JPH07119323B2 - 難燃性電気絶縁組成物 - Google Patents
難燃性電気絶縁組成物Info
- Publication number
- JPH07119323B2 JPH07119323B2 JP23066887A JP23066887A JPH07119323B2 JP H07119323 B2 JPH07119323 B2 JP H07119323B2 JP 23066887 A JP23066887 A JP 23066887A JP 23066887 A JP23066887 A JP 23066887A JP H07119323 B2 JPH07119323 B2 JP H07119323B2
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- JP
- Japan
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- weight
- parts
- flame
- tellurium dioxide
- flame retardant
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電線・ケーブルの絶縁体やシース材料として好
適な難燃性電気絶縁組成物に関し、特に、燃焼的にハロ
ゲン系ガスを発生しない難燃性電気絶縁組成物に関す
る。
適な難燃性電気絶縁組成物に関し、特に、燃焼的にハロ
ゲン系ガスを発生しない難燃性電気絶縁組成物に関す
る。
近年、社会の情報化，都市の巨大化，およびそれに伴う
ビル等の建築物の高層化によって、電線・ケーブル等に
一層の高密度・集積化が生じている。発電所，各種プラ
ント等は元より、これら電線・ケーブル等の集積した場
所に火災が発生した場合を想定し、難燃性絶縁電線・ケ
ーブルが強く要望されている。難燃性はIEEE（米国電気
電子技術者協会）規格383の垂直トレイ燃焼試験（VTF
T）に合格するものが要求されている。
ビル等の建築物の高層化によって、電線・ケーブル等に
一層の高密度・集積化が生じている。発電所，各種プラ
ント等は元より、これら電線・ケーブル等の集積した場
所に火災が発生した場合を想定し、難燃性絶縁電線・ケ
ーブルが強く要望されている。難燃性はIEEE（米国電気
電子技術者協会）規格383の垂直トレイ燃焼試験（VTF
T）に合格するものが要求されている。
従来、このような厳しい難燃性レベルを満足する難燃性
電気絶縁組成物として、ビニル，クロロプレンゴム，お
よび，ポリオレフィンにハロゲン系難燃剤を混和した材
料等が用いられている。
電気絶縁組成物として、ビニル，クロロプレンゴム，お
よび，ポリオレフィンにハロゲン系難燃剤を混和した材
料等が用いられている。
しかし、従来の難燃性電気絶縁組成物を用いた電線・ケ
ーブルによれば、充分な難燃性を示すものの、その成分
中にハロゲン元素を多量に含むため、燃焼時に有毒なハ
ロゲン系ガスを多量に発生する。ハロゲン系ガスは人体
に有毒であり、かつ、その発煙量が多いことから、避難
および消火活動を妨げ、二次災害の誘因となると言う不
都合があった。さらに、ハロゲン系ガスは腐食性が強い
ため、機器の腐食の原因となると言う不都合もあった。
ーブルによれば、充分な難燃性を示すものの、その成分
中にハロゲン元素を多量に含むため、燃焼時に有毒なハ
ロゲン系ガスを多量に発生する。ハロゲン系ガスは人体
に有毒であり、かつ、その発煙量が多いことから、避難
および消火活動を妨げ、二次災害の誘因となると言う不
都合があった。さらに、ハロゲン系ガスは腐食性が強い
ため、機器の腐食の原因となると言う不都合もあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、VTFTを満た
す高度の難燃性を有し、燃焼時に発煙量が少なく、か
つ、有毒なハロゲン系ガスを発生しないようにするた
め、ポリオレフィン100重量部に対し、無機金属水酸化
物を50重量部以上，および二酸化テルルを0.1重量部以
上含有するようにした難燃性電気絶縁組成物を提供する
ものである。
す高度の難燃性を有し、燃焼時に発煙量が少なく、か
つ、有毒なハロゲン系ガスを発生しないようにするた
め、ポリオレフィン100重量部に対し、無機金属水酸化
物を50重量部以上，および二酸化テルルを0.1重量部以
上含有するようにした難燃性電気絶縁組成物を提供する
ものである。
即ち、本発明の難燃性電気絶縁組成物は以下の組成を有
する。
する。
（１）ポリオレフィン（100重量部） ポリオレフィンとしては、エチレンプロピレンコポリ
マ，エチレンプロピレンターポリマ，ポリエチレン，エ
チレン酢酸ビニルコポリマ，エチレンエチルアクリレー
トコポリマ，エチレンメチルアクリレートコポリマ，エ
チレンブテンコポリマ，エチレンブテンジエンターポリ
マ等が使用可能であり、これらは単独あるいは２種以上
混合して使用しても良い。
マ，エチレンプロピレンターポリマ，ポリエチレン，エ
チレン酢酸ビニルコポリマ，エチレンエチルアクリレー
トコポリマ，エチレンメチルアクリレートコポリマ，エ
チレンブテンコポリマ，エチレンブテンジエンターポリ
マ等が使用可能であり、これらは単独あるいは２種以上
混合して使用しても良い。
（２）無機金属水酸化物（50重量部以上） 無機金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム，水酸
化マグネシウム，塩基性炭酸マグネシウム，ハイドロタ
ルサイト類等を使用することができる。ポリオレフィン
100重量部に対し、無機金属水酸化物50重量部以上を添
加するのは、例えば、50重量部より少ない量を混合した
場合、目的とする難燃性を付与できないためである。
