコーン(12)の勘合の状態を示す。尚、最近はグラビア印刷版にキー溝は設けられず、チャッキングコーン(12)においてもキーは設けられていない。
グラビア印刷版を製造するには多くの工程を経るが、どの段階でグラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部の同心円が損なわれるかは明確ではないが、1工程での要因によるものではないと考えられる。
簡単に製造工程を説明すると、1、版面部となる管に側面部を勘合するため内面径を大きくする。2、側面盤を製造し管内面板を勘合する。3、管と側面盤を溶接する。4、竹輪状となったシリンダーを旋盤で所望の版円周、側面の直線を整える。5、版面部の切削クズをペーパーで除去する。6、銅メッキを版面部に形成する。7、銅メッキ表面を砥石研磨で平滑とする。8、版面にセルを形成し画線部とする。9、クロムメッキを施し耐刷性を付与する。10、クロムメッキ面にペーパー研磨を施す。
この様な工程で製造されるグラビア印刷版は、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部の同心円が損なわれるものが発生するのである。チャキングコーンの装着部の芯から、グラビア印刷版の円状外周部は、最大300ミクロン程度の半径差が発生し版振りの現象となり、版振りによりグラビア印刷においてドクター刃の加圧が変化し印刷不良(カブリ・面ムラ、など)が発生する原因となる。
グラビア印刷不良をなくすには版振りの修正を行ない、チャキングコーンの装着部の芯からグラビア印刷版の円状外周部は、100ミクロン以内の半径差、好ましくは40ミクロン程度の半径差であれば印刷不良の発生を低減できるものである。
チャキングコーンの装着部の芯からグラビア印刷版の円状外周部の半径差を少なくするには、チャキングコーンの装着部をグラビア印刷版の円状外周部を同心円にする修正をすればよく、版側面盤の外面円部分を切削、研磨すればよい。
図6は、チャキングコーン(12)と版側面盤(9)の接触部を拡大図とし版振りを説明する。チャキングコーン(12)の回転軸(14)に対し半径Bで版側面盤(9)の外面円部分(10)に圧接されている。しかし、版振りがあるグラビア版においては、チャキングコーンの軸に対し半径Aから半径A+αの差があり、αが版ブリの原因となるため修正が必要となる。
修正前の図と修正後の図を、図7の(a)(b)に示す。修正前の(a)において下部の破線円部分のαを切削又は研磨すると、修正後(b)のようにチャキングコーン(12)の芯とグラビア印刷版(1)の芯は同心円となり、芯からグラビア印刷版の円状外周部までの半径は、A+(α/2)となる。
切削又は研磨する角度を図8に示したが、チャキングコーンと版側面盤の接触部は線接触での圧接が好ましく、線接触であることで脱着が容易になる。
図8は、切削又は研磨された後のチャキングコーン挿入部の版側面盤の角度を示す図である。Cはチャキングコーン(12)の角度、Dは版側面盤(9)の角度、Eは切削又は研磨が施された角度を示している。これによりCとEは角度が異なり、チャキングコーンと版側面版の接触部を線接触とすることができる。Fは切削又は研磨後の接触部からDと同じ角度で図に2点破線で示した。FとDの縦方向の長さがαに当たる。
また、図8は、切削又は研磨を最小にするものであるが、版側面盤の内部まで切削又は研磨を行えば(F位置まで)版側面盤の角度は同一にすることとなる。
本発明のグラビア印刷版の芯だし機の構成を図9で説明する。図9はグラビア印刷版を固定しラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を切削又は研磨によりグラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を同心円とする芯だし機である。
グラビア印刷版(1)を固定する治具は、偏芯修正加工を行うために前後に可動出来るフレームG(17)に保持された固定用チャキングコーン(18)と切削又は研磨の治具ヘッド(19)の回転軸を一点破線(20)で示す一直線上に設け、治具ヘッド(19)を設けるフレームH(21)、また該フレームH(21)からグラビア印刷版(1)の版側面盤(9)を押え固定する位置固定棒(22)を数ヵ所設け、更にフレームH(21)からグラビア印刷版側に一点破線(20)をグラビア印刷版の外面円部分(10)を中心とするための修正固定ボルト(23)を数ヵ所設け、さらにマイクロゲージ(24)から伸びる接触端子(25)を設けグラビア印刷版(1)が一点破線(20)を中心軸となっているかを確認する。このように固定用チャキングコーン(18)の押し圧と位置固定棒(22)と修正固定ボルト(23)でグラビア印刷版(1)を固定した後、治具ヘッド(19)をモーター(25)により回転させながらグラビア印刷版(1)の方向に前進させ版側面盤(9)の外面円部分(10)を切削又は研磨する芯だし機である。
尚、本芯だし機において、フレームH(21)に設ける位置固定棒(22)をフレームH(21)に回転盤として設けることでグラビア印刷版(1)を回転するようにすれば、マイクロゲージ(24)は一カ所に設ければよい。
