JPH06189701A - 花入りゼリ−及びその製造法 - Google Patents

花入りゼリ−及びその製造法

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JPH06189701A
JPH06189701A JP43A JP35793492A JPH06189701A JP H06189701 A JPH06189701 A JP H06189701A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 35793492 A JP35793492 A JP 35793492A JP H06189701 A JPH06189701 A JP H06189701A
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JP
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jelly
flowers
sugar content
aqueous solution
brix
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JP43A
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English (en)
Inventor
Teruo Arai
井 暉 雄 荒
Tadashi Nakatsubo
坪 正 中
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Meiji Dairies Corp
Original Assignee
Meiji Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 花を糖液に浸漬して開花させた後、容器に入
れ、これに糖液を加えた後冷凍するかあるいはゲル化剤
を加えて冷却してブロック状となし、これをゼリーに入
れてゲル化させる。 【効果】 美しく自然に開花した状態で花をゼリー中に
固定化することができ、しかも手作業によることなく工
業生産することができる。得られた製品は見た目にも美
しく、品質的にも安定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の食用花を自然状
態で開花せしめ非常にきれいな美観を呈するゼリー及び
それを工業的に効率よく製造するための方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から行われている花入りゼリーの製
造法としては、埋材をカップに入れ、浮き上りを阻止す
る程度の硬さまでゼリーを冷却してから再注入する方
法;生花を処理した後、軟花状態のままで投入し、次い
でゼリーを熱湯状に溶解しておきこれをカップに投入
し、花の浮力を利用する方法;埋材をカップに入れ、ゼ
リー溶液を添加した後殺菌して、花の位置を容器上方部
に固定する方法;等が挙げられる。
【0003】また特許の面からみると、例えば、次のよ
うな特許文献が既知となっている:アク抜き及びそれに
よって生じた変色をもとにもどす処理を行った生花を用
いる点を特徴とするもの(特開昭62−20578号公
報);塩漬又は砂糖漬の花を用いる点を特徴とするもの
(特開平3−15350号公報);界面活性剤水溶液へ
の浸漬処理によって濡れた状態にした食用花を用いる点
を特徴とするもの(特開平3−259047号公報);
比重調整液に浸漬した花を用いる点を特徴とするもの
(特開平4−173062号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来法は、手作業によらなければならなかったり、花
の位置ぎめが自由にコントロールすることができない等
の致命的な欠点は避けられない。
【0005】また特許出願されている方法も、開花や変
色防止に力点がおかれていて、取扱中に花が破損した
り、花のゼリー中での自由な位置ぎめができず、また花
を予じめ殺菌しておく必要があったり、非常に多大な手
間がかかるといった欠点があり、理想的な方法とはいい
難い。
【0006】花入りゼリーにおいては、視覚効果にすぐ
れている点が重要であって、美しく開花した状態で食用
花をゼリー中に固定することが求められている。しかし
ながら、ゼリーと花を組合わせた商品を、一連の充填、
殺菌といった装置産業の中で連続的に効率よく工業生産
するには、従来のように単に塩漬された花を用いるとい
った程度の前処理を行っただけでは、ゼリー中の希望す
る位置に、しかも開花した状態で固定することはきわめ
て困難である。
【0007】花入りゼリーにおいては、上記のように、
各種の花をゼリーの中でしかも見ばえの良いゼリー中心
部に充分に開花した状態で固定することが、ゼリーの商
品価値を高めるうえでの技術的課題なのである。
【0008】そして、従来法には、具体的には例えば次
のような課題が挙げられる:(1)商品化した際に見た
目に悪い生花のガク片や異物を除去するのが困難であ
る。(2)脱塩工程のみでは衛生上問題が残るし、開花
しにくい花の混入も避けられない。(3)花弁を入れる
際は手作業によらざるを得ないが、その際に、一輪ずつ
入れるのに手間が非常にかかり、工業生産的でなく、し
かも花弁がとんだり傷がついたりすることが多い。
