JPH06183726A - CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 - Google Patents
CaA型ゼオライト成形体およびその製造法Info
- Publication number
- JPH06183726A JPH06183726A JP4342399A JP34239992A JPH06183726A JP H06183726 A JPH06183726 A JP H06183726A JP 4342399 A JP4342399 A JP 4342399A JP 34239992 A JP34239992 A JP 34239992A JP H06183726 A JPH06183726 A JP H06183726A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type zeolite
- caa
- ion exchange
- zeolite
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】Caイオン交換率が40%以上70%未満であ
り、かつ、結晶含有率が90%以上であるバインダーレ
スCaA型ゼオライト成形体。結晶含有率90%以上の
バインダーレスNaA型成形体を、その中のNaA型ゼ
オライト100グラムに対し0.25〜1.0モルのC
aイオンでイオン交換処理することによって製造するこ
とができる。 【効果】本発明のバインダーレスCaA型ゼオライト成
形体は、従来のものよりも著しく吸着特性に優れ、かつ
成形体の割れおよび崩壊が起こりにくい等機械的特性に
優れている。
り、かつ、結晶含有率が90%以上であるバインダーレ
スCaA型ゼオライト成形体。結晶含有率90%以上の
バインダーレスNaA型成形体を、その中のNaA型ゼ
オライト100グラムに対し0.25〜1.0モルのC
aイオンでイオン交換処理することによって製造するこ
とができる。 【効果】本発明のバインダーレスCaA型ゼオライト成
形体は、従来のものよりも著しく吸着特性に優れ、かつ
成形体の割れおよび崩壊が起こりにくい等機械的特性に
優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CaA型ゼオライト成
形体およびその製造法に関するものである。CaA型ゼ
オライトは優れた吸着性能を有し、例えば、炭化水素混
合物からn−パラフィンの選択的吸着分離、ブタン−ブ
チレン留分からブタジエン製造原料のn−ブチレンの分
離、酸素と窒素の混合ガスから酸素の分離濃縮等に使用
されている。
形体およびその製造法に関するものである。CaA型ゼ
オライトは優れた吸着性能を有し、例えば、炭化水素混
合物からn−パラフィンの選択的吸着分離、ブタン−ブ
チレン留分からブタジエン製造原料のn−ブチレンの分
離、酸素と窒素の混合ガスから酸素の分離濃縮等に使用
されている。
【0002】
【従来の技術】従来のCaA型ゼオライトは、Caイオ
ン交換率が70%以上である細孔径が約5オングストロ
ームの分子ふるいであり、Caイオン交換率が高いほど
吸着容量が高く、吸着特性が優れているとされている。
一方、特開昭58−196847号公報には1重量%以
上の水酸化アルミニウムを加えることによってCaイオ
ン交換率15%以上で低温におけるO2とN2との分離性
能の優れた吸着剤となるとしている。
ン交換率が70%以上である細孔径が約5オングストロ
ームの分子ふるいであり、Caイオン交換率が高いほど
吸着容量が高く、吸着特性が優れているとされている。
一方、特開昭58−196847号公報には1重量%以
上の水酸化アルミニウムを加えることによってCaイオ
ン交換率15%以上で低温におけるO2とN2との分離性
能の優れた吸着剤となるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CaA型ゼオライト成
形体は、製造時に細孔内の水を除去するために300℃
以上で熱処理する必要があるが、このように70%以上
