JP3050584B2 - 難燃性電線・ケーブル - Google Patents

難燃性電線・ケーブル

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JP3050584B2 JP2282679A JP28267990A JP3050584B2 JP 3050584 B2 JP3050584 B2 JP 3050584B2 JP 2282679 A JP2282679 A JP 2282679A JP 28267990 A JP28267990 A JP 28267990A JP 3050584 B2 JP3050584 B2 JP 3050584B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は難燃性絶縁電線・ケーブルに係り、特に燃
焼時に有毒なハロゲン系ガスを発生しない難燃性絶縁電
線・ケーブルに関する。
[従来の技術] 電線・ケーブルの絶縁材料やシース材料としては電気
絶縁性に優れたポリオレフィンが数多く用いられてきて
いる。最近の趨勢として原子力発電所用電線・ケーブ
ル、車両用電線・ケーブル、船舶用電線・ケーブルなど
には、IEEE(米国電気電子技術者協会)規格383のVTFT
(垂直トレイ燃焼試験)に規定されている実際の布設状
況を模擬した多条布設の燃焼試験に合格することを条件
とする高度の難燃性が要望されるようになってきた。
ポリオレフィンを難燃化する方法としては、ハロゲン
含有化合物を混和する方法が一般に採用されてきてい
る。しかし、これらは燃焼時に多量の煙を発生し、機器
への腐食性、人体への有害性等が問題になっている。特
に、最近は安全面からこのようなハロゲン系ガスを発生
しないことが強く要望されるようになってきている。
このような情勢を踏まえ、発煙性、有毒性の非常に少
ない金属水酸化物が注目されるようになってきた。
[発明が解決しようとする課題] ところが、金属水酸化物は難燃効果が小さいため高度
の難燃性を付与するには金属水酸化物を多量に加える必
要があり、その結果、機械特性、押出加工性が著しく低
下する。そこで導体の外側または絶縁体の外側にガラス
テープを厚く巻いたり、軟質または硬質の集成マイカの
片面にガラス布または有機高分子のフィルムなどを貼り
合わせた構造のテープを巻いたりすることにより絶縁体
への炎の侵入を防止する手法がある。しかし前者では端
末処理が困難となり、後者のテープは可撓性があまりな
く細径の電線・ケーブルには巻きづらくなるという問題
が生じてくる。
この発明は、このような点に鑑みてなされたもので、
絶縁体及びシースの材料の物性を損わずに高度の難燃性
を有し、しかも難燃時に有毒なハロゲン系ガスを発生し
ない難燃性電線・ケーブルを提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] この発明は、第1図に示すように、導体1の外側に絶
縁体2、介在3を順次設け、さらにその外側に布テープ
またはガラステープであって、その両面あるいは片面に
組成が10〜30重量%の水性エマルジョンと、90〜70重量
%の800℃以下でガラス化する平均粒径50μm以下の無
機物の粒体との混合物を最大厚さ200μm塗布してなる
テープ4を巻き、この外側にポリオレフィン100重量部
に対して金属水酸化物50〜250重量部加えてなるハロゲ
ンを含まない難燃性シース5を被覆したことを特徴とす
る難燃性電線・ケーブルである。
ここで、ポリオレフィンに対する金属水酸化物の含有
量が多い程難燃性は向上するが、これに伴い機械特性、
押出加工性は低下する。この発明では、布テープあるい
はガラステープに水性エマルジョン樹脂と800℃以下で
ガラス化する無機物の粒体の混合物を塗布してなるテー
プを使用することで良好な難燃性を得るものである。
本発明において水性エマルジョン樹脂としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル・エチレンコポリ
マエマルジョン、酢酸ビニル・プロピオン酸ビニルコポ
リマエマルジョン、酢酸ビニル・アクリレートコポリマ
エマルジョン、アクリル酸エステルコポリマエマルジョ
ン等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上組合せ
て使用可能である。
これらの樹脂は塗膜の結合剤であるが、一般に可燃物
