JP2007238563A - 縮合環化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた電荷輸送性を有するとともに、溶媒に対する溶解性に優れる縮合環化合物が効率よく得られる縮合環化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の縮合環化合物の製造方法は、アミン及び金属錯体触媒の存在下で、下記一般式(1a)で表される化合物と、下記一般式(1b)で表される化合物とを反応させる。

Figure 2007238563

[式中、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、芳香環又は複素環を構成する原子群を示す。X11及びX12は、それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子であり、少なくとも一方はハロゲン原子である。R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、複素環基又はシアノ基を示す。ただし、R11及びR12の少なくとも一方は水素原子ではない。]
【選択図】なし

Description

本発明は、縮合環化合物の製造方法に関する。
有機半導体材料は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子、有機トランジスタ、有機太陽電池、光センサ等の種々の有機薄膜素子に適用されることから、近年盛んに検討されている。これらの用途において優れた性能を得るために、有機半導体材料に対しては、電荷(電子又はホール)輸送性が高いことが求められる。高い電荷輸送性を得るためには、有機半導体材料において、π共役が広がった分子を用い、分子のパッキングを良好とし、分子間の相互作用を高めることが重要である。
高い電荷輸送性が得られる有機半導体材料としては、複数の芳香環又は複素環が共役して結合された縮合環化合物やその重合体が挙げられる。なかでも、複数のチオフェン環を含むチオフェン含有化合物やその重合体は、高い電荷輸送性を有することが知られている(特許文献1参照)。縮合環化合物の製造方法としては、例えば、チオフェン含有化合物の製造方法として、複数のチオフェン環を平面的に架橋させる方法(非特許文献1〜3参照)が開示されている。また、ビチオフェン環をビニレンで架橋する方法も知られている(非特許文献4、5参照)。
特開2004−339516号公報 M. J. Janssen et al., 「J. Org. Chem.」, 1971, vol. 36, 1645. X. Li et al., 「J. Am. Chem. Soc.」, 1998, vol. 120, 2206. P. Coppo et al., 「Chem. Commun.」, 2003, 2548. W. Archer et al., 「J. Chem. Soc. Perkin Trans. 2」, 1983, 813. S. Yosida et al., 「J. Org. Chem.」, 1994, vol. 59, 3077.
しかしながら、上述した従来技術の製造方法では、優れた電荷輸送性を有する縮合環化合物を効率よく得るのは未だ困難な傾向にあった。また、縮合環化合物は、有機薄膜の形成時に溶媒に溶解されて用いられることが多いが、上記の製造方法によって得られる縮合環化合物は、溶媒に対する溶解性が不十分なものが多かった。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、優れた電荷輸送性を有するとともに、溶媒に対する溶解性に優れる縮合環化合物を効率よく得ることができる縮合環化合物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の縮合環化合物の製造方法は、アミン及び金属錯体触媒の存在下で、下記一般式(1a)で表される化合物と、下記一般式(1b)で表される化合物と、を、反応させて、下記一般式(1c)で表される縮合環化合物を得ることを特徴とする。
Figure 2007238563
[式中、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香環又は置換基を有していてもよい複素環を構成する原子群を示す。X11及びX12は、それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子である。ただし、X11及びX12の少なくとも一方はハロゲン原子である。R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又はシアノ基を示す。ただし、R11及びR12の少なくとも一方は水素原子ではない。]
上述した製造方法によれば、一般式(1a)の化合物と一般式(1b)の化合物とを反応させるだけで縮合環化合物が生じるため、縮合環化合物が効率よく得られるようになる。また、得られた縮合環化合物は、3つの芳香環構造が縮合してπ共役が広がった構造を有していることから、有機薄膜等を形成した場合に高い電荷輸送性を発揮し得る。さらに、かかる縮合環化合物は、中央のベンゼン環構造に置換基が導入された構造を有しているため、溶媒等に対する溶解性が良好なものとなる。
特に、本発明の縮合環化合物の製造方法は、アミン及び金属錯体触媒の存在下で、下記一般式(2a)で表される化合物と、下記一般式(2b)で表される化合物と、を反応させて、下記一般式(2c)で表される縮合環化合物を得る方法であると好ましい。こうして得られる縮合環化合物は、特に優れた電荷輸送性を有するものとなる。