(4)ゼリー中での開花も充分ではないし、開花させた
い位置を自由にコントロールすることもできない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した技術
課題、すなわち食用花をゼリーの所望位置に見ばえの良
い開花状態で固定すること、しかもできる限り手作業を
省いて工業化すること、を一挙に解決する目的でなされ
たものであって、上記した各具体的課題についても、鋭
意研究の結果次のような解決策を見出し、遂に本発明の
完成に至ったものである。
【0010】課題(1)及び(2)については、充分に
花を洗浄した後、加温糖液に入れて開花させ、開花した
ものを選択しそれらについてガク片や異物を除去すると
いう、洗浄、糖液処理を新たに開発し、該処理によって
対処するのに成功した。
【0011】課題(3)については、上記によって処理
した花を凍結するか又はゲル化剤を用いてゲル化し、個
々に花をブロック化するという全く新規な技術を開発
し、この技術によって該課題を解決するのに成功した。
【0012】課題(4)については、上記した花の前処
理とゼリーベースの糖度調整を有機的に結合することに
より、ゼリーの所望位置で花を自然な状態で開花させる
のにはじめて成功し、このようにして該課題を解決し、
そして更に研究を積み重ねた結果、遂に本発明に到達し
たものである。以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0013】本発明を実施するには、先ず、花を充分に
洗浄する。花としては各種の食用花を使用するが、非食
用の花も充分に使用できる。このような花を洗浄した
後、糖度5〜40ブリックス、好適には10〜30ブリ
ックス、温度30〜80℃、好適には40〜70℃の水
溶液に浸漬し、開花の有無を確認し、開花したもののみ
を選別し、これらについてガク片や異物を除去する。
【0014】このようにして処理した花を、1輪又は2
輪以上容器に入れる。容器としては、個々独立した各種
形状、大きさの容器が使用できるほか、連続した容器、
広い容器に仕切りを設けた容器等が格別の限定なく適宜
使用できる。
【0015】このようにして花を容器に入れた後、これ
に、最終商品で開花させたい位置の糖度よりも高い糖度
(例えば約20%未満高い糖度)10〜30ブリックス
の水溶液を加えて冷凍するか、あるいは、最終商品で開
花させたい位置の糖度よりも高い糖度(例えば約20%
未満高い糖度)10〜30ブリックスで熱可逆性ゲルを
形成するゲル化剤を0.05〜2%(好ましくは0.1
〜1.5%)含む水溶液を加えて冷却し、花入りブロッ
クの個装を形成せしめる。本発明によれば、このように
花を個々にブロック化するという新規な構成を開発した
ので、取り扱いが非常に円滑化され、機械化、工業化が
可能となる。
【0016】ゲル化剤は、増粘多糖類、ゼラチン、寒天
の1つ又は2つ以上と、必要あれば塩類とからなるもの
である。塩類としては、ゲル化に常用される各種のカル
シウム塩、マグネシウム塩その他の塩類が使用される。
【0017】本発明において使用する増粘多糖類として
は、天然ガム類が広く用いられ、次のようなものが例示
される:キサンタンガム、グアーガム、ローカストビー
ンガム、トラガントガム、タマリンドガム、カラギーナ
ン、ファーセレラン、アラビアガム、ジェランガム、サ
イリューム、カードラン等、海藻、種子、樹脂及び微生
物由来の物質の1種又は2種以上。
【0018】そこで透明プラスチックカップ等の容器を
用意し、これに糖度の低いゼリー上層液を70〜90
℃、好適には75〜85℃で充填し、次いで糖度の高い
ゼリー下層液を60〜80℃、好適には65〜75℃で
充填する。そして、上記により製造したブロック状に個
装した花を1ブロックずつ(必要に応じては2ブロック
以上)投入してシールする。しかる後に、熱水又は蒸気
で70〜90℃、好適には75〜85℃で15〜50分
間程度(好適には20〜45分間)加熱殺菌し、ゲル化
点に冷却する。
【0019】このような処理によって、ブロック状の花
が溶解し、浮上しながら自然開花し、丁度ゼリーの中心
部に固定される。また、ゼリーベースの糖度や充填温度
を調整することによって、花の固定位置を適宜所望する
位置に自由にコントロールすることができる。また、ゼ
リー液は上記のように二層又はそれ以上とするほか単層
にすることも可能であるし、花のほかに果肉やキャンデ
ー、野菜、肉類その他のものを入れることもできるが、
その場合はカップへの充填、投入順序等を適宜検討して
行えば良い。ゼリーを二層にする場合は、上層液と下層
液の糖度比を1:5〜4:5程度(好適には1:3程
度)にするのが好ましい。
【0020】ゼリー液としては、上記した食用ゲル化剤
の水溶液(増粘多糖類、ゼラチン、寒天の1つ又は2つ
以上と、必要あれば塩類を含有する)に、砂糖その他の
甘味料、酸味料、香料、着色料その他ゼリーの製造に常
用される成分を適宜配合したものが使用される。
【0021】以下、本発明を実施例により更に詳しく説
明する。
【0022】
【実施例1】桜の花を水洗後、糖度18ブリックス、温
度60℃の水溶液に浸漬し、開花した花のガク片や異物
を除去した。ついで仕切りのあるトレーの一区画(容量
10cc)ごとに一輪ずつ入れて、糖度18ブリックス
でゼラチン1.3%の水溶液を加えて冷却し、ブロック
状の花を製造した。