であるため最小限の使用が好ましく、10〜30重量%範囲
とすべきである。10重量%未満では結合剤としての機能
が低下して可撓性に乏しくなり、30重量%を越えると難
燃性が低下する。
800℃以下でガラス化する平均粒径50μm以下の無機
物の粒体としては、第2図に示したような一酸化鉛、炭
酸鉛、酸化ホウ素、ホウ酸、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、
酸化アルミニウムの混合物や単体が挙げられる。無機物
がガラスとなる温度は、難燃性試験時のシース表面温度
が最高800℃になることから800℃以下とする必要があ
り、この温度より高い温度でガラス化するものは難燃性
試験時、ガラス状態にならず難燃性が不合格となる。難
燃性に合格するのは同図に示す組成No.1〜14のものであ
る。またガラス化する無機物の粒体の平均粒径は50μm
以下とする必要があり、この値を越えるとテープを巻い
ているときに表面にクラックがはいり、難燃性が不充分
となる。このガラス化する無機物の粒体の含有量は90〜
70重量%とする必要があり、70重量%未満では難燃性が
不充分となり、90重量%を越えたものではテープに可撓
性がなくなり介在の外側に巻けなくなる。この無機物の
流体と水性エマルジョン樹脂との混合物はテープに最大
厚さ200μm以内で塗布する必要があり、上限値を越え
たものではテープに可撓性がなくなり、介在の外側に巻
けなくなる。
シース層における金属水酸化物の含有量は50〜250重
量部とする必要があり、その下限未満では目的とする難
燃性を付与できず、また、上限値を越えると機械特性、
押出加工性が悪くなる。
このようにこの発明によれば、高度の難燃性を付与す
るために金属水酸化物を多量に加える必要がなくなり、
その結果、機械特性、押出加工性の低下を防ぐことが可
能となる。また、導体の外側または絶縁体の外側にガラ
ステープを厚く巻いたり、軟質または硬質の集成マイカ
の片面にガラス布または有機高分子のフィルムなどを貼
り合わせた構造のテープを巻いたりする必要がないの
で、端末処理が困難となったり、可撓性があまりなく細
径の電線・ケーブルには巻きづらくなるという問題もな
くなる。
この発明において、ポリオレフィンとしては、エチレ
ンプロピレンコポリマー、エチレンプロピレンジエンタ
ーポリマー、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリ
マー、エチレンエチルアクリレートコポリマー、エチレ
ンブテンコポリマー、エチレンブテンジエンターポリマ
ー、エチレンメチルメタクリレートコポリマーといった
ものが挙げられ、これらは単独または2種以上の併用が
可能である。
金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、ハイドロタルサイト類等が挙げられ、これらは単
独または2種以上併用して使用してもよい。
この発明に使用される絶縁体としては、ポリエチレ
ン、架橋ポリエチレン等一般に使用される絶縁用ポリオ
レフィンあるいはポリオレフィンに金属水酸化物を適当
量混合したものが使用される。
この発明においては、上記成分に加えて架橋剤、酸化
防止剤、滑剤、軟化剤、分散剤等を適宜添加してもよ
い。架橋剤としては、ジクミルパーオキサイド、3−ビ
ス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンに代
表される有機過酸化物が適当であり、これに架橋剤とし
て、硫黄、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレ
ート、P−キノンジオキシム等を併用してもよい。ま
た、電子線等の電離性放射線による架橋の場合は、架橋
助剤としてトリメチロールプロパントリメリテート、ト
リアリルイソシアヌレート等の反応性のモノマーを添加
するのが一般的である。酸化防止剤としては、フェニル
−α−ナフチルアミン、N、N'−ジ−β−ナフチル−p
−フェニレンジアミン等のアミン系酸化防止剤、2,6−
ジ−t−ブチルー4ーメチルフェノール、ヒンダートフ
ェノール等のフェノール系酸化防止剤が挙げられる。
[実施例] 次に、この発明について実施例および比較例を参照し
て説明する。
第3図の上欄に示す実施例1〜4および比較例1〜7
の各供試配合成分よりなるシースとテープを用い、外形
5.3mmの絶縁線心を3本撚合せた外周に紙介在層を設
