JPH06199875A - 光学活性有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

光学活性有機ケイ素化合物の製造方法

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JPH06199875A
JPH06199875A JP3292676A JP29267691A JPH06199875A JP H06199875 A JPH06199875 A JP H06199875A JP 3292676 A JP3292676 A JP 3292676A JP 29267691 A JP29267691 A JP 29267691A JP H06199875 A JPH06199875 A JP H06199875A
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民生 林
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泰広 魚住
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 次の一般式(II) で表される1−アルケン及びトリクロロシランを、次の
一般式(III) で表される光学活性ホスフィン化合物及びパラジウム錯
体の存在下、不斉ヒドロシリル化反応させることを特徴
とする次の一般式(I) (式中、R1は2〜10のアルキル基を示す。Phはフ
ェニル基を示し、R2は、水素原子、炭素数5〜7のシ
クロアルキル基または、ハロゲン原子、低級アルコキシ
基若しくはフェニル基で置換されていても良い炭素数1
〜6のアルキル基を示す。*印は不斉炭素を示す)で表
される光学活性有機ケイ素化合物の製造方法。 【効果】 高収率かつ高い光学純度で、立体制御された
目的の光学活性有機ケイ素化合物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機能性材料、液晶化合物
等の合成中間体として有用である光学活性な有機ケイ素
化合物の製造方法に関し、さらに詳細には、光学活性単
座配位子−パラジウム触媒を用いて1−アルケン類を不
斉ヒドロシリル化せしめることによる、光学活性な有機
ケイ素化合物の有利な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性な有機ケイ素化合物は、これを
酸化することにより、容易に機能性材料、液晶化合物等
の合成中間体として有用な光学活性アルコールに導くこ
とができる。 したがって、従来、様々な方法でオレフ
ィンの不斉ヒドロシリル化による光学活性有機ケイ素化
合物の合成が試みられている。
【0003】例えば、W.R.クレン(W. R. Cullen)ら
は、メンチルジフェニルホスフィン(MDPP)又は、
ネオメンチルジフェニルホスフィン(NMDPP)のよ
うな光学活性ホスフィン化合物及びPd(PhCN)2
Cl2(式中、Phはフェニル基を示す)の存在下、ス
チレンをヒドロシリル化させる方法を報告しており、1
−トリクロロシリル−1−フェニルエタンを22〜34
%eeの光学純度で得ている(W. R. Cullen et al: J.
Organomet. Chem. 1987年333巻269頁)。
【化4】 (式中、*印は不斉炭素を示し、Meはメチル基を示
す)
【0004】またT.ハヤシらは、PdCl2[PPF
A](式中、PPFAは(R)−N,N−ジメチル−1
−[(S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニ
ル]エチルアミンを示す)の存在下、1−フェニル−
1,3−ブタジエンをヒドロシリル化させる方法を報告
しており、1−トリクロロシリル−1−フェニル−2−
ブテンを37%eeの光学純度で得ている(T. Hayashi
et al.: Organometallics1987年6巻884〜885頁)。
【化5】 (式中、Phは前記した意味を有する)
【0005】更に、K.ヤマモトらは、ロジウム−光学
活性ホスフィン錯体又はニッケル−光学活性ホスフィン
錯体の存在下、α−メチルスチレンをヒドロシリル化さ
せる方法を報告しており、1−トリメチルシリル−2−
フェニルプロパン、又は1−ジクロロメチルシリル−2
−フェニルプロパンをそれぞれ10.4%ee、20.9
%eeの光学純度で得ている(K. Yamamoto et al.: J.
