JP2000076640A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2000076640A
JP2000076640A JP10246414A JP24641498A JP2000076640A JP 2000076640 A JP2000076640 A JP 2000076640A JP 10246414 A JP10246414 A JP 10246414A JP 24641498 A JP24641498 A JP 24641498A JP 2000076640 A JP2000076640 A JP 2000076640A
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Japan
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magnetic
head
magnetic recording
compound
acid
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Application number
JP10246414A
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English (en)
Inventor
Takahiro Kamei
隆広 亀井
Noriyuki Kishii
典之 岸井
Takeshi Kobayashi
健 小林
Kenichi Kurihara
研一 栗原
Nobuyuki Matsuzawa
伸行 松澤
Hiroshi Iwamoto
岩本  浩
Hiroshi Morita
博司 森田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩耗による特性劣化を引き起こすことなく確
実に焼き付き物の発生を抑制し得る磁気記録再生装置を
提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果型再生ヘッドあるいは誘導
型薄膜磁気ヘッドを備えた固定ヘッド方式の磁気記録再
生装置において、ピリジン骨格を有し2座以上の配位座
を有する化合物を含有する焼き付き防止剤が保持されて
いる磁気記録媒体、又はクリーニングテープを走行させ
る。ピリジン骨格を有し2座以上の配位座を有する化合
物は、金属原子との錯形成能に優れ、ヘッド表面に生成
した金属酸化物は錯塩となり、ヘッド表面から容易に離
脱し、ヘッド表面には残留しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定ヘッド方式の
磁気記録再生装置に関するものであり、特に、記録ヘッ
ド、再生ヘッドの長寿命化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野、特にハードディスクの
バックアップ用のデータカートリッジやデジタルビデオ
レコーダー等においては、一層の高容量記録化に伴う長
時間記録化が要求されている。この長時間記録化は、従
来、テープの厚さを薄くすることによりテープの長さを
増加させる、或いはカセットシェルの変更等によりテー
プの長さを増加させることで対応してきた。
【0003】上記データカートリッジにおいては、一般
に固定ヘッド方式による記録再生が適用されている。と
ころが、固定ヘッド方式では、磁性層表面と磁気ヘッド
との摺動が低速で行われるために、テープによる研磨も
小さく、磁気ヘッドの表面に焼き付き物が蓄積し易くな
る傾向にある。また、固定ヘッド方式のものは、回転式
ヘッドに比べ磁気テープとの摺動面積が大きく、ヘッド
表面に焼き付き物が付着し易く、溜まりやすい。
【0004】特に、高温低湿のような環境下では磁気テ
ープの研磨力が減少するため、トライボロジカルに生成
した金属酸化物等が焼き付きを起こしたとき、この焼き
付き物等が研磨されずに磁気ヘッド表面に蓄積されてし
まう。そして、この蓄積された焼き付き物等によって磁
気テープと磁気ヘッド間に隙間(スペーシング)が生
じ、所定の信号出力が得られなくなるという問題が発生
する。
【0005】近年、電磁変換特性を向上させ、スペーシ
ングロスを減少させるために、スーパーカレンダー処理
等によりテープ表面性を向上させることが行われてお
り、磁気テープと磁気ヘッドとの摩擦は一層高くなる傾
向にある。しかし、この傾向は、上述した磁気ヘッド表
面への焼き付き物の生成を促進するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、磁気ヘッドへ
の焼き付き物を発生させないために、アスコルビン酸誘
導体のような還元剤を酸化防止剤として磁気テープに添
加する試みがなされたり、摩擦を低減させるために、磁
気テープに保持させる潤滑剤の量を多くする試みがなさ
れている。しかしながら、磁気テープに酸化防止剤や潤
滑剤を保持させても、一旦生成された焼き付き物を除去
することはできない。
【0007】一方、一旦生成した焼き付き物を除去する
ため、物理的に磁気ヘッドを研磨するクリーニングテー
プを用いる方法も検討されている。
【0008】しかしながら、固定ヘッド方式の場合、テ
ープ走行速度が小さく、テープテンションもあまり大き
くできないことから、実効が上がらないのが実情であ
る。
【0009】本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、固定ヘッド方式の磁気抵抗効果型再
生ヘッドや誘導型薄膜磁気ヘッドにおいて、確実に焼き
付き物の発生を抑制し得る焼き付き物発生防止方法を提
供し、これにより、スペーシングロスによる出力低下が
少なく、エラーレートの上昇も少ない磁気記録再生装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、特定の有機化合物
が焼き付き物生成の抑制に大きな効果を示すことを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、磁気抵抗効果型再生
ヘッド及び/又は誘導型薄膜磁気ヘッドを備えた固定ヘ
ッド方式の磁気記録再生装置において、ピリジン骨格を
有し2座以上の配位座を有する化合物を含有する焼き付
き防止剤が保持されている磁気記録媒体及び/又はクリ
ーニングテープが走行されることを特徴とするものであ
る。
【0012】ピリジン骨格を有し2座以上の配位座を有
する化合物は、金属原子との錯形成能に優れ、係る化合
物を含有する焼き付き防止剤が保持されている磁気記録
媒体やクリーニングテープと磁気抵抗効果型再生ヘッ
ド、誘導型薄膜磁気ヘッドが高速で摺動した場合、ヘッ
ド表面に生成した金属酸化物と前記化合物の間で錯形成
反応が起こる。その結果、前記酸化物は、ヘッド表面か
ら容易に離脱する錯塩となり、ヘッド表面には残留しな
くなる。したがって、焼き付き物が蓄積することによる
スペーシングロス、及びこれに伴う出力の低下が抑えら
