JPH0621703Y2 - プラスチック製中空二重壁構造のブロー成形品 - Google Patents

プラスチック製中空二重壁構造のブロー成形品

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JPH0621703Y2
JPH0621703Y2 JP12844588U JP12844588U JPH0621703Y2 JP H0621703 Y2 JPH0621703 Y2 JP H0621703Y2 JP 12844588 U JP12844588 U JP 12844588U JP 12844588 U JP12844588 U JP 12844588U JP H0621703 Y2 JPH0621703 Y2 JP H0621703Y2
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、各種電子機器用のハウジングパネル、家具用
のハウジングパネル、建築用のハウジングパネル、自動
車用のパネル部材、ケース、コンテナ等の成形品を構成
するプラスチック製中空二重壁構造のブロー成形品に関
するものである。
[従来の技術] 従来、熱可塑性プラスチック材料をブロー成形して中空
二重壁構造に構成したブロー成形品である機械器具等の
収納ケースは、既に、実開昭59ー143076号に記
載されており、この収納ケースにおいては、ブロー成形
時に内壁側にウエルドリブを形成し、内壁と外壁とを一
体に結合した構成として補強が図られている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上記従来の中空二重壁構造の収納ケースのよ
うなウエルドリブであって、第8図に示すように、内壁
31に形成したウエルドリブ34の突出先端面を外壁32にほ
とんど圧縮しない状態で接合させたものでは、その結合
強度が低いだけでなく、ブロー成形時において、ウエル
ドリブが成形される直前のパリスンの肉厚が、パリスン
のブロー比およびそのドロータウン等により一定になら
ず、そのために、各ウエルドリブ部分の圧縮比の若干の
相違やパリスンの温度の若干の相違等によって、ウエル
ドリブの突出先端部が対向壁に溶着しない場合がある。
そして、ウエルドリブが対向壁に完全に溶着していなけ
れば、二重壁構造の一体化が損なわれ、強度が著しく低
下する。
そこで、本考案者は、第9図で示すように、内壁41に形
成したウエルドリブ44の突出先端面を外壁41に圧縮し
た状態で接合させる手段により実験を行った。その結
果、ある程度の結合強度の向上がみられたが、その反
面、内壁42の溶着部47に対応する表面aとその他の表面
bでは質感が異なり、溶着部47に対応する表面aに溶着
痕が顕著に現れ、特に電子機器用ハウジングパネル等、
外観を重要視される成形品には使用できないことが分か
った。
上記の問題点は溶着部47において可塑化状態のプラスチ
ックが圧縮され、その圧縮作用によって表面aの質感を
変えるものと考えられる。そこで、本考案者は、第10
図に示すように、内壁51に形成したウエルドリブ54を半
円形状態とし、ウエルドリブ44の突出先端部において、
溶着部57の中心を最大圧縮状態とし、その外周に向かっ
て徐々に圧縮状態が緩和されるような手段によって実験
を行った。しかしながら、第10図の手段によっても、
外壁52の表面外観は期待するほどの向上がみられなかっ
た。
本考案は、このような従来のものの問題点を解消しよう
とするものであって、ウエルドリブの突出先端部の内幅
をそれを形成する壁の肉厚に対して特定の範囲に設定
し、かつウエルドリブの溶着部の肉厚を二重壁の肉厚を
加えた厚さに対して特定の範囲に設定したことによっ
て、ブロー成形時にウエルドリブが整然と均一に形成さ
れるとともに、突出先端部が適度の圧縮比で溶着され、
二重壁の結合強度の大幅な向上を図ることができ、かつ
表面外観の優れたプラスチック製中空二重壁構造のブロ
ー成形品を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、その目的を達成するため、次のように構成し
た。
すなわち、その構成は、熱可塑性プラスチック材料をブ
ロー成形して中空二重壁構造に構成したブロー成形品で
あって、ブロー成形時に、可塑化溶融したパリスンの一
部を圧縮して二重壁間を一体に結合するウエルドリブを
