JPH0619612Y2 - 作業機の着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ゲレンデ整備車、圧雪車等の車両本体に着脱
される作業機の着脱装置に関するものである。

（従来の技術） 前記作業機の着脱装置の従来例は、車両本体の後部に上
下用シリンダ（油圧シリンダ）で上下揺動される複数の
支持アームを突設して、各支持アームの各先端部を後部
作業機の前部に複数の連結ピン等で着脱可能に連結し、
上下用シリンダで各支持アームの各先端部を地上の後部
作業機の前部に対接せしめ、各支持アームの各先端部と
後部作業機の前部間を複数の連結ピンで連結する構造に
なっている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の前記作業機の着脱装置は、複数の支持アームの各
先端部を作業機の前部に対応させた配置とし複数の連結
ピン等によって着脱される構造になっているため、着脱
操作に多くの手数、時間を要し、特にゲレンデ整備車、
圧雪車等のように足場の悪い場所で着脱する場合は、そ
の着脱に著しく困難を伴うなどの問題点がある。

（問題点の解決手段） 本考案は、前記のような問題点に対処するために開発さ
れた作業機の着脱装置であって、車両本体の端部に上下
用シリンダで上下揺動される支持アームを突設し、該支
持アームの先端部に傾動用シリンダで傾動される着脱カ
プラーを装着して、該着脱カプラーに固定の係合杆と操
作レバーに連結されて進退するロツクピンとを配設する
とともに、前記車両本体に着脱される作業機の前部に、
前記係合杆に係合するフツクと、前記ロツクピンに着脱
自在に係合するロツクピン穴とを設けた構成とし、上下
用シリンダによる支持アームの上下揺動と傾動用シリン
ダによる着脱カプラーの傾動によって、着脱カプラーの
作業機側フツクへの着脱を可能にするとともに、着脱カ
プラーに配設した操作レバーに連結されて進退するロツ
クピンの作業機のロツクピン穴への嵌脱によって、ロツ
ク、解除を可能にし、作業機の着脱性能とともに作業性
能を向上させている。

（作用） 作業機の前部に車両本体を配車し、上下用シリンダで支
持アームを上方へ揺動するとともに、傾動用シリンダで
着脱カプラーを作業機前部側のフツクに向けて傾動させ
ると、同着脱カプラーがフツクに係合され、支持アーム
の前記上方揺動によって作業機側のロツクピン穴が着脱
カプラー側のロツクピンに対接した配置となり、操作レ
バーでロツクピンをロツクピン穴に嵌装して着脱カプラ
ーに作業機が一体にロツクされて装着され、上下用シリ
ンダによる支持アームの上下揺動操作と傾動用シリンダ
による着脱カプラーの傾動操作によって、車両本体に対
する作業機が上下動とともに傾動操作が自在となり優れ
た作業性能が得られる。

作業機を下降して操作レバーでロツクピンをロツクピン
穴から離脱してロツクを解除するとともに、上下用シリ
ンダと傾動用シリンダで支持アーム、着脱カプラーを下
降、傾動することにより、作業機が容易に離脱される。

（実施例） 第１図ないし第５図に本考案の一実施例を示し、第１図
ないし第３図において(A)は車両本体、(B)は作業機（後
部作業機）であって、車両本体(A)の後部に上下用シリ
ンダ(1)で上下揺動される支持アーム(3)を突設し、支持
アーム(3)の先端部に傾動用シリンダ(4)で傾動される着
脱カプラー(5)を装着して、着脱カプラー(5)に操作レバ
ー(6)に連結されて進退するロツクピン(9)を配設すると
ともに、作業機(B)の前部にフツク(10)およびロツクピ
ン穴(11)を着脱カプラー(5)とロツクピン(9)に対応させ
て対設した作業機の着脱装置になっている。

前記支持アーム(3)について詳述すると、車両本体(A)の
後部側に枢着(2a)によって装着されたブラケツト(2)を
介し突設され、車両本体(A)とブラケツト(2)間に枢着(1
a)(1b)して連結された上下用シリンダ(1)（油圧シリン
ダ）の伸縮によって枢着(2a)部を中心として上下揺動操
作される。

前記着脱カプラー(5)は、支持アーム(3)の先端部に枢着
(3a)されて前後に傾動され、前記傾動用シリンダ(4)
（油圧シリンダ）は、車両本体(A)と着脱カプラー(5)上
部のブラケツト(4b)に枢着(2a)(4a)され連結されて、傾
動用シリンダ(4)の伸縮によって着脱カプラー(5)は枢着
(3a)部を中心にして前後側に傾動操作され、該着脱カプ
ラー(5)は、第２図に示すように後部作業機(B)の前部に
設けられたフツク(10)に係合する係合杆(5a)を有し、上
下される操作レバー(6)と、操作レバー(6)の下端に枢着
(7a)して連設されたリンク(7)と、リンク(7)に枢着して
連設された１対の連動リンク(8)(8)と、連動リンク(8)
(8)の先端部に枢着して連設された１対のロツクピン(9)
(9)とからなるロツク機構が配設され、該ロツクピン(9)
(9)は縦枠(5b)(5b)に進退可能に装着されている。