Caイオン交換されたCaA型ゼオライトは高い温度お
よび高い水分雰囲気による吸着特性の劣化が激しく、か
つ、この吸着特性の劣化は従来のCaA型ゼオライトで
は事実上抑えることができない。
形体は、製造時に細孔内の水を除去するために300℃
以上で熱処理する必要があるが、このように70%以上
Caイオン交換されたCaA型ゼオライトは高い温度お
よび高い水分雰囲気による吸着特性の劣化が激しく、か
つ、この吸着特性の劣化は従来のCaA型ゼオライトで
は事実上抑えることができない。
【0004】また、従来のCaA型ゼオライト成形体は
バインダーとゼオライトとを混練成形したものであり、
ゼオライト100重量部に対し、バインダーを10重量
部以上含む。そのため、CaA型ゼオライト成形体はC
aA型ゼオライト結晶自体の吸着性能と比べ吸着容量が
劣る。また、成形体中に含まれるバインダーはゼオライ
ト細孔をふさぎ、性能の低下を引起こすことすらある。
バインダーとゼオライトとを混練成形したものであり、
ゼオライト100重量部に対し、バインダーを10重量
部以上含む。そのため、CaA型ゼオライト成形体はC
aA型ゼオライト結晶自体の吸着性能と比べ吸着容量が
劣る。また、成形体中に含まれるバインダーはゼオライ
ト細孔をふさぎ、性能の低下を引起こすことすらある。
【0005】本発明は、このような問題を解決した、す
なわち、従来のCaA型ゼオライト成形体よりも耐熱性
が高く、かつ、吸着性能の優れたCaA型ゼオライト成
形体およびその製造法の提供を目的とするものである。
なわち、従来のCaA型ゼオライト成形体よりも耐熱性
が高く、かつ、吸着性能の優れたCaA型ゼオライト成
形体およびその製造法の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Caイオン
交換率が40%以上70%未満であり、かつ、結晶含有
率が90%以上であるバインダーレスCaA型ゼオライ
ト成形体、結晶含有率90%以上のバインダーレスN
aA型成形体を、その中のNa型ゼオライト100グラ
ムに対し0.25〜1.0モルのCaイオンでイオン交
換処理することによるバインダーレスCaA型ゼオライ
ト成形体の製造法を要旨とするものである。
交換率が40%以上70%未満であり、かつ、結晶含有
率が90%以上であるバインダーレスCaA型ゼオライ
ト成形体、結晶含有率90%以上のバインダーレスN
aA型成形体を、その中のNa型ゼオライト100グラ
ムに対し0.25〜1.0モルのCaイオンでイオン交
換処理することによるバインダーレスCaA型ゼオライ
ト成形体の製造法を要旨とするものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明のCaA型ゼオライト成形体のCa
イオン交換率は40%以上70%未満の範囲である。C
aイオン交換率が40%未満であるとガス吸着容量が低
すぎ;70%以上でも吸着容量が低く;40%以上70
%未満で高いガス吸着容量を有する。とくに、Caイオ
ン交換率は50%以上60%未満の範囲であることが好
ましい。
イオン交換率は40%以上70%未満の範囲である。C
aイオン交換率が40%未満であるとガス吸着容量が低
すぎ;70%以上でも吸着容量が低く;40%以上70
%未満で高いガス吸着容量を有する。とくに、Caイオ
ン交換率は50%以上60%未満の範囲であることが好
ましい。
【0009】本発明のゼオライト成形体は、バインダー
レス化されたゼオライト結晶含有率90%以上のCaA
型ゼオライト成形体である。添加するバインダー量を少
なくすることで成形体中のゼオライト含有率を90%以
上にすることはもちろん可能であるが、一般的には、バ
インダー量を低下させると成形性が悪くなり、成形体強
度が低下するなど工業的な観点からは好ましくない。一
方、添加したバインダーをゼオライト結晶化する、いわ
ゆるバインダレス化は成形体強度を低下させることなく
結晶含有率を増加させることができるため好ましい。
レス化されたゼオライト結晶含有率90%以上のCaA