れ、さらにはエラーレートも低く抑えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録再生装置
の実施の形態について説明する。
【0014】本発明の磁気記録再生装置は、固定ヘッド
方式の記録再生装置であり、磁気抵抗効果型再生ヘッド
(MR再生ヘッド)や誘導型薄膜磁気ヘッドを搭載する
ものである。
【0015】固定ヘッド方式の磁気記録再生装置におい
て用いられる複合型磁気ヘッド1は、例えば図1に示す
ように、記録用の誘導型薄膜磁気ヘッド2(以下、単に
記録ヘッド2と呼ぶ。)と、この記録ヘッド2を介して
図1中Gで示した方向に対して平行に配設された一対の
再生用の磁気抵抗効果型ヘッド3A,3B(以下、単に
再生ヘッド3A,3Bと呼ぶ。)とを有する。
【0016】また、この複合型磁気ヘッド1は、一方の
再生ヘッド3Aを介して記録ヘッド2と対向して配設さ
れる消去用の磁気ヘッド4(以下、単に消去ヘッド4と
称する)と、他方の再生ヘッド3Bを介して記録ヘッド
2と対向して配設されるアウトリガ5とを備える。
【0017】さらに、この複合型磁気ヘッド1は、記録
ヘッド2と一対の再生ヘッド3A,3Bと消去ヘッド4
とアウトリガ5とを一体に支持する支持部材6を備え
る。
【0018】すなわち、複合型磁気ヘッド1は、アウト
リガ5、再生ヘッド3B、記録ヘッド2、再生ヘッド3
A及び消去ヘッド4がこの順序で支持部材6に取り付け
られて構成されている。そして、この複合型磁気ヘッド
1では、再生ヘッド3Bと記録ヘッド2と再生ヘッド3
Aとがこの順序で一体に接合された状態で、一方主面が
媒体摺動面8とされる。この媒体摺動面8は、その断面
形状が円弧状の曲面とされている。
【0019】このように構成される複合型磁気ヘッド1
では、記録ヘッド2によりテープ状磁気記録媒体Tに対
して情報信号を磁気信号として記録し、再生ヘッド3
A,3Bでテープ状磁気記録媒体Tに記録された磁気信
号を再生する。このとき、テープ状磁気記録媒体Tは、
図1中矢印Gあるいは矢印Hで示す方向に走行され、図
示しない付勢手段によって、所定のテンションをもって
複合型磁気ヘッド1に対して接触される。
【0020】上記複合型磁気ヘッド1では、記録ヘッド
2で記録した磁気信号を再生ヘッド3A又は再生ヘッド
3Bで再生する、いわゆるリード・アフター・ライト方
式が採用されている。すなわち、テープ状磁気記録媒体
Tが図1中矢印Gで示す方向に走行される際、記録ヘッ
ド2で記録した磁気信号は、後段に位置する再生ヘッド
3Aにより再生され、記録状態が確認される。これに対
して、テープ状磁気記録媒体Tが図1中矢印Hで示す方
向に走行される際、記録ヘッド2で記録した磁気信号
は、後段に位置する再生ヘッド3Bにより再生される。
【0021】ここで、記録ヘッド2は、図2に示すよう
に、磁気ギャップ等を有する記録ヘッドチップ11と、
この記録ヘッドチップ11を取り囲むように配される基
板12とから構成される。記録ヘッドチップ11は、例
えば、薄膜形成された誘導型薄膜磁気ヘッドからなり、
内部に薄膜コイルを有してなる。そして、基板12は、
記録ヘッドチップ11を取り囲むように配されることに
よって、記録ヘッドチップ11に機械的強度を付与する
とともに、上述したテープ状磁気記録媒体Tとの接触面
積を確保するためのものである。
【0022】再生ヘッド3A,3Bは、図3に示すよう
に、再生ヘッドチップ16と基板17とが張り合わさ
れ、所望の曲面となるように研磨加工されている。この
ように形成された再生ヘッド3A,3Bは、再生ヘッド
チップ16が基板17により物理的に保護されるととも
に、テープ状磁気記録媒体Tと所定の面積で接触するこ
とができる。
【0023】この再生ヘッド3A,3Bは、単数又は複
数の再生ギャップ18を有しており、これら再生ギャッ
プ18がトラック幅方向に配列されて、いわゆるマルチ
トラックヘッドを構成している。
【0024】消去ヘッド4は、媒体摺動面8に露出した
幅広な磁気ギャップ21を有しており、その内部にコイ
ル22が配されている。この消去ヘッド4では、テープ
状磁気記録媒体Tに記録された磁気信号を消去する際、
例えば、一定の直流電流がコイル22に供給される。こ
れにより、消去ヘッド4は、コイル22から磁界が発生
して、磁気ギャップ21を介して一様な漏れ磁界を発生
する。消去ヘッド4は、この漏れ磁界をテープ状磁気記
録媒体Tに印加することにより磁気信号を消去する。
【0025】アウトリガ5は、上述した消去ヘッド4と
は反対の端部に配設され、テープ状磁気記録媒体Tが安
定的に走行するためのものである。複合型磁気ヘッド1
では、このアウトリガ5によりテープ状磁気記録媒体T
と媒体摺動面8との当たり面積が大きくなり、テープ状
磁気記録媒体Tが安定的に走行する。
【0026】上記固定ヘッド方式の記録再生装置におけ
る磁気テープのテンションは0.5〜5Oz、テープス
ピードは1〜8m/秒であり、焼き付き物が蓄積し易
い。
【0027】そこで、本発明に係る磁気記録再生装置に
おいては、非磁性支持体上に少なくとも磁性層が形成さ
れてなり、ピリジン骨格を有し2座以上の配位座を有す
る化合物(配位子)を含有する焼き付き防止剤が保持さ
れている磁気テープを磁気記録媒体として用いる。
【0028】ここで用いられる配位子としては、例えば
下記の化9〜化16に示す化合物を挙げることができ
る。
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】
【化16】
【0037】焼き付き防止剤に含まれる配位子として
は、上述したように様々な種類のものがあるが、これら
は単独で使用されても、複数の種類のものが組み合わせ
て用いられても構わない。また、配位子は、塗布型の磁
性層あるいはバックコート層に内添させた場合には、結
合剤に化学的に結合したかたちで存在していてもよい。
【0038】磁気記録媒体の構成は特に限定されず、い
わゆる塗布型の磁性層を有するものであっても、蒸着型
の磁性層を有するものであってもよい。前者、即ち、磁
性層が磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性塗料が塗布
されてなるものである場合、前記配位子は、該磁性層表
面に塗布されてもよいし、該磁性層中に内添されてもよ
い。
【0039】なお、配位子を磁性層表面に塗布する場
合、その塗布量としては、磁性層1m 2 当たり10mg
〜10gであることが好ましい。また、配位子を磁性層
中に内添させる場合、その添加量としては、磁性粉末1
00重量部に対して0.3〜20重量部であることが好
ましい。配位子の塗布量あるいは添加量が上述の範囲よ
り少ないと、磁気ヘッドの焼き付きを抑える効果が不十
分となる。また、上述の範囲より多いと、磁気記録媒体
の走行性が劣化したり、磁性粉末の分散性が低下し、良
好な電磁変換特性が得られなくなる。
【0040】また、このうち塗布型の磁性層に配位子を
内添させる場合は、配位子の磁性粉末への吸着を防止す
る目的で、カルボン酸を併用するとよい。すなわち、配
位子は、金属原子との錯形成能を有することから、磁性
