JP2562471Y2 - 耐火難燃性に優れる電線ケーブル - Google Patents

耐火難燃性に優れる電線ケーブル

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【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、火災等によって高熱や火災に晒された場合
でも長時間使用に耐え得る合成樹脂性耐火ケーブルに係
り、特に、物理的強度が落ちたり、炭酸マグネシウムの
結晶白化物が生成したり、酸やアルカリの耐薬品性が落
ちることなく、IEEE383の燃焼試験を満足することがで
き、燃焼時の絶縁特性を保つ耐火特性と燃え難い難燃特
性の両方を満足させて、火災時にケーブルの燃焼速度を
遅め、火災時に生じる短絡等のケーブルの機能マヒを防
止することのできる耐火難燃性に優れる電線ケーブルに
関する。
【従来の技術】
近年、優れた合成樹脂が安価に作られるようになり、
絶縁性能が良いところから合成樹脂を用いて被服する絶
縁電線、ケーブル等が多くなってきている。このような
電線、ケーブル等の絶縁に使用される合成樹脂は、コス
トが低く、施工時の端末処理作業がやり易いところか
ら、主として塩化ビニル樹脂が多く用いられている。こ
の塩化ビニル樹脂としては、機械的にもかなり強く難燃
性で、耐薬品性・電気特性が良く、着色も自由で機械加
工も良いところから軟質ポリ塩化ビニルが用いられてい
る。 このような従来より用いられているポリ塩化ビニル絶
縁電線は、屋内外の送電に用いられ、建造物内では、全
体に張り巡らされている。このため、一旦建造物内で火
災が発生すると、このポリ塩化ビニル絶縁電線を絶縁保
護する絶縁体や、電線の外側を被覆しているシース等
が、燃焼材料となる。特にポリ塩化ビニル絶縁電線の絶
縁体は、電気特性上の要求からどうしても非常に燃え易
い材料(易燃性材料)が用いられているため、電線の外
側の被覆材であるシースが、周囲の燃焼熱によって破壊
されるようなことがあると、ポリ塩化ビニル絶縁電線の
内部の易燃性絶縁体が溶出し出す。 このようにポリ塩化ビニル絶縁電線の内部の易燃性絶
縁体が溶出し出すと、溶出した絶縁体が導電性を具えて
きて導体間を短絡したりすることがある。また、この溶
出した絶縁体は、火の玉のような状態で周囲に飛散す
る。このポリ塩化ビニル絶縁電線の絶縁体の火災時にお
ける溶出飛散は、周囲に火勢を拡げ、災害を大きくする
原因の1つとなっている。 このため、従来のポリ塩化ビニル絶縁電線は、耐火性
を持たせるため第2図に示す如き構成を有している。す
なわち、ポリ塩化ビニル絶縁電線100は、導体110の外周
に耐火層120が形成されており、この耐火層120の外周に
は、ポリエチレン絶縁層130が被覆されている。さら
に、このポリエチレン絶縁層130の外周には、不織布等
の押さえ巻テープ140を介して耐火シース150が被覆され
ている。 耐火層120は、マイカあるいはアルミナ等によって構
成されている。また、耐火シース150は、水酸化アルミ
ニウムや炭酸カルシウム等の充填剤を混入させた低塩酸
塩化ビニル組成物か、ポリエチレン等をポリマー分とし
て水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の充填剤
を多量に混入したノンハロゲン型難燃組成物が用いられ
ている。このように耐火シースに低塩酸型やノンハロゲ
ン型が使用されるのは、火災時に塩化ビニル組成物が燃
焼して発生する塩酸ガスの影響によって耐火性能が低下
してしまうことのないようにするためである。
【考案が解決しようとする課題】
ところで、耐火性というのはシースが燃焼中に置かれ
た状態で絶縁性能をある一定時間(想定30分以上)保持
できる性能のことで、耐火ケーブルのシース材として
は、燃焼中に置かれた際に、燃焼するまでにある程度の
時間を要しシース材が一旦燃焼し出すと燃え殻が割れて
落下する性質を有しているものがよい。それは、シース
材であるPVC組成物が燃焼すると塩化水素ガスが発生
し、この塩化水素ガスが絶縁性能に対してリークする状
況を作り出したり、PVC組成物の燃焼によって生じる燃
え殻のカーボン化(炭化)したものが導体間のスパーク
状態を作り出すことになるからである。この耐火性を目