形成し、上記ウエルドリブは、その突出先端部の内幅を
ウエルドリブを形成した壁の肉厚と略等しく、かつその
先端溶着部の圧縮肉厚を、両壁の肉厚を加えた厚さの略
半分からやや小さい範囲に形成したことを特徴とするプ
ラスチック製中空二重壁構造のブロー成形品としたもの
である。
[作用] 本考案に係るプラスチック製中空二重壁構造のブロー成
形品においては、ブロー成形時に、金型キャビティの突
起にパリスンの一部が接触し、ブローによって突起の周
囲の部分のパリスンがキャビティに沿って膨張し、対向
壁に達するウエルドリブが形成されるが、ウエルドリブ
はその突出先端部の内幅および溶着部の厚さが前記のよ
うに特定の範囲に設定されているので、ブロー成形時に
ウエルドリブが均一かつ整然と形成され、かつその突出
先端部の結合強度を損なわず、しかも、従来のものに比
べて溶着部の溶着痕を解消し得る適度の圧縮比で溶着さ
れる。
[実施例] 本考案の実施例を図面について説明する。
第1図にはプラスチック製中空二重壁構造のブロー成形
品の一例が示されており、1はその内壁、2は外壁であ
って、内壁1と外壁2は周面で接合されて中空二重壁構
造のパネル3が構成されている。このパネル3には、内
壁1に多数のウエルドリブ4が形成されており、内壁1
および外壁2がウエルドリブ4によって一体に結合され
ている。外壁2の表面は装飾のため微小凹凸面となって
いる。上記ウエルドリブ4は、第2図に示すように、外
壁2側に向けた円錐状の凹部5の先端に突出先端部6が
形成されたものであって、その突出先端部6が外壁2に
溶着結合されている。このウエルドリブ4は、内壁1の
平均肉厚をt1とし、その突出先端部6の最も深い壁面よ
り内壁1の平均肉厚t1より0.5倍立ち上がった部分の内
幅をD、外壁2の平均肉厚をt2、最も圧縮された溶着部
7の肉厚をt3とすれば、 D=(0.3〜2.5)×t1 t3=(0.45〜0.98)×(t1+t2) 好ましくは、 D=(1.1〜2.1)×t1 t3=(0.58〜0.94)×(t1+t2) の特定された範囲に設定される。すなわち、ウエルドリ
ブ4は、その突出先端部6の内幅Dを内壁1の平均肉厚
t1と略等しく、かつ溶着部7の圧縮比を、両壁の肉厚を
加えた厚さの略半分からやや小さい範囲に形成するもの
である。なお、内壁1の平均肉厚t1、外壁2の平均肉厚
t2は、いずれも1.5〜3.5mmの範囲とするのが好ましい。
本考案者の実験によれば、内幅Dが内壁1の平均肉厚t1
の2.5倍を越えると、成形時にウエルドリブ部分に接触
した可塑化状態のプラスチックが冷却されて伸びなくな
り、溶着部の圧縮力が高くなり、外壁2の表面に溶着痕
が顕著に現れ、内壁1の平均肉厚t1の0.3倍未満では、
成形時にピンホール等の成形不良が発生し、さらに肉厚
が極端に不均一となり、結合強度に劣る。また、溶着部
7の肉厚t3が(t1+t2)の0.98倍を越えると、溶着不良が
顕著に現れ、(t1+t2)の0.45倍未満では溶着痕が顕著に
現れることが判明した。
上記のように構成された中空二重壁構造のパネル3は、
例えば、第3図に示すように、電子機器(電子式複写
機)8のハウジングパネル9として用いられるものであ
る。
前記中空二重壁構造のパネル3は、第4図に示すよう
に、熱可塑性プラスチック材料をブロー成形することに
よって構成される。
すなわち、10,11は一対の分割金型、12,13はそのキャビ
ティであって、一方のキャビティ13にはウエルドリブ4
を形成するための突起14が設けられている。この突起14
は、ウエルドリブ4の突出先端部6の内幅Dに相当する
外径を有し、かつ溶着部7の肉厚t3を形成する長さを有
する円柱状ものであって、その基端側には円錐状の凹部
5を形成するための傾斜部15が形成されている。16は押
出ヘッド、17は溶融したパリスンである。そして、この
一対の分割金型10,11を用いた中空二重壁構造のパネル
3のブロー成形において、型閉めしてブローされると、
突起14に対応するパリスン17の一部は、第5図に示すよ
うに突起14の先端に接触してその周囲に次第に膨張し、
さらにブローが進むと、第6図に示すように、前記条件
を満たすウエルドリブ4が形成される。
第5図に示す状態において、可塑化状態のパリスン17の
突起14に接触した中心部分pは冷却されて伸びがある程
度低下するが、その接触面積はパリスン17の肉厚程度の