化マグネシウム，塩基性炭酸マグネシウム，ハイドロタ
ルサイト類等を使用することができる。ポリオレフィン
100重量部に対し、無機金属水酸化物50重量部以上を添
加するのは、例えば、50重量部より少ない量を混合した
場合、目的とする難燃性を付与できないためである。
（３）二酸化テルル（0.1重量部以上） 二酸化テルルを加え、燃焼時に炭化層を形成させるこに
より高度の難燃性を付与する。二酸化テルルは、ポリオ
レフィン100重量部に対して0.1重量部以上混合する。0.
1重量部以上混合するのは、例えば、0.1重量部より少な
い量の混合では燃焼時に効果的な炭化層の形成をしない
ためである。
より高度の難燃性を付与する。二酸化テルルは、ポリオ
レフィン100重量部に対して0.1重量部以上混合する。0.
1重量部以上混合するのは、例えば、0.1重量部より少な
い量の混合では燃焼時に効果的な炭化層の形成をしない
ためである。
以上述べた難燃性電気絶縁組成物の成形体は未架橋，架
橋のいずれでも使用できる。架橋法には有機過酸化物に
よる架橋，電子線照射による架橋，シラングラフト水架
橋等がある。有機過酸化物による架橋では、架橋剤とし
てジクミルパーオキサイド,3−ビス（ｔ−ブチルパーオ
キシイソプロピル）ベンゼンに代表される有機過酸化物
が適している。また、電子線照射による架橋の場合に
は、架橋助剤として、トリメチロールプロパントリメリ
テート，トリアリルイソシアヌレート等の反応性のモノ
マを添加するのが一般的である。さらに、上記成分に加
えて、酸化防止剤，滑剤，カーボンブラック等を添加し
ても良い。
橋のいずれでも使用できる。架橋法には有機過酸化物に
よる架橋，電子線照射による架橋，シラングラフト水架
橋等がある。有機過酸化物による架橋では、架橋剤とし
てジクミルパーオキサイド,3−ビス（ｔ−ブチルパーオ
キシイソプロピル）ベンゼンに代表される有機過酸化物
が適している。また、電子線照射による架橋の場合に
は、架橋助剤として、トリメチロールプロパントリメリ
テート，トリアリルイソシアヌレート等の反応性のモノ
マを添加するのが一般的である。さらに、上記成分に加
えて、酸化防止剤，滑剤，カーボンブラック等を添加し
ても良い。
本発明の第１〜６の実施例は以下の通りである。ポリオ
レフィン，無機金属水酸化物，および二酸化テルルをそ
れぞれ下記の割合で配合した。
レフィン，無機金属水酸化物，および二酸化テルルをそ
れぞれ下記の割合で配合した。
〔実施例１〕 エチレン酢酸ビニルコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 100重量部 二酸化テルル 2重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例２〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 130重量部 二酸化テルル 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例３〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化アルミニウム 150重量部 二酸化テルル 10重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例４〕 エチレンブテンコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 120重量部 二酸化テルル 5重量部 ジクミルパーオキサイド 3重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例５〕 エチレンプロピレンコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 140重量部 二酸化テルル 1重量部 ジクミルパーオキサイド 3重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例６〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化アルミニウム 160重量部 二酸化テルル 3重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 以上の配合割合で混合した実施例１〜６の組成物を、10
0℃に保持された６インチロールに投入してロール混練
を行った。混練後、120℃に保持した40mm押出機を用い
て外径3.0mmのエチレンプロピレンゴム絶縁線心を３本
撚り合わせた外周に1.5mm厚さで押出被覆層を形成して
ケーブルを作製した。
ェノール） 0.5重量部 〔実施例２〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 130重量部 二酸化テルル 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例３〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化アルミニウム 150重量部 二酸化テルル 10重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例４〕 エチレンブテンコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 120重量部 二酸化テルル 5重量部 ジクミルパーオキサイド 3重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例５〕 エチレンプロピレンコポリマ 100重量部 水酸化マグネシウム 140重量部 二酸化テルル 1重量部 ジクミルパーオキサイド 3重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 〔実施例６〕 エチレンエチルアクリレートコポリマ 100重量部 水酸化アルミニウム 160重量部 二酸化テルル 3重量部 MAFカーボン 5重量部 ステアリン酸 1重量部 4,4′−チオビス−（６−第３−ブチル−４−メチルフ
