JP3143920B2 - ゼオライト吸着分離剤の製造方法 - Google Patents
ゼオライト吸着分離剤の製造方法Info
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- JP3143920B2 JP3143920B2 JP32236090A JP32236090A JP3143920B2 JP 3143920 B2 JP3143920 B2 JP 3143920B2 JP 32236090 A JP32236090 A JP 32236090A JP 32236090 A JP32236090 A JP 32236090A JP 3143920 B2 JP3143920 B2 JP 3143920B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は吸着分離剤として使用されるゼオライト成形
体、例えば窒素と酸素とを主成分とする混合ガスから吸
着法によって酸素を分離、濃縮するなどの目的で使用す
るのに適したゼオライト吸着分離剤の製造方法に関する
ものである。
体、例えば窒素と酸素とを主成分とする混合ガスから吸
着法によって酸素を分離、濃縮するなどの目的で使用す
るのに適したゼオライト吸着分離剤の製造方法に関する
ものである。
[従来の技術] ゼオライトは数オングストロームという分子オーダー
の細孔径を有する結晶性アルミノシリケートであり、天
然には存在しない構造を有するものも含め、多種類のゼ
オライトが人工的に合成されている。これら多くのゼオ
ライトは、ゼオライト結晶中の交換可能な陽イオンをイ
オン交換によって他の陽イオンと置換することで、吸着
分離剤,触媒などとして広く工業的に利用されている。
現在、工業的に最も多く用いられているゼオライトは、
A型ゼオライトおよびフォージャサイト型ゼオライトで
ある。
の細孔径を有する結晶性アルミノシリケートであり、天
然には存在しない構造を有するものも含め、多種類のゼ
オライトが人工的に合成されている。これら多くのゼオ
ライトは、ゼオライト結晶中の交換可能な陽イオンをイ
オン交換によって他の陽イオンと置換することで、吸着
分離剤,触媒などとして広く工業的に利用されている。
現在、工業的に最も多く用いられているゼオライトは、
A型ゼオライトおよびフォージャサイト型ゼオライトで
ある。
以下、A型ゼオライトを例にして説明する。A型ゼオ
ライトは、通常、合成された状態ではナトリウムイオン
をその結晶中に含有し、その細孔径は4オングストロー
ムであるが、例えばカルシウムイオンと交換し細孔径5
オングストロームに調整したA型ゼオライトは、炭化水
素混合物からn−パラフィンの選択的吸着分離、ブタン
−ブチレン留分からブタジエン製造原料のn−ブチレン
の分離、空気中からの酸素の分離濃縮等に広く使用され
ている。
ライトは、通常、合成された状態ではナトリウムイオン
をその結晶中に含有し、その細孔径は4オングストロー
ムであるが、例えばカルシウムイオンと交換し細孔径5
オングストロームに調整したA型ゼオライトは、炭化水
素混合物からn−パラフィンの選択的吸着分離、ブタン
−ブチレン留分からブタジエン製造原料のn−ブチレン
の分離、空気中からの酸素の分離濃縮等に広く使用され
ている。
細孔径5オングストロームのA型ゼオライトは、通常
次のようにして製造されている。まず合成ナトリウムA
型ゼオライト粉末を塩化カルシウム水溶液中でイオン交
換し、0.67当量分率以上のナトリウムイオンをカルシウ
ムイオンで交換して細孔径を5オングストロームに調整
する。母液と分離後、水で洗浄する。成形体として用い
る場合には、さらに結合剤を加えて成形する。結合剤と
しては、粘土系結合剤が多く使用されている。さらにカ
ルボキシメチルセルロース等の成形助剤を加えた後、水
を混合し十分混練して、押出し成形等の通常の成形法で
成形する。乾燥後、450〜700℃の温度で焼成して、工業
的使用に耐え得る物理的強度を有する細孔径5オングス
トロームのA型ゼオライト吸着分離剤が得られる。
次のようにして製造されている。まず合成ナトリウムA
型ゼオライト粉末を塩化カルシウム水溶液中でイオン交
換し、0.67当量分率以上のナトリウムイオンをカルシウ
ムイオンで交換して細孔径を5オングストロームに調整
する。母液と分離後、水で洗浄する。成形体として用い
る場合には、さらに結合剤を加えて成形する。結合剤と
しては、粘土系結合剤が多く使用されている。さらにカ
ルボキシメチルセルロース等の成形助剤を加えた後、水
を混合し十分混練して、押出し成形等の通常の成形法で
成形する。乾燥後、450〜700℃の温度で焼成して、工業
的使用に耐え得る物理的強度を有する細孔径5オングス
トロームのA型ゼオライト吸着分離剤が得られる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の技術で製造したゼオライト吸着分離剤の吸着容
量は必ずしも高いものではなく、より吸着容量の大きな
剤が製造できれば、吸着剤量の低減,吸着装置の小型
化,動コストの低減が可能となる。
量は必ずしも高いものではなく、より吸着容量の大きな
剤が製造できれば、吸着剤量の低減,吸着装置の小型
化,動コストの低減が可能となる。
吸着容量の増加方法としては、成形時に加える結合剤
量の低減、バインダーレス化技術の開発、含有カチオン
種等が検討されている。なかでも吸着分離剤の製造に必
須である焼成工程については、従来から焼成中に吸着容
量が低下することが知られており、その改良として例え
ば、アンモニアガスを含むガス流通下での焼成、あるい
は極めて低圧下での焼成方法等が提案されているが、い
ずれも工業的に有効な方法とは言えない。
量の低減、バインダーレス化技術の開発、含有カチオン
種等が検討されている。なかでも吸着分離剤の製造に必
須である焼成工程については、従来から焼成中に吸着容
量が低下することが知られており、その改良として例え
ば、アンモニアガスを含むガス流通下での焼成、あるい
は極めて低圧下での焼成方法等が提案されているが、い
ずれも工業的に有効な方法とは言えない。
本発明は、ゼオライト成形体の焼成時における吸着量
の低下をできるだけ抑えた高い吸着容量を有するゼオラ
イト吸着分離剤を製造できる方法を提供するものであ
る。
の低下をできるだけ抑えた高い吸着容量を有するゼオラ
イト吸着分離剤を製造できる方法を提供するものであ
る。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、ゼオライト成形体の焼成時における流
通ガスの性質と吸着容量の関係を鋭意検討し、本発明に
至った。
通ガスの性質と吸着容量の関係を鋭意検討し、本発明に
至った。
以下、本発明を説明する。
本発明で焼成に用いるゼオライト成形体は、未焼成成
形体あるいは焼成成形体のいずれでも良い。未焼成成形
体としては、例えば、通常の成形方法で成形され乾燥さ
れた乾燥成形体があげられる。また、焼成成形体として
は、既に焼成された成形体であって、イオン交換処理等
を行った成形体があげられる。含有するイオン種につい
ては、1価のカチオンでも2価のカチオンでも良いが、
2価のカチオンを用いるとその効果が大きい。そのイオ
ン交換の方法は、粉末状態でも良いし、また、成形体の
状態でも勿論イオン交換できる。焼成方法については、
外熱式、内熱式が考えられるが、いずれでも良い。焼成
温度は、350〜600℃が好ましく、あまり高くするとゼオ
ライト結晶そのものが崩壊する。流通するガスは、ゼオ
ライト等の乾燥剤を充填した塔に通し、ガス中の水分を
除去し、その露点を−30℃以下とする。ガスの露点が−
30℃より高い温度のガスで焼成すると、焼成された成形
体の吸着容量は粉末状態の吸着量から推定される値に比
べ約10%以上も低下する。ガスの流通量及び速度を大き
くしても、或いは焼成時間を長くしても、吸着量の低下
は抑えられない。一方、露点が−30℃以下のガス流通下
で焼成すると、その低下は高々5%に抑えられ、さらに
ガス流量をコントロールすることによって、小さくする
ことも可能である。
形体あるいは焼成成形体のいずれでも良い。未焼成成形
体としては、例えば、通常の成形方法で成形され乾燥さ
れた乾燥成形体があげられる。また、焼成成形体として
は、既に焼成された成形体であって、イオン交換処理等
を行った成形体があげられる。含有するイオン種につい
ては、1価のカチオンでも2価のカチオンでも良いが、
2価のカチオンを用いるとその効果が大きい。そのイオ
ン交換の方法は、粉末状態でも良いし、また、成形体の
状態でも勿論イオン交換できる。焼成方法については、
外熱式、内熱式が考えられるが、いずれでも良い。焼成
温度は、350〜600℃が好ましく、あまり高くするとゼオ
ライト結晶そのものが崩壊する。流通するガスは、ゼオ
ライト等の乾燥剤を充填した塔に通し、ガス中の水分を
除去し、その露点を−30℃以下とする。ガスの露点が−
30℃より高い温度のガスで焼成すると、焼成された成形
体の吸着容量は粉末状態の吸着量から推定される値に比
べ約10%以上も低下する。ガスの流通量及び速度を大き
くしても、或いは焼成時間を長くしても、吸着量の低下
は抑えられない。一方、露点が−30℃以下のガス流通下
で焼成すると、その低下は高々5%に抑えられ、さらに
ガス流量をコントロールすることによって、小さくする
ことも可能である。
露点の低いガス流通下での焼成が効果的であることの
本質的な理由は明らかではないが、ゼオライト結晶に吸
着した水が、結晶から速やか放出されることなどが影響
していると思われる。
本質的な理由は明らかではないが、ゼオライト結晶に吸
着した水が、結晶から速やか放出されることなどが影響
していると思われる。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明の方法によれ
ば、露点−30℃以下のガス流通下でゼオライト成形体を
