JP3419155B2 - 難燃ケーブル - Google Patents

難燃ケーブル

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JP3419155B2 JP16978595A JP16978595A JP3419155B2 JP 3419155 B2 JP3419155 B2 JP 3419155B2 JP 16978595 A JP16978595 A JP 16978595A JP 16978595 A JP16978595 A JP 16978595A JP 3419155 B2 JP3419155 B2 JP 3419155B2
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康彰 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルや地下街など
の火災に対する高度な安全性が要求される場所に設置さ
れる電気機器に用いられる難燃ケーブルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンなどの樹脂組成物は、加
工性及び電気絶縁性に優れていることから、従来電線・
ケーブルの絶縁体やシースなどの被覆材料として多用さ
れている。しかしながら、このようなポリオレフィン等
の樹脂組成物はいずれも可燃性を有しているため、火災
が発生した場合には、これが燃焼し、配線系を伝わって
延焼を招く例が多く報告されていることから、高い難燃
性、具体的にはULVW−1の垂直燃焼試験や、IEE
E規格383、IEC規格332等の垂直トレイ燃焼試
験に合格するレベルの高い難燃性を備えた電線・ケーブ
ルの要請が高くなってきている。
【0003】従来、このようなポリオレフィン等の樹脂
組成物を難燃化する方法としては、ハロゲン含有化合物
を混和する方法が一般的である。そして、このような難
燃性電気絶縁組成物は、火災時の熱によって、不燃性の
ハロゲン系ガスを大量に発生することでその周囲の酸素
を遮断して燃焼を防止するようになっている。しかしな
がら、この不燃性のハロゲン系ガスは充分な難燃特性を
発揮する反面、塩化水素などのように有毒なものが多く
含まれている上に、大量に発生するため、人体に悪影響
を及ぼしたり、周囲の見通しを悪くして火災発生の際の
避難行動や消火活動を妨げる等の二次災害を招くことが
あった。また、さらにこのハロゲン系ガスが空気中の水
分と反応してハロゲン化水素酸となって、高価な機器等
を腐食することもあった。
【0004】そのため、最近では、このような欠点を有
するハロゲン系化合物に代えて、水酸化アルミニウムや
水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤を混和し、上記
火災時の安全性を重視した難燃性電気絶縁組成物が提案
され、注目を集めている。
【0005】この無機系難燃剤を混和した難燃性組成物
は、火災時に、その水酸化物が結晶水を放出し、その際
の吸熱作用を難燃効果として利用するものであり、上述
したようにハロゲン系化合物を混和した難燃性組成物に
比較して、発煙性や毒性及び腐食性は極めて少ないとい
う長所を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この無
機系難燃剤を加えた電気絶縁組成物は、難燃効果が小さ
いため上述したような各燃焼試験に合格するレベルの高
い難燃性を付与するには、この無機系難燃剤を多量に加
える必要があり、その結果、得られる絶縁体やシースの
引張特性などの機械的特性や耐水性が著しく低下してし
まうといった欠点があった。
【0007】そこで、本発明は上記課題を解決するため
に案出されたものであり、その目的は、機械的特性を犠
牲にすることなく、高い難燃性を発揮することができる
新規な難燃ケーブルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の難燃性ケーブルは、導体上に絶縁体を設ける
と共に、この絶縁体の周囲に押えテープを巻き付け、さ
らにこの押えテープの周囲にシースを設けてなる難燃ケ
ーブルにおいて、上記押えテープが、ポリオレフィン1
00重量部に対し、ポリりん酸アンモニウム、ポリりん
酸アミド、りん酸モノグアニジン、りん酸ジグアニジン
及びりん酸グアニル尿素から選ばれるりん系化合物10
〜200重量部と多価アルコール10〜200重量部、
並びにアルカリ金属けい酸塩10〜200重量部を混和
したコンパウンドを基布に塗布してなるものであり、上
記シースは、ポリオレフィンに金属水酸化物を混和して
なるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】先ず、本発明に用いるポリオレフ
ィンとしてはエチレンプロピレンゴム、エチレンブテン
コポリマ、エチレン酢酸ビニルコポリマ、エチレンエチ
ルアクリレートコポリマ、エチレンメチルアクリレート
コポリマ、エチレンメチルメタクリレートコポリマとい
ったものが挙げられ、これらは単独又は2種以上の併用
が可能である。
【0010】次に、りん系化合物としてはポリりん酸ア
ンモニウム、ポリりん酸アミド、りん酸モノグアニジ
ン、りん酸ジグアニジン、りん酸グアニル尿素等があ
り、また、多価アルコールとしてはグリセリン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリスヒド
ロキシイソシアヌレート、ソルビトール、グルコース、
ポリビニルアルコール、ジエチレングリコール、ひまし
油等がある。
【0011】そして、上述したように、これらのりん系
化合物及び多価アルコールは、ポリオレフィン100重
量部に対して10〜200重量部混和する必要があり、
10重量部未満では目的とする難燃性を付与できず、ま