的として被覆されるシースが耐火シースである。 また、高難燃性というのは、シースが燃焼中に置かれ
た状態で、燃え出しても燃えたシースが炭化して頑固な
殻を作り、割れて導体周囲から落下しないで残ることに
よってある一定時間(想定30分以上)絶縁性能を保持す
る性能のことである。このことから高難燃ケーブルのシ
ース材としては、燃焼中に置かれた際に、燃焼し難くい
性質を有しており、燃焼しても炭化して頑固な殻を作り
ものがよい。この燃えた際に炭化して頑固な殻を作って
絶縁性能を保持する高難燃性を目的として被覆されるシ
ースが高難燃シースである。 このように耐火シースと高難燃シースとでは、ある一
定時間(想定30分以上)絶縁性能を保持するという点に
おいて一致するが、作用が全く異なっている。したがっ
て、高難燃シースの場合には、炭化した頑固な殻を作
り、割れて落下しないため耐火性能は落ちる。 定塩酸型の耐火シースは、火災発生当初においては燃
え難いという特性を有することも必要であるが、燃焼に
よって炭化して燃え殻として導体周囲に残存すると導体
短絡を起こしたりすることがるので、一旦シースが燃え
始めたら燃え殻としていつまでも導体の周囲に残らず砕
け落下した方が耐火特性がよいしたがって、低塩酸塩化
ビニルに混入される充填剤である水酸化マグネシウムや
三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛は、火災時に強固な燃え
殻が残るため、多量に混入できない。このため、低塩酸
型の耐火シースは、難燃特性が劣り、IEEE383の燃焼試
験に適合することが難しという問題点を有している。 また、ノンハロゲン型の耐火シースにあっては、水酸
化マグネシウム等の充填物を100pHr以上混入しないとIE
EE383の燃焼試験に適合することが難しい。このため、I
EEE383の燃焼試験に適合するために水酸化マグネシウム
等の充填物を100pHr以上混入すると物理的強度が落ちた
り、炭酸マグネシウムの結晶白化物が生成したり、酸や
アルカリの耐薬品性が落ちるといった問題点を有してい
る。 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、物
理的強度が落ちたり、炭酸マグネシウムの結晶白化物が
生成したり、酸やアルカリの耐薬品性が落ちることな
く、IEEE383の燃焼試験を満足することができ、燃焼時
の絶縁特性を保つ耐火特性と燃えにくい難燃特性の両方
を満足させて、火災時にケーブルの燃焼速度を遅め、火
災時に生じる短絡等のケーブルの機能マヒを防止するこ
とのできる耐火難燃性に優れる電線ケーブルを提供しよ
うとするものである。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の耐火難燃性に優
れる電線ケーブルは、電線ケーブルの最外層シースを,
平均重合度1000以上の塩化ビニル樹脂100重量部に対し
適量の可塑剤と安定剤を混入し、さらに充填剤として炭
酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムを30〜100
重量部混入して構成する低塩酸塩化ビニル組成物からな
る耐火シースと,平均重合度2000以上の塩化ビニル100
重量部に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し、さらに充
填剤として炭酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウ
ムを30〜100重量部混入し、加えて難燃剤として水酸化
マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化
ジルコニウムの1種又は2種以上を20〜100重量部混入
して構成する高難燃性塩化ビニル組成物からなる高難燃
シースと,の2層構造によって構成したものである。
【作用】
電線ケーブルの外層シースを低塩酸塩化ビニル組成物
によって形成される耐火シースと、高難燃塩化ビニル組
成物によって形成される高難燃シースとの2層構造によ
って構成してあるため、物理的強度が落ちたり、炭酸マ
グネシウムの結晶白化物が生成したり、酸やアルカリの
耐薬品性がおちることなく、IEEE383の燃焼試験を満足
することができ、火災時にケーブルの燃焼速度を遅め、