型ゼオライト成形体である。添加するバインダー量を少
なくすることで成形体中のゼオライト含有率を90%以
上にすることはもちろん可能であるが、一般的には、バ
インダー量を低下させると成形性が悪くなり、成形体強
度が低下するなど工業的な観点からは好ましくない。一
方、添加したバインダーをゼオライト結晶化する、いわ
ゆるバインダレス化は成形体強度を低下させることなく
結晶含有率を増加させることができるため好ましい。
【0010】本発明のCaA型ゼオライト成形体のガス
吸着容量は、たとえば、温度−10℃、圧力700to
rrにおいて窒素ガスを用いた場合、30〜45Ncc
/gである。
吸着容量は、たとえば、温度−10℃、圧力700to
rrにおいて窒素ガスを用いた場合、30〜45Ncc
/gである。
【0011】次に、該CaA型ゼオライト成形体の製造
方法を説明する。
方法を説明する。
【0012】結晶含有率90%以上のバインダレスNa
A型ゼオライト成形体をCaイオン交換処理することに
より該CaA型ゼオライト成形体を製造する。
A型ゼオライト成形体をCaイオン交換処理することに
より該CaA型ゼオライト成形体を製造する。
【0013】バインダレスNaA型ゼオライト成形体
は、特開平2−157119号公報に提案された方法に
よって製造することができる。すなわち、合成NaA型
ゼオライト粉末に対しバインダーとしてカオリン系粘土
20〜30重量%とカオリン系粘土をNaA型ゼオライ
トに転化させるための化学量論量の25%以下の水酸化
ナトリウムからなる混合物に少量の成形助剤を加え混
練、成形し、えられた成形体を焼成した後、濃度1.6
〜3.0mol/lの水酸化ナトリウム水溶液中でバイ
ンダーをNaA型ゼオライトに転化させる。成形体の形
状としては柱状、球状等の種類があるが特に制限はな
い。バインダー中のSiとAlの組成比が1からずれて
いる場合、バインダレス化による不純物の生成を防ぐた
めに不足のSi成分あるいはAl成分をバインダー中に
加えて混練、成形するのは効果的である。あらかじめ混
練されたSi成分あるいはAl成分はバインダレス化処
理の段階でバインダー成分と反応し、NaA型ゼオライ
トに転化して効率的にバインダレス化が促進され、バイ
ンダーのSiとAlの組成の片寄りに起因する不純物の
生成が防がれ、結晶含有率を更に高めることができる。
Si成分あるいはAl成分の添加は組成の不足分を補う
程度に止めるのが好ましく、過剰の添加は逆に不純物を
生成し、バインダレス化を妨げることになる。例えば、
Si成分としては水酸化珪素や固体反応性シリカ等があ
り、Al成分としては水酸化アルミニウムや酸化アルミ
ニウム等を挙げることができる。
は、特開平2−157119号公報に提案された方法に
よって製造することができる。すなわち、合成NaA型
ゼオライト粉末に対しバインダーとしてカオリン系粘土
20〜30重量%とカオリン系粘土をNaA型ゼオライ
トに転化させるための化学量論量の25%以下の水酸化
ナトリウムからなる混合物に少量の成形助剤を加え混
練、成形し、えられた成形体を焼成した後、濃度1.6
〜3.0mol/lの水酸化ナトリウム水溶液中でバイ
ンダーをNaA型ゼオライトに転化させる。成形体の形
状としては柱状、球状等の種類があるが特に制限はな
い。バインダー中のSiとAlの組成比が1からずれて
いる場合、バインダレス化による不純物の生成を防ぐた
めに不足のSi成分あるいはAl成分をバインダー中に
加えて混練、成形するのは効果的である。あらかじめ混
練されたSi成分あるいはAl成分はバインダレス化処
理の段階でバインダー成分と反応し、NaA型ゼオライ
トに転化して効率的にバインダレス化が促進され、バイ
ンダーのSiとAlの組成の片寄りに起因する不純物の
生成が防がれ、結晶含有率を更に高めることができる。
Si成分あるいはAl成分の添加は組成の不足分を補う
程度に止めるのが好ましく、過剰の添加は逆に不純物を
生成し、バインダレス化を妨げることになる。例えば、
Si成分としては水酸化珪素や固体反応性シリカ等があ
