JP2930703B2 - プロピレン系樹脂組成物および塗装された成形体 - Google Patents

プロピレン系樹脂組成物および塗装された成形体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <産業上の利用分野> 本発明は、表面に塗装を施すのに適した塗料付着性に
優れるプロピレン系樹脂組成物およびその成形体の塗装
物である該成形体表面に塗装を施した塗装された成形体
に関する。
さらに詳しくは、プロピレン系樹脂、エチレン系樹
脂、エチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合体および
エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽
和化合物共重合体とからなる塗料付着性に優れるプロピ
レン系樹脂組成物か、およびそれら各成分にさらにエラ
ストマー成分を加えてなるプロピレン系樹脂組成物、お
よびそれを成形して得られた成形性の表面に塗装を直接
施した塗装された成形体に関する。
<従来の技術> 一般にポリオレフィン樹脂は、その分子構造中に極性
基が存在せず、しかも、結晶性が高いことから塗料の付
着が極めて悪く、塗装性に劣っていることが知られてい
る。それ故、この付着性の悪さを改善するために、ポリ
オレフィン樹脂の表面に予めプライマーを塗布したり、
プラズマ処理すること等によって表面を改質し、塗装性
を改良してから塗料を塗布していた。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、このような塗装方法においては、従来
から以下に示すような問題点があった。
すなわち、プライマー塗布法においては、高価なプラ
イマーを使用しなければならないことや、塗装工程数が
多くなることなどから塗装コストが高くなるといった欠
点があるが、それ以外にも、プライマーの溶媒を発揮さ
せる必要があることなどから作業環境が悪くなると共に
火災の危険性を伴い安全性にも問題があった。
一方、プラズマ処理法においては、高度の真空状態が
必要であるために、高価な装置を設置しなければなら
ず、しかも、バッチ式のためコストの上昇を避けること
ができなかった。更に、プラズマ処理後の表面は、不安
定で、異物に接触すると塗料の付着性が低下するため、
塗膜性能にバラつきが生じることもあり、取り扱いが非
常に不便であった。
従って、このようなプライマー塗布や、プラズマ処理
する工程を省略することができれば、塗装工程の簡略
化、作業環境の改善、コストの低減化等を図ることが可
能となることから、これまでにもこれらの問題点を改善
しようと多くの研究がなされてきた。
しかしながら、結局、未だにこの目的を達成するには
至っておらず、ポリオレフィン系樹脂素材ではこのよう
なプライマー塗布やプラズマ処理等を省くことが出来
ず、このような処理後に塗装を施す場合が多い。
更に、樹脂成形体にプライマー塗布等の処理をせず
に、直接塗料を塗布する場合には、樹脂組成物中に添加
されている光安定剤、酸化防止剤、滑剤等の添加物が、
塗料付着性を低下させることがあることも知られてい
る。
〔発明の概要〕
<要 旨> 本発明者らは上記課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結
果、被塗装体に特定の組成のプロピレン系樹脂組成物を
用いることによって、上記課題を解決し得ることができ
るとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1番目の発明のプロピレン系樹
脂組成物としては、プロピレン系樹脂、該プロピレン系
樹脂100重量部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量
部、水酸基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であ
るエチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30
重量部、およびエチレン・カルボキシル基(酸無水基を
含む)含有不飽和化合物共重合体0.01〜20重量部とから
なることを特徴とするものである。
本発明の第2番目の発明であるプロピレン系樹脂組成
物としては、プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂10
0重量部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸
基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレ
ン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、
エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽
和化合物共重合体0.01〜20重量部、およびエラストマー
成分1〜200重量部とからなることを特徴とするもので
ある。
更に、本発明の第3番目の発明である塗装された成形
体は、プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂100重量