ェノール） 0.5重量部 以上の配合割合で混合した実施例１〜６の組成物を、10
0℃に保持された６インチロールに投入してロール混練
を行った。混練後、120℃に保持した40mm押出機を用い
て外径3.0mmのエチレンプロピレンゴム絶縁線心を３本
撚り合わせた外周に1.5mm厚さで押出被覆層を形成して
ケーブルを作製した。
実施例4,5については、続いて15kg/cm2の水蒸気雰囲気
中で３分間保持して成形体の架橋を行った。
中で３分間保持して成形体の架橋を行った。
さらに、比較例として、表に示すような配合割合で、無
機金属水酸化物の少ない比較例1,二酸化テルル以外の金
属酸化物を加えた比較例2,および二酸化テルルの添加量
が本発明の範囲外である比較例３の組成物を使用して実
施例と同じ方法でケーブルを作製した。
機金属水酸化物の少ない比較例1,二酸化テルル以外の金
属酸化物を加えた比較例2,および二酸化テルルの添加量
が本発明の範囲外である比較例３の組成物を使用して実
施例と同じ方法でケーブルを作製した。
このようにして得られた各ケーブルに、以下の難燃性評
価を行った。難燃性評価（垂直トレイ燃焼試験）は長さ
2mのケーブルを垂直に８本並べ、下方より７万BTUの炎
を20分間当て、自己消炎すれば合格であり、自己消炎せ
ずに全焼するものは不合格とした。表より明らかな通
り、本発明に係る実施例１〜６のケーブルは垂直トレイ
燃焼試験に合格し、その難燃性レベルは十分であった。
これに対し、比較例１〜３は不合格であった。また、燃
焼時の発煙量も比較例１〜３に比較して、明らかに減少
しているのが確認された。
価を行った。難燃性評価（垂直トレイ燃焼試験）は長さ
2mのケーブルを垂直に８本並べ、下方より７万BTUの炎
を20分間当て、自己消炎すれば合格であり、自己消炎せ
ずに全焼するものは不合格とした。表より明らかな通
り、本発明に係る実施例１〜６のケーブルは垂直トレイ
燃焼試験に合格し、その難燃性レベルは十分であった。
これに対し、比較例１〜３は不合格であった。また、燃
焼時の発煙量も比較例１〜３に比較して、明らかに減少
しているのが確認された。
尚、本発明は電線・ケーブルに限定するものではなく、
他の電気物品にも適用することができる。
他の電気物品にも適用することができる。
以上説明した通り、本発明の難燃性電気絶縁組成物によ
れば、ポリオレフィン100重量部に対し、無機金属水酸
化物を50重量部以上，および二酸化テルルを0.1重量部
以上含有するようにしたため、VTFTを満たす高度の難燃
性を有し、燃焼時に発煙量が少なく、かつ、有毒なハロ
ゲン系ガスを発生しないようにすることができた。
れば、ポリオレフィン100重量部に対し、無機金属水酸
化物を50重量部以上，および二酸化テルルを0.1重量部
以上含有するようにしたため、VTFTを満たす高度の難燃
性を有し、燃焼時に発煙量が少なく、かつ、有毒なハロ
ゲン系ガスを発生しないようにすることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｋ 3:22 3:30）
Claims (1)
- 【請求項１】ポリオレフィン100重量部に対し、無機金
属水酸化物を50重量部以上，および二酸化テルルを0.1
重量部以上含有することを特徴とする難燃性電気絶縁組
成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23066887A JPH07119323B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 難燃性電気絶縁組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23066887A JPH07119323B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 難燃性電気絶縁組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6474245A JPS6474245A (en) | 1989-03-20 |
| JPH07119323B2 true JPH07119323B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=16911426
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23066887A Expired - Fee Related JPH07119323B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 難燃性電気絶縁組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07119323B2 (ja) |
-
1987
- 1987-09-14 JP JP23066887A patent/JPH07119323B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6474245A (en) | 1989-03-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |