JP2004268538A - グラビア印刷ロールの製作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】砥石研磨装置を用いずに短時間で精密な鏡面円筒研磨が行えてしかもメッキラインのコストを大幅に低減でき、処理本数を大幅に増大でき、特に使用済み印刷ロールをリユースするための経済的な製版設備の導入が可能になること。
【解決手段】使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行い、次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行い、次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行い、次いで、セルの形成を行い、次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを行い、次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去をペーパー研磨により行う。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、使用済み印刷ロールをリユースするための経済的な製版設備の導入が可能になる、グラビア印刷ロールの製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、直版タイプのグラビア印刷ロールの製作は、以下のように行われている。
先ず、使用済み印刷ロールを砥石研磨装置により補正研磨―落版研磨―中仕上げ研磨を行うか、又は、使用済み印刷ロールを旋盤により精密円筒加工して落版してから砥石研磨装置により中仕上げ研磨を行う。次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行う。次いで、硫酸銅メッキ面に対して再び砥石研磨装置により中仕上げ研磨―上仕上げ研磨―鏡面仕上げ研磨を行う。次いで、セルの形成を、感光膜塗布形成―レーザー露光・画像焼付け―現像―エッチングの工程を有するレーザー製版法、又は電子彫刻機による彫刻製版法のいずれかにより行う。次いで、耐刷力を担保する硬質クロムメッキを行う。最後に、ペーパー研磨によりセルの輪郭に生ずるクロムメッキのバリの除去を行うとともに、版面の非画線部にインクの転移が不能である凹部であって印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る凹部(サンドペーパーの傷)を付けていた。
直版タイプのグラビア印刷ロールの製作について記載された技術文献としては、例えば、特開2002−187249 グラビア印刷用被製版ロールの製作・リサイクル処理・製版をマルチに行う方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の直版タイプのグラビア印刷ロールの製作方法は、使用済み印刷ロールを砥石研磨装置により補正研磨―落版研磨―中仕上げ研磨を行うこと、及び、硫酸銅メッキ面に対して砥石研磨装置により中仕上げ研磨―上仕上げ研磨―鏡面仕上げ研磨を行うことに、時間が多くかかっており、処理能力が上がらない原因になっている。さらに、一台の砥石研磨装置をメッキラインに設置し、該一台の砥石研磨装置で粗仕上げ研磨、中仕上げ研磨、上仕上げ研磨、鏡面研磨を順に行うために、該砥石研磨装置は、研磨砥石を装着する研磨ヘッドを4つ備えているか、又は、ツールチェンジャーを備えて研磨砥石を自動交換できる構成であるために大変高額な装置になっていて、メッキライン全体のコストを押し上げている。
さらに、できることならば、メッキラインに設置しているペーパー研磨についても撤廃して処理工程の短縮を図るとともに、メッキライン全体のコストの低減に結び付けたい。
【0004】
本願発明は、砥石研磨装置を用いずに、好ましくはさらにペーパー研磨装置を用いずに短時間で精密な鏡面円筒研磨が行えてしかもメッキラインのコストを大幅に低減でき、処理本数を大幅に増大でき、特に使用済み印刷ロールをリユースするための経済的な製版設備の導入が可能になる、グラビア印刷ロールの製作方法を提供することを解決課題としている。
その他に本願発明は、水性インクを使用するグラビア印刷を行うときに版かぶりが起きにくいグラビア印刷ロールの製作方法を提供することを解決課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1〕に記載の発明は、使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行い、次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行い、次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行い、次いで、セルの形成を行い、次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを行い、次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去をペーパー研磨により行うことを特徴とするグラビア印刷ロールの製作方法を提供することにある。
〔請求項2〕に記載の発明は、セルの形成時に、非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部を印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る密度で形成することを特徴とする〔請求項1〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法を提供することにある。