Organomet. Chem. 1976年118巻331頁)。
【化6】 (式中、PhおよびMeは前記した意味を有する)
【0006】しかし、上述したような方法では、得られ
る化合物の光学純度が充分でなく、また、副生成物が生
じ、位置異性の制御も困難である等の問題点があり、一
般には用いられていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点のない、機能性材料等の合成中間体として有用な光
学活性な有機ケイ素化合物を高い光学純度で得ることが
でき、かつその位置異性の制御に優れた工業的に有利な
製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、多くのホスフィン化合物について鋭意研
究を重ねた結果、ビナフチルの一方の環にヒドロキシ基
やアルコキシ基等の基、他方の環にジフェニルホスフィ
ノ基をつけた光学活性単座配位子とパラジウム錯体を使
用して不斉ヒドロシリル化反応を行えば、高い光学純度
の有機ケイ素化合物が得られ、かつ位置異性の制御を容
易に行えることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は次の一般式(II)
【化7】 (式中、R1は炭素数2〜10のアルキル基を示す)で
表される1−アルケン及びトリクロロシランを、次の一
般式(III)
【化8】 (式中、Phはフェニル基を示し、R2は、水素原子、
炭素数5〜7のシクロアルキル基または、ハロゲン原
子、低級アルコキシ基若しくはフェニル基で置換されて
いても良い炭素数1〜6のアルキル基を示す)で表され
る光学活性ホスフィン化合物及びパラジウム錯体の存在
下、不斉ヒドロシリル化反応させることを特徴とする次
の一般式(I)
【化9】 (式中、R1は前記した意味を有し、*印は不斉炭素を
示す)で表される光学活性有機ケイ素化合物の製造方法
を提供するものである。
【0010】本発明方法において、使用する光学活性ホ
スフィン化合物(III)は、次の反応経路に従い、出発
原料として(−)−体 または(+)−体の光学活性な
ビナフトール(IV)を用いることにより製造することが
できる。
【化10】 (式中、Ph及びR2は、前記と同じ意味を有する)
【0011】すなわち、光学活性ビナフトール(IV)に
無水トリフルオロメタンスルホン酸を作用させて2,2'
−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)−1,1'−ビ
ナフチル(V)に誘導し、この化合物(V)とジフェニル
ホスフィンオキシドを、パラジウム−ホスフィン錯体を
触媒として反応せしめて2−トリフルオロメタンスルホ
ニル−2'−ジフェニルホスフィノイル−1,1'−ビナ
フチル(VI)とする。
【0012】次いで、この化合物(VI)を水酸化アルカ
リ水溶液等を用いて鹸化した後、塩酸水等を用いて酸性
として2−ヒドロキシ−2'−ジフェニルホスフィノイ
ル−1,1'−ビナフチル(VII)を得る。
【0013】更に、式(III)中、R2が水素である化合
物(化合物(IIIa)は、この化合物(VII)をそのまま
トリクロロシラン等の還元剤で処理することにより調製
される。
【0014】一方、式(III)中、R2が炭素数5〜7の
シクロアルキル基または、ハロゲン原子、低級アルコキ
シ基若しくはフェニル基で置換されていても良い炭素数
1〜6のアルキル基である化合物(化合物(IIIb))
は、化合物(VII)にアルキル化剤を作用させて式(VII
I)の化合物とし、このものをトリクロロシラン等の還
元剤で処理することにより調製される。
【0015】化合物(IIIb)の基R2のうち好ましいも
のとしては、メチル基、イソプロピル基、メトキシメチ
ル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、3,3,4,4,