火災時に生じる短絡等のケーブルの機能マヒを防止する
ことができる。 そして、低塩酸塩化ビニル組成物を、塩化ビニル系樹
脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し、さ
らに充填剤として炭酸カルシウム、水酸化カルシウムを
30〜100重量部混入してあるため、火災等によって高熱
や火災に晒された場合、燃え殻が所定時間保形性を持っ
た後、導体に残さず砕け落下させることができ、火災時
に生じる短絡等のケーブルの機能マヒを防止することで
きる。 さらに、高難燃塩化ビニル組成物を、塩化ビニル系樹
脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し、さ
らに難燃剤として水酸化マグネシウム、三酸化アンチモ
ン、ホウ酸亜鉛、水酸化ジルコニウムの1又は2以上混
合して20〜100重量部混入させてあるため、火災時にケ
ーブルの燃焼速度を遅め、火災鎮火時の自己消化能力を
増大し、火災時に生じる短絡等のケーブルの機能マヒを
防止することができる。
【実施例】
以下、本考案について説明する。 第1図には、本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケ
ーブルが示されている。 図において、1は、耐火難燃性に優れる電線ケーブル
で、2は、導体である。3は、導体2の外周に被覆され
る耐火層で、マイカあるいはアルミナ等によって構成さ
れている。4は、耐火層3の上に押出し被覆されるポリ
エチレン絶縁層で、5は、ポリエチレン絶縁層4の上か
ら電線ケーブル1を押さえ付けて巻き回す不織布等から
なる押さえ巻テープで形成されている。 6は、耐火シースで、低塩酸塩化ビニル組成物によっ
て形成されている。この低塩酸塩化ビニル組成物は、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定剤
を混入し、さらに充填剤として炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウムを30〜100重量部混入したものである。 7は、高難燃シースで、高難燃塩化ビニル組成物によ
って形成されている。この高難燃塩化ビニル組成物は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し適量の可塑剤と安定
剤を混入し、さらに難燃剤として水酸化マグネシウム、
三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化ジルコニウムの
1又は2以上混合いて20〜100重量部混合したものであ
る。 すなわち、難燃剤は、三酸化アンチモン、ホウ酸亜
鉛、金属水和物である。このいずれかを用いるかあるい
は、2種以上を混合して使用してもよい。この金属水和
物には、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、水酸化ジルコニウムなどがある。三酸化アンチモ
ンは、燃焼時に結晶水を放出すると共に、不活性ガスを
放出し、これら結晶水、不活性ガスの放出によって酸素
を遮断する効果があり、燃焼を抑制する作用を有してい
る。また、金属水和物は、火災等の際、吸熱効果、水蒸
気等の不燃性ガスの放出による酸素遮断効果がある。こ
れら難燃剤は、単独でも効果あるが、三酸化アンチモ
ン、ホウ酸亜鉛、金属水和物を併用した場合が、難燃性
や強固な殻の形成に有意である。 このように耐火難燃性に優れる電線ケーブル1は、外
層シースを低塩酸塩化ビニル組成物によって形成する耐
火シース6と、高難燃塩化ビニル組成物によって形成す
る高難燃シース7との2層構造に構成してある。 次に、本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケーブル
の具体的実施例について従来例と比較して説明する。 実施例1 本実施例は、耐火シース6と高難燃シース7との2層
構造になっている。耐火シース6は、塩化ビニル樹脂
(具体的には、P−1000の塩化ビニル樹脂)100重量部
に対して、D.O.P50重量部、Pb系安定剤5重量部、水酸
化アルミニウム(具体的には、昭和軽金属(株)製のハ
イジライトH−42M)を30重量部、炭酸カルシウム(具