【0023】一方、下記の表1に示すゼリー原料を用い
て、ゼリー上層液及びゼリー下層液を調製した。すなわ
ち、ゼリー上、下層液ともに、砂糖の一部にカラギーナ
ン、ローカストビーンガムを混合して水に分散し、残り
の原料を順次投与して、75℃、5分間攪拌溶解し、7
0℃に保持した。
【0024】
【表1】
【0025】透明プラスチックカップに、はじめに糖度
の低いゼリー上層液70ccを充填してから、ついで糖
度の高いゼリー下層液30ccを充填した。
【0026】そして別に用意した前述のブロック状の花
を投入してシールし、上層と下層の層状分布がくずれな
いようにゆるやかに80℃の熱湯中に30分間浸漬し殺
菌した。殺菌後水で徐々に冷却し、ゲル化させて製品と
した。本製品は、ゼリー上層液とゼリー下層液がカップ
の中間部分で相互にまじりあい、その部分は糖度15ブ
リックス程度のゼリー液となり、この部分に桜の花が浮
かんだ状態で固定されてゲル化した。
【0027】
【実施例2】食用菊を水洗後、糖度18ブリックス、温
度60℃の水溶液に浸漬し、開花した花のガク片や異物
を除去した。ついで仕切りのあるトレーの一区画(容量
10cc)ごとに1輪ずつ入れて、糖度18ブリックス
の水溶液を加えて急速冷凍し、ブロック状の花を製造し
た。
【0028】しかる後は、実施例1と同様の操作をくり
返し、菊入りゼリーを製造した。得られた菊入りゼリー
は、中央部に食用菊の黄色い花が満開の状態で固定され
ており、特に和食に使用するのに好適であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、美しく自然に開花した
状態で各種の花をゼリー中に固定できるのみでなく、花
を破損することなく、しかも工業生産することができ
る。そのうえ、花を1輪又はそれ以上用いることもでき
るし、異種の花の使用も可能であり、固定する位置も自
由にコントロールできる。また、必要あれば、花のほか
に果肉、キャンデー、野菜、肉類等も入れることがで
き、ゼリーの糖度や酸味等を変えることによって、菓子
としてだけでなく、和、洋、中華の料理にも利用するこ
とができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用の花を洗浄した後、糖度10〜30
    ブリックス、温度40〜70℃の水溶液に浸漬し、開花
    した花を一輪ずつ又は二輪以上ずつ容器に入れ、次いで
    糖度10〜30ブリックスの水溶液をこれに加えて冷凍
    してブロック状の花を製造し、一方、糖度の低いゼリー
    上層液を充填し次いで糖度の高いゼリー下層液を充填し
    てゼリー層を形成せしめておき、このゼリー層に上記ブ
    ロック状の花を入れてゲル化させることを特徴とする花
    入りゼリーの製造法。
  2. 【請求項2】 食用の花を洗浄した後、糖度10〜30
    ブリックス、温度40〜70℃の水溶液に浸漬し、開花
    した花を一輪ずつ又は二輪以上ずつ容器に入れ、次いで
    糖度10〜30ブリックスで熱可逆性ゲルを形成するゲ
    ル化剤を含む水溶液をこれに加えて冷却してブロック状
    の花を製造し、一方、糖度の低いゼリー上層液を充填し
    次いで糖度の高いゼリー下層液を充填してゼリー層を形
    成せしめておき、このゼリー層に上記ブロック状の花を
    入れてゲル化させることを特徴とする花入りゼリーの製
    造法。
  3. 【請求項3】 ゲル化剤を0.1〜1.5%含有する水
    溶液を用いることを特徴とする請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 ゲル化剤が増粘多糖類、ゼラチン、寒天
    の1つ又は2つ以上と必要ある場合には塩類とからなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 ゼリー上層液の糖度とゼリー下層液の糖
    度の比が1:5〜4:5であることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の製造法。
  6. 【請求項6】 ブロック状の花をゼリーに入れた後に、
    70〜90℃、好適には75〜85℃の温度で20〜4
    0分間加熱殺菌することを特徴とする請求項1〜請求項
    5のいずれか1項に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記
    載の製造法によって製造してなる花入りゼリー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4845235B1 (ja) * 2011-05-23 2011-12-28 株式会社 片岡 栄養補給食品
CN107692137A (zh) * 2017-11-06 2018-02-16 成都中医药大学 一种玫瑰花果冻及其制备方法
CN112137053A (zh) * 2020-09-03 2020-12-29 成都巨龙生物科技股份有限公司 一种醪糟花酱甜品及其制备方法
CN114747745A (zh) * 2021-12-14 2022-07-15 广东鲜活果汁生物科技有限公司 一种菊花果冻的制备方法

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