JP3872317B2 - 4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体及びその製造方法 - Google Patents

4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体及びその製造方法 Download PDF

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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品や農薬の製造中間体として、また、ファインケミカルズ製造原料として有用な、新規な4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体、及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体の一般的な合成法は知られていない。4−クロロ−4−フェニル−2−オキソ−3−ブテン酸エチルについては、光反応のメカニズムに関する研究(日本化学会誌、1973年、2321ページ)において、フェニルアセチレンと塩化オキサリルとを光照射すると生成するとの記述が見られるが、反応時間、温度等の具体的処方や収率の記載が無く、詳細は不明である。また、本方法は、光照射装置を必要とする光化学プロセスである点で工業的に有利な方法とは考えられない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した如き状況に鑑み、本発明は、新規な4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体と、その効率的な製造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達するために鋭意研究の結果、遷移金属錯体触媒、殊にロジウム錯体触媒の存在下において、塩化アルコキサリルがアセチレン結合に容易に付加する事実を見いだし、それに基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、遷移金属錯体触媒の存在下において、一般式[1]
C≡CH [1]
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アルキニル基、同アリール基、同アラルキル基、同複素環基又は同シリル基を示す。)で表されるアセチレン化合物と、一般式[2]
XCOCOOR [2]
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アリール基又は同アラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)で表される化合物とを反応させることを特徴とする、一般式[3]
XC=CHCOCOOR [3]
(式中、R,R及びXは前記と同じ。)で表される4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体の製造方法の発明である。
【0006】
また、本発明は、一般式[3]
XC=CHCOCOOR [3]
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アルキニル基、同アラルキル基、同複素環基又は同シリル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アリール基又は同アラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
で表される4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体の発明である。
【0007】
【発明の実施の形態】
前記一般式[1]及び[3]において、Rで示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル基、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。また、同シクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜30、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10の単環、多環又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられ、より具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
同アルケニル基としては、例えば、前記した炭素数2以上のアルキル基に1個以上の二重結合などの不飽和基を有するものが挙げられ、より具体的には、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等が挙げられる。また、同シクロアルケニル基としては、前記したシクロアルキル基に1個以上の二重結合などの不飽和基を有するものが挙げられ、より具体的には、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
また、同アルキニル基としては、例えば、前記した炭素数2以上のアルキル基に1個以上の三重結合などの不飽和基を有するものが挙げられ、より具体的には、例えば、エチニル基、プロピニル基等が挙げられる。
【0008】
更に、同アリール基としては、例えば、炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜14の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基が挙げられ、より具体的には、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。また、同アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜30、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜15の単環、多環又は縮合環式のアラルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
更にまた、同複素環基としては、環中に少なくとも1個以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を有し、1個の環の大きさが5〜20員、好ましくは5〜15員、より好ましくは5〜10員であって、シクロアルキル基、シクロアルケニル基又はアリール基などの炭素環式基と縮合していてもよい飽和又は不飽和の単環、多環又は縮合環式のものが挙げられ、より具体的には、例えば、ピリジル基、ピラジニル基、チエニル基、フェニルチエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピラニル基、ピペリジル基、ピペラジル基、ピロリル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、ピリダジニル基、オキサゾリル基、インドリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピリミジニル基、アクリジニル基、クマリニル基、カルバゾリル基、ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
【0009】
これらアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基及び複素環基の置換基としては、当該反応に悪影響を及ぼさないものであればどのような置換基でも良いが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、例えばフェニル基、ナフチル基等のアリール基、例えばメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、例えばフェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリーロキシ基、エステル基、シアノ基、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、(置換)シリル基、シロキシ基、ヒドロキシ基、例えば塩素、臭素等のハロゲン原子等が挙げられる。
また、置換基を有していてもよいシリル基の置換シリル基としては、シリル基の水素原子の1〜3個がアルキル基、アリール基等に置き換わったものが挙げられ、中でもトリ置換体が好ましく、より具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
【0010】
前記一般式[2]及び[3]において、Rで示される置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル基、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。また、同シクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜30、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10の単環、多環又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられ、より具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
更に、同アリール基としては、例えば、炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜14の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基が挙げられ、より具体的には、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。また、同アラルキル基としては、例えば、炭素数7〜30、好ましくは7〜20、より好ましくは7〜15の単環、多環又は縮合環式のアラルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
【0011】
これらアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、当該反応に悪影響を及ぼさないものであればどのような置換基でも良いが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、例えばフェニル基、ナフチル基等のアリール基、例えばメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、例えばフェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリーロキシ基等が挙げられる。
【0012】
また、一般式[2]及び[3]において、Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、中でも塩素が好ましい。
一般式[1]で表されるアセチレン化合物に対する一般式[2]で表される化合物のモル比に制限はないが、一般的には、0.3〜2.0の範囲から選ばれる。
【0013】
本発明に係る反応は、遷移金属錯体触媒、殊にロジウム錯体触媒の存在下において好ましい速度で進行する。ロジウム錯体としては種々の構造のものを用いることが出来るが、好適なものは、いわゆる低原子価のロジウム錯体である。具体的には、RhCl(PPh、RhCl(CO)(PPh、RhCl(CO)(PPhMe、RhCl(CO)(PMe、RhCl(cod)(PPh)、RhCl(cod)(PPhMe)、RhCl(cod)(PMe)、RhCl(acac)(PPh)、RhCl(CO)(o−ジフェニルホスフィノフェニルオキサゾリン)、RhCl(CO)[1,2−エチレンビス(オキサゾリン)]、[RhCl(CO)、[RhCl(cod)]、[RhCl(CH=CH、[Rh(acac)(cod)]等が例示される。(但し、上記具体例の記載中、codはシクロオクタジエンを示し、acacはアセチルアセトナトを示す。)
【0014】
また、反応系中でロジウム錯体に配位子を添加して活性種を発生させそのまま触媒として用いる方法も、本発明の態様に含まれる。この場合に配位子としては、各種のホスフィン、ホスファイト等の3価のリン化合物、イミン、ジイミン等のイミン型窒素配位子、3価リンとイミン結合の両者を含むもの等が包含され、具体的には、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリメチルホスファイト、[o−(ジフェニルホスフィノ)フェニル]オキサゾリン、1,2−エチレンビス(オキサゾリン)等が例示される。
【0015】
これらのロジウム錯体の使用量はいわゆる触媒量で良く、アセチレン化合物に対して20モル%以下で十分である。
【0016】
反応は特に溶媒を用いなくてもよいが、必要に応じて溶媒中で実施することもできる。溶媒としては、炭化水素系もしくはエーテル系の溶媒が一般的に用いられる。反応温度は、アセチレン化合物の構造にもよるが一般には室温以上に加熱するのが好ましく、通常は40〜200℃の範囲から選ばれる。また、反応時間は、反応温度や、溶媒使用の有無、使用するアセチレン化合物の種類その他により自ずから異なるが、通常数時間〜数十時間である。反応は空気中等の酸素の存在下でも進行するが、反応中間体が酸素にやや敏感であるため、窒素やアルゴン、メタン等の不活性ガス雰囲気で反応させてもよい。反応混合物からの精製物の分離は、各種クロマトグラフィー、蒸留或いは再結晶等通常行われる精製法により容易に達成される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0018】
実施例1
1−オクチン(1.0ミリモル)、塩化エトキサリル(0.5ミリモル)、Rh(acac)(CO)(PPh)(5モル%)をベンゼン(0.5ml)に加え、窒素雰囲気下、60℃で20時間加熱した。反応液を冷却後、ドコサンを内部標準物質として加えガスクロマトグラフィーで分析したところ、(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチル及びアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の位置異性体が合計91%の収率で生成し、その両者の異性体比は97:3であった。ガスクロマトグラフィーによる分析の後、反応液をロータリーエバポレーターで濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(始めはヘキサン、後に4%のエーテルを含むヘキサンを用いて溶出)で分離することにより、(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチルが黄色液体として得られた。
【0019】
実施例2
