JPH0621B2

JPH0621B2 - 脱穀機の脱穀選別装置

Info

Publication number: JPH0621B2
Application number: JP59060101A
Authority: JP
Inventors: 善正松田; 謙二重松; 栄治篠崎; 正司中井
Original assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Current assignee: Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date: 1984-03-27
Filing date: 1984-03-27
Publication date: 1994-01-05
Anticipated expiration: 2009-01-05
Also published as: JPS60203118A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、脱穀装置で脱穀した脱穀物を受けて選別す
る脱穀機の脱穀選別装置に関し、脱穀機の左右側壁内部
で揺動する揺動選別棚上に設けられる要調節部を側壁外
から、選別機能等に支障を与えることなく容易に調節せ
んとするものである。

揺動選別棚上の調節部の操作にあたり、遠隔操作ワイヤ
ーを用いて側壁内部を側壁に沿わせて後側に開口する排
塵口へ導いて機外へ出すとか、或いは前側の脱穀室の下
方に導いて前側壁から機外に出すかすると、選別風路、
排塵部、或いは脱穀室下の脱穀物流下部等を通過させる
ため、葉屑が引掛かるとか、ワイヤーの外筒が流下する
籾で磨損し易い。

このため、この発明は、次のような技術的手段を講じ
た。即ち、脱穀室(1)下側の左右側壁(2)間に、該脱穀室
(1)から落下する脱穀物を受けて揺動しながら選別する
揺動選別棚(3)を設け、該揺動選別棚(3)の棚側板(22)の
上縁部に設けたシール(32)を前記左右側板(2)に摺接さ
せて設け、前記揺動選別棚(3)に設けられる選別調節部
(4)に連結して調節操作する操作ワイヤ(5)を、前記選別
調節部(4)の近傍位置で、かつ、前記シール(32)との摺
接位置の下方部位に位置する側壁(2)に形成した開口(6)
を通して外側の操作部(7)へ連結してなる脱穀機の脱穀
選別装置とした。

この発明は、このような構成により、次のような技術的
効果を有する。即ち、脱穀室(1)で穀稈を脱穀すると、
脱穀物は脱穀室(1)の下側に設けられた揺動選別棚(3)の
上に落下し、揺動しながら移送され穀粒は漏下しわら屑
類は揺動選別棚(3)上を移送されて選別される。脱穀物
の種類や状態等によって選別調節部(4)の調節が必要な
ときは、側壁(2)外側の操作部(7)により操作ワイヤ(5)
を張緩することにより行われ、該側壁(2)に設けられた
開口(6)を通して、揺動選別棚(3)の選別調節部(4)に連
結された操作ワイヤー(5)は、例えば揺動選別棚(3)の目
合調節やラック板の傾斜度調節など選別調節部(4)の調
節が的確に行われ、しかも、操作ワイヤー(5)は可撓性
であるので、揺動選別棚(3)の揺動に追随して屈曲でき
るから揺動を止めなくとも調節ができて便利である。ま
た、操作ワイヤー(5)は揺動選別棚(3)に近い側壁(2)部
の開口(6)を通して外側に通じているので、塵埃藁屑等
が引掛って選別に支障を与えるようなこともないので効
果的である。

そして、開口６は、揺動選別棚３のシール３２が側板２
に摺接して隔離された状態になっている部分に形成して
いるから、揺動選別作用に伴って発生する機内の塵埃や
藁屑等が開口６を通って機外に飛散されることがない特
徴を有する。

次に図例について説明する。脱穀機はコンバイン搭載用
脱穀機を示し、機体前側に脱穀室(1)を設け、この後側
に排稈室(8)を設け、脱穀室(1)の下方から排稈室(8)の
下方に亘る長さを有し、左右側壁(2)内側に支承される
揺動選別棚(3)を設けるとともに、この揺動選別棚(3)の
下側には、ファン(9)を設けて送塵方向(イ)に向って流れ
る選別風路を形成し、この風路下側には穀粒取出口(10)
及び二番取出口(11)を、夫々に螺旋コンベアを内装して
設けている。