後部作業機(B)の前部には、フツク(10)が上部に配設さ
れロツクピン穴(11)(11)が下部に配設されている。

本考案の実施例は、前記のような構成になっており作用
について詳述すると、第４図に示すように地上に配置さ
れている後部作業機(B)の前側に車両本体(A)を配車し
て、上下用シリンダ(1)の短縮によって支持アーム(3)を
上昇するとともに、傾動用シリンダ(4)を少し伸長して
着脱カプラー(5)を後側つまり後部作業機(B)の前側へ傾
動させると、着脱カプラー(5)の上部に横架されている
係合杆(5a)が後部作業機(B)のフツク(10)内に容易に嵌
装、係止される。

上下用シリンダ(1)をさらに短縮して傾動用シリンダ(4)
を少し短縮すると、着脱カプラー(5)の上昇および車両
本体(A)側への傾動によって、同着脱カプラー(5)で後部
作業機(B)が少し持ち上げられるとともに、着脱カプラ
ー(5)に配設されたロツクピン(9)(9)に後部作業機(B)側
のロツクピン穴(11)(11)が一致した配置となり、操作レ
バー(6)を下降すると、リンク機構(7)(8)(8)を介し両ロ
ツクピン(9)がロツクピン穴(11)(11)内に嵌装されて、
着脱カプラー(5)に後部作業機(B)が容易、迅速に一体的
に装着、固定される。足場が悪く地上の後部作業機(B)
の前部に対し、車両本体(A)の後部に多少の上下差、前
後差があっても、上下用シリンダ(1)と傾動用シリンダ
(4)による着脱カプラー(5)の上昇および傾動によって、
係合杆(5a)がフツク(10)に容易に係止され、かつロツク
ピン(9)(9)に対してロツクピン穴(11)(11)が自動的に合
致した配置となり、後部作業機(B)が極めて容易、迅速
に装着される（第５図参照）。

また、逆操作によって後部作業機(B)の離脱が容易、迅
速に遂行される。

着脱カプラー(5)に後部作業機(B)が一体的に装着される
とともに、上下用シリンダ(1)と傾動用シリンダ(4)によ
って着脱カプラー(5)を介し後部作業機(B)が上下動とと
もに傾動調節が自在となり、足場の悪い条件下でも後部
作業機(B)の作業性能が著しく高められ作業能率が大幅
に向上されている。

前記実施例では、車両本体の後方に装着される後部作業
機について説明したが、車両本体の前部に装着される前
部作業機にも適用可能である。

（考案の効果） このように本考案によるときは車両本体の端部に、上下
用シリンダで上下揺動される支持アームを突設し、該支
持アームの先端部に傾動用シリンダで傾動される着脱カ
プラーを装着し、該着脱カプラーに設けた係合杆を作業
機に設けたフツクに係合させたものであるから着脱カプ
ラーは上下用シリンダによつて昇降し、傾斜用シリンダ
によつて傾動するため着脱カプラーは作業機の前側に傾
斜させて近づけることができるため車両本体側と作業機
側とに多少の上下差及び前後差があつた場合でも着脱カ
プラーとフツクとの係合が円滑に行なわれ、而も着脱カ
プラーに配設されるロツクピンは操作レバーに連動して
進退させたからロツクピンの操作が容易となる等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の側面図、第２図
は着脱カプラーの後視図、第３図は第１図の車両本体後
部と作業機の拡大側面図、第４図は作業機の装着の作動
状態を示す側視図、第５図は作業機の装着配置を示す側
視図である。 Ａ：車両本体、Ｂ：作業機 １：上下用シリンダ、３：支持アーム ４：傾動用シリンダ、５：着脱カプラー ６：操作レバー、９：ロツクピン 11：ロツクピン穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両本体の端部に、上下用シリンダで上下
   揺動される支持アームを突設し、該支持アームの先端部
   に傾動用シリンダで傾動される着脱カプラーを装着し
   て、該着脱カプラーに固定の係合杆と操作レバーに連結
   されて進退するロツクピンとを配設するとともに、前記
   車両本体に着脱される作業機の前部に、前記係合杆に係
   合するフツクと前記ロツクピンに着脱自在に係合するロ
   ツクピン穴とを設けたことを特徴とする作業機の着脱装
   置。