JPH06208715A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH06208715A JPH06208715A JP32318792A JP32318792A JPH06208715A JP H06208715 A JPH06208715 A JP H06208715A JP 32318792 A JP32318792 A JP 32318792A JP 32318792 A JP32318792 A JP 32318792A JP H06208715 A JPH06208715 A JP H06208715A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繰返し使用してもテープの耐久性(耐摩耗
性)及び耐蝕性に優れた磁気記録媒体、特に強磁性金属
薄膜型磁気記録媒体の提供。 【構成】 非磁性支持体にオリゴマー溶解処理及び非水
溶系下引層を設ける。
性)及び耐蝕性に優れた磁気記録媒体、特に強磁性金属
薄膜型磁気記録媒体の提供。 【構成】 非磁性支持体にオリゴマー溶解処理及び非水
溶系下引層を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関し、特
に非水溶系下引層を施したポリエステル支持体上に強磁
性金属薄膜層を設けた磁気記録媒体に関る。
に非水溶系下引層を施したポリエステル支持体上に強磁
性金属薄膜層を設けた磁気記録媒体に関る。
【0002】
【発明の背景】高密度記録可能で良好な電磁変換特性を
有する磁気記録媒体の表面はうねりや凹凸のない平滑な
面である必要があるが、完全に平滑であると走行系のポ
ール、ガイド或はヘッドと密着し、摩擦抵抗のために走
行障碍を受ける。従って潤滑剤を添加し表面の摩擦係数
の低下が図られる。しかし潤滑剤は漸次拭い去られ潤滑
性が失われる。
有する磁気記録媒体の表面はうねりや凹凸のない平滑な
面である必要があるが、完全に平滑であると走行系のポ
ール、ガイド或はヘッドと密着し、摩擦抵抗のために走
行障碍を受ける。従って潤滑剤を添加し表面の摩擦係数
の低下が図られる。しかし潤滑剤は漸次拭い去られ潤滑
性が失われる。
【0003】また走行性を向上する手立てとして磁気記
録媒体(以後磁気テープと総称する)表面に適度に凹凸
を与え走行系部材との接触面積を減し、面積因子から磁
気テープの面滑りが改善される。
録媒体(以後磁気テープと総称する)表面に適度に凹凸
を与え走行系部材との接触面積を減し、面積因子から磁
気テープの面滑りが改善される。
【0004】しかしながら支持体面は、異物或は支持体
組成のオリゴマー等の重合度異性物による凹凸が意外に
劇しく、磁気テープの薄い構成層被覆、特にバインダを
用いない強磁性金属薄膜磁性層の被覆によっては、到底
支持体の凹凸を取り去ることは不可能であって、ヘッド
への均等平順な走行接触が妨げられ、スペーシングロス
を招き、また走行系部材の摩損を惹起する。
組成のオリゴマー等の重合度異性物による凹凸が意外に
劇しく、磁気テープの薄い構成層被覆、特にバインダを
用いない強磁性金属薄膜磁性層の被覆によっては、到底
支持体の凹凸を取り去ることは不可能であって、ヘッド
への均等平順な走行接触が妨げられ、スペーシングロス
を招き、また走行系部材の摩損を惹起する。
【0005】このような支障を避けるため、予め支持体
表面に寸断形状の脈条突起或は細かに離散した島状台地
を形成(特開昭56-10455号、同58-62826号)させ、或は
微細フィラーを分散させた水溶性高分子の下引層を設け
(特開昭59-84927号、同59-84928号、同59-229316
号)、障碍となる支持体表面の凹凸を被覆、陰蔽し、面
滑りを改善した支持体が提案されている。
表面に寸断形状の脈条突起或は細かに離散した島状台地
を形成(特開昭56-10455号、同58-62826号)させ、或は
微細フィラーを分散させた水溶性高分子の下引層を設け
(特開昭59-84927号、同59-84928号、同59-229316
号)、障碍となる支持体表面の凹凸を被覆、陰蔽し、面
滑りを改善した支持体が提案されている。
【0006】しかしながら例えば支持体として甚だ有用
なポリエステルにおいては、重合度異性物のオリゴマ
ー、主に3量体環状トリマーがポリマーの約1wt%存在
し、熱的に漸次表面に析出し異常に高い1000Åに及ぶ突
起を所々に形成し(飽和ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク,p167〜177;湯木和男編、日刊工業社)、仮に初期
に性能がよくても電磁変換特性の逓減、走行性の劣化、
ドロップアウトの増大をもたらし、前記水溶性高分子層
による被覆、陰蔽効果のよく及ぶ所ではない。
なポリエステルにおいては、重合度異性物のオリゴマ
ー、主に3量体環状トリマーがポリマーの約1wt%存在
し、熱的に漸次表面に析出し異常に高い1000Åに及ぶ突
起を所々に形成し(飽和ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク,p167〜177;湯木和男編、日刊工業社)、仮に初期
に性能がよくても電磁変換特性の逓減、走行性の劣化、
