JPH0619030B2 - ケーブル用難燃性シース材 - Google Patents

ケーブル用難燃性シース材

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JPH0619030B2
JPH0619030B2 JP62159128A JP15912887A JPH0619030B2 JP H0619030 B2 JPH0619030 B2 JP H0619030B2 JP 62159128 A JP62159128 A JP 62159128A JP 15912887 A JP15912887 A JP 15912887A JP H0619030 B2 JPH0619030 B2 JP H0619030B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、被覆材として用いられる熱可塑性樹脂組成物
に係り、特に火災等による燃焼時にも所定時間保形性を
保つことのできるケーブル用難燃性シース材に関する。
【従来の技術】
近年、優れた合成樹脂が安価に作られるようになり、今
まで金属で外装をしていたものが合成樹脂を用いたもの
が多くなってきている。このような合成樹脂は、高熱を
加えると原形をとどめず溶解しだすという問題を有して
いる。このような合成樹脂が、絶縁電線に用いられてい
る。このような絶縁材の使用目的は、導体などから電気
的に絶縁するだけでなく、構造材としての目的を兼ねて
いる場合が多い。したがって、絶縁材料としては、絶縁
抵抗・絶縁耐力・誘電率・誘電体力率などの電気的特性
のほか、材料力学的な強さや耐熱性、加工のし易さ、価
格などが選択の重要な基準となっている。このような電
線の絶縁に使用される合成樹脂は、コストが低く、施工
時の端末処理作業がやり易いところから、主としてポリ
塩化ビニル電線が用いられている。このポリ塩化ビニル
は、軟質ポリ塩化ビニルが、機械的にもかなり強く、耐
薬品性・電気特性が良く、着色も自由で機械加工も良い
ところから用いられている。 このような従来より用いられているポリ塩化ビニル絶縁
電線は、屋内外の送電に用いられ、建造物内では、全体
に張り巡らされている。このため一旦建造物内で火災が
発生すると、このポリ塩化ビニル絶縁電線を絶縁保護す
る絶縁体や、電線の外側を被覆しているシース等が、燃
焼する。特にポリ塩化ビニル絶縁電線の絶縁体は、電気
特性上の要求から燃え易い材料(易燃性材料)が用いら
れているため、電線の外側の被覆材であるシースが、周
囲の燃焼熱によって破壊されるようなことがあると、ポ
リ塩化ビニル絶縁電線の内部の易燃性絶縁体が溶出しだ
し、この溶出した絶縁体が、火の玉のような状態で周囲
に飛散する。このため、このポリ塩化ビニル絶縁電線の
絶縁体の火災時における溶出飛散が周囲に火勢を拡げ、
災害を大きくする原因の1つとなっている。したがっ
て、絶縁層に易燃性の樹脂を用い塩化ビニル樹脂でシー
スされた電線の難燃性は、火災等の際にシース層が燃え
て焼損してゆき内部の易燃性樹脂が溶出してくるような
ものは適当ではなく、むしろシース層に炎が当った際
に、燃焼残渣が多く残ったり、あるいは、燃焼残渣が膨
張して断熱層を形成し内部の易燃性樹脂の温度上昇を抑
制し内部の易燃性樹脂の溶融燃焼を防止することのでき
る材質であることが最も適当なものといえる。 そこで、近年、例えば、特開昭55−73744号公報
に示す如き難燃性樹脂組成物が考案されている。すなわ
ち、第1に平均重合度の大きい塩化ビニルを用いる。一
般に高分子化合物は、その基本となる分子が数多く結合
して巨大分子を作っているのであって、不飽和化合物で
ある単量体が基本分子となって結合する重合では、単量
体の不飽和帯が加圧、加熱あるいは光、酸、アルカリな
どの適当な触媒の下で開いて結鎖反応を起こし、鎖状の
巨大分子を形成することとなる。このように重合反応に
よって結合する単量体の結合数によって重合度を示して
いる。この重合度の高い(1800以上)塩化ビニル樹
脂を用いる点が第1の要件とされている。これは、流動
開始温度と分解開始温度の間の流動温度域が狭いため、
