JPH0618949B2 - 塗装された樹脂成形体の製造法 - Google Patents

塗装された樹脂成形体の製造法

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JPH0618949B2
JPH0618949B2 JP1295747A JP29574789A JPH0618949B2 JP H0618949 B2 JPH0618949 B2 JP H0618949B2 JP 1295747 A JP1295747 A JP 1295747A JP 29574789 A JP29574789 A JP 29574789A JP H0618949 B2 JPH0618949 B2 JP H0618949B2
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ethylene
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貞雄 北川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 〈産業上の利用分野〉 この発明は、塗装された樹脂成形体の製造法に関する。
さらに詳しくは、この発明は、特定のプロピレン系樹脂
と末端に水酸基を有するジエンポリマーまたはその水素
添加物とからなる樹脂組成物を成形してなる成形体に塗
装を施した樹脂成形体の製造法に関する。
〈従来の技術〉 従来、ポリプロピレン樹脂は、その構造中に極性基が存
在せず、しかも、結晶性が高いことから塗料の付着が極
めて悪いことが知られている。従って、この付着性の悪
さを改善するために、ポリプロピレンの表面に予めプラ
イマーを塗布したり、プラズマ処理を施すこと等によっ
て表面を改質し、塗装性を改良してから塗料を付着させ
ていた。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような塗布方法においては、従来か
ら以下に示すような問題点があった。
すなわち、プライマー塗布法においては、高価なプライ
マーを使用しなければならないことや、塗装工程数が多
くなることなどから塗装コストが高くなるといった欠点
がある以外にも、プライマーの溶媒を揮発させる必要が
あることなどから作業環境が悪くなるとともに火災の危
険性を伴ない安全性に問題があった。
一方、プラズマ処理法においては、高度の真空状態が必
要であるために、高価な装置を設置しなければならず、
しかも、バッチ式のためのコストの上昇を避けることが
できなかった。さらに、プラズマ処理後の表面は不安定
で、異物に接触すると塗料の付着性が低下するため、塗
膜性能にバラつきが生じることもあり、取り扱いが非常
に不便であった。
従って、このようなプライマー塗布や、プラズマ処理す
る工程を省略することができれば、塗装工程の簡略化、
作業環境の改善、コストの低減化等を図ることが可能と
なることから、これまでにもこれらの問題点を改善しよ
うと多くの研究がなされてきた。
しかしながら、結局、未だにこの目的を達成するに至っ
ておらず、ポリプロピレン系樹脂素材ではこのようなプ
ライマー塗布やプラズマ処理等を省くことが出来ずに塗
装が施されている。
〔発明の概要〕
〈要旨〉 本発明者らは上記課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、
特定な樹脂組成物を用いることによって、上記課題を解
決し得ることができるとの知見を得て、本発明を完成す
るに至った。
すなわち、本発明による塗装された樹脂成形体の製造法
は、エラストマー成分0〜70重量%とエチレン含量3
〜45重量%のプロピレン・エチレンブロック共重合体
及び/又はエチレン含量0.5〜10重量%のプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体100〜30重量%との
合計量100重量部に対して、末端に水酸基を有する共
役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマーまたはそ
の水素添加物0.01〜10重量部を添加してなる樹脂
組成物からなる成形体に、塗料を直接塗布すること、を
特徴とするものである。
〈効果〉 本発明による塗装された樹脂成形体の製造法は、特定な
樹脂組成物を用いることによって、プロピレン系樹脂へ
直接塗装することは不可能であるとの従来の常識を覆
し、成形体にプライマー塗布、プラズマ処理等の表面改
質処理を予め施すことなく、塗料を直接塗布することに
よって、良好な塗料付着性を示す成形体の塗装物が得ら
れることは予測し難い意外なことである。
〔発明の具体的説明〕
〔I〕樹脂成形体 本発明による塗装された樹脂成形体の製造法において用
いられる樹脂成形体としては、下記に示す構成成分から
なる樹脂組成物を各種形状に成形して得られたものであ
る。
(1)樹脂組成物 (a)構成成分 プロピレン系樹脂 本発明の樹脂組成物を構成するプロピレン系樹脂として