ドロップアウトの増大をもたらし、前記水溶性高分子層
による被覆、陰蔽効果のよく及ぶ所ではない。
【0007】逆に積極的に前記オリゴマーを析出させ面
滑りを改善する方法(特開昭57-127923号)が提案され
たが形成される突起が局在し好ましい結果を与えない。
滑りを改善する方法(特開昭57-127923号)が提案され
たが形成される突起が局在し好ましい結果を与えない。
【0008】また一方前記のような磁気テープ構成層の
下地層もしくは支持体に直接設ける下引層の高分子物に
は水溶性のメチルセルロース等が用いられるが、該高分
子層は強磁性金属薄膜の化学的な劣化を助長する。
下地層もしくは支持体に直接設ける下引層の高分子物に
は水溶性のメチルセルロース等が用いられるが、該高分
子層は強磁性金属薄膜の化学的な劣化を助長する。
【0009】即ち支持体側から支持体を透過した酸素、
水分及び磁気テープの前記水溶性高分子層断面から呼込
まれた酸素、水分は該高分子層に受入れられ、隣接した
金属薄膜を直ちにアタックし、磁性金属に銹を生じる。
水分及び磁気テープの前記水溶性高分子層断面から呼込
まれた酸素、水分は該高分子層に受入れられ、隣接した
金属薄膜を直ちにアタックし、磁性金属に銹を生じる。
【0010】因みに、支持体に用いられるポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)は25μm
厚での透湿度(g/m2・24hr)は夫々40℃,90%RHで
26,6,145、またO2透過率(cc/m2・atm・24hr)は
夫々20℃,65%RHで60,550,20である。
ル、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)は25μm
厚での透湿度(g/m2・24hr)は夫々40℃,90%RHで
26,6,145、またO2透過率(cc/m2・atm・24hr)は
夫々20℃,65%RHで60,550,20である。
【0011】磁性金属に生じた銹は金属粉が互いに接触
しているので速やかに伝播し、磁気特性の低下、電磁変
換特性の劣化、画質の悪化を惹き起す。磁性層が積層構
成のときは下層の磁性層の性能低下により記録及び再生
のバランスを失う。
しているので速やかに伝播し、磁気特性の低下、電磁変
換特性の劣化、画質の悪化を惹き起す。磁性層が積層構
成のときは下層の磁性層の性能低下により記録及び再生
のバランスを失う。
【0012】また前記水溶性高分子に代えて非水溶系樹
脂を支持体製膜時に下地用として用いると製膜工程で防
爆など安全管理上問題が多く実用的でない。
脂を支持体製膜時に下地用として用いると製膜工程で防
爆など安全管理上問題が多く実用的でない。
【0013】また製膜後に溶剤処理をしないで直接非水
溶系樹脂を下引層とするときは、支持体樹脂のオリゴマ
ーの表面析出が起きているポリエステル樹脂においては
前記のような下引層の表面滑り改善の効果が現れない。
溶系樹脂を下引層とするときは、支持体樹脂のオリゴマ
ーの表面析出が起きているポリエステル樹脂においては
前記のような下引層の表面滑り改善の効果が現れない。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は、ポリエステル支持体を
用いる磁気テープにおいて; (1)磁性層表面にオリゴマーに起因する突起がなく、
電磁変換特性が良好で走行耐用性が長くまたドロップア
ウトの少い磁気テープ、(2)防銹性に優れ、高温高湿
保存による磁気特性、電磁変換特性の劣化のない磁気テ
ープの提供にある。
用いる磁気テープにおいて; (1)磁性層表面にオリゴマーに起因する突起がなく、
電磁変換特性が良好で走行耐用性が長くまたドロップア
ウトの少い磁気テープ、(2)防銹性に優れ、高温高湿
保存による磁気特性、電磁変換特性の劣化のない磁気テ
ープの提供にある。
【0015】
【発明の構成】前記本発明の目的は;ポリエステルから
なる非磁性支持体表面にポリエステルオリゴマーを溶解
する有機溶剤を塗布し溶剤処理を施し、更に非水溶系樹
脂とフィラーを含有する下引層を設け、強磁性金属薄膜
層を含む構成層を設けることを特徴とする磁気記録媒体
によって達成される。
なる非磁性支持体表面にポリエステルオリゴマーを溶解
する有機溶剤を塗布し溶剤処理を施し、更に非水溶系樹
脂とフィラーを含有する下引層を設け、強磁性金属薄膜
層を含む構成層を設けることを特徴とする磁気記録媒体
によって達成される。
【0016】本発明において、ポリエステルオリゴマー
を溶解し、ポリエステル支持体の溶剤処理に用いられる
有機溶剤としては、クロロホルム、シクロヘキサノン、
ジオキサン及びトルエン、メチルエチルケトン、メチル
セルソルブ、エチルセルソルブが挙げられ、このうちの
クロロホルム、シクロヘキサノン、ジオキサンの少くと
も1種は必須であり、2種を組合せて用いてもよい。但
し、トルエン、メチルエチルケトン、メチル或はエチル
セルソルブの単独使用では効果がない。
を溶解し、ポリエステル支持体の溶剤処理に用いられる
有機溶剤としては、クロロホルム、シクロヘキサノン、
ジオキサン及びトルエン、メチルエチルケトン、メチル
セルソルブ、エチルセルソルブが挙げられ、このうちの
クロロホルム、シクロヘキサノン、ジオキサンの少くと
