JPH11246216A - 活性化された低シリカx型ゼオライト成形体 - Google Patents
活性化された低シリカx型ゼオライト成形体Info
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- JPH11246216A JPH11246216A JP10054820A JP5482098A JPH11246216A JP H11246216 A JPH11246216 A JP H11246216A JP 10054820 A JP10054820 A JP 10054820A JP 5482098 A JP5482098 A JP 5482098A JP H11246216 A JPH11246216 A JP H11246216A
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- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Abstract
関係を明確にし、たとえ吸水しても表面積が大きく、そ
のために吸着容量が大きく、また、吸着速度が高いとい
った吸着性能に優れ、特に短時間サイクルのPSA法に
おいて優れた吸着性能を示す活性化されたLSX型ゼオ
ライト成形体、特にゼオライト中の陽イオンがリチウム
イオンに交換されたLSX型ゼオライトの活性化物を提
供する。 【解決の手段】ゼオライト及び結合材からなる成形体の
活性化物において、前記ゼオライト中の陽イオンがリチ
ウムイオンで交換され、SiO2/Al2O3モル比が
1.9〜2.4の低シリカX型ゼオライトであって、か
つ前記活性化物の水分量が0.8重量%以下である活性
化された低シリカX型ゼオライト成形体を用いる。
Description
モル比が1.9〜2.4の低シリカX型ゼオライト(以
下、「LSX型ゼオライト」という)成形体の活性化物
に関し、さらに詳しくは、吸着分離剤として広く用いら
れ、特に窒素と酸素とを主成分とする混合ガスから吸着
法によって選択的に窒素を吸着させ、酸素を分離濃縮す
るなどの吸着分離を目的とする分野において有用となる
LSX型ゼオライト成形体の活性化物に関する。
う分子オーダーの細孔径を有する結晶性アルミノシリケ
ートであり、多種類のゼオライトが人工的に合成されて
いる。多くのゼオライトは、結晶中の交換可能な陽イオ
ンをイオン交換によって他の陽イオンと置換すること
で、吸着分離剤、触媒などとして広く工業的に利用さ
れ、現在、工業的に最も多用されているゼオライトは、
A型ゼオライトおよびX型ゼオライトである。
トであるAl原子の単位構造中の数によって決定され、
すなわち、ゼオライトのSiO2/Al2O3モル比が小
さいほど、多数の陽イオン交換サイトが存在することを
意味し、よって、多量の陽イオンが導入されれば上述の
工業的用途において効率向上が期待される。A型ゼオラ
イトのSiO2/Al2O3モル比は最小の2であり、一
方、X型ゼオライトのそれは一般的には2.4〜3であ
る。そこで、SiO2/Al2O3モル比が2.4より小
さいLSX型ゼオライトとするには、特開昭53−84
00号公報に示されるような特別な合成方法が必要であ
る。
さ、または、ゼオライトへのガス成分吸着を目的とする
場合、吸着時の圧力損失を小さく出来るため、ゼオライ
ト成形体として用いられる場合が多い。成形法として
は、粘土鉱物系バインダーやメチルセルロース等の成形
助剤を添加混合し、押出し成形や造粒成形等の通常の成
形法が用いられる。成形後、400〜700℃の温度で
焼成することで、工業的使用に耐え得る物理的強度、お
よび、耐摩耗性を付与できる。
の低いSiO2/Al2O3モル比故に、吸着剤の基材と
しては魅力的な材料であるため、近年、非常に注目され
ており、その用途は、特開平6−23264号公報に、
カルシウムイオン交換されたSiO2/Al2O3モル比
が2の空気中の窒素の吸着剤、また、特開平1−561
12号公報には、従来の吸着剤と比較して卓越した性能
を示すリチウムイオン交換されたSiO2/Al2O3モ
ル比が3未満のX型ゼオライト吸着剤を用いた窒素の吸
着方法などについて詳しく記述されている。
ムイオンに交換されたLSX型ゼオライトを吸着剤とし
て使用するには、活性化と呼ばれる脱水工程が必要であ
り、通常は、ガス流通下にて熱的に行われる。十分な脱
水のために、温度、時間および風量などの各種条件が吟
味され、最適な条件が選択されている。
程や不注意な取扱い方法によっては、十分に脱水され活
性化された吸着剤への周囲雰囲気からの再吸水が懸念さ
れるが、吸水度合いが吸着剤性能へ及ぼす影響について
は、これまでに全く知られていなかった。
オライト成形体における従来の課題を克服し、その目的
は、活性化された吸着剤の水分量と吸着剤性能との関係
を明確にし、たとえ吸水しても表面積が大きく、そのた
めに吸着容量が大きく、また、吸着速度が高いといった
吸着性能に優れ、特に短時間サイクルのPSA(プレッ
シャー・スイング・アドソープション)法において優れ
た吸着性能を示す活性化されたLSX型ゼオライト成形
体、特にゼオライト中の陽イオンがリチウムイオンに交
換されたLSX型ゼオライトの活性化物を提供すること
にある。
から簡単に吸湿あるいは吸水される活性化されたLSX
型ゼオライト成形体について鋭意検討を行った結果、L
SX型ゼオライト中の陽イオンがリチウムイオンで交換
され、SiO2/Al2O3モル比が1.9〜2.4のL
SX型ゼオライト及び結合材からなる成形体を活性化し
て得られる活性化物において、活性化物の水分量が0.
