JPH06238041A - パチンコ機における入賞装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パチンコ機において、一つのパチンコ玉が入賞
口に入るまでの挙動を複雑かつスリルのあるものにす
る。 【構成】同心円状に設けられてそれぞれ独立に水平回転
する複数の環状ステージ２１〜２４と、盤面２上に打込
まれ所定位置に落下したパチンコ玉を環状ステージ２１
〜２４のうちの最外ステージ２１上に導く導入手段１０
と、各環状ステージ２１〜２４上に載ったパチンコ玉を
当該環状ステージ２１〜２４よりも内側に繰り出す繰出
手段３０と、環状ステージ２１〜２４の最内ステージ２
４内側中心に位置する入賞口２６と、入賞口２６に落下
したパチンコ玉を検出する入賞検出センサーとを設け、
各環状ステージ２１〜２４には、パチンコ玉が順次内側
の環状ステージ２１〜２４上へと移りながら中心に向っ
て移動し前記入賞口２６に到達するのを偶発的に阻止す
るよう、パチンコ玉が落下する落下孔２５をところどこ
ろに形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機において、
盤面上に設けられ、打込まれたパチンコ玉との関係で賞
出等の起因となる入賞信号を出力する入賞装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の入賞装置としては、例えばいわゆ
るチューリップと呼ばれるものがある。これは、盤面の
入賞口の両側に取付けられてチューリップの花びらの形
をした一対の開閉翼片と、該開閉翼片間を通過して当該
入賞口に入ったパチンコ玉を検出する通過検出器とを有
し、当該入賞口にパチンコ玉が１発入ると開閉翼片を両
側に開いてパチンコ玉を入り易くし、開いた状態のとき
にパチンコ玉が入ると開閉翼片をまた閉じるといった動
作を繰返して、入賞の可能性を変化させるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記入賞装
置では、パチンコ玉の入賞に至るまでの挙動等が単純で
あるため、パチンコ機の興趣を高めるのには限界があっ
た。すなわち、開閉翼片が開いたとしても、打込んだパ
チンコ玉がその入賞口に入るか否かはパチンコ玉が開閉
翼片の上に落下するか否かだけで決り、また、開閉翼片
の上に落ちても、単純にその開閉翼片の上面を転げ落ち
て入賞口に入るだけで入賞までのパチンコ玉の動きが短
時間かつ単純である。

【０００４】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、一つのパチンコ玉が
入賞口に入るまでの挙動が複雑で、かつ、入賞に至るま
でに何度も回収されてしまう可能性があり、従来にない
スリルを得ることができる入賞装置を提供することを目
的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、 １ パチンコ機において、盤面（２）に設けられ、盤面
（２）に打込まれたパチンコ玉との関係で賞出あるいは
フィーバー等の起因となる入賞信号を出力する入賞装置
であって、盤面（２）に直交するように水平面に沿って
同心円状に設けられて、それぞれ独立に水平回転する複
数の環状ステージ（２１〜２４）と、盤面（２）上に打
込まれ所定位置に落下したパチンコ玉を、前記環状ステ
ージ（２１〜２４）のうちの最外位置の第１ステージ
（２１）上に導く導入手段（１０）と、前記各環状ステ
ージ（２１〜２４）それぞれに対して設けられ、各環状
ステージ（２１〜２４）上に載ったパチンコ玉を当該環
状ステージ（２１〜２４）よりも内側に繰り出す繰出手
段と、前記環状ステージ（２１〜２４）のうち最内位置
の最終ステージ（２４）の内側であって前記環状ステー
ジ（２１〜２４）の中心位置に設けられた入賞口（２
６）と、該入賞口（２６）に落下したパチンコ玉を検出
する入賞検出センサーとを備え、前記各環状ステージ
（２１〜２４）には、パチンコ玉が順次内側の環状ステ
ージ（２１〜２４）上へと移りながら中心に向って移動
し前記入賞口（２６）に到達するのを偶発的に阻止する
よう、パチンコ玉が落下する落下孔（２５）がところど
ころに形成されていることを特徴とするパチンコ機にお
ける入賞装置。

