JP2562474Y2 - 耐火難燃性に優れる電線ケーブル - Google Patents

耐火難燃性に優れる電線ケーブル

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JP2562474Y2 JP1990078501U JP7850190U JP2562474Y2 JP 2562474 Y2 JP2562474 Y2 JP 2562474Y2 JP 1990078501 U JP1990078501 U JP 1990078501U JP 7850190 U JP7850190 U JP 7850190U JP 2562474 Y2 JP2562474 Y2 JP 2562474Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本考案は、火災等によって高熱や火炎に晒された場合
でも長時間使用に耐え得る合成樹脂製の耐火難燃ケーブ
ルに関する。
【従来の技術】
周知のように、屋内配線にはポリ塩化ビニル絶縁電線
が多く用いられているが、一旦建造物内で火災が発生す
ると、このポリ塩化ビニル絶縁電線を絶縁保護する絶縁
体や、電線の外側を被覆しているシース等が燃料材料と
なる。特に、ポリ塩化ビニル絶縁電線の絶縁体は、電気
特性上の要求からどうしても非常に燃え易い材料(易燃
性材料)が用いられているため、電線の外側の被覆材で
あるシースが周囲の燃焼熱によって破壊されるようなこ
とがあると、ポリ塩化ビニル絶縁電線の内部の易燃性絶
縁体が溶出し出す。すると、溶出した絶縁体が炭化して
導電性を具えてきて導体間を短絡したりすることがあ
る。また、この溶出した絶縁体は、火の玉のような状態
で周囲に飛散する。このポリ塩化ビニル絶縁電線の絶縁
体の火災時における溶出飛散は、周囲に火勢を拡げ、災
害を大きくする原因の1つとなっている。 このため、従来のポリ塩化ビニル絶縁電線は、耐火性
を持たせるため第2図に示す如き構成を有している。す
なわち、ポリ塩化ビニル絶縁電線100は、導体110の外周
に耐火層120が形成されており、この耐火層120の外周に
は、ポリエチレン絶縁層130が被覆されている。さら
に、このポリエチレン絶縁層130の外周には、不織布等
の押さえ巻テープ140を介して耐火シース150が被覆され
ている。 耐火層120は、マイカあるいはアルミナ等によって構
成されている。また、耐火シース150は、水酸化アルミ
ニウムや炭酸カルシウム等の充填剤を混入させた体塩酸
塩化ビニル組成物か、ポリエチレン等をポリマー分とし
て水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の充填剤
を多量に混入したノンハロゲン型難燃組成物が用いられ
ている。このように耐火シース150に低塩酸型やノンハ
ロゲン型が使用されるのは、火災時に塩化ビニル組成物
が燃焼して発生する塩酸ガスの影響によってアーク放電
が発生し、このアーク放電によって燃焼時の絶縁性能、
すなわち耐火性能が低下してしまうことのないようにす
るためである。
【考案が解決しようとする課題】
ところで、耐火性というのはシースが燃焼中に置かれ
た状態で絶縁性能をある一定時間(想定30分以上)保持
できる性能のことで、耐火ケーブルのシース材として
は、燃焼中に置かれた際に、燃焼するまでにある程度の
時間を要し、シース材が一旦燃焼し出すと燃え殻が割れ
て落下する性質を有しているものがよい。それは、シー
ス材であるPVC組成物が燃焼すると塩化水素ガスが発生
し、この塩化水素ガスが絶縁性能に対してリークする状
況を作り出したり、PVC組成物の燃焼によって生じる燃
え殻のカーボン化(炭化)したものが導体間のスパーク
状態を作り出すことになるからである。この耐火性を目
的として被覆されるシースが耐火シースである。 また、高難燃性というのは、シースが燃焼中に置かれ
た状態で、燃え出しても燃えたシースが炭化して頑固な
殻を作り、割れて導体周囲から落下しないで残ることに
よってある一定時間(想定30分以上)絶縁性能を保持す
る性能のことである。このことから高難燃ケーブルのシ
ース材としては、燃焼中に置かれた際に、燃焼し難くい
性質を有しており、燃焼しても炭化して頑固な殻を作る
ものがよい。この燃えた際に炭化して頑固な殻を作って
絶縁性能を保持する高難燃性を目的として被覆されるシ
ースが高難燃シースである。 このように耐火シースと高難燃シースとでは、ある一
定時間(想定30分以上)絶縁性能を保持するという点に
おいて一致するが、作用が全く異なっている。したがっ
て、高難燃シースの場合には、炭化した頑固な殻を作
り、割れて落下しないため耐火性能は落ちる。 低塩酸型の耐火シースは、火災発生当初においては燃
え難いという特性を有することも必要であるが、燃焼に
よって炭化して燃え殻として導体周囲に残存すると導体
短絡を起こしたりすることがあるので、一旦シースが燃
え始めたら燃え殻としていつまでも導体の周囲に残らず
砕け落下した方が耐火特性がよい。すなわち、火災発生
当初においては、シースに引火し難い難燃性に優れ、引
火してシースが一旦燃え始めたら耐火性能が優先され、
シースの燃え殻がいつまでも導体の周囲に残っていない
で砕け落下するといった一見矛盾した特性を持つことが
理想的である。 しかしながら、従来の耐火難燃ケーブル100にあって
は、最外層シースが耐火シース150によって構成されて