8重量%以下であれば、たとえ吸湿あるいは吸水しても
十分に満足できる吸着性能を持ち、さらに、BET法に
よる比表面積が600m2/g以上であればこの効果が
大きくなることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
成形体はゼオライト中の陽イオンがリチウムイオンで交
換され、SiO2/Al2O3モル比が1.9〜2.4の
低シリカX型ゼオライトであって、かつ活性化物の水分
量が0.8重量%以下である。
ライトのSiO2/Al2O3モル比は1.9〜2.4の
範囲にあることが好ましい。この範囲を逸脱し2.4を
越えると通常のX型ゼオライトとなり、本発明の範疇を
越える。一方、1.9未満では、理論的にゼオライト構
造自体が形成されないことが知られているが、化学組成
分析の測定上の誤差等を考慮した場合、ゼオライト結晶
のSiO2/Al2O3モル比1.9の組成が本発明の範
囲に入ることは明らかである。尚、活性化の前後におい
て、本モル比は変化しない。また、純度を考慮すれば合
成品であることが好ましい。
成形体の水分量が0.8重量%以下、さらに0.5重量
%以下であることが好ましい。この水分量が0.8重量
%を越えると急激に吸着容量などの性能が低下するため
好ましくない。
成形体を構成するゼオライト結晶中の陽イオンはリチウ
ムイオンで交換されており、そのイオン交換率はゼオラ
イト中のAlモル数に対して80%以上であることが好
ましい。80%以上であれば、交換率の増加に比例して
窒素吸着選択性などの性能が向上するためである。
成形体の形状としては、球状、楕円球状、ペレット状な
どの粒状物であっても、また粉状物であっても、本発明
の特徴を有しておればなんら限定されることはなく、そ
の大きさとしても、成形のしやすさや操作性などを考慮
し、使用の目的に応じた大きさであればよい。
成形体に用いられる結合材としては、通常用いられるも
のであれば特に限定されず、さらに、結合材は1種単独
のみならず2種以上が混合されていてもよい。
構成比率としては、結合材の量が多いと細孔表面積が大
きく強度も強くなり、逆に結合材の量が少ないと細孔容
積が大きくなることを考慮し、適宜決めればよい。
成形体の製造方法としては、SiO2/Al2O3モル比
が1.9〜2.4のLSX型ゼオライト粉末を得る合成
工程、この粉末に結合材及び水を加え、混練・捏和した
後、造粒する成形工程、成形体を乾燥し、必要に応じて
焼成する工程、用途に応じてリチウム、カルシウム、ス
トロンチウム等のそれぞれの塩水溶液と接触させイオン
交換する工程、成形体を活性化する工程から構成されて
おり、以下に順に説明する。
iO2/Al2O3モル比が1.9〜2.4のLSX型ゼ
オライト粉末を得るには公知の方法を用いればよく、ケ
イ酸アルカリ等のシリカ源、アルミン酸アルカリ等のア
ルミナ源及び水を加えた原料混合物に、アルカリ源を加
え、撹拌下で加熱して結晶化させ、生成したゼオライト
を洗浄、乾燥することで得られる。
るLSX型ゼオライト粉末と結合材とを水分の調整をし
ながらすべてが均一となるよう混練混合した後、十分捏
和される。
物理的強度を高く、さらに高い吸着容量とするためにL
SX型ゼオライト粉末100重量部に対して10〜40
重量部の範囲が好ましい。40重量部を超えるとゼオラ
イト分が相対的に減少して得られる成形体の吸着容量が
低下することがあり、また、10重量部以下になると物
理的強度が著しく低下することがある。
混練する際に調整のために添加される水分の量として
は、原料であるLSX型ゼオライト粉末、結合材の性
状、これらの量比によって左右されるが、最終的に加え
られる量としては、ゼオライト粉末100重量部に対し
て55〜75重量部の範囲の量が好ましい。
転動造粒等の通常用いられる方法により成形される。成
形物の形状については本発明の活性化されたLSX型ゼ
オライト成形体の特徴を具備しておればなんら限定され
るものではない。さらに、吸着剤としての用途において
物理的強度、特に摩耗強度を要求される場合、真球度の