け、さらに1/2ラップでテープを巻き、その外側に各配
合成分を、100℃の温度に保持された6インチロールに
投入してロール混練を行ない、混練後120℃の温度に保
持された40m/m押出機(L/D=25)を用い、2.0mm厚で押
出被覆し、各種ケーブルを作製して実施例1〜4および
比較例1〜7の各試料とした。
得られたケーブルの評価結果は、第3図の下欄に示す
通りである。なお、評価は次の基準によって行なった。
機械特性は、日本電線工業規格第391号に準じJIS K7
112のダンベル3号で打ち抜いた試料を、ショッパ型引
張試験機を用い200mm/分で引張試験を行ない、引張強さ
が1.0kg/mm以上、伸びが350%以上のものを良とし、こ
の値未満のものを不良とした。
加工性は40m/m押出機での押出時の状況及び外観で判
断した。
難燃性評価は次のようにして行なった。長さ2mのケー
ブルを垂直に8本並べ、下から70,000Btu(イギリス熱
単位)の炎を20分間当て、自己消炎すれば合格であり、
自己消炎せず全焼するものは不合格とした。
第3図からも明らかなとおり、この発明に係る実施例
1〜4のものは、いずれも難燃性に合格し、機械特性、
押出加工性にも優れたものとなっている。
これに対して水性エマルジョンの含有量が規定値未満
の比較例1では可撓性に乏しく介在外側にテープを巻け
ず、規定値を越えた比較例2では難燃性が不合格となっ
た。ガラスとなる温度が800℃を越えている比較例3で
は難燃性が不合格となった。またガラスとなる無機物の
粒体の平均粒径が規定値を越えている比較例4ではテー
プを巻いている時に表面にクラックがはいり、難燃性が
不合格となった。ガラスとなる無機物の粒体の含有量が
規定値未満の比較例2では難燃性が不合格となり、規定
値を越えた比較例1では可撓性に乏しく介在外側にテー
プを巻けなかった。水性エマルジョン樹脂とガラスとな
る無機物の粒体の混合物の厚さが規定値を越えた比較例
5ではテープに可撓性がなくなり介在の外側に巻けなく
なる。
シース層における金属水酸化物の含有量が規定値未満
の比較例6では難燃性が不合格となり、規定値を越えた
比較例7では押出加工できなかった。
[発明の効果] 以上説明したとおり、この発明の難燃性電線・ケーブ
ルは、良好な機械特性、成形加工性および高度の難燃性
を有し、しかも有毒なハロゲン系ガスを発生しない優れ
たものが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す難燃性電線の断面図、第
2図は本実施例による800℃以下でガラス化する平均粒
径50μm以下の無機物の粉体を構成する組成図、第3図
は本発明の実施例1〜4及び比較例1〜7の難燃性ケー
ブルの特性図である。
フロントページの続き (72)発明者 反町 正美 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社電線研究所内 (72)発明者 山本 康彰 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社電線研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−167372(JP,A) 特開 昭62−62871(JP,A) 実開 昭51−78380(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体の外側に絶縁体、介在を順次設け、 その外側に布テープまたはガラステーブであって、その
    両面あるいは片面に組成が10〜30重量%の水性エマルジ
    ョン樹脂と90〜70重量%の800℃以下でガラス化する平
    均粒径50μm以下の無機物の粉体との混合物を最大厚さ
    200μm塗布してなるテープを巻き、 さらにその外側にポリオレフィン100重量部に対して金
    属水酸化物50〜250重量部を加えてなるハロゲンを含ま
    ない難燃性シースを被覆した ことを特徴とする難燃性電線・ケーブル。
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JPS6262871A (ja) * 1985-09-13 1987-03-19 Hitachi Cable Ltd 防火塗料並びにこれを被覆した電線・ケ−ブル
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