た、200重量部を越えると混練及び塗布性が著しく損
なわれる。
【0012】また、これと併用するアルカリ金属けい酸
としては、けい酸ナトリウム、けい酸カリウム等が挙
げられ、これらはポリオレフィン100重量部に対して
10〜200重量部混和する。これも同様に、10重量
部未満では燃焼時の発泡性が不十分で目的とする難燃性
を付与できず、また200重量部を越えると混練及び塗
布性が著しく低下する。
【0013】このような成分からなるコンパウンドは、
ロール、バンバリミキサ、ニーダ、2軸押出機などで混
練するか、又はトルエン、キシレン、n−ヘキサン等の
有機溶媒中に各成分を入れ、モータ攪拌機で攪拌、混合
させ、その後基布に塗布する。塗布する方法としては特
に限定しないが、例えば上述のコンパウンドをトルエ
ン、キシレン、n−ヘキサン等の有機溶媒に溶解させ、
50〜300センチポイズ程度の粘度に調整した後、基
布上に塗布し乾燥する方法が代表的なものである。そし
て基布に用いる材質は、綿、麻、ポリエステル、ポリア
ミド、レーヨン、ビニロン等があり、これらからなる織
布、不織布を基布として使用する。塗布されたものは適
当な幅にスリットし、テープ状として用い、このテープ
を絶縁体コアとシースとの間、具体的には絶縁体コア
上、絶縁体コアと介在との撚り合わせ上、シールド用銅
テープなどに設ける。
【0014】この上にシースを被覆する場合、そのシー
ス材料としては、ポリオレフィンに水酸化マグネシウム
や水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物を混和した
のが挙げられ、これらシース材料は耐火特性上、その酸
素指数が30以上のものを使用することが望ましい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を詳述す
る。
【0016】先ず、図1及び表1に示すように2×2m
mφの導体1上にポリエチレンを0.8mm厚で押出被
覆して絶縁体2を形成し、この絶縁体2、2とポリプレ
ーンヤーンからなる介在3を撚り合わせ、その上に押え
テープ4を巻き付けた。尚、この押えテープ4は表2に
示すような組成物(A,B,C,D,E,F)を常温で
トルエンに溶解させ、これをスフテープ[門田紡績、モ
スリン4号(厚さ0.23mm)]上に厚さ35μmで
両面に塗付し、その後100℃で乾燥したものを用い
た。その後、さらにこの押えテープ4の上に表1の下欄
に示す組成からなるシース5を1.5mm厚で被覆して
6種類の試料ケーブル(実施例1〜3、比較例1〜3)
を作製した。
【0017】そして、これら各試料ケーブルについてア
メリカIEEE規格383の垂直トレイ燃焼試験に準拠
してそれぞれの難燃性を評価した。尚、この試験は長さ
2.4mに設定したケーブルを9本垂直に並べ、下部に
70,000BTU/hの炎を20分間当てた後、消炎
し、シース火膨れが1.8m未満で自己消炎すれば合
格、1.8m以上延焼した場合は不合格とした。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】この結果、表3からも明らかなように、本
発明に係る実施例1〜3はいずれもシース火膨れの距離
が短く、垂直トレイ燃焼試験に合格した。これに対し、
りん系化合物の混和量が本発明に規定する限定値未満の
比較例1、多価アルコールの混和量が本発明に規定する
限定値未満の比較例2、及びアルカリ金属塩の混和量が
本発明に規定する限定値未満の比較例3は、いずれも垂
直トレイ燃焼試験で全焼してしまい不合格となってしま
った。
【0022】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、機械的特
性を犠牲にすることなく優れた難燃性を発揮するため、
火災時における信頼性が向上し、安全対策に大きく貢献
することができる等といった優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る難燃ケーブルの一実施例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁体 3 介在 4 押えテープ 5 シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−257713(JP,A) 実開 平3−86519(JP,U) 実開 平6−80219(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/18 H01B 7/295 H01B 3/00 H01B 3/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に絶縁体を設けると共に、この絶
    縁体の周囲に押えテープを巻き付け、さらにこの押えテ
    ープの周囲にシースを設けてなる難燃ケーブルにおい
    て、上記押えテープが、ポリオレフィン100重量部に
    対し、ポリりん酸アンモニウム、ポリりん酸アミド、り
    ん酸モノグアニジン、りん酸ジグアニジン及びりん酸グ
    アニル尿素から選ばれるりん系化合物10〜200重量
    部と多価アルコール10〜200重量部、並びにアルカ
    リ金属けい酸塩10〜200重量部を混和したコンパウ
    ンドを基布に塗布してなるものであり、上記シースは、
    ポリオレフィンに金属水酸化物を混和してなるものであ
    ことを特徴とする難燃ケーブル。
  2. 【請求項2】 上記シースの酸素指数が30以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の難燃ケーブル。
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