それだけ燃焼時の燃え殻が形状を保持し易いからである
とされている。第2に、三酸化アンチモン、金属水和物
及び炭酸カルシュウムを含有させる。これは、三酸化ア
ンチモンによる結晶水の放出、不活性ガスの放出によっ
て酸素遮断の効果、金属水和物の吸熱効果及び水蒸気等
不燃ガスの放出による酸素遮断効果、さらに炭酸カルシ
ウムの併用による塩化水素との反応による塩化カルシウ
ムとしての強固な殻の形成効果があるからであるとされ
ている。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、このような従来の難燃性樹脂組成物にあ
っては、シースに平均重合度の高い塩化ビニル樹脂を用
いるため、高温加工をしなければならず、従来から多く
用いられている平均重合度のあまり高くない塩化ビニル
樹脂を用いる場合よりも加工性が悪くなるという問題点
を有している。また、この塩化ビニル樹脂(通常な、塩
化ビニルの単量体よりえられる重合体であるポリ塩化ビ
ニル樹脂)の分子量の高いものは機械的に丈夫で軟化点
が高く、難溶性で形造用に適しているが、重合体そのま
までは強靱性、可焼性、可塑性に乏しいため、近年、電
線の使用条件からポリ塩化ビニル重合体をそのまま使用
するのではなく、この重合体の特性の欠点を補うべく酢
酸ビニル等との共重合体として用いられることがある。
このように従来の難燃性樹脂組成物の如く、ポリ塩化ビ
ニル樹脂に炭酸カルシウムを添加すると、炭酸カルシウ
ムは塩化水素ガスとの反応によって原形を保持するよう
な殻を形成するもので効果はあるが、前述した如く、シ
ース材としては、一般に多く用いられる塩化ビニル重合
体よりも、酢酸ビニル等との共重合体の性質の要求され
る電線シース等に用いられる共重合体の場合は、塩化水
素ガス発生量が塩化ビニル重合体に比して少なく、充分
な効果を得ることができないという問題点を有してい
る。 さらに、従来の難燃性樹脂組成物にあっては、三酸化ア
ンチモン、金属水和物、炭酸カルシウムの添加では、高
熱が加わり、シースによって殻が形成され、該殻の破壊
に至るまでの時間が、短く、充分満足できる強固な殻が
形成されているものとはできないという問題点を有して
いる。 本発明は、火災等による燃焼時に当該被覆材たる材料自
体が優れた難燃性を有し、かつ高温加熱状態で燃焼した
被覆材の燃え殻が被覆した状態のままの形状を保持する
か、または、燃焼(高温加熱)により被覆材が膨脹し被
覆材そのものが硬い殻を形成し、被覆材によって被覆さ
れた内部の材料が高温加熱されたため溶け出したり、燃
焼したりするのを防止することのできるケーブル用難燃
性シース材を提供することを目的としている。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、可塑剤、安定剤を配合してなる塩化ビニル系
樹脂重合体100重量部に、難燃剤として三酸化アンチ
モン3〜50重量部又は、三酸化アンチモンとホウ酸亜
鉛の混合物5〜50重量部、金属水和物5〜80重量部
の範囲内で、5〜100重量部配合すると共に、マイカ
を5〜80重量部配合してなるものである。 塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性合成樹脂は、周知の如
く、直線上の鎖状高分子よりなっており、これらの鎖状
高分子が雑然と絡み合って固体を形成しているものであ
る。このビニル系樹脂には、単量体の種類によってポリ
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルカルバゾ
ール樹脂、塩化ビニリデン樹脂等種々のものである。ポ
リ塩化ビニル樹脂は、アセチレン(CH≡CH)あるい
は塩化エチレン(ClCH−CHCl)に塩酸ある
いはか性カリを加えて作った塩化ビニル(CH=CH
Cl)の単位体より得られる重合体ある。また、酢酸ビ
ニル樹脂は、酢酸およびアセチレンより得られる酢酸ビ
ニル(CH=CHCOOCH)の重合体であるが、
このままでは軟化点が低く常温で変形するため通常は塩