5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基であるものが
挙げられ、これらの製造に用いるアルキル化剤の例とし
ては、ヨウ化メチル、臭化イソプロピル、塩化メトキシ
メチル、臭化ベンジル、臭化ジフェニルメチル、臭化
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル等
が挙げられる。
【0016】本発明方法において用いるパラジウム錯体
としては、特に限定されないが、その好ましい具体例と
しては、[(π−アリル)PdCl]2、[(1,1−ジ
メチルアリル)PdCl]2、[(2−メチルアリル)
PdCl]2、Pd2(dba)3・CHCl3(ここで d
ba は、ジベンジリデンアセトンを示す)、PdCl2
(PhCN)2、PdCl2(CH3CN)2、Pd(OA
c)2(ここで Acは、アセチル基を示す)等が挙げら
れ、このうち[(π−アリル)PdCl]2、[(1,1
−ジメチルアリル)PdCl]2、[(2−メチルアリ
ル)PdCl]2等がより好ましいものとして挙げられ
る。
【0017】本発明方法を実施するに際しては、使用す
るパラジウム錯体中のパラジウム量に留意しなければな
らない。 すなわち、使用パラジウム錯体がパラジウム
原子を1原子有するものである場合、このパラジウム錯
体は、1−アルケン(II)に対して0.001〜1モル
%、好ましくは0.01〜0.1モル%使用することがで
きる。 また、パラジウム錯体が[(π−アリル)Pd
Cl]2のようにその錯体中にパラジウム原子を2原子
有するものの場合は、前述の半分の量を使用することが
できる。 更に、光学活性ホスフィンは、使用するパラ
ジウム錯体がその錯体中にパラジウム原子を1原子有す
るものである場合、パラジウム錯体に対し、約2倍モル
使用することができ、パラジウム錯体がその錯体中にパ
ラジウム原子を2原子有するものの場合は、約4倍モル
使用することができる。
【0018】本発明方法は、1−アルケン(II)とトリ
クロロシランとを光学活性ホスフィン化合物(III)及
びパラジウム錯体の存在下、反応せしめるものである
が、この反応における反応温度は 20〜100℃程
度、好ましくは30〜70℃程度であり、反応時間は1
0〜120時間程度、好ましくは24〜72時間程度で
ある。
【0019】かくして得られた反応化合物の精製は、例
えば、反応混合物を減圧下で蒸留する等の公知精製方法
により行われ、目的化合物がほぼ定量的収率で得られ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明により、高収率かつ高い光学純度
で、立体制御された目的の光学活性有機ケイ素化合物が
得られる。 また本発明で使用する光学活性ホスフィン
化合物の(−)−体、または(+)−体のいずれか一方
を選択して反応を行うことによって、所望する絶対配置
の目的物を得ることができる。
【0021】
【実施例】次に実施例、参考例および合成参考例を挙
げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はなんら
これらに制約されるものではない。
【0022】実 施 例 1 1−オクテンの不斉ヒドロシリル化反応:
【化11】 1−オクテン 2.81g(25mmol)、トリクロロ
シラン 4.06g(30mmol)、[(π−アリル)
PdCl]2 4.6mg(0.013mmol)及び
(S)−(−)−2−メトキシ−2'−ジフェニルホス
フィノ−1,1'−ビナフチル 23.4mg(0.05m
mol)の混合物を40℃で72時間撹拌した。 反応
混合物を減圧下で蒸留し、2−トリクロロシリルオクタ
ン及び1−トリクロロシリルオクタン(生成比 93:
7) 5.15g(収率83%)を得た。
【0023】沸 点 : 80〜90℃/5mmHg1 H−NMR:0.92(t,J=6.7Hz,3H),1.