いるだけであるため、難燃特性と耐火特性とを同時に満
足させることができない。すなわち、耐火シース150に
低塩酸塩化ビニル組成物に混入される充填剤である水酸
化マグネシウムや三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛を多量
に混入すると、耐火シース150の難燃特性は優れたもの
になるが、逆に、強固な燃え殻が残存し導線に付着する
ことになり耐火特性が劣化してしまう。反対に、耐火シ
ース150の水酸化マグネシウム等の充填剤を少なくする
と、耐火シース150の耐火特性は向上するが、難燃特性
が劣化してしまい、IEEE383の燃焼試験に適合すること
が難しいという問題点を有している。 また、ノンハロゲン型の耐火シースにあっては、水酸
化マグネシウム等の充填物を100pHr以上混入しないとIE
EE383の燃焼試験に適合することが難しい。しかし、IEE
E383の燃焼試験に適合するために水酸化マグネシウム等
の充填物を100pHr以上混入すると物理的強度が落ちた
り、炭酸マグネシウムの結晶白化物が焼成したり、酸や
アルカリの耐薬品性が落ちるといった問題点を有してい
る。 本考案は、上記のような問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、物理的強度が落ちた
り、炭酸マグネシウムの結晶白化物が生成したり、酸や
アルカリの耐薬品性が落ちることなく、IEEE383の燃焼
試験を満足することができ、燃焼時の絶縁特性を保つ耐
火特性と燃えにくい難燃特性の両方を満足させ、火災時
に生じる短絡等のケーブルの機能麻卑を防止することが
できる耐火難燃性に優れる電線ケーブルを提供しようと
いうものである。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の耐火難燃性に優
れる電線ケーブルは、電線ケーブルの最外層シースを2
層構造とし、内層をエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、
エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリエチレン
をポリマー分とし、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム等の難燃剤を50〜200重量部混合したノンハロゲ
ン難燃材料によって形成される耐火シースと、外層を塩
化ビニル系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤
を混入しさらに難燃剤として水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸
化ジルコニウムの1種又は2種以上混合して20〜100重
量部混入させた高難燃塩化ビニル組成物によって形成さ
れる高難燃シースとによって構成したものである。
【作用】
電線ケーブルの外層シースをノンハロゲン難燃材料に
よって形成される耐火シースと、高難燃塩化ビニル組成
物によって形成される高難燃シースとの2層構造によっ
て構成しているため、外層側の高難燃シースによって所
定の難縁特性を、内層側の耐火シースによって所定の耐
火特性を得ることができる。そして、物理的強度が落ち
たり、炭酸マグネシウムの結晶白化物が生成したり、酸
やアルカリの耐薬品性が落ちることなく、IEEE383の燃
焼試験を満足することができ、火災時に生じる短絡等の
ケーブルの機能麻卑を防止することができる。 そして、上記ノンハロゲン難燃材料は、エチレン酢酸
ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート共
重合体、ポリエチレンをポリマー分とし、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の難燃剤を50〜200重量
部混合したもので構成しているため、火炎に晒されて燃
焼しても、その燃え殻は導体に付着することなく砕け落
下するので、燃え殻によって生じる短絡等のケーブルの
機能麻卑を防止することができる。また、このノンハロ
ゲン難燃材料は、その外層側の高難燃シースが燃え尽き
てから火炎に晒されるので、高難燃シースが燃焼する時
に発生する塩酸ガスはこのノンハロゲン難燃材料によっ
て遮蔽される。このため、塩酸ガス雰囲気中でアーク放
電が生じるようなことはなくなる。 さらに、上記高難燃塩化ビニル組成物は、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤を混入
し、さらに難燃剤として水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化ジ
ルコニウムの1又は2以上混合して20〜100重量部混入
させたもので構成しているため、火災時にケーブルの燃
焼速度を遅め、火災時に生じる短絡等のケーブルの機能
麻卑を未然に防止することができる。
【実施例】
以下、本考案について説明する。 第1図には、本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケ
ーブルが示されている。 図において、1は耐火難燃性に優れる電線ケーブル、
2は導体である。3は導体2の外周に被覆される耐火層
であり、マイカあるいはアルミナ等によって構成されて