脱穀室(1)内部には扱歯(12)を植設した扱胴(13)を前後
側板(14)(14)に枢支させて設け、扱胴(13)の上側はカバ
ーで覆うとともに下側にはクリンプ網(15)を張設してい
る。また、後側の側板(14)の下端部と、クリンプ網(15)
後端部との間に排稈口(16)を開口すると共に、前側の側
板(14)下端部とクリンプ網(15)との間には穀稈入口(17)
を形成している。(18)は穀稈移送チェーンである。扱胴
(13)は適宜連動されて回転する。

揺動選別棚(3)は送塵方向(イ)に対して上手部には山形を
形成した波板(19)を設け、中間部は複数の細巾薄板の夫
々の面間に間隔を設けて平行に配設したラック板(20)を
形成し、下手部には鋸歯状の板の歯を前後方向に向けた
複数枚のストローラック(21)を形成し、これらを左右側
壁(2)との間に間隙(ロ)を保って該側壁(2)に揺動自在に
支承される左右の棚側板(22)の間に適宜固着させて枠構
成している。揺動選別棚(3)は適宜連動されて揺動す
る。

選別調節部(4)は該揺動選別棚(3)の前後方向中央部に配
設される複数のラック板(20)列のすべてのラック板(20)
の傾斜角度を同時に一様に調節する装置とし、ラック板
(20)の上下に支点(23)を設け、この支点(23)には上下夫
々に支点(23)軸を設ける。上側の支点(23)軸は該棚側板
(22)に設けられた上支点(23)孔(24)に貫通せしめて、該
ラック板(20)を吊下支承させ、また、下側の下支点(23)
軸は該棚側板(22)に設けられた円孤状をなす長孔(25)を
貫通せしめたのち、該棚側板(22)の外側に接して摺動自
在に設けられた連動板(26)の孔に嵌合せしめ、該連動板
(26)が該棚側板(22)に沿って摺動することによりラック
板(20)を同時に連動して一様に傾動せしめるべく構成し
ている。該連動板(26)は一側の棚側板(22)の側にのみ設
け、他側は下支点(23)軸を該棚側板(22)の長孔(25)に貫
通せしめたのち、適宜長さに突出せしめている。また、
連動板(26)を摺動せしめるべく連動アーム(27)を設けて
いる。この連動アーム(27)は上部に該ラック板(20)の上
下の支点(23)と(23)との間隔と等間の上下の支点(28)を
有し、上支点(28)は該棚側板(22)に回動自在に支承さ
れ、下支点(28)は該連動板(26)の外側から重なって下支
点(28)廻りに回動自在に支承されている。また連動アー
ム(27)下端部に設けるピン(29)には、操作ワイヤー(5)
端部を係止すると共に、該ピン(29)とこの上側の支点(2
8)との中間部には、係止部を設けて該操作ワイヤー(5)
の引張り方向に対して反対方向に弾発附勢して引張るス
プリング(30)を係止部と棚側板(22)部との間に張設して
いる。また、棚側板(22)にはブラケット(31)を設けて操
作ワイヤー(5)の外筒部を固定している。また、棚側板
(22)の周縁部には、該間隙(ロ)を周囲から塞ぐシール(3
2)を設けている。

側壁(2)に設ける開口(6)は大きく設けて、この開口(6)
を塞ぐ開口(6)蓋を着脱自在に設けると共に、この開口
(6)蓋に操作ワイヤー(5)を通す穴(33)を該開口(6)蓋周
縁部から切込んで設けている。尚、開口(6)蓋は透視可
能材で形成してもよい。