り、Al成分としては水酸化アルミニウムや酸化アルミ
ニウム等を挙げることができる。
【0014】このような処理によって、バインダーはほ
ぼ100%ゼオライトに転化し、ほぼ100%ゼオライ
ト純分のバインダレスNaA型ゼオライトがえられる。
ぼ100%ゼオライトに転化し、ほぼ100%ゼオライ
ト純分のバインダレスNaA型ゼオライトがえられる。
【0015】本発明のCaA型ゼオライト成形体は、以
上のようにしてえられたバインダーレスNaA型ゼオラ
イト成形体をCaCl2,Ca(OH)2,Ca(N
O3)2などのCaイオンを含む溶液と接触させることに
より40%以上70%未満の交換率でイオン交換して得
られる。
上のようにしてえられたバインダーレスNaA型ゼオラ
イト成形体をCaCl2,Ca(OH)2,Ca(N
O3)2などのCaイオンを含む溶液と接触させることに
より40%以上70%未満の交換率でイオン交換して得
られる。
【0016】Caイオン交換時の溶液のpHは7以上が
好ましい。pH7未満すなわち酸性雰囲気ではゼオライ
ト結晶が不安定となり結晶構造に欠陥が生じたり結晶構
造自体が崩壊したりして成形体の吸着容量が著しく低下
するからである。
好ましい。pH7未満すなわち酸性雰囲気ではゼオライ
ト結晶が不安定となり結晶構造に欠陥が生じたり結晶構
造自体が崩壊したりして成形体の吸着容量が著しく低下
するからである。
【0017】ここで、イオン交換されるNaA型ゼオラ
イト成形体のNaA型ゼオライト純分100グラムに対
し0.25〜1.0モルのCaイオンを含む溶液中で3
時間以上イオン交換すれば該CaA型ゼオライト成形体
が得られる。ただし、このバインダレス法で製造された
NaA型ゼオライト成形体はほぼ100%のゼオライト
純分であるからNaA型ゼオライト成形体100グラム
に対し0.25〜1.0モルのCaイオンを含む溶液中
で3時間以上イオン交換すれば該CaA型ゼオライト成
形体が得られる。この時間が短すぎると、Caイオン交
換が平衡状態に達せず、えられるものの組成が不均一と
なりがちである。
イト成形体のNaA型ゼオライト純分100グラムに対
し0.25〜1.0モルのCaイオンを含む溶液中で3
時間以上イオン交換すれば該CaA型ゼオライト成形体
が得られる。ただし、このバインダレス法で製造された
NaA型ゼオライト成形体はほぼ100%のゼオライト
純分であるからNaA型ゼオライト成形体100グラム
に対し0.25〜1.0モルのCaイオンを含む溶液中
で3時間以上イオン交換すれば該CaA型ゼオライト成
形体が得られる。この時間が短すぎると、Caイオン交
換が平衡状態に達せず、えられるものの組成が不均一と
なりがちである。
【0018】イオン交換されCaA型ゼオライト成形体
は水洗して付着しているNaイオンとCaイオンを含む
水溶液を取除く。このようにして、得られたCaA型ゼ
オライトを活性化するには乾燥後、たとえば400℃で
焼成すればよい。この際、乾燥および焼成雰囲気の水蒸
気分圧は、なるべく低くするほうが好ましい。
は水洗して付着しているNaイオンとCaイオンを含む
水溶液を取除く。このようにして、得られたCaA型ゼ
オライトを活性化するには乾燥後、たとえば400℃で
焼成すればよい。この際、乾燥および焼成雰囲気の水蒸
気分圧は、なるべく低くするほうが好ましい。
【0019】本発明のCaA型ゼオライト成形体は、バ
インダーレス化されたものすなわちバインダーを結晶化
したものをイオン交換してえられるものであるので、ゼ
オライトとバインダーとの間の結合よりも強固なゼオラ
イトとゼオライト間の結晶性結合により構成されるよう
になる。そのため、本発明の成形体はゼオライトとバイ
ンダーを混ぜて作ったCaA型ゼオライト成形体には見
られない優れた機械的特性を有する。
インダーレス化されたものすなわちバインダーを結晶化
したものをイオン交換してえられるものであるので、ゼ
オライトとバインダーとの間の結合よりも強固なゼオラ
イトとゼオライト間の結晶性結合により構成されるよう
になる。そのため、本発明の成形体はゼオライトとバイ