部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸基含有
不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレン・水
酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、エチレ
ン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合
物共重合体0.01〜20重量部とからなるプロピレン系樹脂
組成物の成形体表面に、塗料が直接塗布されたものであ
ることを特徴とするものである。
また、本発明の第4番目の塗装された成形体として
は、プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂100重量部
に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸基含有不
飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレン・水酸
基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、エチレン
・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物
共重合体0.01〜20重量部、およびエラストマー成分1〜
200重量部とからなるプロピレン系樹脂組成物の成形体
表面に、塗装が直接塗布されたものであることを特徴と
するものである。
<効 果> 本発明のプロピレン系樹脂組成物および塗装された成
形体は、該塗装体に上記の如き特定な組成のプロピレン
系樹脂組成物からなる素材を用いることによって、従来
認識されていた「オレフィン系樹脂へ直接塗装すること
は不可能である。」との常識を覆して、成形体にプライ
マー塗布、プラズマ処理等の表面改質処理を予め施すこ
となく、塗料を直接塗布しても良好な塗料付着性を示す
ことができるものである。
また、該プロピレン系樹脂組成物に、更に、通常使用
されている樹脂の光安定剤、酸化防止剤、滑剤等の添加
物を添加しても、塗料付着力が低下することがなく、良
好な塗料付着性を示すことから、工業的に極めて有用な
ものである。
〔発明の具体的説明〕
〔I〕プロピレン系樹脂組成物 (1)構成成分 本発明の塗装された成形体の素材として用いられる塗
料付着性に優れる本発明のプロピレン系樹脂組成物は、
下記の(a)〜(d)成分からなる必須成分から基本的
に形成されたもので、好適にはこの必須成分に下記の
(e)成分を付加した(a)〜(e)成分からなるも
の、或いは、これら各成分に下記の(f)成分の付加的
成分を含有させて形成されたものである。
(a)成分:プロピレン系樹脂 本発明において(a)成分として使用されるプロピレ
ン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、或いは、
プロピレンと、50重量%未満、好ましくは40〜0.1重量
%の量的範囲のエチレン、1−ブテン、3−メチル−1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−ペンテン等で代表されるα−オレフィンとの相互の
共重合体であって、しかも、JIS−K7203に準拠して測定
した曲げ弾性率が1,000〜20,000kg/cm2、好ましくは2,0
00〜18,000kg/cm2、特に好ましくは3,000〜15,000kg/cm
2の樹脂を挙げることができる。また、このプロピレン
系樹脂のメトルフローレート(MFR)については特別に
制限されないが、ASTM−D1238に準拠して測定した値が
通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.1〜100g/10分の範
囲内であるのが最適である。
このプロピレン系樹脂の中ではプロピレンと他のα−
オレフィンとの共重合体が好ましく、特にエチレンとの
共重合体が好ましい。該共重合体はランダム共重合体で
あっても、ブロック共重合体であってもよいが、ブロッ
ク共重合体の方が特に好ましい。
これらのプロピレン系樹脂は上記樹脂を単独で或いは
複数種混合した化合物として使用することもでき、通
常、市販の樹脂の中から適宜選んで使用することができ
る。
(b)成分:エチレン系樹脂 本発明において(b)成分として使用されるエチレン
系樹脂としては、エチレンの単独重合体、或いはエチレ
ンと、50重量%未満、好ましくは40〜0.1重量%の量的
範囲のプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペ
ンテン等で代表されるα−オレフィンとの相互の共重合
体であって、しかも、ASTM−D747に準拠して測定した曲
げ弾性率が、500〜17,000kg/cm2、好ましくは1,000〜1
6.000kgチ/cm2、特に好ましくは2,000〜15,000kg/cm2
樹脂を挙げることができる。また、このエレン系樹脂の
メルトフローレート(MFR)については、特別に制限さ
れないが、JIS−K6760に準拠して測定した値が、通常0.