【０００６】２ 前記繰出手段は、前記環状ステージ
（２１〜２４）よりも上方において盤面（２）に対して
固定状態に取り付けられ、各環状ステージ（２１〜２
４）上に伸びる先端に、当該環状ステージ（２１〜２
４）上に載って回転するパチンコ玉に当接して、当該パ
チンコ玉を内側に押出す傾斜面（３１）が形成された当
接部材（３０）であることを特徴とする請求項１記載の
パチンコ機における入賞装置。

【０００７】３ 前記導入手段（１０）は、盤面（２）
における前記環状ステージ（２１〜２４）よりも上方位
置に設けられたパチンコ玉取込み孔（１１）と、盤面
（２）内に設けられて前記取込み孔（１１）に入ったパ
チンコ玉を前記第１ステージ（２１）上に導く導入樋
（１２）とよりなることを特徴とする請求項１記載のパ
チンコ機の入賞装置。

【０００８】４ 前記各環状ステージ（２１〜２４）は
隣合う環状ステージ（２１〜２４）に対して相互に異な
る方向に回転駆動されることを特徴とする請求項１記載
のパチンコ機における入賞装置に存する。

【０００９】

【作用】本発明の入賞装置では、導入手段（１０）の入
口である盤面（２）上の所定位置にパチンコ玉が落下す
ると、まず、このパチンコ玉は導入手段（１０）により
最外位置の環状ステージ（２１）（第１ステージ）上に
導かれる。つぎに、落下孔（２５）に落ちなければ、こ
のパチンコ玉は、第１ステージ（２１）に載って回転し
て繰出手段（３０）のある位置にきたときに内側の環状
ステージ（２２）に押出され、またこのステージ（２
２）に載って回転して、繰出手段（３０）でさらにまた
内側の環状ステージ（２３）上に繰り出されるといった
複雑な挙動を環状ステージ（２１〜２４）の数だけ繰返
して、最後に最終ステージ（２４）から内側に繰り出さ
れて入賞口（２６）に落ちる。

【００１０】そして、導入手段（１０）によりパチンコ
玉が第１ステージ（２１）上に載る際に、あるいは、繰
出手段（３０）によりパチンコ玉が内側の環状ステージ
（２２〜２４）に移り載る際に、その位置に落下孔（２
５）がある場合には、この位置でパチンコ玉は落下して
例えばアウト玉として回収されてしまうのであるが、こ
の落下孔（２５）からの落下は各環状ステージ（２１〜
２４）毎に偶発的に起る。

【００１１】というのは、各環状ステージ（２１〜２
４）は独立に水平回転しているから、導入手段（１０）
によってパチンコ玉が導かれる位置や、繰出手段（３
０）によりパチンコ玉が繰り出される位置に、各環状ス
テージ（２１〜２４）の落下孔（２５）が有ったり無か
ったりして、この可能性が各環状ステージ（２１〜２
４）毎に変化するのである。

【００１２】このため、導入手段（１０）により導かれ
たパチンコ玉は、このような複雑な動きをしつつ、何度
も回収される危険にさらされて、ようやく入賞口（２
６）に落ちた場合のみ、入賞検出センサーに検出されて
入賞等の起因となる入賞信号が出力される。

【００１３】

【実施例】以下、図１に基づき本発明の一実施例を説明
する。本実施例の入賞装置は、図３に示すように、パチ
ンコ機において、正面ガラス１内の盤面２に設けられ、
盤面２に打込まれたパチンコ玉との関係で賞出あるいは
フィーバー等の起因となる入賞信号を出力する入賞装置
であるが、この入賞信号には、賞球の払い出しの起因と
なるもののみならず、例えば他の入賞装置の入賞の可能
性を増加させるもの（例えば、いわゆるＶ入賞と呼ばれ
るもの）も含まれる。