は、エチレン単位の含量が3〜45重量%、好ましくは
5〜40重量%の結晶性のプロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体及び/又はエチレン単位の含量が0.5〜1
0重量%、好ましくは1〜5重量%の結晶性のプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体からなるものであり、ま
た、これらエチレン成分とプロピレン成分以外の任意共
重合性単量体成分として、発明の効果を著しく損わない
範囲内(例えば、30重量%以下、好ましくは15重量
%以下)で、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、10ペンテン
などの他のα−オレフィンや、ジビニルベンゼン、ビニ
ルシラン、不飽和カルボン酸などが共重合されていても
よい共重合体であってもよい。
このようなランダムまたはブロック共重合体はJIS−
K7203に準拠して測定した曲げ弾性率が3,000
〜20,000kg/cm2、好ましくは4,000〜18,
000kg/cm2、特に好ましくは5,000〜15,00
0kg/cm2の樹脂であることが好ましい。また、この共重
合体樹脂のメルトフローレート(MFR)は特に制限が
ないが、ASTM−D1238に準拠して測定した値が
通常0.01〜200g/10min、好ましくは0.1
〜100g/10min、特に好ましくは0.5〜50g
/10minの範囲内であるのがよい。
これらプロピレン系樹脂の中では、プロピレン・エチレ
ンブロック共重合体を使用することが好ましい。これら
の樹脂は、市販の樹脂の中から適宜選んで用いることが
できる。
末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物
とのコポリマーまたはその水素添加物 本発明の樹脂組成物を構成するもう一方の末端に水酸基
を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマ
ーまたはその水素添加物のうち、末端に水酸基を有する
共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマーとして
は、例えば1,3−ブタジエンとスチレンのコポリマー
でその末端に少なくとも一つの水酸基を有するポリマー
がある。
具体的には末端に少なくとも一個の水酸基を有し、分子
量が200〜100,000、好ましくは500〜5
0,000、特に好ましくは800〜10,000の、
常温で液体、判固体、固体のポリマーが含まれる。1分
子当たりの平均水酸基数は一般に1〜10、特に1.5
〜5.0のものが好ましく、水酸基価が一般に15〜2
50、好ましくは25〜125(KOHmg/g)のもの
が特に好ましい。
末端に水酸基を有するジエンポリマーは、1,3−ジエ
ンを原料に用いて、周知の方法、例えばラジカル重合
法、アニオン重合法などによって製造することができ
る。具体的には、例えば特開昭51−71391号公報
に記載の方法などを挙げることができる。
上記ラジカル重合により製造する場合には、過酸化水素
を重合開始剤として用いてジエン系モノマーを重合する
ことにより容易に得られる。
また、上記アニオン重合により製造する場合には、共役
ジエンと芳香族ビニル化合物とを周知の方法に従って、
アニオン重合触媒、例えばアルカリ金属または有機アル
カリ金属化合物を用いて重合させることにより得られ
た、両末端の少なくとも一つにアルカリ金属が結合した
構造のリビングポリマーに、例えばモノエポキシ化合
物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
もしくはハロゲノアルキレンオキシド、ポリエポキシド
を反応させれば良い。
これらポリマーの原料モノマーとしては少なくとも1種
類の共役ジエンモノマーと少なくとも一種の芳香族ビニ
ルモノマーが使用される。共役ジエンモノマーとして
は、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソ
プレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエンなどを挙
げることができる。
一方、共重合成分としての芳香族ビニルモノマーとして
はスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が
挙げられる。共役ジエンモノマーと併用する場合、芳香
族ビニルモノマーの使用量は最終目的物の物性を考慮し
た場合には総モノマー量に対し50重量%以下が好まし
い。
また、末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル
化合物とのコポリマーの水素添加物としては、前述の末
端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物と