001〜100g/10分、好ましくは0.01〜80g/10分の範囲内で
あるが最適である。
このようなエチレン系樹脂としては、いわゆる低圧法
ポリエチレン、中圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレンが好ましく、その中でも、
低圧法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが特に好
ましい。
これらのエチレン系樹脂は上記樹脂を単独で或いは複
数種混合した混合物として使用することもでき、通常、
市販の樹脂の中から適宜選んで使用することができる。
しかしながら、後記(c)成分の水酸基含有不飽和化
合物との共重合体および(d)成分のカルボキシル基
(酸無水基を含む)含有不飽和化合物との共重合体が、
本(b)成分のエチレン共重合体の範疇に含まれないの
は、本発明の趣旨から見ても当然のことであろう。
(c)成分:エチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合
体 本発明において(c)成分として用いられるエチレン
・水酸基含有不飽和化合物共重合体とは、構造的な見地
から、分岐状あるいは線上の炭素鎖中に、不規則あるい
は規則的に水酸基含有不飽和化合物が、エチレンと共重
合している構造を有するものでその含有量が10〜60重量
%のものであるものを指す。
具体的には、水酸基含有不飽和化合物の含有量が10〜
60重量%、好ましくは15〜55重量%、特に好ましくは20
〜50重量%を示すエチレン・水酸基含有不飽和化合物共
重合体である。水酸基含有不飽和化合物の含有量が上記
範囲未満では塗料付着性が悪化し、上記範囲を超えるも
のではブリードアウトが問題となる。
また、JIS−K6760に準拠して測定したメルトフローレ
ート(MFR)が0.1〜1,000g/10分、好ましくは0.5〜700g
/10分、特に好ましくは1〜500g/10分のものが好まし
く、これら共重合体には常温で液体、半固体、固体のポ
リマーが含まれている。
このようなエチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合
体は、エチレンと水酸基含有不飽和化合物を原料として
周知の方法で、例えば高圧ラジカル重合法などによって
製造することができる。該高圧ラジカル重合法による製
造の場合、エチレン、水酸基含有不飽和化合物、および
ラジカル重合開始剤を、例えば圧力1,000〜3,000気圧、
温度90〜300℃に保たれた反応帯域中に、エチレン:水
酸基含有不飽和化合物の比が1:0.0001〜1:0.1となるよ
うに連続的に供給して、転化率3〜20%にて共重合させ
てエチレン共重合体とし、反応帯域から該共重合体を連
続的に取り出すことによって製造される。
前記水酸基含有不飽和化合物としては、例えば、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピル
アクリレート、ポリ(エチレングリコール)モノメタク
リレート等を挙げることができる。
また、上記共重合体製造の際にエチレンおよび水酸基
含有不飽和化合物成分以外に第三の共重合モノマー成分
として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、メチルメタアクリレート等の不飽和
カルボン酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物:アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等のニトリル化合物;2−ビニ
ルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン;
メチルビニルエーテル、2−クロルエチルビニルエーテ
ル等のビニルエーテル;塩化ビニル、臭化ビニル等のハ
ロゲン化ビニル;酢酸ビニル等のビニルエステル;アク
リルアミド等を挙げることができ、三元系、多元系共重
合体として用いることも可能である。
そしてこれらの共重合体は、それぞれ単独でも、複数
種混合した混合物としても使用することができる。
(d)成分:エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含
む)含有不飽和化合物共重合体 本発明の成形体において使用されるエチレン・カルボ
キシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物共重合体
とは、構造的な見地から、分岐状あるいは線状の炭素鎖
中に、不規則あるいは規則的に、カルボキシル基(酸無
水基を含む)含有不飽和化合物がエチレンと共重合して
いる構造を有するもの全般を指す。
具体的には、カルボキシル基(酸無水基を含む)含有
不飽和化合物の含量が0.1〜40重量%、好ましくは0,5〜
35重量%、特に好ましくは1〜30重量%を示すエチレン
・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物
共重合体であり、JIS−K6760に準拠して測定したメルト