【００１４】この入賞装置は、図３に示すように、導入
手段１０と、ステージ部２０と、当接部材（繰出手段）
３０とよりなる。導入手段１０は、盤面２上に打込まれ
所定位置に落下したパチンコ玉を、ステージ部２０に導
くもので、この場合、盤面２におけるステージ部２０よ
りも上方位置に設けられたパチンコ玉取込み孔１１と、
盤面２内に設けられて取込み孔１１に入ったパチンコ玉
をステージ部２０の後述する第１ステージ２１上に導く
導入樋１２とよりなる。なお、取込み孔１１の前面には
取込みガイド１３が設けられている。

【００１５】ステージ部２０は、図１に示す如く、盤面
２の繰抜き部３に水平に配置されたもので、上面には、
この場合四つの環状ステージ２１〜２４が設けられてい
る。環状ステージ２１〜２４は、水平面に沿って同心円
状に配置されたもので、例えばステージ部２０に内蔵さ
れた駆動機構（図示略）により、それぞれ独立に水平回
転する。なお、回転方向は、隣合う環状ステージ相互に
おいて異ならせてある。また、各環状ステージ２１〜２
４には、パチンコ玉が落下して例えばアウト玉として回
収される落下孔２５がところどころに複数形成されてい
る。

【００１６】そして、環状ステージのうち最内位置の最
終ステージ２４の内側（各環状ステージの中心位置）に
は、入賞口２６が設けられ、ここにパチンコ玉が落ちる
と内部の入賞検出センサー（図示略）がこれを検出して
入賞信号を出力するよう構成されている。なお、各環状
ステージ２１〜２４の落下孔２５や入賞口２６に落ちた
パチンコ玉は、例えば図３に示すように配置された回収
樋２７により、パチンコ島内に回収されるようになって
いる。また、盤面２におけるステージ部２０が設けられ
た繰抜き部３の上縁には、ガイドレール２７が設けられ
て、盤面２の上方から直接環状ステージ２１〜２４上に
パチンコ玉が落下しないよう構成されている。

【００１７】当接部材３０は、この場合盤面２における
繰抜き部３の上縁に対して固定状態に取り付けられ、各
環状ステージ２１〜２４上に伸びる先端に、当該環状ス
テージ上に載って回転するパチンコ玉に当接して、当該
パチンコ玉を内側に押出す傾斜面３１が形成されたもの
である。なお、図においては、一つしか表していない
が、この当接部材３０は、各環状ステージに対して配置
位置を異ならせてそれぞれ設けられている。

【００１８】次に作用を説明する。上記入賞装置では、
取込み孔１１の位置にパチンコ玉が落下すると、図１に
示す如く、まずこのパチンコ玉Ｐは導入樋１２により第
１ステージ２１上に導かれる。つぎに、落下孔２５に落
ちなければ、このパチンコ玉Ｐは、第１ステージ２１に
載って回転して当接部材３０のある位置にきたときに、
図２に示す如く内側の環状ステージ２２に押出され、ま
たこのステージ２２に載って逆方向に回転して、このス
テージ２２に対応する当接部材３０でさらにまた内側の
環状ステージ２３上に繰り出されるといった複雑な挙動
を環状ステージ２１〜２４の数だけ（この場合４回）繰
返して、最後に最終ステージ２４から内側に繰り出され
て入賞口２６に落ちる。

【００１９】そして、導入樋１２によりパチンコ玉Ｐが
第１ステージ２１上に載る際に、あるいは、当接部材３
０によりパチンコ玉Ｐが内側の環状ステージ２２〜２４
に移り載る際に、その位置に落下孔２５がある場合に
は、この位置でパチンコ玉Ｐは落下して例えばアウト玉
として回収されてしまうのであるが、この落下孔２５か
らの落下は各環状ステージ２１〜２４毎に偶発的に起
る。