層内に含有される磁性粉末にも配位、吸着する。配位子
が、磁性粉末に配位、吸着した場合、磁気ヘッドに付着
した金属酸化物との錯形成反応に寄与できなくなること
から、当該配位子の金属酸化物の除去効果が損なわれ
る。
【0041】ここで、カルボン酸を共存させると、これ
らの化合物は、磁性粉末表面に吸着し易いため、配位子
が磁性粉末に配位、吸着するのを妨げる。したがって、
配位子が、磁気ヘッドの金属酸化物との錯形成に有効に
寄与するようになる。
【0042】上記カルボン酸としては、pKaが6以下
であればよく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酢酸、吉草
酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン
酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシ
ル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、
ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキ
ン酸、ペヘン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、プラシジン酸、
ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等
の不飽和脂肪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼラ
イン酸、セパシン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、マレ
イン酸、フマル酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボ
ン酸、クエン酸のようなトリカルボン酸が挙げられる。
特に、オレイン酸、ミリスチン酸は潤滑効果をも発揮す
ることから実用的である。なお、これらカルボン酸は、
1種類を単独で使用しても複数種を組み合わせて用いて
も差し支えない。
【0043】このカルボン酸の磁性層への内添量は、磁
性粉末100重量部に対して1〜30重量部であること
が好ましい。
【0044】なお、これらカルボン酸は、焼き付き防止
剤を塗布型の磁性層に内添する場合に限らず、塗布型の
磁性層あるいは蒸着型の磁性層の表面に焼き付き防止剤
を塗布する場合に併用しても差し支えない。但し、磁性
粉末への配位子の吸着は、配位子を磁性層に内添した場
合に最も問題になることから、このような内添に当たっ
て併用するのが効果的である。
【0045】一方、磁気記録媒体がいわゆる蒸着型の磁
性層を有するものである場合、即ち、磁性層が金属磁性
薄膜である場合、この磁性層上にカーボン膜が形成さ
れ、このカーボン膜表面に、焼き付き防止剤が塗布され
て好適である。この場合の焼き付き防止剤の塗布量は、
上述した塗布型の磁性層に対する塗布量と同様であれば
よい。
【0046】このようにカーボン膜表面に焼き付き防止
剤が塗布される場合、この焼き付き防止剤に上述した配
位子とともに、(RO)3P=O、(RS)3P、(R
O)3P、(RO)3(H)P=O(但し、Rは水素、ハ
ロゲン、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニ
ル基、アミノ基、アミド基、スルホン酸基、及びそれら
で置換されたアルキル基、アリール基、複素芳香族から
選ばれる。R同士は同じ置換基であっても異なる置換基
であってもよい。)等のリンを含む化合物を含有させて
もよい。なお、このようなリンを含む化合物を塗布型の
磁性層に保持させてもよいが、蒸着型の磁性層表面に塗
布する方が現実的である。
【0047】また、上述したように焼き付き防止剤を磁
性層に保持させた上にさらに、あるいは、焼き付き防止
剤を磁性層に保持させる代わりに、非磁性支持体の磁性
層形成面とは反対側の面に形成されたバックコート層に
焼き付き防止剤を保持させてもよい。この場合も、焼き
付き防止剤は、該バックコート層表面に塗布されてもよ
いし、該バックコート層中に内添されてもよい。通常、
磁気テープは巻回されてカセットに収納されて使用され
るため、バックコート層に上述した焼き付き防止剤が保
持されると、この焼き付き防止剤は磁気ヘッドとの摺動
面側に転写される。したがって、バックコート層側に焼
き付き防止剤を保持させても、磁性層側に焼き付き防止
剤を保持させた場合と同様の効果が得られる。なお、焼
き付き防止剤を保持させる量も、磁性層に塗布あるいは
内添させる量と同様であればよい。
【0048】ところで、上記磁気記録媒体における非磁
性支持体や磁性層等を構成するその他の材料は、従来公
知のものがいずれも使用可能であり、特に限定されな
い。
【0049】例示するならば、非磁性支持体としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロ
ースジアセテート等のセルロース類、ビニル系樹脂、ポ
リイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、ポリ
フェニレンサルファイド等に代表されるような高分子材
料よりなるフィルムを用いて好適である。なお、このよ
うな非磁性支持体の厚みとしては、1.0〜100μ
m、好ましくは2.0〜70μmとして好適である。
【0050】また、磁気記録媒体が塗布型の磁性層を有
する場合、該磁性層は磁性粉末と結合剤とを主体とする
磁性塗料が塗布されることによって形成されるが、この
磁性粉末としては、γ−Fe23 ,Fe34 ,γ−
Fe23 とFe34 とのベルトライド化合物、Co
含有γ−Fe23 、Co含有Fe34 、Coを含有
するγ−Fe23 とFe34 とのベルトライド化合
物、CrO2 に1種またはそれ以上の金属元素、たとえ
ばTe,Sb,Fe,Biなどを含有させた酸化物が挙
げられる。
【0051】さらに、Fe,Co,Niなどの金属、F
e−Co,Fe−Ni,Fe−Co−Ni,Fe−Co
−B,Fe−Co−Cr−B,Mn−Bi,Mn−A
l,Fe−Co−V,Fe−Al,Fe−Ni−Al,
Fe−Al−P,Fe−Ni−Si−Al,Fe−Ni
−Si−Al−Mn,Fe−Mn−Zn,Fe−Ni−
Zn,Co−Ni,Co−P,Fe−Co−Ni−C
r,Fe−Co−Ni−Pなどの合金、炭化鉄、窒化鉄
などの強磁性金属粉末等が挙げられる。
【0052】このような強磁性金属粉末は、上述のよう
な金属元素の酸化物、含水酸化物、無機塩、有機酸塩等
を還元性気体により気相中還元する方法や、湿式還元す
る方法により得ることができる。なお、強磁性金属粉末
の生成においては、還元時の焼結防止または形状維持等
の目的でAl,Si,P,B等の軽金属元素を適当量添
加するようにしても良い。
【0053】また、還元後には、有機溶剤を含浸させ乾
燥させる方法、有機溶剤に浸漬させ酸化性ガスを吹き込