高くすることが望ましく、成形体を公知の方法、例えば
マルメライザー成形器を用いて整粒し、成形体表面を滑
らかにしてもよい。
て大きさをかえることもでき、篩いなどによる分級で大
きさを揃えればよい。
形体は乾燥され、、必要に応じて焼結される。乾燥、焼
成の方法としては、公知の方法を用い実施することがで
き、例えば、熱風乾燥機、マッフル炉、管状炉等を用い
ればよい。焼成の温度としては、得られる成形体の形状
を安定に保持するために500℃以上の温度で実施すれ
ばよい。
が25%程度になるように加湿することもできる。加湿
操作は必須の条件ではないが、次の工程であるイオン交
換処理の際にイオン交換液との接触で水分吸着による急
激な発熱により成形体のヒビ割れ、剥離等の破損を防止
するのに有効であり、また、成形体内部から吸着された
窒素等のガスを追い出し、イオン交換液との拡散を効率
化するために有効な手段である。
形、焼成された成形体をリチウムイオン含むイオン交換
液と所定の温度にて接触させイオン交換される。イオン
との交換に用いられる化合物としては水溶液として容易
に提供できるものであれば特に制限はないが、通常、塩
化物水溶液が好ましく用いられる。
00号公報にあるように、ゼオライト中のAlモル数に
対して80%以上にすることが好ましい。80%以上で
あれば、交換率の増加に比例して窒素吸着選択性などの
性能が向上するためである。
流通法等が通常用いられ、接触する交換イオンの比率を
上げて効率よくイオン交換したり、交換液量を少なくす
るためにはカラム流通法で流通速度を調整して行なうの
が好ましく、また、全体を一様にイオン交換するには回
分接触法が適している。殊にリチウムイオンを含む溶液
のように交換が非常に困難な場合にはカラム流通法が好
ましく用いられる。
度はイオン交換平衡到達速度を考慮して決められるが、
通常60℃程度が好ましく用いられる。しかしながら、
例えばリチウムイオン等のように交換が非常に困難な場
合には交換温度を高めることで交換効率を向上させるこ
とができる。このようにしてイオン交換した後、成形体
をイオン交換水溶液から取り出し、水あるいは温水で十
分洗浄し、通常、温度80〜100℃程度で乾燥され
る。
成形体をさらに活性化して脱水することで、吸着性能に
優れた吸着分離剤が得られる。活性化の条件としては、
その目的が成形体中の水分を脱着することにあり、それ
により成形体が活性化される条件であればどのような条
件をも用いることができる。ゼオライトの耐熱性を考慮
すればできるだけ低温で素速く水分を脱着させることが
好ましく、通常400〜600℃以下の温度条件、例え
ば、600℃で1時間程度焼成することによって達成で
きる。
化物は、未焼成成形体の活性化物あるいは焼成成形体の
活性化物のいずれでもよい。未焼成成形体としては、イ
オン交換処理を行った後に、通常の成形方法で成形され
乾燥された成形体が挙げられる。一方、焼成成形体とし
ては、既に焼成された成形体であって、イオン交換処理
等を行った成形体が挙げられる。前者の場合は、活性化
の一工程で強度付与と脱水が同時に実施出来るため、効
率的な実施形態である。一方、後者の場合は、焼成及び
活性化での実施条件を目的に合せて設定できるため、好
ましい実施形態である。
成形体は、混合ガス、例えば、空気中の主成分である窒
素を吸着法によって選択的に吸着させて酸素を分離濃縮
するなどの吸着分離剤分野の用途に有用である。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、各評価は以下に示した方法によって実施した 1)化学組成の分析 試料をを硝酸とフッ酸を用い溶解した後、ICP発光分
析装置パーキンエルマー社製optima 3000を
用いて測定した。
法を参考とし、カールフィッシャー水分計(三菱化学
製、水分測定器:CA−06型、水分気化器:VA−2
1型)を用いた。活性化された試料300mgを手早く
精秤し、水分気化器内の空焼きされた試料ボートに投入