焼成することにより、ゼオライト粉末が有している吸着
容量をできるだけ損うことなく、高い吸着容量を有した
ゼオライト吸着分離剤が得られ、性能の良い吸着剤とし
て使用できる。
ば、露点−30℃以下のガス流通下でゼオライト成形体を
焼成することにより、ゼオライト粉末が有している吸着
容量をできるだけ損うことなく、高い吸着容量を有した
ゼオライト吸着分離剤が得られ、性能の良い吸着剤とし
て使用できる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
以下の実施例,比較例に於ける従来法による5A型ゼオ
ライト吸着分離剤(以下Aという)と本発明による吸着
分離剤(以下Bという)との吸着特性をまとめると以下
のとおりである。
ライト吸着分離剤(以下Aという)と本発明による吸着
分離剤(以下Bという)との吸着特性をまとめると以下
のとおりである。
AとBの窒素吸着容量を静的吸着容量測定方法にした
がって測定した結果では、−10℃,700mmHgの条件で本発
明の吸着分離剤Bの窒素吸着容量が従来法の吸着分離剤
Aのそれよりも約10%も大きい。
がって測定した結果では、−10℃,700mmHgの条件で本発
明の吸着分離剤Bの窒素吸着容量が従来法の吸着分離剤
Aのそれよりも約10%も大きい。
さらに動的特性を動的評価法にしたがって、測定した
結果では、93vol%酸素濃度の製品酸素ガス取出量は従
来法の吸着分離剤Aでは最大60.0Nl/Kg・hである。一
方、本発明の吸着分離剤Bでは64〜65Nl/Kg・hであ
り、6〜8%の増加が認められる。製品酸素取出量の増
加はすなわち酸素発生動力原単位の低下を意味してお
り、従来法の吸着分離剤Aよりも本発明の吸着分離剤B
は約8%の酸素発生動力原単位の削減が達成できる。ま
た、本発明の吸着分離剤Bの吸着特性を生かすPSAシス
テムの改良、例えば吸着圧力や吸着時間等の操作条件を
最適化することにより、さらなる酸素発生動力原単位の
低減が期待できる。
結果では、93vol%酸素濃度の製品酸素ガス取出量は従
来法の吸着分離剤Aでは最大60.0Nl/Kg・hである。一
方、本発明の吸着分離剤Bでは64〜65Nl/Kg・hであ
り、6〜8%の増加が認められる。製品酸素取出量の増
加はすなわち酸素発生動力原単位の低下を意味してお
り、従来法の吸着分離剤Aよりも本発明の吸着分離剤B
は約8%の酸素発生動力原単位の削減が達成できる。ま
た、本発明の吸着分離剤Bの吸着特性を生かすPSAシス
テムの改良、例えば吸着圧力や吸着時間等の操作条件を
最適化することにより、さらなる酸素発生動力原単位の
低減が期待できる。
以上、本発明による吸着分離剤は、従来の吸着分離剤
に比べて吸脱着処理動力原単位を低減する上で著しい効
果のあることが分る。
に比べて吸脱着処理動力原単位を低減する上で著しい効
果のあることが分る。
実施例,比較例に於ける各測定方法は以下の通りであ
る。
る。
静的吸着容量測定方法 静的吸着容量の測定は、容量法で行った。前処理条件
としては、0.001mmHg以下の圧力下、350℃で2時間活性
化を行った。窒素ガスを導入後、吸着温度及び吸着圧力
をそれぞれ−10℃,700mmHgに保ち、十分平衡に達した後
に吸着容量(Ncc/g)を測定した。
としては、0.001mmHg以下の圧力下、350℃で2時間活性
化を行った。窒素ガスを導入後、吸着温度及び吸着圧力
をそれぞれ−10℃,700mmHgに保ち、十分平衡に達した後
に吸着容量(Ncc/g)を測定した。
動的評価方法 第1図に示した動的評価装置を用いて製品酸素ガスの
取出量とその酸素濃度を以下の操作手順にしたがって求
めた。なお、操作温度は25℃で行った。
取出量とその酸素濃度を以下の操作手順にしたがって求
めた。なお、操作温度は25℃で行った。
吸着塔(7)にゼオライト吸着分離剤を約1300g充填
する。吸着工程時には、ブロワー(1)で0.2kg/cm2Gに
圧縮した空気を電磁弁(2,4,5)を開にして吸着塔内を
流通させる。その時の流量は流量計(9)で調整した。
再生工程時には電磁弁(2,4,5)は閉じ、電磁弁(3)
を開にして真空ポンプ(12)で減圧した。この時の到達
圧力180mmHgは一定にした。復圧工程時には電磁弁
(3)は閉じ、電磁弁(4)を開にした蓄圧塔(8)内
の製品酸素ガスで吸着塔内を復圧する。各工程の時間は
1分間とし、電磁弁の作動はシーケンサーにより制御し
た。製品酸素ガスの酸素濃度は、その値が定常になった
後、酸素濃度計(10)で読取り、積算流量計(11)の値
から正確な製品酸素ガスの取出量を算出した。圧力は圧
力計(8)で読取った。
する。吸着工程時には、ブロワー(1)で0.2kg/cm2Gに
圧縮した空気を電磁弁(2,4,5)を開にして吸着塔内を
流通させる。その時の流量は流量計(9)で調整した。
再生工程時には電磁弁(2,4,5)は閉じ、電磁弁(3)
を開にして真空ポンプ(12)で減圧した。この時の到達
圧力180mmHgは一定にした。復圧工程時には電磁弁