み乾燥させる方法、有機溶剤を用いず分圧を調整した酸
化性ガスを吹き込む方法により、表面に薄い酸化膜を形
成して、酸化安定性を付与する。表面に形成される酸化
膜は、上述の金属あるいは合金の構成元素のみならず、
Al,Si,Ca,Mg,Sr,Ba,B,S,Ti,
Zn,Na,Zr,K,Y,La,Ce,Pr,Nd,
Sm,Gd,Ge,Sn,Ga等を含有していてもよ
い。
【0054】さらに、磁性粉末としては、以上のような
酸化物や強磁性金属粉末の他、六方晶系板状フェライト
も使用可能である。この六方晶系板状フェライトとして
は、M型,W型,Y型,Z型のバリウムフェライト、ス
トロンチウムフェライト、カルシウムフェライト、鉛フ
ェライト等が挙げられ、これらに保磁力を制御する目的
で、Co−Ti,Co−Ti−Zn,Co−Ti−N
b,Co−Ti−Zn−Nb,Cu−Zr,Ni−Ti
等を添加したものも使用可能である。
【0055】なお、これらの磁性粉末は1種類を単独で
用いても複数種を組み合わせて用いても差し支えない。
【0056】これら磁性粉末のサイズは次のようになさ
れているのが望ましい。
【0057】まず、比表面積は、30〜80m2/gで
あるのが好ましく、40〜70m2/gであるのがより
好ましい。比表面積がこの範囲にある磁性粉末は、粒子
が非常に微細であり、このような微細な磁性粉末を用い
ることで高密度記録が可能となり、ノイズが低減する。
【0058】また、特に磁性粉末が針状粒子である場合
には、長軸長が0.05〜0.50μm、軸比が2〜1
5であることが好ましい。長軸長が0.05μm未満で
あると、磁性粉末の塗料への分散が困難となり、長軸長
が0.50μmを越えると、ノイズが増大する恐れがあ
る。また、軸比が2未満であると、磁性粉末の配向性が
低下し、出力の低下を招来する。逆に、軸比が15を越
えると、短波長信号出力が低下する。
【0059】一方、磁性粉末が板状フェライトの場合に
は、板径が0.01〜0.5μm、板厚が0.001〜
0.2μmであるのが好ましい。
【0060】なお、以上に示した磁性粉末の長軸長、軸
比、板径及び板厚は、透過型電子顕微鏡写真から無作為
に100サンプル以上を選択し、その平均値を算出した
ものである。
【0061】磁性層に含有させる結合剤は、従来より磁
気記録媒体用の結合剤として使用される公知の熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂等が使用可能であり、
数平均分子量が5000〜100000のものが好まし
い。
【0062】熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルアルコール、マレ
イン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、スチレン、メチルス
チレン、ブタジエン、エチレン、ビニルアセタール、ビ
ニルブチラール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン等
を構成単位として含む重合体あるいは共重合体が挙げら
れる。具体的には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリ
ロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、
メタクリル酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリ
ル酸エステル−エチレン共重合体、塩化ビニリデン−ア
クリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、ポリビニルブチラール,スチレンブタジエ
ン共重合体等が挙げられる。この他、ポリフッ化ビニ
ル、ポリアミド樹脂、さらにはセルロースアセテートブ
チレート,セルロースダイアセテート,セルローストリ
アセテート,セルロースプロピオネート,ニトロセルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アミノ樹脂、合成ゴム等が挙げられる。
【0063】また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂の例
としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアル
デヒド樹脂等が挙げられる。
【0064】また、これら全ての結合剤には、顔料成分
の分散性を向上させる目的で極性官能基が導入されてい
ても良い。
【0065】極性官能基としては、−SO3M,−OS
3M,−COOM,P=O(OM)2(但し、Mは水素
原子あるいはリチウム、カリウム、ナトリウム等のアル
カリ金属を表す。)等が挙げられる。また、−NR
12,−NR123+-の末端基を有する側鎖型アミ
ン、あるいは>NR12+-で表される主鎖型アミン
(但し、R1,R2,R3は、水素原子あるいは炭化水素
基を表し、X-はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロ
ゲン元素イオン、無機イオン,有機イオンを表す。)で
あっても良い。さらに、極性官能基としては−OH、−
SH、−CN、エポキシ基等が挙げられる。これら極性
官能基の結合剤に含有される量は、10-8〜10-1mo
l/gであるのが好ましく、10-6〜10-2mol/g
であるのがより好ましい。
【0066】磁性層には以上のような結合剤が用いられ
るが、これら結合剤は1種単独で用いても良く、2種類
以上を組み合わせて使用しても差し支えない。
【0067】上述したような磁性粉末や結合剤は溶媒中
に分散されて磁性塗料とされるが、この溶媒としては、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸
エチル、エチレングリコールアセテート等のエステル系
溶剤、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2−エ
トキシエタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライド、エチレン
クロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素系溶媒あるいは水等が挙げら
れる。
【0068】なお、磁性塗料中には必要に応じて潤滑
剤、研磨剤、硬化剤、分散剤、帯電防止剤、防錆剤等が
加えられてもよい。これらの分散剤、潤滑剤、帯電防止
剤及び防錆剤としては、従来公知の材料がいずれも使用
可能であり、何ら限定されるものではない。
【0069】潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン等の固体潤滑剤の他、炭素数1
0〜40のアルキル鎖を有するモノカルボン酸、これら
カルボン酸の電解質、これらカルボン酸と炭素数10〜
40のアルコールとのモノエステル、これらカルボン酸
と多価アルコールとの多価エステル、あるいは上述のア