また、グラビア印刷版(1)を回転させ、治具ヘッド(19)は回転をさせず前後進させる芯だし機においては、モーター(25)をフレームG(17)の固定用チャキングコーン(18)側に設置し、位置固定棒(22)をフレームH(21)に回転盤として設けることでグラビア印刷版(1)を回転させ、切削又は研磨の治具ヘッド(19)を回転することなく前後進すれば版側面盤(9)の外面円部分(10)を切削又は研磨できる芯だし機とすることができる。
本発明のグラビア印刷版の芯だし方法は、グラビア印刷版のドーナツ状側面盤に設けられたチャキングコーンの装着部の外面円部分をチャキングコーンの角度とあらかじめ設けられたチャキングコーン装着部の角度とで挟まれた範囲内の角度で切削又は研磨を、本発明の芯だし機などにより行うことで、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーン装着部とを100ミクロン以内の偏芯であるグラビア印刷版とする方法である。
本発明のグラビア印刷版は、円筒状管の側面にドーナツ状側面盤が設けられ、該ドーナツ状側面盤の外面部にチャキングコーンが線接触し固定されるグラビア版であって、前記側面盤に設けられた孔の外面部の一部が切削バイト、ヤスリ又はペーパーでもってチャキングコーンの角度とあらかじめ設けられたチャキングコーン装着部の角度とで挟まれる範囲内の角度で切削又は研磨が施されており、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンの装着部である前記ドーナツ状側面盤に設けられた孔の外面部の偏芯が100ミクロンから同心円の範囲にあることを特徴とする。
グラビア印刷版の全てが偏芯しているものではなく、またグラビア印刷版の片方の端部だけが偏芯しているグラビア印刷版もあり、予めグラビア印刷版の偏芯を簡単に測定する装置でチェック、偏芯の大きなグラビア印刷版だけを本発明の芯だし機、若しくは手作業でグラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を切削又は研磨のより加工することでチャキングコーンの装着部とグラビア印刷版の円状外周部と同心円にしたグラビア印刷版とすることができる。
偏芯をゼロにできれば最善であるが、グラビア印刷において印刷品質に影響が少ない偏芯は100ミクロン以下、好ましくは40ミクロン程度以下であり、この範囲内に加工を施すことでグラビア印刷に供するグラビア印刷版としてよい。
グラビア印刷版の版振り測定装置は、グラビア印刷に用いるグラビア印刷版がチャキングコーンで保持され回転可能な状態で、チャキングコーンの回転軸に対して前記グラビア印刷版の円状外周部の偏芯を検出する接触端子又は非接触端子を備えた装置で、グラビア印刷版の両端近傍部の偏芯を測定し、偏芯を修正する版ブリの基準を設け修正すればよい。
グラビア印刷に使用するグラビア印刷版は偏芯ゼロであることが理想であるが、偏芯幅に許容できる範囲はある。許容範囲としては、版円周によっても異なるが円周が小さいほど同じ速度で印刷を行なっても回転数が大きくなるため版振りは小さなことが望めれる。これはドクターの版面に対しての追従が必要なためである。
従って、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いて、グラビア版の両端部の版振りを測定し、100ミクロン以上の版振りがあるかを確認し、好ましくは50ミクロン以上の版振りがあるグラビア印刷版は、本発明のグラビア印刷版の芯だし機を用いて偏芯の修正をすることにより、グラビア印刷の品質を向上することができる。
グラビア印刷版の版振り測定装置を図10で説明する。グラビア印刷版(1)をフレームG,H(17)(21)から延びる固定用チャッキングコーン(18)及びチャッキングコーン(12)で固定し、グラビア印刷版(1)両端部の版面に位置固定脚(27)に取り付けた2個のマイクロゲージ(24)から伸びる接触端子(25)を接触させ、グラビア印刷版(1)を回転させ偏芯を測定すればよい。グラビア印刷版(1)の回転は手で回せばよいが、モーター(26)を取り付け低速で回転させてもよい。
グラビア印刷において、グラビア印刷版が印刷機に装着され偏芯がある状態で回転すると、インキを掻き落とすドクターとの距離が変動することとなり加圧力に振れが生じ印刷品質の低下を招く。また、結果としたドクターの加圧を強くすることとなりドクターの摩耗を早めることとなる。従って、グラビア印刷版の偏芯を簡便に測定できる版振り測定装置は有用な測定装置である。
また、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置で、グラビア印刷版の版振りを確認した版を使用し。グラビア印刷機にセットし版振りを測定すればチャッキングコーンに欠点がないかを調べることも出来る。
グラビア印刷版の偏芯を修正するには、手作業でグラビア印刷版のチャキングコーン挿入部を本発明の角度をもって、切削又は研磨のより加工することにより、グラビア印刷版の版振りを低減することも出来るが、版振りを修正するために本発明の竹輪状グラビア印刷版の芯だし機を使用することでよりグラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を精度の高い同心円とすることができる。