のコポリマーを、通常の方法、例えば特開昭51−71
391号公報に記載される方法などで水素添加すること
によって得られるものである。
水素添加の程度については、コポリマーの主鎖中に含ま
れる二重結合だけでなく、芳香環の二重結合までも完全
に水素添加してしまうものから、部分的に水素添加さ
れ、主鎖中の二重結合が残存しているものであってもよ
いが、特にヨウ素価が通常0〜30、特に0〜5(g/
100g)のものが好ましい。
これらの末端に水酸基を有する共役ジエン系コポリマー
およびその水素添加物は、それぞれ単独でも、複数の混
合物としても使用することができる。
付加的成分 本発明における樹脂組成物には、本発明の効果を著しく
損わない範囲で、上記必須成分に加えて以下に示すよう
な付加的成分を含有させることができる。
このような付加的成分としては、例えば、前記プロピレ
ン系樹脂以外のポリオレフィン、具体的には低圧法ポリ
エチレン、中圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、立体
規則性ポリプロピレン、立体規則性ポリ−1−ブテン、
立体規則性ポリ−4−メチル−1−ペンテンなど、ある
いは、オレフィン系、スチレン系、アクリル系等のエラ
ストマー、無機フィラー、具体的には石英等の天然シリ
カ、湿式法、乾式法で製造した合成シリカ、カオリン、
マイカ、タルク、石綿などの天然珪酸塩、珪酸カルシウ
ム、珪酸アルミニウムなどの合成珪酸塩、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、アル
ミナ、チタニアなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、ア
ルミニウム、ブロンズなどの金属粉、カーボンブラッ
ク、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム、硫酸カ
ルシウム、酸化亜鉛、チッ化ケイ素、サファイア、ベリ
リア、酸化ホウ素、炭化ケイ素などのウィスカー等があ
る。また、その他の添加剤、具体的には着色剤、安定
剤、分散助剤、分子量調整剤、架橋剤、核剤などを挙げ
ることができる。
これら付加的成分の中でも、上記オレフィン系エラスト
マーは、剛性や耐衝撃性などの調整を行なうことができ
るので好都合である。
このようなオレフィン系エラストマーとしては、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン等のα−オレフィン相互の共重合体あるいはこれら
と非共役ジエンとの共重合体である。該共重合体は、J
IS−K 6301に準拠して測定した初期弾性率が4
00kg/cm2以下、好ましくは200kg/cm2以下、特に好
ましくは100kg/cm2以下の無定形ないしは低結晶性の
共重合体であることが好ましい。
なお、上記非共役ジエンの具体例としては、ジシクロペ
タジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノ
ルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル1,6−オク
タジエン等を挙げることができる。
これらのオレフィン系エラストマーは、100℃で測定
したムーニー粘度ML1+4が通常1〜200、好まし
くは5〜150、特に好ましくは7〜100の範囲のも
のである。
これらオレフィン系エラストマーの中ではエチレン系エ
ラストマーが品質および安定性の点で好ましい。
具体的にはエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)
エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレ
ン・1−ブテン共重合ゴムエチレン・プロピレン・非共
役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・1−ブテ
ン−非共役ジエン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・
1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴム等がある。これら
エチレン系エラストマーの中では、特にEPMが成形体
の表面荒れが起こり難いため塗装面が美しく仕上がり好
ましい。
ただ、一般に、エラストマーの配合は塗装接着力を助け
る傾向にあることが知られているが、本発明において
は、エラストマーの配合がなくとも直接塗装で良好な塗
装接着力を有するものであり、予測し難い意外なことで
ある。
(b)量比 本発明に用いる樹脂組成物を構成する上記成分の配合の
量比としては、通常、付加的成分をも含めたプロピレン
系樹脂100重量部に対して、末端に水酸基を有する共
役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマーまたはそ
の水素添加物を0.01〜10重量部、好ましくは0.