ルキル鎖を有するアミド、アミン、アルコール等を用い
て好適である。また、シリコンオイル、パラフィンオイ
ル、上述した化合物のフッ素化物、さらにはテルペン系
化合物ならびにこれらのオリゴマー等を用いてもよい。
【0070】研磨剤としては、酸化アルミニウム(α,
β,γ)、炭化珪素、酸化クロム、酸化鉄、コランダ
ム、ダイヤモンド、窒化珪素、炭化チタン、酸化チタン
(ルチル,アナターゼ)、ガーネット、エメリー、窒化
ホウ素等が挙げられる。なお、これら研磨剤は、モース
硬度が4以上、好ましくは5以上であるのが良く、比重
が2〜6、好ましくは3〜5の範囲であるのが良い。ま
た、平均粒径は、0.5μm以下、好ましくは0.3μ
m以下が良い。なお、この平均粒径は、透過型電磁顕微
鏡写真から無作為に100サンプル以上を選択し、その
平均値を算出したものである。これら研磨剤の添加量
は、磁性粉末100重量部に対して20重量部以下、好
ましくは10重量部以下がよい。
【0071】また、帯電防止剤としては、カーボンブラ
ックを用いて好適であり、これを添加することにより塗
膜強度を向上させることもできる。
【0072】さらに、分散剤としては、各種界面活性剤
あるいは各種カップリング剤が使用できる。
【0073】硬化剤としては、トルエンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート等のアルキレンジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等の2官能イソシアネ
ート化合物、あるいは、これらジイソシアネートの重合
体や多価アルコールとの反応物が挙げられる。これら硬
化剤の添加量は、結合剤100重量部に対して5〜80
重量部とするのが好ましく、10〜50重量部とするの
がより好ましい。
【0074】磁性塗料を調製するには、以上のような材
料を混練工程、混合工程、分散工程によって塗料化す
る。分散装置及び混練装置には、ロールミル、ボールミ
ル、サンドミル、アジター、ニーダー、エクストルーダ
ー、ホモジナイザー、超音波分散機等が用いられる。
【0075】そして、このようにして調製された磁性塗
料を、非磁性支持体上に吹き付ける、あるいはロール塗
布する等の任意の方法で塗布し、乾燥することで磁性層
は形成される。なお、この後、カレンダー装置に導き、
磁性層に表面平滑化処理を施しても良い。
【0076】ここで、磁性層は、乾燥時の厚さが0.1
〜50μm、好ましくは1.0〜30μmとされる。ま
た、結合剤と磁性粉末との混合比は、結合剤1重量部に
対して、磁性粉末1〜10重量部、好ましくは3〜9重
量部とされる。結合剤の量が多すぎる場合には、磁性層
での磁性粉末の占める割合が相対的に小さくなり、出力
が低下する。また、ドライブ上で磁気ヘッドや各種摺動
部材に対して繰り返し摺動したときに、磁性層に塑性流
動が生じ易く、媒体の走行耐久性が低下する。結合剤の
量が少なすぎる場合には、磁性層が脆くなり、媒体の走
行耐久性が低下する。
【0077】なお、このような塗布型の磁性層を設ける
場合、当該磁性層と非磁性支持体との間に、磁性層の平
滑化を図る目的で、非磁性粉末を結合剤中に分散させた
非磁性層(下層)を設けるようにしても良い。非磁性支
持体上に直接磁性層を設けた場合、特に磁性層の厚さが
薄い場合には、非磁性支持体の表面粗さが磁性層表面に
現れ易く、磁性層の表面平滑化が困難になる。非磁性支
持体と磁性層の間に非磁性層を設けると、非磁性支持体
と磁性層の間に厚さが稼がれるので、非磁性支持体の表
面粗さが磁性層表面に現れ難くなり、磁性層が平滑な表
面で形成できるようになる。
【0078】非磁性層に用いる結合剤としては、磁性層
で例示したものがいずれも使用可能である。
【0079】また、非磁性粉末としては、たとえばα−
Fe23等の非磁性酸化鉄、ゲータイト、ルチル型酸化
チタン、アナターゼ型酸化チタン、酸化錫、酸化タング
ステン、酸化珪素、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウ
ム、チタンカーバイト、BN、α−アルミナ、β−アル
ミナ,γ−アルミナ,硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
二硫化モリブデン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、チタン酸バリ
ウム等が挙げられる。これら非磁性粉末には、目的に応
じて適当量の不純物がドープされていてもよく、分散性
の改良、導電性の付与、色調の改善等の目的でAl,S
i,Ti,Sn,Sb,Zr等の化合物で表面処理され
ていても構わない。また、これら非磁性粉末は、1種類
を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いるよ
うにしても構わない。なお、これら非磁性粉末の比表面
積は、30〜80m2/g、さらには40〜70m2/g
であるのがより好ましい。
【0080】非磁性層には、これら非磁性粉末の他、必
要に応じてゴム用ファーネス、熱分解カーボン、カラー
用ブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック
が含まれていても良い。カーボンブラックの比表面積は
100〜400m2/gであるのが好ましく、DBP吸
油量は20〜200ml/100gであるのが好まし
い。
【0081】なお、カーボンブラックやその他の非磁性
粉末について比表面積を設定するのは、非磁性層を平滑
な表面で形成し、これによって磁性層が平滑な表面で形
成されるようにするためである。カーボンブラックやそ
の他の非磁性粉末において、比表面積が上述の範囲にあ
るということは微粒子であることを意味しており、これ
により非磁性層、ひいては磁性層が平滑な表面で形成さ
れる。そして、磁性層の表面が粗くなることにより、変
調ノイズやスペーシングロスが抑えられ、高い電磁変換
特性が得られるようになる。
【0082】一方、磁気記録媒体が蒸着型の磁性層、即
ち金属磁性薄膜よりなる磁性層を有する場合、該金属磁
性薄膜は、強磁性金属材料を、メッキやスパッタリン
グ、真空蒸着、イオンプレーティング法等の手法により
非磁性支持体上に連続的に被着させることによって形成
すればよい。
【0083】上記真空蒸着法は、1×10-2〜1×10
-6Paの真空下で強磁性金属材料を抵抗加熱、高周波加
熱、電子ビーム加熱等により蒸発させ、非磁性支持体上
に蒸発金属(強磁性金属材料)を沈着させるものであ
り、一般に高い抗磁力を得るために支持体に対して上記
強磁性金属材料を斜めに蒸着する斜方蒸着が用いられ
る。さらに、より高い抗磁力を得るために酸素雰囲気中
で上記蒸着を行うものも含まれる。
【0084】上記イオンプレーティング法も真空蒸着法
の一種であり、1×10-1〜1×10-2Paの不活性ガ
ス雰囲気中でDCグロー放電、RFグロー放電を起こし
て、放電中で上記強磁性金属材料を蒸発させるというも
のである。