〔請求項3〕に記載の発明は、使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行い、次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行い、次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行い、次いで、セルの形成を行うとともに非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部を印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る密度で形成し、次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを行い、次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去を電解砥粒研磨により行うことを特徴とするグラビア印刷ロールの製作方法を提供することにある。
〔請求項4〕に記載の発明は、電解砥粒研磨は、ロールを両端チャックし微細な研磨砥粒を含む電解液中に浸漬して回転し、ロールの表面にウレタン等の液含浸性弾性体を接触させかつ液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行うか、又は、ロールを両端チャックして回転し、ウレタン等の液含浸性弾性体に微細な研磨砥粒を含む電解液を供給して該液含浸性弾性体をロールの表面に接触させ、液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行うことを特徴とする〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法を提供することにある。
【0006】
【発明の実施の形態】
〔請求項1〕と〔請求項3〕と〔請求項4〕に共通する実施の形態にかかるグラビア印刷ロールの製作方法について説明する。
(6−1)先ず、使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行う。
使用済み印刷ロールは、ロール母材が鉄又はアルミニウムであり、ロール母材が露出しない限度で旋盤による精密円筒加工により落版を行う。ロール母材に付いている硫酸銅メッキは一般的に80〜120μmの厚さであり、セルの深さは最大で30μm前後である。そこで、全周について35μmの厚みを削れば落版できる訳であるが、研磨装置では研磨砥石に圧力を加えて円筒研磨を行うからロールの偏心起因する振れ回りがあっても全周について35μmの研磨が行えて真円加工は行えず、これに対して、旋盤ではバイトの刃先がロールの偏心起因する振れ回りに対応して動くことが無く真円加工を行うので、旋盤等に付属する直径計測装置で偏心量を測定して削りが多くなる側でロール母材が露出しない必要最小限度となるように削り代を決定して旋盤による精密円筒加工により落版を行う必要がある。
なお、鉄の版母材に硫酸銅メッキを付けるには、例えば、円筒研磨又は円筒切削加工して脱脂−水洗−酸処理・中和―水洗を行ないニッケルメッキを2〜3μm付けてから硫酸銅メッキを付ける。又、アルミニウムの版母材に硫酸銅メッキを付けるには、アノダール法又はジンケート法により脱スマット処理を行なってから、ピロリン酸銅メッキ又はニッケルメッキを2〜3μm付けてから硫酸銅メッキを付ける。
(6−2)次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行う。この硫酸銅メッキは、次ぎの電解砥粒研磨による研磨代を含むようにロール径を復元する。
(6−3)次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行う。
電解液は、硝酸ナトリウム+純粋であることが好ましい。電解液に含ませる微細な研磨砥粒はコロイダルシリカであることが好ましい。硝酸ナトリウム+純粋の電解液は、ロール表面に不働態酸化皮膜を形成してロール表面が電解されない役割を果たし、研磨砥粒は、支持体から圧力を受けてロール表面を覆っている不働態酸化皮膜を一瞬の間削り取る役割を果たし、不働態酸化皮膜の一瞬の間削り取られた個所に支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流れて電解エッチングが行われる。研磨砥粒が支持体から受ける圧力は、ロール表面のミクロ凸部に対向したときに大きくなり、研磨砥粒は、ロール表面のミクロ凸部の不働態酸化皮膜を擦過して一瞬の間だけロール表面を露出するから、電解溶出はロール表面のミクロ凸部で選択的に行われる。もって、一工程でかつ短時間に10nmRyの平坦な鏡面が容易に得られる。なお、電解砥粒研磨の後は水洗が適用できる。液含浸性弾性体及び該液含浸性弾性体を支持する支持体は、ロールの母線全長よりも大きい長さであり、液含浸性弾性体をロールの母線全長に当接してかつ母線方向に往復動させることが好ましい。又、液含浸性弾性体及び該液含浸性弾性体を支持する支持体を小さい形状として、ロールに当接してロールの母線方向に遅速移動してロールとの間に相対的なスパイラル走査を与えても良い。
ロールに対する具体的な電解砥粒研磨は、以下の二つ方法のいずれでも良い。
(6−3−1)電解砥粒研磨は、ロールを両端チャックし微細な研磨砥粒を含む電解液中に浸漬して回転し、ロールの表面にウレタン等の液含浸性弾性体を接触させかつ液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行う。