(3)は閉じ、電磁弁(4)を開にした蓄圧塔(8)内
の製品酸素ガスで吸着塔内を復圧する。各工程の時間は
1分間とし、電磁弁の作動はシーケンサーにより制御し
た。製品酸素ガスの酸素濃度は、その値が定常になった
後、酸素濃度計(10)で読取り、積算流量計(11)の値
から正確な製品酸素ガスの取出量を算出した。圧力は圧
力計(8)で読取った。
実施例1 市販のナトリウムA型ゼオライト(ゼオラムA4、東ソ
ー株式会社製)の粉末(約100メッシュ以下)100重量
部、カオリン粘土系結合剤25重量部、有機系成形助剤
(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩)3重量部
を混合し、更に水を加えて混練し、通常の押出し成形機
を使用して、内径1.5mmのダイスを通過させて押出し成
形し、長さ約5〜15mmの成形体を得た。この成形体を通
風乾燥器中110℃の温度で、成形体の水分含有率が25重
量%以下になるまで乾燥した。次に露点−59℃の空気を
流しながら600℃の炉中で2時間焼成した。焼成した成
形体を特願平2−97517に記載された方法で、結合剤を
A型ゼオライトに結晶化し、バインダーレスA型ゼオラ
イト成形体にした。この成形体300gを内径600mm,長さ20
0mmのカラムに約充填し、1Nの塩化カルシウム水溶液を8
0℃に加温してカラム下部より上部へ4.2cc/分の流速で
流通した。流通時間は12時間であった。塩化カルシウム
水溶液流通終了後、カラム内の塩化カルシウム水溶液を
液抜きし、蒸留水で洗浄した。その後、成形体の水分含
有率が25重量%以下になるまで乾燥した。乾燥を終えた
成形体のカルシウムイオン交換率を原子吸光光度法によ
って、測定した結果、ゼオライト結晶に含まれるアルミ
ニウム原子との比率(2×Ca/Al)は0.928であった。こ
の様にして調製したサンプルを以下「サンプル−1」と
よぶ。
ー株式会社製)の粉末(約100メッシュ以下)100重量
部、カオリン粘土系結合剤25重量部、有機系成形助剤
(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩)3重量部
を混合し、更に水を加えて混練し、通常の押出し成形機
を使用して、内径1.5mmのダイスを通過させて押出し成
形し、長さ約5〜15mmの成形体を得た。この成形体を通
風乾燥器中110℃の温度で、成形体の水分含有率が25重
量%以下になるまで乾燥した。次に露点−59℃の空気を
流しながら600℃の炉中で2時間焼成した。焼成した成
形体を特願平2−97517に記載された方法で、結合剤を
A型ゼオライトに結晶化し、バインダーレスA型ゼオラ
イト成形体にした。この成形体300gを内径600mm,長さ20
0mmのカラムに約充填し、1Nの塩化カルシウム水溶液を8
0℃に加温してカラム下部より上部へ4.2cc/分の流速で
流通した。流通時間は12時間であった。塩化カルシウム
水溶液流通終了後、カラム内の塩化カルシウム水溶液を
液抜きし、蒸留水で洗浄した。その後、成形体の水分含
有率が25重量%以下になるまで乾燥した。乾燥を終えた
成形体のカルシウムイオン交換率を原子吸光光度法によ
って、測定した結果、ゼオライト結晶に含まれるアルミ
ニウム原子との比率(2×Ca/Al)は0.928であった。こ
の様にして調製したサンプルを以下「サンプル−1」と
よぶ。
「サンプル−1」を吸着分離剤として製品化するため
の活性化を以下の手順で行った。「サンプル−1」約85
0ccを内径40mm,長さ670mmの管状炉に充填し、露点−59
℃(湿度:0.00125vol%)の空気を8リットル/分の流
速で流通しながら400℃の温度で1時間焼成し活性化し
た。この様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を
静的吸着容量測定方法に基づいて測定した結果、30.5Nc
c/gであった。また、動的性能を動的評価方法に基づい
て測定した結果、63.7Nl/Kg・hであった。
の活性化を以下の手順で行った。「サンプル−1」約85
0ccを内径40mm,長さ670mmの管状炉に充填し、露点−59
℃(湿度:0.00125vol%)の空気を8リットル/分の流
速で流通しながら400℃の温度で1時間焼成し活性化し
た。この様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を
静的吸着容量測定方法に基づいて測定した結果、30.5Nc
c/gであった。また、動的性能を動的評価方法に基づい
て測定した結果、63.7Nl/Kg・hであった。
実施例2 実施例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を16リットル/分の流速で空気を流通しながら行った以
外は、実施例1においてと同じ操作を行った。この様に