18(d,J=5.9Hz,3H),1.23〜1.60
(m,10H),1.71〜1.81(m,1H) 生成物の光学純度、及び施光度については、以下の参考
例により求めた。
【0024】参 考 例 (R)−(−)−2−オクタノールの合成:実施例1で
得られた、トリクロロシリルオクタンをエタノール 5
ml及びトリエチルアミン 10mlのジエチルエーテ
ル 600ml溶液にて処理し、トリエトキシシリルオ
クタンを定量的に得た。
【0025】このトリエトキシシリルオクタン 6.03
g(21.8mmol)をメタノール−テトラヒドロフ
ラン(容量比 1:1)の混合溶液 100mlに溶解
し、フッ化カリウム 2.9g(50mmol)及び炭酸
水素ナトリウム 5.0g(50mmol)を加えた。
さらに、氷冷下、3mlの30%−過酸化水素水溶液を
加え、室温にて終夜撹拌した。 粉末状のチオ硫酸ナト
リウムを少量加え、反応を止め、混合物をセライト濾過
した。 濾液を減圧下濃縮し、3.3gの粗生成物を得
た。
【0026】この粗生成物を100mlのヘキサンに溶
かし、20mlのエタノール、及び2.8gの粉末塩化
カルシウムを加え、終夜撹拌した。 このものをセライ
ト濾過し、濾液を濃縮した後、蒸留し、2.05gの
(R)−(−)−2−オクタノールを得た。 収率63
%。 [α]25 D : −10.3°(C 5.59,エタノー
ル) 光学純度 : 94%ee
【0027】光学純度については、得られた(R)−
(−)−2−オクタノールを3,5−ジニトロフェニル
イソシアナートと反応させ、N−(3,5−ジニトロフ
ェニル)カルバミン酸 2−オクチルに誘導した後、H
PLC分析して求めた。 以下その条件を示す。
【0028】カラム: Sumichiral OA
−1100 溶離剤: ヘキサン−ジクロロエタン−エタノール (容量比 100:20:1)
【0029】合成参考例 1 (S)−ビナフトール 1.43g(5mmol)、ピリジン
1.2mlを塩化メチレン10mlに溶解し、氷冷下2
mlの無水トリフルオロメタンスルホン酸を滴下した。
反応混合物を室温にて終夜撹拌した。 得られた反応液
をジエチルエーテルで希釈し、5%塩酸、飽和食塩水に
て洗浄した後、有機層をシリカゲル(下)−炭酸カリウ
ム(上)からなる2層系のごく短いカラムにより濾過し
た。 濾液を減圧下濃縮し、(S)−2,2'−ビス(ト
リフルオロメタンスルホニル)−1,1'−ビナフチル
2.53gを無色固体として得た。 収率 92%。
【0030】合成参考例 2 合成参考例1で得られた (S)−2,2'−ビス(トリ
フルオロメタンスルホニル)−1,1'−ビナフチル 1.
1g(2mmol)、ジフェニルホスフィンオキシド 80
8 mg(4mmol)、酢酸パラジウム 22.5mg(5m
ol%)および1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブ
タン(dppb) 43mg(5mol%)を窒素雰囲気
下、ジメチルスルホキシド(DMSO)10mlに溶解
し、更にジイソプロピルエチルアミン 2mlを加え、
100℃にて12時間加熱撹拌した。反応混合物を放冷
後、酢酸エチルにて希釈し、水洗(3回)し、有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥した。 有機層を濾過し、濾液
を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、1.15gの(S)−(−)−
2−トリフルオロメタンスルホニル−2'−ジフェニル
ホスフィノイル−1,1'−ビナフチルを得た。 収率9
6%。
【0031】1H-NMR(CDCl3,δ): 6.9〜
8.1(m, aromatic)(NMRは90MHz
で、溶媒として重クロロホルムを用いた。 以下も同
様)31 P-NMR(CDCl3,δ): 28.11(s) IR(ヌジョール): 1410,1202,1140,8
95cm-1 [α]20 D : −44.45゜(c 0.50,CHC
3
【0032】合成参考例 3 合成参考例2で得た、(S)−(−)−2−トリフルオ
ロメタンスルホニル−2'−ジフェニルホスフィノイル
−1,1'−ビナフチル 1.15gを1,4−ジオキサン
7ml、メタノール 3.5mlに溶解し、3N−水酸化
ナトリウム水溶液 7mlを加え、室温にて3時間撹拌
した。 反応液に濃塩酸を加えて塩酸酸性とした後、酢
酸エチルで希釈し、水、食塩水にて順次洗浄後、硫酸ナ
トリウムで乾燥した。 乾燥剤を濾去し、濾液を減圧下
濃縮した。 得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製し、732mgの(S)−
(+)−2−ヒドロキシ−2'−ジフェニルホスフィノ
イル−1,1'−ビナフチルを得た。収率 81.5%。
【0033】1H-NMR: 6.3〜8.2(m)31 P-NMR: 30.80(s) [α]20 D : +110.6゜(c 0.85,CH2
2
【0034】合成参考例 4 合成参考例3で得た、(S)−(+)−2−ヒドロキシ
−2'−ジフェニルホスフィノイル−1,1'−ビナフチ
ル 235mg(0.5mmol)、炭酸カリウム276mg
(2mmol)およびアセトン 3mlからなる懸濁液にヨ
ウ化メチル 0.2mlを加え、3時間加熱還流した。
反応液をジエチルエーテルで希釈し、シリカゲル濾過し
た。 濾液を減圧下濃縮し、233mgの(S)−
(−)−2−メトキシ−2'−ジフェニルホスフィノイ
ル−1,1'−ビナフチルを得た。 収率96%。
【0035】1H-NMR: 3.58(s,3H), 6.
