JP2767962B2 - 難燃絶縁電線 - Google Patents

難燃絶縁電線

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JP2767962B2 JP2052532A JP5253290A JP2767962B2 JP 2767962 B2 JP2767962 B2 JP 2767962B2 JP 2052532 A JP2052532 A JP 2052532A JP 5253290 A JP5253290 A JP 5253290A JP 2767962 B2 JP2767962 B2 JP 2767962B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生せ
ず、しかも耐水性に優れたノンハロゲン系難燃絶縁電線
に関するものである。
[従来の技術] 電気絶縁性に優れているところから多用されているポ
リオレフィンをはじめ、従来電線・ケーブルの絶縁体や
シースとして使用されてきた材料は、いずれも可燃性の
ものであり、火災が発生した場合には、電線・ケーブル
の配線系を伝わって火災が拡大する例が多く、難燃性の
電線・ケーブルへの要請がにわかに高まってきた。
そして、最近電線・ケーブルを中心に難燃性の要求が
高度化し、ULVW−1の垂直燃焼試験やIEEE規格383、IEC
規格332等の垂直トレイ燃焼試験レベルの高難燃材料が
要望されるようになってきた。
ポリオレフィンを難燃化する方法としてはハロゲン含
有化合物等を混和する方法が一般に採用されてきてい
る。
しかし、このような難燃性電気絶縁組成物は、火災時
に不燃性のハロゲン系ガス等を多量に発生させ、それに
より電線・ケーブルの周囲における酸素を遮断し燃焼を
防止しようとするものであり、十分な難燃特性を発揮す
るものの、その折発生するハロゲン系ガス等は例えば塩
化水素のように有毒なものが多く、このような有毒ガス
を含んだ煙を多量に発生させるため見通しが悪くなり、
火災発生の際の避難行動や消火活動を妨げ、あるいは前
記有毒ガスが人体に悪影響を与えるなどして二次災害の
おそれもあり、さらにはハロゲン系ガスが空気中の水分
と反応し、ハロゲン化水素酸となって機器等を腐食させ
るおそれもある。
そこで、上記ハロゲン系化合物に代えて、水酸化アル
ミニウムや水酸化マグネシウム等の無機系難燃剤を混和
し、上記火災時の安全性を重視した難燃性電気絶縁組成
物を絶縁体とした電線・ケーブルが提案され、注目を集
めている。
[発明が解決しようとする課題] 上記無機系難燃剤を混和した難燃性組成物は、火災時
に当該水酸化物が結晶水を放出する際の吸熱作用を難燃
効果として利用するものであり、発煙性や毒性あるいは
腐食性は極めて少ない。
しかしながら、無機系難燃剤は難燃効果が小さいた
め、上記した各燃焼試験に適合する高度の難熱性を付与
するには、無機系難燃剤を多量に加えることが必要であ
り、その結果として得られる絶縁体の引張特性等の機械
的特性が著しく低下する上耐水性も低下するという問題
がある。
本発明の目的は、上記したような従来技術の問題点を
解消し、有害なハロゲン系ガスを発生させない無機系難
燃剤を混和し垂直トレイ燃焼試験レベルに合格する高度
の難燃性を発揮させると共に、その機械的特性を十分保
持ししかも良好な耐水性を有する難燃絶縁電線を提供し
ようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、絶縁体が内層(a)および外層(b)の2
層構造に構成され、内層(a)はポリオレフィン100重
量部に対し水酸化マグネシウムを50〜150重量部混和し
てなる組成物よりなり、外層(b)は酢酸ビニル含量が
10重量%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体またはエチ
ルアクリレート含量が10重量%以上のエチレンエチルア
クリレート共重合体から選ばれるエチレン共重合体100
重量部に対し水酸化マグネシウムとアルミン酸カルシウ
ムから成る混和物100〜300重量部を混和してなる組成物
よりなり、内層(a)と外層(b)の厚さの比率(b)
/(a)が5/95〜50/50となるように構成し、難燃性の
みならず、耐水性をも向上させたものである。
本発明においてポリオレフィンとしては、エチレンプ
ロピレンゴム、ポリエチレン、エチレンブテンコポリ
マ、エチレンブテンターポリマ、エチレン酢酸ビニルコ
ポリマ、エチレンエチルアクリレートコポリマ、エチレ
ンメチルアクリレートコポリマ、エチレンメチルメタク
リレートコポリマといったものが挙げられ、これらは単
独使用または2種以上の併用が可能である。
難燃剤としては高難燃化の点から水酸化マグネシムが
用いられ、これは凝集、強靭性、難燃性、耐水性等から
平均粒径0.1〜5μmで脂肪酸金属塩、シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤等で表面処理したも
のを用いるのが好ましい。
内層で水酸化マグネシウムの混和量を50〜150重量部
の範囲に規定したのは、限定値未満では目的とする難燃
性を付与できず、限定値を越えた場合には耐水性が著し
く低下するためである。
外層(b)は酢酸ビニル含量が10重量%以上のエチレ
ン酢酸ビニル共重合体またはエチルアクリレート含量が
10重量%以上のエチレンエチルアクリレート共重合体か