して調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量
測定方法に基づいて測定した結果、30.9Ncc/gであっ
た。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定した
結果、64.5Nl/Kg・hであった。
を16リットル/分の流速で空気を流通しながら行った以
外は、実施例1においてと同じ操作を行った。この様に
して調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量
測定方法に基づいて測定した結果、30.9Ncc/gであっ
た。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定した
結果、64.5Nl/Kg・hであった。
実施例3 実施例2において、「サンプル−1」を360℃の温度
で焼成した以外は、実施例2と同じ操作を行った。この
様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着
容量測定方法に基づいて測定した結果、31.4Ncc/gであ
った。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定し
た結果、64.3Nl/Kg・hであった。
で焼成した以外は、実施例2と同じ操作を行った。この
様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着
容量測定方法に基づいて測定した結果、31.4Ncc/gであ
った。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定し
た結果、64.3Nl/Kg・hであった。
実施例4 実施例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を24リットル/分の流速で空気を流通しながら行った以
外は、実施例1においてと同じ操作を行った。この様に
して調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量
測定方法に基づいて測定した結果、30.6Ncc/gであっ
た。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定した
結果、64.4Nl/Kg・hであった。
を24リットル/分の流速で空気を流通しながら行った以
外は、実施例1においてと同じ操作を行った。この様に
して調製した吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量
測定方法に基づいて測定した結果、30.6Ncc/gであっ
た。また、動的性能を動的評価方法に基づいて測定した
結果、64.4Nl/Kg・hであった。
比較例1 実施例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を露点−19℃(湿度:0.11vol%)の空気で行った以外
は、実施例1と同じ操作を行った。この様にして調製し
た吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量測定方法に
基づいて測定した結果、25.5Ncc/gであった。また、動
的性能を動的評価方法に基づいて測定した結果、60.0Nl
/Kg・hであった。
を露点−19℃(湿度:0.11vol%)の空気で行った以外
は、実施例1と同じ操作を行った。この様にして調製し
た吸着分離剤の窒素吸着容量を静的吸着容量測定方法に
基づいて測定した結果、25.5Ncc/gであった。また、動
的性能を動的評価方法に基づいて測定した結果、60.0Nl
/Kg・hであった。
比較例2 比較例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を16リットル/分の流速で空気を流通しながら比較例1
と同じ操作を行った。この様にして調製した吸着分離剤
の窒素吸着容量を静的吸着容量測定方法に基づいて測定
した結果、28.1Ncc/gであった。また、動的性能を動的
評価方法に基づいて測定した結果、59.6Nl/Kg・hであ
った。
を16リットル/分の流速で空気を流通しながら比較例1
と同じ操作を行った。この様にして調製した吸着分離剤
の窒素吸着容量を静的吸着容量測定方法に基づいて測定
した結果、28.1Ncc/gであった。また、動的性能を動的
評価方法に基づいて測定した結果、59.6Nl/Kg・hであ
った。
比較例3 比較例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を24リットル/分の流速で空気を流通しながら比較例1
と同じ操作を行った。この様にして調製した吸着分離剤
の窒素吸着容量を静的吸着容量を静的吸着容量測定方法
に基づいて測定した結果、28.0Ncc/gであった。また、