ンダーを混ぜて作ったCaA型ゼオライト成形体には見
られない優れた機械的特性を有する。
【0020】
【作用】CaA型ゼオライトは、Caイオン交換率が高
いほどCaイオン吸着サイトが増えるので吸着量の増加
が期待される。一方、CaA型ゼオライトはイオン交換
時に構造水を形成し、乾燥してもなかなか除去できな
い。この構造水は吸着サイトのCaイオンに配位するた
め、Caイオン交換率が高いほど増加する。通常は、こ
の水を除去するため、300℃以上700℃以下でCa
A型ゼオライトを焼成して活性化を行なっている。この
段階で、ゼオライト骨格のアルミノシリケイトと構造水
の反応が進行し、脱Al反応等を引き起こし、吸着量を
著しく低下させると推定される。Caイオン交換率が7
0%以上であると、事実上この構造水の形成およびゼオ
ライト骨格との反応をおさえることが困難であり、した
がって吸着容量が低くなるものと考えられる。
いほどCaイオン吸着サイトが増えるので吸着量の増加
が期待される。一方、CaA型ゼオライトはイオン交換
時に構造水を形成し、乾燥してもなかなか除去できな
い。この構造水は吸着サイトのCaイオンに配位するた
め、Caイオン交換率が高いほど増加する。通常は、こ
の水を除去するため、300℃以上700℃以下でCa
A型ゼオライトを焼成して活性化を行なっている。この
段階で、ゼオライト骨格のアルミノシリケイトと構造水
の反応が進行し、脱Al反応等を引き起こし、吸着量を
著しく低下させると推定される。Caイオン交換率が7
0%以上であると、事実上この構造水の形成およびゼオ
ライト骨格との反応をおさえることが困難であり、した
がって吸着容量が低くなるものと考えられる。
【0021】しかし、本発明のようにCaイオン交換率
が低いと、通常の乾燥方法と焼成方法によりこの構造水
を取除くことができ、それによって吸着容量が向上する
ものと認められる。
が低いと、通常の乾燥方法と焼成方法によりこの構造水
を取除くことができ、それによって吸着容量が向上する
ものと認められる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のバインダーレスCaA型ゼオライト成形体は、従来の
ものよりも著しく吸着特性に優れ、かつ成形体の割れお
よび崩壊が起こりにくい等機械的特性に著しく優れてい
る。従って、たとえば酸素PSA等の吸着分離効率の向
上に役立つ。
のバインダーレスCaA型ゼオライト成形体は、従来の
ものよりも著しく吸着特性に優れ、かつ成形体の割れお
よび崩壊が起こりにくい等機械的特性に著しく優れてい
る。従って、たとえば酸素PSA等の吸着分離効率の向
上に役立つ。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】実施例、比較例における各測定方法は以下
の通りである。
の通りである。
【0025】<窒素吸着容量測定方法>窒素吸着容量の
測定は容量法で行った。ゼオライト成形体を0.01m
mHg以下の圧力下で350℃で120分間活性化し、
冷却後、窒素ガスを導入し、吸着温度−10℃、吸着圧
700mmHgに保ち、吸着が十分平衡に達した後に吸
着容量(Ncc/g)を測定した。
測定は容量法で行った。ゼオライト成形体を0.01m
mHg以下の圧力下で350℃で120分間活性化し、
冷却後、窒素ガスを導入し、吸着温度−10℃、吸着圧
700mmHgに保ち、吸着が十分平衡に達した後に吸
着容量(Ncc/g)を測定した。
【0026】<成形体強度測定方法>成形体強度の測定
は木屋式硬度計を用いて行った。100個の成形体の測
定値の平均値を成形体強度とした。
は木屋式硬度計を用いて行った。100個の成形体の測
定値の平均値を成形体強度とした。
【0027】以下の具体例における「部」は、重量によ
る。
る。
【0028】実施例1 NaA型合成ゼオライト粉末(東ソー株式会社製ゼオラ
ムA−4粉末品、以下同じ)100部にカオリン型粘土
25部、水酸化ナトリウム1.75部および押出し潤滑
剤としてCMC(カルボキシメチルセルロース)粉末3
部とを混合し、造粒器(muller mixer、以