も1種は必須であり、2種を組合せて用いてもよい。但
し、トルエン、メチルエチルケトン、メチル或はエチル
セルソルブの単独使用では効果がない。
【0017】前記溶剤によって下地を調えた支持体に施
す下引層に用いる非水溶系樹脂としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等の飽和ポリエステル樹脂;ナイロ
ン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロン11,ナイロ
ン12等のポリアミド樹脂;ポリスチロール、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリビ
ニルブチラート、ポリフェニレンオキサイド、フェノキ
シ樹脂等の各種樹脂の単体、共重合体又はこれらの混合
物、又はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂或はそれらの変性樹
脂、架橋樹脂が使用され、これらの樹脂を組合せ使用し
てもよい。
す下引層に用いる非水溶系樹脂としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等の飽和ポリエステル樹脂;ナイロ
ン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロン11,ナイロ
ン12等のポリアミド樹脂;ポリスチロール、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリビ
ニルブチラート、ポリフェニレンオキサイド、フェノキ
シ樹脂等の各種樹脂の単体、共重合体又はこれらの混合
物、又はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂或はそれらの変性樹
脂、架橋樹脂が使用され、これらの樹脂を組合せ使用し
てもよい。
【0018】また含有させるフィラーとしては無機質粒
子、有機質粒子のいずれでもよい。
子、有機質粒子のいずれでもよい。
【0019】有機質粒子としては、ポリスチレン、ポリ
エチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル酸
エステル、ポリエポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルエーテ
ル、弗素樹脂等の架橋高分子からなるミクロゲル粒子が
挙げられ、無機質粒子としては、通常コロイド粒子とし
て知られるものであって、Al2O3,SiO2,MgO,TiO2,Zn
O,Fe2O3,CdO,NiO,CaWO4,BaTiO3等の金属酸化物、C
aCO3,BaCO3,CoCO3等の炭酸塩、Au,Ag,Cu,Ni,Fi等
の金属粒子が挙げられる。
エチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル酸
エステル、ポリエポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルエーテ
ル、弗素樹脂等の架橋高分子からなるミクロゲル粒子が
挙げられ、無機質粒子としては、通常コロイド粒子とし
て知られるものであって、Al2O3,SiO2,MgO,TiO2,Zn
O,Fe2O3,CdO,NiO,CaWO4,BaTiO3等の金属酸化物、C
aCO3,BaCO3,CoCO3等の炭酸塩、Au,Ag,Cu,Ni,Fi等
の金属粒子が挙げられる。
【0020】前記溶剤塗布による下地処理及び下引はオ
リゴマーの状況によって製膜工程に続けて下地処理によ
るオリゴマー突起の消失時間を置いた後下引を行い下引
済支持体として準備される。
リゴマーの状況によって製膜工程に続けて下地処理によ
るオリゴマー突起の消失時間を置いた後下引を行い下引
済支持体として準備される。
【0021】例えばCYC(シクロヘキサノン)/ME
K(メチルエチルケトン)=5/5の溶剤をエクストル
ージョン塗布に用いるダイスコータを用いウェット膜厚
3〜20μm、より好ましくは5〜15μmになるように塗布
する。塗布幅30cm、塗布スピード100m/minならば、溶
剤の流出量は3l/min程度である。
K(メチルエチルケトン)=5/5の溶剤をエクストル
ージョン塗布に用いるダイスコータを用いウェット膜厚
3〜20μm、より好ましくは5〜15μmになるように塗布
する。塗布幅30cm、塗布スピード100m/minならば、溶
剤の流出量は3l/min程度である。
【0022】塗布後、乾燥温度70〜90℃で乾燥し巻取り
後フィラー含有下引層を設ける。ダイスコータについて
は米国特許5,042,422号、同4,995,339号が参照される。
後フィラー含有下引層を設ける。ダイスコータについて
は米国特許5,042,422号、同4,995,339号が参照される。
【0023】或は米国特許5,097,792号、特開平2-25126
5号、同2-268862号記載のコータを用い、下地処理の溶
剤未乾燥のままフィラー含有下引層を所謂ウェット・オ
ン・ウェットで重層してもよい。
5号、同2-268862号記載のコータを用い、下地処理の溶
剤未乾燥のままフィラー含有下引層を所謂ウェット・オ