05〜7重量部、特に好ましくは0.1〜5重量部の範
囲で配合される。
末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物
とのコポリマーまたはその水素添加物の配合量が上記範
囲未満のときは、塗料の付着性に再現性が乏しかった
り、塗料の付着強度が弱かったりする。一方、上記範囲
を越えると高価な該コポリマーの添加量が多いために、
樹脂組成物としてのコストが高くなり、また該ポリマー
がブリードするために塗料の付着性が低下するなどが生
じる。
また、付加的成分にエラストマーを配合する場合は、プ
ロピレン系樹脂との合計量100重量%に対して1〜7
0重量%、中でも5〜60重量%、特に10〜50重量
%用いることが機械的強度に優れている点で好ましい。
(c)配合 上記構成成分を混合することによって本発明の樹脂成形
体原料となる樹脂組成物が製造される。
これらの構成成分の混合順序も特に制限はなく上記構成
成分を同時に混合する方法、任意の2成分を予め混合し
ておき、次いで残りの成分を混合する方法などがある
が、いずれの方法を用いてもよい。
混合方法としては、ブラベンダープラストグラフ、一軸
あるいは二軸押出機、強力スクリュー型混練機、バンバ
リーミキサーニーダー、ロールなどの従来知られている
混練機であればいかなるものでも使用することができ
る。
(2)成形 上記樹脂組成物を各種成形方法によって成形することに
よって本発明において用いられる樹脂成形体が得られ
る。
成形は、通常の方法によって行うことができる。即ち、
射出成形、圧縮成形、押出成形(シート成形、ブロー成
形)等のいずれの成形方法であっても構わない。
特に射出成形した複雑な形状のものに対しても本発明の
方法は有効である。
〔II〕塗装 本発明における樹脂成形体の塗料法としては、従来の塗
装工程からプライマー塗布やプラズマ処理等の表面改質
工程を除いた工程を採用することができる。すなわち上
記樹脂組成物からなる成形物に直接あるいは必要により
脱脂処理を施した後に、塗料を塗布するものである。
本発明方法における「直接塗布する」とは従来行なわれ
ていたプライマー塗布やプラズマ処理を施さずに塗布す
ることであって、本発明の技術的思想を逸脱しない限
り、塗料を塗布する前に何らかの表面処理を施すことを
除外するものではない。
そのような表面処理の一つして脱脂処理などを挙げるこ
とができる。
このような脱脂処理は、一般に塗料を塗布する直前に行
なわれている通常の操作で、これによって樹脂組成物の
成形から塗装までの工程で不可避的に成形物の表面に付
着した手垢や機械油等を洗浄除去することができる。具
体的には、有機溶剤またはその蒸気、水、水蒸気、酸、
アルカリ水あるいは界面活性剤水溶液等による洗浄法が
あり、これらの中では有機溶剤の蒸気を用いた洗浄法が
好んで用いられる。
また、塗料の塗布手段としては、スプレーによる吹き付
け塗布が、はけ塗り、ローラーによる塗布などがある
が、いずれの方法をも本発明の方法で採用することがで
きる。
本発明方法で使用することができる塗料としては、一般
に広く用いられる塗料、例えば、アクリル系塗料、エポ
キシ系塗料、ウレタン系塗料、アルキッド系塗料、メラ
ミン系塗料等を挙げることができる。これらの中で好ま
しいのはアクリル系塗料およびウレタン系塗料であり、
特に好ましくはアクリル系塗料である。
〔III〕塗装樹脂成形体 本発明による塗装された成形体は、塗料が一般に10〜
100μm、好ましくは2−〜70μmの厚さで塗布さ
れ、その塗膜は通常400g/cm以上、特に700〜
2,000g/cmの剥離強度で強固に被着されているの
で、各種工業用部品、例えば自動車のバンパー、マッド
ガード、サイドモール、ホイールキャップ、スポイラー
類等の自動車外装部品、インストロメントパネル、レバ
ー、ノブ、内張り等の自動車内装部品、ポット、掃除
機、洗濯機、冷蔵庫、照明器具、オーディオ機器等の電
気製品、カラーボックス、収納ケース等の日用雑貨品等
として利用することができる。
〔実験例〕
以下に実施例を掲げ、本発明を更に具体的に説明する
が、各実施例において製造された樹脂組成物から試験試