下同じ)中で水分の調製を行いながら混練捏和した。次
に、この捏和物を直径1.5mmのダイスプレートを備
えた押し出し成形器に供給しペレット状に押し出し成形
した。
ムA−4粉末品、以下同じ)100部にカオリン型粘土
25部、水酸化ナトリウム1.75部および押出し潤滑
剤としてCMC(カルボキシメチルセルロース)粉末3
部とを混合し、造粒器(muller mixer、以
下同じ)中で水分の調製を行いながら混練捏和した。次
に、この捏和物を直径1.5mmのダイスプレートを備
えた押し出し成形器に供給しペレット状に押し出し成形
した。
【0029】120℃で乾燥した後、長さ5〜10mm
に調製しマッフル炉を用いて650℃で4時間焼成し
た。
に調製しマッフル炉を用いて650℃で4時間焼成し
た。
【0030】冷却後、この焼成ペレット1000gを水
和し脱ガスし、1.6mol/lの水酸化ナトリウム水
溶液10リットルに入れ、40℃で1時間エージングを
行い、更に80℃に3時間保ってバインダーの結晶化を
行った。このものを洗浄し、余分な水酸化ナトリウム水
溶液を洗い流し、乾燥させ、そして350℃で1時間、
焼成活性化を行った。
和し脱ガスし、1.6mol/lの水酸化ナトリウム水
溶液10リットルに入れ、40℃で1時間エージングを
行い、更に80℃に3時間保ってバインダーの結晶化を
行った。このものを洗浄し、余分な水酸化ナトリウム水
溶液を洗い流し、乾燥させ、そして350℃で1時間、
焼成活性化を行った。
【0031】X線回折測定では、NaA型ゼオライト以
外の相は全く観測されず、25℃における水分吸着容量
は成形体乾燥重量に対し27.5wt%であった。10
0%純分のNaA型ゼオライト粉末の水分吸着容量が乾
燥重量に対し28.1wt%であること、および100
%純分のNaA型ゼオライト粉末のX線回折強度と成形
体回折強度の比較から結晶含有率98%であることがわ
かった。よって、ほぼ完全なバインダレスNaA型ゼオ
ライトである。
外の相は全く観測されず、25℃における水分吸着容量
は成形体乾燥重量に対し27.5wt%であった。10
0%純分のNaA型ゼオライト粉末の水分吸着容量が乾
燥重量に対し28.1wt%であること、および100
%純分のNaA型ゼオライト粉末のX線回折強度と成形
体回折強度の比較から結晶含有率98%であることがわ
かった。よって、ほぼ完全なバインダレスNaA型ゼオ
ライトである。
【0032】この成形体100gを水和し脱ガスした
後、Caイオン0.35モル含む塩化カルシウム水溶液
1000ml、60℃で3時間、回分式イオン交換を行
った。その後、よく洗浄し、付着水を取り除いた成形体
を120℃で乾燥し、400℃で1時間焼成活性化し
た。このようにしてえられたゼオライト成形体のイオン
交換率は原子吸光により調べたところ51%であり、残
りのイオンはナトリウムイオンであった。
後、Caイオン0.35モル含む塩化カルシウム水溶液
1000ml、60℃で3時間、回分式イオン交換を行
った。その後、よく洗浄し、付着水を取り除いた成形体
を120℃で乾燥し、400℃で1時間焼成活性化し
た。このようにしてえられたゼオライト成形体のイオン
交換率は原子吸光により調べたところ51%であり、残
りのイオンはナトリウムイオンであった。
【0033】このものの窒素吸着容量、耐圧強度を上述
の方法で評価したところ、38.2Ncc/g、6.1
kgfであった。
の方法で評価したところ、38.2Ncc/g、6.1
kgfであった。
【0034】実施例2〜4 比較例1〜3 Caイオン量を変化させたこと以外、実施例1とまった
く同じ操作によって、表1に示す各々のCaイオン交換
率のA型ゼオライト成形体をそれぞれ調製した。それら
の物性を実施例1と同じ方法で評価した結果を表1に示
す。
く同じ操作によって、表1に示す各々のCaイオン交換
率のA型ゼオライト成形体をそれぞれ調製した。それら
の物性を実施例1と同じ方法で評価した結果を表1に示
す。
【0035】比較例4 NaA型合成ゼオライト粉末100gをCaイオン0.
