JP3578224B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は磁気ディスク、磁気テープ、磁気シート等の磁気記録媒体に係り、特に支持体上に強磁性金属薄膜を設けた磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
従来、磁気記録媒体としては、支持体上にγ−Fe 、Co含有または被着のγ−Fe 或いはCrO 金属酸化物強磁性粉末、或いは、Fe、Co、Niなどを主成分とする金属強磁性粉末等の粉末磁性材料を塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機バインダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布乾燥することにより作製される塗布型の磁気記録媒体が広く使用されている。
【0003】
一方、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の方法によって形成される強磁性金属薄膜も高密度記録用磁気記録媒体の磁性層で検討され一部実用化されている。しかし、こうした強磁性金属薄膜は、磁気ディスク、磁気テープなどの磁気記録媒体として用いた場合に、記録再生時に磁気ヘッドと大きい相対速度で摺接し、磁性金属が直接ヘッドに触れるため、上記の塗布型のものに比べ磁性層が摩耗されやすいといった欠点を持っていた。
【0004】
磁気記録媒体の耐久性を改善するために、磁性層表面に高級脂肪酸、脂肪酸エステル、或いはフッ素系潤滑剤等の潤滑剤を塗布・乾燥させ潤滑層を形成する技術は公知である。
しかし例えば、磁性層表面に脂肪酸等を潤滑剤として塗布した場合は、使用始めは摩擦係数は小さく十分な走行性が得られるが、長時間使用するに連れて潤滑剤が擦り取られ消失するため、十分な耐久性は得られなかった。
【0005】
また、特開昭57−152543号、同58−77932号の各公報には、パーフルオロアルキルカルボン酸またはその塩を潤滑剤として使用する技術が開示されているが、耐食性に問題があり、使用中の摩擦係数上昇が大きく耐久性向上の目的においてもまだ十分とは言えない。
磁気記録媒体の摺動耐久性を高めるには、摺動を繰り返しても摩擦挙動が安定し、かつ、このときの摩擦係数を小さく抑える潤滑剤の塗布が必要である。
【0006】
従来技術で提案されてきたパーフルオロアルキルポリエーテル系潤滑剤は、温度変化による粘度の変化が小さいことや、熱的、化学的に安定であること等から潤滑剤としての特性に優れ、更に、フッ素系素材の特徴である撥水撥油性に優れていることから媒体の表面エネルギーを低下させることで摩擦係数を低く抑える。
【0007】
しかしこのオイルは、表面張力が極端に小さいことから、媒体表面との相互作用が弱く、水分の影響等により磁性層表面のオイルはやがてオイル同志で凝集し島状構造をとるようになることで、潤滑性が低下するだけでなく磁気ヘッドや走行ピンに対して貼り付きやすくなったり走行むらを起こすという欠点を持っている。
【0008】
そこで、潤滑剤が磁性層表面にて均一に存在するようにするために、接着性の向上を図る目的で、パーフルオロアルキルポリエーテルの末端に極性基を導入したもの(特公昭60−10368号記載)が作られるようになった。これは、潤滑剤を磁性層表面に化学吸着させるものである、この改良により潤滑性は維持され、磁気記録媒体の繰り返し再生での耐久性は大きく向上した。
しかし、末端が磁性層表面と化学結合できなかった潤滑剤は、これまでと同様に潤滑層中でオイル同志の凝集状態を作り、磁気ヘッドや走行ピンに対して貼り付きやすくなるという点は問題点として残った。
【0009】
このような理由から、パーフルオロアルキルポリエーテル系の潤滑剤が長期間安定かつ有効に働く潤滑剤として作用するためには、磁性層表面との吸着特性のコントロールとは別に、フッ素系オイルの持つ低い表面張力に起因する凝集しやすいという特性自体の改良の必要があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題に鑑み、繰り返し使用や、スチル再生での使用等に、より優れた耐久性を持つ磁気記録媒体、特に強磁性金属薄膜型磁気記録媒体を提供する事にある。
【0011】
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.非磁性支持体上に磁性層、該磁性層を保護・防錆するための保護層、前記磁性層を潤滑するための潤滑層をこの順に設けてなる磁気記録媒体において、
(1)前記潤滑層を構成する潤滑剤として、オイル中に保持し効果のある陽イオンを保持したパーフルオロアルキルポリエーテルを用いてあり、
(2)前記陽イオンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン、アンモニウムイオンのいずれか種類または複数種類よりなり、
(3)該陽イオンの濃度が、前記パーフルオロアルキルポリエーテルに対して100から10000ppmであり、
(4)前記磁性層が、強磁性金属薄膜よりなり、