フローレート(MFR)が、0.1〜1,000g/10分、好ましく
は0.5〜700g/10分、特に好ましくは1〜500g/10分のも
のであり、これら共重合体には常温で液体、半固体、固
体のポリマーが含まれる。
このようなエチレン・カルボキシル基(酸無水基を含
む)含有不飽和化合物共重合体は、エチレンとカルボキ
シル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物とを原料に
用いて、周知の方法、例えば高圧ラジカル重合法などに
よって製造することができる。該高圧ラジカル重合法に
よる製造の場合、エチレン、カルボキシル基(酸無水基
を含む)含有不飽和化合物およびラジカル重合開始剤
を、例えば圧力1,000〜3,000気圧、温度90〜300℃に保
たれた反応帯域中に、エチレンと、カルボキシル基(酸
無水基を含む)含有不飽和化合物との比が1:0.0001〜1:
0.1になるように連続的に供給して、転化率が3〜20%
となるような条件にて共重合体を行なってエチレン共重
合体とし、反応帯域から該共重合体を連続的に取り出す
とによって製造される。
前記カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化
合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、テトラヒドロフタル酸、ノルボルネン−5,6−ジカ
ルボン酸、およびこれらの無水物等の不飽和カルボン酸
又はそれらの酸無水物等を挙げることができる。これら
具体例の中ではアクリル酸およびメタクリル酸が好まし
い。
また、上記共重合体製造の際にエチレンおよびカルボ
キシル基(酸無水基を含む)含有不飽和化合物成分のほ
かに第三の共重合モノマー成分として、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル;スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル
芳香族化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のニトリル化合物;2−ビニルピリジン、4−ビニルピ
リジン等のビニルピリジン;メチルビニルエーテル、2
−クロルエチルビニルエーテル等のビニルエーテル;塩
化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニ
ル等のビニルエステル;アクリルアミド等を挙げること
ができ、三元系、多元系共重合体として用いることも可
能である。
そしてこれらの共重合体は、それぞれ単独でも、複数
種混合した混合物としても使用することができる。
(e)成分:エラストマー成分 本発明の好適な塗料付着性に優れるプロピレン系樹脂
組成物および塗装された成形体において(e)成分とし
て使用されるエラストマー成分としては、スチレン系エ
ラストマーおよびオレフィン系エラストマーから選ばれ
た少なくとも一種のエラストマーを用いることが最適で
ある。
スチレン系エラストマー 上記スチレン系エラストマーとしては、スチレン、α
−メチルスチレン等のスチレン系化合物と、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエンとのエラストマー状
ランダム又はブロッグ共重合体およびこれら共重合体の
水素添加物である。これらスチレン系エラストマーの中
では、スチレン系化合物と共役ジエンとのブロック共重
合体が好ましく、これらブロック共重合体は一般式が次
式で表わされるものが最適である。
一般式 (A−B)n+1、または A−(B−A)、または B−(A−B)n+1 (上記式中のAはスチレン系化合物よりなる重合体ブロ
ック、Bは共役ジエン重合体ブロックであり、nは1〜
20の整数、Aブロックの全体の分子に占める割合は1〜
50重量%である。) これら共重合体の平均分子量は10,000〜1,000,000、
好ましくは50,000〜250,000である。
これらスチレン系エラストマーの具体的としては、ス
チレン・ブタジエンランダム共重合体、スチレン・イソ
プレンランダム共重合体、スチレン・ブタジエン・スチ
レントリブロック共重合体、スチレン・イソプレン・ス
チレントリブロック共重合体、ポリスチレンブロックが
末端であるスチレン・ブタジエンラジアルブロック共重
合体、、ポリスチレンブロックが末端であるスチレン・
イソプレンラジアルブロック共重合体、スチレン・ブタ
ジエンマルチブロック共重合体、スチレン・イソプレン
ブロック共重合体等のスチレン・共役ジエンブロック共
重合体、およびこれらを水素添加した生成物等を挙げる
ことができる。
これらのスチレン系エラストマーの中で好ましいもの
は水素添加されたスチレン・共役ジエンブロック共重合
体である。
オレフィン系エラストマー 上記オレフィン系エラストマーとしては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等のα−オレフ
ィン相互の共重合体、あるいはこれらと非共役ジエンと
の共重合体、あるいは1−ヘキセン等の高級α−オレフ
ィンの単独重合体であって、エラストマー状の重合体で