【0085】上記スパッタリング法は、1×10〜1×
10-1Paのアルゴンガスを主成分とする雰囲気中でグ
ロー放電を起こし、生じたアルゴンガスイオンでターゲ
ット表面の原子をたたき出すというものであり、グロー
放電の方法により直流2極、3極スパッタ法や、高周波
スパッタ法、またはマグネトロン放電を利用したマグネ
トロンスパッタ法等がある。このスパッタリング法によ
る場合は、CrやW、V等の下地膜を形成しておいても
よい。
【0086】この金属磁性薄膜としては、Fe、Co、
Ni等の金属やCo−Ni系合金、Co−Pt系合金、
Co−Pt−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−N
i系合金、Fe−Co−Ni系合金、Fe−Ni−B系
合金 Fe−Co−B系合金、Fe−Co−Ni−B系
合金等からなる面内磁化記録タイプのものや、Co−C
r系合金等からなる垂直磁化記録タイプのものが例示さ
れる。
【0087】このような手法により形成される金属磁性
薄膜の膜厚は、0.01μm〜1μmであるのが好まし
い。
【0088】このような金属磁性薄膜上にはカーボン膜
等の保護膜が形成される。なお、このカーボン膜は、グ
ラファイト状、タイヤモンド状、アモルファス状のいず
れであってもよい。また、このカーボン膜の成膜方法と
しては、スパッタリング法が一般的であるが、CVD法
等、いずれの方法を適用してもよい。カーボン膜の膜厚
としては、2〜100nmであることが望ましく、特に
5〜30nmであって好適である。
【0089】上記保護膜の材料としては、カーボンの
他、通常の金属磁性薄膜用の保護膜として使用されるも
のであれば如何なるものも使用可能であり、例示するな
らば、CrO2 やAl23、BN、Co酸化物、Mg
O、SiO2、Si34、SiNx、SiC、SiNx
SiO2、ZrO2、TiO2、TiC等が挙げられる。
これらの単層膜であってもよいし、多層膜あるいは複合
膜であってもよい。
【0090】また、上記磁気記録媒体においては、非磁
性支持体の磁性層が形成されている側の面とは反対側の
面にバックコート層が設けられていてもよい。このバッ
クコート層は、先に磁性塗料で例示した結合剤に導電性
を付与するためのカーボン系微粉末や表面粗度をコント
ロールするための無機顔料が分散されてなる層であり、
媒体の走行性を改善するとともに帯電防止,転写防止等
の目的で設けられる。
【0091】なお、このバックコート層に内添させる粉
末としては、カーボンブラックの他には、ベンゾグアナ
ミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、エポキシ系樹脂
粉末、ポリエチレンテレフタレート粉末、フタロシアニ
ン系顔料粉末、酸化チタン粉末、酸化珪素粉末、二硫化
モリブデン粉末、二硫化タングステン粉末、含水酸化鉄
粉末、珪酸マグネシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、珪
酸アルミニウム粉末、硫酸バリウム粉末、クレー粉末等
が使用できる。
【0092】これら粉末の一次平均粒径は、0.001
μm〜1.0μmとされて好適である。小さすぎると、
塗料中での分散性が悪く、バックコート層表面を粗面化
しすぎる虞れがあり、大きすぎると、バックコート層表
面に固い大きな凹凸が形成され、磁気テープが捲かれた
ときに磁性層にこの凹凸が転写されてしまう。また、こ
のような粉末は、樹脂結合剤100重量部に対して25
〜150重量部添加されて好適である。粉末の含有量が
少なすぎると、バックコート層表面の粗面化効果が不十
分となり、逆に含有量が多すぎると、バックコート層の
塗膜の機械的性質が弱くなる。
【0093】また、上記磁気記録媒体の代わりに、ある
いは上記磁気記録媒体と併用して、上記配位子を含有す
るクリーニングテープを用いることも可能である。
【0094】すなわち、ここで用いるクリーニングテー
プは、支持体上にピリジン骨格を有し2座以上の配位座
を有する化合物(配位子)が保持されて構成される。
【0095】用いられる配位子としては、先に磁気記録
媒体の焼き付き防止剤として例示した配位子がいずれも
使用可能である。
【0096】また、この場合にも、これら配位子には先
に例示した各種置換基が導入される。これら配位子は、
1種類を単独で用いても、複数種を組み合わせて用いて
も構わない。
【0097】以上のような配位子は金属原子と錯形成能
を有するため、これを保持させたクリーニングテープを
磁気ヘッド(MR再生ヘッドや誘導型薄膜磁気ヘッド)
表面に対して摺動させると、当該配位子が磁気ヘッド表
面に生成した金属酸化物と錯形成反応を生じて錯体とな
る。この錯体は、磁気ヘッド表面から容易に脱離し、取
り除かれることになる。
【0098】配位子を保持させる支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド
等よりなる高分子フィルムが用いられる。この高分子フ
ィルムの厚みは、1.0〜200μmであるのが好まし
く、2.0〜100μmであるのがより好ましい。
【0099】この他、支持体としては、これらの高分子
等よりなる繊維同士を接合した、いわゆる不織布を用い
るようにしても良い。
【0100】支持体に配位子を保持させるには、配位子
を溶剤に溶解してクリーニング塗料を調製し、このクリ
ーニング塗料を支持体上に塗布する。
【0101】支持体が高分子フィルムの場合には、この
高分子フィルム表面に上記クリーニング塗料が薄い被膜
となって保持される。また、支持体が不織布の場合に
は、この不織布にクリーニング塗料が含浸されたかたち
で保持される。
【0102】なお、溶剤としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロ
パノール等のアルコール系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の方香族炭化水素系溶剤あるいは水等が
挙げられる。
【0103】また、支持体表面に、結合剤よりなる層を
形成しておき、この層の表面にクリーニング塗料を塗布
するようにしても構わない。なお、この層には、帯電防
止や塗膜強度向上のためにカーボンブラック等の粉末成
分を添加しても良い。
【0104】クリーニング塗料を塗布する場合、配位子
の塗布量は1m2当たりで10mg〜10gであるのが
望ましい。配位子の量がこの範囲よりも少ない場合に
は、磁気ヘッド上に付着した焼き付き物を除去する効果
が不足する。また、配位子の量がこの範囲よりも多い場
合には、配位子が磁気ヘッド表面に付着してしまい、テ
ープの走行を阻害するようになる。
【0105】なお、クリーニング塗料は、予め支持体に
保持させておいても良いが、クリーニングの直前に支持
体に塗布するようにしても構わない。
【0106】また、クリーニング塗料に結合剤を混合
し、この結合剤によって配位子を支持体に結着させても
良い。この場合、配位子は、ある程度の厚みをもった結
合剤の層に内添されたかたちで保持される。なお、この