し、乾燥窒素300mL/分の流通下、400℃まで加
熱した。水分量は、試料量と水分測定器の表示値から、
下式(1)に従って計算した。
分の表示値(単位はμg)、Sは試料の質量(単位は
g)を示す。
て測定した。前処理条件として、25℃で0.001m
mHg以下の圧力で2時間、脱気処理を行った。その時
の試料の正確な重量(基準重量)を測定した。その後、
窒素ガスを導入し、吸着圧力を約100mmHgに保
ち、十分平衡に達した後の吸着圧力および重量を測定し
た。窒素吸着による重量の増加分を基準重量で除して、
窒素吸着容量 (Ncc/g)を算出した。同様の操作
を吸着圧力を、約350および約700mmHgに変化
させた場合にも行った。得られた吸着圧力と吸着容量の
組合わせ結果をラングミュア式に代入し、正確な700
mmHgでの窒素吸着容量を計算した。
を用いて測定を行った。但し、通常行う熱による脱気処
理は省略した。
れている方法により行った。詳細な内容を示す。
アルミン酸ナトリウム水溶液(Na2O=20.0重量
%、Al2O3=22.5重量%)3888g、水792
3g、水酸化ナトリウム(純度99%)および試薬特級
水酸化カリウム(純度85%)1845gを入れ、60
rpmで撹拌しながらで約5℃に冷却した(この液を以
下「a液」という)。内容積10Lのポリエチレン容器
にケイ酸ナトリウム水溶液(Na2O=3.8重量%、
SiO2=12.6重量%)7150g及び水1176
gを入れ約10℃に冷却した(この液を以下「b液」と
いう)。a液を撹拌しながらb液を約5分かけて投入し
た。投入後の溶液は透明であった。投入終了後20分間
撹拌を継続した後、ウォーターバスの温度を36℃に昇
温した。液内部の温度が約20℃に上昇したとき、溶液
が白濁しゲル化が始まった。溶液が白濁すると同時に撹
拌を停止し撹拌羽根を取り出し、ゲル内部に温度を調べ
るために熱電対を挿入し、36℃で48時間熟成を行っ
た。
昇温し、20時間結晶化を行った。得られた結晶を純水
で十分に洗浄した後、100℃で1晩乾燥した。得られ
た結晶粉末の構造は、X線回折の結果フォージャサイト
単相であり、また組成分析の結果、このものの化学組成
は0.72Na2O・0.28K2O・Al2O3・2.0
SiO2であり、LSX型ゼオライトであることが確認
された。
の成形体を作製した。詳細な内容を示す。
ライトの粉末100重量部、カオリン粘土系結合材20
重量部を混合し(各ドライ換算重量)、更に水を加えて
混練し、転動造粒後、8〜12メッシュに整粒した。こ
のビーズ成形体を通風乾燥器中110℃の温度で乾燥
し、低シリカX型ゼオライトのビーズ成形体を得た。
のビーズ成形体の焼成を行った。詳細な内容を示す。
割(各3kw)され、各発熱体は、PID式温度調整器
により各々独立して温度制御される。各発熱体は、流通
ガスの流入方向より、それぞれ、発熱体1、2、3と呼
ぶ。この炉に用いる炉心管は、SUS304製で内径1
08mm、長さ1300mmのものを使用した。炉心管
には熱交換用のスチールウールを充填し、その長さは、
流通ガス入口端の内側5cmから、炉心管を炉に装着し
た時に炉の発熱体2と発熱体3の境にちょうど収るよう
に充填した。低シリカX型ゼオライトのビーズ成形体約
2.4Lを、炉心管の流通ガス出口側から炉心管に充填
し(剤長:約27cm)、充填層後端部から流通ガス出
口端までをスチールウールで蓋をし、隙間なく形成され
たビーズ成形体の充填層がハンドリングやガスで崩れな
いようにした。この低シリカX型ゼオライトのビーズ成
形体が充填された炉心管を、上述の様な位置関係となる
ように電気炉に装着した。その後、温度計測用の熱電対
を充填層の前端部と後端部に挿入し、時間経過に伴う温
度変化を記録計で記録した。
サーにより圧縮し、さらに、ゼオライト乾燥剤を充填し
た塔にガスを流通させて行った。乾燥度は、露点で表し
て−25℃であった。この乾燥大気を、120NL/分
の流量で炉心管に流通させた。その後、電気炉の発熱体
1、2を運転し、充填層の前端部が600℃となるよう