Figure 2007238563
[式中、X11、X12、R11及びR12は、それぞれ前記と同義である。R21及びR22は、それぞれ独立に1価の基を示し、p及びqは、それぞれ独立に0〜2の整数である。Y21及びY22は、それぞれ独立に下記一般式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)、(3e)、(3f)、(3g)、(3h)又は(3i)で表される2価の基である。
Figure 2007238563
ただし、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の基を示し、R33とR34とは、互いに結合して環を形成していてもよい。]
上記一般式(2a)及び(2c)で表される化合物において、Y21及びY22は、上記(3a)で表される2価の基であると好ましい。これにより、得られる縮合環化合物の電荷輸送性が更に良好となる。また、このような一般式(2a)で表される化合物は、その合成が比較的容易であり、原料が入手し易いという利点も有している。
また、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基であると好ましい。これにより、得られる縮合環化合物の溶媒への溶解性が更に良好となる。
さらに、X11及びX12の少なくとも一方は、ヨウ素原子であると更に好ましい。こうすれば、上記一般式(1a)又は(2a)で表される化合物と上記一般式(1b)又は(2b)で表される化合物との反応が生じ易くなり、上記一般式(1c)又は(2c)で表される化合物が更に効率よく得られるようになる。
さらにまた、上記アミンは、トリアルキルアミンであると好ましい。また、金属錯体触媒は、Pdを含む金属錯体触媒であると好ましい。こうすれば、縮合環化合物が一層効率よく得られるようになる。
本発明によれば、優れた電荷輸送性を有するとともに、溶媒に対する溶解性に優れる縮合環化合物が効率よく得られる縮合環化合物の製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の縮合環化合物の製造方法においては、アミン及び金属錯体触媒の存在下で、上記一般式(1a)で表される化合物と、上記一般式(1b)で表される化合物とを反応させて、上記一般式(1c)で表される縮合環化合物を得る。
この製造方法においては、一般式(1a)の化合物におけるX11及びX12で表される基と、一般式(1b)の化合物における3重結合との間で反応が生じ、これによって一般式(1a)の化合物における2つの芳香環又は複素環(Ar及びAr)同士が架橋されて、これらの間に6員環構造が形成される。なお、この反応は、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本実施形態の製造方法においては、特に限定されないが、以下の反応式で表される反応が生じることによって一般式(1)で表される縮合環化合物が得られる。
Figure 2007238563
上記一般式(1a)におけるX11及びX12は、それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子であって、少なくとも一方がハロゲン原子であり、両方がハロゲン原子であると好ましい。なかでも、X11及びX12としては、少なくとも一方がヨウ素原子であると好ましく、両方がヨウ素原子であるとより好ましい。X11及びX12がヨウ素原子であると、上述した反応が極めて生じ易くなる傾向にある。
一般式(1a)及び(1c)中、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、これらが結合している2重結合とともに芳香環又は複素環を構成する原子群である。これらの芳香環又は複素環は、更に置換基を有していてもよい。Ar11及びAr12は、その構造中に、それぞれこれらが結合している2重結合と共役し得る多重結合を有しているとより好ましい。
Ar11及びAr12を構成する芳香環としては、炭素数6〜60(「C6〜60」と略す。以下同様)のものが好ましく、C6〜20のものがより好ましい。また、芳香環としては、単環及び縮合環の両方が適用できる。単環としてはベンゼン環が挙げられ、縮合環としては、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フルオレン等が挙げられる。
また、複素環としては、C4〜60のものが好ましく、C4〜20のものがより好ましい。この複素環としても、単環及び縮合環の両方が適用できる。なかでも、複素環としては、単環のものが好ましく、5員環構造を有する複素環がより好ましい。
さらに、Ar11及びAr12が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭化水素基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。また、この置換基としては、重合性官能基も好適である。Ar11及びAr12の両方が重合性官能基を有していると、縮合環化合物から、より優れた電荷輸送性を有する重合体を得ることが容易となり、更に好ましい。Ar11及びAr12が有していてもよい置換基としては、後述する一般式(2a)や(2c)においてR21及びR22で表される基と同様の基が好適である。