体的には、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を70重
量部配合してなるものである。また、高難燃シース7
は、塩化ビニル樹脂(具体的には、P−2000の塩化ビニ
ル樹脂)100重量部に対して、ポリエステル可塑剤(具
体的には、アデカアーガス社製のPN-1020)を45重量
部、エポキシ化大豆油を5重量部、Ba-Zn系安定剤を3
重量部、水酸化アルミニウム(具体的には、昭和軽金属
(株)製のハイジライトH−42M)を10重量部、炭酸カ
ルシウム(具体的には、白石カルシウム(株)製のVigo
t-10)を10重量部、水酸化マグネシウム(具体的には、
協和化学(株)製のキスマ5)を40重量部、三酸化アン
チモンを10重量部、ホウ酸亜鉛を10重量部配合してなる
ものである。 実施例2 本実施例は、耐火シース6と高難燃シース7との2層
構造になっている。耐火シース6は、塩化ビニル樹脂
(具体的には、P−1000の塩化ビニル樹脂)100重量部
に対して、D.O.P50重量部、Pb系安定剤5重量部、水酸
化アルミニウム(具体的には、昭和軽金属(株)製のハ
イジライトH−42M)を50重量部、炭酸カルシウム(具
体的には、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を50重
量部配合してなるものである。また、高難燃シース7
は、塩化ビニル樹脂(具体的には、P−2000の塩化ビニ
ル樹脂)100重量部に対して、ポリエステル可塑剤(具
体的には、アデカ・アーガス株式会社製のPN-1020)を4
5重量部、エポキシ化大豆油を5重量部、Ba-Zn系安定剤
を3重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシ
ウム(株)製のVigot-10)を10重量部、水酸化マグネシ
ウム(具体的には、協和化学(株)製のキスマ5)を50
重量部、三酸化アンチモンを10重量部、ホウ酸亜鉛を10
重量部配合してなるものである。 従来例1 従来例1は、耐火シースを、塩化ビニル樹脂(具体的
には、P−1000の塩化ビニル樹脂)100重量部に対し
て、D.O.P50重量部、Pb系安定剤5重量部、水酸化アル
ミニウム(具体的には、昭和軽金属(株)製のハイジラ
イトH−42M)を30重量部、炭酸カルシウム(具体的に
は、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を70重量部配
合してなるものである。 従来例2 従来例2は、耐火シースを、塩化ビニル樹脂(具体的
には、P−1000の塩化ビニル樹脂)100重量部に対し
て、D.O.P50重量部、Pb系安定剤5重量部、水酸化アル
ミニウム(具体的には、昭和軽金属(株)製のハイジラ
イトH−42M)を50重量部、炭酸カルシウム(具体的に
は、白石カルシウム(株)製のVigot-10)を50重量部配
合してなるものである。 これらの各実施例、各従来例について燃焼時における
塩酸ガス発生量と酸素指数の比較結果、ならびに耐火試
験の良否、及びIEEE383の燃焼試験における合否のそれ
ぞれについての比較結果が第1表に示されている。 第1表中、燃焼時における塩酸ガス発生量の試験は、
ケーブル状の試料を800℃に加熱し、発生した塩素ガス
を銀と反応させ塩化銀として塩素ガスの量を測定するも
ので、試料1g当たりの発生量をmg単位で表したものであ
る。 第1表中、酸素指数の測定は、ケーブル状の試料が所
定温度で加熱したとき燃焼を開始できる酸素濃度を表し
たもので、ケーブル状の試料を所定温度で加熱したと
き、燃焼を開始する酸素濃度を測定し指数で表したもの
である。指数値が高いほど難燃性が高いことになる。 第1表中、耐火試験の良否は、電線管内での耐火試験
と露出状態での耐火試験について示してある。電線管内
での耐火試験の良否は、ケーブル状の試料を所定の管内
に閉じ込めて所定時間(30分間)燃焼させた後、絶縁体
が絶縁を保っているか否かを測定したものである。ま
た、露出状態での耐火試験の良否は、ケーブル状の試料
を露出した状態で所定時間(30分間)燃焼させた後、絶
縁体が絶縁を保っているか否かを測定したものである。
そして、この耐火試験の良否は、絶縁状態が保たれてい
るものを良、絶縁状態が保たれていないものを否として
表している。 第1表中、IEEE383の燃焼試験は、ケーブル状の試料