に温度調整器を設定した。焼成時間は、前端部で2時間
保持した。焼成終了後、このビーズ成形体は、水和によ
る急激な発熱を抑制するため、大気中に3日間、放置し
た。
カX型ゼオライトのビーズ成形体の陽イオンをリチウム
でイオン交換をした。詳細な内容を示す。
トのビーズ成形体を、ゼオライト中のAlモル数に対し
て6倍のリチウムイオンを含む濃度1.5モル/リット
ルの塩化リチウム水溶液に投入した。温度を70℃に保
ち、24時間浸責した後、純水で洗浄した。この操作を
新たな塩化リチウム水溶液を用いて、3回繰り返した。
イオン交換率は化学組成の分析値から、Alモル数に対
するLiモル数を百分率(%)で表して96%であっ
た。
された低シリカX型ゼオライトのビーズ成形体を、以
下、「サンプル1」と呼ぶ。このものの静的窒素吸着量
を測定した。但し、測定の前処理は350℃の真空下
(0.001mmHg以下の圧力)にて行った。ラング
ミュア式から計算される25℃、700mmHgでの吸
着量は、18.50Ncc/gであった。また、BET
法による比表面積を測定した。但し、300℃、He流
通下での前処理を行った。比表面積は660m2/gで
あった。
手順で行った。
m、発熱体長350mm)、発熱体は、PID式温度調
整器により温度制御される。この炉に用いる炉心管は、
石英ガラス製で内径18mm、長さ750mmのものを
使用した。炉心管には熱交換用のスチールウールを充填
し、その長さは、流通ガス入口端から、炉心管を炉に装
着した時に炉の発熱体後端になるように充填した。サン
プル1約10ccを炉心管の流通ガス出口側から炉心管
に充填し(剤長:約50mm)、充填層後端部から流通
ガス出口端までをスチールウールで蓋をし、隙間なく形
成されたサンプル1の充填層がハンドリングやガスで崩
れないようにした。このサンプル1が充填された炉心管
を、電気炉に装着した。その後、温度計測用の熱電対を
成形体充填層の中央部の中心に挿入し、時間経過に伴う
温度変化を記録計で記録した。流通ガスはボンベ空気を
用いた。
った。このボンベ空気を、3NL/分の流量で炉心管に
流通させた。線速度で表すと、0.2Nm/秒に相当す
る。その後、電気炉の発熱体を運転し、サンプル1の充
填層が600℃となるように温度調整器を設定した。そ
の後、1時間加熱保持した。活性化終了後、活性化物が
熱いままガラス製サンプル瓶(日電理化学製、SV−3
0)に移し、ふたで密閉して、室温まで放置冷却した。
この様にして活性化されたサンプル1の水分量、静的窒
素吸着量からラングミュア式で計算される25℃、70
0mmHgでの吸着量、およびBET法による比表面積
は表1に示されるように、それぞれ、0.14wt%、
18.48Ncc/g、および660m2/gであっ
た。
終了後、ボンベ空気の流通を停止し、活性化物の冷却の
ため炉心管を管状炉より取り外し、200℃まで放置冷
却した。その後、活性化物をガラス製サンプル瓶に写
し、ふたで密閉して、さらに室温まで放置冷却した。こ
の様にして活性化されたサンプル1を実施例1と同様に
評価し表1に示した。
終了後、ボンベ空気の流通を停止し、活性化物の冷却の
ため炉心管を管状炉より取り外し、100℃まで放置冷
却した。その後、活性化物をガラス製サンプル瓶に写
し、ふたで密閉して、さらに室温まで放置冷却した。こ
の様にして活性化されたサンプル1を実施例1と同様に
評価し表1に示した。
終了後、ボンベ空気の流通を停止し、活性化物の冷却の
ため炉心管を管状炉より取り外し、50℃まで放置冷却
した。その後、活性化物をガラス製サンプル瓶に写し、
ふたで密閉して、さらに室温まで放置冷却した。この様
にして活性化されたサンプル1を実施例1と同様に評価
し表1に示した。
ると、水分量が増加するに従って窒素吸着量が低下する
ことがわかる。
M−606)にて実施した。炉は幅30cm×高さ25
cm×奥行40cmの大きさで、内容積は約30Lであ
る。流通ガスは乾燥空気とし、乾燥は、周囲大気をコン
プレッサーにより圧縮し、さらに、ゼオライト乾燥剤を
