JPH0512928A - 難燃性電気絶縁物 - Google Patents
難燃性電気絶縁物Info
- Publication number
- JPH0512928A JPH0512928A JP3162879A JP16287991A JPH0512928A JP H0512928 A JPH0512928 A JP H0512928A JP 3162879 A JP3162879 A JP 3162879A JP 16287991 A JP16287991 A JP 16287991A JP H0512928 A JPH0512928 A JP H0512928A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- flame
- metal hydroxide
- electrical insulating
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 垂直トレイ燃焼試験レベルの高度の難燃
性を有すると共に機械的特性に優れた難燃性電気絶縁組
成物を提供する。 【構成】 エチレン酢酸ビニル共重合体１００重量
部に対し金属水酸化物５０〜３００重量部配合し、更に
平均粒径３μｍ以下の炭酸カルシウムを１０〜１００重
量部混和してなる組成物を架橋せしめてなることを特徴
としている。
性を有すると共に機械的特性に優れた難燃性電気絶縁組
成物を提供する。 【構成】 エチレン酢酸ビニル共重合体１００重量
部に対し金属水酸化物５０〜３００重量部配合し、更に
平均粒径３μｍ以下の炭酸カルシウムを１０〜１００重
量部混和してなる組成物を架橋せしめてなることを特徴
としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼時に有害なハロゲ
ン系ガスを発生しない難燃性電気絶縁組成物に関するも
のである。
ン系ガスを発生しない難燃性電気絶縁組成物に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】最近電線・ケーブルに対する難燃性の要
求が高度化し、ＵＬＶＷ−１の垂直燃焼試験やＩＥＥＥ
規定３８３，ＩＥＣ規格３３２などの垂直トレイ燃焼試
験レベル高難燃電線・ケーブルが要望されるようになっ
てきた。
求が高度化し、ＵＬＶＷ−１の垂直燃焼試験やＩＥＥＥ
規定３８３，ＩＥＣ規格３３２などの垂直トレイ燃焼試
験レベル高難燃電線・ケーブルが要望されるようになっ
てきた。
【０００３】ポリオレフィンを難燃化する方法として
は、ハロゲン含有化合物などを混和する方法が一般には
採用されている。
は、ハロゲン含有化合物などを混和する方法が一般には
採用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな難燃性組成物は火災発生時にハロゲン系ガスを多量
に放出し、また煙の発生を助長する問題がある。煙を多
量に発生させるため見通しが悪くなり、火災発生の際の
避難行動が消火活動を妨げる。また有毒ガスが人体に悪
影響を与える危険性も高く、さらにはハロゲン系ガスが
空気中の水分と反応し酸となり機器等を腐蝕させる恐れ
もある。
うな難燃性組成物は火災発生時にハロゲン系ガスを多量
に放出し、また煙の発生を助長する問題がある。煙を多
量に発生させるため見通しが悪くなり、火災発生の際の
避難行動が消火活動を妨げる。また有毒ガスが人体に悪
影響を与える危険性も高く、さらにはハロゲン系ガスが
空気中の水分と反応し酸となり機器等を腐蝕させる恐れ
もある。
【０００５】そこで上記ハロゲン系化合物に代えて、火
災時の安全性を重視した水酸化アルミニウムや水酸化マ
グネシウムなどの金属水酸化物を混和した難燃性電気絶
縁組成物が提案され注目されている。
災時の安全性を重視した水酸化アルミニウムや水酸化マ
グネシウムなどの金属水酸化物を混和した難燃性電気絶
縁組成物が提案され注目されている。
【０００６】この金属水酸化物は結晶水を放出する際の
吸熱作用により難燃性を付与するものであるが、難燃効
果が小さいため高度の難燃性とするには金属水酸化物を
多量に加える必要がある。その結果、絶縁体やシースの
引張特性などの機械的特性が著しく低下するという問題
がある。
吸熱作用により難燃性を付与するものであるが、難燃効
果が小さいため高度の難燃性とするには金属水酸化物を
多量に加える必要がある。その結果、絶縁体やシースの
引張特性などの機械的特性が著しく低下するという問題
がある。
【０００７】本発明の目的は、従来技術の問題点を解消
し、垂直トレイ燃焼試験レベルの高度の難燃性を有する
と共に機械的特性に優れた難燃性電気絶縁組成物を提供
することにある。
し、垂直トレイ燃焼試験レベルの高度の難燃性を有する
と共に機械的特性に優れた難燃性電気絶縁組成物を提供
することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、エチレン酢酸ビニル共重合体１００重量部