反応をトルエン中、空気雰囲気下で行った以外は実施例1と同様に反応、分析した結果、(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチルが83%の収率で生成し、逆の位置異性体の生成はほとんど認められなかった。
【0020】
実施例3
反応を1,2−ジクロロエタン中で行った以外は実施例1と同様に反応、分析した結果、(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチルが86%の収率で生成し、逆の位置異性体の生成はほとんど認められなかった。
【0021】
実施例4
反応をジブチルエーテル中で行った以外は実施例1と同様に反応、分析した結果、(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチルが75%の収率で生成し、逆の位置異性体の生成はほとんど認められなかった。
【0022】
実施例5〜19
構造の異なる各種ロジウム錯体を触媒に用い、それ以外は実施例1と同様に反応させてそれぞれ(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチルを得た。収率及び分析結果(選択性)を表1にまとめて示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003872317
【0024】
実施例20
アセチレン化合物としてフェニルアセチレンを使用し、RhCl(CO)(PPhMe)を触媒に用いて実施例1と同様の方法で反応を行った。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、4−クロロ−4−フェニル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル及びアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の位置異性体が合計63%の収率で生成し、その両者の異性体比は84:16であった。
【0025】
実施例21
反応時間を40時間とした以外は実施例15と同様に反応させ分析した結果、4−クロロ−4−フェニル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル及びアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の位置異性体が合計92%の収率で生成し、その両者の異性体比は84:16であった。
【0026】
実施例22
Rh(acac)(CO)(PPh)を触媒に用いた以外は実施例15と同様に反応させ、分析した結果、4−クロロ−4−フェニル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル及びアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の位置異性体が合計78%の収率で生成し、その両者の異性体比は80:20であった。
【0027】
実施例23〜30
反応のスケールを4倍にした以外は実施例1と同様の方法で種々のアセチレン化合物の反応を行った。ガスクロマトグラフィーで反応溶液を分析した結果を表2にまとめて示す。これらの生成物は、特記しない限り実施例1と同様の方法で単離した。
【0028】
【表2】
Figure 0003872317
【0029】
実施例31〜43
反応のスケールを4倍にし、溶媒にトルエンを用いた以外は実施例1と同様の方法で種々のアセチレン化合物の反応を行った。ガスクロマトグラフィーで反応溶液を分析した結果を表3にまとめて示した。これらの生成物についても、特記しない限り実施例1と同様の方法で単離した。
【0030】
【表3】
Figure 0003872317
【0031】
実施例23〜28、30〜43の生成物は、何れも文献未収載の新規物質であり、その性状、物性値及びスペクトルデータ等は以下の通りであった。
【0032】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−デセン酸エチル(3a)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 6.95 (s, 1H), 4.31 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.51 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 1.64 (m, 2H), 1.37 - 1.28 (m, 9H), 0.87 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 162.0, 156.2, 118.6, 62.6, 42.0, 31.4, 28.2, 27.3, 22.4, 14.0, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1734, 1705 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 246 (0.1, M), 211 (1), 173 (100), 109 (16), 95 (11), 81 (18), 67 (53), 55 (46)。元素分析 C1219ClOとしての計算値: C, 58.42; H, 7.71、実測値: C, 58.21; H, 7.72。
【0033】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−ドデセン酸エチル(3b)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 6.95 (s, 1H), 4.30 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.50 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 1.62 (m, 2H), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.26 (m, 10H), 0.83 (t, 3H, J = 7.0 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 162.0, 156.2, 118.6, 62.2, 42.0, 31.7, 29.2, 29.0, 28.5, 27.3, 22.6, 14.0, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1735, 1708 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 239 (1, M-Cl), 201 (100), 165 (2), 147 (2), 115 (7), 95 (34), 81 (57), 67 (36), 55 (65)。元素分析 C1423ClOとしての計算値: C, 61.20; H, 8.38、実測値: C, 61.42; H, 8.36。
【0034】