いる。4は耐火層3の上に押出し被覆されるポリエチレ
ン絶縁層、5はポリエチレン絶縁層4の上から電線ケー
ブル1を押さえ付けて巻き回す押さえ巻きテープであ
り、不織布等で形成されている。 6は耐火シースであり、ノンハロゲン難燃材料によっ
て形成されている。このノンハロゲン難燃材料は、エチ
レン酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体(EEA)、ポリエチレンをポリ
マー分とし、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム
等の難燃剤を50〜200重量部混合したものである。 7は高難燃シースであり、高難燃塩化ビニル組成物に
よって形成されている。この高難燃塩化ビニル組成物
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と
安定剤を混入し、さらに難燃剤として水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜
鉛、水酸化ジルコニウムの1又は2以上混合して20〜10
0重量部混入したものである。 すなわち、難燃剤として、三酸化アンチモン、ホウ酸
亜鉛、金属水和物であるが、このいずれかを用いるかあ
るいは、2種以上を混合して使用してもよい。金属水和
物には、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、水酸化ジルコニウムなどがある。三酸化アンチモ
ンは、燃焼時に結晶水を放出すると共に、不活性ガスを
放出し、これら結晶水、不活性ガスの放出によって酸素
を遮断する効果があり、燃焼を抑制する作用を有してい
る。また、金属水和物は、火災等の際、吸熱効果、水蒸
気等の不燃性ガスの放出による酸素遮断効果がある。こ
れら難燃剤は、単独でも効果あるが、三酸化アンチモ
ン、ホウ酸亜鉛、金属水和物を併用した場合が、難燃性
や強固な殻の形成に有意である。 このように耐火難燃性に優れる電線ケーブル1は、外
層シースをノンハロゲン難燃材料によって形成する耐火
シース6と、高難燃塩化ビニル組成物によって形成する
高難燃シース7との2層構造に構成してある。 次に、本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケーブル
の具体的実施例について従来例と比較して説明する。 実施例1 本実施例は、耐火シース6と高難燃シース7との2層
構造になっている。耐火シース6は、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体(EEA、具体的には、日本石油化学(株)製
のレクスロン)の100重量部に対して、水酸化マグネシ
ウムを100重量部配合してなるものである。 また、高難燃シース7は、塩化ビニル樹脂(具体的に
は、P−2000の塩化ビニル樹脂)100重量部に対して、
ポリエステル可塑剤(具体的には、アデカアーガス社製
のPN-1020)を45重量部、エポキシ化大豆油を5重量
部、Ba-Zn系安定剤を3重量部、水酸化マグネシウムを4
0重量部、水酸化アルミニウム(具体的には、昭和軽金
属(株)製のハイジライトH−42M)を10重量部、炭酸
カルシウム(具体的には、白石カルシウム(株)製のVi
got-10)を10重量部、水酸化マグネシウム(具体的に
は、協和化学(株)製のキスマ5)を40重量部、三酸化
アンチモンを10重量部、ホウ酸亜鉛を10重量部配合して
なるものである。 実施例2 本実施例は、耐火シース6と高難燃シース7との2層
構造になっている。耐火シース6は、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マグネシ
ウムを200重量部配合してなるものである。 また、高難燃シース7は、塩化ビニル樹脂(具体的に
は、P−2000の塩化ビニル樹脂)100重量部に対して、
ポリエステル可塑剤(具体的には、アデカ・アーガス株
式会社製のPN-1020)を40重量部、エポキシ化大豆油を
5重量部、Ba-Zn系安定剤を3重量部、炭酸カルシウム
(具体的には、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を
10重量部、水酸化マグネシウム(具体的には、協和化学
(株)製のキスマ5)を50重量部、三酸化アンチモンを
10重量部、ホウ酸亜鉛を10重量部配合してなるものであ
る。 従来例1 従来例1は、耐火シースを、塩化ビニル樹脂(具体的
には、P−1000の塩化ビニル樹脂)100重量部に対し
て、DOP50重量部、Pb系安定剤5重量部、水酸化アルミ
ニウム(具体的には、昭和軽金属(株)製のハイジライ
トH−42M)を30重量部、炭酸カルシウム(具体的に
は、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を70重量部配
合してなるものである。 従来例2 従来例2は、耐火シースを、EEA100重量部に対して、
水酸化マグネシウムを100重量部配合してなるものであ
る。 これらの各実施例、各従来例について燃焼時における
塩酸ガス発生量と酸素指数の比較結果、ならびに耐火試
験の良否、及びIEEE383の燃焼試験における合否のそれ
ぞれについての比較結果が第1表に示されている。 第1表中、燃焼時における塩酸ガス発生量の試験は、ケ