48モル含む塩化カルシウム水溶液1000ml、60
℃で3時間イオン交換を行った。洗浄し、付着水を取り
除いたゼオライトのイオン交換率を原子吸光により調べ
たところ58%であり、残りはナトリウムイオンであっ
た。
48モル含む塩化カルシウム水溶液1000ml、60
℃で3時間イオン交換を行った。洗浄し、付着水を取り
除いたゼオライトのイオン交換率を原子吸光により調べ
たところ58%であり、残りはナトリウムイオンであっ
た。
【0036】このものの窒素吸着容量を上述の方法で評
価したところ、41.9Ncc/gであった。
価したところ、41.9Ncc/gであった。
【0037】このゼオライト粉末100部にカオリナイ
ト型粘土25部を混合し、造粒器中で水分の調製を行い
ながら混練捏和した。次に、この捏和物を直径1.5m
mのダイスプレートを備えた押し出し成形器に供給し柱
状に押し出し成形した。120℃で乾燥した後、長さ5
〜10mmに調製しマッフル炉を用いて650℃で4時
間焼成した。
ト型粘土25部を混合し、造粒器中で水分の調製を行い
ながら混練捏和した。次に、この捏和物を直径1.5m
mのダイスプレートを備えた押し出し成形器に供給し柱
状に押し出し成形した。120℃で乾燥した後、長さ5
〜10mmに調製しマッフル炉を用いて650℃で4時
間焼成した。
【0038】このものの窒素吸着容量、耐圧強度を上述
の方法で評価したところ、33.2Ncc/g,3.3
kgであった。
の方法で評価したところ、33.2Ncc/g,3.3
kgであった。
【0039】比較例5〜7 比較例4と同じ操作によって、表1に示すバインダー
量,Caイオン交換率のCa−NaA型ゼオライト成形
体をそれぞれ調整した。それらの物性を前述と同じ方法
で評価した結果を表1に示す。
量,Caイオン交換率のCa−NaA型ゼオライト成形
体をそれぞれ調整した。それらの物性を前述と同じ方法
で評価した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】Caイオン交換率が40%以上70%未満
であり、かつ、結晶含有率が90%以上であるバインダ
ーレスCaA型ゼオライト成形体。 - 【請求項2】結晶含有率90%以上のバインダーレスN
aA型成形体を、その中のNaA型ゼオライト100グ
ラムに対し0.25〜1.0モルのCaイオンでイオン
交換処理することを特徴とするバインダーレスCaA型
ゼオライト成形体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4342399A JPH06183726A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4342399A JPH06183726A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06183726A true JPH06183726A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18353427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4342399A Pending JPH06183726A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06183726A (ja) |
-
1992
- 1992-12-22 JP JP4342399A patent/JPH06183726A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4195516B2 (ja) | 不活性結合材料比の低いlsxゼオライト粒状凝集体を得るための方法 | |
JP3066430B2 (ja) | ゼオライトx型成形体の製造方法 | |
JPH0337156A (ja) | ゼオライト成型焼成体及びその製造方法 | |
TW200946454A (en) | LSX type zeolite having a controlled particle size distribution | |
JP2002128518A (ja) | 低シリコンナトリウムxゼオライトの合成 | |
JPH06183727A (ja) | CaX型ゼオライト成形体およびその製造方法 | |
JP2782744B2 (ja) | バインダレスゼオライト成型体の製造方法 | |
JP3066850B2 (ja) | バインダーレスx型ゼオライト成形体およびその製造方法 | |
JP4830185B2 (ja) | 高純度低シリカx型ゼオライトバインダレス成形体およびそれを使用した気体分離方法 | |
JPH04198011A (ja) | バインダーレスx型ゼオライト成形体の製造方法 | |
JPH03295805A (ja) | X型ゼオライト成形体の製造方法 | |
JPH06183726A (ja) | CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 | |
CN1171789C (zh) | 一种制备x型沸石的方法 | |
JP3066427B2 (ja) | 高強度a型ゼオライト成形体およびその製造法 | |
JPH03146414A (ja) | 多孔質バインダレス3a型ゼオライト成型体の製造方法 | |
JPH11246216A (ja) | 活性化された低シリカx型ゼオライト成形体 | |
JPH0679170A (ja) | CaA型ゼオライト成形体およびその製造法 | |
JPH0648728A (ja) | 3a型ゼオライト成形体およびその製造方法 | |
EP0842116B1 (fr) | Mazzite activee enrichie en silice, procede d'obtention et application | |
JPH05147926A (ja) | 3a型ゼオライト成形体の製造方法 | |
JPH0443696B2 (ja) | ||
JP2003313026A (ja) | 高シリカモルデナイトおよびその合成方法 | |
JPH10101326A (ja) | 低摩耗性ゼオライトビーズ成形体及びその製造方法 | |
JPH0141380B2 (ja) | ||
JP3684267B2 (ja) | 超高シリカフォージャサイト型ゼオライトおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040803 |