化ビニルとの共重合体として用いられる。また、ポリビ
ニルカルバゾール樹脂はアセチレンとカルバゾールある
いは塩化ビニルとカリウムカルバゾールより得られるビ
ニルカルバゾールの重合体である。また、このビニル系
樹脂として塩化ビニル又は塩化ビニリデンを主体とする
共重合体でもよい。 また、難燃剤は、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、金属
水和物である。このいずれかを用いるかあるいは、2種
以上を混合して使用してもよい。この金属水和物には、
例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水
酸化ジルコニウムなどがある。三酸化アンチモンは、燃
焼時に結晶水を放出すると共に、不活性ガスを放出し、
これら結晶水、不活性ガスの放出によって酸素を遮断す
る効果があり、燃焼を抑制する作用を有している。ま
た、金属水和物は、火災等の際、吸熱効果、水蒸気等の
不燃性ガスの放出による酸素遮断効果がある。これら難
燃剤は、単独でも効果あるが、三酸化アンチモン、ホウ
酸亜鉛、金属水和物を併用した場合が、難燃性や強固な
殻の形成に有意である。 また、マイカは、メタけい酸イオン(SiO−−
イオン化している酸素が他のけい素原子と共有原子価に
よって結合し、二次元的な網を作って結晶化したもので
ある。このマイカには、硬質マイカ(白雲母)〔KAl
(AlSi10)(OH)〕と、軟質マイカ
(金雲母)〔K(MgF)(AlSi10)(O
H)〕があるが、ここでマイカと称しているものは、
天然産と同一組成の材料をるつぼに入れて加熱溶融し、
これを徐々に冷却して結晶化したものや、天然雲母のO
H基をふっ素で置換したもの等、その結晶構造がケイ素
を基本骨格とした層状結合体をカリウムが連接したもの
すべてを含んだ概念である。このマイカは、それ自体の
融点が少なくとも1000℃以上有り、また熱膨張係数
も極度に低く、灼熱減量も900℃×3hrで数%と低
い。
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。 本発明は、導体の素線の間の隙間及び、導体と導体を被
覆する絶縁体(シース)との間の隙間に混和物を充填し
て構成される絶縁電線のシース材として用いるものであ
る。 このシースは、熱可塑性合成樹脂に、難燃剤及びマイカ
を混入して構成されている。この熱可塑性合成樹脂は、
ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、あるいは、
塩化ビニル又は塩化ビニリデンを主体とする共重合体を
用いる。また、難燃剤は、三酸化アンチモン、ホウ酸亜
鉛、金属水和物の内2種類以上を併用したものである。
さらにマイカは、鱗片状のマイカ粉を用いている。 これら難燃剤及びマイカの熱可塑性樹脂に対する配合割
合は次の如くである。すなわち、難燃剤は、三酸化アン
チモン3〜50重量部又は、三酸化アンチモンとホウ酸
亜鉛のブレンドの系で3〜50重量部、金属水和物5〜
80の重量部の範囲内で、熱可塑性樹脂100重量部当
り難燃剤5〜100重量部である。また、マイカの配合
量は、熱可塑性樹脂100重量部当り5〜80重量部、
好ましくは10〜50重量部である。このマイカの配合
量が5重量部以下では、燃焼した際、殻の形成が充分で
なく、燃焼抑制の効果を充分に得ることができない。ま
た、マイカの配合量が、80重量部以下では、熱可塑性
樹脂の機械的・物理的特性が損なわれる。 このように組成される熱可塑性合成樹脂をシースに用い
た絶縁電線にあっては、燃焼時にシースの形状を保持
し、特にマイカがシース燃焼後も鱗片状を保持すること
から、他の配合剤による燃焼における変形(燃焼残渣の
変形も含む)を抑制する役割を果たすことになる。 次に本発明の具体的実施例について比較例と対比して説
明する。なお、各実施例、比較例で用いたケーブルは、
JISC3606に規定された6600Vトリプレック
ス形架橋ポリエチレンに絶縁ビニルシースケーブルであ