(6−3−2)ロールを両端チャックして回転し、ウレタン等の液含浸性弾性体に微細な研磨砥粒を含む電解液を供給して該液含浸性弾性体をロールの表面に接触させ、液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行う。
(6−4)次いで、セルの形成を行う。
セルは、AMスクリーンとFMスクリーンのいずれでも良い。
セルの形成は、
(a)ネガ型の感光剤を塗布して感光膜を形成し、デジタル版情報に基づいて、紫外線波長領域のレーザーで露光して現像し食刻してセルを形成しレジスト剥離する。
(b)ポジ型の感光剤を塗布して感光膜を形成し、デジタル版情報に基づいて、赤外線波長領域のレーザーでアブレーションが伴う露光を行ない現像し食刻してセルを形成しレジスト剥離する。
(c) アブレーション型の黒色感光剤を塗布して感光膜を形成し、デジタル版情報に基づいて、熱線レーザーで露光しアブレーションし食刻してセルを形成しレジスト剥離する。
(d) 電子彫刻機のスタイラス(ダイヤモンド彫刻針)でデジタル版情報に基づいて、硫酸銅メッキ面に直接にセルを彫刻する。
(e) 炭酸ガスレーザーやYAGレーザーなどの高出力レーザーでデジタル版情報に基づいて、硫酸銅メッキ面に直接にセルを彫刻する。・・・方法がある。
(6−5)次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを硬質クロムメッキであるか、又はニッケル合金メッキを行いかつ焼入れすることで担保する。
(6−6)次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去をペーパー研磨により行う。
もって、非画線部は、電解砥粒研磨により鏡面になっているだけでなく、ペーパー研磨によりドット状凹部が高い密度で形成されて水性インキ使用のグラビア印刷を行うときには、非画線部の鏡面部分ではドクターブレードによりインキが良好に掻き取られかつ非画線部のドット状凹部に存在するインキにより版面とドクターブレードとの潤滑性が確保されてしかも非画線部へのインクの転移(版かぶり)が生じない。
【0007】
続いて、〔請求項2〕と〔請求項3〕と〔請求項4〕に共通する実施の形態にかかるグラビア印刷ロールの製作方法について説明する。
(7−1)先ず、使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行う。
(7−2)次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行う。
(7−3)次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行う。
(7−3−1)電解砥粒研磨は、ロールを両端チャックし微細な研磨砥粒を含む電解液中に浸漬して回転し、ロールの表面にウレタン等の液含浸性弾性体を接触させかつ液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行う。いわゆる、電解液中にロールをドブ漬け状態にして行う。
(7−3−2)又は、ロールを両端チャックして回転し、ウレタン等の液含浸性弾性体に微細な研磨砥粒を含む電解液を供給して該液含浸性弾性体をロールの表面に接触させ、液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行う。
(7−4)次いで、セルの形成を、感光膜塗布形成―レーザー露光・画像焼付け―現像―エッチングの工程を有するレーザー製版法、黒色レーザーアブレーション膜塗布形成―レーザーアブレーション―エッチングの工程を有するレーザーアブレーション製版法、電子彫刻機による彫刻製版法、又はレーザー彫刻機によるレーザー彫刻製版法のいずれかにより行う。
特に、セルの形成と同時に、非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部を印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る密度で形成するのが好ましい。非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部は、次工程の耐刷力を担保する硬質メッキを付けた後の大きさが3μm位になるようにすることが好ましい。
すると、非画線部は、電解砥粒研磨により鏡面になっているだけでなく、ドット状凹部が高い密度で形成される。
(7−5)次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを付ける。これは、硬質クロムメッキを付けるか、又はニッケル合金メッキを行いかつ焼入れするものである。
ここで言うニッケル合金メッキとは、Ni−P、Ni−W、Ni−Bのいずれか一のニッケル合金メッキ、又は、これらのいずれか一のニッケル合金メッキにSiC、Al2O3、TiC、ZrC等の分散微粒子を共析するニッケル合金メッキであり、例えば7〜8μm付ける。このメッキは電解メッキが好ましいが、無電解メッキでも良い。Ni−P、Ni−W又はNi−Bのニッケル合金メッキを付けるためのメッキ液はそれぞれ所定のメッキ液(公知)が使用される。分散微粒子を共析する複合メッキを行なうには、Ni−P、Ni−W又はNi−Bのニッケル合金メッキを付けるためのメッキ液中に、SiC、Al2O3、TiC、又はZrCの微粉末を分散する。ニッケル合金メッキに対する焼入れは高周波焼入れ又はレーザ露光によるのが好ましい。ニッケル合金メッキがビッカース硬度が1000以上となるように高周波焼入れを行なう。高周波焼入れの温度は200〜400℃である。Ni−P、Ni−W、Ni−B、Ni−P−SiC、Ni−W−SiC、Ni−B−SiCのいずれも、ビッカース硬度が1000以上となるから、耐刷力を担持する従来のクロムメッキに替わり、クロムメッキと同等の耐刷力を担持し得る。