あり、100℃で測定したムーニー粘度MLl+4が、通常1〜
200、好ましくは5〜150、特に好ましくは7〜100の範
囲のものである。
これらオレフィン系エラストマーの中ではエチレン系
エラストマーが品質および安定性の点で特に好ましい。
具体的にはエチレン・プロピレン共重合ゴム(EP
M)、エチレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プ
ロピレン・1−ブテン共重合ゴム、エチレン・プロピレ
ン非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・1−ブ
テン・非共役ジエン共重合ゴム、エチレン・プロピレン
・1−ブテン・非共役ジエン共重合ゴム等がある。
なお上記非共役ジエンの具体例としては、ジシクロペ
ンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5
−エチリデン−2ノルボルネン、5−ビニル−2−ノル
ボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−メチ
ル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエ
ン等を挙げることができる。
こうしたエラストマー成分の中でも、特にオレフィン
系エラストマーが、成形体の表面荒れが起こり難いため
に好んで使用される。
(f)成分:添加剤成分 本発明の塗料塗着性に優れるプロピレン系樹脂組成物
および塗装された成形体を形成するプロピレン系樹脂組
成物の中には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で
上記(a)〜(d)または(a)〜(e)の各成分に加
えて以下に示すような添加剤成分を含有させることがで
きる。
該添加剤成分としては、例えば、無機フィラー、具体
的には石英等の天然シリカ、湿式法、乾式法で製造した
合成シリカ、カオリン、マイカ、タルク、石綿等の天然
珪酸塩、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム等の合成珪
酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金
属水酸化物、アルミナ、チタニア等の金属酸化合物、炭
酸カルシウム、アルミニウム、ブロンズ等の金属粉、カ
ーボンブラック、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリ
ウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、チッ化ケイ素、サフ
ァイア、ベリリア、炭化ホウ素、炭化ケイ素等のウィス
カーがある。また、可塑剤ないしは流動性改良剤、その
他添加剤、具体的には着色剤、安定剤、分散助剤、分子
量調節剤、架橋剤、核剤等を挙げることができる。
(2)量 比 本発明のプロピレン系樹脂組成物を構成する上記各成
分の配合量比としては、通常、(a)成分のプロピレン
系樹脂100重量部に対して、(b)成分のエチレン系樹
脂が2〜25重量部、好ましくは、3〜23重量部、特に好
ましくは、5〜20重量部の範囲内であり、(c)成分の
エチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合体が0.01〜30
重量部、好ましくは、0.05〜25重量部、特に好ましくは
0.1〜20重量部の範囲内であり、また、(d)成分のエ
チレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽和
化合物共重合体が0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10
重量部、特に好ましくは0.1〜7重量部の範囲内であ
る。
前記(b)成分のエチレン系樹脂の配合量が、上記範
囲未満であったり、上記範囲を超えると塗料の付着強度
が弱くなってしまう(実施例1〜6および比較例1〜6
参照)。
また、(c)成分のエチレン・水酸基含有不飽和化合
物共重合体の配合量が上記範囲未満のときは、塗料の付
着性に再現性が乏しかったり、塗料の付着強度が弱かっ
たりする。また、上記範囲を越えると高価は該ポリマー
の添加量が多いために、樹脂組成物としてのコストが高
くなり、しかも該ポリマーがデラミネーションやブリー
ドアウトしてくるために、塗料の付着性が低下してしま
う。
さらに、(d)成分のエチレン・カルボキシル基(酸
無水基を含む)含有不飽和化合物共重合体が、上記範囲
未満のときは、塗布する塗料によっては、その付着強度
が非常に弱くなることがある。また、上記範囲を越える
と、高価な該ポリマーの添加量が多いために、樹脂組成
物としてのコストが高くなるばかりでなく、該ポリマー
の添加量に比例した効果が得られるものではない。また
該ポリマーが、デラミネーションや、上記エチレン・水
酸基含有不飽和化合物共重合体と反応して架橋密度が増
加するので、塗装性が低下したり、塗装外観が悪化した
り、成形性が低下してしまう。
上記必須の構成成分の配合量比からなる樹脂組成物
に、更に(e)成分のエラストマー成分を配合すること