【００２０】というのは、各環状ステージ２１〜２４は
独立に水平回転しているから、導入樋１２によってパチ
ンコ玉Ｐが導かれる位置や、当接部材３０によりパチン
コ玉Ｐが繰り出される位置に、各環状ステージ２１〜２
４の落下孔２５が有ったり無かったりして、この可能性
が各環状ステージ２１〜２４毎に変化するのである。こ
のため、導入手段１０により導かれたパチンコ玉Ｐは、
このような複雑な動きをしつつ、何度も回収される危険
にさらされて、ようやく入賞口２６に落ちた場合のみ、
入賞検出センサーに検出されて入賞等の起因となる入賞
信号が出力される。

【００２１】したがって、遊技者は、一つのパチンコ玉
が入賞口２６に入るか否かについて長時間何度もスリル
を味わうことになり、遊技の興趣が向上する。

【００２２】なお、上記実施例においては、各環状セン
サーの落下孔に落ちたパチンコ玉がアウト玉として回収
される場合を記載したが、本発明はこれに限られない。
例えば、各環状センサーの落下孔に落ちたパチンコ玉を
検出するセンサーをそれぞれ設けて、それぞれを入賞口
として機能させることもできる。この場合は、例えばよ
り内側で落ちた場合の方が賞出が多くなるようにすれ
ば、やはり同様のスリルが得られる。

【００２３】

【発明の効果】本発明にかかる入賞装置によれば、一つ
のパチンコ玉が入賞口に入るまでの挙動が複雑で、か
つ、入賞に至るまでに何度も回収されてしまう可能性が
あり、従来にないスリルを得られてパチンコ遊技の面白
さが増すので、パチンコ機の需要増大に貢献することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の要部を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施例における繰出手段の作用を示
す斜視図である。

【図３】本発明の一実施例を示す側断面図である。

【符号の説明】

２…盤面 １０…導入手段 １１…取込み孔 １２…導入樋 ２１〜２４…環状ステージ ２５…落下孔 ２６…入賞口 ３０…繰出手段（当接部材） ３１…傾斜面

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ機において、盤面に設けられ、盤
   面に打込まれたパチンコ玉との関係で賞出あるいはフィ
   ーバー等の起因となる入賞信号を出力する入賞装置であ
   って、 盤面に直交するように水平面に沿って同心円状に設けら
   れて、それぞれ独立に水平回転する複数の環状ステージ
   と、 盤面上に打込まれ所定位置に落下したパチンコ玉を、前
   記環状ステージのうちの最外位置の第１ステージ上に導
   く導入手段と、 前記各環状ステージそれぞれに対して設けられ、各環状
   ステージ上に載ったパチンコ玉を当該環状ステージより
   も内側に繰り出す繰出手段と、 前記環状ステージのうち最内位置の最終ステージの内側
   であって前記環状ステージの中心位置に設けられた入賞
   口と、 該入賞口に落下したパチンコ玉を検出する入賞検出セン
   サーとを備え、 前記各環状ステージには、パチンコ玉が順次内側の環状
   ステージ上へと移りながら中心に向って移動し前記入賞
   口に到達するのを偶発的に阻止するよう、パチンコ玉が
   落下する落下孔がところどころに形成されていることを
   特徴とするパチンコ機における入賞装置。
2. 【請求項２】前記繰出手段は、 前記環状ステージよりも上方において盤面に対して固定
   状態に取り付けられ、各環状ステージ上に伸びる先端
   に、当該環状ステージ上に載って回転するパチンコ玉に
   当接して、当該パチンコ玉を内側に押出す傾斜面が形成
   された当接部材であることを特徴とする請求項１記載の
   パチンコ機における入賞装置。
3. 【請求項３】前記導入手段は、盤面における前記環状ス
   テージよりも上方位置に設けられたパチンコ玉取込み孔
   と、 盤面内に設けられて前記取込み孔に入ったパチンコ玉を
   前記第１ステージ上に導く導入樋とよりなることを特徴
   とする請求項１記載のパチンコ機の入賞装置。
4. 【請求項４】前記各環状ステージは隣合う環状ステージ
   に対して相互に異なる方向に回転駆動されることを特徴
   とする請求項１記載のパチンコ機における入賞装置。