きわめて狭いものであり、さらにパリスン17の突起14に
接触した中心部分p2は、ブロー成形されるにしたがっ
て、略直角に折り曲げられるように突起14の基部側に順
次伸ばされ、最終的には溶着部7の中空内部の肉溜りが
防止されるとともに、圧縮力による溶着痕の発生を抑制
することができる。また、傾斜部15を設けることによ
り、成形品のウエルドリブ付近の肉厚を均一にし、その
剛性等の機械的強度を向上させることができる。
中空二重壁構造のパネル3を構成する熱可塑性プラスチ
ック材料は、スチレン変性ポリフェニレンオキサイド、
ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等が
用いられるが、表面外観が重要視され、それ自体で構造
部材として使用されるハウジングパネルとするもので
は、引張強さ(ASTM-D638)が500Kg/cm2以上である前5者
の材料を用いるのが好ましい。
外壁2の表面に形成される微小凹凸面は、その深さが30
〜200μであるが、特に、30〜80μの極小凹凸面を形成
したものでは、ウエルドリブ4の溶着による痕が目立つ
ので、前記のような圧縮比の範囲とすることが外観を良
好に保つうえで有用である。
第7図には他の実施例が示されているが、この実施例で
はウエルドリブ4の傾斜部5′が凹曲面に形成されてい
る。なお、ウエルドリブ4の突出先端部6の形状は、断
面半円形状等であってもよい。
以上のように構成された中空二重壁構造のパネル3によ
れば、ウエルドリブ4の突出先端部6の内幅Dをそれを
形成する内壁1の平均肉厚t1に対して特定の範囲に設定
し、かつウエルドリブ4の溶着部の肉厚t3を内外壁1,2
の平均肉厚を加えた厚さt2に対して特定の範囲に設定し
たことによって、ブロー成形時にウエルドリブ4が整然
と均一に形成されるとともに、突出先端部6が適度の圧
縮比で溶着され、内壁1と外壁2の結合強度を大幅に向
上させることができる。
[考案の効果] 本考案は、熱可塑性プラスチック材料をブロー成形して
中空二重壁構造に構成したブロー成形品であって、ブロ
ー成形時に、可塑化溶融したパリスンの一部を圧縮して
二重壁間を一体に結合するウエルドリブを形成し、上記
ウエルドリブは、その突出先端部の内幅をウエルドリブ
を形成した壁の肉厚と略等しく、かつその先端溶着部の
圧縮肉厚を、両壁の肉厚を加えた厚さの略半分からやや
小さい範囲に形成したものであるから、ブロー成形時に
ウエルドリブが整然と均一に形成されるとともに、突出
先端部が適度の圧縮比で溶着され、二重壁の結合強度の
大幅な向上を図ることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は中空二重壁構造
のパネルの全体斜視図、第2図はその一部の拡大縦断斜
視図、第3図は中空二重壁構造のパネルの使用例を示す
電子機器の斜視図、第4図は中空二重壁構造のパネルの
ブロー成形態様を示す断面図、第5図および第6図は同
上パリスンの成形態様を示す一部の断面図、第7図は他
の実施例を示す中空二重壁構造の一部の断面図、第8
図、第9図および第10図は本考案の課題を説明するた
めの中空二重壁構造の一部の断面図である。 1…内壁、2…外壁、3…中空二重壁構造のパネル、4
…ウエルドリブ、6…その突出先端部、7…溶着部、1
0,11…一対の分割金型、12,13…キャビティ、14…突
起、17…パリスン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性プラスチック材料をブロー成形し
    て中空二重壁構造に構成したブロー成形品であって、ブ
    ロー成形時に、可塑化溶融したパリスンの一部を圧縮し
    て二重壁間を一体に結合するウエルドリブを形成し、上
    記ウエルドリブは、その突出先端部の内幅をウエルドリ
    ブを形成した壁の肉厚と略等しく、かつその先端溶着部
    の圧縮肉厚を、両壁の肉厚を加えた厚さの略半分からや
    や小さい範囲に形成したことを特徴とするプラスチック
    製中空二重壁構造のブロー成形品。
JP12844588U 1988-09-30 1988-09-30 プラスチック製中空二重壁構造のブロー成形品 Expired - Lifetime JPH0621703Y2 (ja)

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