は、剛性や耐衝撃性などの調整を行うことができるので
好都合である。従って、機械的強度の点から、エラスト
マー成分をプロピレン系樹脂100重量部に対して1〜200
重量部、好ましくは5〜150重量部、特に好ましくは、1
0〜100重量部使用するのが良い。
(3)配 合 上記の各構成成分を混合することによって本発明のプ
ロピレン系樹脂組成物が製造される。
これら各構成成分の混合順序も特に制限はなく、上記
構成成分を同時に混合する方法、任意の2成分を予め混
合しておき、次いで残りの成分を混合する方法などいず
れの方法を採用してもよい。
混合方法としては、ブラベンダーブラストグラフ、一
軸あるいは二軸押出機、強力スクリュー型混練機、バン
バリーミキサー、ニーダー、ロール等の従来知られてい
る混練機であればいかなるものでも使用することができ
る。
〔II〕成形体 上記プロピレン系樹脂組成物を各種成形方法によって
成形することによって本発明の塗装された成形体のベー
スとなる成形体が得られる。
成形は通常の方法によって行うことができる。
すなわち、射出成形、圧縮成形、押出し成形(シート
成形、ブロー成形)等のいずれの成形方法であっても構
わない。
特に複雑な形状に射出成形された成形体において特に
有効である。
〔III塗 装〕
本発明の塗装された成形体を形成するための塗装法と
しては、従来の塗装工程からプライマー塗布やプラズマ
処理等の表面改質工程を除いた工程を採用することがで
きる。すなわち、上記樹脂組成物を形成加工して得られ
たベース成形体に直接あるいは必要により脱脂処理を施
した後に、塗料を塗布するものである。
本発明における「直接塗装する」とは従来行われてい
たプライマー塗布やプラズマ処理を施さずに塗布するこ
とであって、本発明の技術思想を逸脱しない限り、塗料
を塗布する前に何らかの表面処理を施すことを除外する
ものではない。
そのような表面処理の一つとして脱脂処理などを挙げ
ることができる。
このような脱脂処理は、一般に塗料塗布する直前に行
われている通常の操作であって、これによって、樹脂組
成物の成形から塗装までの工程で不可避的に成形物の表
面に付着した手垢や機械油等を洗浄除去することができ
る。具体的には、有機溶剤またはその蒸気、水、水蒸
気、酸、アルカリ水溶液あるいは界面活性剤水溶液等に
よる洗浄法があり、これらのなかでは有機溶剤蒸気や各
種水溶液による洗浄法が好んで用いられる。
また塗料の塗布手段としては、スプレーによる吹き付
け塗布、はけ塗り、ローラーによる塗布等があるが、い
ずれの方法をも採用することができる。
本塗装工程にて使用することができる塗料としては、
一般に広く用いられている塗料、例えば、アクリル系塗
料、エポキシ系塗料、ポリエステル系塗料、ウレタン系
塗料、アルキッド系塗料等が使用できる。この中で好ま
しいのはアスリル系塗料およびウレタン系塗料であり、
特に好ましくはアクリル系塗料である。
〔IV〕塗装された樹脂成形体 このようにして塗装された成形体には、塗料が一般に
10〜100μm、好ましくは20〜70μm程度の厚さで塗装
され、その塗膜は強固に被着されているので、各種工業
用部品、例えば自動車のバンパー、マッドガード、サイ
ドモール、ホイールキャップ、スポイラー類等の自動車
外装部品、インスツルメントパネル、レバー、ノブ、内
張り等の自動車内装部品、ポット、掃除機、洗濯機、冷
蔵庫、照明器具、オーディオ機器等の電気製品、カラー
ボックス、収納ケース等の日用雑貨品等として利用する
ことができる。
〔実施例〕
以下に実施例および比較例を掲げ、本発明を更に具体
的に説明する。
各実験例において製造された樹脂組成物から試験試料
を得るための成形条件および試験方法は以下に示す通り
である。なお、これら実験例中の「部」は重量部であ
る。
<成形条件> 成形機 名機製作所製の射出成形機 M40A−SJ 成形温度 230℃ 成形品 平板(65mm×65mm×2mm) 三点曲げ弾性率試験片(90mm×10mm×4mm) 曲げ弾性率 JIS K−7203に準拠して測定した。
MFR ASTM D−1238に準拠して測定した。
<塗 装> 塗 料 一液型アクリル系塗料および一液型ウレタン系塗料を
用いて、塗装を行なった。
塗装法 各塗料をそれぞれ調合し、エアースプレーガンを用い
て、塗膜厚さが碁盤目試験では、約40μm、剥離強度試
験が約100μmとなるように、スプレー塗布した。その
後、アクリル系塗料では100℃で60分間、ウレタン系塗
料では120℃で60分間それぞれ焼き付けて乾燥させた。
<塗料付着製評価> 碁盤目試験 片刃カミソリを用い試験片の表面に直交する縦横11本
ずつの平行線を2mm間隔で引いて碁盤目を100個作る。そ
の上にセロハン粘着テープ(JIS Z1522)を十分圧着
し、塗膜面と約30度に保ち手前に一気に剥し、碁盤目で
囲まれた部分の状態を観察し、剥離しなかった碁盤目の
数を記録した。
剥離強度 試験片の上半分に塗料が付着しないような処理を施し
た後、各塗料を塗膜厚さが100μmになるように塗布し
焼き付け乾燥した。試験片にセロハン粘着テープ(例:
ニチバン(株)製幅24mm)を全面に密着させ、幅1cm
で、上下方向に素地にまで達する切り傷を付ける。塗膜