に対し金属水酸化物５０〜３００重量部配合し、更に平
均粒径３μｍ以下の炭酸カルシウムを１０〜１００重量
部混和してなる組成物を架橋せしめてなるものである。
に本発明は、エチレン酢酸ビニル共重合体１００重量部
に対し金属水酸化物５０〜３００重量部配合し、更に平
均粒径３μｍ以下の炭酸カルシウムを１０〜１００重量
部混和してなる組成物を架橋せしめてなるものである。
【０００９】
【作用】上記構成によれば、エチレン酢酸ビニル共重合
体に金属水酸化物を加え、さらに規定の炭酸カルシウム
を混和し架橋することにより、燃焼時の炭化形成性が著
しく向上し、遮炎・断熱効果を示すことが可能となる。
体に金属水酸化物を加え、さらに規定の炭酸カルシウム
を混和し架橋することにより、燃焼時の炭化形成性が著
しく向上し、遮炎・断熱効果を示すことが可能となる。
【００１０】エチレン酢酸ビニル共重合体は、単独また
はポリエチレン，エチレンエチルアクリレート共重合
体，エチレンプロピレンゴムなどと併用してもよい。
はポリエチレン，エチレンエチルアクリレート共重合
体，エチレンプロピレンゴムなどと併用してもよい。
【００１１】金属水酸化物としては高難燃化の点から水
酸化マグネシウムが望ましく、これは凝集，強じん性，
難燃性，耐水性などから平均粒径０．１〜５μｍで、脂
肪酸金属塩，シランカップリング剤，チタネートカップ
リング剤などで表面処理したものを用いるのが好まし
い。
酸化マグネシウムが望ましく、これは凝集，強じん性，
難燃性，耐水性などから平均粒径０．１〜５μｍで、脂
肪酸金属塩，シランカップリング剤，チタネートカップ
リング剤などで表面処理したものを用いるのが好まし
い。
【００１２】金属水酸化物と併用する炭酸カルシウム
は、併用することにより炭化形成性を大幅に向上させる
効果がある。炭酸カルシウムは、炭化形成性，強じん性
などから平均粒径３μｍ以下で、脂肪酸，脂肪酸金属
塩，シランカップリング剤，チタネートカップリング剤
などで表面処理することが望ましい。
は、併用することにより炭化形成性を大幅に向上させる
効果がある。炭酸カルシウムは、炭化形成性，強じん性
などから平均粒径３μｍ以下で、脂肪酸，脂肪酸金属
塩，シランカップリング剤，チタネートカップリング剤
などで表面処理することが望ましい。
【００１３】金属水酸化物の混和量は５０〜３００重量
部の範囲で混和する必要があり、５０重量部未満では目
的とする難燃性を付与できず、３００重量部を越えた場
合には加工性や強じん性を著しく損なう。また炭酸カル
シウムは平均粒径３μｍ以下が望ましく、これを越える
と炭化形成性や強じん性の大幅な低下を伴う。炭酸カル
シウムの混和量はエチレン酢酸ビニル共重合体１００重
量部に対して１０〜１００重量部の範囲とする必要があ
り、１０重量部未満では燃焼時の炭化形成性に効果が見
られず、１００重量部を越えると加工性や強じん性を著
しく損なう。
部の範囲で混和する必要があり、５０重量部未満では目
的とする難燃性を付与できず、３００重量部を越えた場
合には加工性や強じん性を著しく損なう。また炭酸カル
シウムは平均粒径３μｍ以下が望ましく、これを越える
と炭化形成性や強じん性の大幅な低下を伴う。炭酸カル
シウムの混和量はエチレン酢酸ビニル共重合体１００重
量部に対して１０〜１００重量部の範囲とする必要があ
り、１０重量部未満では燃焼時の炭化形成性に効果が見
られず、１００重量部を越えると加工性や強じん性を著
しく損なう。
【００１４】これら成分を有機過酸化物，電子線照射等
により架橋させる必要があるが、この目的は強じん性，
難燃性向上に加えて高温での熱変形を防止することにあ
る。
により架橋させる必要があるが、この目的は強じん性，
難燃性向上に加えて高温での熱変形を防止することにあ
る。
【００１５】また上記成分に加えて、酸化防止剤、滑
剤、分散剤、着色剤などを適宜添加してもよい。
剤、分散剤、着色剤などを適宜添加してもよい。
【００１６】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と併せて詳述
する。
する。
【００１７】表１は本発明及び比較例の配合例と各評価
項目の試験結果を示したものである。
項目の試験結果を示したものである。
【００１８】
【表１】
【００１９】表１に示した実施例１〜６と比較例１〜４
の各種成分を配合割合に従いバンバリミキサで混練した
後、１００〜１３０℃に保持した８０ｍ／ｍ押出機（Ｌ
／Ｄ＝２０）を用い、外径４．０mmのエチレンプロピレ
ンゴム絶縁線心を３本撚合わせた外周上に２mm厚に押出
し被覆し、水蒸気１３ｋｇ／ｃｍ2 で３分間架橋により
各種ケーブルを作製した。更に所要の試験試料を作製
し、各評価項目について試験を行った。
の各種成分を配合割合に従いバンバリミキサで混練した
後、１００〜１３０℃に保持した８０ｍ／ｍ押出機（Ｌ