層にも、帯電防止や塗膜強度向上のために、カーボンブ
ラック等の粉末成分を添加しても良い。
【0107】結合剤としては、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン
酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、
メタクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニト
リル、メタアクリロニトリル、スチレン、メチルスチレ
ン、ブタジエン、エチレン、ビニルアセタール、ビニル
ブチラール、メチルスチレン、ブタジエン、エチレン、
ビニルアセタール、ビニルブチラール、ビニルエーテ
ル、ビニルピロリドン等を構成単位として含む重合体あ
るいは共重合体が挙げられる。さらに、ニトロセルロー
ス、セルロースアセテート等のセルロース系樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
キシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂等が
挙げられる。
【0108】これら結合剤の量は、配位子1重量部に対
して10重量部以下であるのが好ましく、5重量部以下
であるのが好ましい。また、層の厚さは、乾燥厚で50
μm以下、さらには30μm以下であるのが好ましい。
【0109】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的な実験
結果に基づいて説明するが、本発明がこの実施例に限定
されるものでないことは言うまでもない。
【0110】実施例1 ここでは、いわゆる塗布型の磁性層に、ピリジン骨格を
有し2座以上の配位座を有する化合物(配位子)を含有
する焼き付き防止剤を保持させて、磁気テープを作製
し、この磁気テープを用いた記録再生を行った。
【0111】具体的には、先ず、下記の組成物を用意
し、この組成物をボールミルにて48時間混合してか
ら、ポリイソシアネートよりなる硬化剤を3.5重量部
添加して、さらに30分間混合した。
【0112】 針状金属鉄磁性粒子 (比表面積53.9cm2/g、保磁力1580Oe、飽和磁化120emu/g) 100重量部 熱可塑性ポリウレタン樹脂(平均分子量20000) 10重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 カーボン(平均粒径150nm) 5重量部 α−アルミナ(平均粒径200nm) 5重量部 オリーブ油 3重量部 カルボン酸(オレイン酸) 6重量部 配位子化合物 5重量部 混合溶剤 (メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン/トルエン=2:1:1) 220重量部 そして、このようにして得られた磁性塗料を7μm厚の
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の厚み
が2μmとなるように塗布した。その後、乾燥、カレン
ダー処理を行い、硬化促進のため60℃のオーブンに2
0時間放置することにより磁性層を形成した。
【0113】さらに、これを8mm幅に裁断してサンプ
ルテープを完成させた。
【0114】これらのサンプルテープを、再生ヘッドに
磁気抵抗効果型ヘッドを使用した固定ヘッド方式の磁気
記録再生装置に装着し、記録再生評価を行った。
【0115】記録再生評価は、初期に1分間記録し、そ
の再生出力を0dBとし、さらに20分間記録し、その
後20分間の再生を10回繰り返した後の再生出力が初
期の再生出力に対してどのくらいレベルダウンが生ずる
かについて検討した。
【0116】比較例1 配位子を添加しない以外は実施例1と同じ条件でカート
リッジを完成させ、記録再生評価を行った。
【0117】実施例2 カルボン酸をミリスチン酸に変えた以外は実施例1と同
じ条件でカートリッジを完成させ、記録再生評価を行っ
た。
【0118】比較例2 配位子を添加しない以外は実施例2と同じ条件でカート
リッジを完成させ、記録再生評価を行った。
【0119】使用した配位子は、下記の化17〜化20
に示す構造を有する化合物であり、置換基を表1(化1
7)〜表4(化20)に示すように変えて評価した。
【0120】
【化17】
【0121】
【化18】
【0122】
【化19】
【0123】
【化20】
【0124】なお、表3における置換基(化21〜化2
3)は、下記の通りである。
【0125】
【化21】
【0126】
【化22】
【0127】
【化23】
【0128】結果を各表に合わせて示す。
【0129】
【表1】
【0130】
【表2】
【0131】
【表3】
【0132】
【表4】
【0133】いずれの場合にも、配位子の添加が有効で
あることがわかる。
【0134】蒸着型磁気記録媒体での検討 ここでは、いわゆる蒸着型の磁性層上のカーボン膜の表
面に、上述の配位子を含有する焼き付き防止剤を塗布し
て、サンプルテープを作製した。
【0135】具体的には、先ず、7μm厚のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムに、電子ビーム加熱を利用し
た斜方蒸着法によりCoを被着させ、膜厚180nmの
金属磁性薄膜を形成した。
【0136】金属磁性薄膜の蒸着に際しては、酸素ガス
導入口より非磁性支持体の表面近傍に酸素ガスを供給
し、磁気特性、耐久性、耐候性の向上を図った。
【0137】次いで、金属磁性薄膜表面に、スパッタリ
ング法によりカーボン保護膜を成膜した。
【0138】スパッタリングに際しては、マグネトロン
スパッタ装置を用いた。なお、このカーボン保護膜は、
スペーシングロスを少ないものとし、且つ金属磁性薄膜
の摩耗防止の効果が得られるよう、その厚さを約8nm
とした。
【0139】次に、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの金属磁性薄膜が形成された面とは反対側の面に、カ
ーボン及びポリウレタン樹脂よりなる厚さ0.5μmの
バックコート層を形成した。
【0140】最後に、下記の組成の混合物をヘキサン溶
媒に溶解したものを上記カーボン保護膜の表面に潤滑剤
の塗布量が5mg/m2 となるように塗布した。このと
きの配位子化合物の塗布量は15mg/m2 、カルボン
酸の塗布量は2.5mg/m2 であった。
【0141】 潤滑剤[CH3(CH24OCO(CH216CH3] 100重量部 配位子化合物 300重量部 カルボン酸(オレイン酸) 50重量部 得られた磁気記録媒体を8mm幅に裁断してサンプルテ
ープとした。
【0142】なお、ここで用いた配位子化合物は、化2
4に示す化合物において表5に示すように置換基を変え
たものである。
【0143】
【化24】
【0144】
【表5】
【0145】これらのサンプルテープを、実験例1と同
様、再生ヘッドに磁気抵抗効果型ヘッドを使用した固定
ヘッド式磁気記録再生装置に装着し、記録再生評価を行
った。