ン・ウェットで重層してもよい。
【0024】尚、下地処理の溶剤層は厚い方がオリゴマ
ー除去には効果があるがウェット膜厚20μmより厚いと
乾燥むら等の支障が起こる。
ー除去には効果があるがウェット膜厚20μmより厚いと
乾燥むら等の支障が起こる。
【0025】本発明の磁気テープにおいては、磁気記録
構成層に複数の磁性層、各種機能を有する中間層、保護
層或は潤滑層を設けることができる。
構成層に複数の磁性層、各種機能を有する中間層、保護
層或は潤滑層を設けることができる。
【0026】即ち図1(a)に示すように非磁性支持体
1の上に本発明に係る下地層6、下引層7を設け、その
上に磁性層2を設け、更にその上に磁性層2を保護する
めたの保護層4を設けたものである。磁性層2は2層或
はそれ以上の重層であってもよい。
1の上に本発明に係る下地層6、下引層7を設け、その
上に磁性層2を設け、更にその上に磁性層2を保護する
めたの保護層4を設けたものである。磁性層2は2層或
はそれ以上の重層であってもよい。
【0027】上記の各層以外に、バックコート層3を設
けてもよく、また、磁性層2に近接して導電性層(図示
せず)を設けてもよい。
けてもよく、また、磁性層2に近接して導電性層(図示
せず)を設けてもよい。
【0028】また、図1(b)は本発明に係る他の例を
示すものであり、磁性層2、保護層4の上に更に潤滑層
5を設けたものである。
示すものであり、磁性層2、保護層4の上に更に潤滑層
5を設けたものである。
【0029】磁性層は支持体上に、Fe、Co、Ni、Co-Ni
合金、Co-Cr合金、Fe-Co合金等の強磁性金属材料を用い
て、真空蒸着法やイオンプレーディング法、スパッタリ
ング法等の真空薄膜形成技術により連続薄膜として強磁
性金属薄膜を形成する方式等がある。本発明の態様とし
てはこの方式が好ましい。
合金、Co-Cr合金、Fe-Co合金等の強磁性金属材料を用い
て、真空蒸着法やイオンプレーディング法、スパッタリ
ング法等の真空薄膜形成技術により連続薄膜として強磁
性金属薄膜を形成する方式等がある。本発明の態様とし
てはこの方式が好ましい。
【0030】上記真空蒸着法は、10-4〜10-8Torrの真空
下で強磁性金属材料を電子ビーム加熱等で蒸発させ支持
体上に被着させる方法であり、さらに、抗磁力を上げる
ため上記強磁性金属材料を支持体上に斜めに被着させた
り、酸素雰囲気中で蒸着し強磁性金属薄膜を酸化させる
ことも可能である。
下で強磁性金属材料を電子ビーム加熱等で蒸発させ支持
体上に被着させる方法であり、さらに、抗磁力を上げる
ため上記強磁性金属材料を支持体上に斜めに被着させた
り、酸素雰囲気中で蒸着し強磁性金属薄膜を酸化させる
ことも可能である。
【0031】また磁性層の膜厚は、500〜10000Åが好ま
しく、更に好ましくは800〜2500Åである。
しく、更に好ましくは800〜2500Åである。
【0032】磁気テープの摺動耐久性を高めるには、こ
の摩擦係数を小さくするための潤滑剤を磁性層表面に存
在させる必要がある。従来技術で提案されてきた弗素系
潤滑剤の塗布は、媒体の表面エネルギーを低下させる効
果があり、摩擦係数の低減に有用な手段と考えられてい
た。しかし、繰返される摺動によって潤滑剤が脱離して
しまう難点があり、このような状態になると再び摩擦係
数は上昇し、耐久性は得られない。即ち、磁性層に強固
に保持される潤滑剤でなければ、繰返し摺動時の磁性層
の表面エネルギーを低い状態で維持することができず、
摩擦係数の上昇を抑えて耐久性を持たせることもできな
いことは明らかである。
の摩擦係数を小さくするための潤滑剤を磁性層表面に存
在させる必要がある。従来技術で提案されてきた弗素系
潤滑剤の塗布は、媒体の表面エネルギーを低下させる効
果があり、摩擦係数の低減に有用な手段と考えられてい
た。しかし、繰返される摺動によって潤滑剤が脱離して
しまう難点があり、このような状態になると再び摩擦係
数は上昇し、耐久性は得られない。即ち、磁性層に強固
に保持される潤滑剤でなければ、繰返し摺動時の磁性層
の表面エネルギーを低い状態で維持することができず、
摩擦係数の上昇を抑えて耐久性を持たせることもできな
いことは明らかである。
【0033】また耐蝕性については、強制劣化試験の結
果によれば、磁性層の腐蝕は磁性層を形成する強磁性金
属と水分との反応や、或は水を媒介とした酸素や腐蝕性
ガスとの反応が原因である。従って、摺動耐久性の場合
と同じく、耐蝕性についても磁性層の表面エネルギーを
低い状態で維持することによって、磁性層と水分等との
相互作用を抑え、耐蝕性を向上することが可能である。
果によれば、磁性層の腐蝕は磁性層を形成する強磁性金
属と水分との反応や、或は水を媒介とした酸素や腐蝕性
ガスとの反応が原因である。従って、摺動耐久性の場合
と同じく、耐蝕性についても磁性層の表面エネルギーを
低い状態で維持することによって、磁性層と水分等との
相互作用を抑え、耐蝕性を向上することが可能である。
【0034】前記観点からアルカンジオールモノパーフ
ルオルアルキルエーテル燐酸エステル(特願平4-50873
号記載)を保護層に添加することが好ましい。該エーテ
ル構造は末端燐酸基に対し、弗化アルケニル-酸素-の構
造をとる事により電子供与性を示す置換基として作用す