付着のない側を手で剥し、引張試験機に取付け180度方
向に50mm/分の速度で引き剥したときの負荷を記録し
た。なお、塗膜が破断した場合は破断と記した。
実施例1〜25および比較例1〜19 (1)プロピレン系樹脂組成物の成形体の製造 第1表〜第3表に示した量比で各成分を配合させて、
二軸押出機により200℃で溶融混練してプロピレン系樹
脂組成物のペレットとした。
このペレットを用いて平板および三点曲げ弾性率測定
用試験片を射出成形した。
なお、第1表〜第3表中の配合成分において用いた各
成分は次の通りである。
<プロピレン系樹脂:(a)成分> ブロックPP(1):エチレン含量が4重量%JIS−K7203
に準拠して測定した曲げ弾性率が14,000kg/cm2、かつAS
TM−D1238に準拠して測定したMFRが60g/10分であるプロ
ピレン・エチレンブロック共重合体。
ブロックPP(2):エチレン含量が13重量%、JIS−K72
03に準拠して測定した曲げ弾性率が6,000kg/cm2、かつA
STM−D1238に準拠して測定したMFRが30g/10分であるプ
ロピレン・エチレンブロック共重合体。
ランダムPP:エチレン含量が3.4重量%、JIS−K7203に準
拠して測定した曲げ弾性率が10,500kg/cm2かつASTM−D1
238に準拠して測定したMFRが15g/10分であるプロピレン
・エチレンランダム共重合体。
単独PP:JIS−K7203に準拠して測定した曲げ弾性率が13,
000kg/cm2かつASTM−D1238に準拠して測定したMFRが25g
/10分であるポリプロピレン。
<エチレン系樹脂:(b)成分> HDPE:ASTM−D747に準拠して測定した曲げ弾性率が、10,
500kg/cm2、かつJIS−K6760に準拠して測定したMFRが、
20g/10分の低圧法ポリエチレン(高密度ポリエチレ
ン)。
LLDPE:ASTM−D747に準拠して測定した曲げ弾性率が3,60
0kg/cm2、かつJIS−K6760に準拠して測定したMFRが20g/
10分の線状低密度ポリエチレン。
LDPE:ASTM−D747に準拠して測定した曲げ弾性率が1,800
kg/cm2、かつJIS−K6760準拠して測定したMFRが20g/10
分の高圧法ポリエチレン(低密度ポリエチレン)。
<エチレン・水酸基含有不飽和化合物共重合体:(c)
成分> EHM(1):高圧ラジカル重合法で得た2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート含有率39重量%、ビニルアセテー
ト含有率1重量%、数平均分子量が4900のエチレン・2
−ヒドロキシエチルメタクリレート・ビニルアセテート
三元共重合体。
EHM(2):高圧ラジカル重合法で得た2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート含有率24重量%、数平均分子量が
4800のエチレン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体。
EHM(3):高圧ラジカル重合法で得た2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート含有率49重量%、数平均分子量が
5000のエチレン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体。
<エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不
飽和化合物共重合体:(d)成分> (MFRはJIS−K6760に準拠して測定した。
EAA(1):高圧ラジカル重合法で得た、アクリル酸含
有率13重量%、MFR 7g/10分であるエチレン・アクリル
酸共重合体。
EAA(2):高圧ラジカル重合法で得た、アクリル酸含
有率20重量%。MFR 300g/10分であるエチレン・アクリ
ル酸共重合体。
<エラストマー成分:(e)成分> EPM(1):ムーニー粘度MLl+4(100℃)が70、比重が
0.86であるエチレン・プロピレン・共重合ゴム。
EPM(2):ムーニー粘度MLl+4(100℃)が24、比重が
0.86であるエチレン・プロピレン・共重合ゴム。
EPDM:ムーニー粘度MLl+4(100℃)が47、比重が0.86で
あるエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共
重合ゴム。
SEBS:数平均分子量が70,000、比重が0.91であるスチレ
ン・ブタジエンブロック共重合ゴムの水素添加物。
<添加物:(f)成分> フェノール系酸化防止剤:チバガイギー社製「イルガノ
ックス1010」{デトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン}。
HALS(ヒンダードアミン系光安定剤):三共社製「サノ
ール770」(ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジニルセバケート)。
滑剤:日本精化社製「ニュートロン」(オレアミド) (2)プロピレン系樹脂組成物の成形体の塗装 上記プロピレン系樹脂組成物の成形体の製造工程によ