料を得るための成形条件および試験方法は以下に示す通
りである。なお、例中の「部」は重量比である。
成形条件 成形膜:名機製作所製の射出成形機M40A−SJ 成形温度:230℃ 成形品:平板(65mm×65mm×2mm) 三点曲げ弾性率試験片 (90mm×10mm×4mm) 曲げ弾性率 JIS K−7203に準拠して測定した。
MFR ASTM−D 1238に準拠して測定した。
塗装 塗料:一液型アクリル系塗料および一液型ウレタン系塗
料を用いて、塗装を行なった。
塗装法:各塗料をそれぞれ調合し、エアースプレーガン
を用いて、塗膜厚さが役40μmになるようスプレー塗
布した。その後、アクリル系塗料においては、100
℃、60分、ウレタン系塗料においては120℃、60
分で焼き付け乾燥をした。
塗料付着性評価 碁盤目試験:片刃カミソリを用い試験片の表面に直行す
る縦横11本ずつの平行線を2mm間隔で引いて碁盤目を
100個作る。そのうえにセロハン粘着テープ(JIS
−Z1522)を十分圧着し、塗膜面と約30度に保ち
手前に一気に引き剥し、碁盤目で囲まれた部分の状態を
観察し、剥離しなかった碁盤目の数を記録した。
実施例1〜15および比較例1〜5 末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物
とのコポリマーの合成 容量500mlのオートクレープに、1,3−ブタジエン
64g、スチレン36g、イソプロピルアルコール70
gおよび60%過酸化水素水10gを用い、アルゴン雰
囲気中で120℃、5時間重合を行なった。反応終了
後、未反応モノマーを除去し生成した共役ジエンコポリ
マーを乾燥した。
得られたブタジエン・スチレン共重合体の分子量は約
2,500、水酸基価が約76(KOHmg/g)であっ
た。
末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物
とのコポリマーの水素添加物の合成 上記末端に水酸基を有する共役ジエンと芳香族ビニル化
合物とのコポリマーの合成で得られたブタジエン・スチ
レン共重合体を50g、シクロヘキサン50g、5%カ
ーボン担持ルテニウム触媒5gを、容量200mlのオー
トクレーブに仕込みアルゴンガンで系内を置換した後、
水素ガスを50kg/cm2になるまで送入した。これを10
0℃迄昇温し、全圧が50kg/cm2に保たれるように水素
ガスを供給しつつ10時間反応を行なった。反応終了
後、水素を除去し、濾過にて触媒を除いてから生成した
水素添加物をメタノール中で析出させ、濾別、乾燥をし
て目的物を得た。得られたブタジエン・スチレン共重合
体水素添加物のヨウ素価は1.5(g/100g)、水
酸基価は73.6(KOHmg/g)であった。
樹脂成形体の成形 第1表に示した成分配合を、二軸押出機により200℃
で溶融混練し、ペレットにした。
このペレットを用いて平板および三点曲げ弾性率試験片
の各試験片を射出成形した。
なお、第1表中の配合成分は次のとおりである。
プロピレン系樹脂 ・ブロック共重合体(1):エチレン含量8.2重量
%、曲げ弾性率が10,000kg/cm2かつMFR33g
/10minであるプロピレン・エチレンブロック共重合
体。
・ブロック共重合体(2):エチレン含量13重量%、
曲げ弾性率が6,000kg/cm2かつMFR30g/10
minであるプロピレン・エチレンブロック共重合体。
・ブロック共重合体(3):エチレン含量7.5重量
%、曲げ弾性率が11,500kg/cm2かつMFR10g
/10minであるプロピレン・エチレンブロック共重合
体。
・ランダム共重合体:エチレン含量3.4重量%、曲げ
弾性率が10,500kg/cm2かつMFR15g/10mi
nであるプロピレン・エチレンランダム共重合体。
・単独重合体:曲げ弾性率が13,000kg/cm2かつM
FR25g/10minであるポリプロピレン。
オレフィン系エラストマー ・EPM(1):ムーニー粘着ML1+4(100℃)
が70、比重0.86のエチレン・プロピレン共重合ゴ
ム ・EPDM:ムーニー粘着ML1+4(100℃)が4
7、比重0.86のエチレン・プロピレン・エチリデン