動的性能を動的評価方法に基づいて測定した結果、59.9
Nl/Kg・hであった。
を24リットル/分の流速で空気を流通しながら比較例1
と同じ操作を行った。この様にして調製した吸着分離剤
の窒素吸着容量を静的吸着容量を静的吸着容量測定方法
に基づいて測定した結果、28.0Ncc/gであった。また、
動的性能を動的評価方法に基づいて測定した結果、59.9
Nl/Kg・hであった。
比較例4 比較例1において、「サンプル−1」の活性化の焼成
を360℃の温度で行った以外は比較例1と同じ操作を行
った。この様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量
を静的吸着容量測定方法に基づいて測定した結果、28.9
Ncc/gであった。また、動的性能を動的評価方法に基づ
いて測定した結果、52.4Nl/Kg・hであった。
を360℃の温度で行った以外は比較例1と同じ操作を行
った。この様にして調製した吸着分離剤の窒素吸着容量
を静的吸着容量測定方法に基づいて測定した結果、28.9
Ncc/gであった。また、動的性能を動的評価方法に基づ
いて測定した結果、52.4Nl/Kg・hであった。
第1図は吸着分離剤の動的評価装置の系統図である。 1:ブロアー 2〜5:電磁弁 6:圧力計 7:吸着塔 8:蓄圧塔 9:流量計 10:酸素濃度計 11:積算流量計 12:真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−153138(JP,A) 特開 平3−137014(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/18 C01B 39/02
Claims (2)
- 【請求項1】ゼオライト吸着分離剤を製造するに際し、
露点−30℃以下、且つ、−59℃以上のガス流通下で焼成
することを特徴とするゼオライト吸着分離剤の製造方
法。 - 【請求項2】ゼオライト吸着分離剤がA型ゼオライトあ
るいはX型ゼオライトまたはそれらの混合体からなるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のゼオライト
吸着剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32236090A JP3143920B2 (ja) | 1990-11-28 | 1990-11-28 | ゼオライト吸着分離剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32236090A JP3143920B2 (ja) | 1990-11-28 | 1990-11-28 | ゼオライト吸着分離剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04193342A JPH04193342A (ja) | 1992-07-13 |
JP3143920B2 true JP3143920B2 (ja) | 2001-03-07 |
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ID=18142774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP32236090A Expired - Fee Related JP3143920B2 (ja) | 1990-11-28 | 1990-11-28 | ゼオライト吸着分離剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3143920B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10821425B2 (en) | 2016-06-09 | 2020-11-03 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Treatment of aromatic alkylation catalysts |
-
1990
- 1990-11-28 JP JP32236090A patent/JP3143920B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10821425B2 (en) | 2016-06-09 | 2020-11-03 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Treatment of aromatic alkylation catalysts |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04193342A (ja) | 1992-07-13 |
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