(5)且つ前記非磁性支持体が、非磁性支持体上に50〜1000Åの微粒子を有機バインダー中に分散したものを塗布し、(a)微粒子の分布が10〜1010個/mmとなるような下引き層を設けて成るか、(b)又は高分子フィルム中に粒径50〜3000Åの微粒子を包含、分散させて成ること
を特徴とする磁気記録媒体。
【0012】
以下本発明を詳述する。
本発明に基づく陽イオンを保持させたパーフルオロアルキルポリエーテルは、オイルの潤滑性を長時間維持し、オイルの凝集等による磁気ヘッドや走行ピンに対する貼り付きを抑え、長時間安定した特性を与えるものである。
【0013】
陽イオンを保持したパーフルオロアルキルポリエーテルが潤滑層中での凝集性を改善し得た理由に付いては必ずしも明らかではないが、恐らくはオイルのポリエーテル鎖の酸素原子による配位結合が陽イオンを取り囲むように安定に保持し、このためにオイルは静電的にプラスの電荷を持ち、静電的な反発力によりオイルの凝集性が改善されたものと思われる。
【0014】
オイル中に保持し効果のある陽イオンとしては、Li、Na、K、Rbといったアルカリ金属イオン、Be、Mg、Ca、Sr、Baといったアルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン、アンモニウムイオンが挙げられる。特にKイオン、Caイオン等は効果が高い。これらの陽イオンは、KOH、Ca(OH)、Mg(OH)の如き水酸化物、CaCl、AlCl、NHClの如き塩化物、更にKF、CaF、NaF、BaFの如きフッ化物などの陽イオン化合物により与えられる。
オイル中に保持し効果のある陽イオン濃度はパーフルオロアルキルポリエーテルに対して100から10000ppmの量であり、更に好ましくは200から4000ppmである。
【0015】
本発明で有効なパーフルオロアルキルポリエーテルは、分子構造の鎖の部分を構成するエーテルの単位骨格として、−[CF(CF)CFO]−,−(CFCFCFO)−,−(CFCFO)−と−(CFO)−との共重合体、あるいは、−[CF(CF)CFO]−と−(CFO)−との共重合体等の構造を持つオイルで、陽イオンを保持させる工程は、上記陽イオン化合物を水やメタノール等に溶解させた溶液と共に溶媒抽出により行い、具体的にはそれぞれ、デュポン社製Krytox Oil、ダイキン工業社製DemnumOil、モンテカチーニ社製Fomblin Z Oil、FomblinY Oil等の一部のものが該当する。これらオイルの中、陽イオンを保持していないものは、上記の陽イオン化合物を用いて陽イオンを保持させればよい。勿論、これらのオイルを用いることに限定されない。尚、上記オイルの中、陽イオン濃度が本発明の濃度に達していないものについては、上記陽イオン化合物を用いて本発明の濃度に達するように処理すればよい。
【0016】
本発明はオイルの凝集性を改善するものであることから、磁性層と潤滑層との間に磁性層を保護・防錆する目的で保護層を設けた磁気記録媒体においても同様に有効に働く。
【0017】
本発明の化合物は、溶剤(例えばCFC−113、HCFC−123、FC−77、アセトン、メタノール等)に溶解またはエマルジョンの状態とし、この液を磁性層に塗布または吹き付け或いはこの溶液中に磁性層を浸漬し、乾燥する方法により潤滑層とすることができる。また、本発明の化合物を蒸着等の方法により直接被着させても良い。
【0018】
本発明の参考例に係る磁気記録媒体は、図1(a)に示すように、支持体a−1の上に磁性層a−2を設けさらにその上に磁性層を潤滑するための潤滑層a−4を設けたものである。磁性層a−2は単層構造或いは2層又はそれ以上の多層構造であっても良い。
【0019】
上記各層以外に走行性を向上させるために非磁性支持体裏面にバックコート層a−3や非磁性支持体上に下引き層(図示せず)を設けても良い。
特に、下引き層を支持体上に設けることは、磁性層の表面形状をコントロールするという点において重要であり、本発明の潤滑剤との組合せにより、より効果的な走行性の確保や耐久性の向上が得られる。この時の下引き層の有効な表面粗さとしては、中心線平均粗さRaが0.0005〜0.03μm(測定長1mm、カットオフ値7.5μm)が好ましい。
【0020】
また図1(b)は、本発明に係る磁気記録媒体であり、磁性層b−2上に保護層b−5を設けさらにその上に潤滑層b−4を設けた例を図示したものである。尚、b−1は支持体、b−3はバックコート層である。
【0021】
前記支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、芳香族系ポリアミド類、セルロース誘導体、ビニル系樹脂等のフィルムが挙げられる。
上記支持体には、みみず状突起および/または粒状突起を形成し、後記の強磁性金属薄膜表面の表面粗さあるいは形状をコントロールすることができる。このみみず状突起は、例えば支持体上に高分子物質を塗布し乾燥して後延伸することにより形成される。
【0022】