(Z)−4−クロロ−5,5−ジメチル−2−オキソ−3−ヘキセン酸エチル(3c)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 6.95 (s, 1H), 4.31 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.26 (s, 9H); 13C NMR (CDCl) δ 181.5, 164.5, 162.3, 116.3, 62.5, 41.1, 28.6, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1729, 1704 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 218 (0.1, M), 183 (1), 145 (81), 109 (81), 81 (100), 67 (20), 53 (18)。元素分析 C1015ClOとしての計算値: C, 54.92; H, 6.87、実測値: C, 54.96; H, 6.93。
【0035】
(Z)−4,8−ジクロロ−2−オキソ−3−オクテン酸エチル(3d)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 6.99 (s, 1H), 4.32 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.54 (t, 2H, J = 5.8 Hz), 2.56 (t, 2H, J = 6.7 Hz), 1.86-1.80 (m, 4H), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.0, 161.8, 154.8, 119.0, 62.7, 44.2, 41.1, 31.2, 24.6, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1733, 1706 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 217 (2, M-Cl), 179 (100), 143 (4), 115 (13), 89 (18), 79 (42), 67 (14), 53 (19)。元素分析 C1014Clとしての計算値: C, 47.43; H, 5.53、実測値: C, 47.23; H, 5.57。
【0036】
(Z)−4,7−ジクロロ−2−オキソ−3−ヘプテン酸エチル (3e)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.06 (s, 1H), 4.33 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.56 (t, 2H, J = 6.2 Hz), 2.73 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 2.14 (m, 2H), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 179.9, 161.6, 153.4, 119.6, 62.6, 43.2, 28.8, 29.8, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1734, 1705 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 203 (2, M-Cl), 165 (100), 129 (8), 101 (20), 75 (16), 65 (71)。元素分析 C12Clとしての計算値: C, 45.19; H, 5.04、実測値: C, 45.23; H, 5.11。
【0037】
(Z)−4,5−ジクロロ−2−オキソ−3−ペンテン酸エチル(3f)及び(Z)−4−クロロ−2−クロロメチル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル(3f’)
実施例1と同様にカラムクロマトグラフィーを行い、3fと3f’及びその他を少量含む混合物を得、ついで同混合物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲルプレート;ヘキサン−エーテル5:1で溶出)に2回付し、3f及び3f’を3f:3f’=72:28の混合物(黄色液体)として18%の収率で単離した。この混合物を用いて以下のスペクトルデータを得た。
IR (液膜) γ(CO) 1731, 1708 cm−1。元素分析 CClOとしての計算値: C, 39.81; H, 3.79、実測値: C, 40.36; H, 3.95。高分解能マスCCl−Clとしての計算値: 175.0161、実測値: 175.0166。
3f:H NMR (CDCl) δ 7.40 (t, 1H, J = 0.7 Hz), 4.35 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.28 (d, 2H, J = 0.7 Hz), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 179.8, 161.0, 147.2, 120.1, 63.0, 47.5, 13.9; GCMS (相対強度) m/z 175 (11, M-Cl), 137 (100), 109 (21), 102 (9), 83 (7), 73 (7), 67 (16)。
3f’:H NMR (CDCl) δ6.80 (t, 1H, J = 0.7 Hz), 4.34 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.24 (d, 2H, J = 0.7 Hz), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 185.4, 157.9, 141.2, 126.0, 63.1, 47.4, 13.9; GCMS (相対強度) m/z 175 (35, M-Cl), 137 (100), 109 (69), 101 (13), 83 (19), 73 (42), 67 (28)。
【0038】
(Z)−4−クロロ−4−フェニル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル(3g)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.79-7.76 (m, 2H), 7.56 (s, 1H), 7.51-7.41 (m, 3H), 4.47 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 1.39 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 162.0, 150.6, 136.7, 131.7, 128.8, 127.6, 117.7, 62.8, 14.0; IR (液膜): γ(CO) 1729, 1697 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 238 (0.2, M), 203 (0.5), 165 (100), 137 (16), 102 (71), 71 (17), 63 (10)。元素分析 C1211ClOとしての計算値: C, 60.38; H, 4.61、実測値: C, 60.57; H, 4.67。
【0039】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−4−(p−トリル)−3−ブテン酸エチル(3h)、及び(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−(p−トリル)−3−ブテン酸エチル(3h’)
実施例1と同様にカラムクロマトグラフィーを行い、3hと3h’の混合物として単離した。この混合物の元素分析 C1313ClOとしての計算値: C, 61.78; H, 5.15、実測値: C, 62.20; H, 5.25。