って成形した平板を、1,1,1−トリクロロエタン蒸気で3
0秒間脱脂処理を施した後(実施例5,6、比較例5,6にお
いてこの脱脂処理を行っていない。)、エアーガンを用
いて第1表〜第3表に示す塗料を塗布した。焼き付け乾
燥終了後、48時間室温放置して、碁盤目試験を行なっ
た。
得られた樹脂組成物の弾性率と塗料付着性の結果を第
1表〜第3表に示す。
なお、比較例10に示す配合の組成物においては、柔ら
かすぎてJIS−K7203に準拠した測定方法で曲げ弾性率を
測定することはできなかったし、また、塗装時において
も、塗料塗布後の焼き付け乾燥時に試験片の平板がひど
く変形してしまい、また平板の表面にも凹凸が生じてし
まって、評価することができなかった。
また、その実施例1〜2および比較例1〜2の結果を
グラフにして第1図に示す。
さらに、実施例3〜4および比較例3〜4の結果をグ
ラフにして第2図に、実施例5〜6の結果をグラフにし
て第3図に示す。
また、第1表の実施例1〜6、比較例1〜6および第
1図〜第3図において、(b)成分のエチレン系樹脂
が、ある範囲(本請求範囲)で配合されている場合は、
塗料付着性は良好であるが、この範囲より少な過ぎた
り、多過ぎたりした場合には、塗料付着性が急激に低下
しているのを理解することができる。
また、第3表の比較例11〜14の配合から、(f)成分
の添加物がなければ、塗料付着性は良好であるが、添加
物が添加されると、その塗料付着性が急激に低下してい
るのが理解できる。
しかしながら、これらと比較して、実施例23〜25の配
合においては、(f)成分の添加物も加わっているにも
かかわらずかなり強い塗料付着性を示していることが理
解できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明の実施例および比較例におけ
るエチレン系樹脂の配合量とピール剥離強度との関係を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂10
    0重量部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸
    基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレ
    ン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、
    およびエチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含
    有不飽和化合物共重合体0.01〜20重量部とからなること
    を特徴とするプロピレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂10
    0重量部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸
    基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレ
    ン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、
    エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽
    和化合物共重合体0.01〜20重量部、およびエラストマー
    成分1〜200重量部とからなることを特徴とするプロピ
    レン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂10
    0重量に部対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸
    基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレ
    ン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、
    およびエチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含
    有不飽和化合物共重合体0.01〜20重量部とからなるプロ
    ピレン系樹脂組成物の成形体表面に、塗料が直接塗布さ
    れたものであることを特徴する塗装された成形体。
  4. 【請求項4】プロピレン系樹脂、該プロピレン系樹脂10
    0重量部に対して、エチレン系樹脂2〜25重量部、水酸
    基含有不飽和化合物の含量が10〜60重量%であるエチレ
    ン・水酸基含有不飽和化合物共重合体0.01〜30重量部、
    エチレン・カルボキシル基(酸無水基を含む)含有不飽
    和化合物共重合体0.01〜20重量部、およびエラストマー
    成分1〜200重量部とからなるプロピレン系樹脂組成物
    の成形体表面に、塗料が直接塗布されたものであること
    を特徴とする塗装された成形体。
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