また、一般式(1b)及び(1c)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又はシアノ基である。R11及びR12の少なくとも一方は水素原子ではなく、これらの両方が水素原子でないことが好ましい。なお、アルキル基としては、直鎖状、分岐状及び環状のものが含まれる。また、上述した官能基は、当該官能基が有している水素原子の一部又は全てがハロゲン原子(特にフッ素原子)で置換されていてもよい。
ここで、アルキル基としては、C1〜20のものが好ましい。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等が挙げられる。なかでも、C1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基又はシクロヘキシル基が好適である。
また、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基又はアルコキシカルボニル基としては、これらの有しているアルキル基がC1〜20のアルキル基であるものが好適である。このC1〜20のアルキル基としては、上述したのと同様のものが例示できる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、C6〜60のものが好ましい。例えば、フェニル基、C1〜12のアルコキシ基を有するフェニル基、C1〜12のアルキル基を有するフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が例示できる。なかでも、C6〜20のアリール基が好ましく、C1〜12のアルコキシ基を有するフェニル基又はC1〜12のアルキル基を有するフェニル基が更に好適である。
置換基を有していてもよい複素環基としては、C4〜60のものが好ましい。例えば、チエニル基、C1〜12のアルキル基を有するチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜12のアルキル基を有するピリジル基等が挙げられる。なかでも、C4〜20の複素環基が好ましく、チエニル基、C1〜12のアルキル基を有するチエニル基、ピリジル基、又は、C1〜12のアルキル基を有するピリジル基がより好ましい。なお、複素環基とは、環状構造を有する有機基において、環を構成する少なくとも1つの原子がヘテロ原子である基をいうものとする。
上述したなかでも、R11及びR12としては、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜60の置換基を有していてもよいアリール基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜20の置換基を有していてもよいアリール基がより好ましく、炭素数1〜10のアルキル基が特に好ましい。
縮合環化合物の製造に用いるアミンとしては、アルキルアミンやアリールアミン等を特に制限なく適用できる。アミン存在下で上記一般式(1a)の化合物と上記一般式(1b)の化合物との反応を実施することで、縮合環化合物を効率よく得ることができる。また、一般式(1a)の化合物と一般式(1b)の化合物との反応においては、一般式(1c)で表される構造において、R11又はR12に、これらがもともと有していない多重結合が導入された構造の副生成物が生じ得るが、本発明においては、アミン存在下で上記反応を行うことによって、このような副生成物の生成が大幅に低減される。
アミンとしては、アミンの窒素原子に少なくとも一つのアルキル基が結合したものが好ましく、例えば、トリアルキルアミン、ジアルキルアリールアミン、アルキルジアリール等が好適である。好適なアルキル基としては、上述したR11又はR12におけるアルキル基と同様のものが挙げられ、C1〜20のアルキル基が好ましい。
このようなアミンとしては、窒素原子に隣接する炭素が1つ以上の水素原子を有するもの、つまり、N−CHx(X=1〜3)で表される構造を有するものが好ましく、窒素原子に隣接する炭素が2つ以上の水素原子を有するもの、つまり、N−CHx(X=2〜3)で表される構造を有するものがより好ましい。かかる構造を有するアミンによれば、副生成物の生成を抑制しつつ、高収率で縮合環化合物を得ることが可能となる。
なかでも、窒素原子に3つのアルキル基が結合したトリアルキルアミンが、このような効果に特に優れることから好ましい。トリアルキルアミンとしては、具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン等が挙げられる。
上記一般式(1a)の化合物と上記一般式(1b)の化合物との反応において、アミンは、原料である上記一般式(1a)の化合物に対して200〜400モル%用いることが好ましく、240〜300モル%用いることがより好ましい。アミンの使用量が、上記一般式(1a)の化合物に対して200モル%未満であるか400モル%を超えると、縮合環化合物が良好な収率で得られ難くなる場合がある。なお、縮合環化合物の合成においては、アミンに加え、アミン以外の塩基を併用してもよい。
また、金属錯体触媒としては、例えば、パラジウム錯体、ニッケル錯体、白金錯体、ルテニウム錯体、ロジウム錯体又はイリジウム錯体が挙げられる。なかでも、パラジウム錯体又はニッケル錯体が好ましく、パラジウム錯体がより好ましい。パラジウム錯体としては、特に制限されないが、芳香族ハロゲン化物のカップリング反応を促進し得るものが好適である。このパラジウム錯体としては、例えば、2価パラジウム錯体や電子供与性の配位子を有するパラジウム錯体化合物等が挙げられる。