ついで同混合物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲルプレート;ヘキサン−エーテル9:1で溶出)に付し、主生成物3h、及び、3hとはアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の異性体3h’との混合物(3h’:3h=72:28)を得た。
3h:黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.68 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.53 (s, 1H), 7.23 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 4.35 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.39 (s, 3H), 1.38 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 162.1, 150.8, 142.6, 133.9, 129.5, 127.6, 116.6, 62.7, 21.4, 14.0; IR (液膜): γ(CO) 1725, 1695 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 252 (2, M), 217 (0.5), 179 (100), 151 (6), 143 (3), 115 (67), 89 (10), 63 (6)。
3h’(3hとの混合物として測定;3h’:3h=72:28): H NMR (CDCl) δ 7.37 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.20 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.01 (s, 1H), 4.03 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.38 (s, 3H), 1.21 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 181.3, 161.7, 155.7, 141.9, 133.2, 129.1, 128.9, 122.4, 62.5, 21.5, 13.7; GCMS (相対強度) m/z 252 (1, M), 179 (39), 151 (2), 143 (100), 115 (37), 89 (13), 63 (12)。
【0040】
(Z)−4−クロロ−7−シアノ−2−オキソ−3−ヘプテン酸エチル(3i)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.06 (s, 1H), 4.31 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.69 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 2.41 (t, 2H, J = 7.0 Hz) 2.04 (m, 2H), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 179.8, 161.4, 152.1, 120.0, 118.5, 62.8, 40.1, 23.0, 16.1, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1729, 1702 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 194 (1, M-Cl), 156 (100), 128 (13), 115 (39), 101 (13), 87 (14), 65 (20), 54 (35)。元素分析 C1012ClNOとしての計算値: C, 52.29; H, 5.23; N, 6.10、実測値: C, 52.21; H, 5.23; N, 6.01。
【0041】
(Z)−4−クロロ−5−メトキシ−2−オキソ−3−ペンテン酸エチル(3j)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.30 (t, 1H, J = 1.5 Hz), 4.33 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 4.12 (d, 2H, J = 1.5 Hz), 3.44 (s, 3H), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 161.5, 150.1, 117.2, 75.5, 62.7, 59.0, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1735, 1716 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 171 (7, M-Cl), 133 (100), 105 (98), 67 (15), 55 (29)。元素分析C11ClOとしての計算値: C, 46.49; H, 5.33、実測値: C, 46.53; H, 4.75。
【0042】
(Z)−8−{(t−ブチル)ジメチルシロキシ}−4−クロロ−2−オキソ−3−オクテン酸エチル(3k)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 6.97 (s, 1H), 4.31 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.62 (t, 2H, J = 6.1 Hz), 2.56 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 1.73-1.51 (m, 4H), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 0.88 (s, 9H), 0.04 (s, 6H); 13C NMR (CDCl) δ 180.2, 161.9, 155.9, 118.7, 62.6, 62.4, 41.7, 31.5, 25.9, 23.9, 18.3, 13.9, -5.34; IR (液膜): γ(CO) 1735, 1714 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 348 (2, M),255 (44), 227 (14), 211 (100), 151 (25), 75 (68), 59 (18)。元素分析C1629ClOSiとしての計算値: C, 55.09; H, 8.32、実測値: C, 55.15; H, 8.51。
【0043】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−4−(p−アニシル)−3−ブテン酸エチル(3l)