る。
ルオルアルキルエーテル燐酸エステル(特願平4-50873
号記載)を保護層に添加することが好ましい。該エーテ
ル構造は末端燐酸基に対し、弗化アルケニル-酸素-の構
造をとる事により電子供与性を示す置換基として作用す
る。
【0035】これにより、燐酸基の持つ強い磁性層との
結合力と弗素原子の持つ撥水、撥油性を両立する事がで
きる。
結合力と弗素原子の持つ撥水、撥油性を両立する事がで
きる。
【0036】前記の燐酸エステルの少くとも1つに、更
にパーフルオルポリエーテル(特願平4-50873号記載;
化合物(e))を併用する事により磁性層の耐久性及び
耐蝕性の両方を満足する信頼性の高いテープとする事が
できる。
にパーフルオルポリエーテル(特願平4-50873号記載;
化合物(e))を併用する事により磁性層の耐久性及び
耐蝕性の両方を満足する信頼性の高いテープとする事が
できる。
【0037】前記燐酸エステルは、溶剤(例えばフレオ
ンTF、FC-77、アセトン、メタノール)に溶解し、
この溶液を磁性層に塗布又は吹き付けるか、或はこの溶
液中に磁性層を浸漬し乾燥する等の方法によって保護層
とすることができる。また、これら化合物を蒸着等の方
法で磁性層表面に直接被着させてもよい。
ンTF、FC-77、アセトン、メタノール)に溶解し、
この溶液を磁性層に塗布又は吹き付けるか、或はこの溶
液中に磁性層を浸漬し乾燥する等の方法によって保護層
とすることができる。また、これら化合物を蒸着等の方
法で磁性層表面に直接被着させてもよい。
【0038】保護層4には、更に公知の潤滑剤を併用
し、使用可能な温度範囲を広げてもよい。このような潤
滑剤としては、脂肪酸またはその金属塩、脂肪酸アミ
ド、脂肪酸エステル、パーフルオルアルキルカルボン酸
またはその金属塩、パーフルオルアルキルカルボン酸エ
ステル、パーフルオルアルキルスルホン酸、またはその
アンモニウム塩、ジメチルポリシロキサン、末端変性ジ
メチルポリシロキサン、側鎖変性ジメチルポリシロキサ
ン(変性基;シラノール,OR,RNH2,COOH,エポキシ,
ビニルメルカプト,アルコール)、前記の化合物(e)
以外のパーフルオルポリエーテル類等が挙げられる。特
にパーフルオルアルキルカルボン酸エステルの併用は低
温に於ける潤滑性を改善する効果がある。このような潤
滑剤の添加量は、添加される前記の燐酸エステルの少く
とも1つに対して500wt%以下であることが好ましい。
し、使用可能な温度範囲を広げてもよい。このような潤
滑剤としては、脂肪酸またはその金属塩、脂肪酸アミ
ド、脂肪酸エステル、パーフルオルアルキルカルボン酸
またはその金属塩、パーフルオルアルキルカルボン酸エ
ステル、パーフルオルアルキルスルホン酸、またはその
アンモニウム塩、ジメチルポリシロキサン、末端変性ジ
メチルポリシロキサン、側鎖変性ジメチルポリシロキサ
ン(変性基;シラノール,OR,RNH2,COOH,エポキシ,
ビニルメルカプト,アルコール)、前記の化合物(e)
以外のパーフルオルポリエーテル類等が挙げられる。特
にパーフルオルアルキルカルボン酸エステルの併用は低
温に於ける潤滑性を改善する効果がある。このような潤
滑剤の添加量は、添加される前記の燐酸エステルの少く
とも1つに対して500wt%以下であることが好ましい。
【0039】その他、防錆剤(例えば、アルキルフェノ
ール、ハイドロキノン、クレゾール、ナフトール類)や
極圧剤(例えばトリオレイルホスフェートのような燐系
極圧剤、硫化ジメチルのようなイオウ系極圧剤、チオホ
スフェート類のような複合型極圧剤)を併用してもよ
い。これらの添加剤の量は、添加される前記燐酸エステ
ルの少くとも1つに対して50wt%以下であることが好ま
しい。
ール、ハイドロキノン、クレゾール、ナフトール類)や
極圧剤(例えばトリオレイルホスフェートのような燐系
極圧剤、硫化ジメチルのようなイオウ系極圧剤、チオホ
スフェート類のような複合型極圧剤)を併用してもよ
い。これらの添加剤の量は、添加される前記燐酸エステ
ルの少くとも1つに対して50wt%以下であることが好ま
しい。
【0040】本発明に基づいて形成される保護層は、潤
滑層のない場合は平均膜厚が5〜500Åが好ましく、5
〜250Åが更に好ましい。この平均膜厚が5Å未満で
は、走行安定性、耐久性等の効果が出難く、逆に500Å
を超えると、貼付きが起きたりスペーシングロスが大き
くなるため、実用性を失う恐れがある。または潤滑層が
この保護膜の上にある場合には、保護層の平均膜厚は5
〜300Åが好ましく、5〜200Åが更に好ましい。
滑層のない場合は平均膜厚が5〜500Åが好ましく、5
〜250Åが更に好ましい。この平均膜厚が5Å未満で
は、走行安定性、耐久性等の効果が出難く、逆に500Å
を超えると、貼付きが起きたりスペーシングロスが大き
くなるため、実用性を失う恐れがある。または潤滑層が
この保護膜の上にある場合には、保護層の平均膜厚は5
〜300Åが好ましく、5〜200Åが更に好ましい。
【0041】前記潤滑層は、保護層の上に形成される。
このとき潤滑層塗布に用いる溶媒は保護層の化合物を溶
かし出さないことが望ましいので、保護層用化合物に対
して溶解度の低い、例えばn-ヘキサン、フレオン等の
極性の小さな溶媒を用いるのがよい。