2価パラジウム錯体としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、パラジウム酸ナトリウム、パラジウム酸カリウム等が例示でき、酢酸パラジウムが好ましい。また、電子供与性の配位子を有するパラジウム錯体化合物としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等が挙げられ、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが好ましい。
なお、金属錯体触媒としては、上述したものを単独で、又は複数種組み合わせて適用してもよい。金属錯体触媒は、原料である一般式(1a)で表される化合物に対し、好ましくは0.01〜50モル%、より好ましくは0.5〜20モル%、さらに好ましくは1〜15モル%用いる。
一般式(1a)の化合物と一般式(1b)の化合物との反応は、溶媒中で行うこともできる。溶媒としては、反応に対して不活性なものが好適である。例えば、トルエン、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、ピナコロン等が挙げられる。なかでも、トルエン、NMP又はジオキサンが好ましい。溶媒の使用量は特に限定されないが、例えば、原料である一般式(1a)で表される化合物の重量に対して好ましくは1〜100倍量、より好ましくは2〜30倍量とすることができる。
また、反応時間は特に限定されず、一般式(1a)の化合物又は一般式(1b)の化合物のいずれか一方が無くなった時点で終了とすることができる。また、生成物である縮合環化合物の量が一定となった時点で反応終了としてもよい。反応開始から終了までにかかる時間は、0.5〜200時間程度である。また、反応温度は、−50〜300℃の範囲で適宜設定することができ、50〜150℃程度とすることが好ましい。
上述した縮合環化合物の製造方法は、特に、上記Ar11及びAr12が、5員環構造を有する複素環を構成する原子群である場合に適用するのが好適である。具体的には、上記一般式(2a)で表される化合物と、上記一般式(2b)で表される化合物とを反応させて、上記一般式(2c)で表される縮合環化合物を得ることが好ましい。この場合、生成物である縮合環化合物が特に効率よく得られるほか、特に優れた電荷輸送性を有する縮合環化合物が得られる。なお、これらの式中のX11、X12、R11及びR12は、それぞれ上記と同義である。
上記一般式(2a)又は(2c)で表される化合物において、Y21及びY22で表される基は、それぞれ独立に、上記一般式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)、(3e)、(3f)、(3g)、(3h)又は(3i)(以下、「(3a)〜(3i)」のように表記する)で表される2価の基である。また、これらの2価の基中のR31〜R34は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の基である。ただし、R33とR34とは、互いに結合して環を形成していてもよい。この一価の基としては、上述したR11又はR12と同様の基のほか、ハロゲン原子が挙げられる。なお、上記(3h)で表される基は非対称な構造を有しているが、その結合鎖が結合している方向は特に限定されない。
なかでも、Y11及びY12としては、上記(3a)、(3b)、(3c)、(3h)又は(3i)で表される2価の基が好ましく、上記(3a)、(3b)、(3c)又は(3i)で表される2価の基がより好ましい。なお、Y11及びY12が、上記(3a)、(3b)又は(3c)で表される2価の基である場合、これらを含む5員環構造(ベンゼン環に縮合している2つの5員環)は、それぞれ、チオフェン環、フラン環又はピロール環となる。特に、Y11及びY12が(3a)で表される2価の基である(すなわち環構造がチオフェン環である)と、良好な電荷輸送性が得られることから好ましい。
また、一般式(2a)又は(2c)で表される化合物におけるR21及びR22は、それぞれ独立に一価の基であり、p及びqは、それぞれ独立に0〜2である。ただし、p又はqが2である場合、複数のR21又はR22は、それぞれ同一の基であっても異なる基であってもよい。
21及びR22としては、アルキル基、アルコキシ基、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、アリール基、アリールアミノ基又は複素環基が挙げられる。なかでも、アルキル基又はアリール基が好ましい。なお、R21及びR22は、縮合環化合物を含む有機薄膜が輸送すべきキャリアに応じて適宜変更することが好ましい。例えば、有機薄膜のホール輸送性を高める場合はアリールアミノ基等の電子供与基が好ましく、電子輸送性を高める観点からは、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基等の電子吸引基が好ましい。
また、R21及びR22としては、重合性官能基も挙げられる。特に、R21及びR22のそれぞれ少なくとも1つずつが重合性官能基であると、一般式(2c)で表される縮合環化合物は、より優れた電荷輸送性を有する重合体の原料としても好適となる。ここで、重合性官能基とは、他の重合性官能基と反応することによって結合を生じ得る基をいうものとする。
重合性官能基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、アルキルスタニル基、アリールスタニル基、アリールアルキルスタニル基、ホウ酸エステル基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化メチル基、ホウ酸基、ホルミル基、ビニル基等が例示できる。なかでも、ハロゲン原子、アルキルスタニル基又はホウ酸エステル基が好ましい。重合性官能基としては、重合の際に生じさせる反応に応じて組み合わせを設定するのが望ましい。