黄色結晶(ヘキサンから-10℃で再結晶)、融点42-43℃。H NMR (CDCl) δ 7.76 (d, 2H, J = 8.8 Hz), 7.49 (s, 1H), 6.92 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 4.35 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.84 (s, 3H), 1.38 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.1, 162.7, 162.3, 150.6, 129.5, 128.8, 115.4, 114.2, 62.6, 55.5, 14.0; IR (KBr): γ(CO) 1720, 1685 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 195 (100, M-COOC2H5), 167 (20), 132 (24), 117 (13), 89 (18), 63 (11)。元素分析C1313ClOとしての計算値: C, 58.10; H, 4.84、実測値: C, 58.10; H, 4.81。
【0044】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−4−(p−フルオロフェニル)−3−ブテン酸エチル(3m)
黄色結晶(ヘキサンから-10℃で再結晶)、融点39-40℃。H NMR (CDCl) δ 7.81-7.76 (m, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.15-7.10 (m, 2H), 4.36 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 1.38 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.0, 164.8 (d, 1JC-F = 254.2 Hz), 161.9, 149.3, 132.9 (d, 4JC-F = 3.3 Hz), 129.9 (d, 3JC-F = 9.0Hz), 117.4, 116.0 (d, 2JC-F = 22.1Hz), 62.8, 14.0; IR (KBr): γ(CO) 1729, 1695 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 256 (1, M), 221 (1), 183 (100), 155 (18), 120 (59), 99 (8), 74 (9), 50 (7)。元素分析C1210FClOとしての計算値: C, 56.14; H, 3.90、実測値: C, 56.14; H, 3.73。
【0045】
(Z)−4−クロロ−4−(1−シクロヘキセニル)−2−オキソ−3−ブテン酸エチル(3n)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.02 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.32 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.31-2.29 (m, 4H), 1.74-1.59 (m, 4H), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 181.3, 162.4, 150.8, 139.8, 134.0, 114.7, 62.5, 26.7, 26.2, 22.3, 21.3, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1731, 1718 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 242 (6, M), 213 (4), 207 (8), 169 (100), 151 (10), 141 (14), 105 (60), 91 (26), 77 (45), 51 (23)。元素分析C1215ClOとしての計算値: C, 59.38; H, 6.18、実測値: C, 59.12; H, 6.28。
【0046】
(Z)−4−クロロ−5−フェニル−2−オキソ−3−ペンテン酸エチル(3o)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.38-7.22 (m, 5H), 6.95 (s, 1H), 4.31 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.82 (s, 2H), 1.35 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.4, 161.8, 153.8, 134.9, 129.3, 128.9, 127.7, 119.8, 62.7, 47.9, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1733, 1698 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 252 (0.4, M), 217 (6), 179 (87), 144 (66), 115 (100), 90 (12), 65 (12), 57 (13)。元素分析C1313ClOとしての計算値: C, 61.78; H, 5.15、実測値: C, 61.94; H, 5.15。
【0047】
(Z)−4−クロロ−5−ヒドロキシ−5−メチル−2−オキソ−3−ヘキセン酸エチル(3p)
黄色粉末、融点44-45℃。H NMR (CDCl) δ 7.45 (s, 1H), 4.33 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.50 (s, 1H), 1.53 (s, 6H), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 181.1, 161.8, 160.2, 116.0, 75.3, 62.7, 28.4, 13.9; IR (KBr): γ(CO) 1733, 1700 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 147 (92, M-COOCH), 131 (11), 111 (100), 91 (4), 89 (10), 83 (16), 69 (12), 59 (20)。元素分析C13ClOとしての計算値: C, 48.98; H, 5.90、実測値: C, 49.42; H, 5.88。
【0048】
(Z)−4−クロロ−4−(2−チエニル)−2−オキソ−3−ブテン酸エチル(3q)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.69 (d, 1H, J = 3.7 Hz), 7.53 (m, 2H), 7.10 (m, 1H), 4.35 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 1.38 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 179.5, 161.9, 143.0, 141.1, 131.5, 131.4, 128.7, 114.1, 62.7, 14.0; IR (液膜): γ(CO) 1729, 1687 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 244 (5, M), 209 (1), 171 (100), 143 (16), 108 (41), 69 (6), 58 (5)。元素分析C10ClOSとしての計算値: C, 49.08; H, 3.68、実測値: C, 49.64; H, 3.63。