このとき潤滑層塗布に用いる溶媒は保護層の化合物を溶
かし出さないことが望ましいので、保護層用化合物に対
して溶解度の低い、例えばn-ヘキサン、フレオン等の
極性の小さな溶媒を用いるのがよい。
【0042】上記潤滑層を形成する潤滑剤としては、前
記の保護層に併用してもよい公知の潤滑剤を使用するこ
とができる。こうすることによって、潤滑層は磁気ヘッ
ド等との摺動摩擦を軽減して耐久性を高め、耐蝕効果の
ある保護層及び磁性層を護ることができる。
記の保護層に併用してもよい公知の潤滑剤を使用するこ
とができる。こうすることによって、潤滑層は磁気ヘッ
ド等との摺動摩擦を軽減して耐久性を高め、耐蝕効果の
ある保護層及び磁性層を護ることができる。
【0043】上記の潤滑層に用いる潤滑剤として更に好
ましいのが前記化合物(e)である。この化合物のポリ
エーテル鎖の水素は全て弗素置換されており、一方、前
記の燐酸エステルも全弗素置換の不飽和炭化水素基を有
しているため、両化合物は馴染みが良い。即ち、保護層
の表面をこの化合物(e)を含む潤滑層で覆った場合に
は、潤滑層は表面エネルギーの低い保護層上でもよく濡
れることで、保護層上に均一に潤滑層を設けることがで
きるため耐久性が一層向上する。従って、この高耐久性
の潤滑層に護られた保護層は防錆効果を長期間安定して
発揮できるため、磁気記録媒体の性能も長期に渡って安
定化することができる。
ましいのが前記化合物(e)である。この化合物のポリ
エーテル鎖の水素は全て弗素置換されており、一方、前
記の燐酸エステルも全弗素置換の不飽和炭化水素基を有
しているため、両化合物は馴染みが良い。即ち、保護層
の表面をこの化合物(e)を含む潤滑層で覆った場合に
は、潤滑層は表面エネルギーの低い保護層上でもよく濡
れることで、保護層上に均一に潤滑層を設けることがで
きるため耐久性が一層向上する。従って、この高耐久性
の潤滑層に護られた保護層は防錆効果を長期間安定して
発揮できるため、磁気記録媒体の性能も長期に渡って安
定化することができる。
【0044】上記潤滑層の平均膜厚は、5〜300Åが好
ましく、10〜200Åが更に好ましい。この平均膜厚が5
Å未満では走行安定性、耐久性等の効果が出難く、ま
た、300Åを超えると、貼付きが起きたりスペーシング
ロスが大きくなるため、使用に耐えない場合がある。
ましく、10〜200Åが更に好ましい。この平均膜厚が5
Å未満では走行安定性、耐久性等の効果が出難く、ま
た、300Åを超えると、貼付きが起きたりスペーシング
ロスが大きくなるため、使用に耐えない場合がある。
【0045】また、支持体の強磁性金属薄膜が設けられ
る反対の面にバックコート層を形成する場合には、該バ
ックコート層は塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル、
フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等のバインダ樹脂を
一種以上用い、導電性カーボンブラックを一種類或は粒
径または化学的性質の違う種類のカーボンブラックを二
種以上一緒に分散させるか又は別々に分散させた塗液を
支持体上に塗布して形成する。この分散時に使用される
有機溶剤としては、シクロヘキサノン、トルエン、メチ
ルエチルケトン、ベンゼン等が挙げられる。また、表面
性または耐久性改善のために無機顔料をカーボンブラッ
クと共に分散させてもよい。
る反対の面にバックコート層を形成する場合には、該バ
ックコート層は塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル、
フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等のバインダ樹脂を
一種以上用い、導電性カーボンブラックを一種類或は粒
径または化学的性質の違う種類のカーボンブラックを二
種以上一緒に分散させるか又は別々に分散させた塗液を
支持体上に塗布して形成する。この分散時に使用される
有機溶剤としては、シクロヘキサノン、トルエン、メチ
ルエチルケトン、ベンゼン等が挙げられる。また、表面
性または耐久性改善のために無機顔料をカーボンブラッ
クと共に分散させてもよい。
【0046】本発明の磁気テープの非磁性支持体を形成
する材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン-2,6-ナフタレート等のポリエステル
類が用いられる。
する材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン-2,6-ナフタレート等のポリエステル
類が用いられる。
【0047】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0048】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜10
0μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクやカード
状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコー
ダ等に応じて適宜に選択される。