一方、上記粒状突起は、高分子フィルム製膜時に高分子フィルム中に粒径50〜3000Å程度の無機又は有機微粒子を包含、分散させるか、またはバインダー中に有機微粒子あるいはシリカ、金属又は金属の酸化物の如き微粒子等を分散させ、支持体の下引き層として塗布又は付着させることにより形成する。この粒状突起の高さは50〜1000Åであり、好ましくは100〜500Åである。密度は10〜1010個/mmである。これらの突起を形成することにより耐久性・走行性をさらに改善することが可能である。
【0023】
一方磁性層については、支持体上に、Fe、Co、Ni、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Fe−Co合金等の強磁性金属材料を用いて、真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法等の真空薄膜形成技術によって連続的に強磁性薄膜を形成する方法のもの、あるいは、磁性粉としてγ−Fe、Co含有または被着のγ−Fe或いはCrO等の金属酸化物強磁性粉末、或いは、Fe、Co、Niなどを主成分とする合金強磁性粉末等の粉末磁性材料を用い、これを他の添加剤とともに塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機バインダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布乾燥することにより作製される塗布方式のものがある。本発明の態様としては前者の方式が採用される。
【0024】
上記真空蒸着法は、10−4Torr以下の真空下で強磁性金属材料を電子ビーム加熱等で蒸発させ支持体上に被着させる方法であり、さらに平面方向の抗磁力を上げること及び表面硬化のための上記強磁性金属材料を支持体上に斜めに被着させたり、酸素雰囲気中で蒸着を行い、強磁性金属薄膜を部分酸化させたり、2重層以上の多層構成にすることも可能である。
【0025】
このような強磁性薄膜を形成する際に、使用される強磁性金属材料は、前記したものの中で、Co−Ni合金のNi含有率が30wt%以下のものが性能上より好ましい。
また磁性層の膜厚は、単層構造のものあるいは多重層構造のものにおいて、共に500〜10000Åが好ましく、さらに好ましくは800〜3000Åである。
【0026】
また、支持体の強磁性金属薄膜が設けられる反対の面にバックコート層を形成する場合には、該バックコート層は塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等のバインダー樹脂を一種類以上用い、導電性カーボンブラックを一種類あるいは粒径または化学的性質の違う複数種類のカーボンブラックを一緒に分散させるかまたは別々に分散させた塗液を支持体上に塗布して、形成する。
【0027】
この分散時に使用される有機溶媒としては、例えばシクロヘキサノン、トルエン、メチルエチルケトン、ベンゼン等が挙げられる。
また、表面性または耐久性改善のために無機顔料をカーボンブラックと共に分散させてもよい。
【0028】
潤滑層には、公知の潤滑剤や添加剤を併用してさらに潤滑性や耐食性といった信頼性の向上を図ってもよい。このような化合物には、高級脂肪酸またはその金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸エステル、パーフルオロアルキルスルホン酸、ジメチルポリシロキサン、末端又は側鎖変性ジメチルポリシロキンサン(変性基:−OH、アルコキシド基、アミノ基、−COOH、エポキシ基、ビニルメルカプト基等)、酸性燐酸エステル、燐酸エステル、亜燐酸エステル、ホスホン酸、防錆剤(例えばアルキルフェノール、ハイドロキノン、クレゾール、ナフトール、トリアゾール、メルカプト化合物等)等が挙げられる。
【0029】
さらに、潤滑層と磁性層との間に保護層を設けることは耐食性を向上させたり、磁性層の耐摩耗性をさらに向上させるのに有効となる。保護層としては、プラズマCVD法により形成された硬質炭素膜や、ゾル−ゲル法により形成された無機保護皮膜等が挙げられる。
【0030】
本発明に基づいて形成される潤滑層中の陽イオンを保持したパーフルオロアルキルポリエーテルは、0.3〜6.0mg/m の範囲の塗布量が好ましく、さらに好ましくは1.0〜4.0mg/m の塗布量である。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
参考例1〜11、比較例1〜11
7μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに酸素を導入しながら斜め蒸着法によりCo−Ni合金を被着させ、膜厚2000Åの強磁性金属薄膜を形成した。
【0032】
次にこの強磁性金属薄膜表面に、本発明に係る化合物および比較例とした化合物をそれぞれ表1に従い塗布し、さらに支持体の裏面には塩化ビニル−ポリウレタン樹脂バインダー中にカーボンブラックを分散したバックコート層を設け、これを8mm幅に裁断してサンプルテープを作製した。
【0033】
参考例12、13、実施例1、2、比較例12〜15、特別参考例1〜2
7μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに酸素を導入しながら斜め蒸着法によりCo−Ni合金を被着させ、膜厚2000Åの強磁性金属薄膜を形成した。
【0034】
次にこの強磁性金属薄膜表面に、プラズマCVDにより以下の条件で硬質炭素保護層を形成した。製膜条件は、原料ガスにベンゼン・アルゴン1:1(モル比)混合ガスを用い、10Paのガス圧で、基盤に−2KVのバイアス電圧をかけプラズマ発生のRF出力を0.5Kwとして製膜を行い、炭素保護層膜厚が100Åとなるようにした。その上に、本発明に係る化合物および比較例とした化合物をそれぞれ表1に従い塗布し、さらに支持体の裏面には塩化ビニル−ポリウレタン樹脂バインダー中にカーボンブラックを分散したバックコート層を設け、これを8mm幅に裁断してサンプルテープを作製した。
【0035】
参考例10、11、実施例1、2および比較例10、11、14、15については蒸着を行う前にフィルム上に下引き層を以下のように製膜した。粒径が250Åのコロイダルシリカ(OSCAL1434、触媒化成工業社製)をポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡社製)と共にMEK(メチルエチルケトン)/トルエン溶液中で分散し、これを、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。この時の下引き層の膜厚は100Åとし、粒子の密度は10個/mmとなるようにした。
【0036】
各サンプルテープについて、耐久性の試験および走行性のテストを行った。
耐久性の試験は40℃20%RHの条件下で、市販の8mmVTRデッキを用い、はじめにカラーバー信号を録画しその後5分間の再生を繰り返し行って再生出力が初期値より−3db低下するまでの再生回数で評価した。
【0037】
また走行性のテストは、40℃80%RHの条件下で、録画・再生等の走行性において、貼り付きや走行むらが認められるかどうかにより判断した。
結果を下記の記号にて表2に表示した。
【0038】
耐久性テスト
A:300パス以上OK
B:250パス以上300パス未満OK
C:200パス以上250パス未満OK
D:150パス以上200パス未満OK
E:100パス以上150パス未満OK
F:100パス未満OK
【0039】
走行性テスト
G:問題無し
H:走行むら発生
I:テープ貼り付き発生
結果を以下に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003578224
【0041】
【表2】
Figure 0003578224
【0042】
【発明の効果】
表2の結果から明らかなように、陽イオンを保持したパーフルオロアルキルポリエーテルを潤滑剤で用いた本発明は、耐久性、走行性の両方を共に改善する結果を与える。特に走光性において、貼り付きや走行むらのなど、潤滑剤の存在状態により大きく結果が左右される特性において顕著な改善効果が得られることが分かる。
【0043】
尚、参考例10において、下引層を有するフィルムに代えて次のフィルムを用いた。即ち、ポリエチレンテレフタレートフィルムの製膜前の原料に、粒径が250Åのコロイダルシリカを分散してから製膜し、フィルム表面の粒子密度10個/mmとなったフィルムを用いたことのみ異ならせたところ、参考例10と同じ結果が得られた。
【0044】
本発明による磁気記録媒体は、スチル再生での使用等に、より優れた耐久性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例を示す断面図(b)と、参考例(a)である。
【符号の説明】
a−1 支持体
a−2 磁性層
a−3 バックコート
a−4 潤滑層
b−1 支持体
b−2 磁性層
b−3 バックコート層
b−4 潤滑層
b−5 保護層

Claims (1)

  1. 非磁性支持体上に磁性層、該磁性層を保護・防錆するための保護層、前記磁性層を潤滑するための潤滑層をこの順に設けてなる磁気記録媒体において、
    (1)前記潤滑層を構成する潤滑剤として、オイル中に保持し効果のある陽イオンを保持したパーフルオロアルキルポリエーテルを用いてあり、
    (2)前記陽イオンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン、アンモニウムイオンのいずれか種類または複数種類よりなり、
    (3)該陽イオンの濃度が、前記パーフルオロアルキルポリエーテルに対して100から10000ppmであり、
    (4)前記磁性層が、強磁性金属薄膜よりなり、
    (5)且つ前記非磁性支持体が、非磁性支持体上に50〜1000Åの微粒子を有機バインダー中に分散したものを塗布し、(a)微粒子の分布が10〜1010個/mmとなるような下引き層を設けて成るか、(b)又は高分子フィルム中に粒径50〜3000Åの微粒子を包含、分散させて成ること
    を特徴とする磁気記録媒体。
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