クロムメッキに替えてニッケル合金メッキを行うときは、クロムメッキと同等の耐刷力を担持し得るグラビア印刷ロールを提供できる。グラビア製版ラインからクロムメッキ工程、リーユースロールのクロム剥離もしくはクロムメッキを含む落版工程を排除できる。グラビア製版工程からクロムメッキを排除できることにより、グラビア製版工場における作業環境を改善でき、クロムメッキ液の廃液処理装置の故障事故等により中水に濃厚なクロム廃液が入り込み、土壌や架線の汚染等の惧れを回避できる。
(7−6)次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去を電解砥粒研磨により行う。このときに行う電解砥粒研磨も、セルの形成前の電解砥粒研磨と同一に行うが、時間的にはセルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去のみを目的に行うことで足り、もって、非画線部は、電解砥粒研磨により鏡面になっているだけでなく、ドット状凹部が高い密度で形成されて水性インキ使用のグラビア印刷を行うときには、非画線部の鏡面部分ではドクターブレードによりインキが良好に掻き取られかつ非画線部のドット状凹部に存在するインキにより版面とドクターブレードとの潤滑性が確保されてしかも非画線部へのインクの転移(版かぶり)が生じない。
【0008】
【発明の効果】
以上説明してきたように、〔請求項1〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法によれば、メッキラインに砥石研磨装置を設置せず、替わりに簡素な構成の電解砥粒研磨装置を設置することにより短時間で精密な鏡面円筒研磨が行えてしかもメッキラインのコストを大幅に低減でき、処理本数を大幅に増大でき特に使用済み印刷ロールをリユースするための経済的な製版設備の導入が可能になるグラビア印刷ロールの製作方法を提供できる。
〔請求項2〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法によれば、〔請求項1〕の発明の効果に加えて、水性インクを使用するグラビア印刷を行うときに版かぶりが起きにくいグラビア印刷ロールの製作方法を提供できる。
〔請求項3〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法によれば、メッキラインに砥石研磨装置とペーパー研磨装置を設置せず、替わりに簡素な構成の電解砥粒研磨装置を設置することにより短時間で精密な鏡面円筒研磨が行えてしかもメッキラインのコストを大幅に低減でき、処理本数を大幅に増大でき、特に使用済み印刷ロールをリユースするための経済的な製版設備の導入が可能になり、又、水性インクを使用するグラビア印刷を行うときに版かぶりが起きにくいグラビア印刷ロールの製作方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のグラビア印刷ロールの製作方法を示す概略の工程図。

Claims (4)

  1. 使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行い、次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行い、次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行い、次いで、セルの形成を行い、次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを行い、次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去をペーパー研磨により行うことを特徴とするグラビア印刷ロールの製作方法。
  2. セルの形成時に、非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部を印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る密度で形成することを特徴とする〔請求項1〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法。
  3. 使用済み印刷ロールの落版を旋盤による精密円筒加工により硫酸銅メッキが露出するように行い、次いで、ロール径を復元する硫酸銅メッキを行い、次いで、硫酸銅メッキ面を鏡面にすることを電解砥粒研磨により行い、次いで、セルの形成を行うとともに非画線部にインクの転移が不能である大きさのドット状凹部を印刷時にドクターブレードと版面との潤滑性を保障し得る密度で形成し、次いで、耐刷力を担保する硬質メッキを行い、次いで、セルの輪郭に生ずるメッキのバリの除去を電解砥粒研磨により行うことを特徴とするグラビア印刷ロールの製作方法。
  4. 電解砥粒研磨は、ロールを両端チャックし微細な研磨砥粒を含む電解液中に浸漬して回転し、ロールの表面にウレタン等の液含浸性弾性体を接触させかつ液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行うか、又は、ロールを両端チャックして回転し、ウレタン等の液含浸性弾性体に微細な研磨砥粒を含む電解液を供給して該液含浸性弾性体をロールの表面に接触させ、液含浸性弾性体を支持する支持体が陰極、ロールが陽極になるように電解電流を流して行うことを特徴とする〔請求項1〕乃至〔請求項3〕に記載のグラビア印刷ロールの製作方法。
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