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜10
0μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクやカード
状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコー
ダ等に応じて適宜に選択される。
【0049】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。
であっても多層構造のものであってもよい。
【0050】本発明において、その他の塗布構成層に用
いるバインダとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエ
ステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂等
が代表的なものであり、これらの樹脂は-SO3M、-OSO
3M、-COOMおよび-PO(OM1)2から選ばれた少なくとも一種
の極性基を有する繰返し単位を含むことが好ましい。
いるバインダとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエ
ステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂等
が代表的なものであり、これらの樹脂は-SO3M、-OSO
3M、-COOMおよび-PO(OM1)2から選ばれた少なくとも一種
の極性基を有する繰返し単位を含むことが好ましい。
【0051】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表し、ま
たM1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子あ
るいはアルキル基を表す。
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表し、ま
たM1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子あ
るいはアルキル基を表す。
【0052】バインダは一種単独に限らず、二種以上を
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂との
比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、好ましく
は70:30〜30:70の範囲である。
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂との
比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、好ましく
は70:30〜30:70の範囲である。
【0053】耐久性向上剤としては、ポリイソシアネー
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
たとえばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性
水素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
たとえばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性
水素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
する。
する。
【0055】(A)ポリエステルベースの下地処理及び
下引 明らかに環状オリゴマー突起の認められるポリエチレン
テレフタレート(PET)ベースに対し下記下地処理を
行い、乾燥後下引を施し下引済ベースを準備した。
下引 明らかに環状オリゴマー突起の認められるポリエチレン
テレフタレート(PET)ベースに対し下記下地処理を
行い、乾燥後下引を施し下引済ベースを準備した。
【0056】(A)-1 下地処理
【0057】
【表1】
【0058】CYC・・・・シクロヘキサノン CF ・・・・クロロホルム MEK・・・・メチルエチルケトン TOL・・・・トルエン (A)-2 下引処理
【0059】
【表2】
【0060】PE ・・・・ポリエステル樹脂 HPC・・・・ヒドロキシプロピルセルロース * エポキシ化ポリジメチルシロキサンエマルジョン
(固形分20wt%);0.40wt%, 塩化マグネシウムエマルジョン(固形分20wt%);0.01
0wt% (B)磁気記録構成層 前記下引済のポリエチレンテレフタレートフィルムに、
酸素を導入しながら斜め蒸着法によりCo-Niの合金を被
覆させ、膜厚2000Åの強磁性金属薄膜を形成した。これ
を8mm幅に断裁してサンプルテープを作成した。
(固形分20wt%);0.40wt%, 塩化マグネシウムエマルジョン(固形分20wt%);0.01
0wt% (B)磁気記録構成層 前記下引済のポリエチレンテレフタレートフィルムに、
酸素を導入しながら斜め蒸着法によりCo-Niの合金を被
覆させ、膜厚2000Åの強磁性金属薄膜を形成した。これ