ノルボルネン共重合ゴム 水酸基含有ジエンポリマー又はその水素添加物 ・ジエンコポリマー(1):前記末端に水素基を有する
共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマーの合成
で得たジエンコポリマー ・ジエンコポリマー水素添加物(1):前記末端に水酸
基を有するジエンコポリマーの水素添加物の合成で得た
ジエンコポリマー水素添加物 ・ジエンコポリマー水素添加物(2):ヨウ素価0.5
(g/100g)、水酸基39.7(KOHmg/g)の
ブタジエン・スチレンコポリマー水素添加物 樹脂成形体の塗装 上記樹脂成形体の成形によって成形した平板をトリクロ
ロエタン蒸気で30秒間脱脂処理を施した後、エアーガ
ンを用いて塗料を塗布した。そして、焼き付け乾燥を終
了後、48時間室温で放置し、碁盤目試験を行なった。
実施例16 ウレタン系塗料についてはこれを二液型ウレタン系塗料
に替え、80℃、60分で焼き付け乾燥を行った以外
は、実施例5と同様の条件にて塗装性の評価を行った。
比較例6〜11 ジエンコポリマー水添物(1)を以下のジエンコポリマー
に替えた以外は、実施例16と同様の条件にて成形体の
製造および塗装性の評価を行った。
ジエンコポリマー ・ジエンコポリマー(3):スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体水素化物(シェルケミカル社製「KRATON G-
1650」,ブルックフィールド粘度1500センチポアズ) 1ジエンコポリマー(4):スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体水素化物(シェルケミカル社製「KRATON G-
1651」、ブルックフィールド粘度2000センチポアズ) ・ジエンコポリマー(5):スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体水素化物(シェルケミカル社製「KRATON G-
1652」、ブルックフィールド粘度550センチポアズ) ・ジエンコポリマー(6):スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(シェルケミカル社製「TR 1111」、スチレ
ン/イソプレン=21/79) ・ジエンコポリマー(7):スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(シェルケミカル社製「TR 1107」、スチレ
ン/イソプレン=14/86) ・ジエンコポリマー(8):スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体(シェルケミカル社製「TR 1102」) 得られた樹脂組成物の弾性率と塗料付着性の結果を第1
表に示す。
なお、比較例5の組成物は、柔らかすぎて曲げ弾性率を
測定することはできなかった。
また塗装時においてはトリクロロエタン蒸気による脱脂
処理、および塗料塗布後の焼き付け乾燥時に試験片の平
板がひどく変形し、かつ平板の表面にも凸凹が生じて評
価することができなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:02 47:00) (C08L 53/00 25:02 47:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エラストマー成分0〜70重量%とエチレ
    ン含量3〜45重量%のプロピレン・エチレンブロック
    共重合体及び/又はエチレン含量0.5〜10重量%の
    プロピレン・エチレンランダム共重合体100〜30重
    量%との合計量100重量部に対して、末端に水酸基を
    有する共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマー
    またはその水素添加物0.01〜10重量部を添加して
    なる樹脂組成物からなる成形体に、塗料を直接塗布する
    ことを特徴とする、塗装された樹脂成形体の製造法。
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