上述した製造方法により得られた縮合環化合物は、そのまま又はこれが重合された重合体の状態で、電荷輸送性に優れる有機薄膜を形成し得る。この有機薄膜は、電極等から注入された電子又はホール、或いは、光吸収により発生した電荷等を効率よく輸送できるものであり、有機薄膜を用いた各種の電気素子(有機薄膜素子)に応用することができる。このような有機薄膜を適用して得られる有機薄膜素子としては、有機薄膜トランジスタ、太陽電池、光センサ、有機電界発光(EL)素子、有機メモリー、フォトリフラクティブ素子、空間光変調器、撮像素子等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(測定条件)
以下の合成例及び実施例において、各種の分析等は以下の条件で行った。すなわち、まず、核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、日本電子社製のJNM−GSX−400を用いて測定した。ガスクロマトグラフ−質量分析(GC−MS)は、島津社製のQP−5050を用い、電子衝撃法により行った。高分解質量分析(HRMS)は、日本電子社製のJMS−DX−303を用いて行った。ガスクロマトグラフ(GC)分析は、島津社製のGC−8Aにジーエルサイエンス社製のシリコンOV−17充填ガラスカラム(内径2.6mm、長さ1.5m)を装着して用いた。カラムクロマトグラフィー分離におけるシリカゲルは、和光純薬工業社製のワコーゲルC−200を用いた。
(合成例1;3,3’−ジヨード−2,2’−ビチオフェンの合成)
まず、出発原料である3,3’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェンを、参考文献(Hong M., Wei H., J. Org. Chem., 2000, 65, 3895)の記載を参照して合成した。そして、これを用いてハロゲン交換反応を行い、3,3’−ジヨード−2,2’−ビチオフェンを合成した。すなわち、まず、300mLの三口フラスコに3,3’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン(2.7g(7mmol))を入れ、これをジエチルエーテル(70mL)に溶かした。次に、反応容器内を窒素置換し、−78℃に冷却した。続いて、ブチルリチウム(1.5Mへキサン溶液、10.3mL(15.4mmol))を加え、1時間撹拌した。さらに、ジエチルエーテルに溶かしたヨウ素(3.9g(15.4mmol))を加え、室温下で1時間撹拌して反応させた。
反応後の溶液に、ジエチルエーテル(約50mL)を加えて飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。それから、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、セライトでろ過した。そして、ろ液から溶媒を留去し、得られた固体をヘキサンとトルエンで再結晶して、目的物である3,3’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン(下記化学式(5a)で表される化合物)を白色固体(1.9g,単離収率:65%)の状態で得た。得られた白色固体の融点を測定したところ、148℃であった。(文献値149.5−151℃;Gronowitz S., Vilks V., Arkiv Kemi, 1963, 21, 191.)。
[縮合環化合物の製造]
以下の各実施例においては、下記反応式で表される反応を行い、目的物である下記一般式(5c)で表される縮合環化合物、及び、副生成物である下記一般式(5d)で表される化合物の収量をそれぞれ算出した。なお、収量はいずれもGCで得られた結果をもとに算出した。
Figure 2007238563
(実施例1;4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
20mLの二口フラスコに、3,3’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン(84mg(0.2mmol))、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)、4.5mg(0.02mmol))、4−オクチン(66mg(0.6mmol))、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(CyMeN、117mg(0.6mmol))、N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)を加え、反応容器内を窒素置換して100℃で加熱、撹拌して反応させた。4時間後、GC及びGC−MS分析により、反応混合物中に4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンがほぼ定量的(収量;99%以上)に生成していることが確認された。
次いで、得られた反応溶液にジエチルエーテル(約20mL)を加え、水で洗浄した。その後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、セライトでろ過した。ろ液から溶媒を留去した後、残存した液体を、ヘキサンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、一般式(5c)においてn=1である目的物を油状物質(46mg、単離収率:84%)の状態で得た。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