を8mm幅に断裁してサンプルテープを作成した。
【0061】前記試料に対し下記の特性評価を行い、表
3に結果を示した。
3に結果を示した。
【0062】
【表3】
【0063】測定法 (1)電磁変換特性 使用機器 VTR8mmレコーダ V-900(SONY製) NTSC COLOR ノイズメータ Shibasoku 925P/1 シグナルジェネレータ Shibasoku TG-7/1 テープ先頭から2分間送り、そこから2分録画し、再生
して測定する。
して測定する。
【0064】(2)ドロップアウト 使用機器 VTR8mmレコーダ V-900(SONY製) VTR DROP OUR カウンタ VHO1BZ 測定条件 入力信号 100%ホワイト 15μs/−12dB 5μs/−12dB 先頭より10分録画、9分再生したときの平均値を測定値
とする。
とする。
【0065】(3)Durability 使用機器 VTR8mmレコーダ EV-S550 測定条件 先頭5分 最大200パス 常温常湿 RF-OUTが、3dB以上低下するか、もしくはJitterが−0.
2μs以上に なったらそこまでのパス数を結
果とする。
2μs以上に なったらそこまでのパス数を結
果とする。
【0066】(4)耐蝕テスト 60℃,90%RHで1weekのサーモテストにサンプル(長
さ10cmのテープ片を厚紙に固定する)を入れる。サーモ
テストに入れる前後のΦsの値から計算する。
さ10cmのテープ片を厚紙に固定する)を入れる。サーモ
テストに入れる前後のΦsの値から計算する。
【0067】ΔΦs(%)=1−[Φs(サーモ後)/Φs
(サーモ前)]×100 Φsは振動式磁束計によって、印加磁場10Kエルステッ
ドで測定した。
(サーモ前)]×100 Φsは振動式磁束計によって、印加磁場10Kエルステッ
ドで測定した。
【0068】表3から明らかなように本発明の実施例に
おいては、CYC,CFを中心に用いた実施例2,3,
4,5で特に優れた特性が得られている。
おいては、CYC,CFを中心に用いた実施例2,3,
4,5で特に優れた特性が得られている。
【0069】MEKを中心に用いた、比較例1,2はオ
リゴマーの除去は充分ではなく、電磁変換特性、耐久性
が劣化している。水系下引きを用いた比較例3,4,5
は予想通り、耐蝕性が劣化した。
リゴマーの除去は充分ではなく、電磁変換特性、耐久性
が劣化している。水系下引きを用いた比較例3,4,5
は予想通り、耐蝕性が劣化した。
【0070】目標とする特性を実現するために ・オリゴマーを除去するために溶剤を選択すること ・非水系の下引きを使用することで防錆の効果が上がる
事が確認できた。
事が確認できた。
【0071】
【発明の効果】本発明の構成により、耐摩耗性が高くま
た耐蝕性が強い磁気記録媒体、特に強磁性金属型の磁気
記録媒体を提供できる。
た耐蝕性が強い磁気記録媒体、特に強磁性金属型の磁気
記録媒体を提供できる。
【図1】本発明の態様の磁気記録媒体の断面図である。
1 非磁性支持体 2 磁性層 3 バックコート層 4 保護層 5 潤滑層 6 下地層 7 下引層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松沢 孝浩 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 三保 広晃 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 伊藤 幸一 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 平野 肇志 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエステルからなる非磁性支持体表面
にポリエステルオリゴマーを溶解する有機溶剤を塗布し
溶剤処理を施し、更に非水溶系樹脂とフィラーを含有す
る下引層を設け、強磁性金属薄膜層を含む構成層を設け
ることを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32318792A JPH06208715A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32318792A JPH06208715A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06208715A true JPH06208715A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=18152041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32318792A Withdrawn JPH06208715A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06208715A (ja) |
-
1992
- 1992-12-02 JP JP32318792A patent/JPH06208715A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000307 |