75〜8.05(m,22H)31 P-NMR: 28.67(s) IR(ヌジョール): 1590,1250,1105c
-1 [α]20 D : −126.9゜(c 0.253,CHCl
3
【0036】合成参考例 5 合成参考例4で得た、(S)−(−)−2−メトキシ−
2'−ジフェニルホスフィノイル−1,1'−ビナフチル
48mg(0.1mmol)をキシレン 1mlに溶解し、窒
素雰囲気下、トリエチルアミン 0.2ml、トリクロロ
シラン 50mlを加え、120℃にて3時間加熱し
た。 放冷後、反応液をジエチルエーテルで希釈し、少
量の飽和重曹水を加えた。このものをセライト濾過し、
濾液を硫酸マグネシウムにて乾燥後濃縮し、粗生成物を
得た。 これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、37mgの(S)−(−)−2−メトキシ
−2'−ジフェニルホスフィノ−1,1'−ビナフチルを
得た。 収率79%。
【0037】1H-NMR: 3.35(s,3H),6.9
5〜8.10(m,22H) I R : 1595,1240,1100,1000cm
-1 Mass: 468(M+),437(bp) HR-MS(C3325OPとして): 計算値 468.1644 実測値 468.1672 元素分析(C3325OPとして): 計算値 C 84.60 H 5.38 実測値 C 84.61 H 5.33 [α]20 D : −94.51゜(c 0.272,CHCl
3) 以 上

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(II) 【化1】 (式中、R1は炭素数2〜10のアルキル基を示す)で
    表される1−アルケン及びトリクロロシランを、次の一
    般式(III) 【化2】 (式中、Phはフェニル基を示し、R2は、水素原子、
    炭素数5〜7のシクロアルキル基または、ハロゲン原
    子、低級アルコキシ基若しくはフェニル基で置換されて
    いても良い炭素数1〜6のアルキル基を示す)で表され
    る光学活性ホスフィン化合物及びパラジウム錯体の存在
    下、不斉ヒドロシリル化反応させることを特徴とする次
    の一般式(I) 【化3】 (式中、R1は前記した意味を有し、*印は不斉炭素を
    示す)で表される光学活性有機ケイ素化合物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 パラジウム錯体が[(π−アリル)Pd
    Cl]2である請求項1記載の光学活性有機ケイ素化合
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】 1−アルケンの基R1がn−ヘキシル基
    であり、光学活性ホスフィン化合物の基R2が水素原
    子、メチル基、イソプロピル基、メトキシメチル基、ベ
    ンジル基、ジフェニルメチル基、3,3,4,4,5,5,
    6,6,6−ノナフルオロヘキシル基のいずれかである請
    求項第1項または第2項記載の光学活性有機ケイ素化合
    物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4041897A1 (de) * 1989-12-27 1991-07-11 Mitsubishi Electric Corp Abtastpfadsystem und integrierte schaltkreiseinrichtung mit diesem
JP2011190230A (ja) * 2010-03-17 2011-09-29 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd シラン化合物、感圧式接着剤、接着剤用樹脂組成物の製造方法及び光学用感圧式接着フィルム

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