／Ｄ＝２０）を用い、外径４．０mmのエチレンプロピレ
ンゴム絶縁線心を３本撚合わせた外周上に２mm厚に押出
し被覆し、水蒸気１３ｋｇ／ｃｍ2 で３分間架橋により
各種ケーブルを作製した。更に所要の試験試料を作製
し、各評価項目について試験を行った。
【００２０】引張特性： １８０℃で１mm厚にプレス成
形後、ＪＩＳダンベル３号試験片を作製し、ショッパ型
引張試験機により５００mm/ 分の速度で引張試験を行っ
た。
形後、ＪＩＳダンベル３号試験片を作製し、ショッパ型
引張試験機により５００mm/ 分の速度で引張試験を行っ
た。
【００２１】難燃性 ： ＩＥＥＥ規格３８３に準拠
し、２．４ｍ長のケーブルを１０本垂直に並べ下方から
７０，０００ＢＴＵ／ｈの炎を２０分間当てる。その後
炎を取り去り、１．８ｍ未満で自己消火すれば合格，
１．８ｍ以上延焼したものは不合格である。なお炭化形
成は２０分燃焼後炭化物が硬く形状を保持しているもの
を良、逆に著しく膨張し炭化物が脆いものを悪とした。
し、２．４ｍ長のケーブルを１０本垂直に並べ下方から
７０，０００ＢＴＵ／ｈの炎を２０分間当てる。その後
炎を取り去り、１．８ｍ未満で自己消火すれば合格，
１．８ｍ以上延焼したものは不合格である。なお炭化形
成は２０分燃焼後炭化物が硬く形状を保持しているもの
を良、逆に著しく膨張し炭化物が脆いものを悪とした。
【００２２】表１から明らかなように本発明に係る実施
例１〜６に示す組成物は引張特性に優れ、炭化形成性も
良好で、垂直燃焼試験に合格することが分かる。
例１〜６に示す組成物は引張特性に優れ、炭化形成性も
良好で、垂直燃焼試験に合格することが分かる。
【００２３】これに対し金属水酸化物の含有量が少ない
比較例１は難燃性が不合格であり、含有量が限定値を越
える比較例２は引張特性が低い。また炭酸カルシウムの
含有量が限定値未満の比較例３は難燃性が不十分であ
り、限定以外のポリマ及び炭酸カルシウムの平均粒径が
限定値を越えると比較例４は引張特性が低く難燃性試験
にも不合格となる。
比較例１は難燃性が不合格であり、含有量が限定値を越
える比較例２は引張特性が低い。また炭酸カルシウムの
含有量が限定値未満の比較例３は難燃性が不十分であ
り、限定以外のポリマ及び炭酸カルシウムの平均粒径が
限定値を越えると比較例４は引張特性が低く難燃性試験
にも不合格となる。
【００２４】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、発煙性や
毒性，腐蝕性が極めて少なく、しかも引張特性，難燃性
に優れた電線・ケーブルなどの難燃性電気絶縁組成物を
提供でき、工業上非常に有用である。
毒性，腐蝕性が極めて少なく、しかも引張特性，難燃性
に優れた電線・ケーブルなどの難燃性電気絶縁組成物を
提供でき、工業上非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｌ 23/08 ＬＤＦ 7107−4Ｊ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】 エチレン酢酸ビニル共重合体１００重量
部に対し金属水酸化物５０〜３００重量部配合し、更に
平均粒径３μｍ以下の炭酸カルシウムを１０〜１００重
量部混和してなる組成物を架橋せしめてなることを特徴
とする難燃性電気絶縁物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3162879A JPH0512928A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 難燃性電気絶縁物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3162879A JPH0512928A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 難燃性電気絶縁物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0512928A true JPH0512928A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15763003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3162879A Pending JPH0512928A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 難燃性電気絶縁物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0512928A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999063004A1 (fr) * | 1998-05-29 | 1999-12-09 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Composition de resine ignifuge, et fil electrique isolant, tube, tube thermoretractable, cable plat et fil electrique a haute tension cc fabriques avec ladite composition |
| WO2000069961A1 (fr) * | 1999-05-17 | 2000-11-23 | Du Pont-Mitsui Polychemicals Co., Ltd | Composition de resine ignifuge |
| JP2001114948A (ja) * | 1999-10-15 | 2001-04-24 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 難燃性樹脂組成物 |
| JP2005350578A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 難燃性樹脂組成物および絶縁電線 |
| JP2006321944A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電気絶縁性樹脂組成物 |
| JP2007503493A (ja) * | 2003-08-27 | 2007-02-22 | ボレアリス テクノロジー オイ | 微細粒子を含んでいる難燃性重合体組成物 |
| JP2008511128A (ja) * | 2004-08-25 | 2008-04-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 改良された自動車用架橋ワイヤ |
| CN109233207A (zh) * | 2018-09-20 | 2019-01-18 | 贵州西南制造产业园有限公司 | 一种用于电缆接头的绝缘材料及其制备方法 |
-
1991
- 1991-07-03 JP JP3162879A patent/JPH0512928A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999063004A1 (fr) * | 1998-05-29 | 1999-12-09 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Composition de resine ignifuge, et fil electrique isolant, tube, tube thermoretractable, cable plat et fil electrique a haute tension cc fabriques avec ladite composition |
| WO2000069961A1 (fr) * | 1999-05-17 | 2000-11-23 | Du Pont-Mitsui Polychemicals Co., Ltd | Composition de resine ignifuge |
| KR100808892B1 (ko) * | 1999-05-17 | 2008-03-03 | 듀폰-미츠이 폴리케미칼 가부시키가이샤 | 난연성 수지 조성물 |
| JP2001114948A (ja) * | 1999-10-15 | 2001-04-24 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 難燃性樹脂組成物 |
| JP2007503493A (ja) * | 2003-08-27 | 2007-02-22 | ボレアリス テクノロジー オイ | 微細粒子を含んでいる難燃性重合体組成物 |
| JP2005350578A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 難燃性樹脂組成物および絶縁電線 |
| JP2008511128A (ja) * | 2004-08-25 | 2008-04-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 改良された自動車用架橋ワイヤ |
| JP2006321944A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電気絶縁性樹脂組成物 |
| CN109233207A (zh) * | 2018-09-20 | 2019-01-18 | 贵州西南制造产业园有限公司 | 一种用于电缆接头的绝缘材料及其制备方法 |
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