操作ワイヤー(5)の操作部(7)はコンバインの操縦席（図
面省略）部にレバー構成して設けている。

排稈室(8)には排稈移送装置(34)、カッター(35)等を設
けている。(36)は横断流排風機である。これらは適宜連
動されて回転する。(37)は排出口である。

穀稈移送チェン(18)によって移送される穀稈は、移送さ
れながら穀稈入口(17)から脱穀室(1)内に入り、扱胴(1
3)の扱歯(12)によって脱粒されてのち排稈口(16)を通っ
て排稈室(8)に入ると、穀稈移送チェン(18)から排稈移
送装置(34)に引継がれて移送され、該排稈移送装置(34)
後側端を離れて落下し、下側に設けられるカッター(35)
によって細断されて更に下方の排出口(37)から脱穀機外
に排出される。

脱穀室(1)の下側のクリンプ網(15)から漏下した穀粒及
び小塵埃は、揺動選別棚(3)の波板(19)部に落下し、該
揺動選別棚(3)の揺動によって、送塵方向(イ)向きに移送
される。脱穀室(1)の排稈口(16)から穀稈に伴って排出
された穀粒、藁屑等は、該揺動選別棚(3)のラック板(2
0)部に落下し、穀粒は該波板(19)部から移送されてくる
穀粒と共にファン(9)の発生する選別風路上に落ちて選
別され、また、未処理粒はラック板(20)上を移送され、
二番取出口(11)上部に落下して風選される。また長めの
藁稈はラック板(20)部上を移送されたのちストローラッ
ク(21)によって移送され、選別風路で選別された小藁
屑、塵埃と共に、排出口(37)から機外に排出される。穀
粒取出口(10)に取出された穀粒は螺旋によって側壁(2)
一側方に移送されたのち揚穀装置によって、穀粒タンク
等に集穀される。二番取出口(11)に取出された未処理粒
等は螺旋によって側壁(2)一側方に移送されたのち、揚
穀装置によって、脱穀室(1)に還元されて再処理され
る。作物の品種や、乾燥状態などの条件が変化して、例
えば穀粒取出口(10)の穀粒の中に藁稈が多く混入した
り、小枝梗付着粒などの未処理粒が多く混入したりする
ときは操縦席部に設けた操作ワイヤー(5)の操作部(7)の
レバーを操作して揺動選別棚(3)の選別調節部(4)のラッ
ク板(20)の傾斜を調節すると藁稈や未処理粒は送塵方向
(イ)に流れ易くなり、シーブ間隙は狭くなって容易に仕
上穀粒の選別を良くすることができる。

図例の如く、側壁(2)に設ける開口(6)を大きく設けると
揺動選別棚の点検掃除ができるので便利である。また、
棚側板(22)の周縁部にシール(32)を設けているので、開
口(6)蓋の穴(33)から間隙(ロ)間を落下する穀粒が側板
(2)外側に飛び出したり、選別風によって塵埃が吹き出
すようなことがないので良い。尚、開口(6)蓋を透視可
能材で形成すると、側壁内部を透視できるので常に点検
できてよい。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の一実施例を示すもので、第１図は側面
図、第２図はその一部の拡大せる側面図、第３図はその
一部の断面せる平面図、第４図はその正断面図である。図中、符号(1)は脱穀室、(2)は側壁、(3)は揺動選別
棚、(4)は選別調節部、(5)は操作ワイヤー、(6)は開
口、(7)は操作部である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭57−149739（ＪＰ，Ｕ) 実開昭59−29159（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】脱穀室(1)下側の左右側壁(2)間に、該脱穀
室(1)から落下する脱穀物を受けて揺動しながら選別す
る揺動選別棚(3)を設け、該揺動選別棚(3)の棚側板(22)
の上縁部に設けたシール(32)を前記左右側板(2)に摺接
させて設け、前記揺動選別棚(3)に設けられる選別調節
部(4)に連結して調節操作する操作ワイヤ(5)を、前記選
別調節部(4)の近傍位置で、かつ、前記シール(32)との
摺接位置の下方部位に位置する側壁(2)に形成した開口
(6)を通して外側の操作部(7)へ連結してなる脱穀機の脱
穀選別装置