ら選ばれるエチレン共重合体100重量部に対し、水酸化
マグネシウムとアルミン酸カルシウムとを前者/後者の
重量比で90/10〜50/50の範囲で含む混和物100〜300重量
部を混和してなる組成物により形成される。エチレン共
重合体における酢酸ビニルあるいはエチルアクリレート
といったコモノマの含有量は、10重量%以上とする必要
があり、これ未満では目的とする難燃性を付与できな
い。
水酸化マグネシウムと併用するアルミン酸カルシウム
は3CaO・Al2O3・6H2Oで表される化合物であり、併用す
ることにより難燃性が大巾に向上する。アルミン酸カル
シウムは凝集、強靭性、難燃性、耐水性、加工性等から
平均粒径0.1〜5μmで脂肪酸、脂肪酸金属塩、シラン
カップリング剤、チタネートカップリング剤で表面処理
することが望ましい。
水酸化マグネシウムとアルミン酸カルシウムの総混和
量はエチレン共重合体100重量部に対して100〜300重量
部の範囲で混和する必要があり、さらに水酸化マグネシ
ウム/アルミン酸カルシウムの比率は重量で90/10〜50/
50とする必要がある。総混和量が限定値未満では目的と
する難燃性が付与できず、限定値を越えた場合には加工
性や強靭性を著しく損なう。また、混和比率については
水酸化マグネシウムの比率が限定値を越えるか限定値未
満では難燃性への相乗効果がほとんど認められなくな
る。
上記内層(a)、外層(b)から構成される絶縁体の
厚さの比率(b)/(a)は5/95〜50/50である必要が
あり、外層の厚さが限定値未満では目的とする難燃性を
付与できず、逆に限定値を越えると耐水性が大巾に低下
する。
本発明では上記成分に加えて架橋剤、酸化防止剤、滑
剤、分散剤、着色剤等を適宜添加してもよい。
[実施例] 以下に、本発明について実施例を参照し説明する。
第1表の実施例1〜4、および第2表の比較例1〜4
の各欄に示すような配合に従って各種成分を12インチロ
ールを用い混練し、その後40m/m押出機(L/D=22)2台
を用い、芯線外径1.8φの導体上に10μm紙セパレータ
を縦添えしながら内層および外層を連続して押出し1.8m
mの厚さで押出被覆した。架橋はその後15kg/cm2の水蒸
気で3分間架橋した。
各評価方法はつぎの通りである。
引張特性: 芯線及びセパレータを除いた試料をJISC30
05に準拠し、引張速度500mm/minで測定した。
電気特性: 電線1mを80℃で1日乾燥後、両端末5cmを
出しそれ以外を20℃の水に浸漬し、5分後絶縁計により
絶縁抵抗を測定した。その後75℃浸水の状態で600V、60
Hzの条件で15日間浸水課電を行ない、15日経過後75℃で
絶縁抵抗を測定した。
垂直燃焼試験: UL44に準拠し行ない、燃焼時間が60秒
以内のものを合格、60秒を越えるものを不合格と判定し
た。
第1表からも明らかな通り、本発明に係る実施例1〜
4は、いずれも引張特性、耐水性に優れ、難燃性は垂直
燃焼試験に合格するレベルである。
これに対し、第2表に示す比較例1,2は内層の水酸化
マグネシウムの混和量が限定値外であり、難燃性や引張
特性、耐水性が不十分である。比較例3は外層の総混和
量が限定値未満で難燃性が不十分であり、また、外層/
内層の比率が限定値外である。比較例4は耐水性が悪い
ことがわかる。
[発明の効果] 以上の通り、本発明に係る難燃絶縁電線によれば、難
燃性に優れ、しかも燃焼時にハロゲン系ガスを発生しな
いから、火災時の安全性を向上できると共に、機械的特
性および耐水性においても十分満足できる値を有し、工
業的価値は大きなものがある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−211914(JP,A) 特開 昭60−65059(JP,A) 特開 昭63−39939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 7/34 H01B 3/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁体が内層(a)および外層(b)の2
    層構造に構成され、内層(a)はポリオレフィン100重
    量部に対し水酸化マグネシウムを50〜150重量部混和し
    てなる組成物よるなり、外層(b)は酢酸ビニル含量が
    10重量%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体またはエチ
    ルアクリレート含量が10重量%以上のエチレンエチルア
    クリレート共重合体から選ばれるエチレン共重合体100
    重量部に対し、水酸化マグネシウムとアルミン酸カルシ
    ウムとを前者/後者の重量比で90/10〜50/50の範囲で含
    む混和物100〜300重量部を混和してなる組成物よるな
    り、内層(a)と外層(b)の厚さの比率(b)/
    (a)が5/95〜50/50となるように構成されていること
    を特徴とする難燃絶縁電線。
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JPS6339939A (ja) * 1986-08-01 1988-02-20 Hitachi Cable Ltd 難燃性電気絶縁組成物

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