る。 実施例1 実施例1のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成及
び、比較例1のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成
は、第1表に示す如くである。 すなわち、実施例1のシース層に用いりポリ塩化ビニル
の組成は、熱可塑性合成樹脂に平均重合度1100の塩
化ビニル樹脂を用い、この塩化ビニル樹脂100重量部
に対し難燃剤として三酸化アンチモンと金属水和物を用
い、三酸化アンチモン20重量部、金属水和物として水
酸化マグネシウム10重量部、水酸化アルミニウム10
重量部を配合し、マイカ15重量部配合したものであ
る。これに対し比較例1のシース層に用いるポリ塩化ビ
ニルの組成は、第1表に示す如く、熱可塑性合成樹脂に
平均重合度1100の塩化ビニル樹脂を用い、この塩化
ビニル樹脂100重量部に対し難燃剤として水酸化アン
チモン20重量部、水酸化マグネシウム10重量部、水
酸化アルミニウム10重量部、炭酸カルシウム15重量
部を配合したものである。なお、DINPはジイソデシ
ルフタレートで可塑剤として、三塩基性硫酸鉛は安定剤
として用いた。 この実施例1と比較例1とのIEEEstd.383垂
直トレイ燃焼試験により20分燃焼を行った場合の結果
が第1表に示されている。実施例1の方が、比較例1に
比して、シース損傷距離が、比較例1が135cmに対
し、実施例1が90cmと短く、また、絶縁体損傷距離
も、実施例1が55cmに対し、比較例1は、70cmと実
施例1の方が短い。さらにガスバーナで加熱を停止した
後の残炎時間(自力で炎を出している時間)が、実施例
1が25分、比較例1が47分と実施例1が比較例1の
約半分の時間である。 この比較試験からしても明白に実施例1の方が優れてい
る。これは実施例がマイカを配合していることによるも
のと考えられる。 なお、合否については、シース損傷距離が150cm以下
の場合に合格とする基準を設けて決定してある。以下、
各実施例、比較例についても同じである。 実施例2 実施例2のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成及
び、比較例2のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成
は、第2表に示す如くである。 すなわち、実施例2のシース層に用いるポリ塩化ビニル
の組成は、熱可塑性合成樹脂に平均重合度1100の塩
化ビニル樹脂を用い、この塩化ビニル樹脂100重量部
に対し難燃剤として三酸化アンチモンとホウ酸亜鉛と金
属水和物を用い、三酸化アンチモン15重量部、ホウ酸
亜鉛5重量部、水酸化マグネシウム20重量部を配合
し、マイカ20重量部配合したものである。これに対し
比較例2のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成は、
熱可塑性合成樹脂に平均重合度1100の塩化ビニル樹
脂を用い、この塩化ビニル樹脂100重量部に対し、難
燃剤として水酸化アンチモンとホウ酸亜鉛と水酸化マグ
ネシウムと炭酸カルシウムを用い、三酸化アンチモン1
5重量部、ホウ酸亜鉛5重量部、水酸化マグネシウム2
0重量部、炭酸カルシウム20重量部を配合したもので
ある。なお、DINPは可塑剤として、三塩基性硫酸鉛
は安定剤として用いた。 この実施例2と比較例2とのIEEEstd.383垂
直トレイ燃焼試験により20分燃焼を行った場合の結果
が第2表に示されている。シース損傷距離は、比較例2
が123cmに対し、実施例2が78cmと短く、また、絶
縁体損傷距離も、実施例2が43cmに対し、比較例2
は、62cmと実施例2の方が短い。さらにガスバーナで
加熱を停止した後の残炎時間(自力で炎を出している時
間)が、実施例2が12分、比較例2が41分と実施例
2が比較例2の約1/4時間である。 このことから実施例2の方が火災等の際、電線のシース
の破壊による燃焼の助長を抑制することができることが
明白である。 実施例3 実施例3のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成及