【0049】
(Z)−4−クロロ−6−メトキシカルボニル−2−オキソ−3−ヘキセン酸エチル(3r)
淡黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.06 (s, 1H), 4.32 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 3.69 (s, 3H), 2.86 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 2.68 (t, 2H, J = 7.3 Hz), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 179.9, 171.7, 161.5, 152.9, 119.5, 62.7, 50.0, 36.8, 31.5, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1737, 1704 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 213 (2, M-Cl), 175 (100), 147 (95), 115 (38), 105 (74), 87 (22), 67 (19), 59 (69)。元素分析C1013ClOとしての計算値: C, 48.29; H, 5.23、実測値: C, 47.76; H, 5.24。
【0050】
(Z)−4−クロロ−5−メチル−2−オキソ−3,5−ヘキサジエン酸エチル(3s)
黄色液体。H NMR (CDCl) δ 7.13 (s, 1H), 6.05 (s, 1H), 5.56 (s, 1H), 4.34 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.08 (s, 3H), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 181.2, 162.0, 149.5, 139.9, 125.2, 117.6, 62.7, 20.3, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1731, 1689 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 202 (2, M), 187 (2), 174 (3), 129 (84), 101 (54), 65 (100)。元素分析C11ClOとしての計算値: C, 53.33; H, 5.43、実測値: C, 53.31; H, 5.43。
【0051】
(Z)−4−クロロ−2−オキソ−3−ペンテン酸エチル(3t)及び(Z)−4−クロロ−3−メチル−2−オキソ−3−ブテン酸エチル(3t’)
実施例1と同様にカラムクロマトグラフィーを行い、3tと3t’の混合物(57:43)として単離した(32%)。この混合物の元素分析CClOとしての計算値: C, 47.59; H, 5.10、実測値: C, 47.49; H, 5.16。
ついで、同混合物を分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲルプレート;ヘキサン−エーテル9:1で溶出)に付し、主生成物3t、及び、3tとはアセチレン結合への塩素原子とエトキサリル基の付加の方向が逆の異性体3t’を単離した。
3t:H NMR (CDCl) δ 7.00 (q, 1H, J = 1.0 Hz), 4.33 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.36 (d, 3H, J = 1.0 Hz), 1.36 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.0, 161.8, 151.5, 119.3, 62.6, 29.1, 13.9; IR (液膜): γ(CO) 1731, 1702 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 176 (0.1, M), 141 (7), 103 (100), 75 (14), 67 (6).
3t’: H NMR (CDCl) δ 7.18 (q, 1H, J = 0.8 Hz), 4.33 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 2.65 (d, 3H, J = 0.8 Hz), 1.37 (t, 3H, J = 7.1 Hz); 13C NMR (CDCl) δ 180.0, 161.2, 159.4, 121.2, 62.8, 25.0, 14.0; IR (液膜): γ(CO) 1731, 1702 cm−1; GCMS (相対強度) m/z 176 (0.3, M), 141 (9), 103 (100), 75 (14), 67 (7)。
【0052】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、医薬品や農薬の製造中間体として、また、ファインケミカルズ製造原料として有用な、新規な4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体を、容易に、効率的に、且つ安全に製造することができ、その単離精製も容易である。従って、本発明は工業的に多大の効果をもたらす。

Claims (5)

  1. 遷移金属錯体触媒の存在下において、一般式[1]
    C≡CH [1]
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アルキニル基、同アリール基、同アラルキル基、同複素環基又は同シリル基を示す。)で表されるアセチレン化合物と、一般式[2]
    XCOCOOR [2]
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アリール基又は同アラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)で表される化合物とを反応させることを特徴とする、一般式[3]
    XC=CHCOCOOR [3]
    (式中、R,R及びXは前記と同じ。)で表される4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体の製造方法。
  2. 一般式[2]及び[3]において、Xが塩素原子である請求項1に記載の製造方法。
  3. 遷移金属錯体触媒がロジウム錯体である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 一般式[3]
    XC=CHCOCOOR [3]
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アルケニル基、同シクロアルケニル基、同アルキニル基、同アラルキル基、同複素環基又は同シリル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、同シクロアルキル基、同アリール基又は同アラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
    で表される4−ハロ−2−オキソ−3−ブテン酸エステル誘導体。
  5. 一般式[3]において、Xが塩素原子である請求項4に記載の3−ブテン酸エステル誘導体。
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