ーブル状の資料を800℃に加熱し、発生した塩素ガスを
銀と反応させ塩化銀として塩素ガスの量を測定するもの
で、試料1g当たりの発生量をmg単位で表したものであ
る。 第1表中、酸素指数の測定は、ケーブル状の試料を所
定温度で加熱したとき燃焼を開始できる酸素濃度を表し
たもので、ケーブル状の試料を所定温度で加熱したと
き、燃焼を開始する酸素濃度を測定し指数で表したもの
である。指数値が高いほど難燃性が高いことになる。 第1表中、耐火試験の良否は、電線管内での耐火試験
と露出状態での耐火試験について示してある。電線管内
での耐火試験の良否は、ケーブル状の試料を所定の管内
に閉じ込めて所定時間(30分間)燃焼させた後、絶縁体
が絶縁を保っているか否かを測定したものである。ま
た、露出状態での耐火試験の良否は、ケーブル状の試料
を露出した状態で所定時間(30分間)燃焼させた後、絶
縁体が絶縁を保っているか否かを測定したものである。
そして、この耐火試験の良否は、絶縁状態が保たれてい
るものを良、絶縁状態が保たれていないものを否として
表している。 第1表中、IEEE383の燃焼試験は、ケーブル状の試料
をガスバーナで加熱して所定時間燃焼させて、ガスバー
ナでの加熱を停止した後の残炎時間(自力で炎を出して
いる時間)で表す残炎消火時間が所定時間より短いか否
かを測定するものである。 なお、第1表中の燃焼時における塩酸ガス発生量、酸
素指数の比較結果、耐火試験、IEEE383の燃焼試験は、
各実施例、各従来例において同一の条件で試験をしてい
る。 このように、実施例1、2は、外層シースをノンハロ
ゲン難燃材料によって形成する耐火シースの上に、高難
燃塩化ビニル組成物によって形成する高難燃シースを被
覆して2層構造に構成されている。このため、ケーブル
の最外層の酸素指数が従来例の場合は、従来例1の29.
0、従来例2の26.0に対し、実施例の場合は、実施例1
が36.5、実施例2が36.0と高難燃性を示している。 また、耐火試験は、実施例1、実施例2、従来例1、
従来例2共に『良』となっているが、IEEE383の燃焼試
験では、従来例1、従来例2はケーブルの最外層が耐火
シースで高難燃性を有していないため、『不合格』とな
っている。これに対し、実施例1及び実施例2は、2層
構造の内層であるノンハロゲン難燃材料によって形成す
る耐火シースによって耐火性を、2層構造の外層である
高難燃塩化ビニル組成物によって形成する高難燃シース
によって高難燃性を持たせているため、『合格』となっ
ている。 このように実施例1、実施例2、従来例1、従来例2
に比して著しい改善が見られる。
【考案の効果】
本考案は、上述のとおり構成されているので、物理的
強度が落ちたり、炭酸マグネシウムの結晶白化物が生成
されたり、酸やアルカリの耐薬品性が落ちることなく、
耐火試験とIEEE383の燃焼試験とを同時に満足する性能
を得ることができ、火災等によって高熱や火災に晒され
た場合、火災時にケーブルの燃焼速度を遅め、燃え殻が
導体に残らず砕け落下するので、火災時に生じる短絡等
のケーブルの機能麻痺を防止することができ、その結
果、消防設備の稼動時間が延長され、火災の拡大を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケーブル
の実施例を示す断面図、第2図は従来の耐火電線ケーブ
ルの断面図である。 1……電線ケーブル 2……導体 3……耐火層 4……ポリエチレン絶縁層 5……押さえ巻テープ 6……耐火シース 7……高難燃シース
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−320708(JP,A) 特開 昭62−172607(JP,A) 特開 昭55−1020(JP,A) 特開 昭62−22308(JP,A) 特開 昭61−292812(JP,A) 特開 平3−254016(JP,A) 特開 昭57−71980(JP,A) 特開 昭60−77311(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線ケーブルの最外層シースを2層構造と
    し、内層をエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン
    −エチルアクリレート共重合体、ポリエチレンをポリマ
    ー分とし、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等
    の難燃剤を50〜200重量部混合したノンハロゲン難燃材
    料によって形成される耐火シースと、外層を塩化ビニル
    系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し
    さらに難燃剤として水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
    ニウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化ジルコ
    ニウムの1種又は2種以上混合して20〜100重量部混入
    させた高難燃塩化ビニル組成物によって形成される高難
    燃シースとによって構成してなる耐火難燃性に優れる電
    線ケーブル。
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