び、比較例3のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成
は、第3表に示す如くである。 すなわち、実施例3のシース層に用いるポリ塩化ビニル
の組成は、熱可塑性合成樹脂に平均重合度1100の塩
化ビニル樹脂を用い、この塩化ビニル樹脂100重量部
に対し難燃剤として三酸化アンチモンとホウ酸亜鉛と金
属水和物を用い、三酸化アンチモン15重量部、ホウ酸
亜鉛10重量部、金属水和物として水酸化マグネシウム
20重量部水酸化アルミニウム10重量部を配合し、さ
らにマイカを20重量部配合したものである。これに対
し比較例3のシース層に用いるポリ塩化ビニルの組成
は、熱可塑性合成樹脂に平均重合度1300の塩化ビニ
ル樹脂を用い、この塩化ビニル樹脂100重量部に対
し、難燃剤として三酸化アンチモンとホウ酸亜鉛と金属
水和物を用い、三酸化アンチモン15重量部、ホウ酸亜
鉛10重量部、金属水和物として水酸化マグネシウム2
0重量部、水酸化アルミニウム10重量部を配合し、さ
らに炭酸カルシウム20重量部配合したものである。な
お、DINPは可塑剤として、三塩基性硫酸鉛は安定剤
として用いた。 この実施例3と比較例3とのIEEEstd.383垂
直トレイ燃焼試験により20分燃焼を行った場合の結果
が第3表に示されている。シース損傷距離は、比較例3
が87cmに対し、実施例3 40cmと短く、また、絶縁
体損傷距離も、実施例3が21cmに対し、比較例3は、
54cmと実施例3の方が短い。さらにガスバーナで加熱
を停止した後の残炎時間(自力で炎を出している時間)
が、実施例3が残炎が全く無しであるのに対し、比較例
3が8分と実施例3が比較例3と比較の対照にならない
程優れている。 このことから実施例3の方が比較例3よりも火災等の
際、電線のシースの破壊による燃焼の助長を抑制するこ
とができることが明白である。 なお、表1,2,3における殻の残り方は、 A:丸く縮んだ硬い殻ができた B:丸く縮んだ殻が残った C:亀裂の多い変形した殻が残った の状態をそれぞれ示している。また、各実施例、各比較
例で用いた三酸化アンチモンは住友金属(株)製のも
の、ホウ酸亜鉛はボラティック(株)製のもの、水酸化
マグネシウムは協和化学(株)製のもの、水酸化アルミ
ニウムは昭和軽金属(株)製のもの、炭酸カルシウム及
びマイカは、白石カルシウム(株)製のものをそれぞれ
使用した。 ここに示した実試例は、絶縁電線のシースに用いたもの
を示したが、その他、シールボックや、おもちゃ等、内
装品を外部より被覆する被覆材として用いる場合には、
すべて適用することができる。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本発明を被覆材
として用いた場合、火災等が発生し、周囲が猛炎に包ま
れ、燃焼が生じた場合でも被覆材が火災によって強固な
殻を形成し、内部の易燃性物質を覆い包み込み外部に易
燃性物質が溶出することを防ぎ、内部の易燃性物質によ
る燃焼の助長を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 7/28 7244−5G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可塑剤、安定剤を配合してなる塩化ビニル
    系樹脂重合体100重量部に、難燃剤として三酸化アン
    チモン3〜50重量部又は、三酸化アンチモンとホウ酸
    亜鉛の混合物5〜50重量部、金属水和物5〜80重量
    部の範囲内で、5〜100重量部配合すると共に、マイ
    カを5〜80重量部配合したことを特徴とするケーブル
    用難燃性シース材。
JP62159128A 1987-06-26 1987-06-26 ケーブル用難燃性シース材 Expired - Lifetime JPH0619030B2 (ja)

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