【0146】また、配位子化合物を添加しないこと以外
は上記各サンプルテープと同じ条件でサンプルテープ
(サンプル10)を完成させ、比較例として記録再生評
価を行った。
【0147】結果を表6に示す。
【0148】
【表6】
【0149】表6より、蒸着型の磁気記録媒体において
も、配位子化合物を使用することで、レベルダウンを大
きく抑制することが可能であることがわかる。
【0150】クリーニングテープによる検討 次に、クリーニングテープによる効果について検討した
結果を表7〜表9に示す。
【0151】
【表7】
【0152】
【表8】
【0153】
【表9】
【0154】表7は、クリーニングテープ走行前後にお
ける記録ヘッドの記録電流変化を示すもので、テープ走
行前は、焼き付き物がヘッドに付着している状態であ
る。
【0155】この表7においては、変化率がマイナスで
あれば記録効率が上昇していることを示すが、クリーニ
ングテープの走行により上記変化率はいずれのチャンネ
ルにおいてもマイナスになっており、焼き付き物がヘッ
ド表面から除去されたことがわかる。
【0156】表8は、クリーニングテープ走行前後にお
けるMRヘッドの再生圧変化を示すもので、テープ走行
前は、やはり焼き付き物がヘッドに付着している状態で
ある。
【0157】この表8においては、変化率がプラスであ
れば再生特性が向上していることを示すが、クリーニン
グテープの走行により上記変化率はいずれのチャンネル
においてもプラスになっており、焼き付き物がヘッド表
面から除去されたことがわかる。
【0158】表9は、クリーニングテープ走行前後にお
けるMRヘッドの抵抗値変化を示すもので、テープ走行
前は、焼き付き物がヘッドに付着している状態である。
【0159】この表9においては、変化率が零に近いほ
ど摩耗が少ないことを示すが、クリーニングテープの走
行によっても上記変化率はいずれのチャンネルにおいて
も僅かであり、ヘッドがほとんど摩耗しないことがわか
る。
【0160】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、固定ヘッド方式の磁気記録再生装置におい
て、固定磁気ヘッド装置に搭載される磁気抵抗効果型再
生ヘッドや誘導型薄膜磁気ヘッドの焼き付き物の発生、
蓄積を確実に抑制することができる。
【0161】したがって、スペーシングロスによる出力
低下が少なく、エラーレートの上昇も少ない磁気記録再
生装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定ヘッド方式の記録再生装置に用いられる複
合型磁気ヘッドの一構成例を示す斜視図である。
【図2】記録ヘッドの構成例を示す概略斜視図である。
【図3】再生ヘッドの構成例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 複合型磁気ヘッド、2 記録ヘッド、3A,3B
再生ヘッド、4 消去ヘッド、5 アウトリガ、6 支
持部材
フロントページの続き (72)発明者 小林 健 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 栗原 研一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 松澤 伸行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 岩本 浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 森田 博司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA03 BA05 BA06 BA25 BA27 BA29 BA30 BA42 BA57 BA58 BB01 BB02 BB08 BB10 BB15 CA01 DA01 DA05 DA06 DA08 DA46 DA51 5D006 AA01 DA03 FA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果型再生ヘッド及び/又は誘
    導型薄膜磁気ヘッドを備えた固定ヘッド方式の磁気記録
    再生装置において、 ピリジン骨格を有し2座以上の配位座を有する化合物を
    含有する焼き付き防止剤が保持されている磁気記録媒体
    及び/又はクリーニングテープが走行されることを特徴
    とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化1で示されるビピリジン誘
    導体であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再
    生装置。 【化1】
  3. 【請求項3】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化2で示されるフェナントロ
    リン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録再生装置。 【化2】
  4. 【請求項4】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化3で示される2−置換ピリ
    ジン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録再生装置。 【化3】
  5. 【請求項5】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化4で示されるキノリン誘導
    体であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生
    装置。 【化4】
  6. 【請求項6】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化5で示される化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。 【化5】
  7. 【請求項7】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化6で示される化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。 【化6】
  8. 【請求項8】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化7で示される化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。 【化7】
  9. 【請求項9】 上記ピリジン骨格を有し2座以上の配位
    座を有する化合物が下記の化8で示される化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。 【化8】
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