充填した塔にガスを流通させて行った。乾燥度は、露点
で表して−45℃であった。この乾燥空気を、25NL
/分の流量で流通させた。サンプル1約15ccを磁製
皿に広げ、炉底中央に置いた後、箱型炉を500℃で運
転した。500℃に到達してから、2時間後、活性化物
が熱いままガラス製サンプル瓶に移し、ふたで密閉し
て、さらに室温まで放置冷却した。この様にして活性化
されたサンプル1を実施例1と同様に評価し表1に示し
た。
終了後、活性化物の冷却のため、サンプル1の載った磁
製皿を取り出し200℃まで冷却した。その後活性化物
をガラス製サンプル瓶に移した後、ふたで密閉して、さ
らに室温まで放置冷却した。この様にして活性化された
サンプル1を実施例1と同様に評価し表1に示した。
終了後、活性化物の冷却のため、サンプル1の載った磁
製皿を取り出し100℃まで冷却した。その後活性化物
をガラス製サンプル瓶に移した後、ふたで密閉して、さ
らに室温まで放置冷却した。この様にして活性化された
サンプル1を実施例1と同様に評価し表1に示した。
ると、水分量が増加するに従って窒素吸着量が低下する
ことがわかる。
のリチウムイオン交換されたLSX型ゼオライト成形体
の活性化物は、活性化された成形体の水分量と吸着性能
との関係が明確であるため、たとえ吸水しても十分に満
足できる吸着剤性能を持ったLSX型ゼオライト成形体
の活性化物であり、混合ガス、例えば、空気中の主成分
である窒素を吸着法によって選択的に吸着させて酸素を
分離濃縮するなどの吸着分離剤分野の用途に有用であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】ゼオライト及び結合材からなる成形体の活
性化物において、前記ゼオライト中の陽イオンがリチウ
ムイオンで交換され、SiO2/Al2O3モル比が1.
9〜2.4の低シリカX型ゼオライトであって、かつ前
記活性化物の水分量が0.8重量%以下であることを特
徴とする活性化された低シリカX型ゼオライト成形体。 - 【請求項2】BET法による比表面積が600m2/g
以上であることを特徴とする請求項1に記載の活性化さ
れた低シリカX型ゼオライト成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05482098A JP3518319B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 活性化された低シリカx型ゼオライト成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05482098A JP3518319B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 活性化された低シリカx型ゼオライト成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246216A true JPH11246216A (ja) | 1999-09-14 |
JP3518319B2 JP3518319B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=12981337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05482098A Expired - Fee Related JP3518319B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 活性化された低シリカx型ゼオライト成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3518319B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1998
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