得られた生成物のH−NMR及びHRMSの測定結果は以下の通りであった。
H−NMR(400MHz,CDCl,ppm):δ7.45(d,J=5.5Hz,2H),7.35(d,J=5.5Hz,2H),3.01(m,4H),1.74−1.64(m,4H),1.07(t,J=7.3Hz,6H).
HRMS(EI):m/z 274.0847(C1618で測定して得られた値は274.0850であった).
(実施例2;4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミンに代えてトリブチルアミン(BuN、111mg(0.6mmol))を用いたこと、及び、反応時間を8時間としたこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応後、GC及びGC−MS分析により、反応混合物中に目的物がほぼ定量的(収量;99%以上)に生成していることが確認された。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
(実施例3;4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミンに代えてシクロヘキシルジメチルアミン(CyMeN、76mg(0.6mmol))を用いたこと、及び、反応時間を8時間としたこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応後、GC及びGC−MS分析により、反応混合物中に目的物が92%の収量で生成していることが確認された。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
(実施例4;4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミンに代えてジイソプロピルエチルアミン(i−PrEtN、78mg(0.6mmol))を用いたこと、及び、反応時間を6時間としたこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応後、GC及びGC−MS分析により、反応混合物中に目的物が88%の収量で生成していることが確認された。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
(実施例5;4,5−ジ(n−ペンチル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
20mLの二口フラスコに3,3’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン(84mg,0.2mmol)、Pd(OAc)(2.2mg,0.01mmol)、6−ドデシン(40mg,0.24mmol)、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(94mg,0.48mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)を加え、反応容器内を窒素置換して130℃で加熱、撹拌して反応させた。
3時間後、反応溶液にジエチルエーテル(約20mL)を加え、水で洗浄した。その後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、セライトでろ過した。ろ液から溶媒を留去した後、残存した液体を、ヘキサンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、上記一般式(5c)においてn=3である目的物を油状物質(41mg、単離収率:62%)の状態で得た。なお、反応後の溶液をGCにより分析したときの生成物の収量は89%であった。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
得られた目的物のH−NMR及びHRMSの測定結果は以下の通りであった。
H−NMR(400MHz,CDCl,ppm):δ7.46(d,J=5.5Hz,2H),7.37(d,J=5.5Hz,2H),3.02(m,4H),1.70−1.62(m,4H),1.53〜1.37(m,8H)、0.93(t,J=7.3Hz,6H).
HRMS(EI):m/z 330.1469(C2026で測定して得られた値は330.1476であった。).
(実施例6;4,5−ジ(n−ヘプチル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
6−ドデシンに代えて、8−ヘキサデシン(53mg(0.24mmol))を用いたこと以外は、実施例5と同様にして、上記一般式(5c)においてn=5である目的物を油状物質(58mg、単離収率:74%)の状態で得た。なお、反応後の溶液をGCにより分析したときの生成物の収量は99%以上であった。また、上記一般式(5d)で表される化合物は生じていなかった。
得られた目的物のH−NMR及びHRMSの測定結果は以下の通りであった。
H−NMR(400MHz,CDCl,ppm):δ7.46(d,J=5.5Hz,2H),7.36(d,J=5.5Hz,2H),3.01(m,4H),1.70−1.61(m,4H),1.52〜1.45(m,4H)、1.41〜1.25(m,12H),0.90(t,J=7.0Hz,6H).