本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置は簡単にグラビア印刷版の偏芯を確認でき、偏芯のあるグラビア印刷版は本発明の竹輪状グラビア印刷版の芯だし機を使用し、グラビア印刷版の偏芯の修正加工を精度よく容易に行うことが出来る。また、グラビア印刷版の検版は2本のゴムロールにグラビア印刷版を乗せ行うが、本発明のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いてグラビア印刷に使用するグラビア印刷版の検版機として使用することも出来る。
偏芯の修正したグラビア印刷版をグラビア印刷機にチャッキングし偏芯が少なければ、ドクター刃の加圧が安定するだけでなく、ドクター刃を低加圧でのグラビア印刷をすることができドクター刃とグラビア印刷版の版面で発生する様々な印刷不良を低減又は皆無にすることができる。
グラビア印刷版を固定するための加圧できる部位を示す図 グラビア印刷版の側面図 グラビア印刷版の断面図 チャッキングコーン及びコーン周辺の機械の構成を示す図 グラビア印刷版とチャッキングコーンコーンの勘合の状態を示す図 チャキングコーンと版側面盤の接触部を示す拡大図 修正前(a)、修正後(b)のチャキングコーンの芯とグラビア印刷版の位置を示す図 版振り修正を行う切削又は研磨する角度を図 グラビア印刷版とチャキングコーン挿入部を同心円とする芯だし機の図 グラビア印刷版の版振り確認装置の図
図10のグラビア印刷版の版振り確認装置を用いて、円周700mmのグラビア印刷版の版振りを位置移動脚の先端にマイクロゲージをもちいて測定し、片方の端部の版振り偏芯が150ミクロンあることを確認した。
次いで、片方の端部の版振り偏芯が150ミクロンある円周700mmのグラビア印刷版を、図9の芯だし機を用い、図8に示すようにチャッキンコーンの角度(C)と板側面盤の外円面と内円面の角度(D)の中間の角度(E)で切削バイトを設けた切削治具ヘッドを用いて、版振り偏芯が40ミクロンとなるまで切削した。
偏芯を補正したグラビア印刷版は、チャッキングコーンとの着脱動作はスムーズに出来るもので、グラビア印刷機に装着しグラビア印刷に使用したが、印刷不良である部分的なカブリ、筋汚れなどのドクターとグラビア印刷版に係る不良は発生しなかった。
ドクターの加圧力を、加圧エヤーシリンダーの圧力を通常設定の1kgから0,9kgとして印刷を行なったが印刷不良は発生せず、またドクター刃の摩耗も少なかった。

C チャキングコーンの角度を示す1点破線
D 版側面盤の角度を示す1点破線
E 切削又は研磨が施された角度を示す1点破線
F 切削又は研磨後の接触部からDと同じ角度を示す2点破線
1 グラビア印刷版
2 グラビア印刷版の円状外周部(版面)
3 絵柄部
4 ニップ圧胴
5 両端部
6 ドクター
7 R部
8 固定するのに適した部分
9 版側面盤
10 外面円部分
11 内面円部分
12 チャッキングコーン
13 印刷機のフレーム
14 回転軸
15 回転軸のカバー
16 取り付けボルト
17 フレームG
18 固定用チャキングコーン
19 切削又は研磨の治具ヘッド
20 一点破線
21 フレームH
22 位置固定棒
23 修正固定ボルト
24 マイクロゲージグラビア印刷版(1)
25 接触端子
26 モーター
27 マイクロゲージ位置移動脚

Claims (3)

  1. グラビア印刷に用いるグラビア印刷版の円状外周部と前記グラビア印刷版の回転軸に連結されるチャキングコーンの装着部を同心円にするために、前記グラビア印刷版の円状外周部が固定され、前記グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転する切削バイト、ヤスリ又はペーパーでもって、前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できる、若しくはグラビア印刷版の円状外周部を該グラビア印刷版の円状外周部の中心を軸として回転させチャキングコーンの装着部に切削バイト、ヤスリ又はペーパーをあてがうことで前記チャキングコーンの装着部を前記グラビア印刷版の円状外周部の中心の軸と同じ同心円に加工できることを特徴とするグラビア印刷版の芯だし機。
  2. グラビア印刷に用いるグラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンが線接触するグラビア印刷版の側面盤に設けられたチャキングコーンの装着部の前記側面盤表面にある外面円部分を、チャキングコーンの角度とあらかじめ設けられたチャキングコーン装着部の角度とで挟まれた範囲内の角度で、チャキングコーンの装着部である側面盤に設けられた外面円部分を切削バイト、ヤスリ又はペーパーで切削又は研磨が施されて、グラビア印刷版の円状外周部とチャキングコーンとの装着部である側面盤に設けられた外面円部分が線接触し偏芯が100ミクロンから同心円の範囲内にあることを特徴とするグラビア印刷版。
  3. グラビア印刷に用いるグラビア印刷版がチャキングコーンで保持され回転可能な状態で、チャキングコーンの回転軸に対して前記グラビア印刷版の円状外周部の偏芯を検出する接触端子又は非接触端子を備えたことを特徴とするグラビア印刷版の版振り測定装置。
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