をガスバーナで加熱して所定時間燃焼させて、ガスバー
ナでの加熱を停止して後の残炎時間(自力で炎を出して
いる時間)で表す残炎消火時間が所定時間より短いか否
かを測定するものである。 なお、第1表中の燃焼時における塩酸ガス発生量、酸
素指数の比較結果、耐火試験、IEEE383の燃焼試験は、
各実施例、各従来例において同一の条件で試験をしてい
る。 このように、実施例1、2は、外層シースを低塩酸塩
化ビニル組成物によって形成する耐火シースの上に、高
難燃塩化ビニル組成物によって形成する高難燃シースを
被覆して2層構造に構成されている。このため、ケーブ
ルの最外層の酸素指数が従来例の場合は、従来例1の2
9.0、従来例2の28.5に対し、実施例の場合は、実施例
1が36.5、実施例2が36.0と高難燃性を示している。 また、耐火試験は、実施例1、実施例2、従来例1、
従来例2共に『良』となっているが、IEEE383の燃焼試
験では、従来例1、従来例2はケーブルの最外層が耐火
シースで高難燃性を有していないため、『不合格』とな
っている。これに対し、実施例1及び実施例2は、2層
構造の内層である低塩酸塩化ビニル組成物によって形成
する耐火シースによって耐火性を、2層構造の外層であ
る高難燃塩化ビニル組成物によって形成する高難燃シー
スによって高難燃性を持たせているため、『合格』とな
っている。 このように実施例1、実施例2は、従来例1、従来例
2に比して著しい改善が見られる。
【考案の効果】
本考案は、上述のとおり構成されているので、物理的
強度が落ちたり、炭酸マグネシウムの結晶白化物が生成
されたり、酸やアルカリの耐薬品性が落ちることなく、
耐火試験とIEEE383の燃焼試験とを同時に満足する性能
を得ることができ、火災等によって高熱や火災に晒され
る場合、火災時にケーブルの燃焼速度を遅め、燃え殻が
所定時間保形性を持った後、導体に残らず砕け落下する
ので、火災時に生じる短絡等のケーブルの機能麻痺を防
止することができ、火災鎮火時の自己消化能力を増大す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る耐火難燃性に優れる電線ケーブル
の実施例を示す断面図、第2図は従来の耐火電線ケーブ
ルの断面図である。 1……電線ケーブル 2……導体 3……耐火層 4……ポリエチレン絶縁層 5……押さえ巻テープ 6……耐火シース 7……高難燃シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−172607(JP,A) 特開 昭55−1020(JP,A) 特開 昭63−211506(JP,A) 特開 昭60−77311(JP,A) 特開 平2−195606(JP,A) 実開 昭52−137086(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線ケーブルの最外層シースを2層構造と
    し, 内層を平均重合度1000以上の塩化ビニル樹脂100重量部
    に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し、さらに充填剤と
    して炭酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムを30
    〜100重量部混入して構成する低塩酸塩化ビニル組成物
    によって形成される耐火シースと, 外層を平均重合度2000以上の塩化ビニル樹脂100重量部
    に対し適量の可塑剤と安定剤を混入し、さらに充填剤と
    して炭酸カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムを30
    〜100重量部混入し、加えて難燃剤として水酸化マグネ
    シウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化ジルコ
    ニウムの1種又は2種以上を20〜100重量部混入させて
    なる高難燃塩化ビニル組成物によって形成される高難燃
    シースと, によって構成してなる耐火難燃性に優れる電線ケーブ
    ル。
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