HRMS(EI):m/z 386.2168(C2434で測定して得られた値は386.2102であった。).
(比較例1;4,5−ジ(n−プロピル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンの合成)
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(CyMeN)に代えて、アミン以外の塩基である炭酸カリウム(KCO、83mg(0.6mmol))を用いたこと、及び、反応時間を8時間としたこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応後、GC及びGC−MS分析により、反応混合物中に上記一般式(5c)においてn=1である目的物が54%の収量で生成していることが確認された。また、上記一般式(5d)においてn=1である副生成物が11%の収量で生成していることが確認された。
副生成物である4−(n−プロピル)−5−(2−プロペニル)ベンゾ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェンのH−NMR及びHRMSの測定結果は以下の通りであった。
H−NMR(400MHz,CDCl,ppm):δ7.54(d,J=5.5Hz,1H),7.47(d,J=5.5Hz,1H),7.38(d,J=5.5Hz,1H),7.32(d,J=5.5Ha,1H),6.82−6.76(m,1H),5.98(dq,J=15.8,6.6Hz,1H),3.04−2.90(m,2H),2.01(dd,J=6.4,1.8Hz,3H),1.72−1.64(m,2H),1.03(t,J=7.3Hz,3H).
HRMS(EI):m/z 272.0690(C1616で測定して得られた値は272.0693であった。).
実施例1〜6及び比較例1で得られた結果をまとめて表1に示す。
Figure 2007238563
表1より、反応をアミンの存在下で行った実施例1〜6によれば、反応をアミンに代えてKCOの存在下で行った比較例1に比して、目的物である一般式(5c)の化合物が収率良く得られており、また、その選択性も極めて高いことが確認された。

Claims (7)

  1. アミン及び金属錯体触媒の存在下で、下記一般式(1a)で表される化合物と、下記一般式(1b)で表される化合物と、を、反応させて、下記一般式(1c)で表される縮合環化合物を得る、ことを特徴とする縮合環化合物の製造方法。
    Figure 2007238563
    [式中、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香環又は置換基を有していてもよい複素環を構成する原子群を示す。X11及びX12は、それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子である。ただし、X11及びX12の少なくとも一方はハロゲン原子である。R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又はシアノ基を示す。ただし、R11及びR12の少なくとも一方は水素原子ではない。]
  2. アミン及び金属錯体触媒の存在下で、下記一般式(2a)で表される化合物と、下記一般式(2b)で表される化合物と、を、反応させて、下記一般式(2c)で表される縮合環化合物を得る、ことを特徴とする請求項1記載の縮合環化合物の製造方法。
    Figure 2007238563
    [式中、X11、X12、R11及びR12は、それぞれ前記と同義である。R21及びR22は、それぞれ独立に1価の基を示し、p及びqは、それぞれ独立に0〜2の整数である。Y21及びY22は、それぞれ独立に下記一般式(3a)、(3b)、(3c)、(3d)、(3e)、(3f)、(3g)、(3h)又は(3i)で表される2価の基である。
    Figure 2007238563
    ただし、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の基を示し、R33とR34とは、互いに結合して環を形成していてもよい。]
  3. 前記Y21及び前記Y22は、前記(3a)で表される2価の基である、ことを特徴とする請求項2記載の縮合環化合物の製造方法。
  4. 前記R11及び前記R12は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の縮合環化合物の製造方法。
  5. 前記X11及び前記X12の少なくとも一方は、ヨウ素原子である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の縮合環化合物の製造方法。
  6. 前記アミンは、トリアルキルアミンである、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の縮合環化合物の製造方法。
  7. 前記金属錯体触媒は、Pdを含む金属錯体触媒である、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の縮合環化合物の製造方法。
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